JP2004051516A - シート状パック - Google Patents
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Abstract
【課題】かかと等の突出部位に、長期にわたって良好に貼着させることができ、その使用感も良好なシート状パックを提供する。
【解決手段】ゲル層1aを有する粘着性シート1と、薬効物質を含む作用層2aを有する薬効シート2とを備え、上記粘着性シート1の表面中央に、上記薬効シート2を、その周囲に粘着性シート1のゲル層1aがはみ出した状態で貼着した構成になっており、上記薬効シート2の表面を肌の特定部位に当て、粘着性シート1の外側部分を、上記肌の特定部位の周囲に当てて貼着するようになっている。
【選択図】図1
【解決手段】ゲル層1aを有する粘着性シート1と、薬効物質を含む作用層2aを有する薬効シート2とを備え、上記粘着性シート1の表面中央に、上記薬効シート2を、その周囲に粘着性シート1のゲル層1aがはみ出した状態で貼着した構成になっており、上記薬効シート2の表面を肌の特定部位に当て、粘着性シート1の外側部分を、上記肌の特定部位の周囲に当てて貼着するようになっている。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、かかとや肘、膝等における肌荒れを改善するためのシート状パックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
かかとや肘、膝等の肌は、角質層が厚く、かさかさ、ざらざらの状態になりやすいことから、この部分に、専用のクリームや軟膏、オイル等を塗って、その改善を図ることが行われている。また、最近では、これらの部位の肌荒れに対し有効な成分を保持させたシート状パックを、かかと等に長時間貼着して、その改善を図ることが行われている(特開平11−60459号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記シート状パックは、比較的広い面積に貼り付ける必要があり、しかもかかと等の部位はよく動かす部位であることから、せっかく貼り付けても、剥がれやすいという問題がある。そこで、シート面の接着強度を高めたものや、その形状を工夫したものも提案されているが(特開2000−302640号公報等)、まだまだ貼着力、使用感等において、不充分な点が多い。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、かかと等の突出部位に、長期にわたって良好に貼着させることができ、その使用感も良好なシート状パックの提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、肌に貼着されるシート状パックであって、その中央部分が、表面に肌への薬効を有する薬効物質が保持された薬効シート部で構成され、その外側部分が、表面にゲル状物質が保持された粘着性シート部で構成されており、上記薬効シート部の表面を肌の特定部位に当て、上記粘着性シート部を、上記肌の特定部位の周囲に当てて貼着するようになっているシート状パックを第1の要旨とする。
【0006】
また、本発明は、上記シート状パックのなかでも、特に、表面にゲル状物質が保持された粘着性シートと、表面に肌への薬効を有する薬効物質が保持され、寸法が上記粘着性シートより小さく設定された薬効シートとを備え、上記粘着性シートの表面中央に、上記薬効シートを、その周囲に粘着性シートのゲル状物質保持面がはみ出した状態で貼着することにより、薬効シート部と粘着性シート部とが形成されているシート状パックを第2の要旨とし、そのなかでも、特に、上記薬効シート部の外形寸法が、10cm×10cmの正方形より小さい寸法に設定され、上記粘着性シート部の外形寸法が、上記薬効シート部の寸法より大きい寸法に設定されているシート状パックを第3の要旨とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
【0008】
図1は、本発明のシート状パックの一実施の形態を示している。このシート状パックは、8cm×8cmの略正方形状の粘着性シート1の中央に、4cm×4cmの正方形状の薬効シート2が貼着された構成になっており、未使用の状態では、この表面に、透明プラスチックフィルムからなる剥離シート4(図2参照)が取り付けられるようになっている。
【0009】
上記粘着性シート1は、図1のA−A′断面図である図2に示すように、肌に対し粘着特性を示し、しかも肌に湿潤効果を与えるゲル層1aと、このゲル層1aが裏面側にしみ出さないよう保護する保護シート1bとで構成されている。
【0010】
より詳しく述べると、上記ゲル層1aは、セルロース繊維不織布(厚み0.3mm、目付50g/m2 )からなるシート状基材に、ポリアクリル酸とポリアクリル酸ナトリウムを主成分とするゲル状物質を、1m2 当り300gの割合で含浸させたものであり、その裏側に設けられる保護シート1bは、厚み0.1mmの透明プラスチックフィルムである。
【0011】
そして、上記粘着性シート1には、図1に示すように、その端縁から中央の薬効シート2の周縁部手前まで延びる4本の切り目3が、90°間隔で十字状に形成されている。これらの切り目3によれば、シート状パックをかかとに貼り付ける際、切り目3の両側縁部を互いに重ねる等して、かかと周辺の凹凸形状に沿わせることができる。
【0012】
一方、上記粘着性シート1の中央に貼着される薬効シート2は、図2に示すように、肌荒れを改善する薬効を有する薬効物質が保持された作用層2aと,この作用層2aから上記薬効物質が裏面側にしみ出さないよう保護する保護シート2bとで構成されている。4は、未使用時に、上記粘着性シート1および薬効シート2の表面に取り付けられる剥離シートである。
【0013】
より詳しく述べると、上記作用層2aは、セルロース繊維不織布(厚み0.3mm、目付50g/m2 )からなるシート状基材に、肌荒れに効能のある尿素系化合物を調合した軟膏(薬効物質)を塗布したものである。塗布量は、300g/m2 である。また、その裏側に設けられる保護シート2bは、厚み0.1mmの透明プラスチックフィルムである。
【0014】
上記シート状パックは、例えばつぎのようにして用いることができる。すなわち、まず、剥離シート4を剥がして、図1に示すように、粘着性シート1のゲル層1aと、薬効シート2の作用層2aとを露出させたのち、上記薬効シート2の作用層2aをかかとに当て、粘着性シート1のゲル層1aを、その周囲に当てて貼着する。その際、粘着性シート1の周囲に設けられた4本の切れ目3を利用して、シート全体を、かかとに沿ってきれいに貼着することができる。
【0015】
このシート状パックによれば、かかとの最も荒れた部分に対しては、上記薬効シート2の作用層2aに含有される薬効物質が作用して、肌荒れの改善に優れた効果を発揮する。また、上記荒れた部分の周囲に対しては、上記粘着性シート1のゲル層1aが、高い粘着力で貼着するため、シートの周囲が剥がれにくく、長期にわたって良好な状態で貼り付けておくことができる。しかも、上記粘着性シート1のゲル層1aには、水分がたっぷり含まれているため、かかとに対し湿潤効果を与えることができるという利点を有する。
【0016】
なお、上記の例において、粘着性シート1のゲル層1aに用いられるシート状基材としては、セルロース繊維不織布に限らず、従来からゲル状物質を保持するタイプのシート状パックに用いられている材質のシートであれば、どのようなものでもよく、例えば、不織布、和紙、ウェブ等があげられる。なかでも、肌触り、湿潤時の風合い、粘着性等の理由において、上記セルロース繊維不織布が最適である。なお、上記セルロース繊維不織布であって、セルロース繊維以外の繊維、例えばポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ナイロン繊維等の合成繊維や他の繊維素材をその一部に配合したものも、好適に用いることができる。そして、シート状基材は、ゲル状物質を含浸保持させる上で、その厚みが0.1〜1mm、目付が20〜100g/m2 となるよう設定することが好適である。
【0017】
また、上記シート状基材に含浸させるゲル状物質としては、上記の例に限らず、肌に湿潤効果を与えるものであれば、どのようなものであっても差し支えない。もちろん、湿潤効果だけでなく、肌荒れ改善効果を有する薬効物質や、アロマテラピーに用いられる香料等を配合したものであっても差し支えない。そして、ゲル状物質の、シート状基材への含浸保持量は、50〜500g/m2 に設定することが、湿潤効果および使用感の点で好適となる。
【0018】
さらに、上記の例では、粘着性シート1のゲル層1aの裏側に、ゲル層1aのしみ出しを防止するために、透明プラスチックフィルム製の保護シート1bを設けたが、上記保護シート1bは必ずしも必要ではなく、上記シート状基材の裏面側を熱融着してフィルム化したり、接着剤塗布層を形成したりして、ゲル層1aのしみ出し防止を行うようにしても差し支えない。
【0019】
同様に、薬効シート2の作用層2aに用いられるシート状基材も、セルロース繊維不織布に限らず、従来からシート状パックや絆創膏等に用いられている材質のシートであれば、どのようなものでもよく、例えば、不織布、和紙、ウェブ、樹脂シート等があげられる。なかでも、肌触り、薬効物質とのなじみ性等の理由において、上記セルロース繊維不織布が最適である。もちろん、上記セルロース繊維不織布であって、ポリエステル繊維等のセルロース繊維以外の繊維素材を配合したものも、好適に用いることができる。そして、シート状基材は、薬効物質を保持しやすく、肌に対し良好な感触を与えるには、その厚みが0.1〜1mm、目付が20〜100g/m2 となるよう設定することが好適である。
【0020】
また、上記シート状基材に保持させる薬効物質としては、上記の例に限らず、荒れた肌を改善する薬効を備えたものであれば、どのようなものであっても差し支えなく、その形態も、クリーム、ローション、オイル、ゲル等、どのようなものであっても差し支えない。そして、上記薬効物質の、シート状基材への保持量は、薬効物質の形態にもよるが、通常、目付10〜500g/m2 に設定することが好適である。
【0021】
さらに、上記薬効シート2の裏側に設けられる保護シート2bも、前記粘着性シート1の裏側に設けられる保護シート1aと同様、必ずしも必要ではなく、シート状基材の裏面側を熱溶融してフィルム化したり、接着剤塗布層を形成したりして、薬効物質のしみ出し防止を行うようにしても差し支えない。
【0022】
なお、上記粘着性シート1および薬効シート2の大きさ、形状も、特に限定されるものではないが、上記の例のように、粘着性シート1の表面中央に、薬効シート2を貼着する場合、薬効シート2の周囲に、粘着性シート1のゲル層1a表面がはみ出さなければ、上記ゲル層1aを介して肌への粘着を行うことができないため、薬効シート2の寸法は、粘着性シート1よりも小さく設定しなければならない。その程度は、粘着性シート1の大きさ、粘着力、使用部位、形状等によって適宜洗濯されるが、通常、10cm×10cmの正方形より小さい寸法に設定することが、取り扱い上、好適である。そして、これらのシート1,2の形状は、必ずしも正方形でなくてもよく、その大きさに近似する長方形、円形、楕円形等、どのようなものであっても差し支えない。
【0023】
そして、上記の例では、上記粘着性シート1の、薬効シート2からはみ出した外側部分に、4本の切り目3を入れているが、切り目3の本数は、4本に限らず何本であってもよい。また、粘着性シート1が伸縮性を備えている場合には、特に切り目3を入れる必要はない。さらに、切り目3に代えて、図3(a),(b)に示すように、周方向に所定間隔で、複数の切欠き部5,6を設けて、かかと等に貼りやすくすることもできる。これらの場合、切欠き部5,6が形成されていないものと仮定した場合のシート形状が、上記好適な寸法範囲内に設定されていることが好ましい。
【0024】
また、図4に示すように、粘着性シート1に切欠き部7を設けた場合、その切欠き部7の形状に合わせて、内側の薬効シート2にも、切欠き部8を設けるようにしても差し支えない。
【0025】
さらに、上記の例では、粘着性シート1の表面中央に薬効シート2を貼着して重ねたが、他の方法として、例えば、1枚の保護シート(プラスチックフィルム)上に、まず薬効シート2を貼着して薬効シート部を形成し、その周囲に、ゲル状物質からなるゲル層を塗工する等して粘着性シート部を形成するようにしてもよい。このようにして得られたシート状パックも、上記の例と同様の効果を奏する。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、本発明のシート状パックによれば、かかと等の最も荒れた部分に対しては、薬効シート部に保持された薬効物質が作用して、肌荒れの改善に優れた効果を発揮する。また、上記荒れた部分の周囲には、薬効シート部の外側に設けられた粘着性シート部が、ゲル状物質の粘着力によってぴったりと貼着されるため、シートの周囲が剥がれにくく、長期にわたって良好な状態で貼り付けておくことができる。しかも、上記粘着性シート部の粘着面を構成するゲル状物質には、水分がたっぷり含まれているため、かかとに対し湿潤効果を与えることができるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す説明図である。
【図2】図1のA−A′断面図である。
【図3】(a),(b)はともに上記実施例の変形例を示す説明図である。
【図4】上記実施例のさらに他の変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 粘着性シート
1a ゲル層
2 薬効シート
2a 作用層
【発明の属する技術分野】
本発明は、かかとや肘、膝等における肌荒れを改善するためのシート状パックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
かかとや肘、膝等の肌は、角質層が厚く、かさかさ、ざらざらの状態になりやすいことから、この部分に、専用のクリームや軟膏、オイル等を塗って、その改善を図ることが行われている。また、最近では、これらの部位の肌荒れに対し有効な成分を保持させたシート状パックを、かかと等に長時間貼着して、その改善を図ることが行われている(特開平11−60459号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記シート状パックは、比較的広い面積に貼り付ける必要があり、しかもかかと等の部位はよく動かす部位であることから、せっかく貼り付けても、剥がれやすいという問題がある。そこで、シート面の接着強度を高めたものや、その形状を工夫したものも提案されているが(特開2000−302640号公報等)、まだまだ貼着力、使用感等において、不充分な点が多い。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、かかと等の突出部位に、長期にわたって良好に貼着させることができ、その使用感も良好なシート状パックの提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、肌に貼着されるシート状パックであって、その中央部分が、表面に肌への薬効を有する薬効物質が保持された薬効シート部で構成され、その外側部分が、表面にゲル状物質が保持された粘着性シート部で構成されており、上記薬効シート部の表面を肌の特定部位に当て、上記粘着性シート部を、上記肌の特定部位の周囲に当てて貼着するようになっているシート状パックを第1の要旨とする。
【0006】
また、本発明は、上記シート状パックのなかでも、特に、表面にゲル状物質が保持された粘着性シートと、表面に肌への薬効を有する薬効物質が保持され、寸法が上記粘着性シートより小さく設定された薬効シートとを備え、上記粘着性シートの表面中央に、上記薬効シートを、その周囲に粘着性シートのゲル状物質保持面がはみ出した状態で貼着することにより、薬効シート部と粘着性シート部とが形成されているシート状パックを第2の要旨とし、そのなかでも、特に、上記薬効シート部の外形寸法が、10cm×10cmの正方形より小さい寸法に設定され、上記粘着性シート部の外形寸法が、上記薬効シート部の寸法より大きい寸法に設定されているシート状パックを第3の要旨とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
【0008】
図1は、本発明のシート状パックの一実施の形態を示している。このシート状パックは、8cm×8cmの略正方形状の粘着性シート1の中央に、4cm×4cmの正方形状の薬効シート2が貼着された構成になっており、未使用の状態では、この表面に、透明プラスチックフィルムからなる剥離シート4(図2参照)が取り付けられるようになっている。
【0009】
上記粘着性シート1は、図1のA−A′断面図である図2に示すように、肌に対し粘着特性を示し、しかも肌に湿潤効果を与えるゲル層1aと、このゲル層1aが裏面側にしみ出さないよう保護する保護シート1bとで構成されている。
【0010】
より詳しく述べると、上記ゲル層1aは、セルロース繊維不織布(厚み0.3mm、目付50g/m2 )からなるシート状基材に、ポリアクリル酸とポリアクリル酸ナトリウムを主成分とするゲル状物質を、1m2 当り300gの割合で含浸させたものであり、その裏側に設けられる保護シート1bは、厚み0.1mmの透明プラスチックフィルムである。
【0011】
そして、上記粘着性シート1には、図1に示すように、その端縁から中央の薬効シート2の周縁部手前まで延びる4本の切り目3が、90°間隔で十字状に形成されている。これらの切り目3によれば、シート状パックをかかとに貼り付ける際、切り目3の両側縁部を互いに重ねる等して、かかと周辺の凹凸形状に沿わせることができる。
【0012】
一方、上記粘着性シート1の中央に貼着される薬効シート2は、図2に示すように、肌荒れを改善する薬効を有する薬効物質が保持された作用層2aと,この作用層2aから上記薬効物質が裏面側にしみ出さないよう保護する保護シート2bとで構成されている。4は、未使用時に、上記粘着性シート1および薬効シート2の表面に取り付けられる剥離シートである。
【0013】
より詳しく述べると、上記作用層2aは、セルロース繊維不織布(厚み0.3mm、目付50g/m2 )からなるシート状基材に、肌荒れに効能のある尿素系化合物を調合した軟膏(薬効物質)を塗布したものである。塗布量は、300g/m2 である。また、その裏側に設けられる保護シート2bは、厚み0.1mmの透明プラスチックフィルムである。
【0014】
上記シート状パックは、例えばつぎのようにして用いることができる。すなわち、まず、剥離シート4を剥がして、図1に示すように、粘着性シート1のゲル層1aと、薬効シート2の作用層2aとを露出させたのち、上記薬効シート2の作用層2aをかかとに当て、粘着性シート1のゲル層1aを、その周囲に当てて貼着する。その際、粘着性シート1の周囲に設けられた4本の切れ目3を利用して、シート全体を、かかとに沿ってきれいに貼着することができる。
【0015】
このシート状パックによれば、かかとの最も荒れた部分に対しては、上記薬効シート2の作用層2aに含有される薬効物質が作用して、肌荒れの改善に優れた効果を発揮する。また、上記荒れた部分の周囲に対しては、上記粘着性シート1のゲル層1aが、高い粘着力で貼着するため、シートの周囲が剥がれにくく、長期にわたって良好な状態で貼り付けておくことができる。しかも、上記粘着性シート1のゲル層1aには、水分がたっぷり含まれているため、かかとに対し湿潤効果を与えることができるという利点を有する。
【0016】
なお、上記の例において、粘着性シート1のゲル層1aに用いられるシート状基材としては、セルロース繊維不織布に限らず、従来からゲル状物質を保持するタイプのシート状パックに用いられている材質のシートであれば、どのようなものでもよく、例えば、不織布、和紙、ウェブ等があげられる。なかでも、肌触り、湿潤時の風合い、粘着性等の理由において、上記セルロース繊維不織布が最適である。なお、上記セルロース繊維不織布であって、セルロース繊維以外の繊維、例えばポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ナイロン繊維等の合成繊維や他の繊維素材をその一部に配合したものも、好適に用いることができる。そして、シート状基材は、ゲル状物質を含浸保持させる上で、その厚みが0.1〜1mm、目付が20〜100g/m2 となるよう設定することが好適である。
【0017】
また、上記シート状基材に含浸させるゲル状物質としては、上記の例に限らず、肌に湿潤効果を与えるものであれば、どのようなものであっても差し支えない。もちろん、湿潤効果だけでなく、肌荒れ改善効果を有する薬効物質や、アロマテラピーに用いられる香料等を配合したものであっても差し支えない。そして、ゲル状物質の、シート状基材への含浸保持量は、50〜500g/m2 に設定することが、湿潤効果および使用感の点で好適となる。
【0018】
さらに、上記の例では、粘着性シート1のゲル層1aの裏側に、ゲル層1aのしみ出しを防止するために、透明プラスチックフィルム製の保護シート1bを設けたが、上記保護シート1bは必ずしも必要ではなく、上記シート状基材の裏面側を熱融着してフィルム化したり、接着剤塗布層を形成したりして、ゲル層1aのしみ出し防止を行うようにしても差し支えない。
【0019】
同様に、薬効シート2の作用層2aに用いられるシート状基材も、セルロース繊維不織布に限らず、従来からシート状パックや絆創膏等に用いられている材質のシートであれば、どのようなものでもよく、例えば、不織布、和紙、ウェブ、樹脂シート等があげられる。なかでも、肌触り、薬効物質とのなじみ性等の理由において、上記セルロース繊維不織布が最適である。もちろん、上記セルロース繊維不織布であって、ポリエステル繊維等のセルロース繊維以外の繊維素材を配合したものも、好適に用いることができる。そして、シート状基材は、薬効物質を保持しやすく、肌に対し良好な感触を与えるには、その厚みが0.1〜1mm、目付が20〜100g/m2 となるよう設定することが好適である。
【0020】
また、上記シート状基材に保持させる薬効物質としては、上記の例に限らず、荒れた肌を改善する薬効を備えたものであれば、どのようなものであっても差し支えなく、その形態も、クリーム、ローション、オイル、ゲル等、どのようなものであっても差し支えない。そして、上記薬効物質の、シート状基材への保持量は、薬効物質の形態にもよるが、通常、目付10〜500g/m2 に設定することが好適である。
【0021】
さらに、上記薬効シート2の裏側に設けられる保護シート2bも、前記粘着性シート1の裏側に設けられる保護シート1aと同様、必ずしも必要ではなく、シート状基材の裏面側を熱溶融してフィルム化したり、接着剤塗布層を形成したりして、薬効物質のしみ出し防止を行うようにしても差し支えない。
【0022】
なお、上記粘着性シート1および薬効シート2の大きさ、形状も、特に限定されるものではないが、上記の例のように、粘着性シート1の表面中央に、薬効シート2を貼着する場合、薬効シート2の周囲に、粘着性シート1のゲル層1a表面がはみ出さなければ、上記ゲル層1aを介して肌への粘着を行うことができないため、薬効シート2の寸法は、粘着性シート1よりも小さく設定しなければならない。その程度は、粘着性シート1の大きさ、粘着力、使用部位、形状等によって適宜洗濯されるが、通常、10cm×10cmの正方形より小さい寸法に設定することが、取り扱い上、好適である。そして、これらのシート1,2の形状は、必ずしも正方形でなくてもよく、その大きさに近似する長方形、円形、楕円形等、どのようなものであっても差し支えない。
【0023】
そして、上記の例では、上記粘着性シート1の、薬効シート2からはみ出した外側部分に、4本の切り目3を入れているが、切り目3の本数は、4本に限らず何本であってもよい。また、粘着性シート1が伸縮性を備えている場合には、特に切り目3を入れる必要はない。さらに、切り目3に代えて、図3(a),(b)に示すように、周方向に所定間隔で、複数の切欠き部5,6を設けて、かかと等に貼りやすくすることもできる。これらの場合、切欠き部5,6が形成されていないものと仮定した場合のシート形状が、上記好適な寸法範囲内に設定されていることが好ましい。
【0024】
また、図4に示すように、粘着性シート1に切欠き部7を設けた場合、その切欠き部7の形状に合わせて、内側の薬効シート2にも、切欠き部8を設けるようにしても差し支えない。
【0025】
さらに、上記の例では、粘着性シート1の表面中央に薬効シート2を貼着して重ねたが、他の方法として、例えば、1枚の保護シート(プラスチックフィルム)上に、まず薬効シート2を貼着して薬効シート部を形成し、その周囲に、ゲル状物質からなるゲル層を塗工する等して粘着性シート部を形成するようにしてもよい。このようにして得られたシート状パックも、上記の例と同様の効果を奏する。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、本発明のシート状パックによれば、かかと等の最も荒れた部分に対しては、薬効シート部に保持された薬効物質が作用して、肌荒れの改善に優れた効果を発揮する。また、上記荒れた部分の周囲には、薬効シート部の外側に設けられた粘着性シート部が、ゲル状物質の粘着力によってぴったりと貼着されるため、シートの周囲が剥がれにくく、長期にわたって良好な状態で貼り付けておくことができる。しかも、上記粘着性シート部の粘着面を構成するゲル状物質には、水分がたっぷり含まれているため、かかとに対し湿潤効果を与えることができるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す説明図である。
【図2】図1のA−A′断面図である。
【図3】(a),(b)はともに上記実施例の変形例を示す説明図である。
【図4】上記実施例のさらに他の変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 粘着性シート
1a ゲル層
2 薬効シート
2a 作用層
Claims (3)
- 肌に貼着されるシート状パックであって、その中央部分が、表面に肌への薬効を有する薬効物質が保持された薬効シート部で構成され、その外側部分が、表面にゲル状物質が保持された粘着性シート部で構成されており、上記薬効シート部の表面を肌の特定部位に当て、上記粘着性シート部を、上記肌の特定部位の周囲に当てて貼着するようになっていることを特徴とするシート状パック。
- 表面にゲル状物質が保持された粘着性シートと、表面に肌への薬効を有する薬効物質が保持され、寸法が上記粘着性シートより小さく設定された薬効シートとを備え、上記粘着性シートの表面中央に、上記薬効シートを、その周囲に粘着性シートのゲル状物質保持面がはみ出した状態で貼着することにより、薬効シート部と粘着性シート部とが形成されている請求項1記載のシート状パック。
- 上記薬効シート部の外形寸法が、10cm×10cmの正方形より小さい寸法に設定され、上記粘着性シート部の外形寸法が、上記薬効シート部の寸法より大きい寸法に設定されている請求項1または2記載のシート状パック。
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JP2002209449A JP2004051516A (ja) | 2002-07-18 | 2002-07-18 | シート状パック |
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JP2002209449A JP2004051516A (ja) | 2002-07-18 | 2002-07-18 | シート状パック |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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JP2002209449A Pending JP2004051516A (ja) | 2002-07-18 | 2002-07-18 | シート状パック |
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JP (1) | JP2004051516A (ja) |
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2002
- 2002-07-18 JP JP2002209449A patent/JP2004051516A/ja active Pending
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