JP2000256185A - 水虫用貼付剤 - Google Patents

水虫用貼付剤

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JP2000256185A
JP2000256185A JP11066302A JP6630299A JP2000256185A JP 2000256185 A JP2000256185 A JP 2000256185A JP 11066302 A JP11066302 A JP 11066302A JP 6630299 A JP6630299 A JP 6630299A JP 2000256185 A JP2000256185 A JP 2000256185A
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foot
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Takemasa Kokubo
武政 小久保
Naoto Hotta
直人 堀田
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Nichiban Co Ltd
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Nichiban Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 趾間部等の複雑な立体形状を有する患部への
付着性が良好で、患部を充分に隠蔽しつつ、長時間にわ
たって脱落することなく貼付状態を維持することがで
き、しかも取扱性が容易な水虫用貼付剤を提供するこ
と。 【解決手段】 支持体上に抗真菌薬を含有する粘着剤層
が形成され、該粘着剤層の表面が剥離材により被覆され
た水虫用貼付剤において、(1)支持体2上に抗真菌薬
を含有する粘着剤層3が形成された小片状の貼付剤1が
剥離材4上に支持固定されており、かつ、(2)剥離材
4の辺縁から小片状の貼付剤1下の領域にまで延びる凸
状の連続的な切断線5が、小片状の貼付剤1の粘着剤層
3の一部を覆う摘み片6を形成するように、剥離材4に
切り込み形成されていることを特徴とする水虫用貼付
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水虫用貼付剤に関
し、さらに詳しくは、貼付剤自体の患部への付着性、隠
蔽性などに優れるとともに、取扱性に優れた水虫用貼付
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、足指間(趾間)の水虫の治療に
は、粉末状、液状、軟膏状などの水虫薬が使用されてい
る。しかしながら、これらの水虫薬は、(1)患部の皮
膚面に均一に厚く塗布することが困難である、(2)皮
膚面に投与後、靴下、衣服、床などに付着して脱落する
ため、持続的な薬効が得られない、(3)皮膚内部への
浸透が必ずしも良くないなどの欠点があった。また、こ
れらの欠点に起因して、水虫薬により充分な薬効を得る
には、1日に何回もの投与が必要となる。
【0003】さらに、軟膏剤(クリーム剤)は、薬剤を
手で直接取り扱うため、投与時に、極度に菌で汚染され
ている患部に触れざるを得ない。その結果、水虫菌が他
の部分へ感染したり、患部に雑菌が付着したりしやすい
という問題があった。液状の水虫薬は、容器の形状を工
夫したり、スプレー剤とすることにより、患部に触れる
ことなく投与することができるものの、塗布量や塗布範
囲を一定に調整することが困難である。
【0004】従来、前記の如き水虫薬の欠点を改善する
ために、支持体上に、水虫薬とゴムと粘着付与剤とを含
有する薬剤層を形成した水虫用貼付剤が提案されている
(特公昭55−38927号公報)。この水虫用貼付剤
は、患部に貼付して使用するため、薬効が持続的であ
り、皮膚内部への浸透も良好で、靴下や衣服等への薬剤
の移行がないなどの利点を有している。また、水虫用貼
付剤は、適用が容易で、貼付後には水虫菌の他の部分へ
の感染を防ぐことができ、さらには、患部への他の悪性
菌の侵入を防ぐことができる。しかしながら、趾間部
は、複雑な立体形状を有しており、かつ、多くの場合、
指と指との間の狭い部分に患部があるため、水虫用貼付
剤を患部に密着して貼付することが困難である。
【0005】そこで、従来より、趾間への適用を容易に
するために、様々な形状・構造の水虫用貼付剤や治療補
助材が提案されている。例えば、実開昭63−1409
26号公報には、粘着テープの中央部に、該中央部の幅
より広いパッドを接着し、かつ、粘着テープには、切り
欠き状のくびれ部を形成した救急絆創膏が提案されてい
る。この救急絆創膏では、趾間の患部にパッドを押し当
て、粘着テープの幅の広い両端部を足の甲面及び足の底
面に接着させる。実開昭63−180029号公報に
は、矩形状に形成された中央粘着シート片の両端片の中
央部に、先端側が幅広の貼着部に形成され、かつ、基端
側が細幅の貼着部に形成された端部粘着シート片を一体
に連接し、中央粘着シート片上に広幅のパッドを貼着し
た水虫用絆創膏が提案されている。この水虫用絆創膏で
は、患部にパッドを押し当て、幅広貼着部を足の甲面及
び足の底面に接着させる。
【0006】また、吸水性材料からなる吸水帯の両端に
粘着テープを配置した足指間白癬症の治療部材(実開昭
64−56226号公報)、吸湿吸水性を有する繊維質
材料と粘着テープを組み合わせた水虫類の治療用補助乾
燥パッド(実開平1−138420号公報)、ガーゼな
どの乾燥帯の両端に粘着片を取り付けた水虫予防用足指
乾燥帯(実開平3−9721号公報)、消臭性と抗菌性
を有する高吸湿性繊維からなる紐状体の内部に吸水性ポ
リマーを内在させ、該紐状体の両端を粘着テープで止着
した足指間水虫治療材(実開平6−20500号公
報)、絆創膏の中央にパッドを貼着し、残余の部分の絆
創膏に、長さ方向に沿って端部からパッドの際にかけて
切り込みを設けるとともに、それと直交する両側からパ
ッドの際に沿う切り込みを設けた絆創膏(実用新案登録
公報第3003260号)などが提案されている。
【0007】しかしながら、これら公知の貼付剤は、い
ずれも形状及び構造が複雑であることに加えて、貼付状
態を確実に維持できないという欠点があった。すなわ
ち、前記の各貼付剤では、趾間の患部にパッドなどを押
し当て、両端の粘着テープの粘着面を足の甲面及び足の
底面、場合によっては、足の指にも接着させており、そ
して、確実に貼付するために、粘着テープの貼付部を幅
広にしたり、貼付部に切込を入れたりしている。ところ
が、足の甲面や足の底面などへの貼付面積を大きくした
貼付剤は、貼付後に、足の甲面や底面、指などの複雑な
動き、あるいは靴下や床などとの接触によって、様々な
作用を受け、容易に剥れたり、ゆるんで趾間の患部への
付着性が損なわれたりすることが判明した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、支持
体上に抗真菌薬を含有する粘着剤層が形成された水虫用
貼付剤であって、趾間部等の複雑な立体形状を有する患
部への付着性が良好で、患部を充分に隠蔽しつつ、長時
間にわたって脱落することなく貼付状態を維持すること
ができ、しかも取扱性が容易な水虫用貼付剤を提供する
ことにある。本発明者らは、前記従来技術の問題点を克
服するために鋭意研究した結果、支持体上に抗真菌薬を
含有する粘着剤層が形成された貼付剤を、趾間の患部を
隠蔽できる程度の大きさであって、足の甲面や足の底面
にまでは実質的にはみ出さない形状のもの(小片状)に
したところ、患部への付着性が良好で、使用中に剥れに
くい水虫用貼付剤の得られることを見いだし、先に特許
出願を行った(特願平9−342162号)。
【0009】従来、水虫用貼付剤では、患部に確実に貼
付し、剥れないようにするために、貼付面積を大きくし
て、患部だけではなく、足の甲面や足の底面、さらには
足の指にまで延長して貼付するようにしていた。ところ
が、そのような貼付面積が大きな貼付剤は、趾間部等の
複雑な立体形状を有する患部に貼付した場合、足の各部
の日常的な運動によって、皮膚面からずれたり、端部か
らめくれるなどして、容易に剥離してしまうことが判明
した。これに対して、図5に示すように、貼付剤1全体
の面積を患部の隠蔽に必要な程度の大きさの小片状にす
ると、使用中に剥離し難くなることが見いだされた。ま
た、貼付剤を小片状にすることにより、皮膚刺激性が軽
減され、剥離後の糊残りもなくすことができる。しかし
ながら、このような小片状の水虫用貼付剤は、小さいこ
とから、取り扱いが必ずしも簡単ではないという問題が
あった。
【0010】より具体的に、小片状の貼付剤を製造する
には、例えば、剥離紙などの剥離材上に抗真菌薬を含有
する粘着剤を塗布して粘着剤層を形成し、該粘着剤層の
表面に不織布などの支持体を積層し、さらに、抜き型を
用いて、粘着剤層と支持体とを所定の大きさの小片状に
裁断加工を行う。抜き型を用いて裁断された小片状の貼
付剤以外の部分は、剥離材上から取り除かれる。この製
造方法により、図1に示すように、支持体2上に抗真菌
薬を含有する粘着剤層3が形成された小片状の貼付剤1
が剥離材4上に支持固定された水虫用貼付剤が得られ
る。工業的な規模では、水虫用貼付剤は、通常、その全
体が適当な大きさに裁断されて、1枚の剥離材4上に複
数個の小片状の貼付剤1が支持固定されたものが製品と
される。この小片状の貼付剤1を患部に適用するには、
先ず、貼付剤1を剥離材4の表面から指で摘んで剥がす
必要がある。この際、小片状の貼付剤1の粘着剤層面に
手垢や雑菌が付着しやすく、粘着力の低下や不衛生にな
るなどの問題を生じることがある。また、剥離材4から
剥がした小片状の貼付剤1は、小さいため、趾間などの
複雑な形状の患部に正確に貼付することが難しい。
【0011】そこで、本発明者らは、さらに研究を継続
した結果、剥離材4に連続的な切断線を切り込み形成し
て、小片状の貼付剤1の粘着剤層の一部を覆う摘み片を
形成することに想到した。剥離材により形成した摘み片
を指で摘むことにより、小片状の貼付剤を剥離材から容
易に剥がすことができるため、粘着力の低下や不衛生に
なるなどの問題を克服することができる。また、摘み片
により、小片状の貼付剤を趾間などの複雑な形状の患部
に正確に貼付することができる。摘み片は、剥離材から
なるものであるため、患部に適用後には、粘着剤層から
容易に剥離することができる。さらに、剥離材に切断線
を切り込み形成するだけで摘み片を形成することができ
るため、摘み片を特別に付設しなくてもよく、コストが
かからない。本発明は、これらの知見に基づいて完成す
るに至ったものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、支持体
上に抗真菌薬を含有する粘着剤層が形成され、該粘着剤
層の表面が剥離材により被覆された水虫用貼付剤におい
て、(1)支持体2上に抗真菌薬を含有する粘着剤層3
が形成された小片状の貼付剤1が剥離材4上に支持固定
されており、かつ、(2)剥離材4の辺縁から小片状の
貼付剤1下の領域にまで延びる凸状の連続的な切断線5
が、小片状の貼付剤1の粘着剤層3の一部を覆う摘み片
6を形成するように、剥離材4に切り込み形成されてい
ることを特徴とする水虫用貼付剤が提供される。
【0013】小片状の貼付剤1は、幅方向の最大長さが
5〜15mmの範囲内で、かつ、長さ方向の最大長さが
10〜30mmの範囲内にあることが好ましい。また、
小片状の貼付剤1の10%モジュラスは、2.0N/1
1mm以下であることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明で使用する支持体として
は、柔軟性または伸縮性を有するフィルム、不織布、織
布などが好ましい。支持体は、貼付剤にしたときの10
%モジュラスが2.0N/11mm以下となるものが好
ましい。10%モジュラスが大きすぎる貼付剤は、患部
に貼付した場合、貼付部位の皮膚のわずかな変位に対し
ても強いストレスがかかり、その結果、剥れや皮膚刺
激、糊残りが発生しやすくなる。貼付剤の10%モジュ
ラスは、より好ましくは0.1〜2.0N/11mm、
さらに好ましくは0.3〜1.8N/11mmの範囲内
である。
【0015】支持体としては、例えば、ポリエチレンフ
ィルム、ポリウレタンフィルム等のフィルム;ポリエス
テル不織布、ポリウレタン不織布、スチレン−水添イソ
プレン−スチレンブロック共重合体不織布等の不織布;
ポリエステル織布、レーヨン織布等の織布;などが用い
られる。また、不織布や織布は、薬剤の透過による揮散
を防ぐために、フィルムと積層して使用することができ
る。フィルムは、アルミ箔またはアルミ蒸着膜と積層し
たものであってもよい。
【0016】本発明で使用する抗真菌薬としては、抗真
菌作用を有するものであれば特に限定されず、例えば、
ハロゲン化フェノール系抗真菌薬、抗生物質系抗真菌
薬、脂肪酸系抗真菌薬、ナフチオメート系抗真菌薬、イ
ミダゾール系抗真菌薬、アリルアミン系抗真菌薬、モル
ホリン系抗真菌薬、トリアゾール系抗真菌薬等が挙げら
れる。抗真菌薬の配合量は、特に限定されないが、通
常、粘着剤100重量部に対して、0.01〜10重量
部の範囲内で使用される。
【0017】本発明で使用する粘着剤としては、アクリ
ル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙
げられ、付着性や皮膚刺激性、薬物の効力等により随時
選択される。アクリル系粘着剤としては、例えば、ブチ
ルアクリレート、イソノニルアクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ートなどのアクリル酸エステル系モノマーの単独重合体
または共重合体、あるいは、これらのアクリル酸エステ
ル系モノマーと酢酸ビニル、アクリル酸などのその他の
モノマーとの共重合体が挙げられる。ゴム系粘着剤とし
ては、ポリイソプレンゴム、スチレン−イソプレン−ス
チレンブロック共重合体などのゴム基剤に、粘着付与樹
脂、軟化剤などを配合した組成物が挙げられる。粘着剤
には、必要に応じて、老化防止剤、経皮吸収促進剤、充
填剤などの添加剤を配合することができる。
【0018】支持体上に抗真菌薬を含有する粘着剤層が
形成された貼付剤は、常法にしたがって、抗真菌薬を含
有する粘着剤溶液を支持体上に塗布し、乾燥することに
よって作製することができる。粘着剤層の表面には剥離
紙などの剥離材を積層して被覆する。また、貼付剤は、
剥離材上に粘着剤溶液を塗布し、乾燥した後、粘着剤層
の表面に支持体を積層して作製してもよい。支持体/粘
着剤層/剥離材の層構成を持つ水虫用貼付剤は、抜き型
を用いて、支持体/粘着剤層のみを小片状に裁断加工す
る。小片状の貼付剤(支持体/粘着剤層)以外の部分
は、剥離材上から取り除く。この裁断加工によって、図
1に示すように、支持体2上に抗真菌薬を含有する粘着
剤層3が形成された小片状の貼付剤1が剥離材4上に支
持固定された水虫用貼付剤が得られる。工業的な規模で
は、水虫用貼付剤は、通常、その全体が適当な大きさに
裁断されて、図2に示すように、1枚の剥離材4上に複
数個の小片状の貼付剤1が支持固定されたものが製品と
される。
【0019】小片状の貼付剤の形状は、特に限定されな
いが、長方形、楕円形、長円形、八角形等が好ましい。
耐剥離性が顕著に優れている点では、楕円形、両端が半
円形の長方形、長方形の両端の角部がカットされた八角
形(図2)などの鋭角部分を持たない形状のものが特に
好ましい。小片状の貼付剤は、その幅方向の最大長さが
5〜15mmの範囲内で、かつ、長さ方向の最大長さが
10〜30mmの範囲内にあることが好ましい。一般
に、貼付剤の幅方向とは、趾間の幅(指と指との間隔)
方向に対応し、長さ方向とは、趾間の長さ(足の甲から
底)方向に対応する。各方向の最大長さは、貼付剤の形
状が長方形の場合には、各片の長さにそれぞれ対応する
が、楕円形などの場合には、幅方向及び長さ方向の最長
の幅を意味する。小片状の貼付剤の幅方向の最大長さが
5mm未満では、平均的な成人を基準として、足の趾間
部に貼付した際に、水虫の疾患部を充分に覆うことが困
難であり、15mmを越えると、めくれによる剥れが生
じやすくなる。幅方向の最大長さは、より好ましくは7
〜13mmである。小片状の貼付剤の長さ方向の最大長
さが10mm未満では、平均的な成人を基準として、水
虫の患部を充分に覆うことが困難であり、さらには、小
さすぎて取り扱いにくく、狭い趾間部に対して正確に適
用することが難しい。長さ方向の最大長さが30mmを
越えると、足の甲面側や足の底面側に余分な貼付部分が
生じ、この部分が足指周辺で最も可動する部分であるた
め、貼付中に強いストレスがかかり、剥がれが生じた
り、皮膚刺激や糊残りを生じやすい。長さ方向の最大長
さは、より好ましくは12〜26mmである。
【0020】剥離材としては、上質紙、グラシン紙、パ
ーチメント紙などの紙基材;ポリエチレンラミネート上
質紙、ポリエチレンクラフト紙などの複合材;プラスチ
ックフィルムまたはシート;などの基材の表面に、シリ
コーン系ポリマーなどの剥離性能を有する剥離剤をコー
ティングしたものが用いられる。
【0021】本発明では、図2に示すように、1枚の剥
離材4上に複数個の小片状の貼付剤1が支持固定された
ものを作製し、そして、剥離材4の辺縁から貼付剤1下
の領域にまで延びる凸状の連続的な切断線5を剥離材4
に切り込み形成して、小片状の貼付剤1の粘着剤層3の
一部を覆う摘み片6を剥離材1により形成する。より具
体的に、切断線は、図2に示すように、剥離材4のひと
つの辺縁から一定の間隔をおいて立ち上がる2条の切断
線5,5が、小片状の貼付剤1の下にある領域で連結し
て、ひとつの連続的な切断線を形成するように、剥離材
4に切り込み形成される。これにより、剥離材4のひと
つの辺の一部を端部とし、小片状の貼付剤1の粘着剤層
の一部を覆う摘み片6が形成される。
【0022】摘み片の形状は、凸状であれば特に限定さ
れず、図2に示すような先端が半円形のものだけではな
く、先端が鋭角状のものや、全体が三角形状のものなど
任意である。ただし、取扱性の観点からは、摘み片6の
長さを5mm以上、好ましくは5〜30mm、より好ま
しくは10〜25mm程度とすることが望ましい。ここ
で、摘み片の長さとは、剥離材4の片縁から凸状の切断
線の先端部までの長さを意味する。摘み片6の幅は、剥
離材4の片縁で測定して5mm以上、好ましくは5〜2
0mm、より好ましくは8〜15mm程度とすることが
望ましい。摘み片の凸状の先端部は、小片状の貼付剤1
の粘着剤層の一部を覆っているが、粘着剤層の面積の半
分以下の部分を覆うようにすることが、貼付時の使用性
の観点から好ましい。多くの場合、小片状の貼付剤1の
ひとつの片縁から1/2以下、好ましくは1/3以下の
長さの部分に相当する粘着剤層と摘み片6の先端部とを
重複させればよい。粘着剤層と摘み片6の先端部とは、
1mm以上の長さで重複していることが好ましい。この
ように、摘み片6の先端部が粘着剤層と重複して、覆っ
ているため、連続的な切断線5を形成しても、摘み片6
が脱落することがない。
【0023】図3は、図2に示す水虫用貼付剤の背面図
であり、剥離材4に切断線5が切り込まれて、摘み片6
を形成していることがわかる。また、図3に示すよう
に、ひとつの摘み片6を形成するための切断線5の一部
は、隣接する他の摘み片6を形成するのに共用させるこ
とができる。摘み片6を形成するための切断線5は、小
片状の貼付剤1の個数や配置により、剥離材4上の任意
の片縁から必要な数だけ形成することができる。
【0024】このような構造の水虫用貼付剤を使用する
には、摘み片6を構成する部分を指で摘んで、小片状の
貼付剤1を剥離材4から剥離し、図4に示すような摘み
片6付きの小片状の貼付剤1を取り出す。この小片状の
貼付剤1を、例えば図5に示す趾間部の患部へ付着さ
せ、そして、摘み片6を取り去る。このような取り扱い
は、摘み片6が存在するために、極めて容易であり、か
つ、趾間部等の複雑な立体形状を有する患部に正確に貼
付することができる。また、小片状の貼付剤の取り扱い
時に、粘着剤層を指で触れることがないため、雑菌の付
着や粘着力の低下を招くことがない。
【0025】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明についてより
具体的に説明する。なお、物性及び諸特性の測定法は、
以下のとおりである。
【0026】(1)10%モジュラス JIS−K−7113の「プラスチックの引張試験方
法」に従って、規定ひずみ降伏強さの測定を行い、モジ
ュラス値を算出した。具体的には、幅11mm、長さ5
0mmの貼付剤が長さ方向に10%ひずんだ時の引張応
力を測定し、10%モジュラス値とした。 (2)付着性 貼付剤を健常な成人の足の第3と第4との趾間部に貼付
し、日常生活を24時間行った後、以下の基準で付着性
を評価した。 ○:24時間経過しても殆ど剥れていない、 ×:24時間経過中にかなり剥れたか、あるいは脱落し
た。
【0027】(3)糊残り 貼付剤を健常な成人の足の第3と第4との趾間部に貼付
し、24時間経過後に剥して、糊残り(粘着剤残渣)の
状況を観察し、以下の基準で評価した。 ○:糊残りなし、 ×:糊残りあり。 (4)患部の隠蔽性 貼付剤を健常な成人の足の第3と第4との趾間部に貼付
し、患部の隠蔽性について、以下の基準で評価した。た
だし、患部の大きさは、水虫患者の観察結果より幅4m
m、長さ8mmとし、その大きさを予め趾間部にマーキ
ングした。 ○:充分に隠蔽している、 ×:患部の一部が露出している。
【0028】(5)使用性(使い易さ) 貼付剤を健常な成人の足の第3と第4との趾間部に貼付
し、以下の基準で使用性を評価した。 ○:患部にきれいに貼れた、 ×:患部にきれいに貼れなかった。 (6)皮膚刺激性 貼付剤を健常な成人の足の第3と第4との趾間部に貼付
し、以下の基準で皮膚刺激性を評価した。 ○:刺激が認められなかった、 ×:発赤や浮腫等の皮膚刺激が認められた。
【0029】[実施例1]スチレン−イソプレン−スチ
レンブロック共重合体(日本合成ゴム社製、JSR 5
000)52重量部、イソプレンゴム(クラレ社製、I
R−10)48重量部、脂環族飽和炭化水素樹脂(荒川
化学工業社製、アルコン P125)150重量部、及
び液状イソプレンゴム(クラレ社製、LIR−30)3
0重量部をトルエンとヘキサンの混合液420重量部中
に溶解し、次いで、メタノール17重量部に溶解した抗
白癬菌薬(硝酸エコナゾール)2.8重量部を加えて、
攪拌し、粘着剤溶液を調製した。この粘着剤溶液を、剥
離処理したポリエチレンテレフタレート(東レ社製、ル
ミラー;厚さ75μm)の剥離処理面に均一の厚さにな
るようにアプリケーターにて塗布した後、120℃にて
3分間乾燥して、溶剤を除去した。粘着剤層の乾燥後の
厚みは、50μmであった。粘着剤層の表面に柔軟性の
あるウレタン不織布を積層し、4kgの圧力で圧着して
粘着シートを作製した。このようにして得られた粘着シ
ートから、抜き型を用いて、その幅方向の最大長さが1
1mmで、その長さ方向の最大長さが20mmで、図2
に示すような八角形状を有する小片状の貼付剤1を形成
した。
【0030】図2に示すように、剥離材4上に、八角形
状を有する小片状の貼付剤1が合計で6個形成されたサ
ンプル(45mm×65mm)を作製した。このサンプ
ルを裁断加工して、図2に示すように、剥離材4の辺縁
から小片状の貼付剤1下の領域にまで延びる凸状の連続
的な切断線5を切り込み形成して、各小片状の貼付剤1
に対応した6個の摘み片6を形成した。この摘み片6の
長さは、15mmであり、その先端の5mmの部分で粘
着剤層の一部を覆っていた。この摘み片6の幅は、離型
剤4の片縁部に相当する部分で13mmであった。この
摘み片6を人差し指と親指で摘んで剥離材4から剥離し
たところ、簡単に剥離することができた。また、図5に
示すように、足の指と指の間に小片状の貼付剤1の粘着
面を押し当てて貼り付けたところ、所望の箇所に容易に
貼り付けることができ、その後、摘み片6も簡単に除去
することができた。この小片状の貼付剤1の10%モデ
ィラスは、1.5N/11mmであり、付着性、糊残
り、患部の隠蔽性、使用性、及び皮膚刺激性に関する評
価は、いずれも良好(評価=○)であった。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、支持体上に抗真菌薬を
含有する粘着剤層が形成された水虫用貼付剤であって、
趾間部等の複雑な立体形状を有する患部への付着性が良
好で、患部を充分に隠蔽しつつ、長時間にわたって脱落
することなく貼付状態を維持することができ、しかも取
扱性が容易な水虫用貼付剤が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水虫用貼付剤の層構成を示す断面図で
ある。
【図2】本発明の水虫用貼付剤において、摘み片を形成
するための切断線の切り込み状態の一例を示す正面図で
ある。
【図3】本発明の水虫用貼付剤において、摘み片を形成
するための切断線の切り込み状態の一例を示す背面図で
ある。
【図4】本発明の水虫用貼付剤から剥離した摘み片付き
の小片状の貼付剤を示す正面図である。
【図5】小片状の貼付剤を足の趾間に貼付した場合の略
図である。
【符号の説明】
1:小片状の貼付剤 2:支持体 3:抗真菌薬を含有する粘着剤層 4:剥離材 5:切断線 6:摘み片 7:足の指部分
フロントページの続き Fターム(参考) 4C076 AA74 AA80 AA81 BB31 CC20 DD60A EE03A EE04A EE24A EE25A 4C086 AA01 BC38 BC60 BC73 MA02 MA03 MA05 MA07 MA32 MA63 NA12 ZA90

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に抗真菌薬を含有する粘着剤層
    が形成され、該粘着剤層の表面が剥離材により被覆され
    た水虫用貼付剤において、(1)支持体2上に抗真菌薬
    を含有する粘着剤層3が形成された小片状の貼付剤1が
    剥離材4上に支持固定されており、かつ、(2)剥離材
    4の辺縁から小片状の貼付剤1下の領域にまで延びる凸
    状の連続的な切断線5が、小片状の貼付剤1の粘着剤層
    3の一部を覆う摘み片6を形成するように、剥離材4に
    切り込み形成されていることを特徴とする水虫用貼付
    剤。
  2. 【請求項2】 支持体2上に抗真菌薬を含有する粘着剤
    層3が形成された小片状の貼付剤1が、その幅方向の最
    大長さが5〜15mmの範囲内で、かつ、その長さ方向
    の最大長さが10〜30mmの範囲内にある形状を持つ
    ものである請求項1記載の水虫用貼付剤。
  3. 【請求項3】 支持体2上に抗真菌薬を含有する粘着剤
    層3が形成された小片状の貼付剤1が、その10%モジ
    ュラスが2.0N/11mm以下のものである請求項1
    または2に記載の水虫用貼付剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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