JP3069804B2 - 自動生地解反装置 - Google Patents

自動生地解反装置

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JP3069804B2
JP3069804B2 JP3177239A JP17723991A JP3069804B2 JP 3069804 B2 JP3069804 B2 JP 3069804B2 JP 3177239 A JP3177239 A JP 3177239A JP 17723991 A JP17723991 A JP 17723991A JP 3069804 B2 JP3069804 B2 JP 3069804B2
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憲一 渡部
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株式会社ケーエフシー
株式会社エヌシーエー
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原反として巻回状態に
ある布状の生地を解反させる自動生地解反装置に係り、
詳しくは、原反を解反させて生地を拡げた後に一定寸法
ずつ順次切断していく工程の自動化の一環を担う装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年においては、洋服地や和服地等の布
状の生地として種々の素材からなるものが市販されるに
至っており、例えば、縦編みのニット生地は、チューブ
状に編み立てられたものに染色及び整理を施し、これを
切り開いた後に棒状の芯に丸く巻回させて仕上げるのが
通例である。このようにして巻回状態とされた原反を解
反させて裁断加工するまでの工程に関して、従来におい
ては、自動化が殆ど図られておらず、従って通例におい
ては裁断加工に先立って、原反の終端縁(巻き終わり部
分)を作業者が握持して所定寸法だけ生地を引張り出し
た後に切断刃等を用いて順次切断するといった手段が採
られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のように、裁断加工に先立って作業者の手作業により
原反を解反させていたのでは、多数の人手及び手間を要
することとなって作業が煩雑且つ面倒なものとなり、作
業能率及び生産性の悪化を余儀無くされていた。また、
上記の原反は比較的堅固に巻回されたものであるが故
に、その終端縁を自動的に検出することが極めて困難で
あることに加えて、生地の素材は柔軟なものであるが故
にその取扱いを容易には行い得ず、このため原反の解反
作業に対する自動化技術に著しい遅れを来たしているの
が現状である。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、原反の有する諸特質に起因して従来においては困
難とされていた解反作業の自動化を可能ならしめ、作業
能率及び生産性の向上を図り、ひいては生産コストの低
廉化を図ることを技術的課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る自動生地解
反装置は、上記技術的課題を達成すべく、以下に示すよ
うに構成したことを特徴とする。即ち、原反を軸芯回り
に転動させる転動手段と、原反の生地終端部に向かって
エアを噴射供給して該生地終端部を浮上させるエア噴射
手段と、前記浮上した生地終端部を引掛ける引掛部材
と、該引掛部材を所定の回転半径で旋回させるアーム部
材とを具備してなるものである。
【0006】
【作用】上記の技術的手段によると、先ず転動手段(例
えば、駆動ローラ等)の作用により原反を軸芯回りに回
転させるのであるが、この場合の転動方向(回転方向)
は、原反における生地の巻回方向と同方向とする必要が
ある。そして、原反が転動している間にエア噴射手段か
ら原反の外周面にエアを噴射させておけば、このエアの
噴射位置と原反の生地終端部(巻き終わり部分)とが合
致した時点で、生地終端部はエアの作用により浮上す
る。このような状態でアーム部材を旋回させることによ
り、引掛部材が前記生地終端部を所定の円弧軌道に沿っ
て引張り移動させ、これにより生地は原反より所定寸法
だけ引き出され且つ拡げられた状態となる。このように
して、転動手段、エア噴射手段、引掛部材、アーム部材
の動作により、原反の解反作業が自動的に行われると共
に、一回の解反作業が行われた後に切断加工を行うよう
にし、これを連続的に繰り返して行うようにすれば、原
反の解反から切断加工までの工程の連続的自動化をも図
ることが可能となる。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係る自動生地解反装置の実施
例を図面に基づいて説明する。先ず、本発明が適用され
る装置設備の全体構造を図1に基づいて説明すると、当
該装置設備は、前方より順に、生地が巻回されてなる原
反を載置してセットする原反台1と、該原反台1に載置
されている原反を上昇移動させて解反位置まで搬送する
原反昇降機2と、原反を解反位置において解反させて所
定寸法に渡って拡げる自動生地解反装置3と、複数に分
割されて個々のものが独立して駆動されるベルト4…4
と、該各ベルト4…4の直下方を指向して配設された複
数のCCDカメラ5…5と、コンプレッサー6の駆動に
起因して生成された負圧を生地に作用させるバキューム
板7…7と、該バキューム板7…7に対向配置されて複
数の針8…8が上部に配設された針板9と、該針板9を
レール10、10に沿って前後方向(aーb方向)に移
動させる移動枠体11とを有する。
【0008】前記原反昇降機2は、図2に示すように、
左右の立設枠12、12の上下端部に回動可能に取り付
けられたスプロケット13…13(左方については図示
せず)に無端状チェーン14、14を巻回し、この双方
の無端状チェーン14、14に複数の連結棒15…15
の両端を固着し、これらの連結棒15…15の所定箇所
に舌片状の受止体16…16を取り付けたものである。
そして、左右一対のスプロケット13、13は支軸17
を介して固設された状態にあり、右方の立設枠12の下
方に存するモータ18の作動により無端状チェーン1
4、14が駆動され、これに伴って連結棒15…15及
び受止体16…16が上動及び下動を繰り返すようにな
っている。従って、図3に示すように、原反台1に載置
されている原反X…Xは、原反昇降機2により自動的に
一個ずつ持ち上げられ、その上端部に達した時点で載置
台部斜面2aを転動して解反位置Sに至る。
【0009】前記自動生地解反装置3は、図4に示すよ
うに、第1駆動ローラ21及び第2駆動ローラ22と四
本の補助ローラ23…23とからなる転動手段を有し、
前記第1、第2駆動ローラ21、22は図外のモータに
より正逆回転可能とされている。また、前記第1駆動ロ
ーラ21の直前方には、エア流通管25の上面に噴射孔
26…26を形成してなるエア噴射手段が備えられてお
り、このエア噴射手段は図5に示すように、エアホース
27…27を介して圧送されたエアがエア流通管25の
噴射孔26…26から矢印で示すように上方に向かって
噴射されるものである。更に、図4に示すように、前記
エア流通管25の直前方には、ワイヤー28でなる引掛
部材が張り渡されており、このワイヤー28の両端は、
所定の回転半径で旋回可能な一対のアーム部材29…2
9の前端部に固着されている。そして、このアーム部材
29は、モータ30により支軸31を中心として強制的
に旋回されるものである。尚、図6及び図7に示すよう
に、ワイヤー28の端部は蝶ナット32を用いてアーム
部材29に締結されており、この締結箇所は円孔状長孔
33に沿って変化させることが可能である。また、図8
に示すように、前記エアホース27は小型のコンプレッ
サー27aに接続されており、この小型のコンプレッサ
ー27aは図3に示すように原反昇降機2の下部に取付
けられている。上記のような自動生地解反装置3の構成
によれば、図8に示すように、先ず、第1駆動ローラ2
1を矢印方向に回転駆動させることによって、解反位置
Sに搬送された原反Xを反時計方向に転動させると同時
に、エア噴射手段のエア流通管25よりエアを原反Xの
外周面に噴射させる。これにより、原反Xの生地終端部
Xa(巻き終わり部)がエアの噴射に伴って浮き上がる
ことになるが、このような状態の下でエアの噴射を停止
させるか或いはアーム部材29を僅かに時計方向に手動
で旋回させることにより生地終端部Xaをワイヤー28
に当接させ、この当接した事実を圧力センサー等により
検知し、この検知に伴ってモータ30を起動させれば、
ワイヤー28に生地終端部Xaが引掛った状態でアーム
部材29が同図に鎖線で示すように略180°旋回し、
これに伴って生地終端部Xaがベルト4の上方を通過し
てその後方に至り、生地が拡げられた状態となる。尚、
前記モータ30の起動開始時期の検知は、上記のように
圧力センサー等を用いるに限らず、例えば浮き上がった
状態にある生地終端部Xaの端縁が所定の前方位置に達
したことを検知する光学的センサー等を用いることも可
能である。
【0010】このようにして原反Xが解反されて生地が
所定寸法に渡って拡げられた後は、以下に示すような処
理が行われる。即ち、図9と図1とを対比させて説明す
ると、生地がベルト4…4の上面を覆って拡げられた後
は、アーム部材29が旋回端に達したことを検知するセ
ンサーからの信号等に基づいて、第1駆動ローラ21及
び第2駆動ローラ22が時計方向に回転して生地を送る
ことになるが、この場合ベルト4…4の表面は摩擦係数
が大きくされているので、ベルト4と第2駆動ローラ2
2との間において生地の弛み部Xbが生じ、この弛み量
が所定量となったことを生地弛み量制御センサー35が
検知した時点で前記第1、第2駆動ローラ21、22の
回転が停止する。この後、生地は、ベルト4…4によっ
て送り出されてバキューム板7…7の表面に沿って降下
することになるが、この降下時における生地の左右方向
(x−y方向)のズレは生地幅センサー36により検知
され、この検知結果に基づいてベルト4…4を左右方向
に移動させるか或いは別途設けたスライド部材を生地の
左右端に係合させて左右方向に移動させること等によ
り、生地のズレを調整する。そして、生地の下端が所定
の位置まで降下したことを下端位置制御センサー37が
検知した時点でベルト4…4による生地の送り出しが停
止する。
【0011】この後においては、複数のCCDカメラ5
…5と各ベルト4…4との連係動作により生地の柄合わ
せ処理を行うのであるが、この場合のCCDカメラ5は
色の別異或いは濃淡を検知するものであって、この検知
信号は制御手段(例えばマイクロコンピュータ)を介し
て対向位置に存するベルト4に駆動信号として送出され
る。そして、左端又は右端から順に、対応するCCDカ
メラ5とベルト4との間で生地の水平方向に対する柄合
せつまり生地の横縞を水平方向に合致させる作業を行
う。この柄合わせ作業が完了した後は、コンプレッサー
6を起動させてバキューム板7…7の小貫通孔7a…7
aを介して生地に負圧を作用させることにより、バキュ
ーム板7…7の表面に生地を吸着させ、刃物台40に設
置されたロータリーカッター41(図3参照)をガイド
レール42に沿って移動させることにより、生地の切断
処理を行う。
【0012】上記の切断処理が完了した後は、エアシリ
ンダ50、50の動作により移動枠体11をレール1
0、10に沿って前方に移動させ、これにより図3に鎖
線で示すように針板9をバキューム板7…7に押し付け
る。この場合、針板9の上端部には複数の針8…8が取
り付けられているので、前記切断された生地に針8…8
が突き刺さった状態となる。尚、バキューム板7…7の
上方には、針8…8が生地を突き刺した状態で前方に侵
入できるように、幅狭の溝部或いは小径の孔部が形成さ
れている。次に、このような状態で、負圧による生地の
吸着を解除させると共に、図外のエア吹き付け装置の動
作によりバキューム板7…7の裏面側からバキューム板
7…7を通過させてエアを針8…8の近傍に吹き付ける
ことにより生地を針板9に密着させて生地のカール等を
消失させ、この後、エアシリンダ50、50の動作によ
り針板9を後方へ移動させることにより、前記切断され
た生地は針8…8に突き刺さった状態で針板9と共に所
定の位置に戻される。以上のような工程を繰り返し行う
ことにより、生地の柄合わせをしながら当該切断された
所定寸法の生地が針板9に多層に重ね合わせられる。
【0013】上記の重ね合わせ作業が完了した後は、垂
直状態にある針板9を手動又はモータ等を用いて回動支
軸9b、9bを中心として90°回転させることによ
り、図10に示すように水平状態にし、この後、当該針
板9の左右両端に取り付けられている針駆動用エアシリ
ンダ60、60の動作により全ての針8…8を下動させ
て生地より抜き取る。そして、この後は、針板9に対し
て接近移動及び離反移動可能な裁断台80に多層の生地
を移載し、図外の裁断機で裁断を行う。
【0014】尚、前述の本発明に係る自動生地解反装置
3について、駆動ローラ21、22及び補助ローラ23
…22の本数は図示のものに限定されるものではなく、
また引掛部材としてはワイヤー28以外のものを使用し
てもよく、更にはエア噴射手段に関してもエア流通管2
5及びエアホース27…27を使用するものに限定され
るものではない。
【0015】
【発明の効果】以上のように本発明に係る自動生地解反
装置によれば、転動手段とエア噴射手段との相互作用に
より原反の生地終端部を浮上させると共に、引掛部材及
びアーム部材の作用により前記浮上した生地終端部を円
弧軌道に沿って引き出させることにより、生地が所定寸
法に宣って拡げられた状態となるので、従来のように原
反からの生地の引き出し作業をを全て手作業で行ってい
た場合と比較して作業性及び生産性が向上するのみなら
ず、量産化に伴う低コスト化を図ることが可能になる。
また、柄合せ工程や切断工程等の後続の工程との連係が
スムーズに行われることになり、これらの全ての工程の
自動化に大きく寄与できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される装置設備の全体構成を示す
斜視図である。
【図2】前記装置設備のうちの原反昇降機を示す斜視図
である。
【図3】前記装置設備の作用を示す概略側面図である。
【図4】本発明に係る自動生地解反装置を示す要部平面
図である。
【図5】前記自動生地解反装置のうちのエア噴射手段を
示す正面図である。
【図6】前記自動生地解反装置のうちのアーム部材及び
引掛部材を示す平面図である。
【図7】前記アーム部材を示す側面図である。
【図8】前記自動生地解反装置の作用を示す側面図であ
る。
【図9】前記装置設備の作用を示す斜視図である。
【図10】前記装置設備のうちの針板及び裁断台を示す斜
視図である。
【符号の説明】
3 自動生地解反装置 21 第1駆動ローラ 22 第2駆動ローラ 23 補助ローラ 25 エア流通管 26 噴射孔 27 エアホース 28 ワイヤー 29 アーム部材 X 原反 Xa 生地終端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 19/00 - 19/30 D06C 3/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生地が巻回状態に保持されてなる原反を
    解反させて所定寸法に渡って生地を拡げた状態とする自
    動生地解反装置であって、原反を軸芯回りに転動させる
    転動手段と、原反の生地終端部に向かってエアを噴射供
    給して該生地終端部を浮上させるエア噴射手段と、前記
    浮上した生地終端部を引掛ける引掛部材と、該引掛部材
    を所定の回転半径で旋回させるアーム部材とを具備して
    なることを特徴とする自動生地解反装置。
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CN114408628B (zh) * 2022-01-14 2024-02-23 浙江云中马股份有限公司 一种用于革基布生产的高效卷料机

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