JP3069280U - 照光式キ―トップ - Google Patents

照光式キ―トップ

Info

Publication number
JP3069280U
JP3069280U JP1999009045U JP904599U JP3069280U JP 3069280 U JP3069280 U JP 3069280U JP 1999009045 U JP1999009045 U JP 1999009045U JP 904599 U JP904599 U JP 904599U JP 3069280 U JP3069280 U JP 3069280U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
light
key top
molding
character
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1999009045U
Other languages
English (en)
Inventor
七郎 飯田
顕彦 上村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamashita Electric Co Ltd
Original Assignee
Yamashita Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamashita Electric Co Ltd filed Critical Yamashita Electric Co Ltd
Priority to JP1999009045U priority Critical patent/JP3069280U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3069280U publication Critical patent/JP3069280U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Switches (AREA)
  • Push-Button Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 明るい昼間でLEDなどの光源が消灯してい
る場合などであっても視認性に優れたキートップを提供
することである。 【解決手段】 文字や数字あるいは図形に相当する部分
を結晶性樹脂で光透過性を持つポリアセタール樹脂、ナ
イロン樹脂あるいはポリプロピレン樹脂で成形する一
方、周囲のカバー部分を非結晶性樹脂で顔料などを混ぜ
て光遮蔽性を付与したABS樹脂、AS樹脂、ポリスチ
レン樹脂、ポリカーボネイト樹脂あるいはポリメチルメ
タクリレート樹脂で成形し、該文字や数字あるいは図形
に相当する部分と該周囲のカバー部分との境に薄い空気
の層を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案が属する技術分野】 本考案はコンピュータやその周辺機器、オーデ ィオ機器、電話機などに使用される照光式キートップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】 コンピュータやその周辺機器、オーディオ機器、電話機な どに使用されるスイッチのキートップの中には、背後に発光ダイオード(以下L EDと表す)などの光源を配置して点灯し、キートップの文字や数字あるいは図 形の部分を発光させることによって、使用者がスイッチを入力した際に明確に入 力を確認できるようにした照光式キートップがある。
【0003】 照光式キートップは、夜間などの暗い所であってもキートップの文字や数字あ るいは図形の部分を発光させることにより、スイッチの位置や種類を明瞭に使用 者に示すことができるため、特に車載用のカーオーディオや携帯電話などの携帯 機器に広く使用されている。
【0004】 図1はこのような照光式のキートップの一例であり、文字や数字あるいは図 形の部分1を光透過性の樹脂で成形し、その周囲を覆うカバー部分2を光遮蔽性 の樹脂で成形し、キートップの裏側に配置したLEDを点灯させることにより光 透過性の樹脂で成形した文字や数字あるいは図形の部分1のみが光を透過して明 瞭に見えるようにしている。
【0005】 このように照光式キートップでは文字や数字あるいは図形の部分1と周囲を覆う カバー部分2にそれぞれ異なった2種類の樹脂を使用することから、異材質成形 方法(二色成形方法とも呼ばれる)によって射出成形されるものが多い。
【0006】 図2は異材質成形方法で成形したキートップの部分断面図であり、光透過性樹 脂で成形した文字や数字あるいは図形の部分3の周囲を光遮蔽性樹脂で成形した カバー部分4で覆い、裏側に配置したLED5を点灯させることにより、光透過 性の樹脂で成形した文字や数字あるいは図形の部分3のみが光を透過して使用者 に明瞭に見えるようにしている。
【0007】 図3、図4、図5、図6は異材質成形方法によるキートップの成形の一例を示 した図である。 図3は異材質成形方法の1次成形において下型6と1次成形の上型7を閉じた 状態の図であり、下型6と1次成形の上型7にはキートップの文字や数字あるい は図形の部分に相当する樹脂の充填用空間8が設けられている。
【0008】 異材質成形方法の1次成形では、樹脂として光透過性樹脂を使用し、公知の射 出成形機により注入口9からランナー10を通って光透過性樹脂を樹脂の充填用 空間8に充填し、キートップの文字や数字あるいは図形の部分を成形する。
【0009】 充填が終了し樹脂が固化した後に、図4のように下型6と1次成形の上型7を 分離するが、この時成形の終了したキートップの文字や数字あるいは図形の部分 11は分離せずに下型6に残る。
【0010】 次に異材質成形方法の2次成形において、図5のようにキートップの文字や数 字あるいは図形の部分11を残した下型6を、1次成形の上型7と交換した2次 成形の上型12によって閉じる。
【0011】 2次成形の上型12には、キートップの文字や数字あるいは図形の部分11の 周囲を覆うカバー部分に相当し、2次成形の際に樹脂が充填される樹脂の充填用 空間13が設けられている。
【0012】 2次成形においては、樹脂として光遮蔽性樹脂を使用し、公知の射出成形機に より注入口14からランナー15を通って光遮蔽性樹脂を樹脂の充填用空間13 に充填し、キートップの文字や数字あるいは図形の部分11の周囲を覆うカバー 部分を成形する。
【0013】 この2次成形の際に高温で溶融した光遮蔽性樹脂が高圧で樹脂の充填用空間1 3に充填されるため、充填された光遮蔽性樹脂と既に成形が終了して固化してい た文字や数字あるいは図形の部分11との接触面16で密着して一体化する。
【0014】 図6は成形の終了した状態を示す図であり、2次成形の上型12を下型6から 分離し、下型6に設置した突き出しピン18を移動させて、下型6から成形が終 了して文字や数字あるいは図形の部分11とその周囲を覆うカバー部分17とが 一体化したキートップを分離する。
【0015】 このような異材質成形方法に使用される樹脂には、1次成形に使用される光透 過性樹脂としてはポリカーボネイト樹脂やポリメチルメタクリレート樹脂などが あり、2次成形に使用される光遮蔽性樹脂としては顔料などで着色して光遮蔽性 を付与したABS樹脂やポリカーボネイト樹脂があり、何れも成形性や互いの密 着性に優れているために広く使用されている。
【0016】
【考案が解決しようとする課題】 異材質成形方法によって成形されたキー トップでは、スイッチを入力した際に裏面に配置したLEDなどの光源を点灯さ せることで、文字や数字あるいは図形を示す光透過性樹脂で成形した部分が光を 透過し、使用者は明確に入力を確認することができる。
【0017】 また、夜間などの暗い場所でキートップの裏面に配置したLEDなどの光源を 点灯させた際には、文字や数字あるいは図形を示す光透過性樹脂で成形した部分 が、十分に光を透過するために優れた視認性を示して、スイッチの位置や種類を 明瞭に使用者に示すことができる。
【0018】 しかし、明るい昼間でLEDなどの光源が消灯している場合などでは、文字や 数字あるいは図形を示す光透過性樹脂と周囲をカバーする光遮蔽性樹脂とでは、 色の違いが明確ではないために、文字や数字あるいは図形などがかえって視認し 難くなる欠点があった。
【0019】 例えば光の透過性を重視するために光透過性樹脂として透明な樹脂を使用して 文字や数字あるいは図形の部分を成形した場合では、明るい昼間でLEDなどの 光源が消灯している状態では、周囲を覆うカバーの部分の色をそのまま透過して ほとんど視認できなくなってしまっていた。
【0020】 従来のキートップではこのような欠点を改善するため、文字や数字あるいは図 形を示す光透過性樹脂に光の透過性を完全に阻害しない程度の量の着色剤を混入 し、明るい昼間でLEDなどの光源が消灯している場合などでも視認性を確保し ていた。
【0021】 たとえば文字や数字あるいは図形を示す光透過性樹脂に光の透過性を適度に保 持できる程度の量の着色剤を混ぜて乳白色とする一方、周囲をカバーする光遮蔽 性樹脂を黒く着色して、両方の色の差による見た目のコントラストを高くするこ とで視認性を向上しようとしたものなどがある。
【0022】 しかし、この場合でも光透過性樹脂で成形した文字や数字あるいは図形を示す 部分の一部から周囲を覆うカバーが透過して見えてしまい、視認性を低下させて しまう欠点があった。
【0023】 たとえば図7は異材質成形方法で成形した従来のキートップの部分切断図であ り、光の透過を完全に阻害しない程度の乳白色に着色した光透過性のポリカーボ ネイト樹脂で成形した文字や数字あるいは図形を示す部分19の周囲を、黒色に 着色して光遮蔽性を付与したABS樹脂で成形したカバー部分20で覆っている 。
【0024】 この従来のキートップでは、光透過性のポリカーボネイト樹脂で成形した文字 や数字あるいは図形を示す部分19と、光遮蔽性のABS樹脂で成形したカバー 部分20が接触した面で完全に密着しているため、厚み方向の接触面21の面が 視認方向22から見て光透過性のポリカーボネイト樹脂で成形した文字や数字あ るいは図形を示す部分19を透過して見えてしまう欠点があった。
【0025】 このように本来乳白色である文字や数字あるいは図形を示す部分19を透過し て黒色の接触面21があたかも影のように見えるため、周囲を覆う黒色のカバー 20との見た目のコントラストを低下させ、キートップの文字や数字あるいは図 形の視認性を著しく阻害していた。
【0026】 このような視認性の阻害によりキートップを誤認して、誤ったスイッチを入力 する事故が発生する恐れがあり、特に車載機器などの場合は誤ったスイッチの入 力や、キートップの確認のために手間がかかり運転がおろそかになるなど事故に 直結する可能性が高く、明るい昼間でLEDなどの光源が消灯している場合など でも優れた視認性を示すキートップが強く求められていた。
【0027】 本考案の目的は、使用者がスイッチを入力した際や夜間などの暗い所であって もキートップを背後からLEDなどの光源で照光させることにより、スイッチの 入力や暗所での位置や種類を明瞭に使用者に示すことができる照光式のキートッ プでありながら、明るい昼間でLEDなどの光源が消灯している場合などであっ ても視認性に優れたキートップを提供することである。
【0028】
【課題を解決するための手段】 本考案の照光式キートップの特徴とすると ころは、文字や数字あるいは図形に相当する部分を結晶性樹脂で光透過性を持つ ポリアセタール樹脂、ナイロン樹脂あるいはポリプロピレン樹脂で成形する一方 、周囲のカバー部分を非結晶性樹脂で顔料などを混ぜて光遮蔽性を付与したAB S樹脂、AS樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネイト樹脂あるいはポリメチ ルメタクリレート樹脂で成形し、該文字や数字あるいは図形に相当する部分と該 周囲のカバー部分との境に薄い空気の層を形成したことにある。
【0029】 本考案によるキートップも従来のキートップと同様に、先に記載した異材質成 形方法によって成形することが可能であり、その成形工程も同様である。先に記 載した異材質成形方法に従って本考案のキートップの成形を説明する。
【0030】 図3の1次成形において下型6と1次成形の上型7を閉じ、キートップの文字 や数字あるいは図形の部分に相当する樹脂の充填用空間8に、公知の射出成形機 により注入口9からランナー10を通って光透過性樹脂を充填し、キートップの 文字や数字あるいは図形の部分を成形する。
【0031】 この1次成形に使用する光透過性の樹脂には、結晶性樹脂で光透過性を持つポ リアセタール樹脂、ナイロン樹脂あるいはポリプロピレン樹脂に光透過性を完全 に阻害しない程度の着色剤や光の拡散材を混ぜた樹脂がある。
【0032】 充填が終了して樹脂が固化した後に、図4のように下型6と1次成形の上型7 を分離するが、この時成形の終了したキートップの文字や数字あるいは図形の部 分11は分離せずに下型6に残る。
【0033】 次に異材質成形方法の2次成形において、図5のようにキートップの文字や数 字あるいは図形の部分11を残した下型6を、1次成形の上型7と交換した2次 成形の上型12によって閉じる。
【0034】 2次成形の上型12には、2次成形の上型12に残ったキートップの文字や数 字あるいは図形の部分11の周囲を覆うカバー部分に相当し、2次成形の際に樹 脂が充填される樹脂の充填用空間13が設けられている。
【0035】 2次成形においては、樹脂として光遮蔽性樹脂を使用し、公知の射出成形機に より注入口14からランナー15を通って光遮蔽性樹脂を樹脂の充填用空間13 に充填し、キートップの文字や数字あるいは図形の部分11の周囲を覆うカバー 部分を成形する。
【0036】 この2次成形の光遮蔽性樹脂としては、顔料などを加えて着色して光遮蔽性を 高めた非結晶性樹脂のABS樹脂、AS樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネ イト樹脂あるいはポリメチルメタクリレート樹脂がある。
【0037】 この2次成形の際に高温で溶融した光遮蔽性樹脂が高圧で樹脂の充填用空間1 3に充填され、接触面16で文字や数字あるいは図形の部分11と光遮蔽性樹脂 が接触するが、従来のキートップと異なり密着が完全ではない。
【0038】 これは文字や数字あるいは図形の部分11の成形に使用した結晶性樹脂のポリ アセタール樹脂、ナイロン樹脂あるいはポリプロピレン樹脂と、2次成形におい て周囲を覆うカバー部分を成形するために使用した非結晶性樹脂のABS樹脂と の間において、表面の結晶性の違い、あるいは樹脂どうしの相溶性の差や成形が 終了した後に樹脂が冷却する際の収縮率の差が大きいなどの理由により、密着が 阻害されるためである。
【0039】 成形の終了した後は従来と同様、図6に示すように2次成形の上型12を下型 6から分離し、下型6に設置した突き出しピン18を移動させて下型6からキー トップを分離する。
【0040】 図8はこのようにして成形した本考案によるキートップの部分切断図であり、 光透過性樹脂で成形した文字や数字あるいは図形の部分23の周囲を光遮蔽性樹 脂で成形したカバー部分24が覆っている。
【0041】 このキートップでは、文字や数字あるいは図形の部分23の成形にポリアセタ ール樹脂、ナイロン樹脂あるいはポリプロピレン樹脂を使用し、カバー部分24 にABS樹脂を使用しているため、互いの樹脂どうしが完全に密着すること無く 、両方の樹脂の境に薄い空気の層25が生じる。
【0042】 視認の方向26からキートップを見た場合、外部から文字や数字あるいは図形 の部分23から入射した外光は、文字や数字あるいは図形の部分23と空気の層 25との境界面27で良好に反射され、カバー部分24の壁面28を映すことが 無い。
【0043】 これは成形に使用される多くの樹脂の一般的な光の屈折率(nD)が1.4〜 1.6の範囲にあるのに対し、空気の屈折率(nD)の1.0との差が大きく、 入射した光が境界面27で良好に反射されるためである。
【0044】 なお、文字や数字あるいは図形の部分23とカバー部分24が従来のキートッ プのように完全には密着していないため、形状によってはカバー部分24から文 字や数字あるいは図形の部分23が分離して脱落する可能性があるが、これはキ ートップの内部にアンダーカットを設けるなどの方法によって容易に防ぐことが できる。
【0045】 図8のキートップの例では、文字や数字あるいは図形の部分23の側面にアン ダーカットによって凹みを設け、異材質成形の2次成形によってカバー部分24 を成形する際に、カバー部分24を成形する樹脂の一部を凹みに樹脂に流入させ 、文字や数字あるいは図形の部分23に食込んだ楔状の突起29を成形すること により、カバー部分24から文字や数字あるいは図形の部分23が脱落すること を防いでいる。
【0046】
【作用】 本考案のキートップでは、図8に示すように文字や数字あるいは 図形の部分23の成形にポリアセタール樹脂、ナイロン樹脂あるいはポリプロピ レン樹脂を使用し、カバー部分24にABS樹脂、AS樹脂、ポリスチレン樹脂 、ポリカーボネイト樹脂あるいはポリメチルメタクリレート樹脂を使用している ため、互いの樹脂どうしが完全に密着すること無く、両方の樹脂の境に薄い空気 の層25が生じる。
【0047】 視認の方向26からキートップを見た場合、外部から文字や数字あるいは図形 の部分23から入射した外光は、文字や数字あるいは図形の部分23と空気の層 25との境界面27で反射されるため、文字や数字あるいは図形の部分23とカ バー部分24との見た目のコントラストの低下を防ぐことができる。
【0048】 従って使用者がスイッチを入力した際や夜間などの暗い所であっても、キート ップを背後からLEDなどの光源で照光させることにより、スイッチの入力や暗 所での位置や種類を明瞭に使用者に示すことができる照光式のキートップであり ながら、明るい昼間でLEDなどの光源が消灯している場合などであっても、文 字や数字あるいは図形を示す部分の視認性に優れたキートップを提供することが できる。
【0049】
【発明の実施の形態】 図1、図2のキートップの例を使用して、本考案に よる照光式のキートップの実施例を説明する。 図1は照光式のキートップであり、文字や数字あるいは図形の部分1を光透過 性の樹脂で成形し、その周囲を覆うカバー部分2を光遮蔽性の樹脂で成形し、キ ートップの裏側に配置したLEDなどの光源を点灯させることにより、光透過性 の樹脂で成形した文字や数字あるいは図形の部分1のみが光を透過して明瞭に見 えるようにしている。
【0050】 図2は照光式のキートップの部分断面図であり、光透過性樹脂で成形した文字 や数字あるいは図形の部分3の周囲を光遮蔽性樹脂で成形したカバー部分4で覆 い、裏側に配置したLED5を点灯させることにより、光透過性の樹脂で成形し た文字や数字あるいは図形の部分3のみが光を透過して明瞭に見えるようにして いる。
【0051】 このキートップは先に記載の異材質成形方法によって成形したものであり、図 3、図4、図5、図6に示す異材質成形方法に従って本考案による照光式のキー トップの成形工程を説明する。
【0052】 図3は1次成形において下型6と1次成形の上型7を閉じた状態の図であり、 下型6と1次成形の上型7にはキートップの文字や数字あるいは図形の部分に相 当する樹脂の充填用空間8が設けられている。
【0053】 異材質成形方法の1次成形では樹脂として光透過性樹脂を使用し、公知の射出 成形機により注入口9からランナー10を通って光透過性樹脂を樹脂の充填用空 間8に充填し、キートップの文字や数字あるいは図形の部分を成形する。
【0054】 充填が終了して樹脂が固化した後に、図4のように下型6と1次成形の上型7 を分離するが、この時成形の終了したキートップの文字や数字あるいは図形の部 分11は分離せずに下型6に残る。
【0055】 本実施例では光透過性樹脂としてポリアセタール樹脂、ナイロン樹脂およびポ リプロピレン樹脂を使用し、それぞれ別個に3種類の文字や数字あるいは図形の 部分11を成形した。 なお、本実施例に使用した樹脂は、いずれも光の透過性を完全に阻害しない程 度の着色剤を混ぜて乳白色に着色している。
【0056】 次に異材質成形方法の2次成形においては、図5のようにキートップの文字や 数字あるいは図形の部分11を残した下型6に、1次成形の上型7と交換した2 次成形の上型12を閉じる。
【0057】 2次成形の上型12には、2次成形の上型12に残ったキートップの文字や数 字あるいは図形の部分11の周囲を覆うカバー部分に相当し、2次成形の際に樹 脂が充填される樹脂の充填用空間13が設けられている。
【0058】 2次成形においては、樹脂として光遮蔽性樹脂を使用し、公知の射出成形機に より注入口14からランナー15を通って光遮蔽性樹脂を樹脂の充填用空間13 に充填し、キートップの文字や数字あるいは図形の部分11の周囲を覆うカバー 部分を成形する。 本実施例では光遮蔽性樹脂として黒色に着色して光遮蔽性を高めたABS樹脂 を使用した。
【0059】 図6は成形の終了した状態を示す図であり、2次成形の上型12を下型6から 分離し、下型6に設置した突き出しピン18を移動させて下型6から成形が終了 したキートップを分離する。
【0060】 このようにして図1に示す外観のキートップの成形を行い、表1に示すように 光透過性樹脂で成形した文字や数字あるいは図形の部分1と、光遮蔽性樹脂で成 形したカバー部分2の樹脂の組み合わせが異なる3種類のキートップを得た。
【表1】
【0061】 次に本実施例によって成形した3種類のキートップと、同じく異材質成形方法 で図1に示す外観の形状に成形した従来のキートップの背後にLEDを配置し、 蛍光燈点灯下の室内においてLEDを点灯させた場合と消灯させた場合における 文字や数字あるいは図形の部分1の視認性を比較したところ、表2に示す結果を 得た。
【表2】
【0062】 なお、視認性の比較に使用したキートップの成形に使用した文字や数字あるい は図形の部分1の光透過性樹脂は、実施例のポリアセタール樹脂、実施例の ナイロン樹脂、実施例のポリプロピレン樹脂を使用し、従来のキートップの ポリカーボネイト樹脂は光の透過性を完全に阻害しない程度の着色剤を混ぜて乳 白色に着色し、従来のキートップのポリメタメチルクリレート樹脂は透明なも のを使用した。 またカバー部分2の光遮蔽性の樹脂に使用したABS樹脂は、全て黒色に着色 したものを使用した。
【0063】
【考案案の効果】 本考案では異材質成形方法によって照光式のキートップ を成形するにあたって、文字や数字あるいは図形に相当する部分を結晶性樹脂で 光透過性を持つポリアセタール樹脂、ナイロン樹脂あるいはポリプロピレン樹脂 で成形する一方、周囲のカバー部分を、非結晶性樹脂で顔料などを混ぜて光遮蔽 性を付与したABS樹脂、AS樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネイト樹脂 あるいはポリメチルメタクリレート樹脂で成形している。
【0064】 このため従来の異材質成形方法によって成形した照光式のキートップと異なり 、光透過性を持った文字や数字あるいは図形に相当する部分と、光遮蔽性を持っ たカバー部分とが接触面において互いに完全には密着せず、接触面を分離させて 薄い空気の層を形成することにより、カバー部分が光透過性を持った文字や数字 あるいは図形に映り込んで見た目の視認性を阻害することが無い。
【0065】 従って表2の実施例、実施例、実施例に示すように、使用者がスイッチ を入力した際や夜間などの暗い所であってもキートップを背後からLEDなどの 光源で照光させることにより、スイッチの入力や暗所での位置や種類を明瞭に使 用者に示すことができる照光式のキートップでありながら、明るい昼間でLED などの光源が消灯している場合などであっても視認性に優れたキートップを製造 することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 異材質成形方法で成形した照光式キートップ
の斜視図である。
【図2】 図1の照光式キートップの一部分を切り開い
て示す斜視図である。
【図3】 図1の照光式キートップの成形において、1
次成形の開始に当たり金型を閉じた状態の断面図であ
る。
【図4】 図1の照光式キートップの成形において、1
次成形終了後に金型を開いた状態の断面図である。
【図5】 図1の照光式キートップの成形において、2
次成形の開始に当たり金型を閉じた状態の断面図であ
る。
【図6】 図1の照光式キートップの成形において、2
次成形終了後に金型を開いた状態の断面図である。
【図7】 従来の照光式キートップの部分断面図であ
る。
【図8】 本考案の一実施例に係る照光式キートップの
部分断面図である。
【符号の説明】
1 文字や数字あるいは図形を示す部分 2 カバー部分 3 文字や数字あるいは図形を示す部分 4 カバー部分 5 LED 6 下型 7 1次成形の上型 8 文字や数字あるいは図形に相当する樹脂の充填用空
間 9 注入口 10 ランナー 11 文字や数字あるいは図形の部分 12 2次成形の上型 13 カバー部分に相当する樹脂の充填用空間 14 注入口 15 ランナー 16 接触面 17 カバー部分 18 突き出しピン 19 文字や数字あるいは図形を示す部分 20 カバー部分 21 接触面 22 視認方向 23 文字や数字あるいは図形を示す部分 24 カバー部分 25 空気の層 27 文字や数字あるいは図形の部分と空気の層との境
界面 28 カバー部分の壁面 29 突起

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種類の樹脂を使用して異材質成形方法
    によって成形する照光式のキートップであって、文字や
    数字あるいは図形に相当する部分を、結晶性樹脂で光透
    過性を持つポリアセタール樹脂、ナイロン樹脂あるいは
    ポリプロピレン樹脂によって成形する一方、該文字や数
    字あるいは図形に相当する部分の周囲を覆うカバー部分
    を、非結晶性樹脂で光遮蔽性を付与したABS樹脂、A
    S樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネイト樹脂ある
    いはポリメチルメタクリレート樹脂によって成形し、該
    文字や数字あるいは図形に相当する部分と該カバー部分
    との境に薄い空気の層を形成したことを特徴としたキー
    トップ。
JP1999009045U 1999-11-29 1999-11-29 照光式キ―トップ Expired - Lifetime JP3069280U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1999009045U JP3069280U (ja) 1999-11-29 1999-11-29 照光式キ―トップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1999009045U JP3069280U (ja) 1999-11-29 1999-11-29 照光式キ―トップ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3069280U true JP3069280U (ja) 2000-06-06

Family

ID=43202748

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1999009045U Expired - Lifetime JP3069280U (ja) 1999-11-29 1999-11-29 照光式キ―トップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3069280U (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011150081A (ja) * 2010-01-20 2011-08-04 Denso Corp プリズム及びその製造方法
JP2019211859A (ja) * 2018-05-31 2019-12-12 株式会社東海理化電機製作所 表示入力装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011150081A (ja) * 2010-01-20 2011-08-04 Denso Corp プリズム及びその製造方法
JP2019211859A (ja) * 2018-05-31 2019-12-12 株式会社東海理化電機製作所 表示入力装置
JP7005429B2 (ja) 2018-05-31 2022-02-04 株式会社東海理化電機製作所 表示入力装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6066225A (en) Method for producing a control panel fascia made of at least three materials for vehicle heating
US5681515A (en) Method of fabricating an elastomeric keypad
US5095409A (en) Backlit control actuator
JPH06134805A (ja) 二色成形品とその製造方法
KR100727551B1 (ko) 금속조 합성 수지 링 및 그 제조 방법 및 사출성형 금형
JP2003297180A (ja) フィルム一体型キートップ
US20040227271A1 (en) Method of double color-molding a key top
CN114829186A (zh) 包含光源的用于车辆内部装饰部件的蒙皮
JP3069280U (ja) 照光式キ―トップ
US20020108843A1 (en) Operating button transilluminated from its rear side and method for its production
JPH06134804A (ja) インサートシート
JP2503360B2 (ja) 合成樹脂製透光表示体とその成形金型
JPH06106572A (ja) 二色成形品とその製造方法
JPH07329111A (ja) 異材質樹脂による二色成形方法
JP4628923B2 (ja) 照明式パネル
JP2535308B2 (ja) キ―トップ
JP2010094869A (ja) 操作ノブおよびその製造方法
JP2006153664A (ja) 表示盤および車両用指針計器
JP3338104B2 (ja) キートップの二色成形方法
JP2004103772A (ja) カバー体
CN211893087U (zh) 车辆饰件
JP4109613B2 (ja) 透光表示体及びその製造方法
JPH05341717A (ja) 透光部分を含む二色成形方法
KR102369965B1 (ko) 이중사출을 이용한 투광버튼의 제조방법 및 그 버튼
JP2005235415A (ja) 高明度表示物及び押釦スイッチ用カバー部材

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term