JP3068587B1 - Pll回路 - Google Patents

Pll回路

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JP3068587B1
JP3068587B1 JP11021598A JP2159899A JP3068587B1 JP 3068587 B1 JP3068587 B1 JP 3068587B1 JP 11021598 A JP11021598 A JP 11021598A JP 2159899 A JP2159899 A JP 2159899A JP 3068587 B1 JP3068587 B1 JP 3068587B1
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実 川畑
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日本電気アイシーマイコンシステム株式会社
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 動作中に電流制御型発振回路の発振が停止す
るという不具合を解消したPLL回路を提供する。 【解決手段】 電圧−電流変換回路4は、Pch型MO
SトランジスタMP8,MP9から構成される差動アン
プ形式に構成したものであり、Pch型MOSトランジ
スタMP8,MP9から構成される差動アンプは、定電
流回路I3を介して電源電圧に接続されている。電流制
御型発振回路5に供給する電流の最大値は、定電流回路
I3の値で決定されるため、定電流回路I3の電流値を
設定しておけば、発振が停止することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PLL回路に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図2は、従来例に係るPLL回路を示す
構成図である。図2において、1は位相比較器、2はチ
ャージポンプ回路、3はフィルター、4は電圧−電流変
換回路、5は電流制御型発振回路、6はバッファ、7は
分周回路、8は基準信号入力端子、9は帰還信号入力端
子、10はPLL回路の出力端子、11は制御電圧発生
端子、12,13は位相誤差検出出力、12はUPB
(アップバー)、13はDOWN(ダウン)である。5
a〜5dは電流制御型発振回路5のセルを示すものであ
り、セルは、トランジスタMP4,MP5,MP6,M
N4,MN5と、容量C3,C4とからなり、各セル
は、同一回路構成になっている。
【0003】また、I1〜I2は定電流回路、MP1〜
MP6はPch型MOSトランジスタ、MN1〜MN5
はNch型MOSトランジスタ、C1〜C4は容量、R
1〜R2は抵抗である。
【0004】電流制御型発振回路5a〜5dはカスケー
ド接続され、最終段の電流制御型発振回路5dから初段
の電流制御型発振回路5aには、正帰還がかけられてい
る。
【0005】発振出力端子10から出力された信号は、
分周回路7により1/Nの周波数に分周され、位相比較
器1の帰還入力端子9に帰還され、基準信号入力端子8
への基準信号と帰還入力端子9への帰還信号との位相差
に比例した時間の期間、チャージポンプ回路2の出力端
子11に電流が出され、フィルター3を充放電すること
により、一定の周波数に落ち着く。
【0006】このときの出力端子11の電圧値をVC、
トランジスタMN2のゲート・ソース間電圧をVGSn
2、抵抗R2の抵抗値をR2とすると、電流制御型発振
回路5aに入力される電流値Iosc1は、 Iosc1=(VC−VGSn2)/R2 (1) であらわされる。
【0007】このときの、発振器セルとしての電流制御
型発振回路発振器5aの伝達特性Ha(s)は、容量C
3,C4の値をCLと置くと、 Ha(s)=gm×Zout/(1+sCL×Zout) (2) であらわされる。
【0008】ここで、gmは、Pch型MOSトランジ
スタMP5、MP6で構成する差動アンプのコンダクタ
ンス、Zoutは出力インピーダンスである。
【0009】gmは、Pch型MOSトランジスタMP
5,MP6のディメンジョンを(W/L)とおくと gm=√((W/L)βp×Iosc1) (3) βpは、プロセスで固有の値である。
【0010】また、Zoutは、 Zout=1/((λp+λn)×Iosc1) (4) となる。λp、λnもプロセス固有の値をとる。
【0011】伝達関数Ha(s)から求まるオープンゲイ
ンをGa、遮断周波数をfcとする と、Ga=√((W/L)βp/Iosc1)/(λp+λn) (5) fc=(λp+λn)Iosc1/2πCL (6) となる。
【0012】このように、発振器セルとしての電流制御
型発振回路発振器5aのオープンゲインは、電流値Io
sc1のルートに反比例し、遮断周波数は、電流値Io
sc1に比例する関係にある。
【0013】図2のように、発振器セルとしての電流制
御型発振回路発振器5a,5b,5c,5dを4段カス
ケード接続した場合は、電流制御型発振回路発振器の1
段あたりの位相回りが45度すなわち、電流制御型発振
回路発振器の4段合計の位相回りが180度の場合が発
振条件となるから、電流制御型発振回路発振器5の発振
周波数foscは(図4参照)、 fosc=(λp+λn)×(VC−VGSn2)/(2πCL×R2) (7 ) となる。
【0014】この場合の電流制御型発振回路発振器5の
利得が1以上でないと発振を持続できないため、 Ga>1.4 (8) すなわち、Iosc1<(W/L)βp/((λp+λn)^2×1.96) (9) が発振が持続できる条件で、出力端子11の電圧値VC
が上昇し、(9)式を満たさなくなると、発振が停止す
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上ように図2に示す
従来例に係るPLL回路では、出力端子11の電圧値V
Cが上昇することにより発振が停止すると、更に出力端
子11の電圧値VCを上昇させるように制御されるた
め、出力端子11の電圧値VCは、電源電圧で決定する
限界値まで上昇し、停止したままとなる、いわゆるデッ
ドロック状態となり、外部より強制的に出力端子11の
電圧値VCを下げない限り、再び発振を開始しないとい
う問題がある。
【0016】また、図2に示す従来例に係るPLL回路
は、使用する周波数により出力端子11の電圧値VCが
大きく変動するため、基準信号の周波数により、基準信
号端子8と帰還信号入力端子9に入力する信号間の位相
誤差が大きく変動し、位相調整用PLL回路として使用
する際に問題となっている。
【0017】次に、位相誤差が発生する原因を説明す
る。
【0018】図3は、図2より位相比較器およびチャー
ジポンプ回路を抜き出し、Fr、Fb、UPB、VCの
各点の動作波形と、チャージ電流Ichaの波形を示し
ている。
【0019】図3に示すように、Frに対しFbが遅れ
ると、位相誤差がUPBに出力され、制御電圧端子11
(VC)にチャージ電流Ichaが出力される。
【0020】チャージ電流Ichaは、トランジスタM
P1のゲート容量の充放電により、ON/OFF時に位
相誤差とは無関係な電流を出力する。この充放電電流
が、定電流回路I1の電流値に比べて無視できないと、
位相誤差が発生する原因となる。
【0021】この充放電電流は、制御電圧VCと電源電
圧により決定されるため、使用周波数を変更したり、電
源電圧が変動すると、位相誤差が大きく変動してしま
う。
【0022】本発明の目的は、動作中に電流制御型発振
回路の発振が停止するという不具合を解消したPLL回
路を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係るPLL回路は、位相比較器と、チャー
ジポンプ回路と、フィルターと、電圧−電流変換回路
と、電流制御型発振回路と、バッファと、分周回路とか
ら構成され、前記電流制御型発振回路の発振出力端子か
ら出力された信号を前記分周回路により分周し、その分
周された周波数信号を前記位相比較器の帰還入力端子に
帰還し、基準信号と前記帰還入力端子への帰還信号との
位相差に比例した時間の期間中に前記チャージポンプ回
路の出力端子に電流が出力されて前記フィルターを充放
電することにより一定の周波数に落ち着く機能をもつP
LL回路であって、前記電圧−電流変換回路は、第1及
び第2のPch型MOSトランジスタからなる差動アン
プ形式に構成したものであり、前記Pch型MOSトラ
ンジスタからなる差動アンプは、定電流回路を介して電
源電圧に接続され、前記第1のPch型MOSトランジ
スタは、前記基準信号に対し前記帰還信号が遅れた場合
に前記チャージポンプ回路から前記フィルターに出力さ
れるチャージ電流を入力とするものであり、前記第2の
Pch型MOSトランジスタの基準電圧は、前記電源電
圧を分圧することにより決定されるものであり、前記電
流制御型発振回路は、前記第2のPch型MOSトタン
ジスタに流れる電流が供給されるものであり、さらに前
記電圧−電流変換回路は、前記電流制御型発振回路に供
給する電流を前記定電流回路の値で決定して、前記電流
制御型発振回路の発振を調整するものである。
【0024】また前記電流制御型発振回路に供給する電
流の最大値は、前記電流制御型発振回路の発振が停止す
る電流値よりも小さい値に前記定電流回路の値で決定す
るようにしたものである。
【0025】また前記Pch型MOSトランジスタから
なる差動アンプの基準電圧は、前記電源電位の変動に応
じて、抵抗と、ゲートを基準電位設定端子に接続された
MOSトランジスタとから設定されるものである。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0027】図1は、本発明の一実施形態に係るPLL
回路を示す構成図である。
【0028】図1において、1は位相比較器、2はチャ
ージポンプ回路、3はフィルター、4は電圧−電流変換
回路、5は電流制御型発振回路、6はバッファ、7は分
周回路、8は基準信号入力端子、9は帰還信号入力端
子、10は出力端子、11は制御電圧発生端子、12,
13は位相誤差検出出力である。
【0029】また12はUPB(アップバー)、13は
DOWN(ダウン)、14,15は基準電圧設定端子で
ある。また5a〜5dは電流制御型発振回路5のセルを
示すものであり、セルは、トランジスタMP4,MP
5,MP6,MN4,MN5,容量C3,C4からな
り、各セルは、同一回路構成になっている。
【0030】電流制御型発振回路5a〜5dはカスケー
ド接続され、最終段の電流制御型発振回路5dから初段
の電流制御型発振回路5aには、正帰還がかけられてい
る。発振出力端子10から出力された信号は、分周回路
7により1/Nの周波数に分周され、位相比較器1の帰
還入力端子9に帰還されるようになっている。
【0031】I1〜I3は定電流回路、MP4〜MP9
はPch型MOSトランジスタ、MN4〜MN9はNc
h型MOSトランジスタ、C1〜C4は容量、R1,R
3〜R6は抵抗である。
【0032】本発明の一実施形態に係るPLL回路にお
ける電圧−電流変換回路4は、図2に示す電圧−電流変
換回路4に代えて、Pch型MOSトランジスタMP
8,MP9から構成される差動アンプ形式に構成したも
のであり、Pch型MOSトランジスタMP8,MP9
から構成される差動アンプは、定電流回路I3を介して
電源電圧に接続されている。
【0033】またPch型MOSトランジスタMP9の
ドレイン側にNch型MOSトランジスタMN6を設
け、かつPch型MOSトランジスタMP9のゲート側
に分圧抵抗R3,R4,R5,R6を設けるとともに、
Nch型MOSトランジスタMN7,8を並列に設けて
いる。
【0034】また電圧−電流変換回路4の出力側には、
直列接続のPch型MOSトランジスタMP7とNch
型MOSトランジスタMN9とを設けている。
【0035】したがって、図1に示す本発明の一実施形
態に係るPLL回路の電圧−電流変換回路4において
は、電流制御型発振回路5に供給する電流の最大値は、
定電流回路I3の値で決定されるため、定電流回路I3
の電流値を(9)式を満足する値に設定しておけば、発
振が停止することはない。
【0036】またPch型MOSトランジスタMP8,
MP9から構成される差動アンプの基準側16の電圧V
refは、電源電圧を分圧抵抗R3〜R6にて分圧するこ
とにより決定するため、電源電圧が変動した場合でも
源電圧の変動に応じて設定され、制御電圧VCは一定に
保たれる。さらに基準信号(図3のFr)と帰還信号
(図3のFb)の位相誤差は制御電圧VCと電源電圧に
より決定されるため、基準電圧設定端子14、15の信
でNchMOSトランジスタMN7,8をON/OF
FすることでPchMOSトランジスタMP8,MP9
から構成される作動アンプの基準電圧Vrefを決める抵
抗R3〜R6の値を決定することにより、チャージポン
プ回路2の出力端子11に出力される基準信号(図3の
Fr)と帰還信号(図3のFb)の間の位相誤差を軽減
する。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、動
作中の電流制御型発振回路の発振が停止するという不具
合を改善することができ、かつ外部調整を必要としな
い。
【0038】さらに、従来回路よりも位相誤差の変動が
小さく、位相調整用PLL回路として使用する際も問題
が生じない。これは、従来は、電源電圧変動や使用する
周波数により、電圧−電流変換回路に供給される制御電
圧の変動が生じていたが、本発明の電圧−電流変換回路
の構成により、電源電圧変動の影響を受けず、また、使
用する周波数に応じた制御電圧を一定に保てるように設
定端子を設けるためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るPLL回路を示す構
成図である。
【図2】従来例に係るPLL回路を示す構成図である。
【図3】各点の動作波形とチャージ電流の波形との関係
を示す特性図である。
【図4】従来例に係るPLL回路において、発振が停止
する状態を説明する図である。
【符号の説明】
1 位相比較器 2 チャージポンプ回路 3 フィルター 4 電圧電流変換器 5 電流制御型発振回路 MP7,MP8,MP9 Pch型MOSトランジスタ MN6,MN7,MN8,MN9 Nch型MOSトラ
ンジスタ I3 定電流回路 R3,R4,R5,R6 抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−28019(JP,A) 特開 平9−312532(JP,A) 特開 平6−152401(JP,A) 特開 平6−152394(JP,A) 特開 平6−6145(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03L 7/06 - 7/14 H03F 3/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位相比較器と、チャージポンプ回路と、
    フィルターと、電圧−電流変換回路と、電流制御型発振
    回路と、バッファと、分周回路とから構成され、前記電
    流制御型発振回路の発振出力端子から出力された信号を
    前記分周回路により分周し、その分周された周波数信号
    を前記位相比較器の帰還入力端子に帰還し、基準信号と
    前記帰還入力端子への帰還信号との位相差に比例した時
    間の期間中に前記チャージポンプ回路の出力端子に電流
    が出力されて前記フィルターを充放電することにより一
    定の周波数に落ち着く機能をもつPLL回路であって、 前記電圧−電流変換回路は、第1及び第2のPch型M
    OSトランジスタからなる差動アンプ形式に構成したも
    のであり、 前記Pch型MOSトランジスタからなる差動アンプ
    は、定電流回路を介して電源電圧に接続され、 前記第1のPch型MOSトランジスタは、前記基準信
    号に対し前記帰還信号が遅れた場合に前記チャージポン
    プ回路から前記フィルターに出力されるチャージ電流を
    入力とするものであり、 前記第2のPch型MOSトランジスタの基準電圧は、
    前記電源電圧を分圧することにより決定されるものであ
    り、 前記電流制御型発振回路は、前記第2のPch型MOS
    トタンジスタに流れる電流が供給されるものであり、 さらに前記電圧−電流変換回路は、前記電流制御型発振
    回路に供給する電流を前記定電流回路の値で決定して、
    前記電流制御型発振回路の発振を調整するものであるこ
    とを特徴とするPLL回路。
  2. 【請求項2】 前記電流制御型発振回路に供給する電流
    の最大値は、前記電流制御型発振回路の発振が停止する
    電流値よりも小さい値に前記定電流回路の値で決定する
    ようにしたものであることを特徴とする請求項1に記載
    のPLL回路。
  3. 【請求項3】 前記Pch型MOSトランジスタからな
    る差動アンプの基準電圧は、前記電源電位の変動に応じ
    て、抵抗と、ゲートを基準電位設定端子に接続されたM
    OSトランジスタとから設定されることを特徴とする請
    求項1又は2に記載のPLL回路。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6012059B1 (ja) * 2015-12-25 2016-10-25 株式会社シャルレ 前開きロンパース
CN112953521A (zh) * 2019-12-11 2021-06-11 精工爱普生株式会社 电荷泵电路、pll电路和振荡器
KR102528363B1 (ko) * 2020-07-30 2023-05-03 최수경 유아용 의복

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