JP3068477U - カップ入り葛菓子 - Google Patents

カップ入り葛菓子

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JP3068477U JP1999009115U JP911599U JP3068477U JP 3068477 U JP3068477 U JP 3068477U JP 1999009115 U JP1999009115 U JP 1999009115U JP 911599 U JP911599 U JP 911599U JP 3068477 U JP3068477 U JP 3068477U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】葛粉を材料とする葛湯等は、食べる直前に熱湯
と混ぜるという工程手間のある粉末食品であるが、本考
案はこのような手間やその混ぜる工程での失敗がなく、
すぐに食べられる葛菓子の開発を課題とする。 【解決手段】 本葛粉と甘味料と湯水を混練したジェル
状混合物(1)を作成し、ジェル状混合物を電子レンヂ
用耐熱蓋付容器(2)に入れ密封冷却してなるカップ入
り葛菓子として構成することで、レンヂ加熱のみで葛湯
ができることになった。甘味料は砂糖又は黒糖、抹茶や
小豆を添加して味に変化もつけることができる、前記ジ
ェル状混合物(1)が凝固度の異なる複数層からなるカ
ップ入り葛菓子も提供する。冷却して冷菓・氷菓とな
り、レンヂ加熱のみで葛湯となる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、カップ入り葛菓子に関するものである。 本考案の葛菓子は、本葛粉(葛の根から採取した葛粉末)を主材料とする葛菓子 である。
【0002】
【従来の技術】
従来、葛を材料とする葛菓子は、葛餅、葛ちまき、葛まんじゅう、葛切り、葛水 、葛湯などが伝承されている。 通常、葛餅、葛切り等は、そのまま商品として提供される。 一方、葛水、葛湯や漢方の葛根湯は、完成商品としては流通しておらず、すなわ ち持ち運びに適さないもので、商品形態としては袋入りの加工粉末で提供され、 購入者が家庭で水溶きしたり、お湯を注ぎ練って食する形態が多い。 また、市販の粉末食品の中には、葛ではない澱粉(さつまいも澱粉)に砂糖を加 えた粉末食品があるが、これは葛菓子ではないが、この商品も家庭でお湯で溶か して食べるものである。
【0003】 このように、葛は最も良質な澱粉であるが、固形で商品形態に適する葛餅、葛 ちまき、葛まんじゅう、葛切り、などのほかは、自分で水や熱湯を適量加えて練 って食べるいわゆる家庭での調理菓子の形態であった。
【0005】 ところが、家庭で或は個々に購入消費者が、葛水、葛湯を作ると、レシピがあっ ても水の差し加減や撹拌程度が不知であるために、緩すぎたり、凝固しすぎて堅 くなったりうまくゆかないこともある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
葛粉を材料とする従来商品は、食べる直前に湯水と混ぜるという工程手間のあ る粉末食品があるが、本考案はこのような手間やその混ぜる工程での失敗のない 簡易な葛菓子の開発を課題とする。
【0007】 本考案では葛水或は葛湯或は従来なかったシャーベット風の葛菓子が簡単に作 れるカップ入り葛菓子を提供するものである。
【0008】 本考案では、湯水と葛粉や甘味料、その他の添加品の混合割合をあらかじめ適 量にして調理してカップに封入して、流通にのる商品形態を実現した。 本考案のカップ入り葛菓子は、冷蔵庫で冷却し、冷凍庫で凍らせ、電子レンヂで 加熱するだけで、すぐに食べられる葛菓子となる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案は、本葛粉と甘味料と湯水を混練したジェル状混合物を電子レンヂ用耐 熱蓋付容器に入れ密封冷却してなるカップ入り葛菓子とすることで、調理手間の かからない、かつ調理失敗のないもので、かつ数種の味覚の味わえるカップ入り 葛菓子を開発したものである。
【0010】 本葛粉は、文字通り、葛の根から採取した澱粉である。 甘味料は、砂糖又は黒糖である。各種の人工甘味料も利用できるが、できれば自 然な材料が好ましい。 本葛粉と甘味料を湯水(熱湯や水)で溶き練り上げてジェル状混合物を作る。
【0011】 この時にさらに抹茶又は調理済小豆粒等の添加物を加えることができる。 黒蜜、黒砂糖を加えれば、黒蜜味のジェル状物ができ、抹茶を加えれば緑色で抹 茶味のジェル状物ができ、調理済小豆粒等を加えればあずき風味のジェル状物が できる。
【0012】 前記の葛のジェル状物は、電子レンヂ用耐熱蓋付容器に充填されて常温まで静置 冷却され、容器の内部に安定する。 1〜10℃で冷蔵保存するのが好ましい。 電子レンヂ用耐熱蓋付容器に入れて密封冷却されたジェル状物は、熱湯の蒸気で 殺菌されて密封されるので、できるだけ沸騰した熱湯を用いる。 湯水に、沸騰水を用いたときは、煮沸殺菌されるので日持ちも長くできる。
【0013】 前記電子レンヂ用耐熱蓋付容器の蓋は、積層フィルム製で少なくとも蓋の一部 分に90〜100℃で溶融するか爪で破れる程度の透明薄弱部を形成したものが 好ましい。 透明薄弱部により中身が確認できるし、加熱する前に一部開蓋することを忘れた ときでもその部分が開口して蒸気を逃がすことができ安全である。
【0014】 このような構成のカップ入り葛菓子は、常温でも葛水として食することができ るが、冷凍してシャーベット風の冷菓として、或は電子レンヂにいれて加熱して 葛湯として食される。
【0015】
【考案の実施の形態】
図1の実施形態は、カップ入り葛菓子の一部切開斜視図である。 本葛粉と甘味料と湯水を混練したジェル状混合物(1)を電子レンヂ用耐熱蓋付 容器(2)に入れ密封冷却してなるカップ入り葛菓子を示している。
【0016】 ジェル状混合物(1)は、砂糖を混ぜた本葛粉と熱湯を略1:5の重量比で混 ぜ合わせ急速に撹拌したものである。 実際には、入手した本葛粉に熱湯を落下させながら撹拌してゆくと、その本葛粉 のジェル状のかたまり程度がわかるので、微調整をしながら撹拌してゆき適度な ジェル状の具合をみて、その材料に応じて重量比1:3〜1:7の比率等で混合 して、品質の安定性を図ってゆく。 容積比では1:1〜1:0,6位の幅があるが、好みによる。
【0017】 実施形態のカップ入り葛菓子は、撹拌後に調理済小豆(3)を混ぜたものである が、砂糖水を含んでいる調理済小豆(3)を混入する場合は、熱湯の混入量を調 整することになる。 抹茶粉を混合するときも同様に微調整する。 基本的には、本葛粉と湯水とは、1カップに30〜40gの本葛粉を入れて15 0〜180mlの水で溶くのが一般的である。 重量比では略1:5であるが、夏場の冷菓のときの舌ざわりと冬場の葛湯の舌ざ わりの差もあり、職人の腕で微調整される。
【0018】 さらに、ジェル状混合物(1)が凝固度の異なる複数層例えば上層(11)と下 層(12)からなるカップ入り葛菓子を提案する。 凝固度とは、含水率で左右される柔らかさの度合いであり、含水率を異ならせて 歯ざわり感や、加熱時の全体の柔らかさを調整する働きがある。 又、この構成にすれば、味つけや甘味度を異ならせる事も可能である。
【0019】 ジェル状混合物(1)を入れる容器(2)の蓋(21)は積層フィルム製であり 、少なくとも蓋の一部分に、90〜100℃で溶融するか爪で破れる程度の透明 薄弱部(22)を形成している。
【実施例】
【0020】 本葛粉を1000ml撹拌容器に半分入れ、黒砂糖を解かした熱湯500ml を、その撹拌容器に徐々に入れ、重量比略1:5で混ぜ合わせ急速に撹拌した。 黒砂糖で茶褐色になったジェル状混合物(1)を撹拌容器の約半分に得た。 そのジェル状混合物(1)を小カップ状の紙製容器(2)に小分けして入れ、透 明フィルム製蓋(21)で密封した。
【0021】 透明フィルム製蓋(21)は、積層フィルム製で一部に薄弱部(22)を形成 した。 容器(2)内には黒砂糖入りジェル状混合物(1)が封入されるが、形態を整え 静置して常温にし、その後冷蔵庫で2℃で保存した。 一旦撹拌されたジェル状混合物(1)は、密封されているのでその形態を維持し 収縮することもない。
【0022】 このような構成のジェル状混合物(1)を封入した容器(2)は、そのまま開蓋 して食することもできるが、冷凍庫で凍結させて冷菓としても良く、また電子レ ンヂで加熱して食しても良い。 夏場は冷して葛水や氷菓として冬場は加熱して葛湯として食することができる。
【0023】 図2の実施例は、ジェル状混合物(1)を上層(11)と下層(12)で、凝 固度を異にしたものである。 上層(11)の含水率より下層(12)の含水率を高くして、包水性を高め、加 熱したときの柔らかさを増大するようにしている。 製造時において、本葛粉と湯水の割合が異なる2種類のジェル状混合物を作り、 下層(12)のほうに水の割合が高いものを充填し、その後に本葛粉の割合の高 いジェル混合物で上層(11)を形成した。 なお、上層(11)と下層(12)の甘味度の変化などは任意に選択できるし、 「さっぱり」感を出すために、ハーブや果汁の添加も予想できる。
【0024】 葛は、民間薬としても重宝されており、発汗作用を促進する、消化を助ける、 などの効用は周知の通りである。 本考案では、単に電子レンヂで1〜2分間加熱するだけでこの効用を手軽に摂取 できることになる。
【0025】 そして、特に温かくレンヂで加熱した本考案のカップ入り葛菓子は、病人食、滋 養食、老人食、乳幼児食、栄養補給食、ダイエット食に適する。 しかも、抹茶、小豆などの添加物もあるので味の変化も楽しめる。 なお、上記は実施例であり、これに限定されるものではないし、本考案の添加物 も種々のものが考えられる。 本葛粉と湯水の割合なども適宜微調整できる。
【0026】
【考案の効果】
以上説明したように本考案のカップ入り葛菓子は、冷却により比較的硬いジェ ル状の冷菓或はシャーベット状の冷菓となり、電子レンヂで1分程の加熱で高品 質の葛湯になる。 ジェル状混合物を凝固度の異なるものにしての対応もできる。 そして従前のように、熱湯を沸かし適量を入れて練り上げるという工程は不要で ある。 単に冷凍するか電子レンジで加熱すれば、そのまま食卓に出せる葛菓子となる。 商品として、流通でき量産もできることになる。 このように本考案のカップ入り葛菓子は、伝統的な自然の葛を主材料として作成 され、即席で手間のいらない冷菓や葛湯となるもので高い商品価値がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のカップ入り葛菓子の実施形態を示す一
部切開斜視図。
【図2】本考案のカップ入り葛菓子においてジェル状混
合物を二層にした実施形態を示す一部切開斜視図。
【符号の説明】
1 ジェル状混合物 11 ジェル状混合物上層 12 ジェル状混合物下層 2 容器 21 蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A23L 2/00 A23L 2/00 W

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本葛粉と甘味料と湯水を混練したジェル
    状混合物(1)を電子レンヂ用耐熱蓋付容器(2)に入
    れ密封冷却してなるカップ入り葛菓子。
  2. 【請求項2】 前記甘味料が、砂糖又は黒糖であり、湯
    水が熱湯である請求項1記載のカップ入り葛菓子。
  3. 【請求項3】 本葛粉と砂糖を熱湯で混練しさらに抹茶
    又は調理済小豆粒を混ぜたジェル状混合物(1)を電子
    レンヂ用耐熱蓋付容器(2)に入れ密封冷却してなるカ
    ップ入り葛菓子。
  4. 【請求項4】 前記ジェル状混合物(1)が凝固度の異
    なる複数層からなる請求項1に記載のカップ入り葛菓
    子。
JP1999009115U 1999-10-25 1999-10-25 カップ入り葛菓子 Expired - Lifetime JP3068477U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019004410A1 (ja) * 2017-06-29 2019-01-03 株式会社マッシュアップ 本葛粉を主成分とする餅様食品、氷菓及び氷菓の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019004410A1 (ja) * 2017-06-29 2019-01-03 株式会社マッシュアップ 本葛粉を主成分とする餅様食品、氷菓及び氷菓の製造方法
CN111031810A (zh) * 2017-06-29 2020-04-17 株式会社玛希雅普 以本葛粉为主成分的类麻薯食品、冰品及冰品的制造方法

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