JP3067727U - トイレ用消臭マット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 上に飛散した尿を分解処理し、尿がかかった
まま放置しておいても悪臭を発することのない、しかも
床面に浸透することのない、且つ、水洗することによっ
て何度でも消臭効果を維持したまま使用可能なトイレ用
消臭マットを提供することを目的とする。 【解決手段】 便器近傍の尿が飛散する部位の床面上に
配置するトイレ用消臭マットであって、このトイレ用消
臭マットＡが、表面層１０と該表面層１０に一体に形成
された裏面層２０からなり、この表面層１０が、消臭繊
維層であり、上記裏面層２０が防水シートである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、便器近傍の尿が飛散する部位の床面上、例えば、男子用便器の前お よび左右に配置するトイレ用消臭マットに関する。

【０００２】

【従来の技術および考案が解決しようとする課題】

便器、特に男子用便器の場合、便器周辺の床面上に、尿が飛散する。これらの 飛散した尿は、トイレ内に独特の臭気（悪臭）を発する。従って、駅あるいはホ テル等の多数の人が使用するトイレの場合、定期的に清掃して、男子用便器の前 あるいは左右等を清掃しておく必要がある。 また、家庭用の男子用トイレの場合にも、同様に少なくとも１日１回程度清掃し ておかないと、悪臭を発するようになる。

【０００３】 本考案は、上述のような現況に鑑みておこなわれたもので、マットそのものが その上に飛散した尿を分解処理し、尿がかかったまま放置しておいても悪臭を発 することのない、しかも床面に浸透することのない、且つ、水洗することによっ て何度でも消臭効果を維持したまま使用可能なトイレ用消臭マットを提供するこ とを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記課題を、以下のような構成からなるトイレ用消臭マットによっ て解決することができる。即ち、 本考案にかかるトイレ用消臭マットは、便器近傍の尿が飛散する部位の床面上に 配置するトイレ用消臭マットであって、 このトイレ用消臭マットが、表面層と該表面層に一体に形成された裏面層から なり、 上記表面層が、消臭繊維層であり、上記裏面層が防水シートであることを特徴と する。

【０００５】 しかして、このように構成されたトイレ用消臭マットによると、マットの表面 に尿が飛散した場合、表面層を構成する消臭繊維層に吸収された状態で、この繊 維層が尿を消臭するとともに、仮に吸収できる量以上の尿が飛散した場合でも、 裏面層が防水シートから構成されているため、床面を尿で汚すようなことはない 。

【０００６】 また、上記考案の一つの実施の形態として、上記消臭繊維層が、鉄フタロシア ニンオクタカルボン酸を担持させた繊維からなる布地で構成されていると、時間 の経過とともに尿を分解・消臭する。しかも、短時間で強力に消臭することがで き、具体的には２時間程度で９５％程度消臭することが確認されている。さらに 、従来の消臭マット等に比べて優れていることは、本トイレ用消臭マット自体を 洗濯しても、消臭効果は低下することなく、つまり初期状態で、何度でも使用す ることができ、半永久的に使用することができる。また、尿以外の薬剤あるいは 唾等が付着した場合にも、消臭効果がある。

【０００７】 また、上記考案のさらに別の実施形態として、上記防水シートが合成ゴム等の 可撓性のある熱可塑性エラストマー（ＴＰＥ）製シートであると、床面への固定 性能が高い点で優れており、しかも高い防水性能を有する。また、コーティング により、容易に上記表面層に一体に形成できるため、安価に実施できる点でも、 優れた構成となる。

【０００８】 また、上記考案のさらに別の実施形態として、上記鉄フタロシアニンオクタカ ルボン酸を担持させる繊維がウール繊維であってもよく、かかる場合には、吸水 性に優れた構成となる。しかし、他の繊維、例えば、ウールと化繊の混紡、ある いは化繊、又は綿あるいは麻、又はこれらと化繊の混紡等、種々の繊維を使用す ることができる。

【０００９】

【考案の実施の形態】 以下、本考案の実施例にかかるトイレ用消臭マットについて、男子用便器用の マットを例に挙げて、図面を参照しながら、具体的に説明する。 図１は本考案の実施例にかかるトイレ用消臭マットの使用態様を示す斜視図、図 ２は図１に示すトイレ用消臭マットの構成を示す図で、（ａ）は平面図、（ｂ） は中央部分を省略した側面図である。 図１に示す本実施例にかかるトイレ用消臭マットＡは、男子用便器の前に置くの に好適なマットで、このトイレ用消臭マットＡは、図２（ｂ）に図示するように 、表面層１０と裏面層２０から構成されている。

【００１０】 そして、この実施例の場合、上記表面層は、鉄フタロシアニンオクタカルボン 酸を担持させたウール繊維を製織した布地によって構成されている。この実施例 の場合、この布地の厚さは、約１〜０．８ｍｍ程度に構成されている。

【００１１】 また、裏面層２０は熱可塑性エラストマー製のもので、上記製織した布地の裏 面に周知の手法によってコーティングすることによって形成されている。勿論、 この裏面層自体、可撓性があり、従って、トイレ用消臭マットＡ自体、床面の形 状に合うよう変形する。また、この裏面層２０の裏面２０Ｂ、つまり床面と接す る面は、ノンスリップ作用を有するように、全面が、長靴の裏のようにギザギザ 状に形成されており、トイレの床面が仮にタイル等の滑りやすい材質のものであ っても、所定位置から容易に移動しないように配慮された構成となっている。

【００１２】 そして、このトイレ用消臭マットＡは、この実施例の場合、平面的には、矩形 状のものの各角部をラウンド状に角取りしたもので、しかも一側方の両角のラウ ンドを大きな径のラウンド状に角取りして、美観的にも、図１に示すように、便 器の前に置かれたときに、スッキリした印象を形成するような形状となっている 。

【００１３】 しかして、上述のように構成された本実施例にかかるトイレ用消臭マットによ れば、図１に図示するように、男子用の便器Ｂの前に、トイレ用消臭マットＡを 載置しておけば、床面がタイル等の滑り易いものであっても、その位置から動く ことがない。そして、トイレ使用者が用を足すときに、尿が便器の前方に飛散し たときにも、飛散した尿はトイレ用消臭マットＡの表面層１０に吸収され、時間 の経過とともに、分解されて消臭される。従って、従来のように、便器の前を頻 繁に清掃する必要がなくなり、また放置した場合にも、悪臭がトイレ内に立ち込 めるようなことはない。さらに、本トイレ用消臭マットＡの場合、裏面層２０に 防水効果の高い、熱可塑性エラストマーを用いているため、仮に、飛散した尿の 量が多い場合にも、床面まで尿が浸透することなくこの裏面層２０上、つまり表 面層内で留めておくことができる。また、上述のように、表面層１０にウール繊 維を採用しているため、上記裏面層２０上に留められた比較的大量の尿も吸収保 持することができる。

【００１４】 また、所定期間使用した上記トイレ用消臭マットは、中性洗剤あるいは弱アル カリ洗剤等で洗濯することができ、洗濯後に日陰干しすることによって、何度で も、半永久的に使用することができる。そして、上記洗濯したトイレ用消臭マッ トは、当初と全く同等と言える程度の消臭機能を具備する。

【００１５】 なお、上記トイレ用消臭マットは、図２（ａ）に図示するような平面形状に形 成されているが、この他の他の形状、例えば、便器の周囲を一方から囲むような 形状でもよく、また和式の便器用としては、便器の前部の周囲を囲むような形状 に形成してもよい。また、防水シートとしては、上記ＴＰＥ製のシートでも、あ るいは他の防水シートによって構成することも、勿論できる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案にかかるトイレ用消臭マットによれば、マットそのものがその上に飛散 した尿を分解処理し、尿がかかったまま放置しておいても悪臭を発することのな い、しかも床面に浸透することのない、且つ、水洗することによって何度でも消 臭効果を維持したまま使用可能となる。 また、高い性能を有するマットであるにもかかわらず、安価に提供することがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例にかかるトイレ用消臭マット
の使用態様を示す斜視図である。

【図２】 図１に示すトイレ用消臭マットの構成を示す
図で、（ａ）は平面図、（ｂ）は中央部分を省略した側
面図である。

【符号の説明】

Ａ……トイレ用消臭マット １０……表面層 ２０……裏面層

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 便器近傍の尿が飛散する部位の床面上に
   配置するトイレ用消臭マットであって、 このトイレ用消臭マットが、表面層と該表面層に一体に
   形成された裏面層からなり、上記表面層が、消臭繊維層
   であり、上記裏面層が防水シートであることを特徴とす
   るトイレ用消臭マット。
2. 【請求項２】 前記消臭繊維層が、鉄フタロシアニンオ
   クタカルボン酸を担持させた繊維からなる布地で構成さ
   れていることを特徴とする請求項１記載のトイレ用消臭
   マット。
3. 【請求項３】 前記防水シートが可撓性のある熱可塑性
   エラストマー製シートであることを特徴とする請求項１
   又は２記載のトイレ用消臭マット。
4. 【請求項４】 前記鉄フタロシアニンオクタカルボン酸
   を担持させる繊維がウール繊維であることを特徴とする
   請求項２又は３記載のトイレ用消臭マット。