JP3067252B2 - レーザ加工ヘッド - Google Patents

レーザ加工ヘッド

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JP3067252B2
JP3067252B2 JP3095230A JP9523091A JP3067252B2 JP 3067252 B2 JP3067252 B2 JP 3067252B2 JP 3095230 A JP3095230 A JP 3095230A JP 9523091 A JP9523091 A JP 9523091A JP 3067252 B2 JP3067252 B2 JP 3067252B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レーザ加工機でワー
クにレーザ加工を行なう際に用いられるレーザ加工ヘッ
ドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ加工機でワークにレーザ加
工を行なう場合には、レーザビームをワークへ照射する
ための集光レンズを備えたレーザ加工ヘッドがレーザ加
工機に設けられている。しかも、レーザ加工機で、ワー
クにピアスや切断加工を行なう場合や、厚板あるいは薄
板のワークにレーザ加工を行なう場合には、レーザ加工
ヘッドに備えられた集光レンズは、焦点距離の異なった
最適なレンズを使用するのが望ましいとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現状で
は、集光レンズの交換の繁雑さから、同じ集光レンズで
種々のレーザ加工を行なっている。そのため、ワークの
板厚やレーザ加工条件に対して必ずしも最適な焦点距離
となっておらず精度の良好なレーザ加工が行なわれてい
ないという問題がある。
【0004】この発明の目的は、上記問題点を改善する
ため、レーザ加工ヘッドの交換の必要がなく、ノズルの
芯合せも必要とせず、ワークの板厚や、レーザ加工条件
などに応じて最適な焦点距離の集光レンズを選択して精
度の良好なレーザ加工を行な得るようにしたレーザ加工
ヘッドを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、集光距離が異なる複数の集光レンズを
上下方向において適宜な間隔で配置し、その集光レンズ
を水平方向に出し入れ自在に備えていると共に、ワーク
の板厚や加工条件などに応じて前記複数の集光レンズか
ら最適な集光レンズを選択してレーザビームの通過位置
にセットしてなることを特徴とするレーザ加工ヘッドで
ある。
【0006】
【作用】この発明のレーザ加工ヘッドを採用することに
より、加工すべきワークの板厚や加工条件を指定する
と、この指定に応じて、適宜な集光距離とされた集光レ
ンズが選択され、その選択された集光レンズがレーザビ
ームの通過位置にセットされる。その際、集光レンズは
上下方向において適宜な間隔で配置され且つ水平方向に
出し入れ自在とされていることから、選択された集光レ
ンズを直ぐにレーザビームの通過位置にセットすること
が可能となる。而して、この選択された集光レンズを用
いてレーザ加工を行うことにより精度良好なレーザ加工
が行われる。
【0007】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0008】図2を参照するに、総括的に符号1で示さ
れるレーザ加工機は、例えば炭酸ガスレーザ発振器のご
とき適宜のレーザ発振器3と適宜に連結されている。レ
ーザ発振器3は一般的なものであって、レーザビームL
Bをレーザ加工機1の方向へ照射するように構成されて
いる。
【0009】レーザ加工機1は、ベース5と、ベース5
の一端部に垂直に設けられたポスト7と、ベース5の上
方位置に水平にかつポスト7に片持時に支持されたオー
バーヘッドビーム9により構成されている。ベース5の
上部には、加工すべく水平におかれた板状のワークWを
支持するワークテーブル11が設けられている。前記オ
ーバーヘッドビーム9の先端部には、加工ヘッド13が
設けられている。このレーザ加工ヘッド13は、ミラー
組立体15、集光レンズ装置17およびノズルユニット
19を備えている。上記ミラー組立体15は、レーザ発
振器3から照射されたレーザビームLBを集光レンズ装
置17およびノズルユニット19を経てワークWの方向
へ照射するように構成されており、ノズルユニット19
はワークWに対するレーザビームLBの照射と同時に適
宜にアシストガスをワークWへ噴射するように構成され
ている。
【0010】加工すべきワークWの移動位置決めを行な
うために、レーザ加工機1は水平面上で一方向(Y軸方
向)に移動自在な第1キャリッジ21およびこれに対し
垂直方向(X軸方向)に移動自在な第2キャリッジ23
を備えている。この第2キャリッジ23は第1キャリッ
ジ21上に摺動自在に支承されており、かつワークWを
把持するためのワーククランプ装置25を複数備えてい
る。
【0011】上記第1キャリッジ21は、ベース5の上
部に互に平行に固定された一対のレール27に摺動自在
に支承されており、前記加工ヘッド13の直下の加工領
域に対して接近離反自在である。
【0012】より詳細には、第1キャリッジ21は、本
実施例においては第2キャリッジ23およびワーククラ
ンプ装置25を前記加工領域に対し接近離反する方向へ
移動するために、サーボモータ29、リードスクリュー
31およびナット部材33よりなる駆動機構によってワ
ークテーブル11の上面に沿って水平に移動するよう構
成されている。また、ワーククランプ装置25を備えた
第2キャリッジ23は第1キャリッジ21に支承されて
おり、図示を省略したサーボモータにより前記レール2
7に対し直交する方向へ水平に移動するように構成され
ている。
【0013】したがって、ワーククランプ装置25に把
持されたワークWは、第1,第2キャリッジ21,23
を移動することにより、ワークテーブル11上で前記レ
ーザ加工ヘッド13の下方位置へ移動することができ
る。
【0014】上記レーザ加工ヘッド13の下方位置に位
置決めされたワークWは、レーザ発振器3から発振さ
れ、かつ加工ヘッド13を経て照射されるレーザビーム
LBによって加工される。
【0015】前記レーザ加工ヘッド13内には集光レン
ズ装置17が設けられている。より詳細には、図1に示
されているように、複数(本実施例では2ケ)の例えば
集光距離が7.5”,5”からなる集光レンズ35A,
35Bを装着した支持リング37A,37Bが図1にお
いて上下方向へ適宜な間隔で設けられていると共に、左
右方向へ出し入れ自在に設けられている。
【0016】前記支持リング37A,37Bが支持され
た前記レーザ加工ヘッド13は左右の支持フレーム13
R,13Lからなっており、例えば支持フレーム13R
には前記支持リング37A,37Bが左右方向へ出し入
れ可能な溝39A,39Bが形成されている。この溝3
9A,39B内において支持リング37A,37Bの右
側部にはピストンロッド41A,41Bの先端(左端)
が取付けられている。また、このピストンロッド41
A,41Bを装着した流体シリンダ43A,43Bが前
記レーザ加工ヘッド13の支持フレーム13Rに取付け
られている。
【0017】上記構成により、流体シリンダ43A,4
3Bを作動させることにより、ピストンロッド41A,
41Bが溝39A,39B内において左右方向へ移動す
ることにより集光レンズ37A,37Bを装着した支持
リング39A,39Bがそれぞれ左右方向へ移動される
ことになる。
【0018】図1においては、集光レンズ35Aを装着
した支持リング37AがレーザビームLBの通過位置
に、集光レンズ35Bを装着した支持リング37Bがレ
ーザビームLBの通過位置でない溝39B内に納められ
ている。
【0019】また、場合によって集光レンズ35Aを装
着した支持リング37Aを溝39A内に納め、集光レン
ズ35Bを装着した支持リング37Bを2点鎖線で示し
たごとくレーザビームLBの通過位置に出し入れさせる
ことができる。
【0020】このように、集光レンズ35A,35Bを
装着した支持リング37A,37BをレーザビームLB
の通過位置に選択的に位置決め固定させることができ
る。すなわち、加工すべきワークWの板厚を薄板又は厚
板に、あるいはピアス加工又は切断加工を予め指定する
ことにより、例えばNC装置のNC指令(M信号)によ
って流体シリンダ43A,43Bを作動せしめて、集光
レンズ35Aを装着した支持リング37Aまたは集光レ
ンズ35Bを装着した支持リング37Bを選択してレー
ザビームLBの通過位置に適宜に選択させることができ
る。
【0021】而して、加工すべきワークWの板厚や、ピ
アス加工、切断加工などの加工条件が変更となった場
合、レーザ加工ヘッド13自体を交換することなく、か
つ芯合せの必要がなく、選択的に集光レンズ35Aある
いは集光レンズ35BをレーザビームLBの通過位置に
選択することにより、精度の良好なレーザ加工を行なう
ことができる。
【0022】なお、この発明は、前述した実施例に限定
されることなく、適宜の変更を行なうことにより、その
他の態様で実施し得るもののである。本実施例では集光
レンズ35A,35Bの2ケを選択的にレーザビームL
Bの通過位置に選択できる例で説明したが、3ケ以上で
も対応させることができる。また、集光レンズ35A,
35Bの出し入れは流体シリンダ43A,43Bより行
なう例で説明したが、それ以外のラックアンドピニオン
などの駆動機構などでも対応可能である。
【0023】
【発明の効果】以上のごとき実施例の説明より理解され
るように、この発明によれば、特許請求の範囲に記載さ
れたとおりの構成であるから、ワークの板厚や加工条件
などに応じて集光距離の異なる複数の集光レンズから選
択的に最適な集光レンズを選択することによって、レー
ザ加工ヘッドの交換を必要とせずに、かつ芯合せするこ
となく、精度の良好なレーザ加工を行うことができる。
また、本発明によれば、集光距離の異なる複数の集光レ
ンズを上下方向において適宜な間隔で配置し且つ水平方
向に出し入れ自在としたことから、選択された集光レン
ズを直ぐにレーザビームの通過位置にセットすることが
でき、集光レンズの交換作業を短時間に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の主要部を示し、複数の集光レンズを
出し入れ自在に備えたレーザ加工ヘッドの説明図であ
る。
【図2】この発明を実施した一実施例のレーザ加工機の
側面図である。
【符号の説明】
1 レーザ加工機 13 レーザ加工ヘッド 13R,13L 支持フレーム 17 集光レンズ装置 35A,35B 集光レンズ 37A,37B 支持リング 39A,39B 溝 41A,41B ピストンロッド 43A,43B 流体シリンダ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集光距離が異なる複数の集光レンズを上
    下方向において適宜な間隔で配置し、その集光レンズを
    水平方向に出し入れ自在に備えていると共に、ワークの
    板厚や加工条件などに応じて前記複数の集光レンズから
    最適な集光レンズを選択してレーザビームの通過位置に
    セットしてなることを特徴とするレーザ加工ヘッド。
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