JP3067155U

JP3067155U - 全周旋回立坑掘削機

Info

Publication number: JP3067155U
Application number: JP1999006722U
Authority: JP
Inventors: 衛宮崎
Original assignee: 株式会社コプロス
Priority date: 1999-09-02
Filing date: 1999-09-02
Publication date: 2000-03-21
Anticipated expiration: 2005-09-02

Abstract

(57)【要約】【課題】本考案は、全周旋回立坑掘削機の上面に突起
している旋回モータと昇降案内装置を排除し、ケーシン
グ吊込作業や排土作業の時、これらが上記機器に接触し
て破損することを防止する。【解決手段】全周旋回立坑掘削機の上面に突起してい
る４台の旋回モータと４台の昇降案内装置を該掘削機の
上部台盤下に設置する。又は実質的に接触して破損する
機会の多い前方２台の旋回モータと全昇降案内装置だけ
を排除して上記方法とほぼ同一の効果をあげ、上面に残
った２台の旋回モータは整備性を損なうことなく、該上
面に残る唯一の突起物である油圧制御機器の保護にも当
てる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ケーシングを地中に旋回圧入して立坑を掘削する全周旋回立坑掘削機の構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

立坑掘削機にはケーシングを小刻みな往復円運動で圧入する揺動立坑掘削機とケーシングを旋回させて圧入をする全周旋回立坑掘削機があるが、作業効率と掘削精度の関係で立坑掘削機の主流は後者に移行しつつある。図５は従来のケーシングＤを用いる全周旋回立坑掘削機Ａに駆動台車Ｂを連結し、駆動台車Ｂには掘削用のグラブバケットＣを吊支している図を示す。該全周旋回立坑掘削機Ａは上部台盤１と下部台盤２が４台の昇降案内装置４に倣って、４ヶの昇降シリンダ５の力で上下動する。下部台盤２は４ヶのアウトリガ６で立坑掘削機を水平に保つように調整し、更に下部台盤２は連結器７で駆動台車Ｂと連結されている。上部台盤１には旋回ベアリング（図示せず）が内蔵されて、その内部にケーシングＤを緊結する締付バンド（図示せず）が取付けられ、上部台盤１の４隅に備えられた４台の旋回モータ３でケーシングＤは回転駆動させられる。駆動台車Ｂは全旋回立坑掘削機Ａに油圧の動力を供給し、グラブバケットＣを吊支して掘削排土作業をさせる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ケーシングＤを全周旋回立坑掘削機Ａに吊込む場合やグラブバケットＣで掘削土砂を排出する場合等のいわゆる全周旋回立坑掘削機Ａの上を重量物が過ぎる作業では、この旋回モータ３や昇降案内装置４の出張りは邪魔になる。これらの重量物は、直接接触すると衝突物も被衝突物も破損の原因になるので、作業者は常に細心の注意を払って運転をしている。全周旋回立坑掘削機の改造を行い、この作業者の注意力を作業能率向上と安全面に向けようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

図５に示す従来の全周旋回立坑掘削機Ａでは、４台の旋回モータ３が出力軸を下向きにして上部台盤１上に設置されているが、４台の旋回モータ３を上部台盤１の下面から出力軸を上向きに取り付けるか、又は特に邪魔になる運転席から見て前方にある２台の旋回モータ３だけを上部台盤１の下面から出力軸を上向きに取り付けて、上記課題を解決しようとするものである。合わせて昇降案内装置４も上部台盤１の天板から上に出ないような構造のものに改める。

【０００５】

【実施例】

図１は４台の旋回モータ３を上部台盤１の下面に取り付けて、上部台盤１の天板面には油圧制御機器８のみを残した構造の全周旋回立坑掘削機Ａの全体図を示す。同図の（ａ）は側面図で、（ｂ）は上面図、（ｃ）はＡ−Ａ断面図である。図２に示すようなケーシングＤの吊込み作業をする場合や、図５に示すようなケーシングＤの上端が圧入されて下がってきた場合のグラブバケットＣによる土砂の排出作業でそれらが接触しないように注意する気遣いが不要となる。

【０００６】図２は４台の旋回モータのうち、前方２台の旋回モータ３を上部台盤１の下面から出力軸を上向きにして取付け、後方の２台を出力軸を下向きにして上部台盤１の上面に取り付けたもので、ケーシングＤを吊支している状態を示す。これらのケーシングＤの吊込みやグラブバケットＣの移動は殆んど全旋回立坑掘削機Ａの前方又は側方から行われるので、後部２台の旋回モータ３が上部台盤上に突出していても実質的に殆ど図１の方法と変わりなく使用できる。その上後部２台の旋回モータ３は上部台盤１の上面にあるので、この２台の旋回モータ３は整備性が損なわれず、更にこの旋回モータ３の間に設置されている油圧制御機器８が損傷する事を防止するための衝立にもなる。

【０００７】図３は従来の昇降案内装置４とアウトリガ６の詳細断面図である。設置場所の制約があるため両者は中心軸が一致させてある。図４は昇降案内装置４が上部台盤１の上に出ないように改造した１例を示す。

【０００８】

【発明の効果】

本考案に係わる効果は全周旋回立坑掘削機の実質高さが低くなり、突起物がなくなるので、旋回モータ、ケーシング、バケット等の損傷が少なくなる。そのため運転手の気苦労が減少して作業の能率が向上する。又前方２台の旋回モータのみを下方から取り付けた構造の立坑掘削機では実質的に上部を通過する部分の突起物による障害は４台の旋回モータを下から取り付けたものとほぼ同等となり、その上、上部台盤上に残された２台のモータは整備性が損なわれず、上部台盤上に出張りとして残されている油圧制御機器の保護の役目をする。

【図面の簡単な説明】

【図１】４台の旋回モータを上部台盤下面に取り付け
て、台盤上面には油圧機器のみを残した構造の全周旋回
立坑掘削機の図で、（ａ）は側面図、（ｂ）は平面図、
（ｃ）はＡ−Ａ断面図である。

【図２】前方２台の旋回モータを上部台盤の下面に取
り付け、後方の２台の旋回モータを上部台盤の上面に取
り付けたもので、ケーシング吊支した全周旋回立坑掘削
機の全体図を示す。

【図３】従来の昇降案内装置とアウトリガの詳細断面
図を示す。

【図４】昇降案内装置が上部台盤の上に出ないように
改造した１例を示す図である。

【図５】従来のケーシングを用いる全周旋回立坑掘削
機に駆動台車を連結し、駆動台車には掘削用のグラブバ
ケットを吊支した全体図である。

【符号の説明】

１・・・上部台盤２・・・下部台盤３・・・旋回モータ４・・・昇降案内装置５・・・昇降シリンダ６・・・アウトリガ７・・・連結機８・・・油圧制御機器９・・・締付けバンド１０・・・旋回ギア１１・・・旋回ピニオンＡ・・・全周旋回立坑掘削機Ｂ・・・駆動台車Ｃ・・・グラブバケットＤ・・・ケーシング

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】四角形の上部台盤の四隅に据付ける４台
のケーシング旋回モータを該上部台盤の下面に設置し、
該上部台盤の４台の昇降案内装置を該上部台盤の天板以
下に納めた全周旋回立坑掘削機。
【請求項２】四角形の上部台盤の四隅に据付ける４台
のケーシング旋回モータのうち、前部２台のケーシング
旋回モータを該上部台盤の下面に設置し、後部の２台の
ケーシング旋回モータを該上部台盤の上面に設置し、該
上部台盤の４台の昇降案内装置を該上部台盤の天板以下
に納めた全周旋回立坑掘削機。