JP3066381B2 - ランタンマンガナイト系セラミックス及びそれを利用した円筒型固体電解質燃料電池並びに平板型固体電解質燃料電池 - Google Patents

ランタンマンガナイト系セラミックス及びそれを利用した円筒型固体電解質燃料電池並びに平板型固体電解質燃料電池

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は固体電解質燃料電池に利用して好適なランタ
ンマンガナイト系セラミックス及びそれを利用した円筒
型並びに平板型の固体電解質燃料電池に関する。更に詳
述すると、本発明は、円筒型固体電解質燃料電池の支持
体並びに平板型固体電解質燃料電池のガスディフューザ
または集電体及びこれらの支持体部分の改良に関する。
(従来の技術) 従来、固体電解質燃料電池においては、円筒型と平板
型の2種類の構造に関して研究が行われており、中でも
単位体積当たりの出力密度は低いが機械的強度が強い円
筒型の研究開発が先行している。
この円筒型の固体電解質燃料電池において、単位体積
当たりの出力密度が低い理由は、発電した電気を円筒の
周りの空気極と燃料極を介して集電しているために集電
経路が長くなり電極の抵抗による電池の内部抵抗への寄
与が高くなつてエネルギー変換効率の低下を引き起して
いるからである。中でも、空気極の抵抗は燃料極のもの
と比較し、約10倍以上と大きいため、空気極の抵抗によ
る電圧低下、ジュール熱による発熱等が高性能円筒型固
体電解質燃料電池の開発を妨げる大きな問題となってい
る。そこで、空気極の厚さを厚くすることにより、でき
る限り空気極の電気抵抗を下げ内部抵抗の寄与を低下さ
せる試みがなされている。その一つの例として、機械的
強度には充分な役割を果たしているが集電に全く寄与し
ていないジルコニア支持体を電極と同質なランタンマン
ガナイト[(La,Sr)MnO3]に変更することが提案され
ている。このようにすれば、集電する空気極の比抵抗が
小さくなり、かなりエネルギー損失を与えている内部抵
抗への寄与が小さくなる。
また、平板型に関しても自己支持型と非自己支持型が
検討されているが、最近は円筒型と同様にガスディフュ
ーザと、集電体と、支持体とに各々電極材料と同質のも
のを使うことが検討される傾向にある。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、現在提案されている空気極材料として
のランタンマンガナイト [(La(1-x)Srx1−αMnO3]は焼結性が高いため、高
温処理あるいは1000℃の作動温度で長時間作動させた場
合、融体の出現によって通気孔が塞がりち密な組織とな
って空気の拡散が乏しくなり発電できなくなる虞があ
る。即ち、アルカリ土類金属ドープランタンマンガナイ
トの膜や筒状体の形成にあっては、いずれの成形方法を
とっても、機械的強度を考えた場合焼結時の温度は1400
℃以上好ましくは1450℃以上であることが要求される。
ところが、ランタンマンガナイトを1400℃以上で高温処
理した場合、SEM(電子顕微鏡)写真で観察すると、第
5図(A)に示すように、粉体自体が溶けて融体が現
れ、飴のように広がる。したがって、このような材料を
用い、円筒の支持体等を押し出し成形等によって作製し
高温処理すると、空気の拡散が阻害される要因が発現す
ることを見出した。このことは平板型固体電解質燃料電
池においても同様である。
しかし、1400℃以上の高温処理をしても、このような
融体が発現せず、導電率が高い物質を見出すことさえ可
能であれば、これらを円筒型の支持体、平板型、ガスデ
ィフューザまたは集電体及び支持体として用いることが
でき、円筒型及び平板型固体電解質燃料電池の開発に大
きく寄与することができる。
本発明は上述の要望に応えるべく為されたものであっ
て、高温における長時間の使用においても、また電池製
造時における焼成工程においても、焼結して多孔性を失
うことが少ないばかりか、電気抵抗の低いランタンマン
ガナイト系セラミックス及びそれを利用した円筒型固体
電解質燃料電池並びに平板型固体電解質燃料電池を提供
することを目的とする。
(課題を解決するための手段) かかる目的を達成するため、本発明のランタンマンガ
ナイト系セラミックスは、 (La(1-x)Cax1−α(Mn(1-y)Cry)03系固溶体を主成分
とするランタンマンガナイトであって、x,yおよびαの
値が 0<x≦0.4 0<y≦0.2 0≦α≦0.1 を満足するようにしている。
また、本発明の円筒型固体電解質燃料電池は、上述の
ランタンマンガナイト系セラミックスで円筒体を形成
し、これを単電池を支持する支持体としている。
また、本発明の平板型固体電解質燃料電池は、上述の
ランタンマンガナイト系セラミックスを平板のガスディ
フューザーまたは集電体若しくはこれらを支持する平板
の支持体とするようにしている。
ここで、Caの添加は導電率を向上させるが、それに伴
つて焼結率も上がってち密に焼結するためガス透過性を
悪化させる。そこで、ランタンマンガナイトヘのCaの添
加量xは、0<x≦0.4、好ましくは0.04≦x≦0.20の
範囲である。
また、Crの添加は融体の出現を抑え、通気のための孔
が潰れるのを防止し、Caを添加することの弊害を抑制し
ているが、添加し過ぎると電気抵抗が高くなり導電率が
悪くなって燃料電池の出力を低下させる。そこで、燃料
電池としての実用性を損わない範囲でのランタンマンガ
ナイトヘのCrの添加量yは、0<y≦0.4、好ましくは
0<y<0.2の範囲である。
(作用) 上記固溶体はイオン半径の関係からAサイトのランタ
ンにカルシウムが置換し、Bサイトのマンガンにクロム
が置換していると考えられる。Crが一部Mnに置換された
とすると、Crの高原子価はMnのそれよりも安定であるた
め、Aサイトの格子欠陥が生じ難くなり、これによりカ
チオンの移動が妨げられて焼結し難くなるものと思われ
る。また、BサイトにMnとCrが混在するため、結晶槽造
もぺロブスカイト型の斜方晶より菱面体晶に変わり、こ
れにより結晶構造の歪みが増加してカチオンの移動を生
ずるものと考えられる。また、これに加えてAサイトに
Laとアルカリ土類金属、BサイトにMnとCrが混在し、そ
れらの原子価が異なるため電気伝導性も良好になると考
えられる。
(実施例) 以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基づいて詳
細に説明する。
本発明のランタンマンガナイト系セラミックスは、
(La(1-x)Cax1−α(Mn(1-y)Cry)O3系固溶体を主成分
とするランタンマンガナイトであり、かつx,yおよびα
の値が0<x≦0.4、0<y≦0.2、0≦α≦0.1好まし
くは0<x≦0.2、0<y≦0.2、0≦α≦0,08の範囲を
満足するように調整されている。
このランタンマンガナイト系セラミックスの粉体に、
例えば所定量の溶媒や可塑剤、結合剤、消泡剤の機能性
添加物を含む分散媒中に懸濁させた粘度の高いスラリー
(泥しょう)を調整し、これをドクターブレード法や押
出し成形によって均一な厚さのグリーンシートに成膜し
あるいは円筒体に成形することによって得られる。
このようにして得られたランタンマンガナイトの膜や
円筒体は、後述の通りガス透過性を有しかつ導電率が良
くある程度の強度を有するために、種々の分野に利用で
きる。例えば、平板型固定電解質燃料電池のガスディフ
ューザ、集電体あるいは支持体として、更に円筒型固体
電解質燃料電池の単電池を支える支持体等に好適に応用
できる。
第1図に円筒型固体電解質燃料電池の一実施例を示
す。この円筒型電解質燃料電池は円筒型の支持体20の周
りに空気極21と固体電解質22と燃料極23とを同心状に形
成し、固体電解質22と燃料極23とを分断するように空気
極21上に形成されたインターコネクタ24によつて空気極
21側の電流が取り出されるように設けられている。イン
ターコネクタ24と燃料極23との間には電気的絶縁のため
に溝25が設けられている。
この円筒型固体電解質燃料電池においては、空気が支
持体20の内閣を流れ、多孔質の支持体20を通って空気極
21に供給される。支持体20は同時に導電性をも合せ持つ
ため空気極21の一部となって実質的に空気極21の厚さを
支持体20の分まで厚くして、空気極21の比抵抗を下げエ
ネルギー変換効率の低下を防いでいる。
また、平板型固体電解質燃料電池の実施例を第2図
(A)に示す。この平板型固体電解質燃料電池は、単電
池1と、この単電池1を表裏両面から挾むガスディフュ
ーザ2,3及びセパレータ4を積層してスタック5を構成
している。このスタック5の中心には単電池1を挾むガ
スディフューザ2,3に連通する燃料ガス供給路7と空気
洪給路8とを有するパイプ9が貫通している。ガス供給
路7は単電池1の燃料極10側のガスディフューザ2に連
通し、空気供給路8は空気極11側のガスディフューザ3
に連通している。単電池1は固体電解質9の表面側と裏
面側に燃料極10と空気極11を形成して成る。ガスディフ
ューザ2,3は第2図(B)に示すように、ランタンマン
ガナイト系セラミックスの円盤に径方向に連通するジグ
ザグ状の講6を形成したものであり、この溝6内に燃料
ガス若しくは空気を通して燃料極10及び空気極11に供給
するように構成されている。本実施例の場合、ガスディ
フューザ2,3は集電体と補強のための支持体を兼ね備え
ているが、それぞれランタンマンガナイト系セラミック
スによって別休に形成して組込むようにしても良い。
尚、符号12,13は上蓋及び下蓋である。
実施例1 出発物質に酸化ランタン(La2O3)14.9607g、炭酸カ
ルシウム(CaCO3)1.0110g、炭酸マンガン(MnCO3)11.
4950g、酸化クロム(Cr2O3)0.6722gを粉混ぜ法により
混合し、1000℃、10時間で2回繰り返し焼成した。これ
により、 La0.90Ca0.10Mn0.90Cr0.10O3系固溶体を得た。
このランタンマンガナイトの粉体を用い、120MPaで加
圧成型し、20mmφ、厚さ1mmの大きさのペレットを得、
更にこれを1500℃、2時間で焼結させた。
実施例2 出発物質に酸化ランタン(La2O3)7.4803g、炭酸カル
シウム(CaCO3)0.5055g、炭酸マンガン(MnCO3)3.831
7g、酸化クロム(Cr2O3)1.5353gを粉混ぜ法により混合
し、1000℃、10時間で2回繰り返し焼成した。
これにより、 La0.90Ca0.1Mn0.60Cr0.40O3系固溶体を得た。
このランタンマンガナイトの粉体を用い、120MPaで加
圧成型し、20mmφ、厚さ1mmの大きさのペレットを得、
更にこれを1500℃、2時間で焼結させた。
実施例3 出発物質に酸化ランタン(La2O3)4.9869g、炭酸カル
シウム(CaCO3)2.0220g、炭酸マンガン(MnCO3)5.747
5g、酸化クロム(Cr2O3)0.3836gを粉混ぜ法により混合
し、1000℃、10時間で2回繰り返し焼成した。
これにより、 La0.60Ca0.40Mn0.90Cr0.10O3系固溶体を得た。
このランタンマンガナイトの粉体を用い、120MPaで加
圧成型し、20mmφ、厚さ1mmの大きさのペレットを得、
更にこれを1500℃、2時間で焼結させた。
実施例4 出発物質に酸化ランタン(La2O3)4.9869g、炭酸カル
シウム(CaCO3)2.0220g、炭酸マンガン(MnCO3)3.831
7g、酸化クロム(Cr2O3)1.5353gを粉混ぜ法により混合
し、1000℃、10時間で2回繰り返し焼成した。
これにより、 La0.60Ca0.40Mn0.60Cr0.40O3系固溶体を得た。
このランタンマンガナイトの粉体を用い、120MPaで加
圧成型し、20mmφ、厚さ1mmの大きさのペレットを得、
更にこれを1500℃、2時間で焼結させた。
実施例5 出発物質に酸化ランタン(La2O3)9.9738g、炭酸カル
シウム(CaCO3)6.2821g、炭酸マンガン(MnCO3)12.77
22g、酸化ク口ム(Cr2O3)0.7676gを粉混ぜ法により混
合し、1000℃、10時間で2回繰り返し焼成した。これに
より、 (La0.60Ca0.40)0.91Mn0.90Cr0.10O3系固溶体を得た。
このランタンマンガナイトの粉体を用い、120MPaで加
圧成型し、20mmφ、厚さ1mmの大きさのペレットを得、
更にこれを1500℃、2時間で焼結させた。
実施例6 出発物質に酸化ランタン(La2O3)9.9738g、炭酸カル
シウム(CaCO3)6.2821g、炭酸マンガン(MnCO3)3.831
7g、酸化ク口ム(Cr2O3)1.5353gを粉混ぜ法により混合
し、1000℃、10時間で2回繰り返し焼成した。これによ
り、 (La0.60Ca0.40)0.91Mn0.60Cr0.40O3系固溶体を得た。
このランタンマンガナイトの粉体を用い、120MPaで加
圧成型し、20mmφ、厚さ1mmの大きさのペレットを得、
更にこれを1500℃、2時間で焼結させた。
実施例7 出発物質に酸化ランタン(La2O3)7.4803g、炭酸カル
シウム(CaCO3)0.5005g、炭酸マンガン(MnCO3)6.386
1g、酸化ク口ム(Cr2O3)0.3836gを粉混ぜ法により混合
し、1000℃、10時間で2回繰り返し焼成した。これによ
り、 (La0.90Ca0.10)0.91Mn0.90Cr0.10O3系固溶体を得た。
このランタンマンガナイトの粉体を用い、120MPaで加
圧成型し、20mmφ、厚さ1mmの大きさのペレットを得、
更にこれを1500℃、2時間で焼結させた。
実施例8 出発物質に酸化ランタン(La2O3)5.8180g、炭酸カル
シウム(CaCO3)1.5165g、炭酸マンガン(MnCO3)6.386
1g、酸化ク口ム(Cr2O3)0.3836gを粉混ぜ法により混合
し、1000℃、10時間で2回繰り返し焼成した。これによ
り、 (La0.70Ca0.30)0.91Mn0.60Cr0.40O3系固溶体を得た。
このランタンマンガナイトの粉体を用い、120MPaで加
圧成型し、20mmφ、厚さ1mmの大きさのペレットを得、
更にこれを1500℃、2時間で焼結させた。
比較例1 出発物質に酸化ランタン(La2O3)14.9607g、炭酸カ
ルシウム(CaCO3)1.0110g、炭酸マンガン(MnCO3)12.
7722gを粉混ぜ法により混合し、1000℃、10時間で2回
繰り返し焼成した。これにより、 La0.90Ca0.10MnO3系固溶体を得た。
このランタンマンガナイトの粉体を用い、120MPaで加
圧成型し、20mmφ、厚さ1mmの大きさのペレットを得、
更にこれを1500℃、2時間で焼結させた。
比較例2 出発物質に酸化ランタン(La2O3)9.9738g、炭酸カル
シウム(CaCO3)4,0440g、炭酸マンガン(MnCO3)12.77
22gを粉混ぜ法により混合し、1000℃、10時間で2回繰
り返し焼成した。これにより、 La0.60Ca0.40MnO3系固溶体を得た。
このランタンマンガナイトの粉体を用い、120MPaで加
圧成型し、20mmφ、厚さ1mmの大きさのペレットを得、
更にこれを1500℃、2時間で焼結させた。
以上の各実施例によって得られるランタンマンガナイ
ト系セラミックスは高温熱処理を経てもいずれも融体が
出現せず、気体透過性が良好であった。
収縮実験 次に、クロムドープランタンマンガナイトのカルシウ
ムの添加量と収縮率との関係を上述の実施例の一部及び
比較例から求めたものを第3図に示す。このグラフは縦
軸が収縮率、横軸がクロムの置換量である。縦軸におい
て上へ向かう程焼結性が低く、即ちガス透過性が良く横
軸において右へ向かう程Caの添加量が多くなっている。
ここで、収縮率は、[100(10−11)/10]によって示
される。但し、10は始めの長さ、11は焼成後の試料の長
さである。この収縮率を焼結性の指標とした。
このグラフからはCaの添加による焼結の進行がクロム
添加によって抑えられ、焼結性の低下即ちガス透過性の
改善が明らかに見られる。即ち、Caの添加量を増すほど
クロームドープランタンマンガナイトは収縮し、ち密に
焼結しガス透過性が低下する傾向にある。しかし、Crの
添加によってそれが改善され、特にCaの添加量が増える
ほどその改善の効果が上がることが理解できる。尚、導
電率はCaを添加するほど良くなるが、焼結性が高くガス
透過性が劣る問題がある。
導電率実験 更に、La0.8Ca0.2MnO3 …(a)、 La0.8Ca0.2Mn0.9Cr0.1O3 …(b)、 La0.8Ca0.2Mn0.8Cr0.2O3 …(c) の3つのランタンマンガナイトを得、これらの導電率の
温度依存性を求めた。Caの添加量を一定にしてCrの添加
量を変えることによって、Crの添加が導電率に与える影
響を実験した。これによると、Crを全く添加しないもの
(a)に比べて、Crを添加したものは導電率が悪くはな
るが、その低下はクロムをドープしていないランタンマ
ンガナイト(a)とクロムをドープしているランタンマ
ンガナイト(b),(c)とでは、固体電解質燃料電池
の作動温度付近ではほとんど差異がないのでCrの添加に
よる導電率の低下が実用上問題とならないことが分か
る。
(発明の効果) 以上の説明より明らかなように、本発明のランタンマ
ンガナイト系セラミックスは、導電率の低下が実用上問
題とならない範囲でクロムをドープすることにより融体
の出現を抑制するようにしたので、気体透過性に優れか
つ固体電解質燃料電池の構成材料として十分な導電率を
有し、高温における長時間の使用によっても、また電池
製造時における焼成工程においても焼結して多孔性を失
うことが少ない。このことは、本発明のクロムドープラ
ンタンマンガナイトとクロムをドープしていないランタ
ンマンガナイトとの1400℃、4時間の熱処理後のSEM写
真を比較することによって明らかである。クロムをドー
プしていないランタンマンガナイト[第5図(B)]は
融体が発現しているが、クロムドープランタンマンガナ
イト[第5図(A)]の方は発現していないことが分か
る。このことはクロムをドープすることにより、融体の
発現、ち密化過程が抑制され、高い気体透過性が保たれ
ることが伺える。
したがって、このセラミックスを円筒型固体電解質燃
料電池の支持体とする場合、空気極の厚さを厚くして電
気抵抗を小さくし、円筒型固体電解質燃料電池の出力を
向上させ得る。また、平板型固体電解質燃料電池のガス
ディフューザ若しくは集電体あるいは支持体として用い
る場合にも平板型固体電解質燃料電池の高温作動体の実
現に大きく寄与する。
【図面の簡単な説明】
第1図は円筒型固体電解質燃料電池の斜視図である。 第2図(A)は平板型固体電解質燃料電池の実施例を示
す要部断面図である。第2図(B)は同電池の集電体と
支持体を兼ね備えたガスディフューザの平面図である。 第3図はクロムドープランタンマンガナイトの各カルシ
ウムの増加量ごとの収縮率を示すグラフである。 第4図はクロムドープランタンマンガナイトの導電率の
温度依存性を示すグラフである。 第5図(A)は本発明にかかるクロムドープランタンマ
ンガナイトを、第5図(B)はクロムをドープしていな
いランタンマンガナイトを夫々1400℃、4時間の熱処理
をした後の粒子構造を示す電子顕微鏡写真である。 2,3…平板型固体電解質燃料電池のガスディフューザ
(集電休と支持体の機能を兼ね備える)、20…円筒型固
体電解質燃料電池の支持体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川田 達也 茨城県つくば市東1丁目1番地 工業技 術院化学技術研究所内 (72)発明者 横川 晴美 茨城県つくば市東1丁目1番地 工業技 術院化学技術研究所内 (72)発明者 酒井 夏子 茨城県つくば市東1丁目1番地 工業技 術院化学技術研究所内 審査官 米田 健志 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/00 - 35/22

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(La(1-x)Cax1−α(Mn(1-y)Cry)03系固
    溶体を主成分とするランタンマンガナイトであり、かつ
    x,yおよびαの値が 0<x≦0.4 0<y≦0.2 0≦α≦0.1 を満足するセラミックスであることを特徴とするランタ
    ンマンガナイト系セラミックス。
  2. 【請求項2】請求項1記載のセラミックスで円筒体を形
    成し、これを単電池を支持する支持体としたことを特徴
    とする円筒型固体電解質燃料電池。
  3. 【請求項3】請求項1記載のセラミックスで平板を形成
    し、これを支持体としたことを特徴とする平板型固体電
    解質燃料電池。
  4. 【請求項4】請求項1記載のセラミックスでガスディフ
    ューザを形成したことを特徴とする平板型固体電解質燃
    料電池。
  5. 【請求項5】請求項1記載のセラミックスで集電体を形
    成したことを特徴とする平板型固体電解質燃料電池。
JP2158272A 1990-06-16 1990-06-16 ランタンマンガナイト系セラミックス及びそれを利用した円筒型固体電解質燃料電池並びに平板型固体電解質燃料電池 Expired - Lifetime JP3066381B2 (ja)

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