JP3066230B2 - 光ファイバ用石英ガラス母材の製造方法 - Google Patents
光ファイバ用石英ガラス母材の製造方法Info
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- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B37/00—Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
- C03B37/01—Manufacture of glass fibres or filaments
- C03B37/012—Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
- C03B37/014—Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
- C03B37/01486—Means for supporting, rotating or translating the preforms being formed, e.g. lathes
- C03B37/01493—Deposition substrates, e.g. targets, mandrels, start rods or tubes
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は光ファイバ用母材の製造
方法、特にはＶＡＤ法またはＯＶＤ法による光ファイバ
用合成石英ガラス母材の製造方法に関するものである。
方法、特にはＶＡＤ法またはＯＶＤ法による光ファイバ
用合成石英ガラス母材の製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】光ファイバ用石英ガラス母材の製造は、
出発部材としての四塩化けい素などのガラス原料を酸水
素火炎中で火炎加水分解させ、生成したガラス微粒子を
回転している耐熱性の種棒またはダミー部を有するター
ゲット棒上に堆積し、これを成長させて多孔質ガラス母
材を製作し、これを脱水、焼結するという方法で行なわ
れているが、この種棒またはダミー部は通常石英ガラス
で作られている。
出発部材としての四塩化けい素などのガラス原料を酸水
素火炎中で火炎加水分解させ、生成したガラス微粒子を
回転している耐熱性の種棒またはダミー部を有するター
ゲット棒上に堆積し、これを成長させて多孔質ガラス母
材を製作し、これを脱水、焼結するという方法で行なわ
れているが、この種棒またはダミー部は通常石英ガラス
で作られている。
【０００３】そして、この種棒またはダミー部はここに
堆積されるガラス微粒子（以下これをスートと呼称す
る）が脆弱なものであるために、このスートの破損、汚
れを防止するために、ハンドリング時にはこの種棒また
はダミー部を把持することも行なわれている。この種棒
またはダミー部21は図７（ａ）、（ｂ）に示したように
これを製造装置に取り付けるための切り込み22または穴
部23の加工が施してあり、このものはその全長が同一径
の円柱状か、堆積速度、堆積形状のコントロールのため
に図７（ｂ）に示したように堆積の形状を変えるような
形状とされている。
堆積されるガラス微粒子（以下これをスートと呼称す
る）が脆弱なものであるために、このスートの破損、汚
れを防止するために、ハンドリング時にはこの種棒また
はダミー部を把持することも行なわれている。この種棒
またはダミー部21は図７（ａ）、（ｂ）に示したように
これを製造装置に取り付けるための切り込み22または穴
部23の加工が施してあり、このものはその全長が同一径
の円柱状か、堆積速度、堆積形状のコントロールのため
に図７（ｂ）に示したように堆積の形状を変えるような
形状とされている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この図７
（ａ）、（ｂ）に示したような形状ではスート24が小型
で短尺、軽量の場合には人手によるハンドリングで問題
ないが、これが大型になるとこのハンドリングが人手で
は困難となり、このハンドリングには図８に示したよう
なスート搬送装置25を用いることが必要とされるし、こ
れにはハンドリング専用のロボットなどでつかみ、移動
させる必要があるのであるが、このハンドリングロボッ
トは設備コストが高いし、種棒やダミー部の外径が不均
一で変動がある場合や、種棒に曲がりがある場合にはス
ートを破損したり、滑らせてスートを落下させてしまう
という欠点がある。
（ａ）、（ｂ）に示したような形状ではスート24が小型
で短尺、軽量の場合には人手によるハンドリングで問題
ないが、これが大型になるとこのハンドリングが人手で
は困難となり、このハンドリングには図８に示したよう
なスート搬送装置25を用いることが必要とされるし、こ
れにはハンドリング専用のロボットなどでつかみ、移動
させる必要があるのであるが、このハンドリングロボッ
トは設備コストが高いし、種棒やダミー部の外径が不均
一で変動がある場合や、種棒に曲がりがある場合にはス
ートを破損したり、滑らせてスートを落下させてしまう
という欠点がある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不
利、欠点を解決した光ファイバ用石英ガラス母材の製造
方法に関するものであり、これはガラス原料を酸水素火
炎中で火炎加水分解させ、生成したガラス微粒子を回転
している耐熱性の種棒またはダミー部を有するターゲッ
ト棒上に堆積して多孔質ガラス母材を製造する際に、こ
の耐熱性種棒またはダミー部をその表面の２ヶ所以上に
突起部または凹部を有するものとして多孔質ガラス母材
を製作し、この多孔質ガラス母材を種棒またはダミー部
の突起部または凹部と嵌合する切り込み部を有する受け
部材の嵌合で脱水、焼結工程に移行し、透明ガラス化し
て光ファイバ用合成石英ガラス母材とすることを特徴と
するものである。
利、欠点を解決した光ファイバ用石英ガラス母材の製造
方法に関するものであり、これはガラス原料を酸水素火
炎中で火炎加水分解させ、生成したガラス微粒子を回転
している耐熱性の種棒またはダミー部を有するターゲッ
ト棒上に堆積して多孔質ガラス母材を製造する際に、こ
の耐熱性種棒またはダミー部をその表面の２ヶ所以上に
突起部または凹部を有するものとして多孔質ガラス母材
を製作し、この多孔質ガラス母材を種棒またはダミー部
の突起部または凹部と嵌合する切り込み部を有する受け
部材の嵌合で脱水、焼結工程に移行し、透明ガラス化し
て光ファイバ用合成石英ガラス母材とすることを特徴と
するものである。
【０００６】すなわち、本発明者らは従来公知のＶＡＤ
法やＯＶＤ法による多孔質ガラス母材の製造において、
このスートを堆積させる種棒の上部またはダミー部の２
ヶ所以上に突起部または凹部を設けておいて、光ファイ
バ用石英ガラス母材の製造中においてこの母材を移動す
るときにこの突起部または凹部に嵌合する受け具を用い
れば容易にこれを移動できるのでこのハンドリングが簡
単になるし、このようにして製造した多孔質ガラス部材
を次工程に移送するときにもこの受け具を用いてこれを
懸吊してこれを加熱炉に移送すれば、多孔質ガラス母材
を破損せずに容易にこれを移送できることを見出し、こ
の種棒、ダミー部の加工方法、この突起部、凹部の形
状、構造などについての検討を行なって本発明を完成さ
せた。以下にこれをさらに詳述する。
法やＯＶＤ法による多孔質ガラス母材の製造において、
このスートを堆積させる種棒の上部またはダミー部の２
ヶ所以上に突起部または凹部を設けておいて、光ファイ
バ用石英ガラス母材の製造中においてこの母材を移動す
るときにこの突起部または凹部に嵌合する受け具を用い
れば容易にこれを移動できるのでこのハンドリングが簡
単になるし、このようにして製造した多孔質ガラス部材
を次工程に移送するときにもこの受け具を用いてこれを
懸吊してこれを加熱炉に移送すれば、多孔質ガラス母材
を破損せずに容易にこれを移送できることを見出し、こ
の種棒、ダミー部の加工方法、この突起部、凹部の形
状、構造などについての検討を行なって本発明を完成さ
せた。以下にこれをさらに詳述する。
【０００７】
【作用】本発明は光ファイバ用母材の製造方法に関する
もので、前記したようにガラス原料の火炎加水分解で発
生したスートを種棒やダミー部を有するターゲット棒上
に堆積、成長させる公知の多孔質ガラス母材製造方法に
おいて、種棒またはダミー部の表面の２ヶ所以上に突起
部または凹部を設けて多孔質ガラス母材を製造し、この
ようにして製造された多孔質ガラス母材をこの種棒また
はダミー部の突起部または凹部に嵌合する切り込み部を
有する受け具の嵌合で脱水、焼結工程に移送し透明ガラ
ス化して光ファイバ用合成石英ガラス母材を製造するも
のであるが、これによれば多孔質ガラス母材の製造工
程、製造後の透明ガラス化工程におけるハンドリングが
この突起部または凹所と嵌合する受け具の懸吊によって
行なわれるので、この工程を容易に、しかも多孔質ガラ
ス母材の破損などのトラブルなしに行なうことができる
という有利性が与えられる。
もので、前記したようにガラス原料の火炎加水分解で発
生したスートを種棒やダミー部を有するターゲット棒上
に堆積、成長させる公知の多孔質ガラス母材製造方法に
おいて、種棒またはダミー部の表面の２ヶ所以上に突起
部または凹部を設けて多孔質ガラス母材を製造し、この
ようにして製造された多孔質ガラス母材をこの種棒また
はダミー部の突起部または凹部に嵌合する切り込み部を
有する受け具の嵌合で脱水、焼結工程に移送し透明ガラ
ス化して光ファイバ用合成石英ガラス母材を製造するも
のであるが、これによれば多孔質ガラス母材の製造工
程、製造後の透明ガラス化工程におけるハンドリングが
この突起部または凹所と嵌合する受け具の懸吊によって
行なわれるので、この工程を容易に、しかも多孔質ガラ
ス母材の破損などのトラブルなしに行なうことができる
という有利性が与えられる。
【０００８】本発明における光ファイバ用多孔質ガラス
母材および光ファイバ用合成石英ガラス母材の製造は四
塩化けい素などのガラス原料を酸水素火炎中で火炎加水
分解させ、ここに発生したスートを回転している耐熱性
の種棒またはダミー部を有するターゲット棒上に堆積し
て多孔質ガラス母材を製造し、これを加熱炉中で脱水
し、焼結するという公知の方法で行なわれるが、本発明
においてはこの種棒またはダミー部の表面の２ヶ所以上
に突起部または凹所が設けられており、この突起部また
は凹部にはこれに嵌合する切り込み部を有する受け具を
嵌合させてこの多孔質ガラス母材を懸吊し、これを所定
の場所に移送するということが行なわれる。
母材および光ファイバ用合成石英ガラス母材の製造は四
塩化けい素などのガラス原料を酸水素火炎中で火炎加水
分解させ、ここに発生したスートを回転している耐熱性
の種棒またはダミー部を有するターゲット棒上に堆積し
て多孔質ガラス母材を製造し、これを加熱炉中で脱水
し、焼結するという公知の方法で行なわれるが、本発明
においてはこの種棒またはダミー部の表面の２ヶ所以上
に突起部または凹所が設けられており、この突起部また
は凹部にはこれに嵌合する切り込み部を有する受け具を
嵌合させてこの多孔質ガラス母材を懸吊し、これを所定
の場所に移送するということが行なわれる。
【０００９】図１（ａ）〜（ｄ）は本発明で使用される
種棒の、また（ｅ）、（ｆ）はダミー部を有するターゲ
ット棒の縦断面図をそれぞれ示したものであり、この種
棒１またはダミー部12にはその上部表面の２ヶ所に突起
部または凹所が設けられており、この種棒１またはター
ゲット棒11にはスートが堆積し、その成長によって多孔
質ガラス母材２が得られるのであるが、この突起部また
は凹部の形状、構造は図１（ａ）、（ｅ）に示したよう
な球状の突起部３、図１（ｂ）に示したような円錐状の
突起部４、図１（ｃ）に示したような帯状の突起部５ま
たは図１（ｄ）、（ｆ）に示したような角状の凹部６を
設けたものとすればよい。
種棒の、また（ｅ）、（ｆ）はダミー部を有するターゲ
ット棒の縦断面図をそれぞれ示したものであり、この種
棒１またはダミー部12にはその上部表面の２ヶ所に突起
部または凹所が設けられており、この種棒１またはター
ゲット棒11にはスートが堆積し、その成長によって多孔
質ガラス母材２が得られるのであるが、この突起部また
は凹部の形状、構造は図１（ａ）、（ｅ）に示したよう
な球状の突起部３、図１（ｂ）に示したような円錐状の
突起部４、図１（ｃ）に示したような帯状の突起部５ま
たは図１（ｄ）、（ｆ）に示したような角状の凹部６を
設けたものとすればよい。
【００１０】図２は石英以外の材質からなるダミー部に
突起部を設けたものの縦断面図を示したものであり、こ
れは石英ガラスからなる種棒１を先端に取付けた Si
3N4、Al2O3 、SiC などの耐熱セラミックスからなるダ
ミー部７を示しており、このダミー部７に上記した図１
（ａ）と同じような球状の突起部８を設けたものであ
る。
突起部を設けたものの縦断面図を示したものであり、こ
れは石英ガラスからなる種棒１を先端に取付けた Si
3N4、Al2O3 、SiC などの耐熱セラミックスからなるダ
ミー部７を示しており、このダミー部７に上記した図１
（ａ）と同じような球状の突起部８を設けたものであ
る。
【００１１】この種棒１またはダミー部７に対する突起
部または凹部の形成は、例えばこの種棒１が石英ガラス
で作られているときにはこれを若干径の大きいものと
し、これをガラス旋盤または円筒研削機などの加工機械
で延伸または研削すれば容易に得ることができるし、こ
れがセラミックスであるときにも同様の方法で研削加工
すれば容易にこれを得ることができ、これらはいずれも
再利用することができるので経済的でもある。
部または凹部の形成は、例えばこの種棒１が石英ガラス
で作られているときにはこれを若干径の大きいものと
し、これをガラス旋盤または円筒研削機などの加工機械
で延伸または研削すれば容易に得ることができるし、こ
れがセラミックスであるときにも同様の方法で研削加工
すれば容易にこれを得ることができ、これらはいずれも
再利用することができるので経済的でもある。
【００１２】なお、この種棒またはダミー部における突
起部または凹部の形成は、この突起部または凹部に後記
する受け部材を嵌合してこれを懸吊するのであるが、懸
吊を容易にかつ確実なものとするためには、これを種棒
またはダミー部の少なくとも２ヶ所に設けることが必要
とされる。
起部または凹部の形成は、この突起部または凹部に後記
する受け部材を嵌合してこれを懸吊するのであるが、懸
吊を容易にかつ確実なものとするためには、これを種棒
またはダミー部の少なくとも２ヶ所に設けることが必要
とされる。
【００１３】このようにして種棒１またはダミー部７に
設けられた突起部または凹部は公知の方法で製られた多
孔質ガラス母材をハンドリングするためのもので、これ
はその突起部または凹部に嵌合する切り込み部を有する
受け部材をここに嵌合させて、この多孔質ガラス部材を
懸吊してこれに支持棒を脱着したり、移送するためのク
レーンを脱着するためものである。図４（ａ）はこの受
け部材の平面図、図４（ｂ）はその縦断面図を示したも
のであるが、このものは図示されているように図１、図
２に示されている突起部３、４、５、８または凹み部６
に対応する切り込み部10が設けられており、使用時にこ
の受け部材９を突起部、３、４、５、８、凹部６に嵌合
させればよい。
設けられた突起部または凹部は公知の方法で製られた多
孔質ガラス母材をハンドリングするためのもので、これ
はその突起部または凹部に嵌合する切り込み部を有する
受け部材をここに嵌合させて、この多孔質ガラス部材を
懸吊してこれに支持棒を脱着したり、移送するためのク
レーンを脱着するためものである。図４（ａ）はこの受
け部材の平面図、図４（ｂ）はその縦断面図を示したも
のであるが、このものは図示されているように図１、図
２に示されている突起部３、４、５、８または凹み部６
に対応する切り込み部10が設けられており、使用時にこ
の受け部材９を突起部、３、４、５、８、凹部６に嵌合
させればよい。
【００１４】この受け部材９による多孔質ガラス母材の
懸吊は例えば図３（ａ）、（ｂ）に示した方法で行えば
よい。この状態で例えば支持棒11を種棒１に接続するこ
とができる。図５（ａ）、（ｂ）、（ｃ）は本発明にお
ける多孔質ガラス母材の受け渡し方法を示したものであ
るが、支持棒11に種棒１で接続している多孔質ガラス母
材の支持棒11を脱着してクレーンに接続する場合につい
て説明すると、（ａ）ではまず種棒の一方の突起部３を
受け部材９に嵌合させて固定した後、支持棒11を脱着
し、次いで（ｂ）において別の突起部16をクレーンに接
続した受け部材15に嵌合させた後、（ｃ）において受け
部材９を外すことによって多孔質ガラス母材から支持棒
11を脱着してクレーンに接続するための受け渡しが行え
る。なお、この場合このスート搬送装置でこれを横移動
させると横加速で多孔質ガラス母材が横ゆれするが、こ
のときも受け部材９が突起部３に固定されていないので
多孔質ガラス母材２は図６に示したように横傾きはして
も落下することはないのでスートに損傷が生ずることは
ない。
懸吊は例えば図３（ａ）、（ｂ）に示した方法で行えば
よい。この状態で例えば支持棒11を種棒１に接続するこ
とができる。図５（ａ）、（ｂ）、（ｃ）は本発明にお
ける多孔質ガラス母材の受け渡し方法を示したものであ
るが、支持棒11に種棒１で接続している多孔質ガラス母
材の支持棒11を脱着してクレーンに接続する場合につい
て説明すると、（ａ）ではまず種棒の一方の突起部３を
受け部材９に嵌合させて固定した後、支持棒11を脱着
し、次いで（ｂ）において別の突起部16をクレーンに接
続した受け部材15に嵌合させた後、（ｃ）において受け
部材９を外すことによって多孔質ガラス母材から支持棒
11を脱着してクレーンに接続するための受け渡しが行え
る。なお、この場合このスート搬送装置でこれを横移動
させると横加速で多孔質ガラス母材が横ゆれするが、こ
のときも受け部材９が突起部３に固定されていないので
多孔質ガラス母材２は図６に示したように横傾きはして
も落下することはないのでスートに損傷が生ずることは
ない。
【００１５】なお、本発明ではこのように懸吊した多孔
質ガラス母材をそのまま脱水、焼結のための加熱炉に搬
送し、ここで脱水し、焼結して透明ガラス化すればこれ
を光ファイバ用合成石英ガラス母材とすることができ、
この場合に多孔質ガラス母材が損傷することもないの
で、これによれば目的とする、光ファイバ用合成石英ガ
ラス母材を容易に、かつ有利に得ることができるという
有利性が与えられる。
質ガラス母材をそのまま脱水、焼結のための加熱炉に搬
送し、ここで脱水し、焼結して透明ガラス化すればこれ
を光ファイバ用合成石英ガラス母材とすることができ、
この場合に多孔質ガラス母材が損傷することもないの
で、これによれば目的とする、光ファイバ用合成石英ガ
ラス母材を容易に、かつ有利に得ることができるという
有利性が与えられる。
【００１６】
【実施例】つぎに本発明の実施例、比較例をあげる。 実施例 酸水素火炎バーナーに四塩化けい素ガスを供給し、ここ
で生成したシリカ微粉末（スート）を支持棒に懸吊され
ている第１図（ａ）に示された突起部を有する種棒に堆
積し、支持棒を引き上げることによってこのスートを成
長させて直径 150mmφ×長さ 2,000mmの多孔質ガラス母
材を製作した。
で生成したシリカ微粉末（スート）を支持棒に懸吊され
ている第１図（ａ）に示された突起部を有する種棒に堆
積し、支持棒を引き上げることによってこのスートを成
長させて直径 150mmφ×長さ 2,000mmの多孔質ガラス母
材を製作した。
【００１７】ついで、この種棒の一方の突起部に図４に
示した受け部材を嵌合させ、多孔質ガラス母材を固定し
たのち、別の受け部材にスート搬送装置を取りつけ、こ
れを他方の突起部に嵌合させたのち、この種棒と支持棒
を切り離し、先の受部材を外しこのスート搬送装置を用
いて多孔質ガラス母材を上方に引き上げて反応炉から取
り出したのち横方向に移動し、さらに上述と同様の方法
で多孔質ガラス母材から搬送装置を外し、支持棒を接続
したのち脱水、焼結のための加熱炉に装入し、ここで脱
水、焼結し透明ガラス化したところ、直径が70mmφで長
さが 900mmの光ファイバ用合成石英ガラス母材が得られ
た。
示した受け部材を嵌合させ、多孔質ガラス母材を固定し
たのち、別の受け部材にスート搬送装置を取りつけ、こ
れを他方の突起部に嵌合させたのち、この種棒と支持棒
を切り離し、先の受部材を外しこのスート搬送装置を用
いて多孔質ガラス母材を上方に引き上げて反応炉から取
り出したのち横方向に移動し、さらに上述と同様の方法
で多孔質ガラス母材から搬送装置を外し、支持棒を接続
したのち脱水、焼結のための加熱炉に装入し、ここで脱
水、焼結し透明ガラス化したところ、直径が70mmφで長
さが 900mmの光ファイバ用合成石英ガラス母材が得られ
た。
【００１８】なお、この場合スート搬送装置による搬送
時、横移動の開始時および停止時に0.1m/s2 の横方向加
速が生じたが、スートに損傷はみられなかったし、支持
棒からスート搬送装置への受け渡し時もこのスート搬送
装置は自動運転としたが、これもスートに損傷を与える
ものではなかった。
時、横移動の開始時および停止時に0.1m/s2 の横方向加
速が生じたが、スートに損傷はみられなかったし、支持
棒からスート搬送装置への受け渡し時もこのスート搬送
装置は自動運転としたが、これもスートに損傷を与える
ものではなかった。
【００１９】比較例 実施例と同じように処理したが、この種棒を図７（ａ）
に示したように突起部や凹部のないものとしたところ、
この場合にはスート搬送装置による種棒の掴み強さの調
整が難しく、この掴み方が強すぎると種棒が割れてしま
い、弱すぎると種棒が落下して、いずれの場合もスート
が損傷するというトラブルが生じ、また種棒が曲がって
いるとスートが鉛直とならず、無理な力がスートに加わ
ってスートが損傷し、横移動時にも横加速によるショッ
クが直接スートに伝わり、スートが割れるというトラブ
ルも発生した。
に示したように突起部や凹部のないものとしたところ、
この場合にはスート搬送装置による種棒の掴み強さの調
整が難しく、この掴み方が強すぎると種棒が割れてしま
い、弱すぎると種棒が落下して、いずれの場合もスート
が損傷するというトラブルが生じ、また種棒が曲がって
いるとスートが鉛直とならず、無理な力がスートに加わ
ってスートが損傷し、横移動時にも横加速によるショッ
クが直接スートに伝わり、スートが割れるというトラブ
ルも発生した。
【００２０】
【発明の効果】本発明は光ファイバ用母材の製造方法に
関するものであり、これは前記したようにガラス原料を
酸水素火炎中で火炎加水分解させ、生成したガラス微粒
子を回転している耐熱性の種棒上に堆積して多孔質ガラ
ス母材を製造する方法において、この耐熱性種棒または
ターゲット棒のダミー部をその表面の２ヶ所以上に突起
部または凹部を有するものとし、このようにして製造さ
れた多孔質ガラス母材を種棒またはターゲット棒のダミ
ー部の突起部または凹部と嵌合する切り込み部を有する
受け部材の嵌合で脱水、焼結工程に移送し、透明ガラス
することを特徴とする光ファイバ用合成石英ガラス母材
の製造方法を要旨とするものであるが、これによれば多
孔質ガラス母材のハンドリングが簡単となるし、多孔質
ガラス母材をスートの破損なしで容易にこれを移送する
ことができるので、目的とする光ファイバ用多孔質ガラ
ス母材、合成石英ガラス母材を従来法に比べて容易に、
かつスートの損傷なく得ることができるという有利性が
与えられる。
関するものであり、これは前記したようにガラス原料を
酸水素火炎中で火炎加水分解させ、生成したガラス微粒
子を回転している耐熱性の種棒上に堆積して多孔質ガラ
ス母材を製造する方法において、この耐熱性種棒または
ターゲット棒のダミー部をその表面の２ヶ所以上に突起
部または凹部を有するものとし、このようにして製造さ
れた多孔質ガラス母材を種棒またはターゲット棒のダミ
ー部の突起部または凹部と嵌合する切り込み部を有する
受け部材の嵌合で脱水、焼結工程に移送し、透明ガラス
することを特徴とする光ファイバ用合成石英ガラス母材
の製造方法を要旨とするものであるが、これによれば多
孔質ガラス母材のハンドリングが簡単となるし、多孔質
ガラス母材をスートの破損なしで容易にこれを移送する
ことができるので、目的とする光ファイバ用多孔質ガラ
ス母材、合成石英ガラス母材を従来法に比べて容易に、
かつスートの損傷なく得ることができるという有利性が
与えられる。
【図１】（ａ）、（ｂ）、（ｃ）、（ｄ）、（ｅ）、
（ｆ）は本発明で使用される種棒およびターゲット棒の
それぞれ異なる態様の縦断面図を示したものである。
（ｆ）は本発明で使用される種棒およびターゲット棒の
それぞれ異なる態様の縦断面図を示したものである。
【図２】本発明で使用される先端にダミー部を取りつけ
たセラミック製ダミー部の縦断面図を示したものであ
る。
たセラミック製ダミー部の縦断面図を示したものであ
る。
【図３】本発明において突起部または凹み部に受け部材
を嵌合させたものの縦断面図を示したものである。
を嵌合させたものの縦断面図を示したものである。
【図４】（ａ）は本発明で使用される受け部材の平面
図、（ｂ）はその縦断面図を示したものである。
図、（ｂ）はその縦断面図を示したものである。
【図５】本発明における多孔質ガラス母材の受け渡し方
法の縦断面図を示したものである。
法の縦断面図を示したものである。
【図６】本発明における多孔質ガラス母材搬送時の横加
速の縦断面図を示したものである。
速の縦断面図を示したものである。
【図７】（ａ）、（ｂ）、（ｃ）は公知の種棒およびタ
ーゲット棒の縦断面図を示したものである。
ーゲット棒の縦断面図を示したものである。
【図８】公知のスート搬送装置の斜視図を示したもので
ある。
ある。
１，21…種棒、 ２，24…多孔質ガラ
ス母材、３，４，５，８，16…突起部、 ６…凹部、
７，12，26…ダミー部、 ９…受け部材、Ａ 10…切り込み部、 11…支持棒、14…タ
ーゲット棒、 15…受け部材、22…取りつ
け用切り込み、 23…取りつけ用穴部、25…スー
ト搬送装置。
ス母材、３，４，５，８，16…突起部、 ６…凹部、
７，12，26…ダミー部、 ９…受け部材、Ａ 10…切り込み部、 11…支持棒、14…タ
ーゲット棒、 15…受け部材、22…取りつ
け用切り込み、 23…取りつけ用穴部、25…スー
ト搬送装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ Ｇ０２Ｂ 6/00 ３５６ Ｇ０２Ｂ 6/00 ３５６Ａ (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C03B 37/00 - 37/16 C03B 8/04 C03B 20/00
Claims (2)
- 【請求項１】ガラス原料を酸水素火炎中で火炎加水分解
させ、生成したガラス微粒子を回転している耐熱性の種
棒またはダミー部を有するターゲット棒上に堆積して多
孔質ガラス母材を製作し、これを脱水、焼結してなる光
ファイバ用石英ガラス母材の製造方法において、この耐
熱性種棒またはダミー部をその表面の２ヶ所以上に突起
部または凹部を有するものとしてなることを特徴とする
光ファイバ用合成石英ガラス母材の製造方法。 - 【請求項２】 請求項１記載の方法により製造された多
孔質ガラス母材を種棒またはダミー部の突起部または凹
部と嵌合する切り込み部を有する受け部材の嵌合で脱
水、焼結工程に移送し、透明ガラス化することを特徴と
する光ファイバ用合成石英ガラス母材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19014293A JP3066230B2 (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 光ファイバ用石英ガラス母材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19014293A JP3066230B2 (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 光ファイバ用石英ガラス母材の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0741330A JPH0741330A (ja) | 1995-02-10 |
| JP3066230B2 true JP3066230B2 (ja) | 2000-07-17 |
Family
ID=16253105
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19014293A Expired - Lifetime JP3066230B2 (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 光ファイバ用石英ガラス母材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3066230B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4816845B2 (ja) * | 2001-03-23 | 2011-11-16 | 住友電気工業株式会社 | ガラス母材の支持方法と支持ピン |
-
1993
- 1993-07-30 JP JP19014293A patent/JP3066230B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0741330A (ja) | 1995-02-10 |
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