JP3066130U - 上筋用スペ―サ - Google Patents

上筋用スペ―サ

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JP3066130U
JP3066130U JP1999005628U JP562899U JP3066130U JP 3066130 U JP3066130 U JP 3066130U JP 1999005628 U JP1999005628 U JP 1999005628U JP 562899 U JP562899 U JP 562899U JP 3066130 U JP3066130 U JP 3066130U
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輝重 上原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラブまたは梁の下面にスペーサのどの部分
も露出させず、上筋の撓みを防ぎ、上筋を支持すること
ができ、確実に固定ができ、取付位置の修正も簡単にで
き、軽量化でき、強度も保たれ、作業を簡単に速く、安
全に行なえる上筋用スペーサを提供する。 【解決手段】 鉄筋コンクリート造建築における仮枠よ
りも上方に、互いに平行に配設された下筋L1と、該下
筋L1の上方に設けられた上筋U1との間に取り付ける
スペーサであって、前記下筋L1に固定される固定ユニ
ット10と、該固定ユニット10に下端部を取付けられ
た支柱20と、該支柱20の上端部に取り付けられ、前
記上筋U1を支持する上筋受部30とからなる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、上筋用スペーサに関する。さらに詳しくは、鉄筋コンクリート造建 築における仮枠よりも上方に、互いに平行に配設された下筋と、この下筋の上方 に設けられた上筋との間に取り付ける上筋用スペーサに関する。
【0002】
【従来の技術】
図11は従来例Iの上筋用スペーサ110 の使用形態の概略図である。 同図において、符号110 は従来例Iの上筋用スペーサを示している。この上筋 用スペーサ110 は、支持棒111 の両端に一対の支持台112 ,112 が固定されたも のであり、支持棒111 は、正面視でM字形に屈曲している。支持台112 は金属も しくはコンクリート製である。上筋用スペーサ110 は、図示しない仮枠もしくは 地面と上筋U1との間に、挟み込まれており、一対の支持台112 ,112 が、仮枠 もしくは地面の上に設置され、支持棒111 の中央部で上筋U1を支持している。
【0003】 図12は従来例IIの上筋用スペーサ120 の使用形態の概略図である。 同図において、符号120 は、従来例IIの上筋用スペーサを示している。この上 筋用スペーサ120 は、ベース板121 の上面に、下部支柱122 の下端が取り付けら れ、この下部支柱122 の上端に、上部支柱123 が上下に昇降自在に取り付けられ ている。この上部支柱123 は、上筋U1を支持するためのものである。ストッパ ーボルト124 は、下部支柱122 に上部支柱123 を固定するものである。 上筋用スペーサ120 を、地面と上筋U1との間に固定するには、まず、図示し ない地面に、アンカーボルト125 を打ち付け、このアンカーボルト125 に、ベー ス板121 をナットで固定する必要がある。そして、上筋用スペーサ120 のストッ パーボルト124 をゆるめ、上部支柱123 を上筋U1に接する位置まで持ち上げ、 ストッパーボルト124 を締め付けて、上部支柱123 を固定すれば、上部支柱123 によって上筋U1を支持することができる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかるに、従来例Iの上筋用スペーサ110 は、前述のごとく、仮枠の上に設置 されるため、コンクリートを流し込んだ後で、仮枠を取り除くと、支持台112 の 底面部分がスラブもしくは梁の下面に露出し、外観が悪くなるという問題がある 。 また、上筋用スペーサ110 は、仮枠等と上筋U1との間に単に挟み込まれてい るだけであり、仮枠等に固着されていないため、外力が加わると上筋用スペーサ 110 が倒れたり移動したりするので、上筋U1を確実に支持できないという問題 がある。 さらに、従来例IIの上筋用スペーサ120 の場合には、隣接する下筋L1,L1 間の間隔が、上筋用スペーサ120 のベース板121 の幅より狭い場合には、ベース 板121 をアンカーボルト125 から取り外しても、ベース板121 を下筋L1,L1 間から抜くことができない。このため、上筋用スペーサ120 を自由に移動させる ことができないので、上筋U1を支持する位置を変更するには、上筋U1および 下筋L1の配設をやり直す必要があるという問題がある。 さらに、仮に、上筋用スペーサ120 の配設を行った後で、上筋U1および下筋 L1を配設する場合には、上筋U1および下筋L1を配設するときに、上筋用ス ペーサ120 が作業の邪魔になるという問題がある。 さらにまた、上筋用スペーサ120 の上部支柱123 は、単にストッパーボルト12 4 によって固定されているだけであるため、上筋U1の荷重により、上部支柱12 3 が下降する可能性があるという問題がある。
【0005】 本考案はかかる事情に鑑み、スラブまたは梁の下面にスペーサのどの部分も露 出させず、上筋の撓みを防ぎ、上筋を支持することができ、確実に固定ができ、 取付位置の修正も簡単にでき、軽量化でき、強度も保たれ、作業を簡単に速く、 安全に行なえる上筋用スペーサを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の上筋用スペーサは、鉄筋コンクリート造建築における仮枠よりも上 方に、互いに平行に配設された下筋と、該下筋の上方に設けられた上筋との間に 取り付けるスペーサであって、前記下筋に固定される固定ユニットと、該固定ユ ニットに下端部を取付けられた支柱と、該支柱の上端部に取り付けられ、前記上 筋を支持する上筋受部とからなることを特徴とする。 請求項2の上筋用スペーサは、鉄筋コンクリート造建築における仮枠よりも上 方に、互いに平行に配設された下筋と、該下筋の上方に設けられた上筋との間に 取り付けるスペーサであって、前記下筋に固定される固定ユニットと、該固定ユ ニットに取り付けられ、前記上筋を支持する上筋受部とからなることを特徴とす る。 請求項3の上筋用スペーサは、鉄筋コンクリート造建築における仮枠よりも上 方に、互いに平行に配設された下段下筋の上部に、該下段下筋に直交して、互い に平行に配設された下筋と、該下筋の上方に設けられた上筋との間に取り付ける スペーサであって、前記下筋に固定される固定ユニットと、該固定ユニットに下 端部を取付けられた支柱と、該支柱の上端部に取り付けられ、前記上筋を支持す る上筋受部と、前記固定ユニットに取り付けられた倒れ防止材とからなり、該倒 れ防止材が、前記下段下筋を、左右下端部で押さえることを特徴とする。 請求項4の上筋用スペーサは、鉄筋コンクリート造建築における仮枠よりも上 方に、互いに平行に配設された下段下筋の上部に、該下段下筋に直交して、互い に平行に配設された下筋と、該下筋の上方に設けられた上筋との間に取り付ける スペーサであって、前記下筋に固定される固定ユニットと、該固定ユニットに取 り付けられ、前記上筋を支持する上筋受部と、前記固定ユニットに取り付けられ た倒れ防止材とからなり、該倒れ防止材が、前記下段下筋を、左右下端部で押さ えることを特徴とする。 請求項5の上筋用スペーサは、請求項3または4記載の考案において、前記倒 れ防止材が、前記固定ユニットの下部に、前記下筋と平行に取り付けられ、前記 倒れ防止材の高さを、前記下筋の径と同じにしたことを特徴とする。 請求項6の上筋用スペーサは、請求項1、2、3または4記載の考案において 、前記固定ユニットが、固定板を備えており、該固定板の一端に、前記下筋の一 方に係合する係合部が形成され、前記固定板の他端に、前記下筋の他方に着脱自 在に固定される締結部が設けられたことを特徴とする。 請求項7の上筋用スペーサは、請求項6記載の考案において、前記固定板の他 端に、前記締結部から前記結合部へ向う方向に沿って長孔が形成されており、前 記締結部が、前記他方の下筋を、前記固定板との間に挟む締結板と、前記長孔と 前記締結板のボルト孔に通されるボルトとナットとからなることを特徴とする。 請求項8の上筋用スペーサは、請求項7記載の考案において、前記締結板に、 前記ボルトが、その軸部を上向きに立てられ、前記ボルトの頭部が固着されたこ とを特徴とする。 請求項9の上筋用スペーサは、請求項7記載の考案において、前記固定板の他 端部の端縁に切欠き部が形成されており、該切欠き部が前記長孔に連なっている ことを特徴とする。 請求項10の上筋用スペーサは、請求項1または3記載の考案において、前記 支柱が、アングルプレートであり、該アングルプレートを、その頂角の二等分線 が前記固定板の前記締結部から前記係合部へ向う方向に垂直な方向に沿うように 配設し、前記倒れ防止材が、長方形の平板であり、該平板を立てて、その長手方 向が、前記固定板の前記締結部から前記係合部へ向う方向に垂直な方向に沿うよ うに配設されたことを特徴とする。 請求項11の上筋用スペーサは、請求項1、3または10記載の考案において 、前記上筋受部が、前記支柱の上端に、昇降自在に立てて取り付けられた昇降棒 と、該昇降棒の上端に取り付けられ、前記上筋を支持する受板とからなり、前記 昇降棒には、その長手方向に沿って間隔をもって複数の掛止溝が形成されており 、前記昇降棒を前記支柱との間で挟む位置に、前記昇降棒に向けて垂直に進退自 在に掛止材が設けられており、該掛止材の前進時に、該掛止材の先端部が、前記 支持材の溝に掛止し、該掛止材の後退時に、該掛止材に前記溝との掛合が解除さ れることを特徴とする。
【0007】 請求項1の考案によれば、仮枠よりも上方に配設された下筋に固定ユニットを 固定するので、コンクリートを打設した後に仮枠を取り外しても、コンクリート の下面にスペーサのどの部分も露出しない。しかも、複数のスペーサを用いれば 、多点で上筋を支持することにより、上筋の撓みを防ぐことができる。 請求項2の考案によれば、仮枠よりも上方に配設された下筋に固定ユニットを 固定するので、コンクリートを打設した後に仮枠を取り外しても、コンクリート の下面にスペーサのどの部分も露出しない。しかも、複数のスペーサを用いれば 、多点で上筋を支持することにより、上筋の撓みを防ぐことができる。 請求項3の考案によれば、仮枠よりも上方に配設された下筋に固定ユニットを 固定するので、コンクリートを打設した後に仮枠を取り外しても、コンクリート の下面にスペーサのどの部分も露出しない。しかも、複数のスペーサを用いれば 、多点で上筋を支持することにより、上筋の撓みを防ぐことができる。また、倒 れ防止材の左右両端下部で下段下筋を押さえることにより、下筋に平行な方向へ の傾きを防止することができ、安定して直立することができるため、上筋と下筋 の間隔を一定に保つことができる。さらに、倒れ防止材が固定ユニットにかかる 荷重を固定ユニットの下で支持するため、固定ユニットの強度を高めることがで きる。 請求項4の考案によれば、仮枠よりも上方に配設された下筋に固定ユニットを 固定するので、コンクリートを打設した後に仮枠を取り外しても、コンクリート の下面にスペーサのどの部分も露出しない。しかも、複数のスペーサを用いれば 、多点で上筋を支持することにより、上筋の撓みを防ぐことができる。また、倒 れ防止材の左右両端下部で下段下筋を押さえることにより、下筋に平行な方向へ の傾きを防止することができ、安定して直立することができるため、上筋と下筋 の間隔を一定に保つことができる。さらに、倒れ防止材が固定ユニットにかかる 荷重を固定ユニットの下で支持するため、固定ユニットの強度を高めることがで きる。 請求項5の考案によれば、倒れ防止材が左右下端部で下段下筋と接触するため 、下筋に平行な方向への傾きを防止することができ、安定して直立することがで きるため、上筋と下筋の間隔を一定に保つことができる。 請求項6の考案によれば、固定板の締結部を下筋から外し、係合部を外せば、 簡単に固定板を取り外すことができ、ついで下筋の所望の位置に固定板の係合部 を係合し、他方の下筋に固定板の締結部を締結すれば、簡単に固定することがで きる。しかも、固定ユニットを下筋の所望の位置に、着脱自在に固定することが できるから、上筋の支持を変更する場合に、わざわざ上筋および下筋の配設をや り直す必要がなく、作業時間を短縮することができる。 請求項7の考案によれば、他方の下筋を固定板と締結板との間に挟み、ボルト とナットを締結することにより、固定板を他方の下筋に簡単で確実に固定できる ので、作業時間を短縮できる。しかも、一対の下筋の間隔が異なる場合でも、締 結板を他方の下筋の下方に移動させ、ボルトを締結板のボルト孔と固定板の長孔 とを同時に貫通することができるので、締結板を所望の位置で固定でき、隣接す る下筋の間隔の長短に合わせて固定できる。 請求項8の考案によれば、締結板にボルトの頭部が固着されているため、締結 板を支持するだけでボルトの落下を防ぎ、ボルトとナットの締結、開放ができる ため、安全であり、作業も簡単にできる。 請求項9の考案によれば、ボルトの軸部を切欠き部から長孔に入れることがで きるため、作業が簡単にでき、作業時間を短縮できる。 請求項10の考案によれば、支柱としてアングルプレートを用い、その頂角の 二等分線が固定板の締結部から係合部へ向う方向に垂直な方向に沿うように配設 することにより、固定板の締結部から係合部へ向う方向に垂直な方向の長さを狭 くしてもアングルプレートを固定板に取り付けることができ、軽量化ができると ともに、強度を保つことができる。しかも、倒れ防止材として平板を用い、その 平板を立てて取り付けることにより、固定ユニットの平面視での面積を小さくで きるので、コンクリートの打設時に、コンクリートの流れを防げず、コンクリー トの空洞ができにくくなる。 請求項11の考案によれば、受板を持ち上げ、受板の上面を上筋に接触させた 後、掛止材を前進させ、受板が取り付けられた昇降棒の掛止溝に掛止材を掛止す ることにより、昇降棒を所望の位置で簡単で確実に固定することができるため、 上筋と下筋との間隔を一定に保つことができる。
【0008】
【考案の実施の形態】
つぎに、本考案の実施形態を図面に基づき説明する。 図1は第1実施形態の上筋用スペーサの概略斜視図である。 第1実施形態の上筋用スペーサを説明する前に、第1実施形態の上筋用スペー サが取り付けられる、鉄筋コンクリート造建築において施工された鉄筋を説明す る。 図1において、符号L1は、図示しない仮枠の上方に配設された互いに平行に 配設された一対の下筋である。下筋L1の上方には、上筋U1が配設されている 。下筋L1と仮枠の間には、下筋L1と直交し、互いに平行な一対の下段下筋L 2が配設されている。下筋L1と下段下筋L2は接して配設されることが多い。
【0009】 第1実施形態の上筋用スペーサは、下筋L1と上筋U1との間に取り付けるス ペーサである。第1実施形態の上筋用スペーサは、固定ユニット10、倒れ防止 材17、支柱20および上筋受部30から構成されたものである。
【0010】 まず、固定ユニット10を説明する。 固定ユニット10は、下筋L1に固定されるものである。固定ユニット10は 、固定板11、締結板14、ボルト15およびナット16から構成されたもので ある。
【0011】 図2は第1実施形態の上筋用スペーサの正面図である。 図1および図2に示すように、固定板11は鉄製の長方形の板であり、一端縁 が側面視J字状に屈曲された係合部となっている。このため、固定板11の一端 縁を下筋L1に簡単に係合することができる。 なお、図8に示すように、固定板11の係合部は、45°に屈曲した形状であ ってもよく、この場合、下筋L1の径の大小に関係なく係合することができるの で好適である。
【0012】 図5は図2のV−V線断面矢視図である。 同図に示すように、固定板11の他端部には、締結部から係合部へ向う方向に 沿って長孔12h が形成されており、端縁に切欠き部13s が形成され、長孔12h に 連なっている。 また、図6は他のタイプの固定板11の説明図である。図6に示すように、固 定板11の他端縁は、長孔12h のみが形成され、切欠きがない形状でもよく、こ の場合、ボルト15が抜け落ちることを防止できるので、好適である。
【0013】 図7は締結板14の単体図である。(A) は平面図、(B) は正面図である。 図2に示すように、締結板14は、これと固定板11との間に下筋L1を挟み 、固定ユニット10を下筋L1に固定するためのものである。図7に示すように 、締結板14は、鉄製であり、その一端が半円形に屈曲した形状となっている。 この締結板14には、軸を上向きにしたボルト15の頭部が固着されている。 このため、締結板14と固定板11の間に下筋L1を挟み、ボルト15の軸を 固定板11の長孔12h に貫通し、ボルト15とナット16を締結すると、下筋L 1に固定ユニット10を固定できるのである。 なお、図8に示すように、締結板14の形状は、固定板11に取り付けたとき に、下筋L1を挟む部分が、固定板11と45°をなすような形状であってもよ く、この場合、下筋L1の径の大小に関係なく係合することができるので好適で ある。
【0014】 つぎに、倒れ防止材17を説明する。 図4は図2のIV−IV線断面矢視図である。 同図に示すように、倒れ防止材17は、鉄製の平板であり、その幅が、下筋L 1の径と同じ長さである。倒れ防止材17は、その長手方向が固定板11の締結 部から係合部へ向う方向に垂直な方向に沿うように配設され、立てて取り付けら れている。このため、この倒れ防止材17の左右両端の下面で、一対の下段下筋 L2,L2を下方に押さえることができ、下筋L1と平行な方向への傾きを防止 することができる。 また、倒れ防止材17が固定ユニット10にかかる荷重を固定ユニット10の 下で支持するため、固定ユニット10の強度を高めることができる。さらに、固 定板11を薄くしても、固定ユニット10の強度が保たれるので、第1実施形態 の上筋用スペーサを軽くすることができる。 なお、倒れ防止材17は設けなくてもよい。この場合、第1実施形態の上筋用 スペーサを軽くでき、作業の邪魔にならず、下段下筋L2が配設されない鉄筋コ ンクリート造建築に好適である。
【0015】 つぎに、支柱20を説明する。 図3は第1実施形態の上筋用スペーサの側面図である。 図1〜3に示すように、支柱20は、アングルプレート21、ストッパ取付板 22およびボルト24から構成されたものである。 アングルプレート21は、立てて配設されており、その下端部が固定ユニット 10の固定板11の上面に取り付けられている。しかも、図5に示すように、ア ングルプレート21は、その頂角の二等分線が固定ユニット10の固定板11の 締結部から係合部へ向う方向に垂直な方向に沿うように配設されている。 アングルプレート21の上部には、ストッパ取付板22が取り付けられており 、その中央部にネジ孔23h が形成されている。このネジ孔23h に、ボルト24が 進退自在に螺合されているが、詳細は後述する。
【0016】 つぎに、上筋受部30を説明する。 上筋受部30は、昇降棒31と受板32とから構成されたものである。昇降棒 31は、支柱20のアングルプレート21の上端に、上下に昇降自在に垂直に立 てて設けられた棒であり、軸方向に間隔をもって複数の掛止溝33が形成されて いる。 昇降棒31の上端には、受板32が、水平に設けられ、その中央部分に、昇降 棒31が垂直になるように取り付けられている。受板32は、アングルプレート であり、上筋U1を支持するものである。 なお、受板32は、アングルプレートだけでなく、棒材や平板等を採択しうる 。
【0017】 昇降棒31を、支柱20のアングルプレート21の角部に沿って、所望の高さ まで、上下に昇降させ、支柱20のボルト24を前記ストッパー取付板22のネ ジ孔23h に螺進させる。それにより、昇降棒31が支柱20のアングルプレート 21とボルト24との間に挟まれるので、所望の高さに固定することができる。 さらに、ボルト24の先端が上筋受部30の昇降棒31の掛止溝33に入り、昇 降棒31は掛止されるので、昇降棒31の降下を防ぐことができる。
【0018】 第1実施形態の上筋用スペーサの作用・効果について説明する。 まず、固定ユニット10の固定板11の屈曲された一端部を、所望の下筋L1 に係合する。 ついで、固定板11の他端部を、隣接する下筋L1の上に置く。締結板14を 持ち、締結板14に固着されたボルト15を切欠き部13s より長孔12h に入れる 。ボルト15を長孔12h に入れたままで、長孔12h に沿って締結板14を下筋L 1の下部まで移動させる。この状態で、ボルト15とナット16を締結すること により、隣接する下筋L1に固定板11を挟着することができる。 よって、第1実施形態の上筋用スペーサによれば、隣接する下筋L1,L1の 間隔の長短にあわせて所望の位置で固定することができる。
【0019】 固定板11は、その一端部が、一方の下筋L1と係合しており、他端部が、他 方の下筋L1と固定されているので、固定板11を平行な一対の下筋L1,L1 に確実に固定することができる。この結果、第1実施形態の上筋用スペーサを、 下筋L1に、簡単に、確実に固定することができる。
【0020】 固定ユニット10の固定板11を下筋L1に取り付けたときに、倒れ防止材1 7の左右両端における下部は、それぞれ、前記一対の下段下筋L2,L2に接す る。前述のごとく、倒れ防止材17は、その幅が下筋L1の径と同じ長さの板で あり、立てて固定板11の下面に固定板11の締結部から係合部へ向う方向に垂 直な方向に沿って取り付けられているからである。 したがって、倒れ防止材17が設けられていることにより、下筋L1と平行な 方向への傾きを防止することができるため、下筋L1と上筋U1の間隔を一定に 保つことができる。
【0021】 ついで、上筋受部30の受板32を持ち上げ、受板32の上面を上筋U1に接 触させる。受板32と上筋U1を接触させた状態で、支柱20のボルト24をス トッパー取付板22のネジ孔23h にねじ込む。それにより、昇降棒31をボルト 24の先端とアングルプレート21との間に挟んで、昇降棒31を固定すること ができる。このため、受板32で上筋U1を支持することができる。 また、ボルト24の先端は昇降棒31の掛止溝33に入っており、昇降棒31 を掛止するため、昇降棒31の降下を防止することができる。この結果、下筋L 1と上筋U1との間の間隔に合わせて、上筋U1を所望の高さで確実に支持する ことができる。
【0022】 同様にして、複数の第1実施形態の上筋用スペーサを下筋L1に取り付けると 、上筋U1は、複数の第1実施形態の上筋用スペーサにより複数箇所で支持され る。 このため、第1実施形態の上筋用スペーサは、上筋U1の撓み防ぎ、上筋U1 を支持することができる。
【0023】 第1実施形態の上筋用スペーサの支持位置を変更する場合、支柱20のボルト 24を緩めれば、上筋受部30の昇降棒31はボルト24から開放されるので、 受板32は、上筋U1を支持していた状態から開放される。 固定ユニット10のナット16を緩めてボルト15から取り外す。ついで、ボ ルト15を長孔12h から抜き、締結板14を取り外して、下筋L1と固定板11 の他端部との固定を開放する。そして、下筋L1から固定板11の係合部を外せ ば、第1実施形態の上筋用スペーサを下筋L1から取り外すことができる。
【0024】 取り外した第1実施形態の上筋用スペーサを、所望の位置に移動し、前記のご とき取り付け作業により、上筋U1と下筋L1との間にに取り付けることができ 、上筋U1を支持することができる。このように、第1実施形態の上筋用スペー サは、上筋U1と下筋L1との間にに簡単に着脱できる。 この結果、第1実施形態の上筋用スペーサは、取り付け位置の修正を簡単にで き、しかも作業時間が短縮できる。
【0025】 全ての第1実施形態の上筋用スペーサの配設が終了した後、コンクリートを打 設する。支柱20のアングルプレート21は、その頂角の二等分線が固定ユニッ ト10の固定板11の締結部から係合部へ向う方向に垂直な方向に沿うように配 設されているので、固定板11の締結部から係合部へ向う方向に垂直な方向が狭 くなっている。また、倒れ防止材17が立てて取り付けられている。このため、 固定ユニット10および倒れ防止材17は平面視面積が小さい。 したがって、本実施形態の上筋用スペーサを用いることでコンクリートの打設 時に、コンクリートの流れを防げず、コンクリートに空洞ができにくくなり、強 固な鉄筋コンクリート造建造物を建造できる。 さらに、第1実施形態の上筋用スペーサは、仮枠より上方に配設された下筋L 1に固定されることで、どの部分もスラブおよび梁の下面より上方に存在するた め、コンクリートが固まった後に、どの部分もスラブおよび梁の下面に露出しな いという効果を奏する。
【0026】 つぎに、第2実施形態の上筋用スペーサを説明する。 図9は第2実施形態の上筋用スペーサの概略斜視図である。 第2実施形態の上筋用スペーサを説明する前に、第2実施形態の上筋用スペー サが取り付けられる、鉄筋コンクリート造建築において施工された鉄筋を説明す る。 図9において、符号L1は、図示しない仮枠の上方に配設された互いに平行に 配設された一対の下筋である。下筋L1の上方には、上筋U1が配設されている 。下筋L1と仮枠の間には、下筋L1と直交し、互いに平行な一対の下段下筋L 2が配設されている。下筋L1と下段下筋L2は接して配設されることが多い。
【0027】 第2実施形態の上筋用スペーサは、下筋L1と上筋U1との間に取り付けるス ペーサである。第2実施形態の上筋用スペーサは、固定ユニット10B 、上筋受部 30B および倒れ防止材17から構成されたものである。 第2実施形態の上筋用スペーサは、支柱20をもたず固定ユニット10B に直接 、上筋受部30B が昇降自在に取り付けられている点で、第1実施形態の上筋用ス ペーサと異なる。
【0028】 まず、固定ユニット10B を説明する。 固定ユニット10B は、下筋L1に固定されるものである。固定ユニット10B は 、固定板11B 、締結板14、ボルト15、ナット16および支持ナット18B から 構成されたものである。
【0029】 図10は第2実施形態の上筋用スペーサの正面図である。 図9および図10に示すように、固定板11B は鉄製の長方形の板であり、一端 縁が側面視J字状に屈曲された係合部となっている。このため、固定板11B の一 端縁を下筋L1に簡単に係合することができる。 図示しないが、固定板11B には、孔が形成されており、後述する昇降棒31B を 支持ナット18B と螺合させ、降下させたときに、孔を昇降棒31B が貫通する。 なお、図8に示すように、固定板11B の係合部は、45°に屈曲した形状であ ってもよく、この場合、下筋L1の径の大小に関係なく係合することができるの で好適である。
【0030】 図9に示すように、固定板11B の他端部には、締結部から係合部へ向う方向に 沿って長孔12h が形成されており、端縁に切欠き部13s が形成され、長孔12h に 連なっている。 また、図6に示すように、固定板11B の他端縁は、長孔12h のみが形成され、 切欠きがない形状でもよく、この場合、ボルト15が抜け落ちることを防止でき るので、好適である。
【0031】 図10に示すように、締結板14は、これと固定板11B との間に下筋L1を挟 み、固定ユニット10B を下筋L1に固定するためのものである。 図7に示すように、締結版14は、鉄製であり、その一端が半円形に屈曲した 形状となっている。締結板14には、軸を上向きにしたボルト15の頭部が固着 されている。 このため、締結板14と固定板11B の間に下筋L1を挟み、ボルト15の軸を 固定板11B の長孔12h に貫通し、ボルト15とナット16を締結すると、下筋L 1に固定ユニット10B を固定できるのである。 なお、図8に示すように、締結板14の形状は、固定板11B に取り付けたとき に、下筋L1を挟む部分が、固定板11B と45°をなすような形状であってもよ く、この場合、下筋L1の径の大小に関係なく係合することができるので好適で ある。 また、支持ナット18B は、固定板11B に固着されている。
【0032】 つぎに、倒れ防止材17を説明する。 図9および図10に示すように、倒れ防止材17は鉄製の平板であり、その幅 が、下筋L1の径と同じ長さである。倒れ防止材17はその長手方向が固定板11 B の締結部から係合部へ向う方向に垂直な方向に沿うように配設され、立てて取 り付けられている。このため、この倒れ防止材17の左右下端の下面で、一対の 下段下筋L2,L2を下方に押さえることができ、下筋L1と平行な方向への傾 きを防止することができる。 また、倒れ防止材17が固定ユニット10B にかかる荷重を固定ユニット10B の 下で支持するため、固定ユニット10B の強度を高めることができる。さらに、固 定板11B を薄くしても、固定ユニット10B の強度が保たれるので、第2実施形態 の上筋用スペーサを軽くすることができる。 なお、倒れ防止材17は設けなくてもよい。この場合、第2実施形態の上筋用 スペーサを軽くでき、作業の邪魔にならず下段下筋L2が配設されない鉄筋コン クリート造建築に好適である。
【0033】 つぎに、上筋受部30B を説明する。 上筋受部30B は、昇降棒31B 、受棒32B および固定用ナット34B から構成され たものである。昇降棒31B は、雄ネジが切られた棒材である。昇降棒31B の上端 には、受棒32B の側面が取り付けられている。受棒32B は、鉄製の棒材であり、 上筋U1を支持するのである。固定用ナット34B は、ナットであり、昇降棒31B に螺合している。 なお、受棒32B は、棒材だけでなく、アングルプレートや平板等を採択しうる 。
【0034】 固定用ナット34B は、昇降棒31B に螺合している。 昇降棒31B を、支持ナット18B に螺合し、回転させることにより、所望の高さ まで昇降させ、固定用ナット34B を支持ナット18B に接触させ、強く締めること で、昇降棒31B を所望の位置で確実に固定することができる。
【0035】 第2実施形態の上筋用スペーサの作用・効果について説明する。 まず、固定ユニット10B の固定板11B の屈曲された係合部を、所望の下筋L1 に係合する。 ついで、固定板11B の他端部を、隣接する下筋L1の上に置く。締結板14を 持ち、締結板14に固着されたボルト15を切欠き部13s より長孔12h に入れる 。ボルト15を長孔12h に入れたままで、長孔12h に沿って締結板14を下筋L 1の下部まで移動させる。この状態で、ボルト15とナット16を締結すること により、隣接する下筋L1に固定板11B を挟着することができる。 よって、第2実施形態の上筋用スペーサによれば、隣接する下筋L1,L1の 間隔の長短にあわせて所望の位置で固定することができる。
【0036】 固定板11B は、その一端部が、一方の下筋L1と係合しており、他端部は、他 方の下筋L1と固定されしているので、固定板11B を平行な一対の下筋L1,L 1に確実に固定することができる。この結果、第2実施形態の上筋用スペーサを 、下筋L1に、簡単に、確実に固定することができる。
【0037】 固定ユニット10B の固定板11B を下筋L1に取り付けたときに、倒れ防止材1 7の左右両端における下部は、それぞれ、前記一対の下段下筋L2,L2とが接 する。前述のごとく、倒れ防止材17は、その幅が下筋L1の径と同じ長さの板 であり、立てて固定板11B の下面に固定板11B の締結部から係合部へ向う方向に 垂直な方向に沿って取り付けられているからである。 したがって、下筋L1と平行な方向への傾きを防止することができるため、下 筋L1と上筋U1の間隔を一定に保つことができる。
【0038】 上筋受部30B の昇降棒31B を回転し、受棒32B が上筋U1に接するまで上昇さ せて、固定用ナット34B を支持ナット18B に接触させ、強く締め付けることによ り、昇降棒31B を固定することができる。このため、受板32B で下筋U1を支持 することができる。この結果、下筋L1と上筋U1との間隔に合わせて、上筋U 1を所望の高さで支持することができる。
【0039】 同様にして、複数の第2実施形態の上筋用スペーサをL1に取り付けると、上 筋U1は、複数の第2実施形態の上筋用スペーサにより複数箇所で支持される。 このため、第2実施形態の上筋用スペーサは上筋U1の撓み防ぎ、上筋U1を 支持することができる。
【0040】 第2実施形態の上筋用スペーサの支持位置を変更する場合、固定用ナット34B を緩めれば、上筋受部30B の昇降棒31B は、支持ナット18B から開放される。昇 降棒31B を回転させ、受棒32B を下降させることで、受棒32B は、上筋U1を支 持していた状態から開放される。 固定ユニット10B のナット16を緩めて、ボルト15から取り外す。ついで、 ボルト15を長孔12h から抜き、締結板14を取り外して、下筋L1と固定板11 B の他端部との固定を開放する。そして、下筋L1から固定板11B の係合部を外 せば、第2実施形態の上筋用スペーサを下筋L1から取り外すことができる。
【0041】 取り外した第2実施形態の上筋用スペーサを、所望の位置に移動し、前述ごと き取り付け作業により、上筋U1と下筋L1との間に取り付けることができ、上 筋U1を支持することができる。このように、第2実施形態の上筋用スペーサは 、上筋U1と下筋L1との間に簡単に着脱できる。 この結果、第1実施形態の上筋用スペーサは、取り付け位置の修正を簡単にで き、しかも時間の短縮ができる。
【0042】 全ての第2実施形態の上筋用スペーサの配設が終了した後、コンクリートを打 設する。倒れ防止材17が立てて取り付けられている。このため、固定ユニット 10B および倒れ防止材17は平面視面積が小さい。 したがって、第2実施形態の上筋用スペーサを用いることでコンクリートの打 設時に、コンクリートの流れを防げず、コンクリートに空洞ができにくくなり、 強固な鉄筋コンクリート造建造物を建造できる。 さらに、第2実施形態の上筋用スペーサは、仮枠より上方に配設された下筋L 1に固定されることで、どの部分もスラブおよび梁の下面より上方に存在するた め、コンクリートが固まった後に、どの部分もスラブおよび梁の下面に露出しな いという効果を奏する。
【0043】
【考案の効果】
請求項1の上筋用スペーサによれば、コンクリートの下面にスペーサを露出さ せず、上筋の撓みを防ぎ、上筋を支持することができる。また、下筋に固定する ことで、上筋および下筋を配設した後でもスペーサを配設することができ、スペ ーサが上筋および下筋を配設する邪魔にならないので、作業時間を短縮すること ができる。 請求項2の上筋用スペーサによれば、コンクリートの下面にスペーサを露出さ せず、上筋の撓みを防ぎ、上筋を支持することができる。また、下筋に固定する ことで、上筋および下筋を配設した後でもスペーサを配設することができ、スペ ーサが上筋および下筋を配設する邪魔にならないので、作業時間を短縮すること ができる。 請求項3の上筋用スペーサによれば、コンクリートの下面にスペーサを露出さ せず、上筋の撓みを防ぎ、上筋を支持することができる。また、下筋に固定する ことで、上筋および下筋を配設した後でもスペーサを配設することができ、スペ ーサが上筋および下筋を配設する邪魔にならないので、作業時間を短縮すること ができる。また、倒れ防止材が左右両端下部で、前記下段下筋を押さえることに より、下筋に平行な方向への傾きを防止することができ、安定して直立すること ができるため、上筋と下筋の間隔を一定に保つことができる。さらに、倒れ防止 材が固定ユニットにかかる荷重を固定ユニットの下で支持するため、固定ユニッ トの強度を高めることができる。 請求項4の上筋用スペーサによれば、コンクリートの下面にスペーサを露出さ せず、上筋の撓みを防ぎ、上筋を支持することができる。また、下筋に固定する ことで、上筋および下筋を配設した後でもスペーサを配設することができ、スペ ーサが上筋および下筋を配設する邪魔にならないので、作業時間を短縮すること ができる。また、倒れ防止材が左右両端下部で、前記下段下筋を押さえることに より、下筋に平行な方向への傾きを防止することができ、安定して直立すること ができるため、上筋と下筋の間隔を一定に保つことができる。さらに、倒れ防止 材が固定ユニットにかかる荷重を固定ユニットの下で支持するため、固定ユニッ トの強度を高めることができる。 請求項5の上筋用スペーサによれば、倒れ防止材と下段下筋とが倒れ防止材の左 右下端部で接触するため、下筋に平行な方向への傾きを防止することができ、安 定して直立することができるため、上筋と下筋の間隔を一定に保つことができる 。 請求項6の上筋用スペーサによれば、取付位置の修正を簡単にでき、しかも時 間が短縮できる。 請求項7の上筋用スペーサによれば、一組のボルトとナットにより固定、開放 ができるため、確実に固定でき、作業時間を短縮できる。しかも、一方の下筋と 他方の下筋の間隔が異なる場合でも、締結板を他方の下筋の下に移動させ、ボル トを締結板のボルト孔と固定板の長孔とを同時に貫通することができ、所望の位 置で固定できるので、隣接する下筋の間隔の長短に合わせて固定することができ る。 請求項8の上筋用スペーサによれば、締結板を支持するだけで、ボルトの落下 を防ぐことができ、ボルトとナットの締結、開放ができるため、安全であり、作 業も簡単にできる。 請求項9の上筋用スペーサによれば、ボルトの軸部を切欠き部から長孔に入れ ることができるため、作業が簡単にでき、作業時間を短縮できる。 請求項10の上筋用スペーサによれば、固定板の締結部から係合部へ向う方向 に垂直な方向の長さを狭くしてもアングルプレートを固定板に取りつけることが でき、軽量化ができ、強度も保つことができる。また、倒れ防止材を立てて取り つけることにより、固定ユニットの平面視での面積が小さくできるので、コンク リートの打設時に、コンクリートの流れを防げず、コンクリートの空洞ができに くくなり、この結果、強固な鉄筋コンクリート造建築物を建造できる。 請求項11の上筋用スペーサによれば、受板が取り付けられた昇降棒の掛止溝 に掛止材を掛止することにより、昇降棒を所望の位置で簡単で確実に固定するこ とができ、上筋と下筋との間隔を一定に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の上筋用スペーサの概略斜視図で
ある。
【図2】第1実施形態の上筋用スペーサの正面図であ
る。
【図3】第1実施形態の上筋用スペーサの側面図であ
る。
【図4】図2のIV−IV線断面矢視図である。
【図5】図2のV−V線断面矢視図である。
【図6】他のタイプの固定板11の説明図である。
【図7】締結板14の単体図である。(A) は平面図、
(B) は正面図である。
【図8】他のタイプの固定板11および締結板14の説
明図である。
【図9】第2実施形態の上筋用スペーサの概略斜視図で
ある。
【図10】第2実施形態の上筋用スペーサの正面図であ
る。
【図11】従来例Iの上筋用スペーサの使用形態の概略
図である。
【図12】従来例IIの上筋用スペーサの使用形態の概略
図である。
【符号の説明】
10 固定ユニット 11 固定板 12h 長孔 13s 切欠部 14 締結板 15 ボルト 16 ナット 17 倒れ防止材 20 支柱 21 アングルプレート 30 上筋受部 L1 下筋 L2 下段下筋 U1 上筋

Claims (11)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄筋コンクリート造建築における仮枠より
    も上方に、互いに平行に配設された下筋と、該下筋の上
    方に設けられた上筋との間に取り付けるスペーサであっ
    て、前記下筋に固定される固定ユニットと、該固定ユニ
    ットに下端部を取付けられた支柱と、該支柱の上端部に
    取り付けられ、前記上筋を支持する上筋受部とからなる
    ことを特徴とする上筋用スペーサ。
  2. 【請求項2】鉄筋コンクリート造建築における仮枠より
    も上方に、互いに平行に配設された下筋と、該下筋の上
    方に設けられた上筋との間に取り付けるスペーサであっ
    て、前記下筋に固定される固定ユニットと、該固定ユニ
    ットに取り付けられ、前記上筋を支持する上筋受部とか
    らなることを特徴とする上筋用スペーサ。
  3. 【請求項3】鉄筋コンクリート造建築における仮枠より
    も上方に、互いに平行に配設された下段下筋の上部に、
    該下段下筋に直交して、互いに平行に配設された下筋
    と、該下筋の上方に設けられた上筋との間に取り付ける
    スペーサであって、前記下筋に固定される固定ユニット
    と、該固定ユニットに下端部を取付けられた支柱と、該
    支柱の上端部に取り付けられ、前記上筋を支持する上筋
    受部と、前記固定ユニットに取り付けられた倒れ防止材
    とからなり、該倒れ防止材が、前記下段下筋を、左右下
    端部で押さえることを特徴とする上筋用スペーサ。
  4. 【請求項4】鉄筋コンクリート造建築における仮枠より
    も上方に、互いに平行に配設された下段下筋の上部に、
    該下段下筋に直交して、互いに平行に配設された下筋
    と、該下筋の上方に設けられた上筋との間に取り付ける
    スペーサであって、前記下筋に固定される固定ユニット
    と、該固定ユニットに取り付けられ、前記上筋を支持す
    る上筋受部と、前記固定ユニットに取り付けられた倒れ
    防止材とからなり、該倒れ防止材が、前記下段下筋を、
    左右下端部で押さえることを特徴とする上筋用スペー
    サ。
  5. 【請求項5】前記倒れ防止材が、前記固定ユニットの下
    部に、前記下筋と平行に取り付けられ、前記倒れ防止材
    の高さを、前記下筋の径と同じにしたことを特徴とする
    請求項3または4記載の上筋用スペーサ。
  6. 【請求項6】前記固定ユニットが、固定板を備えてお
    り、該固定板の一端に、前記下筋の一方に係合する係合
    部が形成され、前記固定板の他端に、前記下筋の他方に
    着脱自在に固定される締結部が設けられたことを特徴と
    する請求項1、2、3または4記載の上筋用スペーサ。
  7. 【請求項7】前記固定板の他端に、前記締結部から前記
    結合部へ向う方向に沿って長孔が形成されており、前記
    締結部が、前記他方の下筋を、前記固定板との間に挟む
    締結板と、前記長孔と前記締結板のボルト孔に通される
    ボルトとナットとからなることを特徴とする請求項6記
    載の上筋用スペーサ。
  8. 【請求項8】前記締結板に、前記ボルトが、その軸部を
    上向きに立てられ、前記ボルトの頭部が固着されたこと
    を特徴とする請求項7記載の上筋用スペーサ。
  9. 【請求項9】前記固定板の他端部の端縁に切欠き部が形
    成されており、該切欠き部が前記長孔に連なっているこ
    とを特徴とする請求項7記載の上筋用スペーサ。
  10. 【請求項10】前記支柱が、アングルプレートであり、
    該アングルプレートを、その頂角の二等分線が前記固定
    板の前記締結部から前記係合部へ向う方向に垂直な方向
    に沿うように配設し、前記倒れ防止材が、長方形の平板
    であり、該平板を立てて、その長手方向が、前記固定板
    の前記締結部から前記係合部へ向う方向に垂直な方向に
    沿うように配設されたことを特徴とする請求項1または
    3記載の上筋用スペーサ。
  11. 【請求項11】前記上筋受部が、前記支柱の上端に、昇
    降自在に立てて取り付けられた昇降棒と、該昇降棒の上
    端に取り付けられ、前記上筋を支持する受板とからな
    り、前記昇降棒には、その長手方向に沿って間隔をもっ
    て複数の掛止溝が形成されており、前記昇降棒を前記支
    柱との間で挟む位置に、前記昇降棒に向けて垂直に進退
    自在に掛止材が設けられており、該掛止材の前進時に、
    該掛止材の先端部が、前記支持材の溝に掛止し、該掛止
    材の後退時に、該掛止材に前記溝との掛合が解除される
    ことを特徴とする請求項1、3または10記載の上筋用
    スペーサ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012007330A (ja) * 2010-06-23 2012-01-12 Kajima Corp 鉄筋架台

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