JP3066009B2 - ケーブル接続部とその組立方法 - Google Patents

ケーブル接続部とその組立方法

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JP3066009B2
JP3066009B2 JP11075278A JP7527899A JP3066009B2 JP 3066009 B2 JP3066009 B2 JP 3066009B2 JP 11075278 A JP11075278 A JP 11075278A JP 7527899 A JP7527899 A JP 7527899A JP 3066009 B2 JP3066009 B2 JP 3066009B2
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博久 官上
克之 林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係るケーブル接続
部とその組立方法は、地中送電線として使用するCVケ
ーブル等の送電ケーブルの端部同士を接続する為の、プ
レハブ型直線接続部と呼ばれるケーブル接続部の改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】地中送電線を構成するCVケーブル等の
送電ケーブルの端部同士を接続する為に従来から、図3
4に示す様なプレハブ型直線接続部が使用されている。
1対のCVケーブル1、1aを構成する導体2、2aの
端部で、それぞれ絶縁層3、3aから露出した部分は、
それぞれ導体接続子4内に、この導体接続子4の両端開
口から挿入している。この導体接続子4は、銅系合金等
の、電気抵抗が低い比較的軟質の金属により全体を略円
筒状に構成している。この様な導体接続子4は、上記各
導体2、2aの端部をその両端開口から挿入した状態で
これら各導体2、2aの端部外周面に向けかしめ付け
て、これら各導体2、2aの端部同士を上記導体接続子
4を介して結合する。
【0003】そして、この導体接続子4の中間部外周面
に支持固定した略円環状の導体固定具5を、筒状の補強
絶縁体6の内周面に包埋支持した、アルミニウム系合金
等の金属により円筒状に造られた高圧シールド電極7の
内周面に支持固定している。上記補強絶縁体6は、ケー
ブル接続部(プレハブ型直線接続部)を収納する円筒状
のケース8内に保持固定されている。従って、上記導体
接続子4は、上記導体固定具5と補強絶縁体6とを介し
て、上記ケース8内に固定され、軸方向にずれ動く事を
防止される。又、この状態で上記各CVケーブル1、1
aを構成する絶縁層3、3aの端部外周面と上記補強絶
縁体6の端部内周面との間のくさび状の隙間内には、プ
レモールド絶縁体9、9aを挿入している。そして、ば
ね10、10aにより、これら各プレモールド絶縁体
9、9aを、上記隙間の奥部に弾性的に押し込んでい
る。
【0004】上述の様な送電ケーブル用プレハブ型直線
接続部を組み立てる場合には、上記各導体2、2aの端
部同士を導体接続子4により接続すると共に、この導体
接続子4の中間部外周面に上記導体固定具5を支持固定
する作業を行なう必要がある。この作業を従来は、図3
5〜39に示す様な順番で行なっていた。先ず、図35
に示す様に、一方のCVケーブル1の先端部に所定の長
さに露出させた導体2の基部(絶縁層3)に、抑えナッ
ト11と、スプリングワッシャ12と、ワッシャ13と
を、それぞれ外嵌する。次いで、図36に示す様に、上
記導体2を、導体接続子4に設けた1対の挿入孔14、
14aのうちの一方の挿入孔14に挿入した状態で、こ
の導体接続子4の片端部(図36の右端部)を直径方向
内方に圧縮し、この導体接続子4の片端部に一方の導体
2を固定する。次いで、図37に示す様に、この導体接
続子4に導体固定具5を、この導体接続子4の他端側
(図37の左端側)から外嵌すると共に、上記1対の挿
入孔14、14aのうちの他方の挿入孔14aに、別の
ケーブル1aの導体2aを挿入する。
【0005】そして、図38に示す様に、上記導体接続
子4の他端部を直径方向内方に圧縮し、この導体接続子
4の他端部に他方の導体2aを固定する。この状態で、
互いに接続すべき1対の導体2、2aが、上記導体接続
子4を介して接続される。この接続作業の際、上記導体
固定具5は、一方のCVケーブル1側に退避させてお
く。その後、図39に示す様に、上記導体固定具5を上
記導体接続子4の軸方向中央部に移動させ、この導体固
定具5を介して、この導体接続子4を高圧シールド電極
7(図34)の内周面中間部に固定する。この固定作業
は、上記抑えナット11とスプリングワッシャ12とワ
ッシャ13とを使用して行なうが、これら各部材11〜
13は、上記導体固定具5を上記高圧シールド電極7の
内側に挿入し、この高圧シールド電極7に対し位置決め
した後に、上記導体固定具5の片端部に外嵌若しくは螺
合する。尚、上記導体接続子4を覆う状態で設ける補強
絶縁体6は、上記一方のケーブル1に対し、始めに外嵌
しておく。そして、上記高圧シールド電極7と共に、上
記補強絶縁体6の上記導体固定具5に対する位置決めを
行なった状態で、上記抑えナット11をこの導体固定具
5の片端部外周面に、上記一方のケーブル1の側から螺
合し更に緊締する。これら一連の作業により、前述の図
34に示す様な、ケーブル接続部を構成できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した様な、従来の
ケーブル接続部の場合、組立作業が面倒なだけでなく、
軸方向寸法が大きくなり、設置空間が嵩むと言った不都
合があった。即ち、従来構造を構成する導体接続子4に
は、図36〜38から明らかな通り、この導体接続子4
の軸方向両端面に開口する1対の挿入孔14、14aの
奥端面同士の間に、中仕切り部15が形成されている。
従って、上記導体接続子4内への各導体2、2aの挿入
長さに上記中仕切り部15の厚さを加えた長さが、上記
導体接続子4の全長となる。この為、この中仕切り部1
5の厚さ分、ケーブル接続部の軸方向寸法が大きくな
る。
【0007】又、上記導体接続子4の挿入孔14、14
aに導体2、2aを挿入した後、この導体接続子4の端
部を圧縮してこれら導体接続子4と導体2、2aとを結
合固定する際に、これら各導体2、2aを絶縁層3、3
aから、本来必要とする以上に露出させなければならな
い。即ち、図40に示す様な圧縮装置16を用いて上記
導体接続子4の両端部を圧縮して、この導体接続子4と
上記各導体2、2aとを結合固定する際に、各CVケー
ブル1、1aの絶縁層3、3aと上記圧縮装置16との
干渉を防止する為に、この圧縮装置16に対応する部分
で、上記各CVケーブル1、1aの絶縁層3、3aを除
去し、上記各導体2、2aの露出長さを、本来上記各挿
入孔14、14aの奥端にまで挿入する為に必要な分以
上に長くする必要がある。更には、上記圧縮装置16を
使用して行なう圧縮作業の際に、この圧縮作業に先立っ
て上記導体接続子4に外嵌している、前記導体固定具5
を、上記圧縮装置16と干渉しない位置にまで退避させ
る為のスペースも必要になる。
【0008】要するに、前述した従来のケーブル接続部
を組み立てる際には、上記各CVケーブル1、1aの導
体2、2aを絶縁層3、3aから露出させる長さが長く
なる結果、これら絶縁層3、3aから露出した導体2、
2aを絶縁体で保護する為に、補強絶縁体6及びプレモ
ールド絶縁体9、9(図34)等の絶縁体による被覆
部の軸方向長さが嵩んでしまう。この様な理由で、前述
の図34に示した様な従来のケーブル接続部の場合に
は、比較的長い補強絶縁体6を用いていた。この為、接
続部全体の長さが長くなり、狭いマンホール等の内部で
接続部を組み立てる場合には、非常に面倒な作業を強い
られるという問題があった。本発明は、上述した様な従
来のケーブル接続部が有する不都合を解消すべく発明し
たものである。
【0009】
【課題を解決する為の手段】本発明のケーブル接続部と
その組立方法のうち、請求項1に記載したケーブル接続
部は、前述の図34に示した従来のケーブル接続部と同
様に、絶縁材料により一体成形された補強絶縁体の内部
に包埋支持され、軸方向両端面同士を連通させる貫通孔
を有する高圧シールド電極の内部で、1対の導体の端部
同士を接続して成る。特に、請求項1に記載したケーブ
ル接続部に於いては、上記各導体の端面同士を互いに対
向させた状態で保持固定する導電材製で、軸方向中央
部に形成された被接続用係合部及び軸方向に関してこの
被接続用係合部の両側に形成された1対の被圧縮部を有
する略円筒状の導体接続子と、この導体接続子の軸方向
中央部を囲む状態で配置された導電材製の導体固定具
と、この導体固定具に装着された状態で、この導体固定
具を上記高圧シールド電極に支持固定する固定手段とを
備える。
【0010】又、上記導体接続子は、軸方向中央部に形
成された被接続用係合部と、軸方向に関してこの被接続
用係合部の両側に形成された1対の被圧縮部とを有する
略円筒状である。又、上記1対の導体の端部は、上記導
体接続子の内部に設けられた第二の貫通孔内に、この第
二の貫通孔の両端開口部から挿入された状態で、上記両
被圧縮部を断面の直径方向内方に圧縮して上記各導体を
上記導体接続子に固定保持する事により、この導体接続
子に接続している。そして、上記導体固定具はこの導体
接続子の周囲に、上記被接続用係合部で装着されてい
る。
【0011】又、請求項2に記載したケーブル接続部の
場合には、上記導体固定具は、それぞれが略半円環状若
しくは略半円筒状に形成した1対の固定具素子を、互い
の円周方向両端面同士を突き合わせる状態に組み合わせ
る事により、全体を略円環状若しくは略円筒状に構成し
たものである。又、上記導体固定具の軸方向中央部の内
周面には、導体接続子の被接続用係合部と凹凸係合し
て、この導体接続子に対する軸方向に亙る変位を阻止さ
れる接続用係合部を、円周方向に亙って設けている。そ
して、これら被接続用係合部と接続用係合部とを凹凸係
合させる事により、1対の導体を接続固定している導体
接続子に対して上記導体固定具を、軸方向に亙る変位を
阻止した状態で装着している。又、上記導体固定具の軸
方向中央部の外周面には、高圧シールド電極の内周面に
取付係止自在な取付部を、この外周面から突出する状態
で設けている。
【0012】又、請求項3に記載したケーブル接続部の
場合には、上記導体固定具の外周面に設けた取付部は、
大径突出部と小径切り欠き部とを円周方向に亙り交互に
配置して全体を略歯車状に形成したものである。又、高
圧シールド電極の内周面には、上記大径突出部が係合自
在な大径切り欠き部と上記小径切り欠き部が係合自在な
小径突出部とを円周方向に亙り交互に配置して全体を略
内歯歯車状に形成した被取付部が設けられている。そし
て、導体固定具と高圧シールド電極とを組み合わせた状
態で、上記各大径突出部と各大径切り欠き部とを、上記
各小径切り欠き部と各小径突出部とを、それぞれ係合さ
せる事により、上記導体固定具が上記高圧シールド電極
に対し回転する事を阻止している。
【0013】又、請求項4に記載したケーブル接続部の
場合には、上記各大径突出部と各大径切り欠き部とを、
各小径切り欠き部と各小径突出部とを、それぞれ係合さ
せた状態で、導体固定具の外周面で取付部を軸方向両側
から挟む位置に、それぞれ抑えナットを螺合させ、これ
ら両抑えナットで上記各小径突出部を軸方向両側から挟
持する事により、導体固定具を高圧シールド電極に支持
固定する固定手段を構成している。
【0014】更に、請求項5に記載したケーブル接続部
の組立方法は、前述した従来のケーブル接続部の組立方
法と同様に、接続すべき1対の導体の端部をそれぞれ略
円筒状の導体接続子内に、この導体接続子の両端開口か
ら挿入した状態で、ダイスによりこの導体接続子を上記
各導体の端部外周面に向け直径方向内方に押圧し縮径す
る事により、上記各導体の端部同士を上記導体接続子を
介して結合し、この導体接続子の中間部外周面に支持固
定した略円環状若しくは略円筒状の導体固定具を、高圧
シールド電極の内周面に支持固定する。特に、請求項5
に記載したケーブル接続部の組立方法に於いては、上記
導体固定具は、それぞれが略半円環状若しくは略半円筒
状に形成された1対の固定具素子の円周方向両端部同士
を結合して成るものを、上記導体接続子の中間部外周面
に突出形成した被接続用係合部を利用してこの導体固定
具の中間部外周面に支持固定するものである。又、上記
ダイスは、中間部内周面に上記被接続用係合部との干渉
を防止する為の凹部を設けたものである。そして、上記
導体接続子の両端部をかしめ付ける際には、この凹部と
上記被接続用係合部とを対向させた状態で上記ダイスに
より、上記導体接続子に設けた1対の被圧縮部を同時に
縮径する。
【0015】
【作用】上述の様に構成する本発明のケーブル接続部と
その組立方法によれば、1対のケーブルの導体と導体接
続子とを接続すべく、この導体接続子の両半部を縮径す
るかしめ付け作業を同時に行なえる為、組立作業の容易
化を図れる。又、かしめ付け作業時に導体固定具を退避
させる必要がない為、軸方向寸法を短縮し、設置空間を
小さくできる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1〜7は、 本発明の実施の形
態の第1例の基本的構成を示している。先ず、図1〜5
は、本発明のケーブル接続部を組立作業を工程順に示し
ている。先ず、図1に示す様に、互いに接続すべきCV
ケーブル1、1aの導体2、2aを所定の長さだけ露出
させる。又、この状態で、導体固定具5aを高圧シール
ド電極7a(後述する図7参照)の内部に固定する為の
抑えナット11a、11b、スプリングワッシャ12、
12、ワッシャ13、13を、上記各CVケーブル1、
1aの絶縁層3、3aに外嵌する。次いで、図2に示す
様に、上記1対の導体2、2aを、導体接続子4aの中
心部に軸方向に亙って形成した貫通孔17(請求項
記載した第二の貫通孔)に、この貫通孔17の両端開口
部からそれぞれ挿入し、この貫通孔17の軸方向中央部
で、上記各導体2、2aの先端面同士を突き合わせるか
若しくは近接させる。次いで、図3に示す様に、上記導
体接続子4aを圧縮装置により断面形状の直径方向に亙
り圧縮して、この導体接続子4aの内周面を上記各導体
2、2aの端部外周面に押し付け、これら各導体2、2
aと上記導体接続子4aとを結合固定する。
【0017】この導体接続子4aは、銅合金の様な電気
抵抗の小さな、比較的軟質の金属により、全体を略円筒
状に形成しており、中心部には軸方向両端面同士を互い
に連通させる、上記貫通孔17を設けている。又、上記
導体接続子4aの外周面の軸方向中央部に、被接続用係
合部18を設け、軸方向に関してこの被接続用係合部1
8の両側に、被圧縮部19、19aを設けている。本例
の場合、上記被接続用係合部18は、全周に亙り連続す
る凹溝としている。又、上記各被圧縮部19、19a
は、これら各被圧縮部19、19aの軸方向中央部が最
も径が大きくなる、なだらかな山形の断面形状を有す
る。上記導体接続子4aをこの様な形状にする事によ
り、この導体接続子4aの両端部外周面に、断面の直径
方向内方に向く押圧力を付与すれば、上記被接続用係合
部18は変形せずに、軸方向両端側の被圧縮部19、1
9aのみが、断面形状の直径が縮む方向(圧縮方向)に
塑性変形する。そして、上記貫通孔17の内部に上記各
導体2、2aを締め込む状態となると共に、上記導体接
続子4aの外周面形状が、次述する導体固定具5aの内
周面にほぼ一致する形状となる。
【0018】上述の図3に示した様に、導体接続子4a
の断面形状を圧縮する方向に塑性変形させた後、図4に
示す様に、この導体接続子4aに対して導体固定具5a
を組み合わせる。本例に使用する導体固定具5aは、後
述する様に、それぞれが略半円筒状に形成した1対の固
定具素子20a、20bを、互いの円周方向両端面同士
を突き合わせる状態に組み合わせる事により、全体を略
円環状若しくは略円筒状に構成している。この様な導体
固定具5aは、上記導体接続子4aの被接続用係合部1
8に装着する。この状態で、この導体固定部5aの軸方
向両端部は、上記各被圧縮部19、19aの中央側端部
(上記被接続用係合部18側の端部)に被さった状態と
なる。
【0019】上記導体固定具5aの軸方向片端部(図5
の左端部)には、上記1対の固定具素子20a、20b
を組み合わせつつ、上記導体接続子4aに組み付けた後
に、図5に示す様に、前記抑えナット11bと、スプリ
ングワッシャ12と、ワッシャ13とを装着する。上記
導体固定具5aの軸方向両端部には、それぞれ雄ねじ2
1、21aを形成しており、上記抑えナット11bは、
上記スプリングワッシャ12及びワッシャ13を上記導
体固定具5aに外嵌した状態で、上記雄ねじ21、21
aのうちの片端部側の雄ねじ21aに螺合し更に緊締し
ている。この片端部側に螺着した抑えナット11bは、
上記導体接続子4aを高圧シールド電極7a(後述する
図7参照)に挿入した際に、この高圧シールド電極7a
の内周面の軸方向中央部に形成した被取付部22の軸方
向片端面(図7の左端面)に衝合する、ケーブル1a側
のストッパ部材として機能させる為のものである。これ
に対して、上記導体固定具5aの軸方向他端部側(図
5、7の右端部側)の雄ねじ21には、補強絶縁体6
(前述の図34参照)をケーブル接続部に組み合わせた
後、即ち、この補強絶縁体6の中心部に設けた貫通孔の
軸方向中央部に包埋支持した高圧シールド電極7aの中
央部に上記導体固定具5aを挿入し、上記片端部側に螺
着した抑えナット11bを上記被取付部22の軸方向片
端面に当接させた状態で、別のケーブル1側に外嵌して
おいた抑えナット11aを螺着する。
【0020】本発明のケーブル接続部を構成する過程
で、前述の図3に示す様に、導体接続子4aの中心部に
設けた貫通孔17内に、この貫通孔17の両端開口から
挿入した1対の導体2、2aを、上記導体接続子4aに
対し接続固定するには、図6に示す様な圧縮装置16a
を用いる。この圧縮装置16aは、二つ割れのダイス3
2、32を互いに近づく方向に押し付けつつ、これら両
ダイス32、32により上記導体接続子4aに設けた1
対の被圧縮部19、19aの外周面を強く押圧する。こ
の様な本例の圧縮装置16aによれば、上記導体接続子
4aに対して1対の導体2、2aを接続固定する作業
を、1度の圧縮作業で行なえる。又、本発明では、上記
導体接続子4aを圧縮してこの導体接続子4aと上記1
対の導体2、2aとを接続固定した後、1対の固定具素
子20a、20bを組み合わせて成る二つ割れの導体固
定具5aを上記導体接続子4aに装着する構成を採用し
ている。この為、前述した従来構造の様に、互いに接続
すべき1対の導体2、2aを、それぞれ絶縁層3、3a
から余分に露出させる必要がない。即ち、上記圧縮装置
16aに組み付けるダイス32、32の幅を、上記導体
接続子4aの軸方向長さに見合う大きさにするのみで、
上記導体接続子4aに対する、上記各導体2、2aの接
続固定を、容易且つ確実に行なえる。
【0021】図7は、前述の図1〜5で説明した工程に
より組み立てたケーブル接続部を示している。尚、この
図7の形状は、図1〜5の形状とは若干相違する部分も
あるが、基本的には同じ構造である。1対の導体2、2
aを接続固定した導体接続子4aの外周面の軸方向中央
部に装着固定した導体固定具5aの周囲に、補強絶縁体
6(前述の図34参照)の貫通孔の軸方向中央部内周面
に包埋支持した高圧シールド電極7aを配置している。
上記導体接続子4aにより上記1対の導体2、2aを接
続固定するのに先立って、このうちの導体2を含むケー
ブル1の周囲に予め外嵌しておいた上記補強絶縁体6
は、図7の右から左に移動させて、先に導体固定具5a
の雄ねじ21aに螺着しておいた抑えナット11bを、
スプリングワッシャ12及びワッシャ13を介して、上
記高圧シールド電極7aの内周面の軸方向中央部に形成
した、前記被取付部22の軸方向片面(図7の左面)に
突き当てる。
【0022】次いで、上記導体固定具5aの他端側(図
7の右側)の雄ねじ21に、別の抑えナット11aを螺
合し、ワッシャ13とスプリングワッシャ12とを押圧
しつつこの抑えナット11aを緊締し、上記被取付部2
2を1対の抑えナット11a、11bにより軸方向両側
から強く挟持する。尚、上記導体固定具5aの軸方向中
央部外周面には、後から詳しく説明する様に、上記被取
付部22と係合する取付部23を形成している。これら
被取付部22と取付部23との、軸方向に亙る厚さ寸法
は、互いに等しくしている。従って、上記1対の抑えナ
ット11a、11bは、上記被取付部22と取付部23
との両部を同時に、軸方向両側から挟持する。上述の様
に、上記導体接続子4aに対して上記導体固定具5aを
装着し、更にこの導体固定具5aを上記高圧シールド電
極7aの内面に結合固定した後、前記補強絶縁体6に設
けた貫通孔の内周面と前記各ケーブル1、1aを構成す
る絶縁層3、3aの外周面との間に、プレモールド絶縁
体9、9を押し込み、これら各プレモールド絶縁体9、
9にばね10、10(前述の図34参照)により弾性を
付与して、プレハブ型直線接続部として完成する。
【0023】次に、上述した実施の形態の第1例を構成
する、構成各部材のより具体的な形状に就いて、図8〜
17により説明する。先ず、図8〜9は、高圧シールド
電極7aの具体的形状を示している。この高圧シールド
電極7aは、軸方向両端面に開口する貫通孔28(請求
項1に記載した貫通孔に相当する)を有する略円筒状
で、この貫通孔28の内周面の軸方向中央部に、上記被
取付部22を形成している。この被取付部22は、それ
ぞれ複数ずつの大径切り欠き部24、24と小径突出部
25、25とを、円周方向に亙り交互に且つ等間隔に配
置したもので、上記被取付部22全体としては、内歯歯
車状に構成している。この様な被取付部22の大径切り
欠き部24、24と小径突出部25、25とは、後述す
る導体固定具5aの外周面に形成した取付部23を構成
する小径切り欠き部26、26と大径突出部27、27
との係合に基づき、上記導体固定具5aが上記高圧シー
ルド電極7aに対し回転する事を防止する。
【0024】次に、図10〜11は、導体接続子4aの
具体的形状を示している。この導体接続子4aは、軸方
向両端面に開口する貫通孔17を有する略円筒状で、外
周面の軸方向中央部には、被接続用係合部18を形成し
ている。本例の場合、この被接続用係合部18は、全周
に亙って一定の幅を有する凹溝としている。又、この被
接続用係合部18の底部の直径方向反対側2個所位置に
は、上記導体接続子4aと次述する導体固定具5aとの
相対回転を防止する為の、後述する回り止めピン29
(図16)を挿入する係合孔30、30aを形成してい
る。又、上記導体接続子4aの両端部で上記被接続用係
合部18を軸方向両側から挟む部分には、被圧縮部1
9、19aを設けている。これら各被圧縮部19、19
aは、それぞれ軸方向中央部が最も径が大きくなる、な
だらかな山形の断面形状を有する。又、上記各被圧縮部
19、19aは、最も径が大きくなった部分にそれぞれ
円筒面部31、31aを設けている。
【0025】この様な各被圧縮部19、19aは、上記
導体接続子4aと前記各導体2、2aの端部とを結合固
定する際には、圧縮装置16aのダイス32、32(図
6)により上記各円筒面部31、31を直径方向内方に
強く押圧し、内径を縮める方向に塑性変形させる。そし
て、上記各被圧縮部19、19aの内周面と上記各導体
2、2aの外周面とを強く当接させて、これら各導体
2、2a同士を、上記導体接続子aを介して、機械的に
接続固定すると同時に電気的に導通させる。又、上述の
様に導体接続子4aをダイス32、32により圧縮した
状態で、この導体接続子4aの外周面形状及び寸法は、
次述する導体固定具5aの内周面の形状及び寸法にほぼ
合致する(この内周面とがたつきなく嵌合自在とな
る)。
【0026】次に、図12〜15は、上述の様な導体接
続子4aの外周面の軸方向中央部に装着する、導体固定
具5aの具体的形状を示している。この導体固定具5a
は、それぞれが略円環状若しくは略半円筒状である固定
具素子20a、20bを、これら両固定具素子20a、
20bの円周方向端面同士を突き合わせる状態に組み合
わせる事により、全体を略円環状若しくは略円筒形状に
構成している。この様な導体固定具5aの外周面の軸方
向中央部には、取付部23を形成している。この取付部
23は、小径切り欠き部26、26と大径突出部27、
27とを、円周方向に亙り交互に且つ等間隔に配置した
もので、上記取付部23全体としては、歯車状に構成し
ている。尚、上記各小径切り欠き部26、26の幅は、
前述の高圧シールド電極7aの内周面に形成した前記各
小径突出部25、25(図8〜9)と係合自在な大きさ
とし、上記各大径突出部27、27の幅は、同じく前記
各大径切り欠き部24、24(図8〜9)に係合自在な
大きさとしている。従って、上述の様な導体固定具5a
は、上記各小径切り欠き部26、26と各小径突出部2
5、25とを、上記各大径突出部27、27と各大径切
り欠き部24、24とを、それぞれ係合させつつ、上記
高圧シールド電極7a内に挿入した状態では、この高圧
シールド電極7a内に、回転不能に保持される。
【0027】又、上記導体固定具5aの内周面の軸方向
中央部には、接続用係合部33を設けている。この接続
用係合部33は、前述の図10〜11に示した導体接続
子4aの外周面軸方向中央部に形成した被接続用係合部
18に係合自在なもので、本例の場合には、全周に亙っ
て突出する突条部として構成している。この様な接続用
係合部33の軸方向に亙る幅は、上記被接続用係合部1
8にがたつきなく係合自在とすべく、この被接続用係合
部18の幅と同じか、この被接続用係合部18の幅より
も僅かに小さくしている。この様な接続用係合部33
は、上記導体接続子4aに対し上記導体固定具5aを組
み合わせた状態で、上記被接続用係合部18とほぼ隙間
なく係合して、これら導体接続子4aと導体固定具5a
とを電気的に導通させる。
【0028】上記導体固定具5aは、それぞれが略半円
環状若しくは略半円筒状である、1対の固定具素子20
a、20bを組み合わせる事で構成する。従って、上記
導体固定具5aを予めCVケーブル1(又は1a)に外
嵌しておかなくても、前記導体接続子4aの両端部を前
記各導体2、2aの端部に向け圧縮した後に、上記導体
固定具5aを上記導体接続子4aに対して装着できる。
即ち、上記導体接続子4aに圧縮加工を施した後、この
導体接続子4aの軸方向中央部を断面の直径方向両側か
ら挟む様にして、上記1対の固定具素子20a、20b
を装着する。これら両固定具素子20a、20b同士の
位置決め並びに結合固定は、次述する位置決めピン3
4、34と結合ねじ35とにより行なう。
【0029】即ち、上記1対の固定具素子20a、20
b同士を、正確に位置決めした状態で互いに結合固定す
る為に、図12〜15に示す様に、上記1対の固定具素
子20a、20bのうち、一方の固定具素子20aの円
周方向両端面の軸方向反対側位置に、それぞれ上記各位
置決めピン34を螺着する為のねじ孔36を形成してい
る。これに対して、他方の固定具素子20bの円周方向
両端面の軸方向反対側位置には、それぞれ上記各位置決
めピン34をがたつきなく挿入する為の位置決め孔37
を形成している。そして、上記一方の固定具素子20a
のねじ孔36に、図17に示す様な位置決めピン34の
ねじ部38を螺着している。この状態で、この位置決め
ピン34の位置決めガイド部39は、他方の固定具素子
20bに向けて突出する。上記1対の固定具素子20
a、20bの円周方向両端面同士を突き合わせる場合
に、上記位置決めピン34の位置決めガイド部39は、
それぞれ上記各位置決め孔37にがたつきなく挿入され
て、上記1対の固定具素子20a、20b同士を、正確
に位置決めする。尚、上記1対の固定具素子20a、2
0b同士を組み合わせる際に位置決めを図る為に設ける
2本の位置決めピン34は、一方の固定具素子20aに
ねじ止め固定しても良いが、1対の固定具素子20a、
20bに、それぞれ1本ずつの位置決めピン34を固定
しておく事もできる。
【0030】又、図示の例では、上記1対の固定具素子
20a、20bを接続する為に、上記位置決めピン34
による位置決めに加えて、結合ねじ35により、上記両
固定具素子20a、20b同士を結合固定する様にして
いる。図示の例では、図12、14に示す様に、円周方
向両端面毎に、2本ずつ、合計4本の結合ねじ35によ
る結合手段を設けている。即ち、何れかの固定具素子2
0aの円周方向両端部に、上記結合ねじ35のねじ杆部
のみを挿通自在な通孔40、40を形成すると共に、他
の固定具素子20bの円周方向端面でこれら各通孔4
0、40と整合する部分に、上記結合ねじ35を螺合さ
せる為のねじ孔41、41を形成している。従って、上
記位置決めピン34の位置決めガイド部39を位置決め
孔37に挿入した状態で、上記各通孔40、40を挿通
した結合ねじ35を上記ねじ孔41、41に螺合し、更
に緊締すれば、上記1対の固定具素子20a、20b同
士を結合固定して、前記導体固定具5aとする事ができ
る。尚、これら両固定具素子20a、20b同士は、何
れ抑えナット11a、11bにより束ねられる。従っ
て、上記結合ねじ35による結合固定手段は、省略して
も良い。
【0031】又、ケーブル接続部を組み立てた状態で、
上記導体固定具5aが前記導体接続子4aに対し回転し
ない様にする為に、これら導体固定具5aと導体接続子
4aとの間に、図16に示す様な回り止めピン29を掛
け渡す。この為に、上記各固定具素子20a、20bの
軸方向並びに円周方向中間部で、上記導体固定具5aと
して組み立てた状態で円周方向反対側となる2個所位置
に、この導体固定具5aの内外両周面同士を連通させる
ねじ孔43、43を、それぞれ形成している。そして、
これら各ねじ孔43、43に、上記回り止めピン29を
螺着する。この回り止めピン29は、上記各ねじ孔4
3、43に螺合する、比較的大径のねじ部44と、この
ねじ部44の先端面(図16の右端面)に形成された、
比較的小径の挿入部45とから成る。又、上記ねじ部4
4の基端面(図16の左端面)には、六角レンチ等の工
具を係止する為の係合孔46を形成している。上記導体
固定具5aを導体接続子4aに組み付けた状態で、上記
回り止めピン29は、この導体固定具5aの内径側に変
位させ、上記挿入部45を上記導体接続子4a側に設け
た前記係合孔30、30(図10〜11)に挿入する
と共に、上記ねじ部44の基端部が上記導体固定具5a
の外周面から直径方向外方に突出しない様にする。この
状態で、上記導体固定具5aが上記導体接続子4aに対
し回転する事がなくなり、上記周り止めピン29が、上
記導体固定具5aを前記高圧シールド電極7aとの組み
合わせの妨げとはならなくなる。
【0032】又、図18は、上記導体固定具5aを上記
高圧シールド電極7aに結合固定する為の抑えナット1
1a、11bの具体的形状を示している。この抑えナッ
ト11a、11bは、全体を短円筒状に形成したもの
で、内周面には、上記導体固定具5aの両端部外周面に
形成した雄ねじ21a、21bと螺合する為の雌ねじ4
2を形成している。これに対して、上記抑えナット11
a、11bの外周面の複数個所(図示の例では4個所)
には、工具を係止する為の複数の係止切り欠き47、4
7を、円周方向に亙り等間隔で形成している。上記1対
の抑えナット11a、11bのうち、一方の抑えナット
11aは、上記導体固定具5aを上記高圧シールド電極
7a内に挿入する以前に雄ねじ21aに螺合し更に緊締
しておく為、特に狭い空間での操作性を考慮する必要は
ない(必ずしも図18の様に、狭い空間内で回転可能な
形状とする必要はない)。これに対して、他方の抑えナ
ット11bは、上記導体固定具5aを上記押圧シールド
電極7a内に挿入してから雄ねじ21に螺合し更に緊締
する必要がある。従って、上記図18に示す様に、外周
面に係止切り欠き47、47を有する短円筒状のものを
使用する。
【0033】上述の様な抑えナット11a、11bによ
り、上記高圧シールド電極7aの内周面軸方向中央部に
設けた被取付部22を、軸方向両側から抑え、上記導体
固定具5aの軸方向に亙る位置決めを図る。即ち、前述
の説明から明らかな通り、上記被取付部22と、上記高
圧シールド電極7a内に挿入した導体固定具5aの外周
面に設けた接続用係合部33とは、互いに相対回転不能
に係合するが、そのままでは軸方向に亙る相対変位は自
由である。そこで、上記導体固定具5aの両端部外周面
に螺着した1対の抑えナット11a、11bにより、上
記高圧シールド電極7a側の被取付部22(特に小径突
出部25、25)を軸方向両側から挟持して、上記導体
固定具5aの軸方向の移動を阻止し、互いに組み合わさ
れて本発明のケーブル接続部を構成する各部材同士を、
互いの回転及び軸方向に亙る変位を阻止した状態に組み
合わせる。従って、敷設したCVケーブル1、1aに対
して捩り方向の回転力が加わったり軸方向の力が加わっ
た場合でも、ケーブル接続部を安定した状態で支持でき
る。
【0034】次に、図19〜29は、本発明の実施の形
態の第2例を示している。尚、上述した第1例と本例と
が異なる点は、導体接続子4bの外周面軸方向中央部に
形成した被接続用係合部18aと導体固定具5bの内周
面に形成した接続用係合部33aとにある。即ち、本例
の場合、これら被接続用係合部18aと接続用係合部3
3aとの凹凸方向が、断面の直径方向に関して内外逆に
なっている。その他の部分の構造及び作用に就いては、
基本的には上述した第1例の場合と同様であるから、重
複する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以
下、本発明の特徴部分を中心に説明する。又、同等部分
には同一符号を付して、重複する説明を省略する。
【0035】本例のケーブル接続部を構成する導体固定
具5bは、図25〜27に示す様に、それぞれが略半円
筒状に形成された1対の固定具素子20a´、20b´
の円周方向両端面部同士を突き合わせた状態で結合する
事により、全体を略円筒状に形成して成る。これら両固
定具素子20a´、20b´同士を結合する構造は、前
述した実施の形態の第1例の場合と同様である。これら
1対の固定具素子20a´、20b´を結合する事によ
り構成する、上記導体固定具5bの軸方向中央部内周面
には、接続用係合部33aを、全周に亙って形成してい
る。本例の場合、この接続用係合部33aは、上記導体
固定具5bの内周面から直径方向外方に凹んだ凹溝とし
ている。
【0036】一方、上記導体接続子4bは、図20〜2
2に示す様に、銅系合金等の電気抵抗が低い比較的軟質
の金属により全体を略円管状に構成したもので、軸方向
中央部外周面に被接続用係合部18aを、全周に亙って
形成している。本例の場合、この被接続用係合部18a
は、直径方向外方に突出する、外向フランジ状に形成し
ている。この被接続用係合部18aの外径及び幅は、上
記導体固定具5bの内周面に形成した上記接続用係合部
33aとがたつきなく嵌合自在な大きさに規制してい
る。
【0037】上述の様な導体接続子4bと導体固定具5
bとを組み合わせる場合には、上記1対の固定具素子2
0a´、20b´を上記導体接続子4bの軸方向中間部
の直径方向反対側に位置させた状態から互いに近づけ合
う。そして、上記両固定具素子20a´、20b´の円
周方向両端面同士を突き合わせると同時に、上記被接続
用係合部18aと前記接続用係合部33aとを嵌合させ
た状態で、上記1対の固定具素子20a´、20b´同
士を結合固定する。この結果、上記導体接続子4bと導
体固定具5bとが結合固定される。図28に示す様な回
り止めピン29aにより、上記導体接続子4bと導体固
定具5bとの相対回転を防止する点等は、前述した第1
例の場合と同様である。
【0038】上述の様にして互いに結合固定される導体
接続子4bと導体固定具5bとを含んで、本例のケーブ
ル用接続部を構成する場合、図19に示す様に、1対の
CVケーブル1、1aを構成する導体2、2aの端部
を、それぞれ導体接続子4bに、この導体接続子4bの
両端開口から挿入する。次いで、図22に矢印で示す様
に、この導体接続子4bの両端部に設けた1対の被圧縮
部19、19aに、径方向内方に向く強い荷重を付与し
て、これら各被圧縮部19、19aを縮径する。この様
に導体接続子4bの両端部を縮径する作業に使用するダ
イス32a、32aは、図23に示す様に、中間部内周
面に上記導体接続子4bの中間部外周面に形成した被接
続用係合部18aとの干渉を防止する為の凹部48、4
8を設けている。この様なダイス32a、32aを利用
して上記導体接続子4bの両端部に設けた被圧縮部1
9、19aを上記各導体2、2aの端部外周面にかしめ
付ける際には、上記凹部48、48と上記被接続用係合
部18aとを対向させた状態で、上記両ダイス32a、
32a同士の間隔を狭める。そして、これら両ダイス3
2a、32aの内周面により、上記両被圧縮部19、1
9aを同時にかしめ付ける。
【0039】この様にして、上記1対のCVケーブル
1、1aを構成する導体2、2aの端部を導体接続子4
bを介して接続固定したならば、図24、29に示す様
に、この導体接続子4bの中間部外周面に前記導体固定
具5bを結合固定する。この様にして1対のCVケーブ
ル1、1aを構成する導体2、2aの端部を導体接続子
4bを介して接続固定すると共に、この導体接続子4b
の中間部外周面に導体固定具5bを結合固定したなら
ば、この導体固定具5bを、前述の第1例の場合と同様
にして、高圧シールド電極7a(図7参照)の中間部内
周面に結合固定する。要するに本例の構造は、導体接続
子4bの外周面に設ける被接続用係合部18aを、直径
方向外方に突出する外向フランジ状とする事に合わせ
て、導体固定具5bの内周面に形成する接続用係合部3
3aを凹溝状とすると共に、上記導体接続子4bの軸方
向両端部に設けた被圧縮部19、19aを圧縮する為の
ダイス32a、32aの内周面に凹部48、48を形成
した点が、前述した第1例と異なる。
【0040】次に、図30〜33は、本発明の実施の形
態の第3例を示している。本例は、導体接続子4cと導
体固定具5cとを組み合わせた状態で、これら両部材4
c、5c同士が相対回転するのを防止する為の構造を、
前述した第1例或は上述した第2例の様な、回り止めピ
ンを使用せずに行なえる様にしたものである。この為に
本例の場合には、上記導体接続子4cを図30〜31に
示す様に構成している。即ち、本例に使用する導体接続
子4cは、外周面の軸方向中央部に、凹溝状の被接続用
係合部18aを形成している。特に、本例の場合、この
被接続用係合部18aの底面の断面形状を六角形として
いる。
【0041】一方、上記導体接続子4cの軸方向中央部
の外周面に装着する導体固定具5cは、それぞれが略半
円筒状である1対の固定具素子20a″、20b″同士
を組み合わせて、略円筒状に構成している。前記導体固
定具5cの内周面の軸方向中央部に形成した接続用係合
部33aは、直径方向内方に突出する突条とすると共
に、この接続用係合部33aの内周面の断面形状を六角
形としている。従って、上記導体接続子4cと導体固定
具5cとを組み合わせ、上記被接続用係合部18aと上
記接続用係合部33aとを係合させた状態では、回り止
めピンを使用する事なく、これら導体接続子4cと導体
固定具5cとが相対回転する事を防止できる。その他の
構成及び作用は、前述した第1例或は第2例と同様であ
るから、重複する図示並びに説明は省略する。
【0042】
【発明の効果】本発明のケーブル接続部とその組立方法
は、以上に述べた通り構成され作用するので、組立作業
の容易化によるコスト低減と作業時間の短縮とを図ると
同時に、軸方向寸法の短縮による設置空間の縮小化を図
れる。
【0043】又、貫通孔を有する導体接続子に1対の導
体の端部を挿入し、これら両導体同士を突き合わせた状
態で固定できる為、1対の導体同士の間に中仕切り部を
設けない分、導体接続子を短くできる。又、両側から導
体を挿入した状態で導体接続子を一度で圧縮するので、
圧縮の作業工程を簡素化できる。しかも、圧縮作業時に
導体固定具等の部材を側部に移動させる為の余裕部分を
多く設定する必要がなく、絶縁層から上記各導体を露出
させる長さを短くできるので、ケーブル接続部に設ける
補強絶縁体の長さを短くして、接続部を小型に構成する
事ができる。
【0044】更に、導体接続子に組み合わせる導体固定
具を、1対の固定具素子を組み合わせて構成したので、
導体接続子に1対の導体を接続固定した後で導体固定具
を装着でき、作業を容易に行なう事ができる。更に、高
圧シールド電極に導体固定具を組み付ける場合に、取付
部と被取付部とを互いに係合させる事により、これら両
部材の相対回転を防止でき、導体固定具に装着する抑え
ナットにより両部材の軸方向の移動を阻止できるので、
ケーブル接続部の安定性を良好に確保する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す、組立作業
の第一段階を示す略側面図。
【図2】同第二段階を示す略側面図。
【図3】同第三段階を示す略側面図。
【図4】同第四段階を示す略側面図。
【図5】同第五段階を示す略側面図。
【図6】第三段階で使用する圧縮装置の略側面図。
【図7】組立完了後のケーブル接続部の半部切断側面
図。
【図8】本発明の実施の形態の第1例に使用する高圧シ
ールド電極の具体的形状を示す半部切断側面図。
【図9】図8の側方から見た端面図。
【図10】本発明の実施の形態の第1例に使用する導体
接続子の具体的形状を示す半部切断側面図。
【図11】図10のA−A断面図。
【図12】本発明の実施の形態の第1例に使用する導体
固定具の具体的形状を示す半部切断側面図。
【図13】図12の側方から見た端面図。
【図14】図12のB−B断面図。
【図15】同C−C断面図。
【図16】回り止めピンの側面図。
【図17】位置決めピンの側面図。
【図18】抑えナットの端面図。
【図19】本発明の実施の形態の第2例を示す、図2と
同様の図。
【図20】同じく図10と同様の図。
【図21】図20のD−D断面図。
【図22】本発明の実施の形態の第2例を示す、図3と
同様の図。
【図23】同じく図6と同様の図。
【図24】同じく図4と同様の図。
【図25】同じく図12と同様の図。
【図26】図25のE−E断面図。
【図27】同F−F断面図。
【図28】回り止めピンの側面図。
【図29】本発明の実施の形態の第2例を示す、図5と
同様の図。
【図30】本発明の実施の形態の第3例を示す、図10
と同様の図。
【図31】図30のG−G断面図。
【図32】本発明の実施の形態の第3例を示す、図12
と同様の図。
【図33】図32のH−H断面図。
【図34】一般的なケーブル接続部の断面図。
【図35】従来構造の組立作業の第一段階を示す略側面
図。
【図36】同第二段階を示す略側面図。
【図37】同第三段階を示す略側面図。
【図38】同第四段階を示す略側面図。
【図39】同第五段階を示す略側面図。
【図40】第三段階で使用する圧縮装置の略側面図。
【符号の説明】
1、1a CVケーブル 2、2a 導体 3、3a 絶縁層 4、4a、4b、4c 導体接続子 5、5a、5b、5c 導体固定具 6 補強絶縁体 7、7a 高圧シールド電極 8 ケース 9、9a プレモールド絶縁体 10、10a ばね 11、11a、11b 抑えナット 12 スプリングワッシャ 13 ワッシャ 14、14a 挿入孔 15 中仕切り部 16、16a 圧縮装置 17 貫通孔 18、18a 被接続用係合部 19、19a 被圧縮部 20a、20b、20a′、20b′、20a″、20
b″ 固定具素子 21、21a 雄ねじ 22、22a 被取付部 23、23a 取付部 24 大径切り欠き部 25 小径突出部 26 小径切り欠き部 27 大径突出部 28 貫通孔 29、29a 回り止めピン 30、30a 係合孔 31、31a 円筒面部 32、32a ダイス 33、33a、33b 接続用係合部 34 位置決めピン 35 結合ねじ 36 ねじ孔 37 位置決め孔 38 ねじ部 39 ガイド部 40 通孔 41 ねじ孔 42 雌ねじ 43 ねじ孔 44 ねじ部 45 挿入部 46 係合孔 47 係止切り欠き 48 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−17540(JP,A) 特開 平10−336870(JP,A) 特開 平11−8921(JP,A) 戸谷敦、外5名,”CVケーブル用ブ ロックモールド形接続部の検討 (5)”,平成7年電気学会電力・エネ ルギー部門大会,平成7年,第6巻、第 2号,p.484−485 林克之、外3名,”154kVCVケー ブル用縮小型プレモールド形接続部の開 発”,三菱電線工業技報,平成11年6 月,第95号,p.15−20 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 4/20 H01R 4/70 H02G 1/14 H02G 15/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁材料により一体成形された補強絶縁
    体の内部に包埋支持され、軸方向両端面同士を連通させ
    る貫通孔を有する高圧シールド電極の内部で、1対のケ
    ーブルの導体の端部同士を接続して成るケーブル接続部
    に於いて、これら各導体の端面同士を互いに対向させた
    状態で保持固定する導電材製で、軸方向中央部に形成
    された被接続用係合部及び軸方向に関してこの被接続用
    係合部の両側に形成された1対の被圧縮部を有する略円
    筒状の導体接続子と、この導体接続子の軸方向中央部を
    囲む状態で配置された導電材製の導体固定具と、この導
    体固定具に装着された状態で、この導体固定具を上記高
    圧シールド電極に支持固定する固定手段とを備え、上記
    1対のケーブル導体の端部は、上記導体接続子の内部に
    設けられた第二の貫通孔内に、この第二の貫通孔の両端
    開口部から挿入された状態で、上記両被圧縮部を断面の
    直径方向内方に圧縮して上記各導体を上記導体接続子に
    固定保持する事により、この導体接続子に接続してお
    り、上記導体固定具はこの導体接続子の周囲に、上記被
    接続用係合部で装着されている事を特徴とするケーブル
    接続部。
  2. 【請求項2】 導体固定具は、それぞれが略半円環状若
    しくは略半円筒状に形成した1対の固定具素子を、互い
    の円周方向両端面同士を突き合わせる状態に組み合わせ
    る事により、全体を略円環状若しくは略円筒状に構成し
    たものであり、上記導体固定具の軸方向中央部の内周面
    には、導体接続子の被接続用係合部と凹凸係合して、こ
    の導体接続子に対する軸方向に亙る変位を阻止される接
    続用係合部を、円周方向に亙って設けており、これら被
    接続用係合部と接続用係合部とを凹凸係合させる事によ
    り、1対の導体を接続固定している導体接続子に対して
    上記導体固定具を、軸方向に亙る変位を阻止した状態で
    装着しており、上記導体固定具の軸方向中央部の外周面
    には、高圧シールド電極の内周面に取付係止自在な取付
    部を、この外周面から突出する状態で設けている、請求
    に記載したケーブル接続部。
  3. 【請求項3】 導体固定具の外周面に設けた取付部は、
    大径突出部と小径切り欠き部とを円周方向に亙り交互に
    配置して全体を略歯車状に形成したものであり、高圧シ
    ールド電極の内周面には、上記大径突出部が係合自在な
    大径切り欠き部と上記小径切り欠き部が係合自在な小径
    突出部とを円周方向に亙り交互に配置して全体を略内歯
    歯車状に形成した被取付部が設けられており、導体固定
    具と高圧シールド電極とを組み合わせた状態で、上記各
    大径突出部と各大径切り欠き部とを、上記各小径切り欠
    き部と各小径突出部とを、それぞれ係合させる事によ
    り、上記導体固定具が上記高圧シールド電極に対し回転
    する事を阻止している、請求項1〜の何れかに記載し
    たケーブル接続部。
  4. 【請求項4】 各大径突出部と各大径切り欠き部とを、
    各小径切り欠き部と各小径突出部とを、それぞれ係合さ
    せた状態で、導体固定具の外周面で取付部を軸方向両側
    から挟む位置に、それぞれ抑えナットを螺合させ、これ
    ら両抑えナットで上記各小径突出部を軸方向両側から挟
    持する事により、導体固定具を高圧シールド電極に支持
    固定する固定手段を構成している、請求項に記載した
    ケーブル接続部。
  5. 【請求項5】 接続すべき1対の導体の端部をそれぞれ
    略円筒状の導体接続子内に、この導体接続子の両端開口
    から挿入した状態で、ダイスによりこの導体接続子を上
    記各導体の端部外周面に向け直径方向内方に押圧し縮径
    する事により、上記各導体の端部同士を上記導体接続子
    を介して結合し、この導体接続子の中間部外周面に支持
    固定した略円環状若しくは略円筒状の導体固定具を、高
    圧シールド電極の内周面に支持固定するケーブル接続部
    の組立方法に於いて、上記導体固定具は、それぞれが略
    半円環状若しくは略半円筒状に形成された1対の固定具
    素子の円周方向両端部同士を結合して成るものを、上記
    導体接続子の中間部外周面に突出形成した被接続用係合
    を利用してこの導体固定具の中間部外周面に支持固定
    するものであり、上記ダイスは、中間部内周面に上記被
    接続用係合部との干渉を防止する為の凹部を設けたもの
    であり、上記導体接続子の両端部をかしめ付ける際に
    は、この凹部と上記被接続用係合部とを対向させた状態
    で上記ダイスにより、上記導体接続子に設けた1対の被
    圧縮部を同時に縮径する事を特徴とするケーブル接続部
    の組立方法。
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戸谷敦、外5名,"CVケーブル用ブロックモールド形接続部の検討(5)",平成7年電気学会電力・エネルギー部門大会,平成7年,第6巻、第2号,p.484−485
林克之、外3名,"154kVCVケーブル用縮小型プレモールド形接続部の開発",三菱電線工業技報,平成11年6月,第95号,p.15−20

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