JP3065880U - 立体ハンガ― - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 衣類の前面側と背面側との間に十分な間隔を
隔てて風通しを良好に保つと共に、衣類を実際に着用し
たような状態で展示することができる立体ハンガーを提
供する。 【構成】 シャツ１０を吊り下げるハンガー部２と、こ
のハンガー部２を係止するフック部４とを有する立体ハ
ンガー１において、上記フック部４がハンガー部２に対
して所定の角度Ａをなすように構成されているため、ハ
ンガー部２にシャツ１０を吊り下げると、十分な間隔Ｂ
が隔てられることになり、シャツ１０の通風が改善さ
れ、シャツ１０の洗濯時における乾燥に立体ハンガーを
使用した場合には、衣類が乾燥し易くなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００４】

【産業上の利用分野】

本考案は、衣類を吊り下げるハンガーに係り、特に衣類を立体的に膨らませた 状態で吊り下げることができる立体ハンガーに関する。

【０００５】

【従来の技術】

従来のハンガーは、衣類を吊り下げるハンガー部と、このハンガー部を例えば 物干し竿に吊り下げるためのフック部とが、側面視で略直線状に形成されている 。このため、ハンガー部が針金等で形成された簡便なハンガーを洗濯された衣類 の乾燥に使用した場合には、ハンガー部に厚みが乏しいことも相まって、衣類の 前面側（前みごろ）と背面側（後ろみごろ）が略密着した状態で吊り下げられる ことになる。このように、衣類の前面側と背面側とが接した状態で洗濯物を乾燥 させると、衣類の前面側と背面側との間隔が少なく風通しの悪い状態で衣類を乾 燥させることになってしまう。 また、上述のようにハンガー部が針金等で形成された簡便なハンガーでは、洗 濯物の肩部がハンガー部の上縁部で支特されることになるために、洗濯物の肩部 がハンガー部の上縁部に沿った状態に形崩れし易いという問題もある。 更に、ハンガーを衣料品店での商品展示用に使用する場合には、衣類の前面側 と背面側が略密着した状態で吊り下げられることになるので、実際に衣類を着用 した状態とは、かけ離れた状態で衣類が展示されるという問題もある。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、このような従来の技術における課題を解決するために、衣類の前面 側と背面側との間に十分な間隔を隔てて風通しを良好に保つと共に、衣類を実際 に着用したような状態で展示することができる立体ハンガーを提供することを目 的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために本考案は、衣類を吊り下げるハンガー部と、このハ ンガー部を係止するフック部とを有する立体ハンガーにおいて、上記フック部を ハンガー部に対して所定の角度をなすように設けたことを特徴とする立体ハンガ ーである。 さらには、上記ハンガー部は略楕円形に形成され、このハンガー部の上側中央 部には、内方へ向かって凹入された凹入部が形成され、この凹入部に上記フック 部が設けられている立体ハンガーである。 更には、上記ハンガー部は略楕円形に形成され、このハンガー部の上面側は上 方へ向かって膨出するように形成されている立体ハンガーである。

【０００８】

【作用】

本考案によれば、ハンガー部に衣類を吊り下げると、衣類の前面側と背面側と の間に、十分な間隔が隔てられることになり、衣類の通風が改善され、衣類の洗 濯時における乾燥に立体ハンガーを使用した場合には、衣類が乾燥し易くなる。 更には、ハンガー部に衣類を装着する際に、ハンガー部の片側を衣類の内方に 挿入し、衣類の首部開口を上記凹入部に係止した状態で、ハンガー部の他方を衣 類の内方へ挿入することができ、衣類をハンガー部に装着するのが、従来より大 幅に簡便になる。 また更に、ハンガー部の中央部で衣類の胸を、実際に人間が着用しているよう に膨らませることができるので、衣料品店等で衣類を展示する場合に好適である 。

【０００９】

【実施例】

以下、添付図面を参照して本考案を具体化した実施例につき説明し、本考案の 理解に供する。尚、以下の実施例は、本考案を具体化した一例であって、本考案 の技術的範囲を限定する性格のものではない。 ここに、図１は本考案の一実施例に係る洗濯物の乾燥用に好適な立体ハンガー １の概略正面図である。この立体ハンガー１は、丸首シャツ１０を吊り下げるハ ンガー部２と、該ハンガー部２を洗濯竿３に吊り下げるフック部４とを有してい る。このフック部４は、図２に示すようにハンガー部２に対して約４５度の角度 Ａをなして形成されている。なお、この角度Ａは、３０゜〜４５゜の範囲で適宜 に設定し得る。

【００１０】 前記ハンガー部２は、外周形状がほぼ楕円形に形成されており、その上縁中央 部には、切り欠き状に内方へ凹入した凹入部５が形成されている。この凹入部５ の下端中央部には、前記フック部４が角度Ａをなして設けられている。また、凹 入部５には、ハンガー部２の下縁部に連続した補強部６，６が設けられている。 これらのハンガー部２，フック部４は、合成樹脂製の一体成形により形成されて いる。但し、ハンガー部２，フック部４は、合成樹脂製の一体成形に限らず、針 金，鋼線等を折曲げ加工することにより形成することも可能である。

【００１１】 以上のような洗濯用の立体ハンガー１では、ハンガー部２にシャツ１０を吊り 下げると、ハンガー部２とフック部４との間に角度Ａが設定されているために、 シャツ１０の前面側（前みごろ）と背面側（後ろみごろ）との間に、間隔Ｂが隔 てられる。この間隔Ｂが隔てられていることにより、シャツ１０の前面側と背面 側との間の風通しが良好になり、ハンガー部２とフック部４が略直線状に連結さ れている従来の場合には、この間隔Ｂは殆ど形成されず、シャツ１０の前面側と 背面側とがほぼ密着状態で乾燥されるのと比較して、シャツ１０の乾燥が大幅に 良好になる。

【００１２】 また、ハンガー部２がフック部２に対して傾斜していると共に、ハンガー部２ が略楕円形に形成されているために、ハンガー部２にシャツ１０を吊り下げた場 合に、シャツ１０はハンガー部２の略全周にわたって曲線状の外周縁部に連続し て支持されることになり、従来の洗濯用ハンガーのように、直線状のハンガー上 縁にのみシャツ１０が支持される場合と比較して、シャツ１０の型崩れを防止で きる。 更に、ハンガー部２には、凹入部５が形成されているために、シャツ１０をハ ンガー部２に掛ける際には、ハンガー部２の片側をシャツ１０の丸首１１から内 部へ挿入し、ハンガー部２の片側がシャツ１０に挿入された状態でシャツ１０と ハンガー部２とを把持して、反対側のハンガー部２をシャツ１０の丸首１１から 内側へ挿入することにより、小さな丸首１１からでも容易にハンガー部２をシャ ツ１０の内側へ挿入することができる。 前記フック部４は、ハンガー部２と一体成形される場合に限らず、折曲げ自在 な関節状の連結部を介して角度変更自在に連結することもできる。

【００１３】 次に本考案を適用した衣料品店での商品展示に好適な立体ハンガーの別の実施 例を説明する。図３及び図４に示すように、この立体ハンガー２０は、ほぼ楕円 形をなすハンガー部２１と、フック部２２とからなっている。ハンガー部２１に は、ほぼ弦状をなす２本の縦リブ２３，２３と横リブ２４が形成されており、こ れら両リブ２３，２４によりハンガー部２１の中央部が外方へむかって曲面状に 膨出している。図５，図６に示すように、ハンガー部２１の背面側上下中央部に は、横方向に孔２５が穿孔された取付部２６，２６が形成されており、ハンガー 部２２は、例えば合成樹脂製の一体成形により形成されている。

【００１４】 前記孔２５に、図７，図８に示すフック部２２の突起２７，２７を挿入するこ とにより、フック部２２をハンガー部２１に固定するようになっている。フック 部２２は、洗濯竿３にフック部２２を吊り下げた状態で、ハンガー部２１を略４ ５°に傾斜させるように屈曲されている。このフック部２２も合成樹脂製の一体 成形で形成されている。但し、ハンガー部２１，フック部２２は、それぞれ合成 樹脂製の一体成形で製造される場合に限らず、針金，鋼線等で折曲げ加工により 製造することもできる。更に、ハンガー部２１はリブ２３，２４により中央部が 膨出している場合に限らず、例えば楕円状をなすハンガー部２１の外周輪郭に、 別体の合成樹脂製カバーを装着しハンガー部２１の中央部が膨出するように形成 することもできる。また、リブ２３，２４の本数、配置箇所は適宜に選択し得る ことは自明である。

【００１５】 この展示用の立体ハンガー２０では、図３，図４に示すように、立体ハンガー ２０に上着３０を装着するときは、ハンガー部２１の中央部が膨出しているので 、上着３０の胸が滑らかな曲面状にふくれあがって上着３０を実際に人間が着用 したような状態になり、衣料品店等で商品を展示するのに好適である。

【００１６】

【考案の効果】

本考案にかかる立体ハンガーでは、衣類を吊り下げるハンガー部と、このハン ガー部を係止するフック部とを有する立体ハンガーにおいて、上記フック部をハ ンガー部に対して所定の角度をなすように構成されているため、ハンガー部に衣 類を吊り下げると、衣類の前面側と背面側との間に、十分な間隔が隔てられるこ とになり、衣類の通風が改善され、衣類の洗濯時における乾燥に立体ハンガーを 使用した場合には、衣類が乾燥し易くなる。

【００１７】 また、上記ハンガー部は略楕円形に形成され、このハンガー部の上側中央部に は、内方へ向かって凹入された凹入部が形成されているために、ハンガー部に衣 類を装着する際に、ハンガー部の片側を衣類の内方に挿入し、衣類の首部開口を 上記凹入部に係止した状態で、ハンガー部の他方を衣類の内方へ挿入することが でき、衣類をハンガー部に装着するのが、従来より大幅に簡便になる。 更に、上記ハンガー部は略楕円形に形成され、このハンガー部の中央部を外方 へ向かって膨出するように形成した場合には、ハンガー部の中央部で衣類の胸を 、実際に人間が着用しているように膨らませることができるので、衣料品店等で 衣類を展示する場合に好適である。

【００１８】

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例にかかる立体ハンガーの正
面図である。

【図２】 本考案の一実施例にかかる立体ハンガーの側
面図である。

【図３】 本考案の別野実施例にかかる立体ハンガーの
正面図である。

【図４】 本考案の別野実施例にかかる立体ハンガーの
側面図である。

【図５】 ハンガー部の正面図である。

【図６】 ハンガー部の上面図である。

【図７】 フック部の正面図である。

【図８】 フック部の側面図である。

【符号の説明】

１，２０…立体ハンガー ２，２１…ハンガー部 ４，２２…フック部 ５…凹入部 ２３…縦リブ ２４…横リブ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 衣類を吊り下げるハンガー部と、このハ
   ンガー部を係止するフック部とを有する立体ハンガーに
   おいて、上記フック部をハンガー部に対して所定の角度
   をなすように設けたことを特徴とする立体ハンガー。
2. 【請求項２】 上記ハンガー部は略楕円形に形成され、
   このハンガー部の上側中央部には、内方へ向かって凹入
   された凹入部が形成され、 この凹入部に上記フック部が設けられている上記請求項
   １に記載の立体ハンガー。
3. 【請求項３】 上記ハンガー部は略楕円形に形成され、
   このハンガー部の中央部は外方へ向かって膨出するよう
   に形成されている上記請求項１に記載の立体ハンガー。