JP3065865B2 - 光ビーム走査装置 - Google Patents

光ビーム走査装置

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JP3065865B2
JP3065865B2 JP5329800A JP32980093A JP3065865B2 JP 3065865 B2 JP3065865 B2 JP 3065865B2 JP 5329800 A JP5329800 A JP 5329800A JP 32980093 A JP32980093 A JP 32980093A JP 3065865 B2 JP3065865 B2 JP 3065865B2
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隆雄 松田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、写真製版、複写、プ
リント基板作成等の工程に於いて用いられる、ポリゴン
ミラーを主偏向手段とする光ビーム走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリゴンミラー(回転多面鏡)を偏向器
として用いる光ビーム走査装置においては、周知の通
り、走査用レンズとしてのfθレンズにより感材露光面
上に結像された光ビーム(画像信号に基づき変調されて
いる)を、ポリゴンミラーによってその主走査方向に走
査しつつ、主走査方向に直交する副走査方向に相対的に
移送することにより、感材露光面の露光すなわち画像の
記録を行っている。しかし、ポリゴンミラーを用いる場
合には、そのいわゆる面倒れに起因してビームスポット
の副走査方向における位置(以後、副走査方向の投射位
置と称す)が変動するという問題が生じる。そこで、面
倒れ補正が必要となるわけであるが、その様な面倒れ補
正を実現する技術としては、以下に示す幾つかの技術が
提案されている。
【0003】 その一つが、特公昭52−28666
号公報に開示されたものである。本従来技術は、2枚
のシリンドリカルレンズをそれぞれポリゴンミラーの入
射側及び反射側光路上に配置して、ポリゴンミラー表面
と感材露光面とを光軸と副走査方向とで規定される面内
で光学的に共役とすることにより、面倒れ補正を行って
いる。
【0004】上記従来技術に対する別の方法として
は、副走査方向の投射位置偏差に応じて光ビームのポリ
ゴンミラーへの入射角度を微小変更し、これによって光
ビームを副走査方向に微小偏向して面倒れ補正を行うも
のがある。この場合には、ポリゴンミラーの入射側光路
上に、入射角度を変更するための補助偏向器が必要とな
る。この従来技術に関しては、上記投射位置偏差の検出
方法ないしは微小偏向量を定める方法の相違によって、
以下の3つの技術従来〜が提案されている。
【0005】 その一つが、特開平2−114228
号公報に開示されたものである(当該公報の第1A図及
び第4A図参照)。本従来技術では、図17(a)に
示す様に、L字型(同図中の斜線部分)の遮光部が主走
査方向に一定の間隔で配列されたパターンを有するグレ
ーティングセンサが用いられている。従って、光ビーム
の中心(ビームスポットの中心)がL字型遮光部の水平
境界部70上に沿って走査されるときには、グレーティ
ングセンサの検出信号は同図(b)に示す通りとなる。
そして、このグレーティングセンサを感材露光面と光学
的に等価な位置に配置すると共に、更に露光用の光ビー
ムとグレーティングセンサ用の光ビームとの2本の光ビ
ームを用意した上で、両光ビームを同一のポリゴンミラ
ーによって偏向して走査させている。このとき、グレー
ティングセンサ用光ビームは露光用光ビームに同期して
グレーティングセンサ上を走査するため、実際の副走査
方向の投射位置を直接検出することが可能となる。つま
り、L字型遮光部の水平境界部70と現在の副走査方向
の投射位置との隔たりを図17(b)に示した検出信号
の変化により検出し、この検出結果から、光ビームの中
心が常に上記水平境界部70上に位置する様な駆動信号
を求め、この駆動信号によって上記補助偏向器を制御し
ている。従って、制御系としては、クローズループを構
成している。何故ならば、主走査方向の各位置におい
て、副走査方向の投射位置誤差を常に検出して、その量
に応じて逐一微小偏向量を定めているからである。
【0006】 第2番目の従来技術としては、特開昭
58−100117号公報(特公平3−81134号公
報)及び特開昭58−100118号公報に開示された
ものがある。この従来技術は、副走査方向の投射位置
偏差が周期的であることを前提としたものであり(この
前提が真実を全て捉えていない点については、後述す
る)、一周期分の投射位置偏差のデータを予め経験的に
定めてメモリ等に記憶しておき、この記憶されたデータ
を走査中に読出して補助偏向器を駆動制御し、以て微小
偏向量を定める技術である。この意味で、本従来技術
の制御系はオープンループになっているものと言える。
【0007】 更に第3番目の技術として、特開平5
−2142号公報に開示されたものがある。本従来技術
は、主走査方向の走査範囲の内の有効走査領域(実際
に露光・焼き付けを行うエリア)の外側、具体的には、
スタート位置とエンド位置の両位置に副走査方向の投射
位置偏差を検出するセンサを配置し、両センサの検出信
号を利用して適切な駆動信号を決定している。そして、
この駆動信号により補助偏向器を制御することにより、
微小偏向量を定めている。その際、センサとしては、上
記従来技術で述べた様なL字型の遮光部分(図17参
照)が形成されたマスクを有するものが用いられてい
る。従って、従来技術と同じく、L字型の遮光部分の
水平境界部70上をビームスポットの中心が常に走査さ
れる様に、駆動信号が決定されることになる。ここで、
本従来技術に於ける制御系は、セミクローズループを
構成しているものと言うことができる。つまり、光ビー
ムが有効走査領域内を走査されているときには、本制御
系は前述した意味でクローズループを構成していない
が、逆に両センサ上を光ビームが走査されているときで
は、本制御系がクローズループを構成しているからであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術〜
は、何れも面倒れ補正をそれなりに実現することができ
るものである。しかし、実際に生じる副走査方向の投射
位置偏差の要因としては、面倒れ以外に、経時変化によ
るものがある。従って、この経時変化による影響をも除
去しなければ、光ビームを常に主走査方向の走査ライン
に平行に走査させることができなくなるという問題点が
生じる。ここで、その様な経時変化による要因を列挙す
るならば、次の4つの要因を考えることができる。
【0009】(i) 面倒れ角の経時変化: ポリゴンミ
ラーは、アルミニウム等の金属体を利用して製造されて
いるのが通常である。加えて、このポリゴンミラーを回
転するためのモータ等の負荷を軽減するという配慮か
ら、通常はポリゴンミラーの中央部と周縁部との間に溝
部が穿設されている(例えば、図18(平面図)の斜線
部に相当)。このため、周辺装置(電気回路系統等)か
らの発熱により周囲温度が上昇すると、又は使用環境温
度が変動すると、ポリゴンミラーは高速回転しているた
め、この温度変化によりポリゴンミラー外縁部が不均一
に膨張ないし変形する結果、各面毎に面倒れ角(各面と
回転軸とのなす角)が変化することとなる。この面倒れ
角の経時変化が副走査方向の投射位置の変動に影響を与
えることは明らかである。勿論、この要因による投射位
置偏差は、周期的に変動する。
【0010】(ii) 回転軸の倒れ(ウォブリング):
周知の通り、ポリゴンミラー自体はエア軸受により支持
されている。そして、回転時には、ポリゴンミラーの回
転軸とエア軸受との間に小さなエアギャップが生じ、ポ
リゴンミラーはエア軸受に対して非接触で、つまりその
回転軸が浮上した状態で回転している。このことは、ポ
リゴンミラーの回転軸がその都度微動することを意味し
ている。しかも、その微動には規則性がないため、この
回転軸の倒れという要因においては、それを予測するこ
と自体が到底不可能であるという問題点をも内包してい
る。本要因は、面倒れや上記要因(i) とは違い、非周期
的な副走査方向の投射位置偏差をもたらす。しかも、本
要因(ii)は、面倒れや要因(i) の場合と較べて、低周波
成分として投影位置偏差に寄与する。
【0011】(iii) アクチュエータのゲイン変化:
この要因(iii) は、従来技術〜に関して生じるもの
である。即ち、上記従来技術〜においては、補助偏
向器として、光ビームを反射するミラーと本ミラーの傾
きを変えるアクチュエータ(ピエゾアクチュエータ等)
が用いられている。従って、周囲温度が変化すると、ア
クチュエータの特性(V−θ特性、V:電圧、θ:ミラ
ーの傾き角度)が変化するため、この特性変化をも補正
しなければならなくなる。しかも、このV−θ特性の温
度依存性が必ずしも線型性とはならないため、その補正
は容易なものではない。従って、本要因(iii) により生
じる副走査方向の投射位置偏差もまた、非周期的・低周
波成分となる。
【0012】(iv) アクチュエータのドリフト: この
要因(iv)も又、従来技術〜に付随するものであっ
て、温度変化に伴い主走査ラインが副走査方向に一定量
だけシフトされる。
【0013】以上述べた様に、面倒れ補正に伴って、新
たに4つの経時変化要因(i) 〜(iv)をも同時に補正する
必要がある。そこで、この観点をも踏まえて、上記従来
技術〜を再考してみるならば、次の問題点が生ず
る。
【0014】まず、従来技術については、光学的共役
関係により面倒れ補正を実現しているため、上記(i) 、
(ii)の影響を一応は除去可能である。しかし、主走査方
向の有効走査領域が大きい場合には、走査用レンズやシ
リンドリカルレンズ等の光学系を一層大型化しなければ
ならず、当然にその加工精度も高いものが要求され、場
合によっては満足できる加工精度がでない恐れもある。
従って、これらの点で、本従来技術は有効走査領域が
大きい場合に好ましいものとは言えない。
【0015】次に、従来技術については、システム構
成が簡単になるという利点を奏するが、上記要因(i) 〜
(iv)の内、非周期的な成分をもたらす要因(ii)〜(iv)に
ついては十分に補正することができないという問題点が
生じる。つまり、その様な非周期的成分についてはそも
そも正確な予測が不可能なため、適正な駆動データをメ
モリ内に格納しておくこと自体ができないためである。
しかも、制御系のゲイン(アクチュエータのゲイン)の
温度特性に合わせて、使用温度範囲内(例えば、0〜5
0゜C)の各温度毎にそれぞれ補正データを準備しなけ
ればならなくなり、その記憶すべきデータ量は勢い膨大
なものとなってしまう。即ち、メモリ容量の観点から見
ても、好ましいものとは言えない。更に、実際のポリゴ
ンミラーの各面には、その平滑度の範囲内で歪みがあ
り、しかもこの歪みによる影響自体も完全に予想がつか
ないものである。従って、この点をも正確に予測して補
正データを作成することも又、困難であると言える。こ
の様に、本従来技術においても又、要因(ii)〜(iv)を
解決できないという問題点が生じている。
【0016】一方、従来技術については、副走査方向
の投射位置を確実に検出することができるという利点を
有しているが、露光用光ビームの他にグレーティングセ
ンサ用光ビームが必要になる点で、光学系が複雑化する
という問題点を有している。
【0017】また、従来技術およびにおいては、上
記の要因(i) 〜(iV)の全てに対応して補正することにな
る。このとき、要因(ii)および(iV)のために、ポリゴン
ミラーの各面に対応する副走査方向の投射位置は、本来
の理想的な主走査ラインから副走査方向にシフトした位
置となり、そのシフト位置にポリゴンミラー各面に対応
する主走査ラインが形成される。この主走査ライン自体
のシフトは本質的に補正する必要がないのであるが、上
記従来技術およびでは、これをも補正しようとする
構成であるので、補助偏向器の偏向能力を大きくする必
要があり、前記主走査ラインのシフト量が大きい場合に
は補助偏向器で調整できない恐れがある。
【0018】以上述べた通り、従来技術〜の何れを
用いても、経時変化による光ビームの副走査方向の投射
位置の変動を補正することができない。ここで、当該変
動を補正するための方法として、いわゆる「任意点型」
と呼ばれる光センサを用い、光ビームの副走査方向の投
射位置の経時変化に伴って、この光センサを移動させる
方法が考えられる。上記任意点型の光センサとは、光ビ
ームが当該センサ上のいずれの位置を通過したとして
も、その位置を認識できるものを言う。その様な任意点
型のセンサとしては、PSD(photo sensitive devic
e)を挙げることができる。しかしながら、PSDにつ
いては、200μmのダイナミックレンジに対して0.
1μmの分解能を確保することは困難であるため、本ケ
ースにPSDを適用することはできない。又、任意点型
の光センサとして、CCDラインセンサ又はCCDエリ
アセンサを用いると共に、それと波形処理技術との組合
せにより実現する方法も考えられるところではあるが、
この場合には1μs程度での高速応答性の確保が困難と
なり、経済的にみてもコストの低廉化に反するものと言
える。
【0019】あるいは、前述の特開平2−114228
号公報に開示された様な「定点型」の光センサ(光ビー
ムが光センサ上のある定点近傍を通過したときのみ感度
が高く、それ以外の点を通過するときには、せいぜい方
向しか判別できない程度の機能を備えたもの)を用い
て、この光センサを光ビームの副走査方向の投射位置の
変動に追従移動させて検出することも考えられる。しか
し、この場合には、補助偏向器の駆動範囲の拡大を防ぐ
ことは可能であるかもしれないが、如何せん追従移動源
としてアクチュエータが新たに必要となるため、却って
光センサ部を大型化させてしまうという問題点を新たに
顕出させてしまうこととなる。同じくコスト的にみて
も、コストアップとなり、不利である。従って、本方法
も又、非現実的な技術であると言える。
【0020】本発明は、この様な問題点を背景としてな
されたものであり、経時変化によってビームスポットの
副走査方向の変位(投射位置偏差)が生じても、補助偏
向手段の駆動範囲を増大させることなく補正することが
できる光ビーム走査装置を実現しようとするものであ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】 請求項1記載の発明
は、画像信号に基づき変調された光ビームを主偏向手段
としてのポリゴンミラーによって感材露光面方向へ反射
させ、更に反射後の光ビームを走査用レンズを介して感
材露光面上に結像することによって、当該光ビームを感
材露光面上の主走査方向へ走査して画像を記録する光ビ
ーム走査装置において、ポリゴンミラーに入射する光ビ
ームの光路上に配置され、駆動信号に応じて光ビームの
ポリゴンミラーへの入射角度を補正する補助偏向手段
と、主走査方向の走査範囲のスタート位置又はエンド位
置の内で少なくとも一方の位置に於いて、ポリゴンミラ
ーの各面毎に各光ビームの副走査方向(主走査方向に直
交する方向)の投射位置偏差を検出する投射位置偏差検
出手段と、投射位置偏差検出手段の検出信号に基づき駆
動信号を決定して、その駆動信号を補助偏向手段へ出力
する駆動信号決定手段とを備えてなる。そして、投射位
置偏差検出手段は、光ビームに対しては当該光ビームを
透光させる透光部と遮光する遮光部とを備えたパターン
を有し、しかも当該透光部及び遮光部の何れか一方が、
主走査方向及び副走査方向にそれぞれN個及びM個(
≧2、M≧2)配置された複数の矩形領域を有してお
り、矩形領域の主走査方向及び副走査方向の長さをそれ
ぞれSij、Hijとして、主走査方向及び副走査方向の各
方向に対して隣合う両矩形領域の間隔をそれぞれ
S′ij、H′ijとして、更に主走査方向に対して隣合う
両矩形領域の副走査方向への段差をPijとして表すなら
ば(1≦i≦N、1≦j≦M)、複数の矩形領域はそれ
ぞれ、(1) Sij≧(光ビームの主走査方向のビーム
径)、(2) Hij≧(光ビームの副走査方向のビーム
径)/2、(3) H′ij≧(光ビームの副走査方向のビ
ーム径)/2、(4) Hij≧(ポリゴンミラーの面倒れ
変化量+補助偏向手段の経時的変化によって生じる副走
査方向の投射位置偏差)、(5) H′ij≧(ポリゴンミ
ラーの面倒れ変化量+補助偏向手段の経時的変化によっ
て生じる副走査方向の投射位置偏差)、(6) S′ij
0、(7) Pij>0、の関係を満足すると共に、投射位
置偏差とは、各矩形領域の境界線中で主走査方向に水平
な境界線に当たる水平境界部と各ビームスポットの中心
との距離に関する情報である。
【0022】 請求項2記載の発明は、請求項1記載
の発明に関する投射位置偏差検出手段をスタート位置に
於いてのみ配置したものである。
【0023】 請求項3記載の発明は、請求項1記載
の発明に関する投射位置偏差検出手段をエンド位置に於
いてのみ配置したものである。
【0024】 請求項4記載の発明は、請求項1記載
の発明に関しており、投射位置偏差検出手段はスタート
位置及びエンド位置のそれぞれに於いて配置された第1
及び第2投射位置偏差検出手段より成り、駆動信号決定
手段は第1及び第2投射位置偏差検出手段の各検出信号
に基づき駆動信号を決定する手段である。
【0025】 請求項5記載の発明は、請求項1ない
し請求項4の何れかに関する駆動電圧信号決定手段を次
の通りに構成したものである。即ち、駆動信号決定手段
は、ポリゴンミラーの各面毎に標準駆動信号を記憶して
おり、各面毎に当該標準駆動信号を補助偏向手段に出力
して得られる各検出信号に基づき標準駆動信号を補正
し、補正後の標準駆動信号を駆動信号に決定する。
【0026】
【作用】 (請求項1に係る発明)光ビームは、補助偏向手段
を介してポリゴンミラーの各面に入射する。そして、光
ビームはポリゴンミラーの各面によって反射され、走査
用レンズにより感材露光面上に結像された上で、その主
走査方向に走査される。その際、ポリゴンミラーの面倒
れのみならず、その各面毎の変化や補助偏向手段の特性
変化による影響の結果、光ビームの副走査方向の投射位
置が各面毎に変動する。
【0027】このとき、投射位置偏差検出手段は、ポリ
ゴンミラーの各面で反射した光ビームの副走査方向の投
射位置偏差を検出する。即ち、投射位置偏差検出手段
は、複数の矩形領域から成る透光部又は遮光部を有して
いるため、例えば、その矩形領域が遮光部の場合を考え
ると、ビームスポットの一部が各矩形領域上を通過する
毎に、矩形領域との重なり度合いに応じて、ビーム光量
の増減が検出される。その増減は、ビームスポットの中
心が矩形領域の主走査方向に平行な水平境界部上にある
ときに検出される光量を基準として判断できる。しか
も、主走査方向のN個の矩形領域は、隣り合うもの同士
が段差Pijを有する様に、形成されている。従って、投
射位置偏差検出手段の検出信号は、「各光ビームのビー
ムスポットの中心と水平境界部との距離、つまり各ビー
ムスポットの中心がいずれの矩形領域の水平境界部に最
も近いか」という情報を含んでいることとなる。
【0028】この検出信号に基づき、駆動信号決定手段
は、各ビームスポットの中心の変位量が最小となる様な
駆動信号を決定し、補助偏向手段へ出力する。その結
果、補助偏向手段は、駆動信号のレベルに応じて、光ビ
ームのポリゴンミラー各面への入射角度を変更する。こ
れにより、ポリゴンミラーの面倒れ変化量や補助偏向手
段の特性変化量による影響が除去される。
【0029】 (請求項2に係る発明)駆動信号決定
手段は、スタート位置に配置された投射位置偏差検出手
段の検出信号のみに基づいて、駆動信号を決定する。
【0030】 (請求項3に係る発明)駆動信号決定
手段は、エンド位置に配置された投射位置偏差検出手段
の検出信号のみに基づいて、駆動信号を決定する。
【0031】 (請求項4に係る発明)駆動信号決定
手段は、スタート位置とエンド位置の双方に配置された
第1及び第2投射位置偏差検出手段の両検出信号に基づ
き、駆動信号を決定する。
【0032】 (請求項5に係る発明)駆動信号決定
手段は、標準駆動信号を補助偏向手段に出力する。これ
により、補助偏向手段は標準駆動信号に応じた角度だ
け、ポリゴンミラー各面への光ビームの入射角度を変更
する。その後、各面毎に、光ビームの副走査方向の投射
位置偏差に関する検出信号が駆動信号決定手段に入力さ
れ、当該駆動信号決定手段は、この検出信号に基づいて
標準駆動信号を補正する。そして、今度は、補助偏向手
段は補正された標準駆動信号によって制御され、これに
よりポリゴンミラーの面倒れ変化量等による影響が除去
される。
【0033】
【実施例】図1は、光ビーム走査装置に於ける走査光学
系の一実施例を示す斜視図である。同図において、基台
1上には3つの平板2、10、12が固設されている。
先ず、平板2上には、光源としてのレーザーダイオード
4を支持・固定するためのL字型ブロック3が固設され
ている。即ち、L字型ブロック3の一方の部分(基台1
に固定されていない部分)には、小孔が穿設されてお
り、この小孔中にレーザーダイオード4が挿入され固定
されている。レーザーダイオード4の変調信号V1 は、
記録すべき画像を与える画像信号に基づき生成された信
号であり、その結果、レーザーダイオード4が発振する
光ビームLBは、画像信号によって変調された光ビーム
である。そして、光ビームLBの光路上に補正ミラー6
のミラー面が配置される様に、当該補正ミラー6の一端
にその先端が結合されたピエゾアクチュエータ5が、同
じく平板2上に固設されている。ピエゾアクチュエータ
5は、その駆動信号V2 を受けて変位し、この変位分に
相当する量だけ補正ミラー6のミラー面が傾く。そのた
め、補正ミラー6への光ビームLBの入射角が変わり、
従って、その反射角も変わる。これにより、後述するポ
リゴンミラー11への光ビームLBの入射角が変わるこ
ととなる。この様に、ピエゾアクチュエータ5と補正ミ
ラー6とは、微小偏向器7を構成している。ここで、ポ
リゴンミラー11を主偏向手段と捉えるならば、微小偏
向器7は補助偏向手段として機能するものと言うことが
できる。更に平板2上には、コリメートレンズ9を固定
するためのL字型のブロック8が、反射後の光ビームL
Bの光路側において固設されている。コリメートレンズ
9自体は、図1に示す通り、ブロック8の開孔中に挿入
され、支持されている。その結果、光ビームLBは補正
ミラー6により反射された上で、コリメートレンズ9に
よって平行ビーム化される。
【0034】平板10上には、ポリゴンミラー11が配
設されている。このポリゴンミラー11は、既述した通
り、図示しないエア軸受を介して支持されている。従っ
て、ポリゴンミラー11の各面に入射した光ビームLB
は、当該面によって反射され主走査方向yへ走査され
る。
【0035】平板12上には、走査用レンズとしてのf
θレンズ13が設けられている。このfθレンズ13に
より、光ビームLBは感材14の露光面上に結像される
共に、主走査方向yへ等速度で走査される。
【0036】一方、感材14は、主走査方向yへの一走
査が終了する毎に、ローラー15によって副走査方向x
(主走査方向yと直交する方向)へ搬送される。尚、記
号SLは主走査方向の走査ラインを示しているが、既述
した経時的要因により、光ビームLBが投射される位置
は、この走査ラインSLから副走査方向xへシフトし、
且つ変動する。加えて、ポリゴンミラー11各面の歪に
より、光ビームLBの走査方向は走査ラインSLに対し
て傾斜することにもなる。
【0037】感材14の有効走査範囲外で基台1上のス
タート位置側およびエンド位置側には、ミラー16,2
0をそのミラー面がxy平面と平行となるように配置し
ている。このミラー16,20によって反射された光ビ
ームの焦点位置(感材14の露光面と共役な位置)に、
マスク17,21が同じくxy平面に平行となる様に配
置されている。このマスク17,21は、当該光ビーム
LBを透過させる透光部と遮光する遮光部とが交互に配
列されたパターンを有している。このパターンの形状
が、本実施例に於ける最も特徴的な部分であると言え
る。但し、本パターンは、クロム等の薄膜によって形成
されているため、赤外光は上記遮光部を透過することが
できる。ただし本実施例では、レーザーダイオード4が
発振する光ビームLBが可視光又は近赤光であるため、
赤外光の検出は暗電流となるにすぎない。
【0038】マスク17,21の直後には、その検出面
が上記パターンを全てカバーする様に、光量検出器1
8,22(フォトダイオード等)が配設されている。従
って、光ビームLBは、ミラー16,20の反射面を通
り過ぎるまでの範囲内でマスク17,21のパターン上
を走査し、当該パターンを透過した光ビームLBの光量
を光量検出器18,22が検出する。この検出信号
3 ,V4 は、後述する電気系へ出力される。検出信号
3 ,V4 は、スタート位置,エンド位置の検出信号で
あると共に、マスク17,21のパターンの範囲内で光
ビームLBの副走査方向xの投射位置を相対的に検出し
た信号でもある。そこで、マスク17と光量検出器18
とを総称してスタートセンサ19と呼び、マスク21と
光量検出器22とを総称してエンドセンサ23と呼ぶ。
そして、このスタートセンサ19とミラー16とが、ま
たエンドセンサ23とミラー20とが投射位置偏差検出
手段を構成する。
【0039】この様に本実施例では、スタート位置とエ
ンド位置の双方に、同一構成・同一機能のセンサ(スタ
ートセンサ19及びエンドセンサ23)を設けているわ
けであるが、これは、既述した様にポリゴンミラー11
の各面には歪みがあるため、これを考慮してより一層補
正の確度・精度を高めようとするためである。従って、
本実施例では、両センサ19、23の検出信号V3 、V
4 に基づいて、駆動信号V2 を決定している。この点の
詳細な決定方法については後述する。
【0040】ここでは先ず、マスクのパターンとして適
用可能なパターン形状の一般的な特徴について言及した
上で、その応用例であるマスク17、21のパターンの
実際の形状について説明することにする。
【0041】図2は、スタート位置側のマスク17のパ
ターン形状を一般的に示した図であり、丁度、ミラー1
6側から本パターンを眺めた際の平面図に該当してい
る。図中、斜線を施した部分45及び矩形領域47〜5
0が遮光部であり、その他の部分が透光部である。特
に、図中、最も左側に位置する透光部を完全透光部51
と呼んでいる。そして、遮光部45と完全透光部51と
の境界部46が、主走査検出位置、つまりスタート位置
の検出位置となる。従って、光ビームLBの光量が0値
からその最大値となるのを確認するために、完全透光部
51の幅Tを光ビームLBの主走査方向のビーム径より
も大きく設定している。他の遮光部47〜50(以後、
矩形領域と統一的に呼ぶ)は、光ビームLBの副走査方
向の投射位置を検出するためのパターンである。なお、
遮光部45に代えて点線で示す位置に遮光部を形成して
もよい。
【0042】ここで、矩形領域47〜50に相当する矩
形領域が、主走査方向yに対してN個(N≧2)、副走
査方向xに対してM個(M≧2)形成されているものと
する。又、主走査方向yについて第i番目(1≦i≦
N)、副走査方向xについて第j番目(1≦j≦M)に
該当する矩形領域(i、j)の主走査方向y及び副走査
方向xの長さを、それぞれSij及びHijとして表わし、
更に主走査方向yについて隣り合った両矩形領域(i、
j)、(i+1、j)間の間隔をS’ijとして表わし、
副走査方向xについて隣り合った両矩形領域(i、
j)、(i、j+1)間の間隔をH’ijとして表わす。
又、両矩形領域(i、j)、(i+1、j)間について
は、段差Pijが形成される。この段差Pijは、本実施例
に於ける特徴的な部分である。図2では、矩形領域4
7、48間ではその上部側にのみ段差P11が形成されて
おり、それに対して矩形領域49、50間では、その上
部側及び下部側のいずれにも段差P12が形成されてい
る。これは、長さH21、H22の設定の仕方によって生じ
たものに他ならない。これらの記号を上記の通り定義し
た上で、これらの寸法関係を示すと、次の数1の通りに
表わされる。
【0043】
【数1】
【0044】上記関係式中、「ポリゴンミラー11の面
倒れ変化量」とは、既述した経時的変化要因(i) 及び(i
i)に基づき生じる副走査方向の投射位置偏差であり、
又、「微小偏向器7の特性変化量」とは、経時的変化要
因(iii) に基づき生じる副走査方向の投射位置偏差であ
る。両者とも、実測によって求められる経験的パラメー
タである。即ち、予めこれらの値を使用温度範囲内で実
測により求めておき、得られた値を基に、上記条件〜
より長さHij、間隔H′ijが決定される。
【0045】ところで条件については、パターンの形
状の様態次第によっては、当該条件に代えて条件
[′:0<Pij≦Hij]を満足する様に、段差Pij
設定する必要が生じる場合もある。具体的には、後述す
る図5〜図7で採用されているパターン例が、このケー
スに該当している。
【0046】尚、エンド位置側のマスク21のパターン
については、その遮光部中、矩形領域(i、j)につい
ては図2と同一であるが、エンド位置検出位置としての
境界部を有する遮光部、即ち図2の遮光部45に相当す
るものが、図中最左位置にあるのではなく、点線で示す
最右位置(境界部は46A)に位置することになる。ま
た、図2と同じパターンをマスク21に用いても良い。
【0047】ここで、図3は、遮光部と透光部との水平
境界部(主走査方向yに水平な境界線)とビームスポッ
トとの位置関係を示す図であり、又、図4は、図3に対
応して描かれた、ビームスポットの位置と光量との関係
を示す図である。今、図3の様に、ビームスポットがマ
スクの遮光部から透光部へと変位していくならば、その
ときの透過光量は図4の様に変化する。この場合、水平
境界部に対するビームスポットの中心の変位量と光量変
化とは線形関係とはならないが、通常のガウシャンビー
ムでは光量が0.5、つまりビームスポットが全て透光
部に入っているときの光量の半分になるときに、ビーム
スポットの単位変位量に対する光量変化が最大となる。
この状態は正にビームスポットの中心が水平境界部上に
ある状態であって、その中心に最もエネルギーが集中し
ているため、わずかな中心の変位に対しても大きな光量
変化をもたらすのである。この場合、感度はビームスポ
ットのビーム径に依存しており、中心強度の1/e2
度を以てビーム径を定めるならば、例えばビーム径が4
0μmのときには、それが0.1μm変化しただけで光
量が0.4%変化する。
【0048】この程度の光量変動は、通常のフォトダイ
オードでも充分検出可能な値であり、従って本実施例に
おいても、光量検出器の一例としてフォトダイオードを
用いている。従って、光量0.5であることを0.4%
の精度で以て確認すれば、0.1μmの精度でビームス
ポットが水平境界部上にあることを検出できることとな
る。本実施例では、この点を基礎的事項として、各面毎
にビームスポットの中心が、水平境界部からどの程度変
位しているかを常に検出可能とするために、マスクのパ
ターン形状を設定している。そのために副走査方向に段
差Pijを有するパターンを設けて、複数の水平境界部を
作り出しているわけである。この点が、本実施例の中核
となる思想である。
【0049】上記各条件〜(又は′)は、正にこ
の思想を実現するための条件にほかならない。条件〜
は、矩形領域がビームスポット全体を包合し得るだけ
のエリアを確保するための条件であり、これは、ビーム
スポットの中心部分が矩形領域にかかり、その両端部分
が透光部にかかる場合であって、しかも光量が0.5と
なるときには、光ビームがいずれの水平境界部に近いか
を定量的に判断しえなくなってしまうという事態を回避
するために設定されたものである。更に、逆のケース、
即ち、ビームスポットの中心が透光部にあり、その両端
が上、下それぞれの矩形領域にかかっているときにも、
同様の問題が生ずるおそれがあり、これを回避するため
でもある。つまり、常にビームスポットの中心で以て、
副走査方向の投射位置を検出できるようにしている。
【0050】又、条件及びは、経時変化によりビー
ムスポットが副走査方向xに変位しても、水平境界部に
対する変位後のビームスポットの位置関係を、常に段差
ijで以て主走査方向yに配列された各矩形領域の水平
境界部によって検出できる様にするための条件である。
これにより、段差Pijの半分程度の距離分に相当する程
度の駆動量で以て微小偏向器7を駆動するだけで、光ビ
ームLBの中心を最寄りの水平境界部上にまでシフトさ
せることが可能になる。したがって、補正後の光ビーム
は必ず同じ水平境界部を通ることになる。この点につい
ては、後述する説明において一層明かなものとなるであ
ろう。
【0051】以下では、図5及び図6に示したマスクパ
ターンを用いて、光ビームLBの副走査方向xの投射位
置を光量検出から求め得る点を説明する。この点は、本
実施例における投射位置の検出原理と言える。両図5、
6(a)のマスクパターンは、図2に於けるマスクのパ
ターンにおいて、丁度、N=3、M=4、Sij=1m
m、S’ij=0mm、Pij=30μm、Hij=90μ
m、H’ij=90μmに設定したときの例であり、この
ときのビーム径は40μmである。その結果、4つのス
テップ状遮光部が副走査方向yに等間隔H’ijで配列さ
れたパターンが形成されていることとなる。そして、完
全透光部および完全遮光部を含めて、本パターンでは、
5つのゾーンW、P、Q、R、Bが形成されている。
【0052】今、両図5、6に示す様に、光ビームLB
a〜LBhが本パターンを横切るものとする。この場
合、各光ビームLBa〜LBhは、ポリゴンミラー(8
面体)の各面a〜hに対応するものである。ビームスポ
ットがゾーンWに入ると、サンプリングが開始され、各
光ビーム毎に例えば4つの光量データW1 〜W4 が採取
される。そして、各光ビーム毎に、これらの光量データ
1 〜W4 を平均化して、ゾーンWに関する光量データ
A を決定する。ゾーンWには遮光部が一切無いので、
光量データWA はビームスポットの全光量を示してい
る。ゾーンP〜Rについても同様に、各光ビームLB毎
の光量データPA 〜RA が求められる。採取される光量
データを、光ビームLBa〜LBdについては図5(2)
〜図5(5) に、光ビームLBe〜LBhについては図6
(2) 〜図6(5) に示す。これらの光量データの変化か
ら、次に示す様に、各光ビームLBa〜LBhの走査線
に最も近い水平境界部を知ることができる。
【0053】即ち、光ビームLBa、LBb、LBcの
場合では、最寄りの水平境界部はゾーンQにあり、光ビ
ームLBd、LBe、LBhでは最寄りの水平境界部は
ゾーンRにあり、光ビームLBg及びLBhでは最寄り
の水平境界部はゾーンPにあることがわかる。
【0054】図7は、本実施例に適用されているマスク
17、21のパターンを示す平面図である。図2の一般
形状との関係では、N=6、Sij=500μm、S′ij
=0mm、Pij=6μm、Hij=36μm(=Pij×
6)、H′ij=36μm(=Pij×6)である。その結
果、500μm×36μmの6個の矩形領域が副走査方
向xに6μmずつずれながら連ながることとなり、これ
により形成されたステップ状の遮光部60が、6μmの
等間隔で副走査方向xに配列されたパターンが形成され
る。本実施例で適用される光ビームLBのビーム径は4
0μm〜45μmであり、前述の条件〜が満足され
ている。又、本出願人が、0゜C〜40゜Cの温度範囲
内でポリゴンミラーの面倒れ変化量と微小偏向器の特性
変化とを実測した結果は、前者が最大10μm前後であ
り、後者が最大5μm程度であった。従って、Hij
H′ijとはそれぞれ36μmであるから、条件及び
は十分に満足されている。原理的には、条件、の大
小関係で良いが、実用的には数2のように設定して、余
裕をみている。加えて、条件及び′も又、満足され
ている。
【0055】
【数2】
【0056】図7には、ポリゴンミラー11が6面体で
あるものとして、各面で反射された光ビームLB1〜L
B6の(補正前の)走査線が描かれている。後述する通
り、これらの走査線は、予め設定された標準駆動信号に
よって微小偏向器7を駆動することにより得られるもの
である。
【0057】図8は、光ビーム走査装置に於ける電気系
の構成を示したブロック図である。本電気系は、コント
ローラ25を中核として構成される出力エンジン43
と、光ビーム走査装置の指令塔であるDTP(Desk Top
Publishing) 用コンピュータ44より成る。DTP用コ
ンピュータ44は、画像信号に基づき変調信号を作成す
る部分であると共に、光ビーム走査装置の各部を動作さ
せるための指令信号を出力エンジン43のホストコンピ
ュータ41へ出力する。例えば、レーザダイオード4を
発振させるための変調信号V1 や、ポリゴンミラー11
やローラ15を回転制御するための指令信号や、ピエゾ
アクチュエータ5へ駆動信号V2 を発するための指令信
号等である。これらの信号を総称して、図8中では、指
令信号V14として記述している。
【0058】出力エンジン43は、記述したスタートセ
ンサ19及びエンドセンサ23、コントローラ25、ホ
ストコンピュータ41、機械系コントローラ42、ピエ
ゾアクチュエータ5(記述済)、ピエゾアクチュエータ
ドライバ5D、レーザーダイオード4(記述済)に大別
される。この内、コントローラ25が出力エンジン43
の中核となる部分であって、両センサ19、23の検出
信号V3 、V4 に基づき、最適な駆動信号V2 を各面毎
に演算処理により決定する部分である。
【0059】ホストコンピュータ41は、DTP用コン
ピュータ44の指令信号V14を受けて、機械系コントロ
ーラ42、レーザーダイオード4及びコントローラ25
のプロセッサ35に対して、それぞれ制御信号V12、変
調信号V1 及び動作指令信号V11を出力する。ここで機
械系コントローラ42とは、ポリゴンミラー11やロー
ラ15等の各駆動機構(モータ等)を制御するコントロ
ーラを総称した用語である。
【0060】コントローラ25は、プロセッサ35を中
核として構成され、その他に電圧変換回路26、27、
加算回路28、A/D変換器29、平均化回路30、比
較器31、33、プログラムROM36、スタティック
RAM37、面倒れ補正用標準データROM38及びD
/A変換器39を有している。プログラムROM36
は、プロセッサ35に、スタートセンサ19及びエンド
センサ23の検出信号V3 、V4 に基づき駆動信号V2
を決定するという補正処理を実行させるための補正アル
ゴリズムに関するプログラムを保有している。又、面倒
れ補正用標準データROM38は、上記補正処理の際に
用いられる標準駆動信号V15をポリゴンミラー11の各
面毎に保有している。更に、スタティックRAM37
は、プロセッサ35が補正処理により求めた各面毎のD
/A変換器39へ与える駆動信号V10を保有するメモリ
である。
【0061】スタートセンサ19の検出信号V3 (電流
信号)は一旦OPアンプ24により増幅された上で、電
圧変換回路26によって電圧値としての検出信号V5
変換される。そして、検出信号V5 は、加算回路28と
比較器31の各入力端子に入力される。この内、比較器
31は、割込み信号V8 を生成してプロセッサ35に当
該信号V8 を与えるための回路であり、検出信号V5
コンパレートレベル32との比較により割込み信号V8
を生成する。エンドセンサ23の検出信号V4について
も同様である。
【0062】加算回路28は、両検出信号V5 、V6
の加算処理を行い、検出信号V7 を生成する。即ち、V
7 =V5 +V6 である。ところで、光ビームLBがスタ
ートセンサ19上を走査されたときには、エンドセンサ
21は光ビームLBを検出しておらず、その検出信号V
6 はオフセット値を除けば0値であるため、検出信号V
7 は実質的に検出信号V5 そのものである。逆にエンド
センサ21上を光ビームLBが走査される時点では、検
出信号V7 は実質的に検出信号V6 そのものである。そ
して、検出信号V7 はその後平均化される。このこと
は、検出信号V3、V4 のそれぞれに対して個別にA/
D変換回路を設けてA/D変換するのと等価であること
を意味している。つまり、加算回路28を設けて両検出
信号V3 、V4 の加算処理を行うことにより、比較的高
価なA/D変換回路の個数を削減することができるわけ
である。勿論、この様な回路構成とせずに、個別にA/
D変換処理を行っても良い。
【0063】プロセッサ35は、ホストコンピュータ4
1が出力する動作指令信号V11を受けて、補正アルゴリ
ズムの実行を開始する。そして、割り込み信号V8 を受
けて検出信号V3 の取り込みを行うと共に、更に割込み
信号V9 に応じて検出信号V4 の取り込みをも行う。そ
こで以下では、上記補正アルゴリズムの詳細について説
明することとする。
【0064】ここではポリゴンミラー11の面数を6と
して、6面の安定化を図るための補正アルゴリズムにつ
いて述べる。勿論、ポリゴンミラー11の面数に関係な
く、本補正アルゴリズムを適用できる。本補正アルゴリ
ズムを要約すれば、次の通りである。
【0065】1) 標準駆動信号V15で光ビームLBを走
査し、光量を実測する。
【0066】2) 実測データから、6本の走査線中、光
量値が0.5に最も近いものを求め、これにより基準と
すべき水平境界部を特定する。
【0067】3) 各走査線が基準とすべき水平境界部に
沿う様に、標準駆動信号V15を補正して駆動信号V2
する。これらの処理は、両検出信号V3 、V4 について
行う。
【0068】図9及び図10は、補正アルゴリズムを示
したフローチャートである。この内、ステップS1は準
備ステップであり、標準駆動信号V15を決定するステッ
プである。これは、特開平2−114228号公報に開
示された方法を用いて決定される。つまり、L字型のパ
ターンが走査範囲の全域をカバーする様に周期的に形成
されたグレーティングセンサを走査ラインSL上に配置
すると共に、露光用の光ビームで当該グレーティングセ
ンサを走査する。そして、得られた光量検出信号より、
L字型パターンの水平境界部70(主走査方向に水平)
上を光ビームが走査する様に、ピエゾアクチュエータ5
の駆動信号を決定する。この駆動信号が正に標準駆動信
号V15であり、本信号V15は決定後に面倒れ補正用標準
データROM38に格納される。この後、グレーティン
グセンサは取外される。
【0069】ステップS2では、標準駆動信号V15によ
り微小偏向器7を制御し、実際に光ビームLBを主走査
方向yへ走査する。但し、この時点では光ビームLBは
画像信号による変調を受けておらず、また、ローラ15
上には感材14の露光面が位置していない。
【0070】DTP用コンピュータ44が指令信号V14
を発したのに応じてホストコンピュータ41は、プロセ
ッサ35に動作指令信号V11を出力する。これを受けて
プロセッサ35は、プログラムROM36内の補正アル
ゴリズム用プログラムを起動させると共に、このプログ
ラムのコマンドに基づき、面倒れ補正用標準データRO
M38より、標準駆動信号V15をポリゴンミラー11の
各面に対応して読出し、各信号V15をD/A変換器39
及びピエゾアクチュエータドライバ5Dを介してピエゾ
アクチュエータ5へ出力する。これにより、微小偏向器
7は、各面毎に、所定の量だけ光ビームLBのポリゴン
ミラー11への入射角度を変更する。この場合、既述し
た経時変化や各面の歪みによる影響を受けて、各面毎
に、光ビームLBの副走査方向の投射位置が変動する。
【0071】ステップS3では、スタートセンサ19
は、各面毎に(ここでは6本の走査線について)スター
ト位置側での光量を検出し、その検出信号V3 がプロセ
ッサ35内に取り込まれる。エンドセンサ23について
も同様である。尚、平均化回路30は、図5及び図6の
説明で既述した光量の平均化を行う部分である。即ち、
平均化回路30は、マスクパターン中に想定された各ゾ
ーン毎に、一つのゾーン内の数個の位置における検出信
号を平均化し、その平均後の検出信号を当該ゾーンに於
ける光量信号としてプロセッサ35へ出力する。
【0072】ステップS4〜S7は、いずれもプロセッ
サ35内において行われる演算処理である。先ず、ステ
ップS4において、プロセッサ35は、ポリゴンミラー
11の各面毎に、各ゾーンの光量信号を規格化する。こ
の規格化処理は、スタート位置側及びエンド位置側の光
量信号のそれぞれについて実行されるものであり、具体
的には、次の数3によって与えられる演算により行われ
る。
【0073】
【数3】
【0074】但し、数3では、ポリゴンミラー11の各
面を番号付けしてその面番号をk(1≦k≦6)として
表わすと共に、第k番目の面で反射された光ビームLB
の完全透光部及び遮光部内に於ける光量信号を、それぞ
れW(k)、b(k)として表わしている。
【0075】又、信号Pzl(k)は、パターン内の第l
番目(図7において左側からl番目(1≦l≦6))の
ゾーンZl に於ける、第k番目の面に関する光量信号
(平均化処理済み)を表わしており、記号Absは、
〔…〕内の計算値の絶対値をとることを意味している。
【0076】図7のパターンでは階段状(ステップ型)
の遮光部60が実質的に基本単位となるので、完全透光
部61を除くと、6つのゾーンZ1 〜Z6 が存在してい
る。従って、スタート位置及びエンド位置の各々におい
て、6面の各々について6つのゾーンZ1 〜Z6 の光量
信号の規格化データPZ1(k)〜PZ6(k)が求められ
る。
【0077】ステップS5では、プロセッサ35は、ス
タート位置側及びエンド位置側の各々について、各ゾー
ンZl 毎に、当該ゾーンZl 内でいずれの光ビームLB
の走査線がステップ部62の水平境界部63(遮光部6
0と透光部64との境界部の内で主走査方向yに平行な
境界部)に最も近いかを判定する。この判定は、次の数
4により与えられる演算処理(ステップS51)と数5
により与えられる演算処理(ステップS52)とにより
行われる。
【0078】
【数4】
【0079】
【数5】
【0080】ここで、記号Max、Minは、各々、
「最大値をとること」及び「最小値をとる水平境界部を
判定すること」を意味する。
【0081】本ステップS5により、6本の光ビームL
Bの投射位置を全てその位置まで移動すべき水平境界部
(光量:0.5)を有するゾーンZ0 が求められること
となる。つまり、各光ビームLBの投射位置を移動する
ために必要なピエゾアクチュエータ5に対する負荷を出
来る限り小さくすることが出来る、水平境界部の位置が
予測されるわけである。
【0082】しかし、この段階では、まだその様な水平
境界部が遮光部60における副走査方向の上方または下
方のいずれにあるか最終的に特定されていない。つま
り、当該ゾーンZ0 中には、上側、下側の2つの水平境
界部63が存在するため(このことは、他のゾーンZl
についても言える。)、それらの内でいずれの水平境界
部63を特定すれば、上記アクチュエータ5の負荷をよ
り小さくできるかを判断する必要がある。そのための演
算処理がステップS6である。これは次の様にして判断
される。
【0083】先ず、プロセッサ35は、前ステップS5
で特定されたゾーンZ0について、規格された光量信号
P1Z0(k)を各面毎に数6に従い算出する。
【0084】
【数6】
【0085】そして、像面で数μm上方への変位量に対
応するデータ信号をオフセットとして標準駆動信号V15
に加えて、再びドライブし、検出信号V3 、V4 をプロ
セッサ35内に取り込む。そして、プロセッサ35は、
ゾーンZ0 について、今回得られた光量信号p′
Z0(k)を用いて、再び規格化光量信号P2Z0(k)を
算出する(数7)。
【0086】
【数7】
【0087】更に、プロセッサ35は、数8で与えられ
る光量和P1、P2を算出し、両光量和P1、P2を比
較する。
【0088】
【数8】
【0089】ここで図11(a)、(b)に示す様に、
P1<P2の関係が得られるときには、求めるべき水平
境界部63はゾーンZ0 における上側の水平境界部63
である。逆に、P1>P2の関係が得られるときには、
それは下側の水平境界部63であることがわかる。この
様にして、プロセッサ35は、求めるべき水平境界部6
3を特定する。そして、この様にして、プロセッサ35
は、求めるべき水平境界部63を特定する。そして、こ
の特定された水平境界部63へ、6本の光ビームLBの
走査線を全て移動させるわけである。
【0090】丁度、図7では、各面に対応して6本の光
ビームLB1〜LB6がステップ状遮光部60の一つを
横切っている。この場合には、求めるべき水平境界部6
3は、ゾーンZ3 に属する矩形領域の下側の水平境界部
66となる。従って、この水平境界部66上を、6本の
光ビームLB1〜LB6が走査される様に、各面の標準
駆動信号V15を補正する。
【0091】ステップS7では、プロセッサ35は、判
定された水平境界部上を各光ビームLBが走査される様
な、駆動信号V2 を、各面毎に、スタート位置側及びエ
ンド位置側のデータを組合わせて求める。これは、数9
で与えられる演算処理により実行される。
【0092】
【数9】
【0093】ここで、記号kは面番号を、記号mは主走
査方向の位置(走査範囲内に属する位置)の番号を示し
ている。本実施例では、走査範囲はNS 分割されている
ので、1≦m≦NS となる。又、記号V15(k、m)
は、第k番目の面についての第m番目の主走査方向位置
における標準駆動信号を、記号α(k)及びβ(k)
は、第k番目の面について、それぞれスタートセンサ1
9及びエンドセンサ23のオフセット量を示している。
このオフセット量とは、スタート位置側又はエンド位置
側において、特定された水平境界部へ第k番目の面で反
射した光ビームLBを走査するために、ピエゾアクチュ
エータ5へ印加しなければならない補正値を意味してい
る。ここで、プロセッサ35は、予め1ステップ内につ
いて、光量信号pZl(k)のレベルとピエゾアクチュエ
ータ5の駆動補正量との関係をテーブル値として保有し
ており、このテーブル値と実測・計算された光量信号p
Z0(k)とを比較することにより、オフセット量α
(k)、β(k)を直ちに決定することができる。
【0094】図12は、補正前の標準駆動信号V
15(k、m)と補正アルゴリズムによって補正された駆
動信号V2 (k、m)とを対比的に示す図である。但
し、便宜上、6面中、第1〜第3番目の面についてのみ
示している。
【0095】ステップS8では、補正後の駆動信号V2
(k、m)で以てピエゾアクチュエータ5を駆動すると
共に、実際に画像信号によって変調された光ビームLB
を走査する。この際、駆動信号V2 (k、m)はピエゾ
アクチュエータ5の負荷を出来る限り近くする様に設定
されているので、経時変化要因を検出するために必要な
微小偏向器7の偏向角は、図13(b)に示す様に、格
段に軽減される。図13では、斜線部分が経時変化要因
を補正するのに必要な偏向角であり、非斜線部分が面倒
れ補正分である。又、同図(a)は、従来技術において
必要となる偏向角を示している。
【0096】以上の様に本実施例によれば、微小偏向器
7によってビームスポットをPij/2だけ変位させれ
ば、ピエゾアクチュエータ5への負荷を最小化できる水
平境界部上へビームスポットを移動させることができ、
微小偏向器7の偏向角を軽減できる。
【0097】前実施例では、マスクのパターン形状がい
ずれもS′ij=0となる場合であったが、それ以外に
も、例えば図14及び図15に示す様なものを用いるこ
ともできる。図14の例では、全ての矩形領域につい
て、長さSij、Hij、間隔S′ij、H′ij、段差Pij
等しい。また、図15の例では、H11=H21+P11=H
31+P11+P21、S′11=0、S11=S21=S31、P11
=P21の場合である。
【0098】更に、前実施例では、マスクのパターン形
状中、各段差Pijがいずれも図(図5〜図7)の下方向
に向って設定され、ステップ状の遮光部が形成されてい
る場合であったが、本発明はこの様なパターン形状に限
定されるものでもなく、段差Pijが常に図の上方向に向
って形成されている逆のケースや、上方向と下方向とに
向って形成された段差Pijが混在している様なケースに
ついても、本発明のパターン形状として採用することが
できる。この後者の例を模式的に例示したのが、丁度、
図16に示したパターンである。この例では、段差P11
が下方向に向って形成され、且つP11>H11の関係を満
足しているのに対して、逆に段差P21は上方向に向って
形成され、P21<H11、P21<H31、(P11−P21)<
11の関係を満足している。つまり、本例は、各段差P
ijが条件を満足すると共に、その内の少なくとも1つ
が条件′を満足する例となっている。
【0099】また、前実施例では、スタート位置及びエ
ンド位置の両側にセンサ(19、23)を設定していた
が、これは、ポリゴンミラー11の一面内に歪みがある
ことを補正するために採用したものであり、この構成に
本発明が限定されるものではない。即ち、ポリゴンミラ
ー11の面内にその殆ど影響を与える様な歪みがない程
度に平滑度が実現されており、しかも熱膨張等による影
響も無視し得る場合や、レーザープリンタ等の粗画像再
生に適用する場合では、スタート位置又はエンド位置の
いずれか一方に本件センサ(マスク+光量検出器)を設
ければ良い。但し、上記センサをエンド位置に設けると
きには、スタート位置検出用のセンサが別途必要とな
る。
【0100】又、前述の実施例では、スタートセンサ1
9は、スタート位置の検出と副走査方向の投射位置偏差
の検出の両方を兼備えていたが、この2つの機能を分離
して別個に実現する様にしても良い。つまり、スタート
位置検出用のセンサと投射位置偏差検出用のセンサとを
順次に配置するようにしても良い。このことは、エンド
センサ23についても該当する。
【0101】又、本実施例では、fθレンズ13を走査
用レンズとして用いていたが、これに代わってtanθ
レンズやアークサインレンズ等を走査用レンズとして用
いても良い。
【0102】又、本実施例では、矩形領域を遮光部に、
他の部分を遮光部に用いていたが、この関係を逆転させ
て用いることも可能である。即ち、矩形領域を透光部
に、他の部分が遮光部となるマスクパターンを用いても
良い。
【0103】又、光量検出器としては、フォトダイオー
ドの他に、光電子増倍管や光電管やPINフォトダイオ
ードやアバランシェダイオード等の光電素子を用いるこ
ともできる。
【0104】
【発明の効果】請求項1〜請求項5の各発明は、経時変
化によってビームスポットの副走査方向の投射位置がポ
リゴンミラーの各面毎に変動したとしても、補助偏向手
段の駆動範囲の増加を最小限度に抑えて、上記変動を補
正することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ビーム走査装置の走査光学系を示す斜視図で
ある。
【図2】マスクのパターンの形状を一般的に示す説明図
である。
【図3】マスクのパターン内の水平境界部とビームスポ
ットの中心との位置関係を示す説明図である。
【図4】ビームスポットの中心位置と光量との関係を示
す説明図である。
【図5】マスクのパターン形状と各光ビームについての
光量を示す説明図である。
【図6】マスクのパターン形状と各光ビームについての
光量を示す説明図である。
【図7】実施例としてのマスクのパターンの形状を示す
平面図である。
【図8】光ビーム走査装置の電気系を示すブロック図で
ある。
【図9】補正アルゴリズムを示すフローチャートであ
る。
【図10】補正アルゴリズムを示すフローチャートであ
る。
【図11】水平境界部の判断処理を説明する説明図であ
る。
【図12】補正後の駆動信号の例をその標準駆動信号と
共に示す説明図である。
【図13】本発明の効果を示す説明図である。
【図14】マスクのパターンの変形例を示す説明図であ
る。
【図15】マスクのパターンの変形例を示す説明図であ
る。
【図16】マスクのパターンの変形例を示す説明図であ
る。
【図17】従来技術を示す説明図である。
【図18】問題点を示す説明図である。
【符号の説明】
4 レーザーダイオード 5 ピエゾアクチュエータ 6 補正ミラー 11 ポリゴンミラー 13 fθレンズ 14 感材 16、20 ミラー 17、21 マスク 18、22 光量検出器 19 スタートセンサ 23 エンドセンサ 35 プロセッサ 38 面倒れ補正用標準データROM 40 コントローラ 41 ホストコンピュータ 46 主走査検出位置 47、48、49、50 矩形領域 60 ステップ状遮光部
フロントページの続き (72)発明者 永田 信一 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天 神北町1番地の1 大日本スクリーン製 造株式会社内 (72)発明者 城田 浩行 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天 神北町1番地の1 大日本スクリーン製 造株式会社内 (72)発明者 松田 隆雄 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天 神北町1番地の1 大日本スクリーン製 造株式会社内 (72)発明者 福山 克樹 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天 神北町1番地の1 大日本スクリーン製 造株式会社内 (72)発明者 床並 雅宏 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天 神北町1番地の1 大日本スクリーン製 造株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−2142(JP,A) 特開 平4−242713(JP,A) 特開 平2−114228(JP,A) 特開 平2−25828(JP,A) 実開 昭61−79313(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 26/10 H04N 1/113

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像信号に基づき変調された光ビームを
    主偏向手段としてのポリゴンミラーによって感材露光面
    方向へ反射させ、更に反射後の前記光ビームを走査用レ
    ンズを介して前記感材露光面上に結像することによっ
    て、当該光ビームを前記感材露光面上の主走査方向へ走
    査して画像を記録する光ビーム走査装置において、 前記ポリゴンミラーに入射する前記光ビームの光路上に
    配置され、駆動信号に応じて前記光ビームの前記ポリゴ
    ンミラーへの入射角度を補正する補助偏向手段と、 前記主走査方向の走査範囲のスタート位置又はエンド位
    置の内で少なくとも一方の位置に於いて、前記ポリゴン
    ミラーの各面毎に各光ビームの前記主走査方向に直交す
    る副走査方向の投射位置偏差を検出する投射位置偏差検
    出手段と、 前記投射位置偏差検出手段の検出信号に基づき前記駆動
    信号を決定して、その駆動信号を前記補助偏向手段へ出
    力する駆動信号決定手段とを備えてなり、 前記投射位置偏差検出手段は、前記光ビームに対しては
    当該光ビームを透光させる透光部と遮光する遮光部とを
    備えたパターンを有し、しかも当該透光部及び遮光部の
    何れか一方が、前記主走査方向及び副走査方向にそれぞ
    れN個及びM個(N≧2、M≧2)配置された複数の矩
    形領域を有しており、 前記矩形領域の前記主走査方向及び副走査方向の長さを
    それぞれSij、Hijとして、前記主走査方向及び副走査
    方向の各方向に対して隣合う両矩形領域の間隔をそれぞ
    れS′ij、H′ijとして、更に前記主走査方向に対して
    隣合う両矩形領域の前記副走査方向への段差をPijとし
    て表すならば(1≦i≦N、1≦j≦M)、前記複数の
    矩形領域はそれぞれ、 (1) Sij≧(前記光ビームの主走査方向のビーム
    径)、 (2) Hij≧(前記光ビームの副走査方向のビーム径)
    /2、 (3) H′ij≧(前記光ビームの副走査方向のビーム
    径)/2、 (4) Hij≧(前記ポリゴンミラーの面倒れ変化量+前記
    補助偏向手段の経時的変化によって生じる副走査方向の
    投射位置偏差)、 (5) H′ij≧(前記ポリゴンミラーの面倒れ変化量+前
    記補助偏向手段の経時的変化によって生じる副走査方向
    の投射位置偏差)、 (6) S′ij≧0 (7) Pij>0、 の関係を満足すると共に、前記投射位置偏差とは、前記
    各矩形領域の境界線中で前記主走査方向に水平な境界線
    に当たる水平境界部と各ビームスポットの中心との距離
    に関する情報であることを特徴とする光ビーム走査装
    置。
  2. 【請求項2】 前記投射位置偏差検出手段は前記スター
    ト位置に於いてのみ配置されていることを特徴とする請
    求項1記載の光ビーム走査装置。
  3. 【請求項3】 前記投射位置偏差検出手段は前記エンド
    位置に於いてのみ配置されていることを特徴とする請求
    項1記載の光ビーム走査装置。
  4. 【請求項4】 前記投射位置偏差検出手段は前記スター
    ト位置及びエンド位置のそれぞれに於いて配置された第
    1及び第2投射位置偏差検出手段より成り、 前記駆動信号決定手段は前記第1及び第2投射位置偏差
    検出手段の各検出信号に基づき前記駆動信号を決定する
    手段であることを特徴とする請求項1記載の光ビーム走
    査装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動信号決定手段は、前記ポリゴン
    ミラーの各面毎に標準駆動信号を記憶しており、前記各
    面毎に当該標準駆動信号を前記補助偏向手段に出力して
    得られる前記各検出信号に基づき前記標準駆動信号を補
    正し、補正後の標準駆動信号を前記駆動信号に決定する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記
    載の光ビーム走査装置。
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