JP3065506B2 - ピラゾリジン誘導体及びラジカルスカベンジャー、脳梗塞抑制剤、脳浮腫抑制剤 - Google Patents
ピラゾリジン誘導体及びラジカルスカベンジャー、脳梗塞抑制剤、脳浮腫抑制剤Info
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Description
に生体内におけるラジカルスカベンジャーとして有効な
誘導体に関する。
に及ぼす影響が注目されるようになった。活性酸素やフ
リーラジカルは我々が酸素を利用して生存し続ける限り
常に体内で発生し、そして消去されるものである。これ
らは一般には生体防御の一環として生体にとって有利な
方向に作用する。しかし、その一方で生体のラジカルに
対する防御能を上回る量の生成をみた場合には、これら
が生体の膜や組織を構成する生体内成分を攻撃しさまざ
まな病態の形成や増悪を引き起こすことになる。現時点
で活性酸素・フリーラジカルが関与していると考えられ
る病態や疾患としては、脳梗塞、脳浮腫、パーキンソン
病のような脳神経疾患、肺酸素中毒、成人呼吸窮迫症候
群のような肺疾患、虚血性心疾患(心筋梗塞、不整脈な
ど)、動脈硬化のような循環器疾患あるいは消化性潰
瘍、潰瘍性大腸炎、クローン病のような消化器疾患など
があり枚挙にいとまがない。
ら、活性酸素・フリーラジカルのスカベンジャーを上記
のような疾患の治療薬に応用しようとする試みがなされ
てきている。例えば、脳浮腫に対しては、マイルドなラ
ジカルスカベンジャーであるマンニトールが臨床の場で
使用されているが、2週間にわたる連続投与が必要とさ
れている。最近、AVS(現在申請中)やMCI186(現在第
3相臨床治検中)のようなラジカルスカベンジャーが開
発されてきているが、これらの化合物の対象疾患は脳浮
腫のみとされており、ラジカルスカベンジャーで脳梗塞
を抑える医薬品は現状では皆無の状態にある。
なり、これを臨床患者に投与してその組織保護作用が検
討されつつある。急性期心筋梗塞もその対象疾患の1つ
であるが、逆に、本疾患に対する治療薬としてSOD以外
のラジカルスカベンジャーは知られていない。また、不
整脈に対しては局所麻酔剤であるリドカインが臨床的に
使用されているのみである。
に鑑みなされたものであり、その目的は、ラジカルスカ
ベンジャーとして脳浮腫、脳梗塞に有効な低分子化合物
を見いだし、さらには活性酸素・フリーラジカルが関与
している各種の疾患に有効な低分子化合物を見いだすこ
とにある。
に本発明者らが鋭意研究を進めてきた結果、特定のピラ
ゾリジン誘導体及びその薬理的に許容される塩はラジカ
ルスカベンジャーとして脳浮腫、脳梗塞に有効であるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
体は、下記一般式化5で示されることを特徴とする。
式−CS−,式−CH2CO−、あるいは−CH=CH
−CO−で示される基、Bは式−O−,式−NH−で示
される基を意味し、nは1又は2の整数を意味する。ま
た、Rはアルケニル基、R1,R2は低級アルキル基、
ベンジル基を意味する。)また、Rが分岐アルケニル基
であることを特徴とすることが好適である。また、本発
明において、Rが式R3−C(CH3)=CH−CH2
−(式中R3はメチル基、プレニル基−CH 2 −、ゲラ
ニル基−CH 2 −を意味する。)で示される基であるこ
とが好適である。また、本発明において、R1及びR2
がエチル基であることが好適である。また、本発明にお
いて、Aは−CO−基、Bは−NH−基であることが好
適である。
式化6で示されることが好適である。
が好適である。
式化7で示されることが好適である。
ラニル−CH 2 −基を意味する。また、R1,R2は低
級アルキル基又はベンジル基である。)また、前記化7
の化合物において、R1,R2はエチル基であることが
好適である。また、前記化7の化合物において、R3は
プレニル−CH 2 −基であることが好適である。
は、下記一般式化8で示されることが好適である。
O−,式−CS−,式−CH2CO−、あるいは−CH
=CH−CO−で示される基、Bは式−O−,式−NH
−で示される基を意味する。)また、本発明にかかるラ
ジカルスカベンジャーは、前記ピラゾリジン誘導体ない
しその薬理学的に許容される塩を主成分とすることを特
徴とする。また、本発明にかかる脳梗塞抑制剤は、前記
ピラゾリジン誘導体ないしその薬理学的に許容される塩
を主成分とすることを特徴とする。また、本発明にかか
る脳浮腫抑制剤は、前記ピラゾリジン誘導体ないしその
薬理学的に許容される塩を主成分とすることを特徴とす
る。
る。本発明化合物において、Rに見られるアルケニル基
とは二重結合が1つ以上含まれる炭素数2〜20の直鎮も
しくは分岐状のアルケニル基を意味するが、好ましくは
分岐アルケニル基であり、特に好ましくはプレニル基、
ゲラニル基、ネリル基、ファルネシル基である。なお、
二重結合の立体配置についてはシス(cis)、トランス(t
rans)の2種類が存在するが、アルケニル基中の各々の
二重結合はこのいずれであってもよい。
ル基もしくはベンジル基であり、ここで低級アルキル基
とは炭素数1〜6の直鎮もしくは分岐状のアルキル基で、
例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル
基、イソプロピル基、イソブチル基、l−メチルプロピ
ル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、l−エチルプロ
ピル基、イソアミル基、n−ヘキシル基などを挙げるこ
とができるが、好ましくはエチル基である。
換もしくは無置換ベンジル基を意味し、この場合の置換
基とは低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルコ
キシカルボニル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ
基、低級アルキル基もしくは低級アシル基で置換されて
いても良いアミノ基あるいはハロゲン原子を意味する
が、好ましくは低級アルコキシ基である。この定義にお
ける「低級アルキル基」とは上記と同様であり、「低級
アルコキシ基」とは上記の低級アルキル基から誘導され
る基を意味し、「低級アルコキシカルボニル基」とは上
記の低級アルキル基から誘導される基を意味し、「低級
アシル基」とは炭素数2〜6の直鎮もしくは分岐状のアシ
ル基で、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル
基、イソブチリル基、ピバロイル基等を挙げることがで
きる。
の薬理的に許容される塩は、ラジカルスカベンジャーと
して抗酸化作用及び脂質過酸化抑制作用を有し、しかも
安全性が高い。このため、虚血再潅流などにより発生す
るラジカルがその発症要因とされている各種の傷害、例
えば、脳梗塞、脳浮腫の予防・治療剤として有用であ
り、また心筋梗塞、不整脈などに対しても有用性が期待
できる。さらに、本発明化合物は従来知られているラジ
カルスカベンジャーと異なり、一剤で脳浮腫と脳梗塞に
有効なものもあることが示された。
規な化合物である。公知の類似化合物としては、特開昭
54-41873(US 4,207,327)に抗嘔吐作用を有するピラゾ
リジン誘導体が、特開平2-207069に中枢神経作用、嘔吐
抑制作用、胃腸運動促進作用を有するピラゾリジン誘導
体が、US 4,624,961に記憶改善作用を有するピラゾリジ
ン誘導体が記載されている。しかしながら、本発明の薬
理学的効果に関わりがあると思われる公知化合物として
は、Am. Heart J. 88, 664 (1974)記載の抗不整脈作用
を有するピラゾリジン誘導体、4-アミノ-N-(1,2-ジエチ
ル-4-ピラゾリジニル)ベンズアミドのみである。本発明
に関わるピラゾリジン誘導体は、基本骨格の芳香環上に
アルケニルオキシ基、好ましくは置換または無置換プレ
ニルオキシ基を有することを特徴とするピラゾリジン誘
導体であり、故に上記の公知ピラゾリジン誘導体とは異
なり新規な化合物である。
示す図1ないし図5に示す反応式A〜Eによって製造す
ることができる。製造方法としては、たとえば、「新実
験化学講座」(丸善)や「ペプチド合成」(丸善)に記
載されている一般的な製法を用いることができる。ま
ず、図1に示す反応式A中、A1 は、-CO-、-CH2CO- ま
たは -CH=CH-CO-を表し、R1、R2、R3、B およびnは一
般式(I)の定義のとおりである。
は、一般式(II)で表されるカルボン酸と一般式(II
I)で表されるアミンとから一般式(I-a)で表される本
発明に係わるアミド化合物が得られる。本反応において
は混合酸無水物を経由する方法、酸塩化物を経由する方
法、縮合剤を用いる方法、カルボニルジイミダゾール類
を用いる方法あるいはアジドを経由する方法などの公知
のアミド結合形成反応を使用することができる。
て例えば、ジフェニルホスフィニッククロリド、オキシ
塩化リン、クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソブチル、
塩化ピバロイルなどを用いて、カルボン酸(II)をその
対応する酸無水物へと変換した後、アミン化合物(II
I)と反応させる。添加剤としては例えば、有機塩基で
あるトリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリ
ンなどが用いられる。溶媒としては例えば、ジクロロメ
タン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ピリジンなどの芳香族化合
物、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル
類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセト
アミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどが用
いられる。反応温度、反応時間は使用する原料化合物に
応じて変化させれば良いが、通常−15℃から溶媒の還
流温度の範囲で行われる。
ン、三塩化リン、塩化チオニルなどを用いて、カルボン
酸(II)をその対応する酸塩化物へと変換した後、アミ
ン化合物(III)と反応させる。添加剤としては例え
ば、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリ
ンなどの有機塩基、水酸化ナトリウムなどの無機塩基、
あるいは酢酸ナトリウムや炭酸カリウムなどの塩が用い
られる。溶媒としては例えば、ジクロロメタン、クロロ
ホルムなどのハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ピリジンなどの芳香族化合物、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエー
テル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルア
セトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシド、水
あるいはそれらの混合溶媒などが用いられる。反応温
度、反応時間は使用する原料化合物に応じて変化させれ
ば良いが、通常0℃から溶媒の還流温度の範囲で行われ
る。
ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−(3−
ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド
塩酸塩(WSCI)などのカルボジイミド類や四塩化チタ
ン、四塩化ケイ素などの塩化物が縮合剤として用いられ
る。溶媒としては例えば、ジクロロメタン、クロロホル
ムなどのハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、ピリジンなどの芳香族化合物、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジメチルスルホキシドなどが用いられる。本反応は
必要に応じて1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOB
t)やN−ヒドロキシスクシンイミド(HOSu)などを添
加して行っても良い。反応温度、反応時間は使用する原
料化合物に応じて変化させれば良いが、通常−78℃か
ら溶媒の還流温度の範囲で行われる。
る方法では、1,1'−カルボニルジイミダゾールを用
いてカルボン酸(II)をその対応するN−アシル誘導体
へ導き、これとアミン(III)とを反応させる方法が用
いられる。溶媒としては例えば、ジクロロメタン、クロ
ロホルムなどのハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジメチルスルホキシドなどが用いられる。反応温
度、反応時間は使用する原料化合物に応じて変化させれ
ば良いが、通常0℃から溶媒の還流温度の範囲で行われ
る。
ば、ジフェニルホスホリルアジドなどを用いてカルボン
酸(II)をその対応するアジドへと変換した後、アミン
(III)と反応させる。添加剤としては例えば、有機塩
基であるトリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモル
ホリンなどが用いられる。溶媒としては例えば、ジクロ
ロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、ピリジンなどの芳香族化
合物、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル
類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセト
アミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどが用
いられる。反応温度、反応時間は使用する原料化合物に
応じて変化させれば良いが、通常0℃から溶媒の還流温
度の範囲で行われる。
は、カルボン酸(II)をジクロロメタン、N,N−ジメチ
ルホルムアミド等に溶解し、添加剤としてのHOBt 、HOS
uの存在または非存在下、DCC、WSCI等の縮合剤を加えて
攪拌した後、アミン(III)を加え0℃から室温の範囲
で反応を行なうことにより目的を達する。反応式Aにお
いて B が -O- の場合には、一般式(II)で表される
カルボン酸と一般式(III)で表されるアルコールとか
ら一般式(I-a)で表される本発明に係わるエステル化
合物が得られる。本発明においては、脱水縮合による方
法、酸塩化物を経由する方法などの公知のエステル結合
形成反応を使用することができる。
は、触媒として硫酸、塩酸などの鉱酸、p−トルエンス
ルホン酸などの有機酸、三フッ化ホウ素エーテラートな
どのLewis 酸を用いる方法、無水硫酸マグネシウムやモ
レキュラーシーブなどの乾燥剤を共存させる方法などを
とることができる。また、トリフルオロ酢酸無水物やN,
N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)などの縮
合剤を用いることもでき、この際ピリジン、4−ジメチ
ルアミノピリジンなどを併用することが可能である。ま
た、トリフェニルホスフィンの存在下、ジアゾカルボン
酸ジエチルを用いることもできる。溶媒としては例え
ば、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭
化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、ピリジンなど
の芳香族化合物、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど
のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミドなどのアミド類が用いられる。反応温
度、反応時間は使用する原料化合物に応じて変化させれ
ば良いが、通常0℃から溶媒の還流温度の範囲で行われ
る。
ン、三塩化リン、塩化チオニルなどを用いて、カルボン
酸(II)をその対応する酸塩化物へと変換した後、アル
コール(III)と反応させる。添加剤として例えば、ト
リエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリンなど
の有機塩基、水酸化ナトリウムなどの無機塩基、あるい
は酢酸ナトリウムや炭酸カリウムなどの塩が用いられ
る。溶媒としては例えば、ジクロロメタン、クロロホル
ムなどのハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、ピリジンなどの芳香族化合物、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル
類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセト
アミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシド、水ある
いはそれらの混合溶媒などが用いられる。反応温度、反
応時間は使用する原料化合物に応じて変化させれば良い
が、通常0℃から溶媒の還流温度の範囲で行われる。
クロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド等に溶解
し、添加剤としての4−ジメチルアミノピリジンの存在
下または非存在下、DCC、WSCI等を加えて攪拌した後、
アルコール(III)を加え0℃から室温の範囲で反応を
行なうことにより目的を達する。また、図2に示す反応
式B中、Xはハロゲン原子を表し、R1、R2、R3、B
およびnは一般式(I)の定義のとおりである。
と化合物(III)とを反応させることにより一般式(I)
において A が -CH2- である本発明化合物(I-b)を合
成することができる。反応は塩基の存在下に行うことが
でき、ナトリウムアミド、トリエチルアミン、水素化ナ
トリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、酸化バリ
ウム、酸化銀などが用いられる。また、触媒量のヨウ化
カリウムを加えることもできる。溶媒としては例えば、
メタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコール
類、ベンゼン、トルエン、キシレン、ピリジンなどの芳
香族化合物、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジ
メチルスルホキシド、アセトンなどのケトン類などが使
用される。反応温度、反応時間は使用する原料化合物に
応じて変化させれば良いが、通常0℃から溶媒の還流温
度の範囲で行われる。
ラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等に溶解
し、水素化ナトリウム等を加えて攪拌した後、ハロゲン
化合物(IV)を加えて室温から溶媒の還流温度の範囲で
反応を行なうことにより目的を達する。また、図3に示
す反応式C中、A1 は、-CO-、-CH2CO- または -CH=CH-
CO-を表し、A2 は、-CS-、-CH2CS- または -CH=CH-CS-
を表す。R1、R2、R3、Bおよびnは一般式(I)の
定義のとおりである。
れる化合物を一般式(I-c)で表される化合物に変換す
ることにより本発明化合物が得られる。反応に用いられ
る試薬としては、たとえば Lawesson's 試薬(2,4−
ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,
4−ジホスフェタン−2,4−ジスルフィド)、五硫化
リンなどがある。また B が -NH- の場合には、アミド
化合物(I-a)をホスゲンと反応させて得られるイミド
イルクロリドを、硫化水素と反応させることによっても
チオアミド化合物(I-c)を合成することができる。溶
媒としては例えば、ジクロロメタン、クロロホルムなど
のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ピリジンなどの芳香族化合物、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジメチルスルホキシドなどが用いられる。反応温
度、反応時間は使用する原料化合物に応じて変化させれ
ば良いが、通常0℃から溶媒の還流温度の範囲で行われ
る。
エン等に溶解し、Lawesson's 試薬を加え、室温から溶
媒の還流温度の範囲で反応を行なうことにより目的を達
する。また、図4に示す反応式D中、A1 は、-CO-、-C
H2CO- または -CH=CH-CO-を表し、X はハロゲン原子を
表す。R1、R2、R3 およびnは一般式(I)の定義の
とおりである。反応式Dにおいて、一般式(V)で表さ
れるカルボン酸と一般式(VI)で表されるアミン化合物
を反応させてアミド化合物(VII)を合成し、次に塩基
存在下でアルケニルハライド(VIII)と反応させること
により、一般式(I-d)で表される本発明化合物が得ら
れる。本反応における一段階目のアミド結合形成反応で
は、反応式Aにおける反応条件と同様の条件で行うこと
ができ、次のアルケニルハライド(VIII)との反応では
反応式Bおける反応条件と同様の条件下で反応を実施す
ることができる。
よびnは一般式(I)の定義のとおりである。反応式E
においてアミド化合物(I-e)を還元することにより、
一般式(I)において A が -CH2- 、B が -NH- であ
る本発明に係わるアミン誘導体(I-f)へ導くことがで
きる。還元方法としては一般的な方法が用いられる。還
元剤としては、たとえば水素化アルミニウムリチウムな
どの水素化アルミニウム化合物、ジボラン、水素化ホウ
素ナトリウムや硫化水素化ホウ素ナトリウムなどの水素
化ホウ素化合物、トリエチルシランなどの水素化ケイ素
化合物、ラネーニッケルなどの金属化合物が用いられ
る。添加剤として、塩化コバルト、塩化亜鉛、塩化アル
ミニウムなどを用いることもできる。溶媒としては、例
えばジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭
化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、ピリジンなど
の芳香族化合物、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンなどのエーテル類、メタノール、エタノ
ールなどのアルコール類が用いられる。反応温度、反応
時間は使用する原料化合物に応じて変化させれば良い
が、通常0℃から溶媒の還流温度の範囲で行われる。
チウムをジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の溶
媒中に懸濁させ、そこへアミド化合物(I-e)を加えて
0℃から溶媒の還流温度の範囲で反応を行なうことによ
り目的を達する。一方、反応式Aで用いられる原料化合
物(II)は以下のように図6に示す反応式Fによって製
造することができる。反応式F中、A1 は、-CO-、-CH2
CO- または -CH=CH-CO- を表し、Ra はメチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、t−ブチル基などの低級アルキ
ル基またはベンジル基を表す。Xはハロゲン原子を表
し、R3 およびnは一般式(I)の定義のとおりであ
る。
X)をアルケニルハライド(VIII)を用いてアルキル化
し、ついで加水分解することによりカルボン酸(II)を
合成することができる。本反応の一段階目のアルキル化
反応は、反応式Bにおける反応条件と同様の条件で行う
ことができる。また、2段階目の反応では、エステル化
合物(X)を酸あるいは塩基の存在下で加水分解するこ
とにより、カルボン酸(II)を合成することができる。
酸としては塩酸、硫酸、p-トルエンスルホン酸など、塩
基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、カリウ
ムt−ブトキシドなどが用いられる。溶媒としてはギ
酸、酢酸などのカルボン酸類、メタノール、エタノール
などのアルコール類、水あるいはこれらの混合溶媒など
が使用される。反応温度、反応時間は使用する原料化合
物に応じて変化させれば良いが、通常0℃から溶媒の還
流温度の範囲で行われる。具体的には、例えばエステル
化合物(X)をメタノール、エタノールなどのアルコー
ル類に溶解し、水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウ
ム水溶液を加え、室温から還流温度で反応を行うことに
より目的を達する。
される原料化合物は、以下のように図7に示す反応式G
によって製造することができる。式中、Ra はメチル
基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基などの低
級アルキル基またはベンジル基を表し、Xはハロゲン原
子を表す。R3 およびnは一般式(I)の定義のとおり
である。反応式Gにおいて、エステル化合物(XI)を還
元することにより、アルコール(XII)を合成し、つい
でハロゲン化することによりハロゲン化合物(IV)を得
ることができる。本反応の一段階目の還元反応は、反応
式Eにおける反応条件と同様の条件下で行うことができ
る。また、二段階目の反応は、塩酸や臭化水素酸などの
強酸、三臭化リン、三塩化リン、五塩化リンなどのリン
化合物、塩化チオニル、N−ハロゲノスクシンイミドと
ジメチルスルフィドなど、一般的なハロゲン化反応を用
いて実施することができる。具体的には、例えばN−ク
ロロスクシンイミドとジメチルスルフィドのジクロロメ
タン溶液にアルコール(XII)を加え、0℃から室温で
反応を行うことにより目的を達する。
いる原料化合物で、とくに記述していない化合物 (II
I)、(V)、(VI)、(VIII)及び(IX)は、商業上入
手可能であるか、あるいは公知の方法を用いて容易に合
成することができる。例えば、アミン(VI)は特開昭 5
7-59868 などに記載の方法にしたがって合成することが
可能である。本発明で提供される一般式(I)で表され
る化合物は、必要に応じて酸付加塩とすることができ
る。酸付加塩としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硫
酸、リン酸などの無機酸との塩、酢酸、プロピオン酸、
クエン酸、乳酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、コ
ハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸などの有機酸との塩
が挙げられる。これらの塩は通常の方法により容易に製
造することができる。なお、本発明にかかるピラゾリジ
ン誘導体を脳梗塞、脳浮腫のような脳神経疾患治療薬と
して用いる場合、内服薬あるいは注射薬として用いるの
が一般的である。
場合には、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ
剤などとして経口的に投与してもよいし、また坐剤など
として非経口的に投与してもよい。投与量は症状の程
度、個人差、年齢などにより下記範囲外の量を投与する
こともあり得るが、むろんそれぞれ特定の場合における
個々の状況に適合するように調整しなければならない。
通常成人1日あたり約0.01〜200mg/kg、好まし
くは0.05〜50mg/kg、さらに好ましくは0.1〜
10mg/kgを1日1ないし数回に分けて投与する。製剤
化の際は、通常の製剤単体を用い、常法により製造する
が、必要により薬理学的に許容し得る添加物を加えても
よい。
には、主薬に賦形剤、さらに必要に応じて結合剤、崩壊
剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤等を加えた後、常法に
より錠剤、被服錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤などと
する。賦形剤としては、例えば乳糖、コーンスターチ、
白糖、ブドウ糖、ソルビット、結晶セルロース、二酸化
ケイ素等が、結合剤としては、例えばポリビニルアルコ
ール、ポリビニルエーテル、エチルセルロース、メチル
セルロース、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、シ
ェラック、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ
プロピルスターチ、ポリビニルピロリドン等が、崩壊剤
としては、例えば澱粉、寒天、ゼラチン末、結晶セルロ
ース、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸
カルシウム、デキストリン、ペクチン等が、滑沢剤とし
ては、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリ
エチレングリコール、シリカ、硬化植物油などが、着色
剤としては医薬品に添加することが許されているもの
が、矯味矯臭剤としては、ココア末、ハッカ脳、芳香
酸、ハッカ油、龍脳、桂皮末などが用いられる。これら
の錠剤、顆粒剤には糖衣、ゼラチン衣、その他必要によ
り適宜コーティングすることが可能である。
投与量は症状の程度、個人差、年齢などにより異なる
が、通常成人1日あたり0.05〜10mg/kg、好ましくは0.1
〜3mg/kgを1日一ないし数回に分けて投与する。注射剤
としては、無菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、
乳濁剤が含まれる。このような注射剤においては、1つ
またはそれ以上の活性物質が、少なくとも1つの不活性
な水性の希釈剤や不活性な非水性の希釈剤と混合して用
いられ、必要に応じて、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化
剤、分散剤、安定化剤、溶解補助剤のような補助剤を含
有してもよい。これらは通常、濾過(バクテリア保留フ
ィルター等)、殺菌剤の配合又はガンマー線照射によっ
て無菌化されるか、又はこれらの処理をした後、凍結乾
燥等の方法により固体組成物とし、使用直前に無菌水又
は無菌の注射用希釈剤を加えて使用される。
る。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。具体的な実施例の説明に先立ち、効果試験の方
法について説明する。DPPH:ラジカル消去作用 <意義>被験薬物のラジカル消去能を、安定ラジカル
α,α−diphenyl−β−picrylhydrazyl(DPPH)との反
応量、及び反応性から検討する。 <方法>内山らの方法(薬学雑誌、第88巻、678〜683ペ
ージ、1968年)にて行なった。すなわち、20mM酢酸緩衝
液(pH5.5)、60%エタノール、被験薬物10μMを含む
溶液に0.1mMとなるようDPPHを加え撹拌し、室温にて30
分間の517nmの吸光度変化を測定した。なお被験薬物はD
MSOに溶解し終濃度は10%であったが、この濃度では本系
への影響は見られなかった。 <判定基準>濃度10μMにおける被験薬物のDPPH還元率
は以下の式にて算出した。 還元率(%)={1-(30分後の吸光度/初めの吸光
度)}× 100
質過酸化抑制作用を有するか否か、またその効力比較を
ラット脳ホモジネートを用いた自動酸化系にて検討す
る。 <方法>嶋本らの方法(フリーラジカルの臨床、第1
巻、91〜95ページ、1987年)に準じて以下の方法にて行
なった。SD系雄性ラット(7週齢)をペントパルビター
ル麻酔下に生理食塩水を潅流し脱血致死させた後、大脳
半球を摘出し氷冷下にて19倍量の20mMリン酸緩衝液(pH
7.4)を加えてホモジナイズした。これに被験薬物1μMを
添加し、37℃1時間インキュベートを行い生成した過酸
化脂質量をTBA法にて定量した。すなわち、ホモジネー
ト0.2mlに8.1%SDS 0.2ml、20%酢酸緩衝液(pH3.5)1.5m
l、0.8%TBA試薬1.5mlを加え95℃にて1時間インキュベ
ートした後速やかに氷冷し、蒸留水1ml、n-ブタノール
−ピリジン混液(15:1,v/v)5mlを加え撹拌した。遠
心分離後ブタノール層を採取し盲検を対照に535nmの吸
光度(a)を測定した。また標準液として1,1,3,3-tetrae
thoxypropane(TEP)10μM液を脳ホモジネートの代わりに
加え吸光度(A)を測定した。なお盲検として脳ホモジネ
ートの代わりにリン酸緩衝液を加えたものを用いた。過
酸化物濃度は以下の式にて算出し、脳過酸化脂質量とし
た。
a/A x 100 nmol/g wet weignt 被検薬物はジメチルスルホオキサイド(DMSO)に溶解し
用いた。DMSOの終濃度は2%としたが、本系への影響は見
られなかった。 <判定基準>濃度1μMにおける被検薬物の脂質過酸化
抑制率は溶媒添加群(M)、薬物添加群(m)での過酸
化脂質増加量より以下の式にて算出した。 脂質過酸化抑制率 (%)={1−(m/M)}x 100
験により、末梢投与した被験薬物が血液脳関門を通過し
うるかどうかの判断もできる。 <方法>実験には9〜10週令のCrj:Fischer-344系雄性ラ
ットを使用した。被験薬物は、溶解可能なものはすべて
生理食塩水に溶解し静脈内投与及び腹腔内投与した。溶
解できないものは0.1%Tween-80を含む生理食塩水に懸濁
し、腹腔内投与した。また、0.5%のTween80を含む生理
食塩水に溶解したものを静脈内投与に用いた。腹腔内投
与は再潅流の20分前に、また静脈内投与は再潅流と同時
に投与した。なお、対照には基剤のみを投与した。手術
はKoizumiらの方法(脳卒中、第8巻、1-8ページ、1986
年)に準じて中大脳動脈(MCA)閉塞モデルを作成した。
すなわち、ラットを4%halothaneにて吸入麻酔で導入し
て、1%halothaneで麻酔を維持し、背位に固定した。頚
部正中切開して右頚動脈分岐部を中心に総頚動脈および
外頚動脈を周囲結合織より剥離し、絹糸にて結紮した。
さらに内頚動脈起始部に絹糸をかけ、塞栓挿入後の結紮
・固定に備えた。ついで総頚動脈を切開し、同部より4-
0の外科用ナイロン糸を歯科用印象剤で被覆した長さ約1
6mmの塞栓を内頚動脈に向けて挿入し、塞栓のナイロン
糸近位端を前述の絹糸で内頚動脈に結紮・固定した。ま
たすべての麻酔による体温低下を防ぐため、手術の際、
小動物体温制御装置にて体温を保持した。
栓を抜き去ることにより再潅流した。再潅流した2時間
後に脳を摘出後、lambdaのレベルから後方2mm毎の冠状
断切片を4切片作成し、これを2%triphenyltetrazorium
chloride(TTC)液に浸け37℃で10分間インキュベートし
た。染色した脳切片をリン酸緩衝化8%ホルマリン液に1-
2日間浸けた後、切片を実体顕微鏡(SZH10 ORINPAS)下写
真に撮り、各冠状断片ごとにPlanimeter(PLANIX 5000,T
AMAYA)で梗塞巣の面積を測定した。 <判定基準>被験薬物の効果を、4切片のTTCにおいて染
色されなかった梗塞部位の総合面積を障害の指標に用
い、おのおの抑制率(%)で表した。有意差検定はstudent
t-testで行った。 各抑制率(%)=(1-(被験薬物群の値/対照群の値))
×100
験により、末梢投与した被検薬物が血液脳関門を通過し
うるかどうかの判断もできる。 <方法>7〜9週齢のFischer rat(日本チャールスリバ
ー)を用い、MCA閉塞再潅流モデルを小泉らの方法(脳
卒中、第8巻、1-8ページ、1986年)にしたがって行なっ
た。すなわち、動物を2%ハロタン麻酔下で背位に固定
し、頚部正中線に沿って切開して迷走神経の保存に注意
し、右総頚動脈を頚動脈分岐点まで分離した。頚動脈分
岐点を中心に、外頚動脈および内頚動脈を周囲結合組織
より剥離し、総頚動脈および外頚動脈を絹糸にて結紮
し、さらに、内頚動脈起始部に絹糸をかけ塞栓糸挿入後
の結紮、固定に備えた。次に、総頚動脈を切開し、同部
より塞栓糸を内頚動脈に向けて約15〜16mm挿入し、前述
の絹糸で内頚動脈に結紮、固定した。以上の操作によ
り、塞栓糸の先端はMCA分岐点を越えて、前大脳動脈
内に約1〜2mm入り、塞栓糸の体部でMCA入り口を閉塞
した。再潅流はMCA始起部を閉塞した塞栓糸を一定時間
留置後、ハタロン麻酔下で抜き去ることにより行なっ
た。但し、このモデルでの血流の再開は、右総頚動脈が
結紮されているため、左内頚動脈および椎骨・脳底動脈
より前・後交通動脈を介して行なわれるものと考えられ
ている。本実験では2時間虚血2時間再潅流を行なった。
た。全長16mmの4-0外科用ナイロン糸の先端をアルコー
ルランプにかざして直径0.2〜0.3mmの球を作り、それよ
り近位側に向かって約5mmの範囲を玉の大きさを目安と
して歯科用印象剤でコーティングし、これを塞栓糸とし
た。脳水分含有量は湿乾燥重量法で測定した。すなわ
ち、虚血あるいは虚血再潅流を施した動物を断頭し脳を
摘出した後、小脳を除いた前脳を左右半球に分けて、右
半球を虚血側、左半球を非虚血側としてそれぞれ速やか
に重量を測定し、これを湿重量とした。さらに、110℃
で24時間乾燥させ、再び重量を測定し、これを乾燥重量
とした。これら湿重量および乾燥重量より以下の式を用
いて脳水分含有量を測定した。
量)/湿重量}×100 被験薬物は0.05%Tween80/生理食塩液に懸濁し、投与
濃度は100mg/kgとし、再かん流20分前に5ml/kgを腹腔内
投与した。また対照には基剤のみを同様に投与した。 <判定基準> 得られた結果は、平均値±標準誤差で表し、有意差検定
はunpairdのT検定法あるいはWelchのT検定法で比較検定
し、危険率5%未満(P<0.05)を有意な差とみなした。ま
た抑制率は次式で表した。 抑制率(%)=[(対照群の脳水分含有量−薬物群の脳
水分含有量)/(対照群の脳水分含有量−2時間虚血群
の脳水分含有量)]×100 本化合物群1は前記一般式化6に対応し、nが2、Aは
−CO−、Bは−NH−、R1,R2はエチル基、R3
はプレニル−CH 2 −基である。
る物質は高いDPPH還元作用(ラジカル消去作用)と
ともに、脂質過酸化抑制作用を有している。そして、こ
の傾向は−OR基の結合位置に関わらず、広く認められ
る。
−CO−、Bは−NH−である。 [実施例5]
物群2に属する物質は高いDPPH還元作用(ラジカル
消去作用)とともに、脂質過酸化抑制作用を有してい
る。また、実施例7の化合物などは脳梗塞抑制、脳浮腫
抑制の両者に優れた効能を示しており、このようにラジ
カルスカベンジャーとして一剤で脳浮腫、脳梗塞に有用
な化合物はきわめてまれである。なお、本化合物群2の
場合には、R3の構成は自由度が高く、各種アルキル
基、アルケニル基を採用することができる。
チル基、nが1、−O−R基はパラ位に結合している。 [実施例12]
る物質は高いDPPH還元作用(ラジカル消去作用)と
ともに、脂質過酸化抑制作用を有している。なお、本化
合物群3の場合には、AおよびBの選択の自由度が高
く、Aが−CH2−,−CO−,−CS−,−CH2CO
−,あるいは−CH=CH−CO−で示される基を、ま
たBが−O−,−NH−で示される基を採用することが
できる。
用いた代表原料化合物の合成法を、参考例として示す。 (参考例1) 4−ゲラニルオキシ安息香酸の合成 4−ヒドロキシ安息香酸メチル 7.61g のアセトン溶液
80ml に、ゲラニルブロミド 10.9g および炭酸カリウム
13.8g を加えて、6時間加熱還流した。反応液に水 15
0mlを加えクロロホルムで抽出した。抽出液を無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=
9:1)で精製し、4−ゲラニルオキシ安息香酸メチル
を 13.00g(90%)得た。4−ゲラニルオキシ安息香酸メ
チル 13.00g のメタノール溶液 50ml に、水酸化カリウ
ム 3.90g の水溶液 10ml を加えた。室温で一晩攪拌し
た後、1時間加熱還流した。反応液に濃塩酸を加えて溶
液を酸性としたのち、クロロホルムで抽出した。抽出液
を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し
た。残渣をn-ヘキサン−酢酸エチル混液から再結晶して
標題化合物 9.77g(71%)を得た。
300ml に、ゲラニルブロミド 44.5g および炭酸カリウ
ム 55.2g を加え、2時間加熱還流した。反応液に水 20
0ml を加えクロロホルム 400ml で抽出した。抽出液を
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮して、4−ゲラ
ニルオキシ安息香酸メチルの粗生成物を得た。水素化ア
ルミニウムリチウム 7.59g のテトラヒドロフラン懸濁
液 200ml に、氷冷下、4−ゲラニルオキシ安息香酸メ
チルの粗生成物の無水テトラヒドロフラン溶液 100ml
を滴下した。室温で1時間攪拌後、反応溶液に水 200ml
を加え酢酸エチル 400ml で抽出した。抽出液を無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣
をn-ヘキサン−酢酸エチル混液から再結晶して標題化合
物34.4g(66%)を得た。
ラジン二塩酸塩 10.0gおよびクロロメチルオキシラン
6.32g を加えた。 60 ℃で4時間加熱攪拌した後、反応
液をクロロホルムで抽出、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1)で精製
し、標題化合物 3.45g(39%)を得た。
ル)ピラゾリジンの合成 4−メトキシベンズアルデヒド 10.1g のベンゼン溶液
20ml に、ヒドラジン−水和物 1.85g を加え、2時間加
熱還流した。反応液を減圧濃縮後、析出した結晶をクロ
ロホルム−n-ヘキサン混液から再結晶して、4−メトキ
シベンズアルデヒド アジン 9.61g(97%)を得た。4
−メトキシベンズアルデヒド アジン 1.03g の無水テ
トラヒドロフラン溶液 20ml に、水素化シアノホウ素ナ
トリウム 0.60g を添加した。 10% 塩化水素メタノール
溶液を pH 約3になるまで加え、室温で1時間攪拌し
た。反応液に炭酸カリウム水溶液を加えて液性をアルカ
リ性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を減圧濃縮
後、残渣に10%塩化水素メタノールを加えて塩酸塩と
し、メタノール−ジエチルエーテル混液から再結晶して
1,2−ビス(4−メトキシフェニルメチル)ヒドラジ
ン二塩酸塩 1.00g(75%)を得た。
ル)ヒドラジン二塩酸塩 0.99g および1,3−ジモル
ホリノ−2−ニトロプロパン 0.75g をトルエン 8ml と
メタノール 12ml の混液に加え、3時間加熱還流した。
反応液を減圧濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製
し、1,2−ビス(4−メトキシフェニルメチル)−4
−ニトロピラゾリジン0.88g(86%)を得た。1,2−ビ
ス(4−メトキシフェニルメチル)−4−ニトロピラゾ
リジン 0.88g の無水ジエチルエーテル溶液 20ml に、
氷冷下、水素化アルミニウムリチウム 0.38g を少しず
つ加えた。2時間加熱還流した後、反応液に酒石酸カリ
ウムナトリウム水溶液を加え、エーテルで抽出した。抽
出液を減圧濃縮し標題化合物の粗生成物 0.80g を得
た。
4−ジゲラニルオキシベンズアミドの合成 参考例1と同様にして、3,4−ジヒドロキシ安息香酸
エチル 9.10g をゲラニルブロミド 21.7g と反応させ、
次いで加水分解することにより、3,4−ジゲラニルオ
キシ安息香酸 13.1g(62%)を得た。実施例5と同様に
して、3,4−ジゲラニルオキシ安息香酸 1.50g およ
び4−アミノ−1,2−ジエチルピラゾリジン 0.51g
から、標題化合物 1.28g(62%)を得た。 mp 61.8-63.0 ℃1 H-NMR (CDCl3):δ1.11(6H, t, J=7.3Hz), 1.59(6H,
s), 1.66(6H, s), 1.73(3H, s), 1.74(3H, s), 2.06-2.
12(8H, m), 2.66-2.74(4H, m), 2.81(2H, dd, J=4.4, 1
1.2Hz), 3.29(2H, dd, J=6.8, 11.2Hz), 4.66(4H, d, J
=6.4Hz), 4.77-4.84(1H, m), 5.06-5.08(2H, m), 5.47-
5.53(2H, m), 6.26(1H, d, J=7.3Hz), 6.85(1H, d, J=
8.3Hz), 7.23(1H, dd, J=2.0, 8.3Hz), 7.40(1H, d, J=
2.0Hz).
4−ジゲラニルオキシベンズアミドの合成 2,4−ジヒドロキシ安息香酸 1.00g の無水テトラヒ
ドロフラン溶液 20mlに、氷冷下、1−ヒドロキシベン
ゾトリアゾール 1.05g および N,N'−ジシクロヘキシル
カルボジイミド 1.34g を加えた。30分間攪拌後、4
−アミノ−1,2−ジエチルピラゾリジン 0.93g を加
え、室温で一晩攪拌した。反応液にクロロホルムを加
え、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
有機層を減圧濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1)
で精製し、N−(1,2−ジエチル−4−ピラゾリジニ
ル)−2,4−ジヒドロキシベンズアミド 1.17g(65
%)を得た。
に、炭酸カリウム 2.32g およびゲラニルブロミド 2.73
g を加えた。一晩加熱還流した後、反応液を濾過し、濾
液を減圧濃縮した。残渣をクロロホルムに溶解し食塩水
で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン:酢酸エチル=2:1)で精製し、標題化合物 0.53g
(23%)を得た。1 H-NMR (CDCl3) :δ1.09(6H, t, J=7.3Hz), 1.61(6H,
s), 1.68(6H, s), 1.75(6H, s), 2.09-2.13(8H, m), 2.
62-2.77(6H, m), 3.34(2H, dd, J=7.3, 11.2Hz),4.59(4
H, dd, J=6.3, 11.2Hz), 4.79-4.84(1H, m), 5.07-5.09
(2H, m), 5.48-5.56(2H, m), 6.51(1H, d, J=2.0Hz),
6.59(1H, dd, J=2.4, 8.8Hz), 8.15(1H, d,J=8.8Hz),
8.22(1H, d, J=6.8Hz).
5−ジゲラニルオキシベンズアミドの合成 参考例1と同様にして、2,5−ジヒドロキシ安息香酸
エチル 9.10g とゲラニルブロミド 21.7g とから、2,
5−ジゲラニルオキシ安息香酸 16.4g(76%)を得た。
実施例5と同様にして、2,5−ジゲラニルオキシ安息
香酸 1.57g および4−アミノ−1,2−ジエチルピラ
ゾリジン 0.53g から、標題化合物 1.20g(62%)を得
た。1 H-NMR (CDCl3):δ1.09(6H, t, J=7.3Hz), 1.60(3H,
s), 1.61(3H, s), 1.67(3H, s), 1.68(3H, s), 1.73(3
H, s), 1.74(3H, s), 2.07-2.13(8H, m), 2.66(4H,q, J
=7.3Hz), 2.76(2H, m), 3.35(2H, dd, J=7.3, 11.2Hz),
4.54(2H, d, J=7.3Hz), 4.60(2H, d, J=7.3Hz), 4.80-
4.85(1H, m), 5.07-5.09(2H, m), 5.46-5.54(2H, m),
6.90(1H, d, J=9.3Hz), 6.98-7.01(1H, m), 7.78(1H,
d, J=2.4Hz), 8.48(1H, d, J=7.3Hz).
5−ジゲラニルオキシベンズアミドの合成 参考例1と同様にして、3,5−ジヒドロキシ安息香酸
メチル 8.40g とゲラニルブロミド 21.7g とから、3,
5−ジゲラニルオキシ安息香酸 10.1g(47%)を得た。
実施例5と同様にして、3,5−ジゲラニルオキシ安息
香酸 0.65g および4−アミノ−1,2−ジエチルピラ
ゾリジン 0.22g から、標題化合物 0.67g(80%)を得
た。1 H-NMR (CDCl3):δ1.10(6H, t, J=7.3Hz), 1.61(6H,
s), 1.68(6H, s), 1.74(6H, s), 2.07-2.14(8H, m), 2.
68(4H, dd, J=2.0, 7.3Hz), 2.78(2H, dd, J=4.4,11.2H
z), 3.28(2H, dd, J=6.8, 11.2Hz), 4.54(4H, d, J=6.4
Hz), 4.67-4.83(1H, m), 5.10-5.11(2H, m), 5.48(2H,
dd, J=5.4, 6.8Hz), 6.28(1H, d, J=7.3Hz), 6.61(1H,
d, J=2.0Hz), 6.88(2H, d, J=2.0Hz).
ゲラニルオキシベンズアミドの合成 参考例1と同様にして、2−ヒドロキシ安息香酸メチル
7.61g をゲラニルブロミド 10.9g と反応させ、ついで
加水分解することにより2−ゲラニルオキシ安息香酸 1
0.2g(75%)を得た。
クロロメタン 20ml に溶解し、氷冷下に1−ヒドロキシ
ベンゾトリアゾール 0.80g および1−(3−ジメチル
アミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩
1.14g を加えた。30分攪拌した後、4−アミノ−1,
2−ジエチルピラゾリジン 0.71g を添加して室温で一
晩攪拌した。反応液を食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノー
ル=30:1)で精製し、標題化合物 1.71g(87%)を得
た。1 H-NMR (CDCl3):δ1.09(6H, t, J=7.3Hz), 1.61(3H,
s), 1.69(3H, s), 1.76(3H, s), 2.09-2.17(4H, m), 2.
64-2.69(4H, m), 2.74-2.78(2H, m), 3.35(2H, dd,J=7.
3, 12.2Hz), 4.66(2H, d, J=6.8Hz), 4.79-4.88(1H,
m), 5.06-5.10(1H, m), 5.53-5.56(1H, m), 6.97(1H,
d, J=7.8Hz), 7.05-7.09(1H, m), 7.40-7.45(1H, m),
8.21(1H, dd, J=2.0, 7.8Hz), 8.36(1H, d, J=6.8Hz).
ゲラニルオキシベンズアミドの合成 参考例1と同様にして、3−ヒドロキシ安息香酸メチル
7.61g とゲラニルブロミド 10.9g とから、3−ゲラニ
ルオキシ安息香酸 10.2g(75%)を得た。実施例5と同
様にして、3−ゲラニルオキシ安息香酸 1.78g および
4−アミノ−1,2−ジエチルピラゾリジン 1.05g か
ら、標題化合物 1.44g(56%)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ1.10(6H, t, J=7.3Hz), 1.61(3H,
s), 1.68(3H, s), 1.75(3H, s), 2.07-2.14(4H, m), 2.
67-2.72(4H, m), 2.82(2H, m), 3.29(2H, dd, J=6.8, 1
1.2Hz), 4.68(2H, d, J=6.3Hz), 4.78-4.85(1H, m), 5.
08-5.11(1H, m), 5.47-5.50(1H, m), 6.35(1H, d, J=7.
3Hz), 7.03-7.06(1H, m), 7.23-7.37(3H, m).
ゲラニルオキシベンズアミドの合成 4−ゲラニルオキシ安息香酸 1.10g のクロロホルム溶
液 20ml に、トリエチルアミン 1.11ml およびジフェニ
ルホスフィニッククロリド 0.95g のクロロホルム溶液
5ml を順次加えた。30分間攪拌した後、反応液に4−
アミノ−1,2−ジエチルピラゾリジン 0.57g を加
え、室温で一晩攪拌した。反応液を重曹水で洗浄、無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノ
ール=20:1)で精製し、次いでn-ヘキサンから再結晶
して標題化合物 1.39g(87%)を得た。
s), 1.68(3H, s), 1.74(3H, s), 2.04-2.20(4H, m), 2.
64-2.78(4H, m), 2.82(2H, dd, J=4.1, 11.2Hz), 3.28
(2H, dd, J=6.8, 11.2Hz), 4.58(2H, d, J=6.4Hz), 4.7
5-4.88(1H, m), 5.09(1H, m), 5.47(1H, m), 6.37(1H,
d, J=6.4Hz), 6.92(2H, d, J=8.3Hz), 7.72(2H, d, J=
8.3Hz). N−(1,2−ジエチル−4−ピラゾリジニル)−4−
ゲラニルオキシベンズアミド 625mg を酢酸エチル 5ml
に溶解し、リン酸 0.11ml を加えた。5分間攪拌後、反
応液を水洗し、溶媒を留去した。残渣を減圧下に乾燥す
ることにより標題化合物のリン酸塩を 685mg 得た。
1.61(3H, s), 1.68(3H, s), 1.74(3H,s), 2.04-2.20(4
H, m), 2.90-4.20(8H, brs), 4.57(2H, d, J=6.3Hz),
5.09(1H,t, J=6.3Hz), 5.29(1H, brs), 5.45-5.50(1H,
m), 6.94(2H, d, J=8.5Hz), 8.02(2H, d, J=8.5Hz), 8.
82(1H, m), 13.00-13.70(1H, brs). N−(1,2−ジエチル−4−ピラゾリジニル)−4−
ゲラニルオキシベンズアミド 502mg をメタノール 5ml
に溶解し、DL-酒石酸 192mg を加えた。5分間攪拌後、
反応液を減圧濃縮した。残渣を減圧下に乾燥することに
より標題化合物の酒石酸塩を 690mg 得た。
1.60(3H, s), 1.67(3H, s), 1.72(3H, s), 2.04-2.12
(4H, m), 3.08-3.13(2H, m), 3.20-3.24(2H, m), 3.44-
3.57(4H, m), 4.41(2H, s), 4.53(2H, d, J=6.4Hz), 5.
07-5.16(2H, m), 5.44-5.47(1H,m), 6.91(2H, d, J=8.8
Hz), 7.92(2H, d, J=8.8Hz), 8.86(1H, brs).
ネリルオキシベンズアミドの合成 N−クロロスクシンイミド 10.0g および ジメチルスル
フィド 6.56ml のジクロロメタン溶液 200ml に、氷冷
下、ネロール 7.71g を加え、0℃で4時間攪拌した。
反応液を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、溶媒を留去してネリルクロリドの粗生成物を得た。
本粗生成物を、参考例1と同様にして、4−ヒドロキシ
安息香酸メチル 7.61g との反応に付し、次いで加水分
解することにより4−ネリルオキシ安息香酸 7.47g(55
%)を得た。実施例5と同様にして、4−ネリルオキシ
安息香酸 0.87g および4−アミノ−1,2−ジエチル
ピラゾリジン 0.46g から、標題化合物 0.89g(70%)を
得た。
s), 1.68(3H, s), 1.81(3H, s), 2.11-2.17(4H, m), 2.
66-2.73(4H, m), 2.74-2.82(2H, m), 3.29(2H, dd,J=7.
3, 11.2Hz), 4.54(2H, d, J=6.4Hz), 4.80-4.82(1H,
m), 5.11-5.12(1H, m), 5.48-5.51(1H, m), 6.23(1H,
d, J=7.3Hz), 6.92(2H, d, J=6.8Hz), 7.71(2H, d, J=
6.8Hz).
(trans、trans−ファルネシルオキシ)ベンズアミドの
合成 参考例1と同様にして、4−ヒドロキシ安息香酸メチル
5.33g と trans、trans−ファルネシルブロミド 10.0g
とから、4−(trans、trans−ファルネシルオキシ)
安息香酸 7.58g(63%)を得た。実施例5と同様にし
て、4−(trans、trans−ファルネシルオキシ)安息香
酸 1.50g および4−アミノ−1,2−ジエチルピラゾ
リジン 0.63g から、標題化合物 2.05g(100%)を得
た。
s), 1.68(3H, s), 1.75(3H, s), 1.95-2.15(8H, m), 2.
66-2.73(4H, m), 2.81(2H, dd, J=4.4, 11.2Hz), 3.29
(2H, dd, J=6.8, 11.2Hz), 4.57(2H, d, J=6.8Hz), 4.7
9-4.85(1H, m), 5.07-5.12(2H, m), 5.46-5.49(1H, m),
6.25(1H, d, J=7.3Hz), 6.93(2H, d, J=6.8Hz), 7.71
(2H, d, J=6.8Hz).
(3−メチル−2−ブテニルオキシ)ベンズアミドの合
成 参考例1と同様にして、4−ヒドロキシ安息香酸メチル
7.61g と1−ブロモ−3−メチル−2−ブテン 7.45g
とから、4−(3−メチル−2−ブテニルオキシ)安息
香酸 5.86g(57%)を得た。実施例5と同様にして、4
−(3−メチル−2−ブテニルオキシ)安息香酸 1.50g
および4−アミノ−1,2−ジエチルピラゾリジン 1.
05g から、標題化合物 1.17g(49%)を得た。
s), 1.80(3H, s), 2.66-2.74(4H, m), 2.82(2H, dd, J=
4.4, 11.2Hz), 3.29(2H, dd, J=6.8, 11.2Hz), 4.55(2
H, d, J=6.8Hz), 4.79-4.84(1H, m), 5.48(1H, t, J=1.
5Hz), 6.26(1H, d, J=7.3Hz), 6.93(2H, d, J= 6.8Hz),
7.72(2H, d, J=6.8Hz).
シフェニルメチル)−4−ピラゾリジニル]ベンズアミ
ドの合成 4−ゲラニルオキシ安息香酸 19.2g の無水テトラヒド
ロフラン溶液 200ml に1,1'−カルボニルジイミダゾ
ール 11.4g を加えた。室温で2時間攪拌後、反応液に
水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣をn-ヘ
キサンから再結晶することにより、4−ゲラニルオキシ
ベンゾイルイミダゾール 16.7g(79%)を得た。
フェニルメチル)ピラゾリジン 0.80g の無水テトラヒ
ドロフラン溶液 20ml に、4−ゲラニルオキシベンゾイ
ルイミダゾール 0.79g を加え、室温で一晩攪拌した。
反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を減
圧濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム)で精製し、次いで酢酸エチルから
再結晶して標題化合物0.65g(45%)を得た。
H, s), 2.05-2.19(4H, m), 2.79(2H, dd, J=4.4, 11.2H
z), 3.26(2H, dd, J=6.8, 11.2Hz), 3.73(2H, d,J=12.5
Hz), 3.78(6H, s), 3.85(2H, d, J=12.5Hz), 4.58(2H,
d, J=6.4Hz), 4.72-4.83(1H, m), 5.09(1H, t, J=6.4H
z), 5.47(1H, dd, J=5.6, 6.6Hz), 6.01(1H, d, J=7.8H
z), 6.83(4H, d, J=8.5Hz), 6.91(2H, d, J=8.8Hz), 7.
23(4H, d, J=8.5Hz), 7.61(2H, d, J=8.8Hz).
ゲラニルオキシシンナムアミドの合成 4−ヒドロキシケイ皮酸 16.4g のエタノール溶液 100m
l に硫酸 10ml を加え、4時間加熱還流した。反応液に
重曹水を加えて液性をアルカリ性としクロロホルムで抽
出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃
縮して4−ヒドロキシケイ皮酸エチルの粗生成物を得
た。本粗生成物を、参考例1と同様にして、ゲラニルブ
ロミド 21.7g との反応に付し、次いで加水分解するこ
とにより、4−ゲラニルオキシケイ皮酸 13.9g(46%)
を得た。
シケイ皮酸 1.23g および4−アミノ−1,2−ジエチ
ルピラゾリジン 0.59g から、標題化合物 1.57g(90%)
を得た。 mp 64.0-65.5 ℃1 H-NMR (CDCl3):δ1.10(6H, t, J=7.3Hz), 1.60(3H,
s), 1.67(3H, s), 1.74(3H, s), 2.07-2.14(4H, m), 2.
65-2.79(6H, m), 3.24-3.29(2H, m), 4.55(2H, d,J=7.3
Hz), 4.73-4.79(1H, m), 5.07-5.10(1H, m), 5.46-5.49
(1H, m), 5.76(1H,d, J=6.8Hz), 6.22(1H, d, J=5.1H
z), 6.89(2H, d, J=8.8Hz), 7.43(2H, d, J=8.8Hz), 7.
58(1H, d, J=5.1Hz).
ゲラニルオキシフェニル酢酸アミドの合成 4−ヒドロキシフェニル酢酸 3.00g のエタノール溶液
50ml に硫酸 5ml を加え、4時間加熱還流した。反応液
に重曹水を加えて液性をアルカリ性としクロロホルムで
抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧
濃縮して4−ヒドロキシフェニル酢酸エチルの粗生成物
を得た。本粗生成物を、参考例1と同様にして、ゲラニ
ルブロミド 7.10g との反応に付し、次いで加水分解す
ることにより、4−ゲラニルオキシフェニル酢酸 3.54g
(61%)を得た。
の無水テトラヒドロフラン溶液 30mlに、氷冷下、1−
ヒドロキシベンゾトリアゾール 0.85g 、 N,N'−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド 1.29g および4−アミノ−
1,2−ジエチルピラゾリジン 0.75g を加え、室温で
6時間攪拌した。反応液を濾過して析出物を濾去し、濾
液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1)で精製
し、標題化合物 2.05g(95%)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ1.02(6H, t, J=7.3Hz), 1.61(3H,
s), 1.68(3H, s), 1.74(3H, s), 2.07-2.14(4H, m), 2.
52-2.59(6H, m), 3.12-3.17(2H, m), 3.48(2H, s),4.53
(2H, d, J=6.8Hz), 4.57-4.61(1H, m), 5.08-5.11(1H,
m), 5.47-5.50(1H,m), 5.56-5.58(1H, m), 6.89(2H, d,
J=8.8Hz), 7.13(2H, d, J=8.8Hz).
メトキシ)ピラゾリジンの合成 N−クロロスクシンイミド 1.15g のジクロロメタン懸
濁液 40ml に、氷冷下、ジメチルスルフィド 0.72g を
加えた。これに4−ゲラニルオキシベンジルアルコール
1.50g のジクロロメタン溶液 10ml を加え、室温で3
時間攪拌した。反応液に食塩水を加え、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を減圧濃縮して4−ゲラニルオキシベン
ジルクロリドの粗生成物を得た。
濁して上澄み液を除き、N,N−ジメチルホルムアミド 10
ml を加えた。これに1,2−ジエチル−4−ヒドロキ
シピラゾリジン 0.84g および上記で得た4−ゲラニル
オキシベンジルクロリドの粗生成物のN,N−ジメチルホ
ルムアミド溶液 10ml を加えた。室温で一晩攪拌後、反
応液に氷水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食
塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロ
ロホルム:メタノール=40:1)で精製し、標題化合物
0.82g(37%)を得た。1 H-NMR (CDCl3) :δ1.08(6H, t, J=7.3Hz), 1.60(3H,
s), 1.68(3H, s), 1.73(3H, s), 2.04-2.15(4H, m), 2.
65(4H, q, J=7.3Hz), 3.01(4H, d, J=4.8Hz), 4.28-4.3
3(1H, m), 4.42(2H, s), 4.51(2H, d, J=6.4Hz), 5.07-
5.11(1H, m), 5.47-5.50(1H, m), 6.88(2H, d, J=8.8H
z), 7.23(2H, d, J=8.8Hz).
−ゲラニルオキシフェニルメチル)アミンの合成 水素化アルミニウムリチウム 0.27g の無水テトラヒド
ロフラン懸濁液 40mlに、氷冷下、N−(1,2−ジエ
チル−4−ピラゾリジニル)−4−ゲラニルオキシベン
ズアミド 0.89g の無水テトラヒドロフラン溶液 10ml
を滴下した。5時間加熱還流した後、反応液に酒石酸カ
リウムナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出
した。抽出液を減圧濃縮して得た残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=4
0:1)で精製し、標題化合物 0.31g(36%)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ1.07(6H, t, J=7.3Hz), 1.60(3H,
s), 1.68(3H, s), 1.73(3H, s), 2.08-2.13(4H, m), 2.
63-2.68(6H, m), 3.12-3.17(2H, m), 3.54-3.59(1H,
m), 3.71(2H, s), 4.52(2H, d, J=6.4Hz), 5.07-5.09(1
H, m), 5.47-5.50(1H,m), 6.86(2H, d, J=8.8Hz), 7.21
(2H, d, J=8.8Hz).
ピラゾリジニルの合成 4−ゲラニルオキシ安息香酸 1.50g のジクロロメタン
溶液 20ml に、氷冷下、1,2−ジエチル−4−ヒドロ
キシピラゾリジン 0.87g を滴下した。反応液にN,N'−
ジシクロヘキシルカルボジイミド 1.35g および4−ジ
メチルアミノピリジン 0.53g を加え、室温で8時間攪
拌した。反応液を濾過して析出物を濾去した。濾液を食
塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ク
ロロホルム:メタノール=50:1)で精製し、標題化合
物 0.97g(44%)を得た。1 H-NMR (CDCl3): δ1.12(6H, t, J=7.3Hz), 1.60(3H,
s), 1.67(3H, s), 1.77(3H, s), 2.07-2.14(4H, m), 2.
70(4H, q, J=7.3Hz), 3.14-3.18(2H, m), 3.24-3.28(2
H, m), 4.59(2H, d, J=6.3Hz), 5.07-5.10(1H, m), 5.4
5-5.49(1H, m), 5.58-5.61(1H, m), 6.92(2H, d, J=8.8
Hz), 7.96(2H, d, J=8.8Hz).
ゲラニルオキシチオベンズアミドの合成 N−(1,2−ジエチル−4−ピラゾリジニル)−4−
ゲラニルオキシベンズアミド 1.50g のトルエン溶液 50
ml に、Lawesson's 試薬 0.76g を加えた。30分間加
熱還流した後、反応液に酢酸エチルを加え、重曹水つい
で食塩水で洗浄した。有機層を減圧濃縮して得た残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:
メタノール=30:1)で精製し、標題化合物 1.09g(70
%)を得た。1 H-NMR (CDCl3):δ1.11(6H, t, J=7.3Hz), 1.61(3H,
s), 1.68(3H, s), 1.74(3H, s), 2.07-2.14(4H, m), 2.
70(4H, q, J=7.3Hz), 2.97-3.01(2H, m), 3.32-3.37(2
H, m), 4.58(2H, d, J=6.3Hz), 5.07-5.09(1H, m), 5.2
4-5.27(1H, m), 5.45-5.48(1H, m), 6.89(2H, d, J=8.8
Hz), 7.68-7.73(1H, m), 7.75(2H, d, J=8.8Hz).
ゾリジン誘導体によれば、優れたラジカルスカベンジャ
ー作用を有し、脳浮腫、脳梗塞に有効である。
である。
である。
である。
である。
である。
である。
である。
Claims (14)
- 【請求項1】 下記一般式化1よりなるピラゾリジン誘
導体及びその塩。 【化1】 (上記一般式化1中、Aは式−CH2−,式−CO−,
式−CS−,式−CH2CO−、あるいは−CH=CH
−CO−で示される基、Bは式−O−,式−NH−で示
される基を意味し、nは1又は2の整数を意味する。ま
た、Rはアルケニル基、R1,R2は低級アルキル基、ベ
ンジル基を意味する。) - 【請求項2】 請求項1記載の化合物において、Rが分
岐アルケニル基であることを特徴とするピラゾリジン誘
導体及びその塩。 - 【請求項3】 請求項2記載の化合物において、Rが式
R3−C(CH3)=CH−CH2−(式中R3はメチル
基、プレニル−CH 2 −基、ゲラニル−CH 2 −基を意
味する。)で示される基であることを特徴とするピラゾ
リジン誘導体及びその塩。 - 【請求項4】 請求項1〜3記載のいずれかに記載の化
合物において、R1及びR2がエチル基であることを特徴
とするピラゾリジン誘導体及びその塩。 - 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の化合物
において、Aは−CO−基、Bは−NH−基であること
を特徴とするピラゾリジン誘導体及びその塩。 - 【請求項6】 請求項1記載の化合物において、下記一
般式化2で示されることを特徴とするピラゾリジン誘導
体及びその塩。 【化2】 (なお、Rはアルケニル基を意味する。) - 【請求項7】 請求項6記載の化合物において、Rはゲ
ラニル基であることを特徴とするピラゾリジン誘導体及
びその塩。 - 【請求項8】 請求項1記載の化合物において、下記一
般式化3で示されることを特徴とするピラゾリジン誘導
体及びその塩。 【化3】 (なお、R3はメチル基、プレニル−CH 2 −基又はゲ
ラニル−CH 2 −基を意味する。また、R1,R2は低
級アルキル基又はベンジル基である。) - 【請求項9】 請求項8記載の化合物において、R1,
R2はエチル基であることを特徴とするピラゾリジン誘
導体及びその塩。 - 【請求項10】 請求項8ないし9記載の化合物におい
て、R3はプレニル−CH 2 −基であることを特徴とす
るピラゾリジン誘導体及びその塩。 - 【請求項11】 請求項1記載の化合物において、下記
一般式化4で示されことを特徴とするピラゾリジン誘導
体及びその塩。 【化4】 (なお、上記一般式化1中、Aは式−CH2−,式−C
O−,式−CS−,式−CH2CO−、あるいは−CH
=CH−CO−で示される基、Bは式−O−,式−NH
−で示される基を意味する。) - 【請求項12】 請求項1〜11記載のピラゾリジン誘
導体ないしその薬理学的に許容される塩を主成分とする
ことを特徴とするラジカルスカベンジャー。 - 【請求項13】 請求項1〜11記載のピラゾリジン誘
導体ないしその薬理学的に許容される塩を主成分とする
ことを特徴とする脳梗塞抑制剤。 - 【請求項14】 請求項1〜11記載のピラゾリジン誘
導体ないしその薬理学的に許容される塩を主成分とする
ことを特徴とする脳浮腫抑制剤。
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