JP3065094U - ディスプレイ用フィルム印刷物 - Google Patents

ディスプレイ用フィルム印刷物

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JP3065094U
JP3065094U JP1999004514U JP451499U JP3065094U JP 3065094 U JP3065094 U JP 3065094U JP 1999004514 U JP1999004514 U JP 1999004514U JP 451499 U JP451499 U JP 451499U JP 3065094 U JP3065094 U JP 3065094U
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忠男 関口
雅彦 橋本
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株式会社テクノジャパン
株式会社ニッタツアーテック
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐褪色性に優れ屋内外での長期間掲示が可能
なオフセット印刷によるディスプレイ用フィルム印刷物
を提供する。 【解決手段】 透明又は半透明のポリエステルフィルム
又はこれと同等の樹脂フィルムから成るベースフィルム
8の裏面又は表面にオフセット印刷で多色又は単色で絵
柄、文字等が印刷され、第1のオフセット印刷インキ層
12が形成されている。この第1のオフセット印刷イン
キ層12の上にはオフセット印刷又はスクリーン印刷等
で半透明の白色インキの層14が塗布されている。この
白色インキ層14の上には再びオフセット印刷で第1の
オフセット印刷インキ層12と同じ絵柄、文字等が互い
に重なるように印刷され白色インキ層14の上に第2の
オフセット印刷インキ層16が形成されている。透明な
紫外線カットニスの層18をベースフィルム8の裏面又
は表面と第1のオフセット印刷インキ層12との間に形
成しても良く、又、透明な紫外線カットニスの層18を
第2のオフセット印刷インキ層16の上に形成しても良
い。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、清涼飲料水等の自動販売機の販売品目を表示するディスプレイ用フ レーバーカード、ダミー缶、ライティングカップ等や、化粧品の店頭ディスプレ イ用等に使用するフィルム印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、裏面から照明ランプを当て、絵柄、文字等を見易くした屋内外での表示 物(印刷物)や長期間掲示する表示物(印刷物)例えば清涼飲料水等の自動販売 機の販売品目を表示するディスプレイ用フレーバーカード、ダミー缶、ライティ ングカップ等や、化粧品の店頭ディスプレイ用等に使用するフィルム印刷物は、 スクリーン印刷方式で製作されていた。清涼飲料水等の自動販売機の販売品目を 表示するディスプレイ用フレーバーカードは、図5(A)に示すように、半透明 のポリエステルフィルム2の表面にスクリーン印刷4を施し、あるいは、図5( B)に示すように、透明のポリエステルフィルム6に裏面からスクリーン印刷4 を施して製作していた。このように、フレーバーカード等、屋外の太陽光線の照 射される場所に設置されるもの、又は長時間電灯照明で照らされる印刷物は、印 刷インキの褪色が短期間で進行するため、印刷インキが厚く塗布できる(最大2 7μ)スクリーン印刷方式が行われていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
スクリーン印刷方式で製作された印刷物は、耐褪色性において優れているが 以下の欠点がある。 (1)スクリーン印刷は使用するスクリーンの「目」の細かさに限界があり(1 20線/inch)、微細な印刷でのシャープさが劣る。 (2)印刷の色調の基本原理は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色 を網点状に分解し掛け合わせて混合色を表現するが、スクリーン方式では極小の 網点再現性が劣り、中間色やグラーデーションの表現が極めて困難であり、絵柄 に写真を用いたリアルな表現を行うことはできなかった。
【0004】 (3)印刷作業工程での版ズレが起き易いため、特色インキを使った文字やベタ 地、単純なイラスト画が一般的で、デザインに大きな制約がある。 以上のスクリーン印刷に比し、オフセット印刷は色調の表現に自由度が高く写 真等の印刷に適しているが、インクの塗布厚さが最大6μと薄いため、スクリー ン印刷に比べ単位面積当たりのインキの顔料が少なく、耐褪色性に乏しく屋外等 の印刷物には不向きであるという問題点があった。 本考案は上記問題点を解決することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本考案は、透明又は半透明のポリエステルフィルム 又はこれと同等の樹脂フィルムから成るベースフィルム8の裏面又は表面にオフ セット印刷で多色又は単色で絵柄、文字等を印刷して第1のオフセット印刷イン キ層12を形成し、この第1のオフセット印刷インキ層12の上にオフセット印 刷又はスクリーン印刷等で半透明の白色インキの層14を設け、該白色インキ層 14の上に再びオフセット印刷で前記第1のオフセット印刷インキ層12と同じ 絵柄、文字等を互いに重なるように印刷し前記白色インキ層14の上に第2のオ フセット印刷インキ層16を形成したものである。
【0006】 また、本考案は透明又は半透明のポリエステルフィルム又はこれと同等の樹脂 フィルムから成るベースフィルム8の裏面又は表面にオフセット印刷で多色又は 単色で絵柄、文字等を印刷して第1のオフセット印刷インキ層12を形成し、こ の第1のオフセット印刷インキ層12の上にオフセット印刷又はスクリーン印刷 等で半透明の白色インキの層14を設け、該白色インキ層14の上に再びオフセ ット印刷で前記第1のオフセット印刷インキ層12と同じ絵柄、文字等を互いに 重なるように印刷し前記白色インキ層14の上に第2のオフセット印刷インキ層 16を形成し、前記第2のオフセット印刷インキ層16の上に紫外線の透過を減 衰させる透明の紫外線カットニスの層18を印刷又は塗布したものである。
【0007】 また、本考案は透明又は半透明のポリエステルフィルム又はこれと同等の樹脂 フィルムから成るベースフィルム8の裏面又は表面に紫外線の通過を減衰させる 透明の紫外線カットニスの層18を印刷又は塗布し、該紫外線カットニスの層1 8の上にオフセット印刷で多色又は単色で絵柄、文字等を印刷して第1のオフセ ット印刷インキ層12を形成し、この第1のオフセット印刷インキ層12の上に オフセット印刷又はスクリーン印刷等で半透明の白色インキの層14を設け、該 白色インキ層14の上に再びオフセット印刷で前記第1のオフセット印刷インキ 層12と同じ絵柄、文字等を互いに重なるように印刷し前記白色インキ層14の 上に第2のオフセット印刷インキ層16を形成したものである。
【0008】
【考案の実施の形態】
以下に本考案の実施の形態を、添付した図面を参照して詳細に説明する。 図1において、8は透明のポリエステルフィルム又は同等の樹脂製フィルムか ら成るベースフィルムであり、これに以下の工程により印刷が施行され、印刷物 10が製作されている。
【0009】 [第1工程] ベースフィルム8の裏面に、写真製版によりカラー分解をした精細な網点で、 イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(Y・M・C・K)のカラーインキで絵 柄、文字数字等の印刷を行い、第1のオフセット印刷インキ層12を形成する。
【0010】 [第2工程] 次に、第1のオフセット印刷インキ層12のうえに半透明の白色インキをベタ 状にオフセット印刷又は他の方法(スクリーン印刷等)で印刷又は塗着し、白色 インキの層14を形成する。この際、白色インキはフィルム8の全面に印刷塗着 するか、又はカラー印刷を施してない部分には白色インキを塗布せず、透明部分 を残すようにしても良い。
【0011】 [第3工程] 次に、最初の印刷に用いた版で、その印刷に重なり合うように、白色インキ層 14の上から再びY・M・C・Kの絵柄をオフセット印刷し、白色インキ層14 の上に第2のオフセット印刷インキ層16を形成する。尚、1層目、3層目のオ フセットカラー印刷には、Y・M・C・Kのカラープロセスインキ以外の特別色 インキを含めても良い。
【0012】 上記印刷物10は、絵柄のY・M・C・Kのカラーインキを2度重ねオフセッ ト印刷することにより、オフセット印刷のインキの塗布厚さを増し、インキの顔 料の耐褪色性を強化し、且つ、中間に半透明の白色インキを印刷(塗布しても良 い)することにより、屋外に設置した場合は、ベースフィルム表面からの光線( 紫外線)を吸収し、3層目のオフセット印刷インキ層16のカラーインキの褪色 を遅らせることができる。
【0013】 また、屋内に設置した場合には、内側(ベースフィルム裏面側)からの照明ラ ンプによる光に対しても、中間に配した白色インキ層14が1層目のオフセット 印刷インキ層12のカラーインキの褪色を遅らせる効果がある。 図2は本考案の他の実施形態を示している。
【0014】 ベースフィルム8の裏面にカラーオフセット印刷によって第1のオフセット印 刷インキ層12が形成され、この第1のオフセット印刷インキ層12の上に2層 目の半透明の白色インキの層14が形成され、更にその上に第1のオフセット印 刷インキ層12と同じ版でカラーオフセット印刷により3層目の第2のオフセッ ト印刷インキ層16が設けられている。以上の構成は、上記第1の実施形態と同 一である。
【0015】 本実施形態では、更に無色透明の紫外線カットニスが4層目にオフセット印刷 、又は他の方法(スクリーン印刷、ニスコーター等)で第2のオフセット印刷イ ンキ層16の上に印刷又は塗布され、透明な紫外線カットニスの層18が形成さ れている。これにより、内側(ベースフィルムの裏面側)からの照明ランプの紫 外線を吸収し、第1の実施形態より絵柄の耐褪色性を高くしている。
【0016】 図3は本考案の他の実施形態を示している。 本実施形態では、ベースフィルム8の裏面に最初に透明な紫外線カットニスが オフセット印刷又は他の方法で塗布され、透明な紫外線カットニスの層18が形 成されている。このカットニスの層18の上に、オフセットカラー印刷が行われ 、第1のオフセット印刷インキ層12が形成されている。この第1のオフセット 印刷インキ層12の上に、半透明な白色インキが塗布され、白色インキの層14 が形成されている。
【0017】 この白色インキ層14の上に第1層の印刷面と同じ版でこれに重なり合うよう に第3層のオフセットカラー印刷が行われ、第2のオフセット印刷インキ層16 が形成されている。このように、紫外線カットニスをベースフィルム8の裏面に 最初にオフセット印刷又は他の方法で印刷又は塗布した場合は、外側(ベースフ ィルム表面側)からの太陽光等の紫外線を吸収し、印刷面の絵柄の耐褪色性を強 化することができる。
【0018】 図4は本考案の他の実施形態を示している。 本実施形態形態では、ベースフィルム8は半透明のポリエステルフィルム又は これと同等の半透明樹脂フィルムから構成されている。このベースフィルム8の 表面にカラーオフセット印刷によって第1のオフセット印刷インキ層12が形成 され、この第1のオフセット印刷インキ層12の上に2層目の半透明な白色イン キの層14が形成され、更にその上に第1のオフセット印刷インキ層12と同じ 版で絵柄が互いに重なるようにカラーオフセット印刷により3層目の第2のオフ セット印刷インキ層16が設けられている。
【0019】 更に無色の紫外線カットニスが4層目にオフセット印刷、又は他の方法(スク リーン印刷、ニスコーター等)で第2のオフセット印刷インキ層16の上に印刷 又は塗布され、第2のオフセット印刷インキ層16の上に透明な紫外線カットニ スの層18が形成されている。これにより、内側(ベースフィルムの裏面側)の 照明ランプ20の紫外線は半透明のベースフィルム8により吸収され、外側(ベ ースフィルムの表面側)の太陽光の紫外線は印刷した紫外線カットニスで吸収す ることができる。
【0020】 以上の実施形態に示す印刷方法により、従来は不適とされていたオフセット印 刷による屋内外で長時間掲示する表示物(印刷物)の製作を可能としたものであ る。 上記実施形態で示したものは、公的試験機関でのフェードメータ(Fade− 0meter)による耐褪色性テストで、既に1,000時間の無褪色が確認さ れている。フェードメータの露光テスト時間と日光暴露日数の一般的な換算は次 表に示す通りである。
【0021】
【表1】
【0022】
【考案の効果】
本考案は、上述の如く構成したので、写真等の印刷に適したオフセット印刷を 太陽光線や電灯照明に長期間さらされる屋内外での掲示に用いることができる効 果が存する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案であるディスプレイ用フィルム印刷物の
実施形態を示す断面図である。
【図2】本考案の他の実施形態を示す断面図である。
【図3】本考案の他の実施形態を示す断面図である。
【図4】本考案の他の実施形態を示す断面図である。
【図5】従来技術の断面図である。
【符号の説明】
2 ポリエステルフィルム 4 スクリーン印刷 6 ポリエステルフィルム 8 ベースフィルム 10 印刷物 12 第1のオフセット印刷インキ層 14 白色インキ層 16 第2のオフセット印刷インキ層 18 紫外線カットニスの層

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明又は半透明のポリエステルフィルム
    又はこれと同等の樹脂フィルムから成るベースフィルム
    (8)の裏面又は表面にオフセット印刷で多色又は単色
    で絵柄、文字等を印刷して第1のオフセット印刷インキ
    層(12)を形成し、この第1のオフセット印刷インキ
    層(12)の上にオフセット印刷又はスクリーン印刷等
    で半透明の白色インキの層(14)を設け、該白色イン
    キ層(14)の上に再びオフセット印刷で前記第1のオ
    フセット印刷インキ層(12)と同じ絵柄、文字等を互
    いに重なるように印刷し前記白色インキ層(14)の上
    に第2のオフセット印刷インキ層(16)を形成したこ
    とを特徴とするディスプレイ用フィルム印刷物。
  2. 【請求項2】 透明又は半透明のポリエステルフィルム
    又はこれと同等の樹脂フィルムから成るベースフィルム
    (8)の裏面又は表面にオフセット印刷で多色又は単色
    で絵柄、文字等を印刷して第1のオフセット印刷インキ
    層(12)を形成し、この第1のオフセット印刷インキ
    層(12)の上にオフセット印刷又はスクリーン印刷等
    で半透明の白色インキの層(14)を設け、該白色イン
    キ層(14)の上に再びオフセット印刷で前記第1のオ
    フセット印刷インキ層(12)と同じ絵柄、文字等を互
    いに重なるように印刷し前記白色インキ層(14)の上
    に第2のオフセット印刷インキ層(16)を形成し、前
    記第2のオフセット印刷インキ層(16)の上に紫外線
    の透過を減衰させる透明の紫外線カットニスの層(1
    8)を印刷又は塗布したことを特徴とするディスプレイ
    用フィルム印刷物。
  3. 【請求項3】 透明又は半透明のポリエステルフィルム
    又はこれと同等の樹脂フィルムから成るベースフィルム
    (8)の裏面又は表面に紫外線の通過を減衰させる透明
    の紫外線カットニスの層(18)を印刷又は塗布し、該
    紫外線カットニスの層(18)の上にオフセット印刷で
    多色又は単色で絵柄、文字等を印刷して第1のオフセッ
    ト印刷インキ層(12)を形成し、この第1のオフセッ
    ト印刷インキ層(12)の上にオフセット印刷又はスク
    リーン印刷等で半透明の白色インキの層(14)を設
    け、該白色インキ層(14)の上に再びオフセット印刷
    で前記第1のオフセット印刷インキ層(12)と同じ絵
    柄、文字等を互いに重なるように印刷し前記白色インキ
    層(14)の上に第2のオフセット印刷インキ層(1
    6)を形成したことを特徴とするディスプレイ用フィル
    ム印刷物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018030304A (ja) * 2016-08-25 2018-03-01 株式会社エムエスエー 加飾プラスチック部品及びその製造方法
JP2018030303A (ja) * 2016-08-25 2018-03-01 株式会社エムエスエー 加飾プラスチック部品及びその製造方法

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