JP3064160U - 携帯電話機のアンテナトップの発光装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】微弱電波でも効果的な発光が選られ得るように
した発光装置を提供することを目的とするものである。 【構成】携帯電話機２のアンテナロッド１の先端に、プ
リント基板５が突設され、この基板５に、携帯電話機２
の送受信搬送波に電磁的に結合するコイル６と、これに
ダイオード７を介して接続した1段乃至複数段の電圧コ
ンバータ８と、この電圧コンバータ８の出力で点灯する
発光ダイオード９からなり、定格電圧の大きい発光ダイ
オードを駆動する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、携帯電話機のアンテナトップの発光装置であり、携帯電話機が送受 信状態にあることを発光により知らせる発光装置に関するものである。

【０００２】

【従来技術と問題点】

携帯電話機には伸縮可能なアンテナが装備されているのが普通であるが、その アンテナの先端に、送受信電波を検知してＬＥＤのような発光体を点灯させ、携 帯電話機が送受信状態となっていることを知るようにした発光装置の装着が行わ れている（特開平１０−１９７５８１、実用新案登録代3007220号など）。

【０００３】 この発光装置の従来の構成は、アンテナロッドの先端に取り付けられる携帯電 話機の送受信電波と同調するＬＣ共振回路に、発光体となるＬＥＤを取り付けた ものである。

【０００４】 しかし、従来携帯電話に接続する基地局は１局だけであり、その通信可能エリ ア外に移動すると、別の基地局にスイッチして接続するという通信方法を採って いるが、近年ＣＤＭＡ１のような通信方法では、基地局を多くし、常時複数個の 基地局と同時に通信し、基地局の１つが通信可能エリア外に出たとき、その基地 局のみは他の基地局にスイッチするが、他の基地局の接続はそのまま保ちながら 常に複数の基地局と通信する方法を採っており、その結果、１つの基地局がそっ くり移動することによる通信の途切れがない利点を持っている。

【０００５】 しかし、このような通信方法では、基地局が多いため、微弱な電波で通信が行 われるので、従来の携帯電話機のＬＥＤでは発光が十分に行われず、特に発色が ブルー系のＬＥＤにおいては、比較的高い電圧で駆動するようになっているので 、従来の装置では効果的な発光を得るできない欠点があった。また、遠隔地の電 波状態の悪い場所での通信にも、従来の発光装置では、十分な点灯が得られなか った。

【０００６】

【目的】

本考案は上述した問題点に鑑みてなされたもので、微弱電波でも効果的な発光 が選られ得るようにした発光装置を提供することを目的とするものである。

【０００７】

【問題を解決するための手段】

本考案の要旨とするところは 発光ダイオードの先端に、プリント基板を突設 し、この基板に、携帯電話機の送受信搬送波に伝自適に結合するコイルと、これ にダイオードを介して接続した1段乃至複数段の電圧コンバータと、この電圧コ ンバータの出力で点灯する発光ダイオードからなる回路を設けたことを特徴とす る携帯電話機のアンテナトップの発光装置である。

【０００８】 携帯電話機とは、無線で通話を行う装置であり、アンテナロッドは、所定電波 を受信しあるいは発信するためのアンテナ手段であり、通常は、同調効果を高め るため、長さ調節が可能となっている。

【０００9】 プリント基板は、アンテナロッドの先端に突設されるが、その先端にアンテナ トップ金具が嵌められている場合には、その上に突設する。いずれの場合にも、 電気的に絶縁する。

【００１０】 プリント基板には、アンテナロッドに生じた電波に応じて電磁的に結合し得る コイルをお受ける。このコイルは、通常のコイル部品でも、パタン印刷されたコ イルでもよい。コイルをプリントする場合は両面プリントにし、利得を稼ぐこと が望ましい。このコイルには、整流用のダイオードを直列接続し、さらに電圧コ ンバータを接続する。

【００１１】 電圧コンバータは、入力電圧を絶対値で倍にして出力する変換器であり、通常 ＩＣチップと２つのコンデンサを使用し、入力電圧をコンデンサにより逆電圧と して取り出し、これを入力電圧に加えて、絶対値として２倍の電圧として取り出 すものである。

【００１２】 電圧コンバータの出力端には、発光ダイオードを接続する。発光ダイオードの 色については、ブルー、グリーン、レッド等いずれのものでもよい。ブルー系の 発光ダイオードは、電流は微弱でも電圧が一定以上あれば点灯するので、電圧コ ンバータの使用に適している。

【００１３】

【作用】

本考案は、以上のよう構成されているので、携帯電話機が送受信状態にあれば 、アンテナロッド上に電圧が生じ、これに電磁的に結合するプリント基板上のコ イルが励磁され、その電圧がダイオードを介して、電圧コンバータに加えられる 。

【００１４】 電圧コンバータは入力電圧を２倍にして出力し、その電圧は、出力端に接続さ れたダイオードを点灯する。したがって、電流が微弱でも電圧が一定以上あれば 点灯する発光ダイオードでも点灯する。

【００１５】

【実施例】

以下実施例として示す図面にしたがって説明すると、１は、２携帯電話機の先 端に設けられた伸縮自在のアンテナロッドであり、３はその先端に嵌められたト ップ金具である。

【００１６】 点線で示す４は、透光性のキャップである。５はトップ金具３の上に植え立て られたプリント基板であり、このプリント基板５には、アンテナロッド１と電気 的には絶縁されているが、電磁的に結合し得るコイル６（ストリップラインとも いう）がプリントされている。

【００１７】 図２に示す回路図において、コイル５に生じた電圧はダイオード７により直流 とされ、電圧コンバータ８に加えられる。出力側に接続されたコンデンサC２に は、入力電圧の逆電圧が現われ、入力側との間には絶対値で倍の電圧が現れる。 この電圧を利用すべく発光ダイオード９が、出力側に接続されている。

【００１８】 図３は、電圧コンバータを８１と８２の２段に連結し、見かけ上電圧増幅を図 ったものである。

【発明の効果】

以上のように、プリント基板にコイルだけでなく、電圧コンバータを用いて 入力電圧を見かけ上増幅して、大きな絶対電圧値を得て、発光ダイオードを駆動 するので、微弱電流で通信を行う方式の通信環境下でも、あるいは電波の弱い遠 隔地域での通信でも、定格電圧の大きいブルー系の発光ダイオードを十分駆動さ せることができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】アンテナのトップ部分の拡大斜視図

【図２】回路図

【図３】電圧コンバータを２段設けた回路図

【符号の説明】

１−アンテナロッド、２−携帯電話機、３−トップ金
具、４−キャップ、５−プリント基板、６−コイル、７
−ダイオード、８−電圧コンバータ、９−発光ダイオー
ド

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】携帯電話機のアンテナロッドの先端に、プ
   リント基板が突設され、この基板に、携帯電話機の送受
   信搬送波に電磁的に結合するコイルと、これにダイオー
   ドを介して接続した１段乃至複数段の電圧コンバータ
   と、この電圧コンバータの出力で点灯する発光ダイオー
   ドからなる回路が設けられたことを特徴とする携帯電話
   機のアンテナトップの発光装置
2. 【請求項２】前記プリント基板とアンテナロッドが絶縁
   状態となっていることを特徴とする請求項１の携帯電話
   機のアンテナトップの発光装置