JP3063927U - アルバム台紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 貼り付ける写真に対応して写真を美しく引き
立たせるための背景を独自に編集し得ると共に、写真に
直接関係する印刷物等を同じ配置位置に収納保管し得る
アルバム台紙を提供する。 【解決手段】 合成樹脂製透明袋状本体１と、この透明
袋状本体１の表裏面に配備された粘着部１１と、この粘
着部１１に対し付着・剥離自在に配備された合成樹脂製
透明フィルム２、２とから成ることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、アルバム台紙に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図７は、従来のアルバム台紙を示す斜視図である。 アルバム台紙は、厚紙製台板（台紙）６１と、透明フィルム６３とから成る。 この厚紙製台板６１の表裏面には、粘着剤を塗布した粘着部６２が設けられてい る。合成樹脂製透明フィルム６３は、この粘着部６２に対し付着・剥離自在に配 備されている。また、台板６１は、短冊状綴り込み部６４に折りぐせ線６５を介 して連続状に形成してある。

【０００３】 使用に際しては、透明フィルム６３を引っ張って粘着部６２から剥がし、台紙 ６１を露出させる。この状態で、台紙６１表面の粘着部６２に写真を貼り付け、 透明フィルム６３を写真（台紙６１）上に被せる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来のアルバム台紙は、粘着部を備えた厚紙製台板と透明フィルムとから成る 。台板は、無地或いは画一的な着色印刷されたものが普遍的である。従って、各 種内容が全く異なる写真を、同じ台板、つまり同じバック（ベース）上で飾る結 果となる。このため、収納する写真に最も適合したバックを自由に編集し得ない 不利がある。

【０００５】 また、従来のアルバム台紙では、アルバム台紙に貼った写真のネガや写真に関 係する印刷物を収納し得ない。例えば、写真に写る背景内容（人物以外のバック 景色）が旅行地（景勝地）の場合はその案内パンフレット、劇場或いは遊園地の 場合はその興業案内パンフレット等を収納保管できない。 このため、本来は同一場所同一位置に保管されるのが理想である「写真とその 写真関連物品」を、それぞれ別個に保存する結果となり、紛失し易い許かりでな く、整理収納保管に不便である等の不利があった。

【０００６】 この考案は、以上のような課題を解消させ、収納する写真に対応して独自に背 景を編集し得ると共に、写真に直接関係する印刷物等を同じ配置位置に収納保管 し得るアルバム台紙を提供する事を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成させるために、この考案に係るアルバム台紙では、次のような 構成としている。 アルバム台紙は、透明袋状本体と、この透明袋状本体の表裏面に配備された粘 着部と、この粘着部に対し付着・剥離自在に配備された透明フィルムとから成る ことを特徴としている。

【０００８】 このような構成を有するアルバム台紙では、表裏面に写真を貼る部材を透明袋 体で構成している。この透明袋状本体は、２枚の矩形合成樹脂フィルムを重合し 、３辺を接着して袋体としたもので、一辺の開口側から任意の印刷物・小物を装 脱容易に収納し得る。

【０００９】 従って、透明袋状本体の表裏面の粘着部に写真を貼り付け、透明フィルムでカ バーした際、この写真のネガは勿論、その写真に関係する物品（小物、印刷物） を透明袋状本体に収納し得る。つまり、写真と写真に直接関係する物品を同一場 所、同一位置に収納保管できる。

【００１０】 写真に関連する印刷物としては、写真が例えば旅行先で写したものであれば旅 行のパンフレット、写真に写る景勝地、行楽地の案内印刷物等である。 また、この印刷物に景勝地が大きく印刷されている場合は、印刷物がその写真 を美しく引き立たせるためのバック（ベース）を兼用することとなる。

【００１１】 更に、透明袋状本体には、写真に最も適合すると思われるバックカラー、バッ ク背景となる好みの印刷物、例えば雑誌、書籍、カレンダー等から任意に切り取 った印刷物を挿入することで、写真を飾るベース（バック）を独自に編集し得る 。

【００１２】

【考案の実施の形態】

以下、図面に基づき本考案に係るアルバム台紙の具体的な実施の形態を説明す る。 図２は、アルバム台紙を示す斜視図である。 アルバム台紙は、透明袋状本体１と、この透明袋状本体１の表裏面に配備された 粘着部１１と、この粘着部１１に対し付着・剥離自在に配備された透明フィルム ２、２とから構成される。

【００１３】 透明袋状本体１は、透明性に優れ、引っ張り強さが大きく、且つ腰の強い合成 樹脂フィルム（合成樹脂シート）が使用される。例えば、厚みが約６０μ程度の ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリビニルクロライド等の合 成樹脂フィルム、或いは各種透明合成樹脂フィルムに静電処理を施した静電吸着 フィルム等が使用される。

【００１４】 この透明袋状本体１は、実施の形態では、Ａ４サイズ（ＪＩＳ規格Ａ列４番） よりも若干大きい矩形状の上記フィルム２枚を重合し、３辺を止着して袋状に形 成してある。実施の形態の透明袋状本体１は、上辺が開口１３されている。従っ て、写真に関係する各種印刷物５は上開口１３側から本体１内の収納空室１２に 装脱することとなる。

【００１５】 上記粘着部１１は、図３及び図４で示すように、透明袋状本体１の表裏外面に 設けられる。 粘着部１１は、透明性、耐候性、耐熱性に優れ、老化防止剤を殆ど必要としな いアクリル樹脂系粘着剤、或いはゴム系粘着剤（天然ゴム或いは合成イソプレン ゴムをベースポリマーとしたもの）、シリコーン系、ポリビニールエーテル系粘 着剤等が適宜使用される。

【００１６】 粘着部１１は、透明袋状本体１の表裏面の全面に塗布して構成しても良いが、 図３で示すように、表裏面の面内適所に所定間隔を開いた線状に塗布しても良い し、点状に塗布して形成しても良い。

【００１７】 前記透明フィルム２は、上記粘着部１１に対し付着・剥離が自在な合成 樹脂フィルムが用いられる。例えば厚みが約３０μ程度のポリプロピレンフィル ム、ポリエステルフィルム、ポリビニルクロライド等の合成樹脂フィルム、或い は各種透明合成樹脂フィルムに静電処理を施した静電吸着フィルム等が使用され る。また、この透明フィルム２の裏面には、離型処理を施すことで粘着部１１に 対する剥離の一層の容易性を図り得る。

【００１８】 図２で示すように、上記透明袋状本体１と透明フィルム２、２の一辺（図２で は左辺）を揃えた状態で、２枚の短冊状綴り板４ａ、４ｂにより一体接着固定さ れている。 尚、図４に示す短冊状綴り部４は断面「コ」字状のものが例示され、接着剤を 介して透明袋状本体１と透明フィルム２、２が挟着固定されている。

【００１９】 図６は、透明フィムルの他の実施の形態を示す斜視図である。 この透明フィルム３は、透明袋状本体１の幅より小さい幅に設定している。この 透明フィルム３は、本体１の表裏面に所定間隔を開いて線状に塗布された強粘着 部１１ａに比較的強く付着している。これにより、一枚の透明フィルム３は図６ では左辺側に開口３１を有する３つの小袋部３Ａが形成されている。

【００２０】 この実施の形態の透明フィルム３では、写真の貼り付け作業に際し透明フィル ム３を粘着部１１ａから剥がす必要がない。例えば、Ｌ判サイズの写真Ａを開口 ３１から直接、小袋部３Ａに挿入収容し得る。

【００２１】 上記、構成のアルバム台紙は、図１で示すように綴じ込み部４によって、表表 紙５１と裏表紙５２と表・裏表紙５１、５２を連続する背表紙５３とから成るア ルバム５に、複数枚が綴じ込まれる。

【００２２】 このような構成を有するアルバム台紙では、透明袋状本体１の粘着部１１に対 し付着している透明フィルム２を剥離させる。つまり、図２で示すように、綴じ 込み部４と反対側を把持して透明フィルム２を剥離する。 そして、露出した透明袋状本体１の表面、つまり粘着部１１に対し写真（カー ド）Ａを付着させる。この後、透明フィルム２を写真（カード）Ａ上に被せカバ ーする。

【００２３】 図５で示すように、透明袋状本体１には上開口１３側から、任意の印刷物Ｂを 挿入する。つまり、写真Ａに最も適合すると思われるバックカラー、バック背景 となる印刷物を挿入する。例えば、雑誌の切り抜き、カレンダーの切り抜きで得 た美しい風景写真等の印刷物Ｂを挿入する。この印刷物Ｂが、所謂台紙の役割と 共に写真Ａを一層美しく引き立たせるための独自のバック背景を演出する。

【００２４】 更に、透明袋状本体１には、写真Ａに直接関係する物品を収納する。例えば、 写真Ａのネガ（ネガを包装する袋状印刷物）Ｂや、写真Ａが旅行先で撮影したも のであれば、旅行のパンフレット、また写真Ａに旅行先の景勝地・行楽地が写っ ているものであれば、景勝地・行楽地の案内印刷物などを挿入する。 これによって、貼り付ける写真Ａに関係する印刷物などの物品Ｂを、写真Ａと 同じ場所同じ位置に整理収納保管することが出来、写真を見る度に写真に写る環 境の記憶を鮮明に蘇らせ得る。

【００２５】 尚、上記実施の形態において、アルバム台紙は綴り込み部４により、バインダ ー式アルバム台紙である例を示したが、所謂「製本式」のアルバム台紙とし得る ことは勿論である。 また、上記実施の形態の透明袋状本体１は側面襠部のない所謂、収容空間の偏 平な構造を例示したが、これに限らず袋状本体１は側辺・底辺に内方向へ折り込 み可能な襠部を有するものであっても良い。 更に、この透明袋状本体１は、上開口部１３を開閉し得る接着構造、例えば「 蓋付き」構造としても良く、収納する印刷物（枠縁状台板）Ｂ等の紛失を防止し 得る。

【００２６】

【考案の効果】

この考案では、以上のように、透明袋状本体の表裏面に粘着部を配備し、この 粘着部に対し透明フィルムを付着・剥離自在に配備することとしたから、透明袋 状本体の表面粘着部に貼り付ける写真に関係するネガ・印刷物等を収容し得る。 従って、写真と写真に直接関係する物品を同一場所、同一位置に保管収納し得 、極めて便宜に整理し得る。 更に、透明袋状本体の表面粘着部に貼り付ける写真に対応して、透明袋状本体 に任意の各種印刷物を収容することで、写真を美しく引き立たせるための独自の バックを、容易に編集し得る等、発明目的を達成した優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】アルバム台紙に印刷物、写真を収納した状態を
示す斜視図である。

【図２】アルバム台紙を示す斜視図である。

【図３】アルバム台紙を示す正面図である。

【図４】アルバム台紙を示す断面図である。

【図５】アルバム台紙の透明袋状本体に印刷物を入れる
状態を示す説明斜視図である。

【図６】透明フィルムの他の実施の形態を示す斜視図で
ある。

【図７】従来のアルバム台紙を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 透明袋状本体 ２ 透明フィルム ３ 透明フィルム ４ 短冊状綴り込み部 １１ 粘着部 １２ 収容空室部 １３ 開口部 Ａ 写真 Ｂ 印刷物

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷物の挿脱用開口部を有する透明袋状
   本体と、この透明袋状本体の表裏面に配備された粘着部
   と、この粘着部に対し付着・剥離自在に配備された透明
   フィルムとから成るアルバム台紙。