JP3063750U - シ―ル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 従来シールとは一線を画する形態を具備
したシールを提供すること。 【解決手段】 表面を植毛２面に形成しその表面に適宜
の動物，マークなどのデザインされた図柄３を印刷など
により施した柔軟な外面シート１と、この外面シート１
の裏面に貼着された発泡シート４であって、この発泡シ
ート４の周縁が圧縮されて前記外面シート１の周縁に密
着されている発泡シート４と、該発泡シート４の裏面に
形成した粘着層５とを具備したシート体から、前記図柄
３の外形線に沿って当該図柄３を抜き取ることによりシ
ールを形成し、該シールにおける前記外面シート１の表
面側をなだらかに膨出させたこと

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、外面がなだらかに膨出していると共にその表面に植毛を施した形態 を具備するシールに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、外面に様々な絵柄を表現したシールが多数市場に出回っているが、 従来のシールは、薄くて平坦な紙，プラスチックなどを素材としているため、立 体感乃至はボリューム感が殆どなかった。

【０００３】 この点に鑑み、最近ではシール表面をなだらかに膨張させてボリューム感を持 たせたものが提案されているが、その表面は従来の平坦なプラスチック製のもの と同様に、光沢のある平滑面による仕上げとなっている。

【０００４】 しかし、最近のこの種シールは、封筒等の封緘部を封止するために使用する本 来の使用目的のほか、自分のノート等の表紙や適宜の用紙に、様々なシールを例 えばコラージュのように貼着して楽しむといった具合に、ビジュアルな表現にお ける素材の一つとして使用されることも多い。

【０００５】 種々のシールを、ビジュアルな表現手段の素材の一つとして利用する場合、従来 の平坦面に、単に様々な形態，内容の印刷を施しただけのシールでは、そのシー ルの平面形状の意匠や印刷された色彩，図柄等に夫々の工夫があっても、そのよ うな表現形態には自づから限界があるため、使用して更に興趣を高めることが可 能な形態を具えたシールの出現が待たれている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記のような従来シールの現状に鑑み、従来シールとは一線を画する 形態を具備したシールを提供することを課題とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決することを目的としてなされた本考案シールの構成は、表面を 植毛面に形成しその表面に適宜の動物，マークなどのデザインされた図柄を印刷 などにより施した柔軟な外面シートと、この外面シートの裏面に貼着された発泡 シートであって、この発泡シートの周縁が圧縮されて前記外面シートの周縁に密 着されている発泡シートと、該発泡シートの裏面に形成した粘着層とを具備した シート体から、前記図柄の外形線に沿って当該図柄を抜き取ることによりシール を形成し、該シールにおける前記外面シートの表面側をなだらかに膨出させたこ とを特徴とするものである。本考案は上記構成において、発泡シートと粘着層の 一方又は双方に、外面シートと同色かまたは異なる色に着色にしたものを使用す ることにより、透明又は半透明な台紙等に本考案シールを貼着したとき、前記台 紙裏面から見た場合の視覚上の効果を高めることができる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

次に本考案の実施の形態について、図に拠り説明する。図１は本考案シールの 一例の拡大正断面図、図２は本考案シールの製造工程における一部の工程を例示 した正断面図、図３は図柄の一例を示す平面図である。

【０００９】 図において、１は、外面に静電植毛などの植毛手段によって短か目の植毛２を 施すと共に、その上から適宜絵柄等を印刷等により表現した図柄３を形成した柔 軟で薄い塩化ビニルシートを基材とした植毛・印刷外面シートで、本考案におけ る外面シート１は、表面に植毛を施し、その上に印刷等による図柄などの表現が 可能な柔軟で薄いシートであれば、材質は塩化ビニル以外のものであってもよい 。

【００１０】 ４は前記の植毛・印刷外面シート１の裏面に、その全面において貼着すること により積層した柔軟な発泡シートで、ここでは一例として塩化ビニル発泡シート 材を使用しているが、この発泡シート４に使用する材料も柔軟に発泡したシート であれば、材質は問わない。また、発泡シート４は、無色のもののほか、外面シ ート１と同色、又は、異なる色に着色したものを使用してもよい。ここでの着色 には、図柄を含む場合もあるものとする。

【００１１】 ５は前記発泡シート４の裏面に積層形成した粘着層、６は該粘着層５の裏面に 当てがった離型シートであり、本考案シールは、上記の構成部材１〜５によるシ ート体Seにおいて、外面シート１と発泡シート４の周縁1aと同4aが、外面シート １に印刷された図柄３の外形に沿って高周波ウエルダ等の接着手段により圧縮さ れて密着されることにより、外面シート１の前記周縁1aを除く全体がなだらかに 膨出した形態の本考案シールＳの一例に形成される。上記の粘着層５は、粘着剤 、或は、両面粘着シートにより形成し、色彩も無色，有色のいずれかが選択され る。この場合の有色には、図柄等が表示された状態を含むものとする。

【００１２】 上記のような膨出形態を持つ本考案シールＳは、一例として図２，図３に例示 する形態において製造される。まず、表面に植毛２を施し、その上から適宜の図 柄３を印刷等により形成した外面シート１の裏面に、裏面に粘着層５を形成した 発泡シート４の上面を積層貼着した図３に例示するようなシート体Seを、切断台 ７の上に載せ、このシート体Seを、シールＳの平面形状、つまり図柄３の外形状 に形成した刃8aを有する高周波ウエルダ等のヒートカッタ８によって打抜くと、 加熱された刃8aの作用で切断される外面シート１と発泡シート４の切断される周 縁1aと同4aが密接状態で溶着又は融着するので、切断されたシート体Ｓは、図１ の断面形状をもつ本考案シールＳに形成されるのである。

【００１３】 上記のようにしてシート体Seから個々に打抜かれる本考案シールＳは、その複 数個を、表面を離型層に形成した台紙や離型紙６による台紙に、仮貼着して販売 単位のシール商品に形成される。

【００１４】

【考案の効果】

本考案シールは上記のように、その外面に植毛が施されて全体がふっくらと膨 出した形態であるので、従来の平滑でフラットな面しか有しないシールに比べた 場合には勿論、単に膨出させたタイプのシールに比べ、ソフト感，ボリュウム感 ，立体感があり、これによって従来の平板なシールや単に膨出させたシールでは 得られないシールによる様々な表現効果を打出すことが可能になる。

【００１５】 また、外面シートのほかに、発泡シート又は粘着層を有色（図柄等の印刷を含 む）にした本考案シールは、透明，半透明の台紙等に貼着したとき、その透明な 台紙等の表面からは勿論、台紙の裏面からもそのシールを見て図柄や色彩を楽し むことができる。なお、本考案シールは、上記形態であっても従来シールと同様 に本来の封緘用シールとしても使用することが可能であることは勿論である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案シールの一例の拡大正断面図。

【図２】本考案シールの製造工程における一部の工程を
例示した正断面図。

【図３】図３は図柄の一例を示す平面図

【符号の説明】

１ 外面シート ２ 植毛 ３ 図柄 ４ 発泡シート ５ 粘着層 ６ 離型シート

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表面を植毛面に形成しその表面に適宜の
   動物，マークなどのデザインされた図柄を印刷などによ
   り施した柔軟な外面シートと、この外面シートの裏面に
   貼着された発泡シートであって、この発泡シートの周縁
   が圧縮されて前記外面シートの周縁に密着されている発
   泡シートと、該発泡シートの裏面に形成した粘着層とを
   具備したシート体から、前記図柄の外形線に沿って当該
   図柄を抜き取ることによりシールを形成し、該シールに
   おける前記外面シートの表面側をなだらかに膨出させた
   ことを特徴とするシール。
2. 【請求項２】 発泡シートと粘着層の一方又は双方に、
   外面シートと同色かまたは異なる色により、図柄等の印
   刷を含み着色したものを使用した請求項１のシール。