JP2004155008A

JP2004155008A - 貼絵

Info

Publication number: JP2004155008A
Application number: JP2002322033A
Authority: JP
Inventors: Kazutake Wakabayashi; 一毅若林
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2002-11-06
Filing date: 2002-11-06
Publication date: 2004-06-03
Anticipated expiration: 2022-11-06
Also published as: JP3796661B2

Abstract

【課題】パンチ装置により布または紙等の薄片に円形の孔をあけることによって得たパンチくず、あるいは布または紙等の薄片を細かくちぎった細片を用いるものであり、これを所望の絵柄を表現するよう貼絵台に貼着するとともに、その表面に上記絵柄の輪郭線を表示した透明ないし半透明のカバーシートを貼付することによって、立体感と美感に特に優れ、また、独特の風合いを備えた貼絵を提供することを目的とする。
【解決手段】パンチ装置により布または紙等の薄片に円形の孔をあけることによって得たパンチくず、あるいは布または紙等の薄片を細かくちぎった細片を用い、その片面に接着剤を塗布して、風景、人物、動植物等所望の絵柄を表現するよう貼絵台に貼着するとともに、その表面に上記絵柄の輪郭線を表示した透明ないし半透明のカバーシートを貼付したことを特徴とする貼絵。
【選択図】図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、特に専門的な技術を要さずに、ある程度の知識と手順を備えることによって立体的で且つ見栄えのする作品を創作でき、趣味としても充分に楽しむことができる貼絵に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来の貼絵は、芸術家が創作した美術作品、あるいは児童教材用として使用される予め輪郭が線引きされた台紙の上に輪郭線に沿って色紙を切って貼りつけて所定の絵柄を形成するものや、佐賀錦布片を貼りつけるもの（特開昭６３−４３７９６）、紬絣貼絵の製造法（特開昭５６−３７１９８）、貼絵の色を布帛に転写染色するもの（特開昭５２−５９７９１）、色ステッカーを貼りつける色ステッカー貼り絵（特開昭６１−１１１７９８）が既に開示されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の貼絵の類は何れも平板状の紙布片を台紙に貼りつけて所望の絵柄を表現してなるもので、この種の貼絵は油絵や水彩画とは違う独特の雰囲気を表現することが可能ではあるが、平板状の紙布片を貼りつけただけで立体感に乏しい欠点を有する。また、適宜形状に裁断した平板状の紙布片を用いており、素材の用意に手間がかかる上、細かい模様を出すことが難しいという欠点があった。
【０００４】そこで、前記のような欠点を解消するために、この発明はパンチ装置により布または紙等の薄片に円形の孔をあけることによって得たパンチくず、あるいは布または紙等の薄片を細かくちぎった細片を用いるものであり、これを所望の絵柄を表現するよう貼絵台に貼着するとともに、その表面に上記絵柄の輪郭線を表示した透明ないし半透明のカバーシートを貼付することによって、立体感と美感に特に優れ、また、独特の風合いを備えた貼絵を提供することを目的とする。得た貼絵は、美的装飾品としても、はがきやうちわ等の実用品としても優れた価値を有するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するために、この発明の貼絵は、パンチ装置により布または紙等の薄片に円形の孔をあけることによって得たパンチくず、あるいは布または紙等の薄片を細かくちぎった細片を用い、その片面に接着剤を塗布して、風景、人物、動植物等所望の絵柄を表現するよう貼絵台に貼着するとともに、その表面に上記絵柄の輪郭線を表示した透明ないし半透明のカバーシートを貼付したことを特徴とするものである。
【０００６】この発明の貼絵は、前記パンチくずあるいは細片を適宜模様や色合いの布または紙等の薄片から得るとともに、適宜模様や色合いのパンチくずあるいは細片を風景、人物、動植物等所望の絵柄に合わせて配置することにより、絵柄の美感を向上させたことをも特徴とするものである。
【０００７】この発明の貼絵は、前記貼絵台が、和紙等を用いたはがき等の郵送のための用紙、うちわや扇子用の台紙、色紙用台紙、その他の模様を施されて使用する台紙類であることをも特徴とするものである。
【０００８】この発明の貼絵は、前記透明ないし半透明のカバーシートが、トレーシングペーパーや、プラスチックフィルム類であることをも特徴とするものである。
【０００９】この発明に係る貼絵は、前記のように構成されているので、パンチくずあるいは細片の重ね貼りの状態によって、所望の絵柄に微妙な配色を施すことができ、しかもパンチくずあるいは細片部分が浮き上がり、または沈んで見える結果、絵柄全体の立体感が際立つ作用をなす。
【００１０】また、パンチくずあるいは細片の重ね貼りの状態によって所望の絵柄に微妙な配色を施し、しかも所望の絵柄の輪郭線を描いた透明ないし半透明のカバーシートを施して、これらのパンチくずあるいは細片からなるあいまいな輪郭線を明確なものとすることにより、パンチくずあるいは細片の重ね貼りとカバーシートの輪郭線の両者があいまって、独特の風合いの、美感をより向上させた貼絵を提供することができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】次に、この発明の代表的な実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
図１はこの発明の代表的な夏の風物の絵柄（かき氷とその暖簾）を表現した貼絵をはがきに適用した実施例を示す正面図、図２は貼絵台にパンチくずあるいは細片を所望の絵柄に沿って貼り付けた状態の正面図、図３は所望の絵柄の輪郭線を描いたカバーシートの正面図である。
【００１２】図１において、１はこの発明のかき氷とその暖簾を表現した実施例に係る貼絵の全体を示す。１１は和紙を素材とするはがき類からなる貼絵台で、その表面にはパンチくず１２が所望の絵柄に沿って重ね貼りされている。ここで用いられるパンチくず１２は、板状部材に円形の孔をあけるためのパンチ装置により、布または紙等の薄片に孔をあけることによって得たものである。もちろんパンチくず１２の代わりに布または紙等の薄片を細かくちぎった細片を用いてもよい。
【００１３】上記布または紙等の薄片としてはパンチ装置やハサミ等が適用できたり、手でちぎれるものであれば種類を問うものではないが、新聞紙や新聞の折込広告、あるいは適当な厚さと大きさの市販の折り紙用紙、また障子紙、奉書紙などの和紙、ラッピングペーパー、画用紙などの厚手の洋紙類ばかりでなく、トイレットペーパーから段ボールまでの種々の紙類、布類やプラスチックシート、金属板、革、海苔等を用いることができる。前記の上記布または紙等の薄片をパンチ装置で穴あけしたり、ハサミで切ったり手でちぎった後、パンチくずあるいは細片を回収して素材となるパンチくずあるいは細片を得た。もちろん、パンチくずや細片を得た後に各片に着色してもよい。
【００１４】貼絵台１１は、ある程度の保形性を有する限りにおいて、前記和紙等を用いたはがき等の郵送のための用紙、うちわや扇子用の台紙、色紙用台紙、その他の模様を施されて使用する台紙類が使用でき、素材も紙、合成紙、合成樹脂製のフィルムやシート等であってもよい。
【００１５】図中１３は、上記パンチくず１２上に貼付される透明ないし半透明のカバーシートであり、その表面には所望の絵柄の輪郭線１４が手作業や印刷、プリンタ等を用いて描かれている。このカバーシート１３の素材としては、トレーシングペーパーや、プラスチックフィルム類が利用でき、予めそれらにも色彩を施しておくことができる。
【００１６】次に、この発明の貼絵を作成する手順について、パンチくず１２を用いた場合を例にとって説明する。予め、布または紙等の薄片をパンチ装置で穴あけした後、パンチくずを回収して素材となるパンチくずを得ておく。そして先ず、布地や和紙を使って貼絵台１１を作成し、得ようとする絵柄の構成に基づいて、予めパンチくず１２を貼る位置を示す下絵を鉛筆等で描く。そして図２のように、パンチくず１２をその裏面に接着剤を塗布して前記貼絵台１１の所定の位置に貼りつける。
【００１７】その後、図３に示すように絵柄全体を覆うように、裏面に接着剤を塗布したカバーシート１３を貼りつける。このようにして、得ようとする絵柄の構成に基づいてパンチくず１２を貼り、その上から絵柄に沿った輪郭線を描いたカバーシート１３を貼付すれば、パンチくず１２とカバーシート１３の素材の相乗効果、またパンチくず１２による絵柄とカバーシート１３の絵柄に沿った輪郭線の相乗効果があいまって、得た貼絵１は従来のものにない趣きを備えたものとなる。
【００１８】
【発明の効果】この発明に係る貼絵は、パンチ装置により布または紙等の薄片に円形の孔をあけることによって得たパンチくず、あるいは布または紙等の薄片を細かくちぎった細片を用いるものであり、これを所望の絵柄を表現するよう貼絵台に貼着するとともに、その表面に上記絵柄の輪郭線を表示した透明ないし半透明のカバーシートを貼付することによって、立体感と美感に特に優れ、また、独特の風合いを備えた貼絵を提供することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の代表的な夏の風物の絵柄（かき氷とその暖簾）を表現した貼絵をはがきに適用した実施例を示す正面図である。
【図２】貼絵台に例えばパンチくずを所望の絵柄に沿って貼り付けた状態の正面図である。
【図３】所望の絵柄の輪郭線を描いたカバーシートの正面図である。
１貼絵
１１貼絵台
１２パンチくず
１３カバーシート
１４輪郭線

Claims

パンチ装置により布または紙等の薄片に円形の孔をあけることによって得たパンチくず、あるいは布または紙等の薄片を細かくちぎった細片を用い、その片面に接着剤を塗布して、風景、人物、動植物等所望の絵柄を表現するよう貼絵台に貼着するとともに、その表面に上記絵柄の輪郭線を表示した透明ないし半透明のカバーシートを貼付したことを特徴とする貼絵。
前記パンチくずあるいは細片を適宜模様や色合いの布または紙等の薄片から得るとともに、適宜模様や色合いのパンチくずあるいは細片を風景、人物、動植物等所望の絵柄に合わせて配置することにより、絵柄の美感を向上させたことを特徴とする請求項１に記載の貼絵。
前記貼絵台が、和紙等を用いたはがき等の郵送のための用紙、うちわや扇子用の台紙、色紙用台紙、その他の模様を施されて使用する台紙類であることを特徴とする請求項１または２に記載の貼絵。
前記透明ないし半透明のカバーシートが、トレーシングペーパーや、プラスチックフィルム類であることを特徴とする請求項１ないし３のいずれかに記載の貼絵。