JP3063605B2 - 自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造 - Google Patents
自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車体上部
の衝撃エネルギ吸収構造に関し、特に、ルーフサイドレ
ールのような長手方向へ伸びる構造部材と、ルーフサイ
ドガーニッシュのような内装材とを備える自動車の車体
上部の衝撃エネルギ吸収構造に関する。
の衝撃エネルギ吸収構造に関し、特に、ルーフサイドレ
ールのような長手方向へ伸びる構造部材と、ルーフサイ
ドガーニッシュのような内装材とを備える自動車の車体
上部の衝撃エネルギ吸収構造に関する。
【0002】
【従来の技術】アウタパネルおよびこのアウタパネルか
ら車室内方へ間隔をおいて配置されるインナパネルそれ
ぞれのフランジを接合して閉じ構造に形成され、長手方
向へ伸びる構造部材を備える自動車の車体上部の衝撃エ
ネルギ吸収構造が提案されている(特開平7-246953号公
報)。この提案に係るものは、前記アウタパネルの板厚
および前記インナパネルの板厚より小さな板厚を有し、
前記インナパネルの車室内方へ間隔をおいて配置され、
フランジを接合した部分に接合される金属製のエネルギ
吸収パネルを備える。
ら車室内方へ間隔をおいて配置されるインナパネルそれ
ぞれのフランジを接合して閉じ構造に形成され、長手方
向へ伸びる構造部材を備える自動車の車体上部の衝撃エ
ネルギ吸収構造が提案されている(特開平7-246953号公
報)。この提案に係るものは、前記アウタパネルの板厚
および前記インナパネルの板厚より小さな板厚を有し、
前記インナパネルの車室内方へ間隔をおいて配置され、
フランジを接合した部分に接合される金属製のエネルギ
吸収パネルを備える。
【0003】前記提案に係る衝撃エネルギ吸収構造で
は、金属製のエネルギ吸収パネルを使用しているため、
樹脂製の格子のようなエネルギ吸収体を使用する場合に
生ずるつぶれ残りがなく、エネルギ吸収パネルの端末部
を除く部分では完全、かつ、十分に変形させることがで
きる。これによって、所定のエネルギ吸収量を確保でき
る。
は、金属製のエネルギ吸収パネルを使用しているため、
樹脂製の格子のようなエネルギ吸収体を使用する場合に
生ずるつぶれ残りがなく、エネルギ吸収パネルの端末部
を除く部分では完全、かつ、十分に変形させることがで
きる。これによって、所定のエネルギ吸収量を確保でき
る。
【0004】ところで、前記エネルギ吸収パネルは主と
して構造上の制約から、長手方向の所定の長さにわたっ
て構造部材のインナパネルを車室内方で覆うように取り
付けられる。これに対して、内装材は意匠上の要請か
ら、エネルギ吸収パネルを車室内方で覆うだけでなく、
構造部材の全体を車室内方で覆うように取り付けられ
る。したがって、エネルギ吸収パネルのない箇所では、
内装材をエネルギ吸収に活用することが有効であるが、
内装材そのものにはエネルギ吸収能力がないため、格子
または発泡ウレタンのようなエネルギ吸収手段を内装材
に設ける必要がある。その結果、エネルギ吸収パネルと
エネルギ吸収手段を有する内装材とによってエネルギ吸
収を図ろうとするとき、エネルギ吸収手段は、エネルギ
吸収パネルの長手方向の端末部に隣り合せて配置される
こととなる。
して構造上の制約から、長手方向の所定の長さにわたっ
て構造部材のインナパネルを車室内方で覆うように取り
付けられる。これに対して、内装材は意匠上の要請か
ら、エネルギ吸収パネルを車室内方で覆うだけでなく、
構造部材の全体を車室内方で覆うように取り付けられ
る。したがって、エネルギ吸収パネルのない箇所では、
内装材をエネルギ吸収に活用することが有効であるが、
内装材そのものにはエネルギ吸収能力がないため、格子
または発泡ウレタンのようなエネルギ吸収手段を内装材
に設ける必要がある。その結果、エネルギ吸収パネルと
エネルギ吸収手段を有する内装材とによってエネルギ吸
収を図ろうとするとき、エネルギ吸収手段は、エネルギ
吸収パネルの長手方向の端末部に隣り合せて配置される
こととなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】試験用のヘッドフォー
ムをエネルギ吸収パネルの端末部に衝突してエネルギ吸
収量と端末からの距離との関係をグラフに表したとこ
ろ、図7の(a)のように、端末E1 からある範囲で
は、エネルギ吸収量は端末E1 に近づくにつれて次第に
減少していることが判明した。これは、エネルギ吸収パ
ネルの端末部の剛性が端末に近づくほど小さくなるため
と考えられる。
ムをエネルギ吸収パネルの端末部に衝突してエネルギ吸
収量と端末からの距離との関係をグラフに表したとこ
ろ、図7の(a)のように、端末E1 からある範囲で
は、エネルギ吸収量は端末E1 に近づくにつれて次第に
減少していることが判明した。これは、エネルギ吸収パ
ネルの端末部の剛性が端末に近づくほど小さくなるため
と考えられる。
【0006】これに対し、格子または発泡ウレタンのよ
うなエネルギ吸収手段では端末部の剛性は、端末である
と、その他の部分であるとを問わず、実質的に同じであ
ると考えられるが、エネルギ吸収手段の端末からエネル
ギ吸収手段が存在しない方へ離れるにつれ、エネルギ吸
収量は減少し、図7の(b)のような結果が得られた。
すなわち、エネルギ吸収手段の端末E2 からエネルギ吸
収手段が存在しないある距離Fまでの範囲では、エネル
ギ吸収量は、距離Fが遠くなるにつれ、次第に減少して
いる。
うなエネルギ吸収手段では端末部の剛性は、端末である
と、その他の部分であるとを問わず、実質的に同じであ
ると考えられるが、エネルギ吸収手段の端末からエネル
ギ吸収手段が存在しない方へ離れるにつれ、エネルギ吸
収量は減少し、図7の(b)のような結果が得られた。
すなわち、エネルギ吸収手段の端末E2 からエネルギ吸
収手段が存在しないある距離Fまでの範囲では、エネル
ギ吸収量は、距離Fが遠くなるにつれ、次第に減少して
いる。
【0007】したがって、エネルギ吸収パネルと、エネ
ルギ吸収手段を有する内装材とによってエネルギ吸収を
図ろうとする場合、エネルギ吸収パネルの端末部からエ
ネルギ吸収手段までのいわゆる遷移域では、図7の
(c)の実線で示したようなエネルギ吸収量となり、エ
ネルギ吸収量が仮想線の量Gだけ、必要とされるエネル
ギ吸収量より少なくなる。
ルギ吸収手段を有する内装材とによってエネルギ吸収を
図ろうとする場合、エネルギ吸収パネルの端末部からエ
ネルギ吸収手段までのいわゆる遷移域では、図7の
(c)の実線で示したようなエネルギ吸収量となり、エ
ネルギ吸収量が仮想線の量Gだけ、必要とされるエネル
ギ吸収量より少なくなる。
【0008】本発明は、エネルギ吸収パネルと、エネル
ギ吸収手段を有する内装材とによってエネルギ吸収を図
る場合の、遷移域におけるエネルギ吸収の減少量を補償
できる、自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造を提
供する。
ギ吸収手段を有する内装材とによってエネルギ吸収を図
る場合の、遷移域におけるエネルギ吸収の減少量を補償
できる、自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造を提
供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、アウタパネル
およびこのアウタパネルから車室内方へ間隔をおいて配
置されるインナパネルそれぞれのフランジを接合して閉
じ構造に形成され、長手方向へ伸びる構造部材を備える
自動車の車体上部の衝撃エネルギを吸収する構造であ
る。この衝撃エネルギ吸収構造は、前記アウタパネルの
板厚および前記インナパネルの板厚より小さな板厚を有
し、前記インナパネルの車室内方へ間隔をおいて配置さ
れ、前記フランジを接合した部分に接合され、長手方向
へ所定の長さ伸びる金属製のエネルギ吸収パネルと、該
エネルギ吸収パネルの車室内方へ間隔をおいて配置され
る樹脂製の内装材であって前記エネルギ吸収パネルの長
手方向の少なくとも1つの端末部に隣り合せて配置され
るエネルギ吸収手段を有する内装材と、前記エネルギ吸
収パネルの前記端末部のエネルギ吸収量の減少分を補う
エネルギ補償手段とを備える。
およびこのアウタパネルから車室内方へ間隔をおいて配
置されるインナパネルそれぞれのフランジを接合して閉
じ構造に形成され、長手方向へ伸びる構造部材を備える
自動車の車体上部の衝撃エネルギを吸収する構造であ
る。この衝撃エネルギ吸収構造は、前記アウタパネルの
板厚および前記インナパネルの板厚より小さな板厚を有
し、前記インナパネルの車室内方へ間隔をおいて配置さ
れ、前記フランジを接合した部分に接合され、長手方向
へ所定の長さ伸びる金属製のエネルギ吸収パネルと、該
エネルギ吸収パネルの車室内方へ間隔をおいて配置され
る樹脂製の内装材であって前記エネルギ吸収パネルの長
手方向の少なくとも1つの端末部に隣り合せて配置され
るエネルギ吸収手段を有する内装材と、前記エネルギ吸
収パネルの前記端末部のエネルギ吸収量の減少分を補う
エネルギ補償手段とを備える。
【0010】前記エネルギ補償手段は、前記エネルギ吸
収パネルとは別個に形成されたエネルギ吸収体である
か、または前記エネルギ吸収パネルの前記端末部に設け
られた補強部分である。この補強部分は、凹凸、断面形
状の変化または折り曲げをつけることによって形成でき
るが、好ましい態様では、前記エネルギ吸収パネルから
車室外方または車室内方へ向けて突出するビード、前記
エネルギ吸収パネルの厚みより大きな厚みの肉厚部分ま
たは焼き入れした部分である。
収パネルとは別個に形成されたエネルギ吸収体である
か、または前記エネルギ吸収パネルの前記端末部に設け
られた補強部分である。この補強部分は、凹凸、断面形
状の変化または折り曲げをつけることによって形成でき
るが、好ましい態様では、前記エネルギ吸収パネルから
車室外方または車室内方へ向けて突出するビード、前記
エネルギ吸収パネルの厚みより大きな厚みの肉厚部分ま
たは焼き入れした部分である。
【0011】前記エネルギ補償手段はまた、前記エネル
ギ吸収パネルの前記端末部が有する、前記インナパネル
に向けて傾斜する傾斜面と、前記内装材の前記エネルギ
吸収手段が有する、前記エネルギ吸収パネルの前記傾斜
面に沿って伸びる傾斜面とからなる。さらに、前記エネ
ルギ吸収パネルとは別個に形成され、前記エネルギ吸収
パネルの前記端末部と前記インナパネルとに接合された
板金製バルクである。
ギ吸収パネルの前記端末部が有する、前記インナパネル
に向けて傾斜する傾斜面と、前記内装材の前記エネルギ
吸収手段が有する、前記エネルギ吸収パネルの前記傾斜
面に沿って伸びる傾斜面とからなる。さらに、前記エネ
ルギ吸収パネルとは別個に形成され、前記エネルギ吸収
パネルの前記端末部と前記インナパネルとに接合された
板金製バルクである。
【0012】
【作用および効果】車室外方へ向く衝撃力が働くと、金
属製のエネルギ吸収パネルが変形して衝撃エネルギを吸
収する。衝撃力がエネルギ吸収パネルと内装材のエネル
ギ吸収手段との遷移域に働くとき、エネルギ吸収パネル
と共にエネルギ補償手段が変形してエネルギを吸収し、
エネルギ吸収パネルの端末部のエネルギ減少分を補う。
属製のエネルギ吸収パネルが変形して衝撃エネルギを吸
収する。衝撃力がエネルギ吸収パネルと内装材のエネル
ギ吸収手段との遷移域に働くとき、エネルギ吸収パネル
と共にエネルギ補償手段が変形してエネルギを吸収し、
エネルギ吸収パネルの端末部のエネルギ減少分を補う。
【0013】請求項1ないし8に記載の全ての発明によ
って、次の効果が得られる。すなわち、金属製のエネル
ギ吸収パネルでは、ストローク量に対する荷重の立ち上
りが急であるエネルギ吸収特性が得られるため、小さな
ストローク量と小さなピーク荷重とによって衝撃力に見
合ったエネルギ吸収を図ることができる。
って、次の効果が得られる。すなわち、金属製のエネル
ギ吸収パネルでは、ストローク量に対する荷重の立ち上
りが急であるエネルギ吸収特性が得られるため、小さな
ストローク量と小さなピーク荷重とによって衝撃力に見
合ったエネルギ吸収を図ることができる。
【0014】アウタパネルとインナパネルとによって形
成されていた従来の構造部材と比べると、エネルギ吸収
パネルを備える分、本発明ではアウタパネルとインナパ
ネルとの間隔が小さくなるが、エネルギ吸収パネルは構
造部材の剛性に寄与するため、結局、従来の構造部材と
実質的に同じ剛性を確保することができる。すなわち、
本発明では、構造部材の所要の剛性を確保すると共に、
エネルギ吸収パネルが変形できる間隔を得ることができ
る。
成されていた従来の構造部材と比べると、エネルギ吸収
パネルを備える分、本発明ではアウタパネルとインナパ
ネルとの間隔が小さくなるが、エネルギ吸収パネルは構
造部材の剛性に寄与するため、結局、従来の構造部材と
実質的に同じ剛性を確保することができる。すなわち、
本発明では、構造部材の所要の剛性を確保すると共に、
エネルギ吸収パネルが変形できる間隔を得ることができ
る。
【0015】エネルギ吸収パネルと、エネルギ吸収手段
を有する内装材とによって衝撃エネルギの吸収を図ると
共に、エネルギ補償手段によってエネルギ吸収パネルの
端末部のエネルギ吸収の減少分を補うため、自動車の車
体上部の広い範囲にわたって実質的に同じ大きさの衝撃
エネルギを吸収できる。
を有する内装材とによって衝撃エネルギの吸収を図ると
共に、エネルギ補償手段によってエネルギ吸収パネルの
端末部のエネルギ吸収の減少分を補うため、自動車の車
体上部の広い範囲にわたって実質的に同じ大きさの衝撃
エネルギを吸収できる。
【0016】請求項2に記載の発明によれば、エネルギ
補償手段は、エネルギ吸収パネルおよび内装材から独立
したエネルギ吸収体であるため、エネルギ吸収パネルと
エネルギ吸収手段を有する内装材との設計上の自由度に
影響を及ぼすことなく、エネルギ吸収体を形成すること
ができる。また、エネルギ吸収体の材料や形状の選定が
比較的簡単であり、遷移域に生ずるエネルギ吸収の減少
量に見合ったエネルギ量を補いやすい。
補償手段は、エネルギ吸収パネルおよび内装材から独立
したエネルギ吸収体であるため、エネルギ吸収パネルと
エネルギ吸収手段を有する内装材との設計上の自由度に
影響を及ぼすことなく、エネルギ吸収体を形成すること
ができる。また、エネルギ吸収体の材料や形状の選定が
比較的簡単であり、遷移域に生ずるエネルギ吸収の減少
量に見合ったエネルギ量を補いやすい。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、独立のエ
ネルギ吸収体を必要とすることなく、エネルギ吸収パネ
ルの端末部に補強をするだけで、遷移域に生ずるエネル
ギ吸収の減少量を補償することができる。
ネルギ吸収体を必要とすることなく、エネルギ吸収パネ
ルの端末部に補強をするだけで、遷移域に生ずるエネル
ギ吸収の減少量を補償することができる。
【0018】請求項4に記載の発明によれば、エネルギ
吸収パネルの端末部へのビード追加のための成形が容易
であり、ビードの形状、幅、深さ等を変えることによっ
て補償すべきエネルギ量を調整できる。
吸収パネルの端末部へのビード追加のための成形が容易
であり、ビードの形状、幅、深さ等を変えることによっ
て補償すべきエネルギ量を調整できる。
【0019】請求項5に記載の発明によれば、エネルギ
吸収パネルに別の板材を取り付けることによって肉厚部
分を得ることができるところ、別の板材の材質、形状、
厚み等を変えることによって補償すべきエネルギ量を調
整できる。
吸収パネルに別の板材を取り付けることによって肉厚部
分を得ることができるところ、別の板材の材質、形状、
厚み等を変えることによって補償すべきエネルギ量を調
整できる。
【0020】請求項6に記載の発明によれば、焼き入れ
の幅、位置、条件等を変えることによって補償すべきエ
ネルギ量を調整できる。
の幅、位置、条件等を変えることによって補償すべきエ
ネルギ量を調整できる。
【0021】請求項7に記載の発明によれば、エネルギ
吸収体のような独立部品を必要とすることなく、エネル
ギ吸収パネルの端末部とエネルギ吸収手段との共同で、
遷移域に生ずるエネルギ吸収の減少量を補償することが
できる。
吸収体のような独立部品を必要とすることなく、エネル
ギ吸収パネルの端末部とエネルギ吸収手段との共同で、
遷移域に生ずるエネルギ吸収の減少量を補償することが
できる。
【0022】請求項8に記載の発明によれば、板金製バ
ルクの材質、形状、厚み等を変えることによって補償す
べきエネルギ量を調整することができる。
ルクの材質、形状、厚み等を変えることによって補償す
べきエネルギ量を調整することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】自動車の車体上部は、アウタパネ
ルおよびこのアウタパネルから車室内方へ間隔をおいて
配置されるインナパネルそれぞれのフランジを接合し
て、垂直の仮想面で切断した断面が閉じ構造を呈するよ
うに形成され、長手方向である車体の前後方向へ伸びる
構造部材、すなわちルーフサイドレールを備える。アウ
タパネルおよびインナパネルは鋼板製である。
ルおよびこのアウタパネルから車室内方へ間隔をおいて
配置されるインナパネルそれぞれのフランジを接合し
て、垂直の仮想面で切断した断面が閉じ構造を呈するよ
うに形成され、長手方向である車体の前後方向へ伸びる
構造部材、すなわちルーフサイドレールを備える。アウ
タパネルおよびインナパネルは鋼板製である。
【0024】鋼板製のエネルギ吸収パネルは、前記アウ
タパネルの板厚および前記インナパネルの板厚より小さ
な板厚を有する。エネルギ吸収パネルの板厚は、0.4 〜
0.8mmとし、約0.6mm とすることが好ましい。一方、ア
ウタパネルの板厚は、0.8 〜1.0mm 、インナパネルの板
厚は1.0 〜1.6mm とし、約1.4mm とすることが好まし
い。アウタパネルおよびインナパネルそれぞれの板厚は
等しくしたり、前記とは逆にしたりすることもできる。
エネルギ吸収パネルは前記インナパネルの車室内方へ間
隔をおいて配置される。この間隔はエネルギ吸収に必要
なもので、10〜30mmとし、約20mmとすることが好まし
い。エネルギ吸収パネルは、前記アウタパネルおよびイ
ンナパネルそれぞれのフランジを接合する際、エネルギ
吸収パネルのフランジを同時に接合してルーフサイドレ
ールに取り付ける。
タパネルの板厚および前記インナパネルの板厚より小さ
な板厚を有する。エネルギ吸収パネルの板厚は、0.4 〜
0.8mmとし、約0.6mm とすることが好ましい。一方、ア
ウタパネルの板厚は、0.8 〜1.0mm 、インナパネルの板
厚は1.0 〜1.6mm とし、約1.4mm とすることが好まし
い。アウタパネルおよびインナパネルそれぞれの板厚は
等しくしたり、前記とは逆にしたりすることもできる。
エネルギ吸収パネルは前記インナパネルの車室内方へ間
隔をおいて配置される。この間隔はエネルギ吸収に必要
なもので、10〜30mmとし、約20mmとすることが好まし
い。エネルギ吸収パネルは、前記アウタパネルおよびイ
ンナパネルそれぞれのフランジを接合する際、エネルギ
吸収パネルのフランジを同時に接合してルーフサイドレ
ールに取り付ける。
【0025】ポリプロピレンのような樹脂製の内装材
は、エネルギ吸収パネルの車室内方へ間隔をおいて配置
されるルーフサイドガーニッシュである。前記間隔はエ
ネルギ吸収のためのものではないので、寸法的には任意
である。内装材は、前記エネルギ吸収パネルの長手方向
の少なくとも1つの端末部に隣り合せて配置される、格
子または発泡ウレタンのようなエネルギ吸収手段を有す
る。内装材は、エネルギ吸収パネルの2つの端末部のそ
れぞれに隣り合せてエネルギ吸収手段がくるように形成
することもできる。エネルギ吸収手段は内装材とは別個
に成形し、内装材またはインナパネルに接着して取り付
けるか、またはクリップで取り付ける。
は、エネルギ吸収パネルの車室内方へ間隔をおいて配置
されるルーフサイドガーニッシュである。前記間隔はエ
ネルギ吸収のためのものではないので、寸法的には任意
である。内装材は、前記エネルギ吸収パネルの長手方向
の少なくとも1つの端末部に隣り合せて配置される、格
子または発泡ウレタンのようなエネルギ吸収手段を有す
る。内装材は、エネルギ吸収パネルの2つの端末部のそ
れぞれに隣り合せてエネルギ吸収手段がくるように形成
することもできる。エネルギ吸収手段は内装材とは別個
に成形し、内装材またはインナパネルに接着して取り付
けるか、またはクリップで取り付ける。
【0026】エネルギ補償手段は、独立の部品からなる
エネルギ吸収体である場合、このエネルギ吸収体を発泡
ウレタンのような樹脂で成形し、インナパネルに接着す
る。エネルギ補償手段が板金製バルクである場合、この
バルクの厚みは、ルーフサイドレールのアウタパネルや
インナパネル、エネルギ吸収パネルとは関係なく、独立
に定めうるが、エネルギ吸収パネルと同じ厚みとするこ
とができる。バルクは、エネルギ吸収パネルとインナパ
ネルとにスポット溶接で取り付ける。エネルギ補償手段
がエネルギ吸収パネルの端末部に設ける補強部分である
場合、ビード、肉厚部分または焼き入れを選定する。
エネルギ吸収体である場合、このエネルギ吸収体を発泡
ウレタンのような樹脂で成形し、インナパネルに接着す
る。エネルギ補償手段が板金製バルクである場合、この
バルクの厚みは、ルーフサイドレールのアウタパネルや
インナパネル、エネルギ吸収パネルとは関係なく、独立
に定めうるが、エネルギ吸収パネルと同じ厚みとするこ
とができる。バルクは、エネルギ吸収パネルとインナパ
ネルとにスポット溶接で取り付ける。エネルギ補償手段
がエネルギ吸収パネルの端末部に設ける補強部分である
場合、ビード、肉厚部分または焼き入れを選定する。
【0027】
【実施例】衝撃エネルギの吸収構造は、斜視状態を示す
図1および断面を示す図2を参照するに、構造部材であ
るルーフサイドレール10を備える自動車の車体上部に
おいて衝撃エネルギを吸収するもので、エネルギ吸収パ
ネル12と、内装材14と、エネルギ補償手段であるエ
ネルギ吸収体16とを備える。ルーフサイドレール10
は、アウタパネル18およびアウタパネル18から車室
内方へ間隔をおいて配置されるインナパネル20それぞ
れのフランジ19A、21Aと、19B、21Bとをス
ポット溶接によって接合して閉じ構造に形成され、車体
の前後方向へ伸びている。
図1および断面を示す図2を参照するに、構造部材であ
るルーフサイドレール10を備える自動車の車体上部に
おいて衝撃エネルギを吸収するもので、エネルギ吸収パ
ネル12と、内装材14と、エネルギ補償手段であるエ
ネルギ吸収体16とを備える。ルーフサイドレール10
は、アウタパネル18およびアウタパネル18から車室
内方へ間隔をおいて配置されるインナパネル20それぞ
れのフランジ19A、21Aと、19B、21Bとをス
ポット溶接によって接合して閉じ構造に形成され、車体
の前後方向へ伸びている。
【0028】エネルギ吸収パネル12は、アウタパネル
18の板厚およびインナパネル20の板厚より小さな板
厚を有する鋼板製で、インナパネル20の車室内方へ間
隔D(図3)をおいて配置され、フランジ13A、13
Bをルーフサイドレール10のフランジ接合部にスポッ
ト溶接してルーフサイドレール10に接合されている。
その結果、エネルギ吸収パネル12は、間隔Dを保ちつ
つ車体の前後方向へ所定の長さ伸びている。間隔Dはエ
ネルギ吸収のために必要であり、前記寸法に定める。車
体には、図4に示すように、ルーフサイドレール10に
それぞれ接続される、フロントピラー22、センタピラ
ー24およびリヤピラー26があるが、エネルギ吸収パ
ネル12は、図示の実施例では、フロントピラー22か
らリヤピラー26の近くまで伸びている。ルーフサイド
レール10はさらに後方まで伸びている。
18の板厚およびインナパネル20の板厚より小さな板
厚を有する鋼板製で、インナパネル20の車室内方へ間
隔D(図3)をおいて配置され、フランジ13A、13
Bをルーフサイドレール10のフランジ接合部にスポッ
ト溶接してルーフサイドレール10に接合されている。
その結果、エネルギ吸収パネル12は、間隔Dを保ちつ
つ車体の前後方向へ所定の長さ伸びている。間隔Dはエ
ネルギ吸収のために必要であり、前記寸法に定める。車
体には、図4に示すように、ルーフサイドレール10に
それぞれ接続される、フロントピラー22、センタピラ
ー24およびリヤピラー26があるが、エネルギ吸収パ
ネル12は、図示の実施例では、フロントピラー22か
らリヤピラー26の近くまで伸びている。ルーフサイド
レール10はさらに後方まで伸びている。
【0029】内装材であるルーフサイドガーニッシュ1
4は、エネルギ吸収パネル12の車室内方へ間隔d(図
3)をおいて配置されており、エネルギ吸収パネル12
の長手方向の端末部28に隣り合せて配置されるエネル
ギ吸収手段30を有する。前記間隔dがエネルギ吸収の
ために必要ではないのは、図2に示すように、エネルギ
吸収パネル12とインナパネル20との間にエネルギ吸
収に必要な間隔Dが存在し、エネルギ吸収手段30は間
隔Dより大きな間隔を占めることによる。エネルギ吸収
手段30は、図示の実施例では、発泡ウレタンであり、
ルーフサイドガーニッシュ14に接着されている。
4は、エネルギ吸収パネル12の車室内方へ間隔d(図
3)をおいて配置されており、エネルギ吸収パネル12
の長手方向の端末部28に隣り合せて配置されるエネル
ギ吸収手段30を有する。前記間隔dがエネルギ吸収の
ために必要ではないのは、図2に示すように、エネルギ
吸収パネル12とインナパネル20との間にエネルギ吸
収に必要な間隔Dが存在し、エネルギ吸収手段30は間
隔Dより大きな間隔を占めることによる。エネルギ吸収
手段30は、図示の実施例では、発泡ウレタンであり、
ルーフサイドガーニッシュ14に接着されている。
【0030】エネルギ吸収手段30は、図2に示す実施
例では、その端末E2 がエネルギ吸収パネル12の端末
E1 から距離L1 をおくようにエネルギ吸収パネル12
の端末部28に隣り合せて配置されている。したがっ
て、エネルギ吸収パネル12の端末部28からエネルギ
吸収手段30の端末E2 までの距離L2 が遷移域となっ
ている。この遷移域でのエネルギ吸収量がどのような傾
向になるかは、距離L1の大きさによって異なる。たと
えば、図7の(b)のF点、すなわち、エネルギ吸収手
段30のエネルギ吸収量がゼロになる点にエネルギ吸収
パネル12の端末E1 がくるように距離L1 を定める
と、図7の(c)に示すように、エネルギ吸収量はHと
なる。これに対し、エネルギ吸収手段30の端末E2 と
エネルギ吸収パネル12の端末E1 とを接触させ、距離
L1 をゼロにすると、エネルギ吸収量はIとなる。
例では、その端末E2 がエネルギ吸収パネル12の端末
E1 から距離L1 をおくようにエネルギ吸収パネル12
の端末部28に隣り合せて配置されている。したがっ
て、エネルギ吸収パネル12の端末部28からエネルギ
吸収手段30の端末E2 までの距離L2 が遷移域となっ
ている。この遷移域でのエネルギ吸収量がどのような傾
向になるかは、距離L1の大きさによって異なる。たと
えば、図7の(b)のF点、すなわち、エネルギ吸収手
段30のエネルギ吸収量がゼロになる点にエネルギ吸収
パネル12の端末E1 がくるように距離L1 を定める
と、図7の(c)に示すように、エネルギ吸収量はHと
なる。これに対し、エネルギ吸収手段30の端末E2 と
エネルギ吸収パネル12の端末E1 とを接触させ、距離
L1 をゼロにすると、エネルギ吸収量はIとなる。
【0031】エネルギ吸収体16は、遷移域でのエネル
ギ吸収の減少量を補うもので、図2に示す実施例では、
実質的に遷移域の全体にわたって配置された発泡ウレタ
ンであり、インナパネル20に接着されている。エネル
ギ吸収体16は、図7の(c)に示したエネルギ吸収の
減少量を補償し、遷移域のエネルギ吸収量が実質的に平
坦な特性を呈するように、各部の厚み、形状、硬さ等を
定める。
ギ吸収の減少量を補うもので、図2に示す実施例では、
実質的に遷移域の全体にわたって配置された発泡ウレタ
ンであり、インナパネル20に接着されている。エネル
ギ吸収体16は、図7の(c)に示したエネルギ吸収の
減少量を補償し、遷移域のエネルギ吸収量が実質的に平
坦な特性を呈するように、各部の厚み、形状、硬さ等を
定める。
【0032】図3に示すように、車体の上部では、ドリ
ップチャンネル34をルーフサイドレール10に溶接
し、ルーフパネル36をドリップチャンネル34に溶接
する。内装材であるルーフサイドガーニッシュ14およ
びルーフライナ38をルーフサイドレール10の車室内
方に張り渡す。ドア40を閉じたとき、ドア40は、ド
リップチャンネル34に取り付けたウエザストリップ4
2と、フランジの接合部に取り付けたオープニングトリ
ム44とに密着する。
ップチャンネル34をルーフサイドレール10に溶接
し、ルーフパネル36をドリップチャンネル34に溶接
する。内装材であるルーフサイドガーニッシュ14およ
びルーフライナ38をルーフサイドレール10の車室内
方に張り渡す。ドア40を閉じたとき、ドア40は、ド
リップチャンネル34に取り付けたウエザストリップ4
2と、フランジの接合部に取り付けたオープニングトリ
ム44とに密着する。
【0033】図5に示す実施例では、エネルギ補償手段
54は、エネルギ吸収パネル52の長手方向の端末部5
3に設けた補強部分からなる。エネルギ吸収パネル52
のその他の構成は、前記エネルギ吸収パネル12と実質
的に同じである。前述のように、エネルギ吸収パネルの
端末部のエネルギ吸収量が減少するのは、端末部の剛性
が低下することに起因する。そこで、端末部53に補強
部分54を形成し、これによって端末部53の剛性を上
げ、エネルギ吸収の減少量を補っている。補強部分54
は、凹凸、断面形状の変化または折曲げをつけることに
よって剛性を付加し、かつ、剛性の大きさを変えること
ができる。この実施例では、エネルギ吸収パネル52の
端末E1 をエネルギ吸収手段30の端末E2 に可及的に
近づけるようにする。
54は、エネルギ吸収パネル52の長手方向の端末部5
3に設けた補強部分からなる。エネルギ吸収パネル52
のその他の構成は、前記エネルギ吸収パネル12と実質
的に同じである。前述のように、エネルギ吸収パネルの
端末部のエネルギ吸収量が減少するのは、端末部の剛性
が低下することに起因する。そこで、端末部53に補強
部分54を形成し、これによって端末部53の剛性を上
げ、エネルギ吸収の減少量を補っている。補強部分54
は、凹凸、断面形状の変化または折曲げをつけることに
よって剛性を付加し、かつ、剛性の大きさを変えること
ができる。この実施例では、エネルギ吸収パネル52の
端末E1 をエネルギ吸収手段30の端末E2 に可及的に
近づけるようにする。
【0034】図6に示す実施例では、エネルギ補償手段
65は、エネルギ吸収パネル62の端末部63が有す
る、インナパネル20に向けて傾斜する傾斜面64と、
内装材14のエネルギ吸収手段66が有する、エネルギ
吸収パネル62の傾斜面64に沿って伸びる傾斜面67
とからなる。エネルギ吸収パネル62およびエネルギ吸
収手段66のその他の構成は、それぞれエネルギ吸収パ
ネル12およびエネルギ吸収手段16と実質的に同じで
ある。この実施例では、傾斜面64、67を互いに対面
させることによってエネルギ吸収パネル62とエネルギ
吸収手段66とを重ね合せ、両傾斜面64、67の共同
でエネルギ吸収の減少量を補っている。傾斜面64、6
7は、互いに対面する部分の形状、大きさ、または傾斜
角度を変えることによって補償すべきエネルギ吸収量を
調整できる。
65は、エネルギ吸収パネル62の端末部63が有す
る、インナパネル20に向けて傾斜する傾斜面64と、
内装材14のエネルギ吸収手段66が有する、エネルギ
吸収パネル62の傾斜面64に沿って伸びる傾斜面67
とからなる。エネルギ吸収パネル62およびエネルギ吸
収手段66のその他の構成は、それぞれエネルギ吸収パ
ネル12およびエネルギ吸収手段16と実質的に同じで
ある。この実施例では、傾斜面64、67を互いに対面
させることによってエネルギ吸収パネル62とエネルギ
吸収手段66とを重ね合せ、両傾斜面64、67の共同
でエネルギ吸収の減少量を補っている。傾斜面64、6
7は、互いに対面する部分の形状、大きさ、または傾斜
角度を変えることによって補償すべきエネルギ吸収量を
調整できる。
【0035】図8に示す実施例では、エネルギ補償手段
114は、エネルギ吸収パネル112の長手方向の端末
部113に設けた補強部分からなる。補強部分114は
ビードである。すなわち、端末部113をプレス成形し
て一方の側面を溝状に凹まし、他方の側面を車室外方へ
向けて凸状に膨らませ、これによって剛性を高めたもの
である。ビード114は、エネルギ吸収パネル112の
フランジ124、125を除く部分にわたっている。ビ
ードは、図示とは逆に、車室内方へ向けて膨らませるこ
ともできる。エネルギ吸収パネル112のその他の構成
や、インナパネル118、内装材120、エネルギ吸収
手段122は、図1および図2に示したエネルギ吸収パ
ネル12、インナパネル20、内装材14およびエネル
ギ吸収手段30と実質的に同である。図9ないし図11
に示す実施例も同様である。図8に示す実施例では、エ
ネルギ吸収パネル112の端末E1 をエネルギ吸収手段
122の端末E2 に可及的に近づけるようにする。
114は、エネルギ吸収パネル112の長手方向の端末
部113に設けた補強部分からなる。補強部分114は
ビードである。すなわち、端末部113をプレス成形し
て一方の側面を溝状に凹まし、他方の側面を車室外方へ
向けて凸状に膨らませ、これによって剛性を高めたもの
である。ビード114は、エネルギ吸収パネル112の
フランジ124、125を除く部分にわたっている。ビ
ードは、図示とは逆に、車室内方へ向けて膨らませるこ
ともできる。エネルギ吸収パネル112のその他の構成
や、インナパネル118、内装材120、エネルギ吸収
手段122は、図1および図2に示したエネルギ吸収パ
ネル12、インナパネル20、内装材14およびエネル
ギ吸収手段30と実質的に同である。図9ないし図11
に示す実施例も同様である。図8に示す実施例では、エ
ネルギ吸収パネル112の端末E1 をエネルギ吸収手段
122の端末E2 に可及的に近づけるようにする。
【0036】図9に示す実施例では、エネルギ補償手段
134は、エネルギ吸収パネル132の長手方向の端末
部133に設けた補強部分からなり、補強部分134は
肉厚部分である。肉厚部分134は、エネルギ吸収パネ
ル132の端末部に板材135をスポット溶接によって
取り付け、肉厚としたものである。板材135は、エネ
ルギ吸収パネル132のフランジ136、137を除く
部分にわたるおおきさである。この実施例では、エネル
ギ吸収パネル132の端末E1 をエネルギ吸収手段12
2の端末E2 に可及的に近づけるようにする。
134は、エネルギ吸収パネル132の長手方向の端末
部133に設けた補強部分からなり、補強部分134は
肉厚部分である。肉厚部分134は、エネルギ吸収パネ
ル132の端末部に板材135をスポット溶接によって
取り付け、肉厚としたものである。板材135は、エネ
ルギ吸収パネル132のフランジ136、137を除く
部分にわたるおおきさである。この実施例では、エネル
ギ吸収パネル132の端末E1 をエネルギ吸収手段12
2の端末E2 に可及的に近づけるようにする。
【0037】図10に示す実施例では、エネルギ補償手
段144は、エネルギ吸収パネル142の長手方向の端
末部143に設けた補強部分からなる。補強部分144
は、説明の便宜上二重ハッチで示した、端末部143に
レーザ焼き入れした部分である。焼き入れ部分144
は、図示の実施例のようにエネルギ吸収パネル142の
端末部143の全体に設ける他、フランジ144、14
5を除く部分に設けることができる。この実施例では、
エネルギ吸収パネル142の端末E1 をエネルギ吸収手
段122の端末E2 に可及的に近づけるようにする。
段144は、エネルギ吸収パネル142の長手方向の端
末部143に設けた補強部分からなる。補強部分144
は、説明の便宜上二重ハッチで示した、端末部143に
レーザ焼き入れした部分である。焼き入れ部分144
は、図示の実施例のようにエネルギ吸収パネル142の
端末部143の全体に設ける他、フランジ144、14
5を除く部分に設けることができる。この実施例では、
エネルギ吸収パネル142の端末E1 をエネルギ吸収手
段122の端末E2 に可及的に近づけるようにする。
【0038】図11に示す実施例では、エネルギ補償手
段154は、エネルギ吸収パネル152の長手方向の端
末部153に設けた板金製バルクからなる。バルク15
4は、鋼板を略S字状に折り曲げて形成したもので、エ
ネルギ吸収パネル152とインナパネル118とにスポ
ット溶接によって取り付けてある。バルク154をエネ
ルギ吸収パネル152とインナパネル118とにスポッ
ト溶接してあるため、バルク154は小さな寸法とする
ことができる。
段154は、エネルギ吸収パネル152の長手方向の端
末部153に設けた板金製バルクからなる。バルク15
4は、鋼板を略S字状に折り曲げて形成したもので、エ
ネルギ吸収パネル152とインナパネル118とにスポ
ット溶接によって取り付けてある。バルク154をエネ
ルギ吸収パネル152とインナパネル118とにスポッ
ト溶接してあるため、バルク154は小さな寸法とする
ことができる。
【0039】前記実施例では、エネルギ吸収パネルの後
方の端末部に内装材のエネルギ吸収手段を隣り合せて配
置しているが、これに代えてまたはこれと共に、エネル
ギ吸収パネルの前方の端末部、すなわちルーフサイドレ
ール10とフロントピラー22との接合部にある端末部
に隣り合せてエネルギ吸収手段がくるように、内装材を
形成することができる。この場合の内装材は、ピラーガ
ーニッシュである。
方の端末部に内装材のエネルギ吸収手段を隣り合せて配
置しているが、これに代えてまたはこれと共に、エネル
ギ吸収パネルの前方の端末部、すなわちルーフサイドレ
ール10とフロントピラー22との接合部にある端末部
に隣り合せてエネルギ吸収手段がくるように、内装材を
形成することができる。この場合の内装材は、ピラーガ
ーニッシュである。
【図1】本発明に係る自動車の車体上部の衝撃エネルギ
吸収構造の実施例の斜視図で、図4の1方向に見たもの
である。
吸収構造の実施例の斜視図で、図4の1方向に見たもの
である。
【図2】図1の2−2線で切断した断面図である。
【図3】本発明に係る自動車の車体上部の衝撃エネルギ
吸収構造の実施例の断面図で、図4の3−3線に沿って
切断したものである。
吸収構造の実施例の断面図で、図4の3−3線に沿って
切断したものである。
【図4】本発明に係る自動車の車体上部の衝撃エネルギ
吸収構造を実施できる自動車の車体の内部から見た側面
図である。
吸収構造を実施できる自動車の車体の内部から見た側面
図である。
【図5】本発明に係る自動車の車体上部の衝撃エネルギ
吸収構造の別の実施例を示すもので、(a)はエネルギ
吸収パネルの斜視図、(b)は(a)のb−b線で切断
した断面図で内装材を含めて示してある。
吸収構造の別の実施例を示すもので、(a)はエネルギ
吸収パネルの斜視図、(b)は(a)のb−b線で切断
した断面図で内装材を含めて示してある。
【図6】本発明に係る自動車の車体上部の衝撃エネルギ
吸収構造のさらに別の実施例を示すもので、(a)はエ
ネルギ吸収パネルの斜視図、(b)は(a)のb−b線
で切断した断面図で内装材を含めて示してある。
吸収構造のさらに別の実施例を示すもので、(a)はエ
ネルギ吸収パネルの斜視図、(b)は(a)のb−b線
で切断した断面図で内装材を含めて示してある。
【図7】エネルギ吸収パネルおよびエネルギ吸収手段の
エネルギ吸収量と端末からの距離との関係を示すグラフ
で、(a)はエネルギ吸収パネルを、(b)はエネルギ
吸収パネルに隣り合せて配置されるエネルギ吸収手段
を、そして(c)はエネルギ吸収パネルおよびエネルギ
吸収手段を合せたものを示してある。
エネルギ吸収量と端末からの距離との関係を示すグラフ
で、(a)はエネルギ吸収パネルを、(b)はエネルギ
吸収パネルに隣り合せて配置されるエネルギ吸収手段
を、そして(c)はエネルギ吸収パネルおよびエネルギ
吸収手段を合せたものを示してある。
【図8】本発明に係る自動車の車体上部の衝撃エネルギ
吸収構造のさらに別の実施例を示すもので、(a)はエ
ネルギ吸収パネルの斜視図、(b)は(a)のb−b線
で切断した断面図で内装材を含めて示してある。
吸収構造のさらに別の実施例を示すもので、(a)はエ
ネルギ吸収パネルの斜視図、(b)は(a)のb−b線
で切断した断面図で内装材を含めて示してある。
【図9】本発明に係る自動車の車体上部の衝撃エネルギ
吸収構造のさらに別の実施例を示すもので、(a)はエ
ネルギ吸収パネルの斜視図、(b)は(a)のb−b線
で切断した断面図で内装材を含めて示してある。
吸収構造のさらに別の実施例を示すもので、(a)はエ
ネルギ吸収パネルの斜視図、(b)は(a)のb−b線
で切断した断面図で内装材を含めて示してある。
【図10】本発明に係る自動車の車体上部の衝撃エネル
ギ吸収構造のさらに別の実施例を示すもので、(a)は
エネルギ吸収パネルの斜視図、(b)は(a)のb−b
線で切断した断面図で内装材を含めて示してある。
ギ吸収構造のさらに別の実施例を示すもので、(a)は
エネルギ吸収パネルの斜視図、(b)は(a)のb−b
線で切断した断面図で内装材を含めて示してある。
【図11】本発明に係る自動車の車体上部の衝撃エネル
ギ吸収構造のさらに別の実施例を示すもので、(a)は
エネルギ吸収パネルの斜視図、(b)は(a)のb−b
線で切断した断面図で内装材を含めて示してある。
ギ吸収構造のさらに別の実施例を示すもので、(a)は
エネルギ吸収パネルの斜視図、(b)は(a)のb−b
線で切断した断面図で内装材を含めて示してある。
10 構造部材(ルーフサイドレール) 12、52、62、112、132、142、152
エネルギ吸収パネル 14、120 内装材(ルーフサイドガーニッシュ) 16 補償手段(エネルギ吸収体) 18 アウタパネル 20、118 インナパネル 28、53、63、113、133、143、153
端末部 30、66、122 エネルギ吸収手段 54、114、134、144 補償手段(補強部分) 64、67 傾斜面 154 補償手段(バルク)
エネルギ吸収パネル 14、120 内装材(ルーフサイドガーニッシュ) 16 補償手段(エネルギ吸収体) 18 アウタパネル 20、118 インナパネル 28、53、63、113、133、143、153
端末部 30、66、122 エネルギ吸収手段 54、114、134、144 補償手段(補強部分) 64、67 傾斜面 154 補償手段(バルク)
フロントページの続き (72)発明者 松山 成秀 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−211161(JP,A) 特開 平7−47896(JP,A) 特開 平7−246953(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 25/06
Claims (8)
- 【請求項1】 アウタパネルおよび該アウタパネルから
車室内方へ間隔をおいて配置されるインナパネルそれぞ
れのフランジを接合して閉じ構造に形成され、長手方向
へ伸びる構造部材を備える自動車の車体上部の衝撃エネ
ルギを吸収する構造であって、 前記アウタパネルの板厚および前記インナパネルの板厚
より小さな板厚を有し、前記インナパネルの車室内方へ
間隔をおいて配置され、前記フランジを接合した部分に
接合される、長手方向へ所定の長さ伸びる金属製のエネ
ルギ吸収パネルと、 該エネルギ吸収パネルの車室内方へ間隔をおいて配置さ
れる樹脂製の内装材であって、前記エネルギ吸収パネル
の長手方向の少なくとも1つの端末部に隣り合せて配置
されるエネルギ吸収手段を有する内装材と、 前記エネルギ吸収パネルの前記端末部のエネルギ吸収量
の減少分を補うエネルギ補償手段とを備える、自動車の
車体上部の衝撃エネルギ吸収構造。 - 【請求項2】 前記エネルギ補償手段は、前記エネルギ
吸収パネルとは別個に形成されたエネルギ吸収体であ
る、請求項1に記載の自動車の車体上部の衝撃エネルギ
吸収構造。 - 【請求項3】 前記エネルギ補償手段は、前記エネルギ
吸収パネルの前記端末部に設けられた補強部分である、
請求項1に記載の自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収
構造。 - 【請求項4】 前記補強部分は、前記エネルギ吸収パネ
ルから車室外方または車室内方へ向けて突出するビード
からなる、請求項3に記載の自動車の車体上部の衝撃エ
ネルギ吸収構造。 - 【請求項5】 前記補強部分は、前記エネルギ吸収パネ
ルの厚みより大きな厚みの肉厚部分からなる、請求項3
に記載の自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造。 - 【請求項6】 前記補強部分は、焼き入れした部分から
なる、請求項3に記載の自動車の車体上部の衝撃エネル
ギ吸収構造。 - 【請求項7】 前記エネルギ補償手段は、前記エネルギ
吸収パネルの前記端末部が有する、前記インナパネルに
向けて傾斜する傾斜面と、前記内装材の前記エネルギ吸
収手段が有する、前記エネルギ吸収パネルの前記傾斜面
に沿って伸びる傾斜面とからなる、請求項1に記載の自
動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造。 - 【請求項8】 前記エネルギ補償手段は、前記エネルギ
吸収パネルとは別個に形成され、前記エネルギ吸収パネ
ルの前記端末部と前記インナパネルとに接合された板金
製バルクである、請求項1に記載の自動車の車体上部の
衝撃エネルギ吸収構造。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8022994A JP3063605B2 (ja) | 1995-07-31 | 1996-01-17 | 自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造 |
AU59426/96A AU685706B2 (en) | 1995-07-31 | 1996-07-10 | Collision energy absorbing structure of vehicle body upper portion of automobile |
CA002181271A CA2181271C (en) | 1995-07-31 | 1996-07-15 | Collision energy absorbing structure of vehicle body upper portion of automobile |
EP96111505A EP0756982B1 (en) | 1995-07-31 | 1996-07-17 | Collision energy absorbing structure of vehicle body upper portion of automobile |
DE69615623T DE69615623T2 (de) | 1995-07-31 | 1996-07-17 | Aufprallenergieabsorbierende Struktur für die Dachregion eines Kraftfahrzeugs |
KR1019960031391A KR100245656B1 (ko) | 1995-07-31 | 1996-07-30 | 자동차의 차량 본체 상부 부분의 충돌 에너지 흡수 구조 |
CN96109372A CN1073520C (zh) | 1995-07-31 | 1996-07-30 | 汽车车体上部的碰撞能量吸收装置 |
US08/689,017 US5975623A (en) | 1995-07-31 | 1996-07-30 | Collision energy absorbing structure of vehicle body upper portion of automobile |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21302995 | 1995-07-31 | ||
JP7-213029 | 1995-07-31 | ||
JP8022994A JP3063605B2 (ja) | 1995-07-31 | 1996-01-17 | 自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0999863A JPH0999863A (ja) | 1997-04-15 |
JP3063605B2 true JP3063605B2 (ja) | 2000-07-12 |
Family
ID=26360285
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8022994A Expired - Lifetime JP3063605B2 (ja) | 1995-07-31 | 1996-01-17 | 自動車の車体上部の衝撃エネルギ吸収構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3063605B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6250711B1 (en) | 1998-07-31 | 2001-06-26 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Energy absorber securing structure and method |
JP3659006B2 (ja) * | 1998-08-04 | 2005-06-15 | 日産自動車株式会社 | 車両のサイドルーフレール構造 |
FR2890359B1 (fr) * | 2005-09-06 | 2007-11-30 | Peugeot Citroen Automobiles Sa | Insert pour caisse de vehicule automobile |
-
1996
- 1996-01-17 JP JP8022994A patent/JP3063605B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0999863A (ja) | 1997-04-15 |
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