JP3063517U - ア―スオ―ガ掘削機 - Google Patents
ア―スオ―ガ掘削機Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 穿削作業中にその穿削軸線が正常に保たれな
くなるのを検知すると、直ちに穿削している三本のオー
ガスクリューの作動を制御して、穿削軸線のずれを補正
しながら正しく穿削できるようにする。 【解決手段】 直立するリーダに沿って穿削できる三本
のオーガスクリュー5a,5b,5cを備えるアースオ
ーガ掘削機において、穿削するオーガヘッドに近い上部
位置で三本の前記オーガスクリュー5a,5b,5cを
並列で所定のピッチにて相互に連結支持するオーガスク
リュー支持装置10を付設して、このオーガースクリュ
ー支持装置10にはそれぞれ制動機構15が内設され、
各オーガスクリューの軸5A内には傾斜計測センサを設
けてリーダ上部を経て傾斜計測器に接続され、その傾斜
計測器並びに前記各制動機構15の作動部を運転室もし
くはその近傍に設置される制御部に接続して、前記各傾
斜計測器で得た数値を制御部で演算させて設定条件に応
じて前記各制動機構15を選択作動させて前記オーガス
クリュー5a,5b,5cの軸線の補正を行わせるよう
に構成されている。
くなるのを検知すると、直ちに穿削している三本のオー
ガスクリューの作動を制御して、穿削軸線のずれを補正
しながら正しく穿削できるようにする。 【解決手段】 直立するリーダに沿って穿削できる三本
のオーガスクリュー5a,5b,5cを備えるアースオ
ーガ掘削機において、穿削するオーガヘッドに近い上部
位置で三本の前記オーガスクリュー5a,5b,5cを
並列で所定のピッチにて相互に連結支持するオーガスク
リュー支持装置10を付設して、このオーガースクリュ
ー支持装置10にはそれぞれ制動機構15が内設され、
各オーガスクリューの軸5A内には傾斜計測センサを設
けてリーダ上部を経て傾斜計測器に接続され、その傾斜
計測器並びに前記各制動機構15の作動部を運転室もし
くはその近傍に設置される制御部に接続して、前記各傾
斜計測器で得た数値を制御部で演算させて設定条件に応
じて前記各制動機構15を選択作動させて前記オーガス
クリュー5a,5b,5cの軸線の補正を行わせるよう
に構成されている。
Description
【0001】
本考案は、主として地中並列杭による連続壁を構築するために用いられる三連 式のオーガを備えるアースオーガ掘削機に関するものであり、詳しくは掘削途中 での穿削穴に曲がりが生じないように補正しながら穿削できる機能を備えるアー スオーガ掘削機に関するものである。
【0002】
従来、土木工事における土留め壁や止水壁の造成には、アースオーガを用いて 地中に穿孔してソイルセメントミルクを注入し、続いてそのソイルセメントミル クを注入された部分にH型鋼などを打ち込んで補強するソイルセメント工法によ る連続壁の構築が知られている。そして、このような連続壁を構築するのに使用 されているアースオーガ掘削機では、一般に三本のオーガスクリューを備えたも のが多く使用されている。
【0003】 このようなアースオーガ掘削機による掘削では、通常直立させたリーダーに沿 わせてオーガースクリューを地中に進入させて穿削するのであるが、所要深さま で穿削して、オーガスクリュー軸内を通じてセメントミルク(ソイルセメントミ ルク)を穿孔部に注入し、その後に隣接する位置に移動して次の穿孔を行う操作 を繰り返して連続壁の構築が行われるが、何分にも地中深く穿削することになる から、当該地盤の土質などによって正確に連続壁を造成するには多くの問題点が ある。
【0004】
このような工法における問題点としては、如何に正しくリーダによってオーガ スクリューを案内支持していても、地盤中における転石や玉石などにオーガ先端 が当たるなどの原因で穿孔が次第に位置ずれを起こし、連続壁を構築する過程で 位置ずれのために壁体が不揃いになって、漏水の原因となるなど、穿削時におけ る穿孔軸心のずれで改めて不具合個所の修正作業を必要とする。
【0005】 このような事態が生じたら、当然のことながら工期が長くなり、作業性が阻害 されるという問題がある。そこで、このような穿孔時の位置ずれを防止する手段 として、オーガスクリューの軸に傾斜計のような計測器を取付けて、掘削中に心 ずれを起こしていないか確認することが行われている。しかしながら、穿孔軸が 傾いていることを確認できても、結果的には傾きを発見した時点で穿削作業を中 断して、改めてオーガスクリューの軸線を垂直状態に直して穿削作業をやり直す ことになる。したがって、仕上り具合はよくなるとしても、作業の中断をともな い、作業能率が著しく低下するという問題点については依然として解決されてい ない。
【0006】 本考案は、このような問題点を解消するためになされたもので、穿削作業中に その穿削軸線が正常に保たれなくなるのを検知すると、直ちに穿削している三本 のオーガスクリューの作動を制御して、穿削軸線のずれを補正しながら正しく穿 削できる機能を備えたアースオーガ掘削機を提供することを目的とするものであ る。
【0007】
前述された目的を達成するために、本考案によるアースオーガ掘削機は、 直立するリーダに沿って穿削できる三本のオーガスクリューを備えるアースオ ーガ掘削機において、穿削するオーガヘッドに近い上部位置で三本の前記オーガ スクリューを並列で所定のピッチにて相互に連結支持するオーガスクリュー支持 装置を付設して、このオーガースクリュー支持装置にはそれぞれ制動機構が内設 され、各オーガスクリューの軸内には傾斜計測センサを設けてリーダ上部を経て 傾斜計測器に接続され、その傾斜計測器並びに前記各制動機構の作動部を運転室 もしくはその近傍に設置される制御部に接続して、前記各傾斜計測器で得た数値 を制御部で演算させて設定条件に応じて前記各制動機構を選択作動させて前記オ ーガスクリュー軸の軸線の補正を行わせるように構成されていることを特徴とす るものである。
【0008】 このように構成される本考案のアースオーガ掘削機は、リーダを直立させてこ のリーダに沿わせて三本のオーガスクリューを駆動しながら地中に穿孔掘削する 際、各オーガスクリューの軸心はオーガヘッドの上部において相互に連結支持す るオーガスクリュー支持装置によって常時所定の間隔に保たれて推進される。地 中穿削が進行するに従って各オーガスクリューは地盤の状態に支配されやすくな る。そして、定常状態(垂直穿削)からリーダによる支持面に対して何らかの抵 抗でオーガスクリューの穿削軸線にずれが生じると、それら各オーガスクリュー 軸に組込まれている傾斜計測センサがその傾きを検知して、傾斜計測器を介して 運転室に設置の制御部で比較演算され、その傾斜状態に応じてオーガスクリュー 支持装置に設けられている三本のオーガスクリューに対する各制動機構を選択し ていずれか一つの制動機構の作動部に指令して制動操作させることにより、その 制動機構により制動力を受けるオーガスクリューの軸に反力を取って他の二本の オーガスクリューの軸の回転力を利用して穿削軸心を補正して正常状態に復帰さ せることができるのである。
【0009】 このように、本考案のアースオーガ掘削機によれば、掘削作業を遂行しつつそ の穿削軸線に正常状態からずれを起こす事態が発生すると、検知されるずれの状 態に応じて速やかに三本のオーガスクリュー軸のうち一本に制動力を選択的に与 えるようにすることで、それらオーガスクリューの回転力を利用して、運転を中 断させることなく正常状態に補正することが可能になり、作業性を著しく向上さ せることが可能になるという優れた作用効果を奏するのである。
【0010】 前記オーガスクリュー支持装置に設けられる制動機構は、オーガスクリュー軸 と同軸心で形成されて各オーガスクリュー軸間を相互に連結されている外套の内 周部に制動面が形成され、前記オーガスクリュー軸側に制動輪が取り付けられ、 その制動輪を操作する流体圧作動シリンダには外部から制御流体が前記制御部の 指令で供給されるように構成されるのがよい。
【0011】 このようにすることで、オーガスクリュー軸にそれぞれ付設される傾斜計測セ ンサによる傾斜検出信号により、制御部にて発信される指令により選択されたオ ーガスクリュー軸の制動機構における流体圧作動シリンダを作動させると、当該 位置の制動輪が拡張されて相互に連結されているので静止状態にある外套側の制 動面に接触することにより制動力を発生させることになり、制御指示された制動 機構に対応するオーガスクリュー軸のみが回転を制止されるので、その回転制止 される軸に反力を取って他のオーガスクリュー軸の回転力を利用して正常姿勢と なるように各オーガスクリュー軸の先端部を移動させることができる。
【0012】 また、前記オーガスクリュー支持装置に設けられる制動機構は、オーガスクリ ュー軸と同軸心で形成されて各オーガスクリュー軸間を相互に連結されている外 套の内側に、軸線方向に推力を発生させる流体圧シリンダを設け、この流体圧シ リンダを前記制御部の指令によって作動させると前記オーガスクリュー軸に制動 力が加えられる制動体を備えている構成であるのがよい。このようにすると、前 記流体圧シリンダに対して制御部から作動指令の信号が与えられることにより、 圧力流体による加圧力が加えられることで、その流体圧シリンダによって制動体 に軸線方向の推力が付加されると、その制動体による制動力がオーガスクリュー 軸に付勢されて回転を制動させることができる。このような構成によれば、全体 を嵩張らせずに纏められるので、オーガスクリュー軸と共に地中に進行するオー ガスクリュー支持装置を嵩低く形成でき穿削推進にともなう土中での抵抗を少な くできるという効果を奏する。
【0013】 なお、前記制動機構に用いられる流体圧シリンダの作動操作流体としては油圧 を使用するのが最も好ましい。油圧を圧力媒体に使用すれば、伝達距離が長くな っても正確な操作が行える。また、作動操作流体に圧縮エアを使用すると、途中 での圧力損失によるデメリットがあるが、戻り行程の配管を省略できるので簡便 であるという利点がある。
【0014】
次に、本考案によるアースオーガ掘削機の具体的な実施の形態につき、図面を 参照しつつ説明する。
【0015】 図1に本考案に係るアースオーガ掘削機の一実施例正面図が、図2に図1のA −A視図が、図3に本考案の要部となるオーガスクリュー支持装置の平断面図が 、図4に図3のB−B視断面図が、それぞれ示されている。
【0016】 これら図によって示される本実施例のアースオーガ掘削機1は、全体的に周知 構造のものであり、クローラ走行のベースマシーン2に支持されて直立配置され るリーダ3の前面には、オーガ駆動装置4がそのリーダ3案内面に沿って下降す るように付設され、このオーガ駆動装置4から三本のオーガスクリュー5a,5 b,5cが所定のピッチで並列して回転自在に垂設されている。これら三本のオ ーガスクリュー5a,5b,5cは、穿削する深さに応じて中間部のロッド5′ を接続するようになされている。
【0017】 前記オーガスクリュー5a,5b,5cは、いずれも内部にセメントミルクの 注入路を形成する中空軸で形成され、前記オーガ駆動装置4の出力軸部とスイベ ルジョイント(図示せず)で接続されている。さらに、それらオーガスクリュー 5a,5b,5cの先端部に取り付くオーガヘッド6の上部位置には、オーガス クリュー支持装置10が取付けられて、三本のオーガスクリュー5a,5b,5 cの配列ピッチを一定に保持されるようになされている。図中符号7はオーガ駆 動装置4を吊下げている吊下げ索である。
【0018】 前記オーガスクリュー支持装置10は、図3および図4に示されるように、三 本のオーガスクリュー5a,5b,5cの配列ピッチPで保てるようにそれぞれ 同軸心の円筒形の外套11を設けられ、これら外套11は軸線上の直立面で前後 に二つ割りされて一方の外側面部に付設される取付フランジ12,12を合わせ てボルト13で締結することにより連結されて相互に一体的結合できるようにな されている。それら各外套11の内部には、制動機構15が設けられ、後述する オーガスクリューの軸線が傾斜して位置ずれを検出されると制御信号によってオ ーガスクリューの回転を制動できるようにされている。
【0019】 前記制動機構15は、外套11の内周面を制動面16とされ、オーガヘッド軸 もしくはオーガスクリュー軸(軸5A)の先端部近傍に基端部を固着されて軸を 挟んで二分割される制動輪17がそのオーガヘッド軸もしくはオーガスクリュー 軸(軸5A)と前記制動面16との間に同軸心で配設され、その制動輪17の自 由端側に油圧シリンダ18を介在付設してなる。図中符号19は軸5Aに設けら れた油圧シリンダ18への油圧管路である。
【0020】 また、前記制動輪17は、半円形に形成される制動片保持部材17a,17a の基端部を軸5A側面部固着される取付部片21にピン22支持接続されて、軸 5Aを囲むように配されて可動端部17b,17bの上下方向中間位置で復帰型 の小型油圧シリンダ18によって相互に接続されている。そして、両制動片保持 部材17a,17aの外周面にはそれぞれ複数個の制動片17′を所定の配分で 固着され、それら制動片17′が制動時に静止状態にある外套11内面側の制動 面16に接して制動されるようになっている。なお、外套11はその内周に形成 される制動面16を内円形に保持できるように分割端に沿って付設された取付フ ランジ12で繋ぎ合わせる他方の取付面と懸け合うように段部12aを設けて位 置決めされ、ボルト13締結できるようにされている。
【0021】 このように構成されるオーガスクリュー支持装置10における制動機構15の 油圧シリンダ18に対しての制御は、前記各オーガスクリュー5a,5b,5c の中空部を利用して所要位置に傾斜計測センサ25を取付け、この傾斜計測セン サ25からのリード線25aを、例えばアースオーガ掘削機1のベースマシン2 に付設される運転室などに制御装置30を設けて、この制御装置30に組込まれ る傾斜計測器32を介して制御部のコンピュータ31に接続され、このコンピュ ータ31による演算結果により制御器33を作動させるようにされ、別途設置の 油圧ユニット35におけ切替制御弁36a,36b,36cを介して前記各制動 機構15の油圧シリンダ18までそれぞれ油圧配管を配設して、それらの切替制 御弁36a,36b,36cに前記コンピュータ31によって、予め設定されて いるプログラムに基づき比較演算された値に応じ制御器33で選択されて制御信 号を発し、所要のオーガスクリューに対応する油圧シリンダ18のみを作動させ るように構成されている。
【0022】 このように構成された本実施例のアースオーガ掘削機1では、従来の施工方法 と同様に所要の作業現場でリーダ3を直立状態にベースマシン2で支持して、そ のリーダ3前面に沿わせて吊下げられるオーガ駆動装置4の各出力軸に周知の手 段でオーガスクリュー5a,5b,5cと中間ロッド5′,5′,5′を繋いで 配置するとともに、オーガヘッド6の上方位置にオーガスクリュー支持装置10 を装着し、かつ各オーガスクリュー5a,5b,5cと中間ロッド5′の内部に 油圧配管および傾斜計測センサのリード線25aを内装して所定位置に予め取付 けた傾斜計測センサ25とリード線25aを繋ぎ、またオーガスクリュー支持装 置10の各制動機構15における油圧シリンダ18への油圧配管を接続して準備 を整える。
【0023】 こうして準備されたアースオーガ掘削機1を運転してオーガスクリュー5a, 5b,5cのよって地中に所定厚みの壁体構築穴を穿削する。この運転において 三本のオーガスクリュー5a,5b,5cは、図3に矢印a′,b′,c′でそ れぞれ示されるように、中央に位置するオーガスクリュー5bが反時計方向に回 転すると、その両側に位置するオーガスクリュー5a,5cが時計方向に回転す るように設定されている(この逆であってもよい)。
【0024】 穿削作業が続行する間、各オーガスクリュー5a,5b,5cには前述のよう に傾斜計測センサ25が付されているので、穿削軸線の状態は常時その傾斜計測 センサ25により検出される値が運転室側に設けられた傾斜計測器32によって 計測されて制御装置30に送られる。
【0025】 作業の進行とともに、地中での地層の状態変化などによってオーガスクリュー 5a,5b,5cの穿削軸線にずれが生じると、傾斜計測センサ25が検知する 信号によって制御装置30における傾斜計測器32からのデータと予め記憶させ てあるデータとをコンピュータ31で比較演算させ、オーガスクリュー5a,5 b,5cの穿削軸線のずれ具合に応じて制御器33から油圧ユニット35の切替 制御弁を選択して作動させ、オーガスクリュー支持装置10における所要のオー ガスクリューに対する制動機構15を働かせて、三本のオーガスクリュー5a, 5b,5cの回転力を制御することで穿削ずれを補正するのである。
【0026】 この穿削ずれの補正の態様を図5(a),(b),(c)によって説明する。 まず、図5(a)で示されるように、三本のオーガスクリュー5a,5b,5 cが基準の穿削ラインaから図上下側にずれた状態で穿削されていることが検知 された場合(ア)、傾斜計測センサ25による検出によって制御装置30でのコ ンピュータ31による指令で制御器33からの信号により、まず油圧ユニット3 5における切替制御弁36cが選択されて開弁し、オーガスクリュー支持装置1 0のオーガスクリュー5cに係る制動機構15(説明の都合上符号Cという。以 下同様にして各オーガスクリューに係る制動機構15をA,B,Cに置換えて説 明する。)の油圧シリンダ18に圧油が送られる。
【0027】 すると、その油圧シリンダ18が作動してロッド(図示省略)が突出され、連 結されている制動輪17の制動片保持部材17a,17aを基端部でのピン21 を基点として拡開され、これら制動片保持部材17a,17aの外面に取り付く 制動片17′が一斉に外套11の内面に形成されている制動面16に押し付けら れて制動力が発生する。言い換えれば制動機構Cによってオーガスクリュー5c が制動される。
【0028】 こうすると、その制動機構Cによって制動力を受けたオーガスクリュー5cは 、オーガ駆動装置4によって他のオーガスクリュー同様に駆動力はそのまま伝達 されているので、その制動力で外套11部分に回転力が付加される。この状態で 反対端のオーガスクリュー5aの回転方向が制動力を受けるオーガスクリュー5 cと同一であるから、当該オーガスクリュー5cの回転方向に外套11を介して オーガスクリュー支持装置10が積極的に旋回力を付勢される。その結果、(イ )で示されるように、オーガスクリュー5cを基点にして他の二本のオーガスク リュー5a,5bが回動変位する。なお、この間穿削作業は続行している。
【0029】 やがて、各オーガスクリュー5a,5b,5cの軸線位置が回動変位する変位 量で、中央のオーガスクリュー5bが基準の穿削ラインa上に移動したことを傾 斜計測センサ25によって検知される(直立状態になる)と、制御装置30にお けるコンピュータ31の演算処理で、前記油圧ユニット35における切替制御弁 36cを切替るとともに、今度は切替制御弁36bを開弁してオーガスクリュー 5bに係る制動機構Bを作動させる(制動操作については、前記制動機構Cと同 様に行われる)。すると、そのオーガスクリュー5bの回転力が制動機構Bを介 してオーガスクリュー支持装置10に伝達され、そのオーガスクリュー5bの回 転方向(前記にオーガスクリュー5cと逆の回転方向)にオーガスクリュー支持 装置10が回動される。その結果、オーガスクリュー5bの軸心線を基準にして オーガスクリュー5a,5cが回動変位され、(ウ)によって表されるように、 基準の穿削ラインa上に修正復帰される。
【0030】 このようにして各オーガスクリュー5a,5b,5cの穿削軸線の位置ずれを 補正されて正常状態に復帰すれば、制御装置30における制御部では、コンピュ ータ31による補正指令が解除されることにより、油圧ユニット35における各 切替制御弁は定常状態に復帰され、先に作動した制動機構B,Cの油圧シリンダ 18はそのロッドが後退して制動力を解除し、待機状態に戻される。したがって 、以後の穿削作業に支障はない。
【0031】 次に、図5(b)の(ア)によって示されるように、オーガスクリュー5a, 5b,5cの穿削軸線が基準の穿削ラインaからずれを生じると、前述のように それぞれの軸に付されている傾斜計測センサ25からのデータによって傾斜計測 器32を介してコンピュータ31により比較演算させ、得られるデータに基づい て制動機構Bが選択されてオーガスクリュー5bを基準にしてオーガスクリュー 支持装置10に旋回力が付勢されるように操作される。すると、左右両側のオー ガスクリュー5a,5cは、(イ)によって示されるように、その旋回力で変位 されて基準の穿削ラインaに戻されて((ウ)で示す)正常状態で穿削を続行で きるのである。
【0032】 また、図5(c)の(ア)で示されるように、オーガスクリュー5a,5b, 5cによる穿削軸線が基準の穿削ラインaから図上上側にずれを生じた場合は、 前述のようにして傾斜計測センサ25の検知した値により制御装置30でコンピ ュータ31の比較演算に基づく指令によって、制御器33から油圧ユニット35 の切替制御弁36aが選択され、オーガスクリュー5aに係る制動機構Aの油圧 シリンダ18に圧油が供給されて制動開始される。すると、前述のようにして制 動力を受けて当該オーガスクリュー5aの回転力がオーガスクリュー支持装置1 0に付加され、オーガスクリュー5aを基点にして全体的に旋回力が加えられ、 他のオーガスクリュー5b,5cを(イ)の状態に回動変位させる。
【0033】 やがて、各オーガスクリュー5a,5b,5cの軸線位置が回動変位する変位 量で、中央のオーガスクリュー5bが基準の穿削ラインa上に移動したことを傾 斜計測センサ25によって検知される(直立状態になる)と、制御装置30にお けるコンピュータ31の演算処理で、制御器33からの指令により前記油圧ユニ ット35における切替制御弁36aを、今度は切替制御弁36bに切替えて開弁 し、オーガスクリュー5bに係る制動機構Bを作動させる(制動操作については 、前記制動機構Aと同様に行われる)。すると、そのオーガスクリュー5bの回 転力が制動機構Bを介してオーガスクリュー支持装置10に伝達され、そのオー ガスクリュー5bの回転方向(前記オーガスクリュー5cと逆の回転方向)にオ ーガスクリュー支持装置10が回動される。その結果、オーガスクリュー5bの 軸心線を基準にしてオーガスクリュー5a,5cが回動変位され、(ウ)によっ て表されるように、基準の穿削ラインa上に修正復帰される。
【0034】 なお、所要深さまで穿削が行われると、従来と同様に、各オーガスクリューの 軸内部の孔を通じて上部からソイルセメントミルクを供給して穿削された後に注 入しつつオーガスクリューを引上げる。その後は、リーダ3を持ち上げてベース マシン2を次の掘削位置に移動して作業を行う。
【0035】 以上の説明におけるオーガスクリューの制動機構15については、小型の油圧 シリンダで制動輪を拡縮する形式のものについて説明したが、その油圧に代えて エアシリンダとすることもできる。こうすると、シリンダの復帰(収縮)時には エアを放出するだけでよいから、配管構造を簡略にできる。
【0036】 また、前記制動機構15の他の例として、図6に示されるようにオーガスクリ ュー支持装置10における各オーガスクリューと同軸心で形成される分割形の外 套11Aの内部に、軸5Aに被嵌定着させたリング26に基端部を支持させて複 数の油圧シリンダ27を所定の配分で取り付け、これら油圧シリンダ27の各ピ ストンロッド27a端によって押圧される側には、軸5Aに被嵌させた遊動リン グ28と金属製の中間リング28′とで複数に分割されたゴム質の制動リング2 9を軸線方向に積層して、前記外套11Aの内面に形成される制動面16Aに対 する制動体を設けたものである。
【0037】 このように構成される制動機構15Aは、前述のように選択された制動機構に おける前記油圧シリンダ27に圧油が供給されるとき、配置された各油圧シリン ダ27に一斉に圧油が送り込まれるようにして、その油圧シリンダ27の作動に よって押出されるピストンロッド27aで遊動リング28を押し付けると、その 遊動リング28をおよび中間リング28′を介し制動リング29が押圧されて制 動面16Aに接触され、制動力が得られるようにされるものである。もちろん、 油圧シリンダ27への圧油の供給を断って押圧力を除くと、制動リング29の復 元力で制動力が除かれ、正常に戻る。このような構成の制動機構を採用して前述 のようなオーガスクリューの制御を行うこともできる。
【0038】 上述したように、本実施例のアースオーガ掘削機1は、オーガスクリューによ る穿削の途中においてその穿削軸線にずれが発生したならば、それを直ちに検知 して、そのずれの状態に応じて穿削中の各オーガスクリュー5a,5b,5cの 回転力を巧みに利用して修正することができ、従来のように穿削を中断させるこ となく正しい姿勢で穿削作業を遂行できるのである。したがって、作業性を向上 させるのみならず、正確に連続壁の構築ができることになり、構築後における不 具合の発生を未然に防止できるすぐれた装置であるといえる。
【図1】図1は、本考案に係るアースオーガ掘削機の一
実施例正面図である。
実施例正面図である。
【図2】図2は、図1のA−A視図である。
【図3】図3は、本考案の要部となるオーガスクリュー
支持装置の平断面図である。
支持装置の平断面図である。
【図4】図4は、図3のB−B視断面図である。
【図5】図5(a),(b),(c)は、穿削ずれの補
正の態様説明図である。
正の態様説明図である。
【図6】図6は、制動機構の他の実施例を示す断面図で
ある。
ある。
1 アースオーガ掘削機 3 リーダ 4 オーガ駆動装置 5a,5b,5c オーガスクリュー 5′ 中間ロッド 5A オーガスクリューの軸 6 オーガヘッド 10 オーガスクリュー支持装置 11 外套 12 取付けフランジ 15,15A 制動機構 16,16A 制動面 17 制動輪 17a 制動片保持部材 17′ 制動片 18 油圧シリンダ 21 制動輪の取付部品 25 傾斜計測センサ 27 油圧シリンダ 28 遊動リング 28′ 中間リング 29 制動リング 30 制御装置 31 コンピュータ 32 傾斜計測器 33 制御器 35 油圧ユニット 36a,36b,36c 切替制御弁 a 基準の穿削ライン
Claims (3)
- 【請求項1】 直立するリーダに沿って穿削できる三本
のオーガスクリューを備えるアースオーガ掘削機におい
て、穿削するオーガヘッドに近い上部位置で三本の前記
オーガスクリューを並列で所定のピッチにて相互に連結
支持するオーガスクリュー支持装置を付設して、このオ
ーガスクリュー支持装置にはそれぞれ制動機構が内設さ
れ、各オーガスクリューの軸内には傾斜計測センサを設
けてリーダ上部を経て傾斜計測器に接続され、その傾斜
計測器並びに前記各制動機構の作動部を運転室もしくは
その近傍に設置される制御部に接続して、前記各傾斜計
測器で得た数値を制御部で演算させて設定条件に応じて
前記各制動機構を選択作動させて前記オーガスクリュー
軸の軸線の補正を行わせるように構成されていることを
特徴とするアースオーガ掘削機。 - 【請求項2】 前記オーガスクリュー支持装置に設けら
れる制動機構は、オーガスクリュー軸と同軸心で形成さ
れて各オーガスクリュー軸間を相互に連結されている外
套の内周部に制動面が形成され、前記オーガスクリュー
軸側に制動輪が取り付けられ、その制動輪を操作する流
体圧作動シリンダには外部から制御流体が前記制御部の
指令で供給されるように構成される請求項1に記載のア
ースオーガ掘削機。 - 【請求項3】 前記オーガスクリュー支持装置に設けら
れる制動機構は、オーガスクリュー軸と同軸心で形成さ
れて各オーガスクリュー軸間を相互に連結されている外
套の内側に、軸線方向に推力を発生させる流体圧シリン
ダを設け、この流体圧シリンダを前記制御部の指令によ
って作動させると前記オーガスクリュー軸に制動力が加
えられる制動体を備えている構成である請求項1に記載
のアースオーガ掘削機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999002922U JP3063517U (ja) | 1999-04-28 | 1999-04-28 | ア―スオ―ガ掘削機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999002922U JP3063517U (ja) | 1999-04-28 | 1999-04-28 | ア―スオ―ガ掘削機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3063517U true JP3063517U (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=43197223
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1999002922U Expired - Fee Related JP3063517U (ja) | 1999-04-28 | 1999-04-28 | ア―スオ―ガ掘削機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3063517U (ja) |
-
1999
- 1999-04-28 JP JP1999002922U patent/JP3063517U/ja not_active Expired - Fee Related
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |