JP3063252B2 - 加湿装置 - Google Patents

加湿装置

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JP3063252B2
JP3063252B2 JP3190170A JP19017091A JP3063252B2 JP 3063252 B2 JP3063252 B2 JP 3063252B2 JP 3190170 A JP3190170 A JP 3190170A JP 19017091 A JP19017091 A JP 19017091A JP 3063252 B2 JP3063252 B2 JP 3063252B2
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久和 朝比奈
春男 中田
雅子 坂本
芳英 伊藤
一夫 今川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、流通空気に対して水
分を付与する加湿装置に関し、さらに詳しくは加湿量の
調節を可能ならしめるようにした加湿装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から良く知られている加湿装置に
は、吸水性材料からなる加湿エレメントと空気とを直接
接触させることにより、加湿エレメントから蒸発する水
分を空気中に取り込むことによって加湿を行うものがあ
る。
【0003】ところが、上記のような構成の加湿装置の
場合、加湿エレメントに水を吸い上げるようになってい
るため、水中に含まれる各種成分が加湿エレメント内に
堆積して目詰まりを起こし易いという問題があるばかり
でなく、耐久性にも問題がある。
【0004】そこで、近年開発が進められている素材と
して、水蒸気に対しては透過性を有し、水に対しては不
透過性を有するものが知られるようになっており、この
ような素材を利用した加湿装置の開発も進められてい
る。
【0005】このような加湿装置としては、特開平2ー
111377号公報に開示されているように、水蒸気に
対して透過性を有し、水に対して不透過性を有する多孔
性素材によって構成された多数の中空管を容器内に平行
に配設し、中空管内あるいは容器内を空気通路となし且
つ容器内あるいは中空管内を水通路となすことにより、
中空管を介して水側から空気側へ水蒸気を透過せしめる
ようにしたものがある。
【0006】ところで、空気調和装置の通風ダクト内に
加湿装置を設置する場合、加湿装置は常に100%の加
湿能力で使用されることとなっているのが通例であり、
加湿能力の調節はできない構成となっている。
【0007】ところが、空気調和装置から吹き出される
空気の状態によっては、全く加湿を必要としない場合と
か、少しの加湿でよい場合とかがある。つまり、加湿装
置における加湿能力を調節し得るようにすることが要求
される場合があるのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、上記のよ
うな要求に対処することを課題としてなされたもので、
流通空気の状態によって加湿能力を調節し得るようにす
ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項の発明では、上
記課題を解決するための手段として、図面に示すよう
に、水蒸気に対しては透過性を有し、水に対しては不透
過性を有する多孔性素材からなる多数の中空管4,4・
・を水容器11内に平行に配設し且つこれらの中空管
4,4・・内を空気通路となしてなる加湿モジュール3
を、通風ダクト1内の通風通路2を占有するように配設
するとともに、前記水容器11内の水位を必要加湿量に
応じて調節する水位制御手段Lを付設している。
【0010】請求項の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、図面に示すように、前記請求項
載の加湿装置において、前記中空管4,4・・を、空気
流通方向に螺旋状に捻じられた形状となしている。
【0011】
【作用】請求項あるいはの発明では、上記手段によ
って次のような作用が得られる。
【0012】即ち、通風ダクト1内を供給される空気へ
の必要加湿量に応じて、水容器11内の水位が前記必要
加湿量が得られるように調節されることとなり、要求に
応じた加湿空気が得られる。
【0013】請求項の発明では、上記手段によって次
のような作用が得られる。
【0014】即ち、水容器11内が所定水位となってい
る場合、中空管4,4・・が水に浸漬された部分と水に
浸漬されない部分とに分かれることとなるため、中空管
1本毎に流通する空気の加湿量が調節され、加湿モジュ
ール3の出口側における加湿空気と非加湿空気との混合
状態が良好となる。
【0015】
【発明の効果】請求項あるいはの発明によれば、水
蒸気に対しては透過性を有し、水に対しては不透過性を
有する多孔性素材からなる多数の中空管4,4・・を水
容器11内に平行に配設し且つこれらの中空管4,4・
・内を空気通路となしてなる加湿モジュール3を、通風
ダクト1内の通風通路2を占有するように配設するとと
もに、前記水容器11内の水位を必要加湿量に応じて調
節する水位制御手段Lを付設して、通風ダクト1内を供
給される空気への必要加湿量に応じて、水容器11内の
水位を前記必要加湿量が得られるように調節し得るよう
にしたので、要求に応じた適切な加湿空気が得られると
もに、非加湿空気が加湿モジュール3内に拡散すること
による加湿量調節誤差の発生が防止できるという優れた
効果がある。
【0016】請求項の発明によれば、請求項記載の
加湿装置において、中空管4,4・・を、空気流通方向
に螺旋状に捻じられた形状となして、水容器11内が所
定水位となっている場合、中空管4,4・・が水に浸漬
された部分と水に浸漬されない部分とに分かれるように
したので、中空管1本毎に流通する空気の加湿量が調節
されることとなり、加湿モジュール3の出口側における
加湿空気と非加湿空気との混合状態が良好となるという
優れた効果がある。
【0017】
【実施例】以下、添付の図面を参照して本願発明の幾つ
かの好適な実施例を説明する。
【0018】実施例および図には、本願発明の実施例にかかる加湿
装置が示されている。本実施例は、請求項の発明に対
応するものである。
【0019】本実施例の加湿装置は、図1および図2に
示すように、空気調和装置(図示省略)から吹き出され
る調和空気Fが流通する断面矩形状の通風通路2を有す
る通風ダクト1内に配設された加湿モジュール3を備え
ている。
【0020】前記加湿モジュール3は、水蒸気に対して
透過性を有し、水に対しては不透過性を有する多孔性素
材からなる多数の中空管4,4・・を平行に配設し、こ
れらの中空管4,4・・の両端部をエポキシ樹脂等で固
めて端末部5,5となしたものを水容器11内に配設し
て構成されており、前記中空管4,4・・内を空気通路
となしている。本実施例の場合、前記中空管4の管径は
1〜8mm、多孔径は0.1〜10μmとされるのが望
ましい。
【0021】そして、この加湿モジュール3は、前記中
空管4,4・・が空気流通方向に沿い且つ通風ダクト1
内の通風通路2の全体を占有するように配設されてい
る。
【0022】さらに、本実施例の加湿装置には、水容器
11への補給水量を制御する給水バルブ14と、水容器
11からの排水量を制御する排水バルブ15と、水容器
11内の水位を検出する水位センサー16と、加湿モジ
ュール3の上流側および下流側に配設される湿度センサ
ー17,18と、前記水位センサー16および湿度セン
サー17,18からの情報を得て前記給水バルブ14お
よび排水バルブ15を開閉制御すべき指令を出力するコ
ントローラ19とが付設されている。
【0023】本実施例の場合、湿度センサー17により
検出された検出湿度R1と目標湿度R0との差により必要
加湿量ΔRがコントローラ19により算出され、該必要
加湿量ΔRに見合う加湿能力が得られる水位となるよう
にコントローラ19からの指令によって給水バルブ14
あるいは排水バルブ15が開閉制御されることとなって
いるのである。なお、加湿モジュール3の下流側の空気
の湿度が目標湿度R0となっているか否かは、湿度セン
サー18により検出された検出値を得たコントローラ1
9によって判定される。
【0024】つまり、本実施例においては、コントロー
ラ19、給水バルブ14および排水バルブ15によって
水位制御手段Lが構成されることとなっているのであ
る。
【0025】上記のように構成された加湿装置は次のよ
うに作用する。
【0026】通風ダクト1内の通風通路2を流通する空
気Fは、中空管4,4・・を流通する過程において水容
器11内の水Wから管壁を介して中空管4,4・・内へ
透過する水蒸気によって加湿されるが、上記したように
水容器11内の水位によって加湿モジュール3により加
湿された加湿空気流F1と加湿モジュール3により加湿
されない非加湿空気流F2の割合(即ち、加湿能力)が
変化せしめられるため、加湿モジュール3の下流側にお
ける加湿空気の湿度もそれに応じて変化することとな
る。
【0027】従って、通風ダクト1内に供給される空気
Fの湿度を湿度センサー17で検出して、検出湿度R1
と目標湿度R0との差に基づいて必要加湿量ΔRをコン
トローラ19により演算し、該必要加湿量ΔRが得られ
る加湿能力が発揮できる水位となるように、給水バルブ
14および排水バルブ15をコントローラ19により開
閉制御すれば、得られる加湿空気を目標湿度に調節する
ことが可能となるのである。この場合、加湿空気流F1
は、水Wに浸漬されている中空管4,4・・内を流通す
ることにより得られる一方、非加湿空気流F2は、水W
に浸漬されていない中空管4,4・・を流通することと
なっているため、加湿空気流F1と非加湿空気流F2とが
完全に分離された状態で流通することとなり、加湿量調
節誤差が生じるおそれがない。
【0028】実施例および図には、本願発明の実施例にかかる加湿
装置が示されている。本実施例は、請求項の発明に対
応するものである。
【0029】本実施例の場合、加湿モジュール3におけ
る中空管4,4・・全体が、空気流通方向に螺旋状に捻
じられた形状とされている。従って、水容器11内が所
定水位となっている場合、各中空管4,4・・が水Wに
浸漬された部分と水に浸漬されない部分とに分かれるこ
ととなり、各中空管4,4・・内を流通する空気の加湿
量が、中空管1本毎に調節されることとなり、加湿モジ
ュール3の出口側における加湿空気と非加湿空気との混
合状態が良好となる。その他の構成および作用効果は実
施例と同様なので説明を省略する。
【0030】本願発明は、上記各実施例の構成に限定さ
れるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て適宜設計変更可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例にかかる加湿装置の斜視図
である。
【図2】図IIII断面図である。
【図3】本願発明の実施例にかかる加湿装置の斜視図
である。
【図4】図IVIV断面図である。
【符号の説明】
1は通風ダクト、2は通風通路、3は加湿モジュール、
4は中空管、7は風量制御手段(邪魔板)、11は水容
器、14は給水バルブ、15は排水バルブ、16は水位
センサー、17,18は湿度センサー、19はコントロ
ーラ、Lは水位制御手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 雅子 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工 業株式会社堺製作所 金岡工場内 (72)発明者 伊藤 芳英 大阪府摂津市大字一津屋700番地の1 ダイキン工業株式会社 淀川製作所内 (72)発明者 今川 一夫 大阪府摂津市大字一津屋700番地の1 ダイキン工業株式会社 淀川製作所内 (56)参考文献 特開 平2−217733(JP,A) 実開 平2−106528(JP,U) 実開 昭62−130321(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 6/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水蒸気に対しては透過性を有し、水に対
    しては不透過性を有する多孔性素材からなる多数の中空
    管(4),(4)・・を水容器(11)内に平行に配設
    し且つこれらの中空管(4),(4)・・内を空気通路
    となしてなる加湿モジュール(3)を、通風ダクト
    (1)内の通風通路(2)を占有するように配設すると
    ともに、前記水容器(11)内の水位を必要加湿量に応
    じて調節する水位制御手段(L)を付設したことを特徴
    とする加湿装置。
  2. 【請求項2】 前記中空管(4),(4)・・が、空気
    流通方向に螺旋状に捻じられていることを特徴とする前
    記請求項記載の加湿装置。
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