JP3062083U - マット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 敷物の下部に敷設することにより、敷物から
発生するカビやダニ、不快な臭い等を軽減させると共
に、心地よい使用感や弾力性を保持することができるマ
ットを提供する。 【解決手段】 敷物の下部に敷設されるマットにおい
て、表面部と底面部とを連結糸にて連結して形成される
立体編物層と、粒状シリカゲルを不織布にて挟持して形
成されるシート層とで構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、カーペットやムートン等の敷物の下部に敷設されるマットに関し、 特には、優れた吸湿性や通気性、弾力性を有し、かつ、抗菌効果をも発揮するマ ットに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、床面上に敷設する敷物としては、天然繊維や化学繊維、またはこれ らの混紡繊維で織成したカーペットや絨毯等が用いられている。また、羊の毛皮 を利用して形成されたムートン等も使用されている。

【０００３】 一般に、敷物は、床面や畳上に直接に敷設することにより、保温性を向上させ たり、床材を保護するという実用性を有している。また、色やデザインを楽しむ ことを目的としたインテリアとしても、幅広く使用されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、敷物を床面上に直接敷設すると、敷物と床面との間の通気性が損なわ れるために、長期使用中に敷物内に湿気が溜ってしまうという問題が生じていた 。このようにして湿気の溜った敷物は弾力性が劣化するため、快適な使用感を得 ることはできなかった。

【０００５】 また、敷物内に溜った湿気は、カビやダニ、不快な臭い等を発生させる原因で もあった。さらに、敷物に溜った湿気が床板や畳の表面に付着して、床材自体を 腐食させるといった問題も併発させていた。

【０００６】 そこで本考案の目的は、上記の問題点を解消して、敷物の下部に敷設すること により、敷物から発生するカビやダニ、不快な臭い等を軽減させると共に、心地 よい使用感や弾力性を保持することができるマットを提供することにある。

【■０００７】

【課題を解決するための手段】

上記課題を達成するために、本考案のマットは、敷物の下部に敷設されるマッ トにおいて、表面部と底面部とを連結糸にて連結して形成される立体編物層と、 粒状シリカゲルを不織布にて挟持して形成されるシート層とで構成されているこ とを特徴とするものである。

【０００８】 敷物の下部にマットを敷設することにより、マットの立体編物層が、敷物と床 面との間の通気性や弾力性を向上させる効果を発揮する。また、シート層中のシ リカゲルの調湿機能により、敷物内の湿気を吸湿保持し、不快な臭いやダニ、カ ビの発生を軽減することができる。

【０００９】 また、本考案においては、不織布に抗菌剤を施すことが好ましい。

【００１０】 シート層の不織布に抗菌剤を施すことにより、敷物にダニやカビが発生するこ とを一層軽減することができる。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。 尚、図１は本考案のマットを拡大した状態の分解斜視図、図２は本考案のマッ トの拡大断面図、図３は本考案のマットの立体編物層を上側にした場合の使用状 態図、図４は本考案のマットのシート層を上側にした場合の使用状態図を表す。

【００１２】 図３および４に示すように、本考案のマット１は、カーペットやムートン等の 敷物Ａの下部に敷設することにより、敷物Ａと床面Ｂとの間の通気性を保持し、 さらに敷物Ａ内の湿気を効果的に吸湿する特性を有するものである。

【００１３】 図１に示すように、マット１は、表面部１１と底面部１２とを連結糸１３にて 連結して形成される立体編物層１０と、粒状シリカゲル２１を上下の不織布２２ 、２３にて挟持して形成されるシート層２０とで構成されている。また、図２に 示すように、マット１の周縁は、布製のテープ２を用いてヘム加工にて縫着され ている。

【００１４】 立体編物層１０は、ダブルラッセルマシーンを使用して編織した編物であり、 網目状の表面部１１と織布状の底面部１２とを、適度の剛性を有するモノフィラ メント等の連結糸１３にて連結した三層構造にて形成されている。

【００１５】 この立体編物層１０は、パイル糸を活用して、センターカットせずにそのまま 編織、加工して立体性を保持しているため、圧縮弾性に優れると共に、空隙量を 高くして、通気性や除湿性を持たせ、軽量化することができる。

【００１６】 シート層２０は、粒状シリカゲル２１を、上側の不織布２２と下側の不織布２ ３にて挟持することにより形成されている。尚、シリカゲル２１は、優れた調湿 機能の特性を有するため、一般に、脱水剤や乾燥剤等に幅広く使用されているも のである。

【００１７】 シリカゲル２１を不織布２２および不織布２３内に挟着保持する方法や手段は 公知の技術であり、例えば、ニードルパンチを施して、不織布２２と不織布２３ とを絡ませて縫合することにより挟着したり、また、接着シート等を用いて移動 不能に固着させてもよい。

【００１８】 また、本考案においては、かかる不織布２２および不織布２３に抗菌剤を施す ことが好ましい。かかる抗菌剤としては、抗菌効果や安全性を考慮してキトサン を用いることが好ましいが、これに限定されるものではなく、抗菌効果を有し、 かつ、マット中に用いても人体に害を及ぼさないものであれば、如何なる抗菌剤 でもよい。キトサンは、蟹等の甲殻類の殻から抽出したキチンから酢酸分子を除 去して形成される物質である。

【００１９】 抗菌剤を粉末状または液状にして不織布２２、２３に施すことにより、敷物Ａ や床面Ｂに付着するダニやカビの発生をより一層低減させることができる。

【００２０】 次に、本考案のマットの使用方法およびその作用を図３および図４に基づいて 説明する。

【００２１】 図３は、立体編物層１０を上面側に配置したマット１を、敷物Ａと床面Ｂとの 間に敷設した状態を表す。この場合、敷物Ａの下部は、立体編物層１０と接触し ているため、敷物Ａの下部の通気性が向上する効果がある。また同時に、マット １下部のシート層２０によって、床面Ｂの湿気を吸湿保持することができる。

【００２２】 図４は、シート層２０を上面側に配置させたマット１を、敷物Ａと床面Ｂとの 間に敷設した状態を表す。この場合には、敷物Ａの下部はシート層２０と接触し ているため、シート層２０により敷物Ａ内の湿気を吸湿保持することができる。 また同時に、マット１下部の立体編物層１０により、マット１と床面Ｂとの通気 性が向上する効果がある。

【００２３】

【考案の効果】

以上説明してきたように、本考案のマットは、上述の構成とすることで以下に 示す効果を奏するものである。

【００２４】 敷物の下部にマットを敷設することにより、マットの立体編物層が敷物と床面 との間の通気性や弾力性を向上させる。

【００２５】 また、シート層中のシリカゲルの調湿機能により、敷物内の湿気を吸湿保持し て、不快な臭いやダニ、カビの発生を軽減する。

【００２６】 さらに、シート層の不織布に抗菌剤を施すことにより、敷物内のダニやカビの 発生をより一層軽減することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のマットを拡大した分解斜視図である。

【図２】本考案のマットの拡大断面図である。

【図３】本考案のマットの立体編物層を上面側に配置し
た場合の使用状態図である。

【図４】本考案のマットのシート層を上面側に配置した
場合の使用状態図である。

【符号の説明】

１ マット ２ テープ １０ 立体編物層 １１ 表面部 １２ 底面部 １３ 連結糸 ２０ シート層 ２１ シリカゲル ２２、２３ 不織布 Ａ 敷物 Ｂ 床面

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 敷物の下部に敷設されるマットにおい
   て、表面部と底面部とを連結糸にて連結して形成される
   立体編物層と、粒状シリカゲルを不織布にて挟持して形
   成されるシート層とで構成されていることを特徴とする
   マット。
2. 【請求項２】 前記不織布に抗菌剤を施してなる請求項
   １記載のマット。