JP3061621U - ベルト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 土木・建築などの作業用のベルトとして、あ
るいは魚釣りなどのレジャー用ベルトとして、さらには
日常に使用するカジュアルなベルトとして快適に使用す
ることができるベルトを提供する。 【解決手段】 ベルト主体２を構成する芯材３として、
クッション性を有し、吸水性に乏しい発泡ポリエチレン
を用い、この芯材３を裏面にビニル樹脂加工を施して防
水性と堅牢性を保持させた比較的太いポリアミド繊維の
織成で得たポリアミド繊維布の外皮４で覆ってベルト主
体に適度のしなやかさと剛性を保持させ、さらに、この
外皮４の表面にコシが強く、へたることのないポリエス
テル繊維布の表皮５を縫着し、これらによって腰へのく
い込みが少なく締め付けによるあたりを和らげた強靱な
ベルト主体２からなるベルト１を構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、土木・建築などの作業用のベルトとして、あるいは魚釣りなどのレ ジャー用ベルトとして、さらには日常に使用するカジュアルなベルトとして快適 に使用することができるベルトに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、上記の作業用やレジャー用などのベルトとしてポリアミド繊維などの織 成で得られる単一の合成繊維布を帯状に縫製し、これにバックルなどの留め具を 取り付けたものが使用されている。

【０００３】 かゝるベルトは、比較的太さのある前記ポリアミド繊維などを使用しているの で、軽量かつ強靱で、安価に得られるものであるが、比較的高い剛性でクッショ ン性に乏しいために、着用時に腰への食い込みによる痛みが生ずることがあり、 また、摩擦によりズボンを傷めるなどの問題があった。 本考案の目的は、かゝる問題を解消して、クッション性に富み、軽快に使用す ることができるベルトを提供せんとするものである。

【０００４】 すなわち、本考案の請求項１は、所定の厚みと幅及び長さを有するシート状の 発泡ポリエチレンを芯材とし、その外周を裏面にビニル樹脂加工を施したポリア ミド繊維布からなる外皮を被覆し、この外皮の表面に当該外皮よりも細幅のポリ エステル繊維布の表皮を縫着してベルト主体を形成し、該ベルト主体に留め具等 を取り付けてなることを特徴とするベルトである。

【０００５】 本考案の請求項２は、前記外皮と表皮が異種の色彩の組み合わせによるもので あることを特徴とする請求項１記載のベルトである。

【０００６】

【考案の実施の形態】 本考案のベルトを構成するベルト主体は、所定の厚みと幅及び長さの発泡ポリ エチレンからなる芯材と、この芯材の全周を覆うポリアミド繊維布からなる外皮 と、ベルトの表面となる外皮の部分に縫着されるポリエステル繊維布からなる表 皮とで構成したものである。

【０００７】 芯材を構成する発泡ポリエチレンは、クッション性が高く、吸水性に乏しい独 立気泡からなるものが使用される。

【０００８】 この芯材を覆う外皮は、好ましくは８４０ｄ（デニール）の比較的太いポリア ミド繊維（ナイロン繊維）を使用して織り上げたポリアミド繊維布を使用し、ま た、表皮はコシが強くへたりのないポリエステル繊維を織り上げて得られたポリ エステル繊維布を使用するものである。 このポリエステル繊維布の幅は、芯材および外皮で構成された帯状の幅よりも やゝ細幅のものを使用する。

【０００９】 このベルト主体は、前記発泡ポリエチレンからなる芯材の外周を、ポリアミド 繊維布からなる外皮で覆い、この外皮の表面に前記ポリエステル繊維布からなる 細幅の表皮を当接して、表皮の両側部近傍を裏面の外皮の部分を通してミシン掛 けすることによってベルト主体とすることができる。 かゝるベルト主体の幅や長さには特別な制限はなく、通常使用されている作業 用、レジャー用のベルトと同様の幅と長さのものが用いられ、またベルトの留め 具も特に制限はない。

【００１０】 なお、前記外皮と表皮は、同色のものであってもよいが、異なった色彩の繊維 布を組み合わせることによって様々なカラーのベルトを楽しむことができる。

【００１１】

【作用】

本考案のベルトは、それぞれ異なった材料による芯材と該芯材を覆う外皮と外 皮の表面に縫着する表皮とによってベルト主体を構成し、発泡ポリエチレンの芯 材が適度のクッション性を有して吸水性に乏しく内部に水が入ることがなく、こ の芯材を裏面にビニル樹脂加工を施して防水性と堅牢性を保持させた比較的太い デニール（例えば、８４０ｄ）のポリアミド繊維布の外皮で覆ってベルト主体に 適度のしなやかさと剛性を保持させ、さらに、この外皮の表面にコシが強く、へ たることのないポリエステル繊維布の表皮を縫着し、これらによって腰へのくい 込みが少なく締め付けを和らげたソフトで強靱なベルト主体によるベルトを提供 することができる。

【００１２】

【実施例】

以下、本考案のベルトの実施例を添付の図面によって説明する。 図１は本考案のベルトの一例を示すもので、ベルト１は、基本的にはベルト主 体２と、留め具６で構成されている。 ベルト主体２は、芯材３と、この芯材３を覆う外皮４と、外皮４の表面に縫着 する表皮５とからなるものである。

【００１３】 芯材３は、幅約３８ｍｍ×長さ約１２００ｍｍに裁断された一定厚みのポリエ チレンの発泡体のシートからなるもので、使用されるポリエチレンの発泡体は、 発泡によってクッション性に優れ、また、独立気泡により吸水性に乏しいものを 使用している。

【００１４】 前記芯材３を覆う外皮４は、８４０ｄ（デニ−ル）という比較的太めのポリア ミド（ナイロン）繊維の織成によって得たぶどう色（赤褐色）の繊維布の裏面に アクリル樹脂エマルジョンなどのビニル系樹脂による樹脂加工を施して水に対す る浸透性を阻止すると共に、繊維布にしなやかさを付与しているものである。

【００１５】 芯材３を前記ポリアミド繊維の外皮４で覆ったベルトの表面となる帯状表面に は、幅約３０ｍｍのポリエステル繊維の織成によって得た黒い繊維布からなる表 皮５を縫着したもので、表皮５の長手方向両側部を裏面に向けてミシン掛けする ことによって前記芯材３、外皮４および表皮５を一体化して前記のベルト主体２ を形成しているものである。

【００１６】 このベルト主体２を構成しているポリエステル繊維による表皮５は、本来、コ シが強くへたることがないので、比較的しなやかなポリアミド繊維からなる外皮 ４に縫着されることによって、前記芯材３と共にベルトとしての形状保持を確実 にしている。 この外皮４の長手方向の両側部は、表皮５によって覆われていないため適度の しなやかさを持ち、この外皮４がベルトの締め付けに際して人体にソフトな当た りをもたらして食い込みによる不快感を軽減することができるものである。

【００１７】 かゝるベルト主体２の一端には、フレーム７と針８などで構成された留め具６ を取り付け、他端には複数のパンチ孔９，９・・・を設けたベルト１とするもの である。 なお、１０はベルト通しである。

【００１８】

【考案の効果】

本考案のベルトは、それぞれ異なった材料による芯材と該芯材を覆う外皮と外 皮の表面に縫着する表皮とによるベルト主体に留め具を取り付け、ベルト主体を 構成する芯材として適度のクッション性を有して吸水性に乏しく内部に水が入る ことがない発泡ポリエチレンを使用し、この芯材を裏面にビニル樹脂加工を施し て防水性と堅牢性を保持させた比較的太いデニール（例えば、８４０ｄ）のポリ アミド繊維布の外皮で覆ってベルト主体に適度のしなやかさと剛性を保持させ、 さらに、この外皮の表面にコシが強く、へたることのないポリエステル繊維布の 表皮を縫着したので、これらによって腰へのくい込みが少なく締め付けによるあ たりを和らげた強靱なベルト主体を形成することができるものである。

【００１９】 したがって、このベルトは、軽量かつ強靱で長期に亘る使用においても不快感 がなく使用することができ、前記した作業用、レジャー用として使用することが でき、さらに、普段にカジュアルなベルトとしても高い有用性を有するものであ る。 なお、前記外皮と表皮は、同色のものであってもよいが、異なった色彩の繊維 布を組み合わせることによって様々なカラーのベルトを楽むことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のベルトの一部を破断して示した斜視図
である。

【図２】図１のベルトの切断端部を拡大して示した斜視
図である。

【符号の説明】

１ ベルト ２ ベルト主体 ３ 芯材 ４ 外皮 ５ 表皮 ６ 留め具 ７ フレーム ８ 針 ９ パンチ孔 １０ ベルト通し

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定の厚みと幅及び長さを有するシート
   状の発泡ポリエチレンを芯材とし、その外周を裏面にビ
   ニル樹脂加工を施したポリアミド繊維布からなる外皮を
   被覆し、この外皮の表面に当該外皮よりも細幅のポリエ
   ステル繊維布の表皮を縫着してベルト主体を形成し、該
   ベルト主体に留め具等を取り付けてなることを特徴とす
   るベルト。
2. 【請求項２】 前記外皮と表皮が異種の色彩の組み合わ
   せによるものであることを特徴とする請求項１記載のベ
   ルト。