JP3061287U - 抗微生物性を有するシ―ト材 - Google Patents

抗微生物性を有するシ―ト材

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JP3061287U
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film
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antimicrobial
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JP1999001490U
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Inventor
成人 山縣
忠彦 飯田
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三共ポリエチレン株式会社
朋友システム株式会社
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Abstract

(57)【要約】 [課題] 生鮮食料品の容器や袋に加工したり、魚介
類等のパック商品内に入れるドリップシートに加工して
使用し、短時間に抗微生物効果が得られ長時間鮮度維持
できる抗微生物性を有するシート材を提供する。 [解決手段] 酸化マグネシウムまたは酸化カルシウム
に、銅または亜鉛を含む複合金属酸化物粉体と、酸化珪
素、酸化アルミニューム等のセラミックスに、酸化チタ
ンを吸着させた抗菌セラミックスの粉体を混合した抗微
生物剤を、ポリオレフィン系樹脂に練り込んでフィルム
あるいはシートに形成してなる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、抗微生物剤を練り込んだフィルムあるいはシートと、これに対し て非吸水性のポリエチレン系フィルム等を貼り合わせた抗微生物性を有するシー ト材であり、加工して袋やドリップシート等に使用するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の抗微生物性を有するシート材としては多種多様なものが開示さ れているが、主に天然素材(ワサビ等)から抽出した抗菌剤を使用したものや抗 菌セラミックスを使用したものとしては主成分として銀を含んでいる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記前者においては天然素材を使用しているため、効果の持続 性に問題を生じ、長期間使用できない。 また、上記後者においても銀の効果はある程度確認できるが、それ以上の効果 を有するものが今だ市場に出ていない。
【0004】 この考案は、上記の問題点に鑑みなされたもので、その目的は生鮮食料品の容 器や袋に加工したり、魚介類等のパック商品内に入れるドリップシートに加工し て使用し、短時間に抗微生物効果が得られ長時間鮮度維持できる抗微生物性を有 するシート材を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、酸化マグネシウムまたは酸化カルシウ ムに、銅または亜鉛を含む複合金属酸化物粉体と、酸化珪素、酸化アルミニュー ム等のセラミックスに、酸化チタンを吸着させた抗菌セラミックスの粉体を混合 した抗微生物剤を、ポリオレフィン系樹脂に練り込んでフィルムあるいはシート に形成してなる。 また、複合金属酸化物粉体及び抗菌セラミックスの粉体を5μm以下とする。 さらに、非吸水性のポリエチレン系フィルム、ボリプロピレン系フィルム、ナ イロン系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリスチレン系フィルム、エチレ ビニルアルコール共重合体フィルム、アルミ箔等の少なくとも一つを貼り合わせ てなる。 さらに、吸水性を有する不織布等を貼り合わせてなる。
【0006】
【考案の実施の形態】
抗微生物性を有するシート材1は、マグネシウムイオンまたはカルシウムイオ ンと、銅イオン(Cu2+)または亜鉛イオン(Zn2+)とを含有する水溶液 に、これらカチオンの合計当量に対してほぼ当量以下のアルカリ性物質を加え、 攪拌下に反応させ、必要に応じさらに反応物を約100〜200℃でオートクレ ープを用いて水熱処理した後、水洗、脱水、乾燥する。 ついで約300〜1200℃、好ましくは約400〜900℃で約0.1〜1 0時間焼成した後、粒径5μm以下に粉体化した複合金属酸化物粉体2と、酸化 珪素、酸化アルミニューム等のセラミックスに、酸化チタンを吸着してなる成分 比率として粒径を5μm以下の炭素珪素または酸化珪素50%〜70%重量、酸 化アルミニューム15%〜25%重量、酸化チタン5%〜10%重量で構成され る抗菌セラミックス3の粉体とを混合した抗微生物剤4を、ポリオレフィン系樹 脂5に練り込んでフィルムあるいはシートに形成してなるものである。
【0007】
【表1】
【0008】 上記表1に示すデータの試験方法は、5cm×5cmの本シート材1に0.3 mlの菌液を接種後、4cm×4cmのポリエチレンフィルムで覆い、35℃で 24時間保持した。 その後、10mlのSCDLP培地で洗い出し、生菌数(大腸菌)を希釈平板 法により測定したものである。 なお、試験に使用した本シート材1は、重量比で複合金属酸化物1.5%と抗 菌セラミックス0.1%とを練り込んだもので重量比を上げることにより効果は 上がるものである。
【0009】
【表2】
【0010】
【表3】
【0011】 上記表2及び表3に示すデータの試験方法は、本シート材1のスラリーをそれ ぞれスライドグラスにコーティングし、表面が凝固するまで放置し、その後アル ミホイルに包み115℃、30min乾熱滅菌し、実験に用いた。 菌液の調整として、一夜培養の新鮮分離菌の1コロニーを液体培養地に植菌し 35℃、24時間 前培養後、10゜に段階希釈した。 調整した菌液の菌数は黄色ブドウ球菌1.1×10cfu/ml、緑膿菌1. 4×10cfu/mlであった。 また、方法としては、調整した菌液0.1mlをスラリーをコーティングした スライドグラス上に植菌し、乾燥を避けて2及び4時間培養した。 その後スライドグラス上に滅菌生食0.1mlを滴下、さらにその0.1ml を回収して平板培地に植え、35℃、18時間前培養した。
【0012】 上記表1の試験データから明らかなように、24時間後で減菌率100%とな っており、今までにない抗微生物性(抗菌性)を有するものである。 また、上記表2及び表3の試験データから明らかなように短時間(2時間後) において緑膿菌の発育が認められず、かつ黄色ブドウ球菌においても4時間後に おいて同様に発育が認められなかった。 これらの効果は、複合金属酸化物粉体2において酸化マグネシウムまたは酸化 カルシウムに銅またはおよび亜鉛が、固溶化することにより、酸化マグネシウム または酸化カルシウムの結晶中で原子状に分散して存在し、酸化第二銅またはや 酸化亜鉛の結晶化が抑制される。 このため極めて活性が高くであり、しかも酸化カルシウムまたは酸化マグネシ ウムが水に対し適度な溶解度を示すため、容易にかつ長期にわたって抗微生物性 を有する銅イオンまたはおよび亜鉛イオンを放出する。 また、抗菌セラミックス3においては、特に酸化チタンの触媒作用により作ら れる活性化酸素が抗菌作用を有し、細菌の繁殖を防止するものである。
【0013】 つぎに、第2実施例を説明する。 この抗微生物性を有するシート材21は、上記と同様の抗微生物性を有するシ ート材1に、非吸水性のポリスチレン系フィルム6を貼り合わせてなるもので、 袋等に加工して生鮮食料品等を入れて使用するものである。
【0014】 つづいて、第3実施例を説明する。 この抗微生物性を有するシート材31は、上記と同様の抗微生物性を有するシ ート材1に、吸水性を有する不織布7等を貼り合わせてなるもので、短冊状に加 工して魚介類等のパック商品内に入れドリップシートとして使用することができ るものである。
【0015】 なお、上記実施例におけるポリオレフィン系樹脂を不織布や各フィルム等に貼 りつける方法としては、ポリオレフィン系樹脂を溶融し、不織布(シート状)や ポリエチレン系フィルムに貼り合わせる。 また、ポリオレフィン系樹脂をシート状(フィルム)に形成し、不織布(シー ト状)ポリエチレン系フィルム等に貼り合わせるものである。
【0016】
【考案の効果】
以上の試験の結果からも明らかなように、短時間に特に黄色ブドウ球菌及び緑 膿菌を減菌することができるものであり、機能として水(水分)に対して適度な 溶解度を示すため、容易にかつ長期にわたって抗微生物性を有する銅イオン及び 亜鉛イオンを放出すると共に、酸化チタンの触媒作用により作られる活性化酸素 による抗菌作用によってなり、複合金属酸化物と抗菌セラミックスの相乗効果に よってもたらされるものである。 また、粉体を5μm以下にすることにより表面積率が高くなり、各イオンの発 生効率が向上すると共に、抗菌セラミックスの波長の短い近赤外線領域から遠赤 外線領域に亘る広範囲の電磁波が放射されて、水の分子に対する共振および励起 が強くなり、微生物類の増殖を抑制することができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示す抗微生物性を有する
シート材の正面図。
【図2】本考案の第2実施例を示す抗微生物性を有する
シート材の正面図。
【図3】本考案の第3実施例を示す抗微生物性を有する
シート材の正面図。
【符号の説明】
1−−−抗微生物性を有するシート材 2−−−複合金属酸化物粉体 3−−−抗菌セラミックス 4−−−抗微生物剤 5−−−ポリオレフィン系樹脂 6−−−ポリスチレン系フィルム 7−−−不織布

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化マグネシウムまたは酸化カルシウム
    に、銅または亜鉛を含む複合金属酸化物粉体と、酸化珪
    素、酸化アルミニューム等のセラミックスに、酸化チタ
    ンを吸着させた抗菌セラミックスの粉体を混合した抗微
    生物剤を、ポリオレフィン系樹脂に練り込んでフィルム
    あるいはシートに形成してなることを特徴とする抗微生
    物性を有するシート材。
  2. 【請求項2】 複合金属酸化物粉体及び抗菌セラミック
    スの粉体を5μm以下とすることを特徴とする請求項1
    記載の抗微生物性を有するシート材。
  3. 【請求項3】 非吸水性のポリエチレン系フィルム、ボ
    リプロピレン系フィルム、ナイロン系フィルム、ポリエ
    ステル系フィルム、ポリスチレン系フィルム、エチレビ
    ニルアルコール共重合体フィルム、アルミ箔等の少なく
    とも一つを貼り合わせてなることを特徴とする請求項1
    又は2記載の抗微生物性を有するシート材。
  4. 【請求項4】 吸水性を有する不織布等を貼り合わせて
    なることを特徴とする請求項1又は2記載の抗微生物性
    を有するシート材。
JP1999001490U 1999-02-05 1999-02-05 抗微生物性を有するシ―ト材 Expired - Lifetime JP3061287U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0628585U (ja) * 1992-08-27 1994-04-15 株式会社マイカルエンジニアリング 冷蔵ショーケース
WO2016194284A1 (ja) * 2015-05-29 2016-12-08 王子ホールディングス株式会社 金属酸化物および/または金属水酸化物含有シート

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CN111605257A (zh) * 2015-05-29 2020-09-01 王子控股株式会社 含金属氧化物及/或金属氢氧化物的片材

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