JP3060640U - 防振装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】本考案は、振動発生体が生成する振動を効率良
く防振でき、上架台の上に載置される機器類等のレベル
の自動微調整可能としたとともに、空気バネ部の座屈等
を防止でき、しかも、サージング防止可能とし、耐久性
に優れた防振装置を提供する。 【解決手段】本考案の防振装置は、床面上に設置される
下架台Ａと、この下架台Ａの上方に対向配置した上架台
Ｂと、前記下架台Ａ、上架台Ｂの間に配置した空気バネ
部１１と、前記上架台Ｂの水平レベルを検知し空気バネ
部１１の空気圧を調整するレベリング装置２１と、前記
下架台Ａ、上架台Ｂの間に配置した前記上架台Ｂを下架
台Ａ側に押圧し制振機能を発揮する制振装置３１と、前
記下架台Ａ、上架台Ｂ間に配置した防振機能を有するコ
イルバネ部４１と、前記コイルバネ部４１の外周を密着
被覆する弾性材からなるカバー体４８とを有するもので
ある。

Description

【考案の詳細な説明】 【考案の属する技術分野】

本考案は、振動発生体（プレス機等の適宜機器類等）を防振すべき防振部材類 を配置した機構装置に適用される防振装置に関し、詳しくは、振動発生体が生成 する振動を効率良く防振するようにした防振装置に関するものである。

【従来の技術】

従来、この種の空気バネ防振装置としては各種手段を採用した種々のものが提 案されている。 しかしながら、従来においては、荷重が重ければ重い程、それを支持し、防振 するためには空気バネを荷重に応じて大型化しなければならなかった。 特に、上架台の上に載置される機器類等のレベルを容易に微調整することが困 難で、また空気バネ部の座屈等を防止が有効でなく、更にサージング防止の点か らも難点がある。

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記事情に鑑みてなされたものであり、振動発生体が生成する振動 を効率良く防振でき、上架台の上に載置される機器類等のレベルの自動微調整可 能としたとともに、空気バネ部の座屈等を防止でき、しかも、重い荷重に対して も後記各部の組み合わせ構造によりコンパクトな形態でもって荷重を支持し防振 でき、サージング防止可能で、耐久性に優れた防振装置を提供するものである。

【課題を解決するための手段】

請求項１記載の考案の防振装置は、床面上に設置される下架台と、前記下架台 の上方に対向配置した上架台と、前記下架台、上架台の間に配置した空気バネ部 と、前記上架台の水平レベルを検知し空気バネ部の空気圧を調整するレベリング 装置と、前記下架台、上架台の間に配置した前記上架台を下架台側に押圧し制振 機能を発揮する制振装置と、前記下架台、上架台間に配置した防振機能を有する コイルバネ部とを有することを特徴とし、前記レベリング装置をもって上架台の レベル微調整を可能とし、前記制振装置をもって振幅を容易に制御可能とし、更 に前記コイルバネ部をもって前記空気バネ部の座屈等を防止するとともに、前記 空気バネ部、コイルバネ部をもって上架台上に載置される機器類等の荷重を支持 しながら防振するようにしたことを特徴とするものである。 請求項１記載の考案によれば、前記コイルバネを用いた所定個数の防振部から なる防振機構部による防振機能により振動発生体が生成する振動を効率良く防振 でき、また、前記レベリング装置をもって上架台の上に載置される機器類等のレ ベルを容易に自動微調整することができ、前記制振装置をもって振幅を容易に制 御可能とし、更に前記コイルバネ部をもって前記空気バネ部の座屈等を防止する ことができ、しかも、上架台上に載置される機器類等の荷重を支持しながら防振 でき、優れた耐久性を発揮させることができる。 請求項２記載の考案の防振装置は、床面上に設置される下架台と、この下架台 の上方に対向配置した上架台と、前記下架台、上架台の間に配置した空気バネ部 と、前記上架台の水平レベルを検知し空気バネ部の空気圧を調整するレベリング 装置と、前記下架台、上架台の間に配置した前記上架台を下架台側に押圧し制振 機能を発揮する制振装置と、前記下架台、上架台間に配置した防振機能を有する コイルバネ部と、前記コイルバネ部の外周を密着被覆する弾性材からなるカバー 体とを有することを特徴とし、前記レベリング装置をもって上架台のレベル微調 整を可能とし、前記制振装置をもって振幅を容易に制御可能とし、更に前記コイ ルバネ部をもって前記空気バネ部の座屈等を防止するようにしたとともに前記各 コイルバネの外周に密着被覆したカバー体をもってサージング防止可能とし、前 記空気バネ部、コイルバネ部をもって上架台上に載置される機器類等の荷重を支 持しながら防振するようにしたことを特徴とするものである。 請求項２記載の考案によれば、前記コイルバネを用いた所定個数の防振部から なる防振機構部による防振機能により振動発生体が生成する振動を効率良く防振 でき、また、前記レベリング装置をもって上架台の上に載置される機器類等のレ ベルを容易に自動微調整することができ、前記制振装置をもって振幅を容易に制 御可能とし、更に前記コイルバネ部をもって前記空気バネ部の座屈等を防止する ようにしたとともに、前記各コイルバネの外周に密着被覆したカバー体をもって サージング防止することができ、しかも、上架台上に載置される機器類等の荷重 を支持しながら防振でき、優れた耐久性を発揮させることができる。 請求項３記載の考案の防振装置は、前記コイルバネ部が、その上端部と上架台 の下面との間に、コイルバネ部の弾力を調整する弾力調整部を具備してなること を特徴とするものである。 請求項３記載の考案によれば、前記請求項１又は２記載の作用に加えて、コイ ルバネ部の弾力を簡易に調整できる。

【考案の実施の形態】

以下に、本考案の実施の形態を詳細に説明する。 図１は、本考案の実施の形態の防振装置を示すものである。 本防振装置は、図２に示すように、床面上に配置される下架台Ａと、この下架 台Ａと適当な間隔をもってその上方に対向配置される上架台Ｂとを有し、上架台 Ｂ上に搭載されるプレス機等の適当な振動発生体からの振動を防振するようにし たものである。 本防振装置は、プレス機、コンプレッサー、ポンプ、送風機、射出成型機等の 各種の振動を伴う機器に適用される。 本防振装置は、前記下架台Ａ及び上架台Ｂと、下架台Ａ、上架台Ｂ間に配置し た上端に接合板１１ａ備えた空気バネ部１１、レベリング装置２１、制振装置３ １及びコイルバネ部４１を有している。 前記空気ばね部１１とレベリング装置２１との配置構成については下記の通り である。 即ち、図１、図２に示すように、レベリング装置２１と、空気ばね部１１とは 、圧縮空気源に連通させたチューブ２３、及び連結チューブ２４を介して相互に 連動していて、このレベリング装置２１は上架台Ｂの水平レベルを感知するよう に構成した水平調整用レバー２２を有している。 即ち、レベリング装置２１は、チューブ２３を介して図示しない圧縮空気源に 連通し、且つ、前記水平調整用レバー２２の感知状態に即応しながら連結チュー ブ２４を介して前記空気ばね部１１に対し空気給排気機能を有する構造部を内蔵 している。 前記水平調整用レバー２２は、一端がレベリング装置２１の本体内に枢着され ていて、枢着部を支点に上架台Ｂの上下動に沿って先端が上下動するように構成 されているとともに、レベリング装置２１の本体から廷設されたスプリング等を もって常時上方に（上架台Ｂ側）引上げられるように構成されている。 前記制振装置３１は下記の如く構成されている。 この制振装置３１は、図３、図４に示すように、上架台Ｂの下面に垂直状に固 着した２枚のプレート３２、３２の対向面に接合させた摩擦板３３、３３の間の 位置に、図示しない圧縮空気源からの圧縮空気がチューブ４０を介して供給され るとともに、空気圧調整自在で、且つ、振幅制御できるようにした空気ばね３４ を配設し、空気ばね３４の左右端に押圧板３５、３５の各一端側を固着し、且つ 、押圧板３５、３５の各他端を前記摩擦板３３、３３に押圧接する状態に配設し ている。上記振幅制御できる構成部材として、本実施の形態では空気ばね３４を 配設しているが、振幅制御できる構成部材であれば、空気ばね以外に、例えば油 圧ばね等々が使用できる。 前記各押圧板３５、３５は、ばね系統の適宜材を使用した弾性部３６、３６の 下方へ押し付ける与圧力をもって常時下方に押し付けられている。 前記コイルバネ部４１は、図５にも示すように、コイルスプリング等の防振バ ネ４７と、この防振バネ４７の外周に密着被覆したサージング防止用の円筒形状 のカバー体４８とから構成され、下架台Ａ、上架台Ｂ間における前記空気バネ部 １１の外側に例えば２箇所に亘って所定の配置で設けた構成となっている。 前記各コイルバネ部４１の上端部と、上架台Ｂの下面との間には、図５に示す ように、前記防振バネ４７の弾力を調整する弾力調整部５０を設けて実施しても 良い。 弾力調整部５０は、上架台Ｂの下面側に上端を固着し、防振バネ４７内に下端 を垂下したネジ体５７と、防振バネ４７の上端部と、上架台Ｂの下面との間にお いて前記ネジ体５７に螺合されるとともに、下端部を前記防振バネ４７の上端に 配置したワッシャ５８に当接させた調整ネジ５９とを具備し、この調整ネジ５９ を回すことで前記コイルバネ部４１の高さ寸法、従って上架台Ｂに加わる荷重に 対する弾力を調整することが可能となっている。 前記コイルバネ部４１のカバー体４８は、ゴミや異物が防振バネ４７の部分に 入ることを防止し、また、サージングを防止するメカニカルサスペンションとし て機能するようになっている。 更に、本防振装置は、下架台Ａの２箇所の端部から立設した各ガード板６１に ストッパーネジ６２を螺合し、このストッパーネジ６２の突出端側を前記上架台 Ｂから垂下した垂下板６４に螺合させてる。前記ストッパーネジ６２は本装置の 輸送、搬送に使用する安全用の治具である。 なお、図１、図２中、７１はチューブ接続具である。 以上の如き構成を有する本防振装置の作用を以下に説明する。 先ず、前記レベリング装置２１は、水平調整用レバー２２をもって上架台Ｂの 水平レベルを感知しながら空気ばね部１１へ空気を供給したり又は空気ばね部１ １から排気したりして、上架台Ｂのレベルを常時自動的に調整しまた維持する作 用を発揮する。 また、前記空気ばね部１１は、上架台Ｂに生じる振動を防振する機能を発揮す る。 次に、前記制振装置３１は、上架台Ｂの下面に立設した各プレート３２及び３ ２、摩擦板３３、３３の対向方向への与圧力を発揮する空気圧調整自在な空気ば ね３４の与圧力作用をもって、一方の摩擦板３３と他方の摩擦板３３とが常に各 押圧板３５、３５で押圧接状態にされているとともに、弾性部３６、３６の圧縮 弾性作用をもって、押圧板３５、３５は左右に移動可能とされつつ常時下方に押 圧されているので、装置内の機構各部が常時緊密接状態におかれながら安定した 状態の下で上架台Ｂの振幅に即応して効率良く弾性の調整及び制振作用を発揮さ せることができる。 従って、本考案によれば、制振装置３１内の空気ばね３４の空気圧の大小によ り上架台Ｂの荷重に対する弾性を自在に変化させて、しかも、当該空気圧を適時 自在に設定することにより、上架台Ｂの弾性及び制振機能を即時に変更可能であ る。 また、前記レベリング装置２１をもって、上架台Ｂ上にて如何なる事態が発生 した場合にも、その上架台Ｂを常に水平調整された状態におくことが可能となる 。 更に、コイルバネ部４１によって、前記空気バネ部の座屈等を防止することが でき、上架台Ｂに生じる振動の防振作用を発揮させることができるとともに、弾 力調整部５０による前記防振バネ４７の高さ調整することができる。 また、コイルバネ部４１の外周に密着被覆したカバー体４８により、ゴミや異 物が防振バネ４７の部分に入ることを防止し、また、防振バネ４７のサージング を防止することもできる。

【考案の効果】

請求項１記載の考案によれば、振動発生体が生成する振動を効率良く防振でき 、上架台のレベルの自動微調整が可能で、空気バネ部の座屈等を防止でき、上架 台上に載置される機器類等の荷重を支持しながら防振でき、耐久性に優れた防振 装置を提供することができる。 請求項２記載の考案によれば、振動発生体が生成する振動を効率良く防振でき 、上架台のレベルの自動微調整が可能で、装置内の空気バネ部の座屈等を防止で きるとともに、上架台上に載置される機器類等の荷重を支持しながら防振でき、 サージング防止可能な耐久性に優れた防振装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の形態の防振装置を示す概略平面
図である。

【図２】本考案の 実施の形態の防振装置を示す概略正
面図である。

【図３】本考案の 実施の形態の防振装置を示す概略側
面図である。

【図４】本考案の 実施の形態の防振装置における制振
装置を示す概略図である。

【図５】本考案の実施の形態の防振装置におけるコイル
バネ部を示す概略図である。

【符号の説明】

１１ 空気バネ部 １１ａ 接合板 ２１ レベリング装置 ２２ 水平調整用レバー ２３ チューブ ２４ 連結チューブ ３１ 制振装置 ３２ プレート ３３ 摩擦板 ３４ 空気ばね ３５ 押圧板 ３６ 弾性部 ４１ コイルバネ部 ４７ 防振バネ ４８ カバー体 ５０ 弾力調整部 ５９ 調整ネジ ６１ ガード板 Ａ 下架台 Ｂ 上架台

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】床面上に設置される下架台と、 前記下架台の上方に対向配置した上架台と、 前記下架台、上架台の間に配置した空気バネ部と、 前記上架台の水平レベルを検知し空気バネ部の空気圧を
   調整するレベリング装置と、 前記下架台、上架台の間に配置した前記上架台を下架台
   側に押圧し制振機能を発揮する制振装置と、 前記下架台、上架台の間に配置した防振機能を有するコ
   イルバネ部と、 を有することを特徴とし、前記レベリング装置をもって
   前記上架台のレベル微調整を可能とし、前記制振装置を
   もって上架台の振幅を制御可能とし、更に前記コイルバ
   ネ部をもって前記空気バネ部の座屈等を防止すると共
   に、前記空気バネ部、コイルバネ部をもって上架台上に
   載置される機器類等の荷重を支持しながら防振するよう
   にしたことを特徴とする防振装置。
2. 【請求項２】床面上に設置される下架台と、 前記下架台の上方に対向配置した上架台と、 前記下架台、上架台の間に配置した空気バネ部と、 前記上架台の水平レベルを検知し空気バネ部の空気圧を
   調整するレベリング装置と、 前記下架台、上架台の間に配置した前記上架台を下架台
   側に押圧し制振機能を発揮する制振装置と、 前記下架台、上架台の間に配置した防振機能を有するコ
   イルバネ部と、 前記コイルバネ部の外周を密着被覆する弾性材からなる
   カバー体と、 を有することを特徴とし、前記レベリング装置をもって
   上架台のレベル微調整を可能とし、前記制振装置をもっ
   て振幅を制御可能とし、更に前記コイルバネ部をもって
   前記空気バネ部の座屈等を防止すると共に、前記各コイ
   ルバネ部の外周に密着被覆したカバー体をもってサージ
   ング防止可能とし、前記空気バネ部、コイルバネ部をも
   って上架台上に載置される機器類等の荷重を支持しなが
   ら防振するようにしたことを特徴とする防振装置。
3. 【請求項３】前記コイルバネ部は、その上端部と上架台
   の下面との間に、コイルバネ部の弾力を調整する弾力調
   整部を具備してなることを特徴とする請求項１又は２記
   載の防振装置。