JP2939913B2 - 構造物の長周期動吸振装置 - Google Patents
構造物の長周期動吸振装置Info
- Publication number
- JP2939913B2 JP2939913B2 JP10468691A JP10468691A JP2939913B2 JP 2939913 B2 JP2939913 B2 JP 2939913B2 JP 10468691 A JP10468691 A JP 10468691A JP 10468691 A JP10468691 A JP 10468691A JP 2939913 B2 JP2939913 B2 JP 2939913B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- long
- vibration
- weight
- period
- frame
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、風あるいは地震による
構造物の振動を抑制し、特に長周期振動となる超高層建
築物の快適性を向上させ、かつ建築物内部に配置された
精密機器の安全性を確保し、または、橋や煙突等の長周
期構造物の振動を低減させることが可能な構造物の長周
期動吸振装置に関する。
構造物の振動を抑制し、特に長周期振動となる超高層建
築物の快適性を向上させ、かつ建築物内部に配置された
精密機器の安全性を確保し、または、橋や煙突等の長周
期構造物の振動を低減させることが可能な構造物の長周
期動吸振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的に建築物に使用されている
風あるいは地震等による振動を抑制する装置としては、
振り子型式、倒立振り子型式、ばねを利用した水平移動
型式等の振り子及びばねの原理を応用したものが知られ
ている。
風あるいは地震等による振動を抑制する装置としては、
振り子型式、倒立振り子型式、ばねを利用した水平移動
型式等の振り子及びばねの原理を応用したものが知られ
ている。
【0003】しかし、上述した従来の吸振装置を、超高
層建築物で起こる長周期振動に対応させるためには、振
り子型式においては、必然的に振り子の吊り長さを長く
しなければならず、これにより大型化となった装置を構
造物に設置するのは困難であった。また、ばね型式にお
いては、長いストロークのばねとしての適切な材料がな
く、さらには重錘の支持機構による摩擦が無視できない
という問題があった。
層建築物で起こる長周期振動に対応させるためには、振
り子型式においては、必然的に振り子の吊り長さを長く
しなければならず、これにより大型化となった装置を構
造物に設置するのは困難であった。また、ばね型式にお
いては、長いストロークのばねとしての適切な材料がな
く、さらには重錘の支持機構による摩擦が無視できない
という問題があった。
【0004】このような振り子型式及びばね型式が対応
できない問題を解決し、固有周期が4秒を越すような長
周期振動構造物に対応可能な長周期動吸振装置として、
多段振り子を利用した装置、または重錘を円弧状の台を
滑らせる(ころがり振り子)装置等が考えられる。
できない問題を解決し、固有周期が4秒を越すような長
周期振動構造物に対応可能な長周期動吸振装置として、
多段振り子を利用した装置、または重錘を円弧状の台を
滑らせる(ころがり振り子)装置等が考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記多段振
り子を利用した装置においては、段数を増加することに
よって固有周期を延ばすこと可能となるが、水平に移動
するのに伴い、振り子であるために大きな上下振動が生
じてしまうという問題がある。
り子を利用した装置においては、段数を増加することに
よって固有周期を延ばすこと可能となるが、水平に移動
するのに伴い、振り子であるために大きな上下振動が生
じてしまうという問題がある。
【0006】また、ころがり振り子装置においては、重
錘が円弧状台状を転がるための摩擦が大きくなり、振動
を低減させるに必要なレベルになっても重錘が動作せ
ず、そのため補助動作装置によって補助的に重錘を駆動
させるということが不可欠となってしまうといった問題
がある。
錘が円弧状台状を転がるための摩擦が大きくなり、振動
を低減させるに必要なレベルになっても重錘が動作せ
ず、そのため補助動作装置によって補助的に重錘を駆動
させるということが不可欠となってしまうといった問題
がある。
【0007】また、このころがり振り子装置では、基本
的には重錘の上下動変化量が上述した振り子型式のもの
と同程度のものとなり、それにより装置構造が大型化し
てしまうおそれがあり、さらには一つの重錘では水平2
方向に対応できないといった問題がある。
的には重錘の上下動変化量が上述した振り子型式のもの
と同程度のものとなり、それにより装置構造が大型化し
てしまうおそれがあり、さらには一つの重錘では水平2
方向に対応できないといった問題がある。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、重錘の長周期振動の実現が可能であり、重錘の2方
向の水平振動に対応でき、かつ装置の上下方向の振動を
低減させることが可能であり、さらには高次のモードに
対する振動低減性能を併せて持たせることができる小型
化が可能な構造物の長周期動吸振装置を提供することを
目的とするものである。
で、重錘の長周期振動の実現が可能であり、重錘の2方
向の水平振動に対応でき、かつ装置の上下方向の振動を
低減させることが可能であり、さらには高次のモードに
対する振動低減性能を併せて持たせることができる小型
化が可能な構造物の長周期動吸振装置を提供することを
目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の構造物の長周期動吸振装置は、複数の縦フレーム
と、これら縦フレームの上部間に架け渡された横フレー
ムとにより支持フレームを構築し、縦フレームの下部若
しくは上部位置に鋼板と積層ゴムとが交互に積層されて
なる多段積層ゴムを介在させ、さらに、支持フレーム内
部に横フレームと連結された吊り手段により重錘を水平
移動自在に吊り下げてなることを特徴とするものであ
る。
載の構造物の長周期動吸振装置は、複数の縦フレーム
と、これら縦フレームの上部間に架け渡された横フレー
ムとにより支持フレームを構築し、縦フレームの下部若
しくは上部位置に鋼板と積層ゴムとが交互に積層されて
なる多段積層ゴムを介在させ、さらに、支持フレーム内
部に横フレームと連結された吊り手段により重錘を水平
移動自在に吊り下げてなることを特徴とするものであ
る。
【0010】また、請求項2記載の構造物の長周期動吸
振装置は、複数の縦フレームと、これら縦フレームの上
部間に架け渡された横フレームとにより支持フレームを
構築し、縦フレームの下部若しくは上部位置に鋼板と積
層ゴムとが交互に積層されてなる多段積層ゴムを介在さ
せ、支持フレームの内部に横フレームと連結された吊り
手段により支持架台を吊り下げるとともに、この支持架
台上に、多段積層ゴムを複数配設し、これら多段積層ゴ
ム上に重錘を固定してなることを特徴とするものであ
る。
振装置は、複数の縦フレームと、これら縦フレームの上
部間に架け渡された横フレームとにより支持フレームを
構築し、縦フレームの下部若しくは上部位置に鋼板と積
層ゴムとが交互に積層されてなる多段積層ゴムを介在さ
せ、支持フレームの内部に横フレームと連結された吊り
手段により支持架台を吊り下げるとともに、この支持架
台上に、多段積層ゴムを複数配設し、これら多段積層ゴ
ム上に重錘を固定してなることを特徴とするものであ
る。
【0011】さらに、請求項3記載の構造物の長周期動
吸振装置は、構造物の上部屋内の梁部と連結された吊り
手段により支持架台を吊り下げ、この支持架台上に鋼板
と積層ゴムとが交互に積層されてなる多段積層ゴムを複
数配設するとともに、これら多段積層ゴム上に重錘を固
定してなることを特徴とするものである。
吸振装置は、構造物の上部屋内の梁部と連結された吊り
手段により支持架台を吊り下げ、この支持架台上に鋼板
と積層ゴムとが交互に積層されてなる多段積層ゴムを複
数配設するとともに、これら多段積層ゴム上に重錘を固
定してなることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】請求項1記載の構造物の長周期動吸振装置によ
れば、構造物が長周期で振動しても、多段積層ゴムが支
持フレーム全体若しくは横フレームのみを振動させて支
持フレームの吊り手段に吊り下げられた重錘の長周期振
動を実現することができる。
れば、構造物が長周期で振動しても、多段積層ゴムが支
持フレーム全体若しくは横フレームのみを振動させて支
持フレームの吊り手段に吊り下げられた重錘の長周期振
動を実現することができる。
【0013】また、重錘の長周期振動を実現するために
多段積層ゴムが使用されているため、装置の小型化が図
られる。
多段積層ゴムが使用されているため、装置の小型化が図
られる。
【0014】また、重錘が吊り手段に水平方向移動自在
に吊り下げられた構造であるため、2方向の水平振動に
容易に対応することができ、さらには大きな摩擦抵抗が
発生しない機構となり、一定レベル以下の振動にも容易
に対処できる。
に吊り下げられた構造であるため、2方向の水平振動に
容易に対応することができ、さらには大きな摩擦抵抗が
発生しない機構となり、一定レベル以下の振動にも容易
に対処できる。
【0015】また、多段積層ゴムは支持フレームの上下
方向の振動が振り子に比して小さくてすむ。
方向の振動が振り子に比して小さくてすむ。
【0016】さらに、支持フレームと重錘の重量を調整
することによって、高次のモードに対する振動低減性能
を併せて持たせられる。
することによって、高次のモードに対する振動低減性能
を併せて持たせられる。
【0017】また、請求項2記載の構造物の長周期動吸
振装置によれば、縦フレームに介在された多段積層ゴム
と、支持架台上の多段積層ゴムにより支持架台の長周期
振動を実現することができる。
振装置によれば、縦フレームに介在された多段積層ゴム
と、支持架台上の多段積層ゴムにより支持架台の長周期
振動を実現することができる。
【0018】また、請求項3記載の構造物の長周期動吸
振装置によれば、支持架台上に配設された多段積層ゴム
により支持架台の長周期振動が実現されるとともに、支
持フレームが構築されないので装置コストを削減するこ
とができる。
振装置によれば、支持架台上に配設された多段積層ゴム
により支持架台の長周期振動が実現されるとともに、支
持フレームが構築されないので装置コストを削減するこ
とができる。
【0019】
【実施例】本発明の構造物の長周期動吸振装置につい
て、図1ないし図10を参照して説明する。
て、図1ないし図10を参照して説明する。
【0020】図1及び図2に示すものは、超高層建築物
の屋上部に設置された吸振装置の第1の実施例を示すも
のである。
の屋上部に設置された吸振装置の第1の実施例を示すも
のである。
【0021】本装置は、建築物の屋上部1に設置された
複数の多段積層ゴム2と、これら多段積層ゴム2上に立
設された縦フレーム3と、縦フレーム3間に架け渡され
た横フレーム4とからなる支柱フレーム5と、上部の横
フレーム4に連結されたワイヤー等の吊り手段6と、こ
の吊り手段6により支持フレーム5の内部において水平
移動自在に吊り下げられている重錘7とから概略構成さ
れている。
複数の多段積層ゴム2と、これら多段積層ゴム2上に立
設された縦フレーム3と、縦フレーム3間に架け渡され
た横フレーム4とからなる支柱フレーム5と、上部の横
フレーム4に連結されたワイヤー等の吊り手段6と、こ
の吊り手段6により支持フレーム5の内部において水平
移動自在に吊り下げられている重錘7とから概略構成さ
れている。
【0022】前記多段積層ゴム2は、鋼板8と積層ゴム
9とを交互に積層した構成であって、図2に示すよう
に、支持フレーム5と屋上部床部1との間に介在されて
いる。そして、この多段積層ゴム2は、上部構造体(支
持フレーム5)を支えている部分の剛性を低くし、上部
構造体(支持フレーム5)の小さな上下方向の振動を実
現するとともに、上部構造体(支持フレーム5)の固有
振動周期が長くなるように設計されている。そして、こ
れら多段積層ゴム2上には、鉄骨等からなる支柱フレー
ム6が構築されている。
9とを交互に積層した構成であって、図2に示すよう
に、支持フレーム5と屋上部床部1との間に介在されて
いる。そして、この多段積層ゴム2は、上部構造体(支
持フレーム5)を支えている部分の剛性を低くし、上部
構造体(支持フレーム5)の小さな上下方向の振動を実
現するとともに、上部構造体(支持フレーム5)の固有
振動周期が長くなるように設計されている。そして、こ
れら多段積層ゴム2上には、鉄骨等からなる支柱フレー
ム6が構築されている。
【0023】支持フレーム5は、縦フレーム3と、縦フ
レーム3の上下端部で架け渡された横フレーム4とから
構成されており、縦フレーム3の下部に前記多段積層ゴ
ム2が設置されている。そして、上部の横フレーム4に
は、連結ボルト10に固定されてワイヤー等の吊り手段
6の一端が連結されている。そして、このワイヤー6は
垂下され、その他端は重錘7の連結部11と連結されて
いる。
レーム3の上下端部で架け渡された横フレーム4とから
構成されており、縦フレーム3の下部に前記多段積層ゴ
ム2が設置されている。そして、上部の横フレーム4に
は、連結ボルト10に固定されてワイヤー等の吊り手段
6の一端が連結されている。そして、このワイヤー6は
垂下され、その他端は重錘7の連結部11と連結されて
いる。
【0024】重錘7は、大重量の鋼材等からなる平面視
八角形状の構造体であり、その底部から外方に突出して
連結部11が形成されている。そして、この連結部11
に前記垂下したワイヤー6の他端が連結ボルト12によ
り固定され、それにより、重錘7は、支持フレーム5内
部でワイヤー6により水平方向に移動自在に吊り下げら
れている。
八角形状の構造体であり、その底部から外方に突出して
連結部11が形成されている。そして、この連結部11
に前記垂下したワイヤー6の他端が連結ボルト12によ
り固定され、それにより、重錘7は、支持フレーム5内
部でワイヤー6により水平方向に移動自在に吊り下げら
れている。
【0025】上記構成からなる吸振装置を超高層建築物
の屋上部1に設置し、超高層建築物が風あるいは地震に
よって長周期振動を発生した場合には、支持フレーム5
のワイヤー6に吊り下げられた重錘7は、所定の周期で
振動しようとするが、縦フレーム3の下部に配置された
多段積層ゴム2が弾性変形しながら支持フレーム5全体
を振動させるので、重錘7は固定振動周期が長くされ、
つまり重錘7の長周期振動が実現される。これにより、
重錘7の長周期振動が、超高層建築物にその振動を減衰
させる力として作用し、超高層建築物の振動が短時間で
吸振される。
の屋上部1に設置し、超高層建築物が風あるいは地震に
よって長周期振動を発生した場合には、支持フレーム5
のワイヤー6に吊り下げられた重錘7は、所定の周期で
振動しようとするが、縦フレーム3の下部に配置された
多段積層ゴム2が弾性変形しながら支持フレーム5全体
を振動させるので、重錘7は固定振動周期が長くされ、
つまり重錘7の長周期振動が実現される。これにより、
重錘7の長周期振動が、超高層建築物にその振動を減衰
させる力として作用し、超高層建築物の振動が短時間で
吸振される。
【0026】以上、述べたことから容易に理解できるよ
うに、本実施例の吸振装置は、超高層建築物が長周期で
振動しても、縦フレーム3の下部に配置された多段積層
ゴム2が支持フレーム5全体を振動させることにより、
ワイヤー6に吊り下げられた重錘7の長周期振動を実現
することができ、それにより重錘7の長周期振動が超高
層建築物にその振動を減衰させる力として作用して超高
層建築物の振動を短時間で吸振させることができる。
うに、本実施例の吸振装置は、超高層建築物が長周期で
振動しても、縦フレーム3の下部に配置された多段積層
ゴム2が支持フレーム5全体を振動させることにより、
ワイヤー6に吊り下げられた重錘7の長周期振動を実現
することができ、それにより重錘7の長周期振動が超高
層建築物にその振動を減衰させる力として作用して超高
層建築物の振動を短時間で吸振させることができる。
【0027】また、本実施例の吸振装置は、重錘7の長
周期振動を実現するために多段積層ゴム2が使用されて
いるので、従来の振り子型式のように装置高さを高くす
る等の装置の大型化を図らなくて済む。
周期振動を実現するために多段積層ゴム2が使用されて
いるので、従来の振り子型式のように装置高さを高くす
る等の装置の大型化を図らなくて済む。
【0028】また、本実施例においては、重錘7がワイ
ヤー6に水平方向移動自在に吊り下げられた構造になっ
ているので、従来のころがり振り子装置の問題点となっ
ていた2方向の水平振動に容易に対応することができ、
さらには大きな摩擦抵抗が発生しない機構となっている
ので、一定レベル以下の振動にも容易に対処することが
できる。
ヤー6に水平方向移動自在に吊り下げられた構造になっ
ているので、従来のころがり振り子装置の問題点となっ
ていた2方向の水平振動に容易に対応することができ、
さらには大きな摩擦抵抗が発生しない機構となっている
ので、一定レベル以下の振動にも容易に対処することが
できる。
【0029】また、本実施例においては、多段積層ゴム
2は支持フレーム5の上下方向の振動が小さくて済むた
め、従来の多段振り子を利用した装置で述べたようなよ
うな問題が発生せずに上下振動を低減することができ
る。
2は支持フレーム5の上下方向の振動が小さくて済むた
め、従来の多段振り子を利用した装置で述べたようなよ
うな問題が発生せずに上下振動を低減することができ
る。
【0030】さらに、支持フレーム5と重錘7の重量を
調整することによって、高次のモードに対する振動低減
性能を併せて持たせることができる。
調整することによって、高次のモードに対する振動低減
性能を併せて持たせることができる。
【0031】次に、図3及び図4に示すものは、図1及
び図2に示した吸振装置の第1の実施例の他の実施例を
示すものである。なお、図1及び図2において示したも
のと同一構成部分には、同一符号を付してその説明は省
略する。
び図2に示した吸振装置の第1の実施例の他の実施例を
示すものである。なお、図1及び図2において示したも
のと同一構成部分には、同一符号を付してその説明は省
略する。
【0032】本実施例にあっては、多段積層ゴム2が、
縦フレーム3の上端部と上部の横フレーム4との間に介
在されている。
縦フレーム3の上端部と上部の横フレーム4との間に介
在されている。
【0033】本実施例の吸振装置を超高層建築物の屋上
部2に設置することにより、超高層建築物が長周期で振
動すると、多段積層ゴム2が上部の横フレーム4全体を
振動させ、それにより、横フレーム4と連結するワイヤ
ー6に吊り下げられた重錘7の長周期振動を実現するこ
とができ、それにより重錘7の長周期振動を実現できる
といった、図1及び図2に示した装置と同様の作用効果
を得ることができる。
部2に設置することにより、超高層建築物が長周期で振
動すると、多段積層ゴム2が上部の横フレーム4全体を
振動させ、それにより、横フレーム4と連結するワイヤ
ー6に吊り下げられた重錘7の長周期振動を実現するこ
とができ、それにより重錘7の長周期振動を実現できる
といった、図1及び図2に示した装置と同様の作用効果
を得ることができる。
【0034】また、図5及び図6に示すものは、図1及
び図2に示した吸振装置の第1の実施例の第2の他の実
施例を示すものである。
び図2に示した吸振装置の第1の実施例の第2の他の実
施例を示すものである。
【0035】本実施例にあっては、多段積層ゴム2が縦
フレーム3の上部と下部とに介在された構造になってい
る。
フレーム3の上部と下部とに介在された構造になってい
る。
【0036】本実施例の吸振装置を超高層建築物の屋上
部に設置することにより、支持フレーム5全体、また横
フレーム4を振動させることができ、さらに長い重錘6
の周期振動を得ることができる。
部に設置することにより、支持フレーム5全体、また横
フレーム4を振動させることができ、さらに長い重錘6
の周期振動を得ることができる。
【0037】図7及び図8に示すものは、本発明の吸振
装置の第2の実施例を示すものである。なお、図6まで
示したものと同一構成部分には、同一符号を付してその
説明は省略する。
装置の第2の実施例を示すものである。なお、図6まで
示したものと同一構成部分には、同一符号を付してその
説明は省略する。
【0038】本実施例にあっては、縦フレーム3の上端
部と、上部の横フレーム4との間に多段積層ゴム2が介
在されているとともに、支持フレーム5の内部に上部の
横フレーム4に連結されたワイヤー6により平板状の強
固な支持架台13が吊り下げられ、この支持架台13上
に、多段積層ゴム2が複数配設され、さらに、これら多
段積層ゴム2上に重錘7が固定された構造になってい
る。
部と、上部の横フレーム4との間に多段積層ゴム2が介
在されているとともに、支持フレーム5の内部に上部の
横フレーム4に連結されたワイヤー6により平板状の強
固な支持架台13が吊り下げられ、この支持架台13上
に、多段積層ゴム2が複数配設され、さらに、これら多
段積層ゴム2上に重錘7が固定された構造になってい
る。
【0039】本実施例の吸振装置を超高層建築物の屋上
部に設置することにより、超高層建築物が長周期で振動
すると、縦フレーム3の上端部に介在された多段積層ゴ
ム2が周期を長くして横フレーム4全体を振動させ、そ
れにより、横フレーム4と連結するワイヤー6に吊り下
げられた支持架台13を振動させる。ここで、さらに支
持架台13上には、多段積層ゴム2を介在させた重錘7
が配設されているので、この重錘7下部に配設された多
段積層ゴム2により支持架台13の周期振動はさらに長
くされ、装置の長周期振動を実現することができ、それ
により、超高層建築物にその振動を減衰させる力として
作用して超高層建築物の振動を短時間で吸振させること
ができる。
部に設置することにより、超高層建築物が長周期で振動
すると、縦フレーム3の上端部に介在された多段積層ゴ
ム2が周期を長くして横フレーム4全体を振動させ、そ
れにより、横フレーム4と連結するワイヤー6に吊り下
げられた支持架台13を振動させる。ここで、さらに支
持架台13上には、多段積層ゴム2を介在させた重錘7
が配設されているので、この重錘7下部に配設された多
段積層ゴム2により支持架台13の周期振動はさらに長
くされ、装置の長周期振動を実現することができ、それ
により、超高層建築物にその振動を減衰させる力として
作用して超高層建築物の振動を短時間で吸振させること
ができる。
【0040】図9及び図10に示すものは、本発明の吸
振装置の第3の実施例を示すものである。
振装置の第3の実施例を示すものである。
【0041】本実施例にあっては、超高層建築物の上部
屋内の梁部14と連結されたワイヤー6により、平板状
の支持架台13が吊り下げられ、この支持架台13上
に、多段積層ゴム2が複数配設され、さらに、これら多
段積層ゴム2上に重錘7が固定された構造になってい
る。
屋内の梁部14と連結されたワイヤー6により、平板状
の支持架台13が吊り下げられ、この支持架台13上
に、多段積層ゴム2が複数配設され、さらに、これら多
段積層ゴム2上に重錘7が固定された構造になってい
る。
【0042】本実施例の吸振装置を設置することによ
り、支持架台13上に配設された多段積層ゴム2により
支持架台13の長周期振動が実現されて超高層建築物の
振動を短時間で吸振させることができるとともに、図1
ないし図8のような支持フレーム5が構築されないので
装置コストを削減することができる。
り、支持架台13上に配設された多段積層ゴム2により
支持架台13の長周期振動が実現されて超高層建築物の
振動を短時間で吸振させることができるとともに、図1
ないし図8のような支持フレーム5が構築されないので
装置コストを削減することができる。
【0043】なお、図1ないし図10においては超高層
建築物に吸振装置を設置した場合を説明したがこれに限
るものではなく、橋や煙突等の長周期構造物にも設置し
て同様の作用効果を得ることができる。
建築物に吸振装置を設置した場合を説明したがこれに限
るものではなく、橋や煙突等の長周期構造物にも設置し
て同様の作用効果を得ることができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の構造物の長周期動吸振装置によれば、複数の縦フ
レームと、これら縦フレームの上部間に架け渡された横
フレームとにより支持フレームを構築し、縦フレームの
下部若しくは上部位置に鋼板と積層ゴムとが交互に積層
されてなる多段積層ゴムを介在させ、さらに、支持フレ
ーム内部に横フレームと連結された吊り手段により重錘
を水平移動自在に吊り下げた構造とされており、構造物
が長周期で振動しても、多段積層ゴムが支持フレーム全
体若しくは横フレームのみを振動させて支持フレームの
吊り手段に吊り下げられた重錘の長周期振動を実現する
ことができ、それにより重錘の長周期振動が、構造物に
その振動を減衰させる力として作用して構造物の振動を
短時間で吸振させることができ、さらには構造物内部に
配置された精密機器の安全性を十分に確保することがで
きる。
記載の構造物の長周期動吸振装置によれば、複数の縦フ
レームと、これら縦フレームの上部間に架け渡された横
フレームとにより支持フレームを構築し、縦フレームの
下部若しくは上部位置に鋼板と積層ゴムとが交互に積層
されてなる多段積層ゴムを介在させ、さらに、支持フレ
ーム内部に横フレームと連結された吊り手段により重錘
を水平移動自在に吊り下げた構造とされており、構造物
が長周期で振動しても、多段積層ゴムが支持フレーム全
体若しくは横フレームのみを振動させて支持フレームの
吊り手段に吊り下げられた重錘の長周期振動を実現する
ことができ、それにより重錘の長周期振動が、構造物に
その振動を減衰させる力として作用して構造物の振動を
短時間で吸振させることができ、さらには構造物内部に
配置された精密機器の安全性を十分に確保することがで
きる。
【0045】また、重錘の長周期振動を実現するために
多段積層ゴムが使用されているため、従来の振り子型装
置のように装置高さを高くしなくて済み、装置の小型化
を図ることができる。
多段積層ゴムが使用されているため、従来の振り子型装
置のように装置高さを高くしなくて済み、装置の小型化
を図ることができる。
【0046】また、重錘が吊り手段に水平方向移動自在
に吊り下げられた構造であるため、2方向の水平振動に
容易に対応することができ、さらには大きな摩擦抵抗が
発生しない機構されて、一定レベル以下の振動にも容易
に対処することができる。
に吊り下げられた構造であるため、2方向の水平振動に
容易に対応することができ、さらには大きな摩擦抵抗が
発生しない機構されて、一定レベル以下の振動にも容易
に対処することができる。
【0047】また、多段積層ゴムが支持フレームの上下
方向の振動をが小さくて済むため、上下振動を低減する
ことができる。
方向の振動をが小さくて済むため、上下振動を低減する
ことができる。
【0048】さらに、支持フレームと重錘の重量を調整
することによって、高次のモードに体する振動低減性能
を併せて持たせることができる。
することによって、高次のモードに体する振動低減性能
を併せて持たせることができる。
【0049】また、請求項2記載の構造物の長周期動吸
振装置によれば、複数の縦フレームと、これら縦フレー
ムの上部間に架け渡された横フレームとにより支持フレ
ームを構築し、縦フレームの下部若しくは上部位置に鋼
板と積層ゴムとが交互に積層されてなる多段積層ゴムを
介在させ、支持フレームの内部に前記横フレームと連結
された吊り手段により支持架台を吊り下げるとともに、
この支持架台上に、多段積層ゴムを複数配設し、これら
多段積層ゴム上に重錘を固定した構造とされており、縦
フレームに介在された多段積層ゴムと、支持架台上の多
段積層ゴムにより支持架台の長周期振動を実現すること
ができ、それにより、構造物にその振動を減衰させる力
として作用して構造物の振動を短時間で吸振させること
ができる。
振装置によれば、複数の縦フレームと、これら縦フレー
ムの上部間に架け渡された横フレームとにより支持フレ
ームを構築し、縦フレームの下部若しくは上部位置に鋼
板と積層ゴムとが交互に積層されてなる多段積層ゴムを
介在させ、支持フレームの内部に前記横フレームと連結
された吊り手段により支持架台を吊り下げるとともに、
この支持架台上に、多段積層ゴムを複数配設し、これら
多段積層ゴム上に重錘を固定した構造とされており、縦
フレームに介在された多段積層ゴムと、支持架台上の多
段積層ゴムにより支持架台の長周期振動を実現すること
ができ、それにより、構造物にその振動を減衰させる力
として作用して構造物の振動を短時間で吸振させること
ができる。
【0050】また、請求項3記載の構造物の長周期動吸
振装置によれば、構造物の上部屋内の梁部と連結された
吊り手段により支持架台を吊り下げ、この支持架台上に
鋼板と積層ゴムとが交互に積層されてなる多段積層ゴム
を複数配設するとともに、これら多段積層ゴム上に重錘
を固定した構造とされており、支持架台上に配設された
多段積層ゴムにより支持架台の長周期振動が実現されて
構造物の振動を短時間で吸振させることができるととも
に、支持フレームが構築されないので装置コストを大幅
に削減することができる。
振装置によれば、構造物の上部屋内の梁部と連結された
吊り手段により支持架台を吊り下げ、この支持架台上に
鋼板と積層ゴムとが交互に積層されてなる多段積層ゴム
を複数配設するとともに、これら多段積層ゴム上に重錘
を固定した構造とされており、支持架台上に配設された
多段積層ゴムにより支持架台の長周期振動が実現されて
構造物の振動を短時間で吸振させることができるととも
に、支持フレームが構築されないので装置コストを大幅
に削減することができる。
【図1】本発明の請求項1記載の構造物の長周期動吸振
装置の第1の実施例を示す平面図である。
装置の第1の実施例を示す平面図である。
【図2】本発明の請求項1記載の構造物の長周期動吸振
装置の第1の実施例を示す立面図である。
装置の第1の実施例を示す立面図である。
【図3】本発明の請求項1記載の構造物の長周期動吸振
装置の第2の実施例を示す平面図である。
装置の第2の実施例を示す平面図である。
【図4】本発明の請求項1記載の構造物の長周期動吸振
装置の第2の実施例を示す立面図である。
装置の第2の実施例を示す立面図である。
【図5】本発明の請求項1記載の構造物の長周期動吸振
装置の第3の実施例を示す平面図である。
装置の第3の実施例を示す平面図である。
【図6】本発明の請求項1記載の構造物の長周期動吸振
装置の第3の実施例を示す立面図である。
装置の第3の実施例を示す立面図である。
【図7】本発明の請求項2記載の構造物の長周期動吸振
装置の実施例を示す平面図である。
装置の実施例を示す平面図である。
【図8】本発明の請求項2記載の構造物の長周期動吸振
装置の実施例を示す立面図である。
装置の実施例を示す立面図である。
【図9】本発明の請求項3記載の構造物の長周期動吸振
装置の実施例を示す平面図である。
装置の実施例を示す平面図である。
【図10】本発明の請求項3記載の構造物の長周期動吸
振装置の実施例を示す立面図である。
振装置の実施例を示す立面図である。
1 構造物の最上部 2 多段積層ゴム 3 縦フレーム 4 横フレーム 5 支持フレーム 6 ワイヤー(吊り手段) 7 重錘 8 鋼板 9 積層ゴム 10 連結ボルト 11 連結部 12 連結ボルト 13 支持架台 14 梁部。
Claims (3)
- 【請求項1】 複数の縦フレームと、これら縦フレーム
の上部間に架け渡された横フレームとにより支持フレー
ムを構築し、前記縦フレームの下部若しくは上部位置に
鋼板と積層ゴムとが交互に積層されてなる多段積層ゴム
を介在させ、さらに、前記支持フレーム内部において前
記横フレームと連結された吊り手段により重錘を水平移
動自在に吊り下げてなることを特徴とする構造物の長周
期動吸振装置。 - 【請求項2】 複数の縦フレームと、これら縦フレーム
の上部間に架け渡された横フレームとにより支持フレー
ムを構築し、前記縦フレームの下部若しくは上部位置に
鋼板と積層ゴムとが交互に積層されてなる多段積層ゴム
を介在させ、前記支持フレームの内部において前記横フ
レームと連結された吊り手段により支持架台を吊り下げ
るとともに、この支持架台上に、前記多段積層ゴムを複
数配設し、これら多段積層ゴム上に重錘を固定してなる
ことを特徴とする構造物の長周期動吸振装置。 - 【請求項3】 構造物の上部屋内の梁部と連結された吊
り手段により支持架台を吊り下げ、この支持架台上に鋼
板と積層ゴムとが交互に積層されてなる多段積層ゴムを
複数配設するとともに、これら多段積層ゴム上に重錘を
固定してなることを特徴とする構造物の長周期動吸振装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10468691A JP2939913B2 (ja) | 1991-04-10 | 1991-04-10 | 構造物の長周期動吸振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10468691A JP2939913B2 (ja) | 1991-04-10 | 1991-04-10 | 構造物の長周期動吸振装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04312685A JPH04312685A (ja) | 1992-11-04 |
JP2939913B2 true JP2939913B2 (ja) | 1999-08-25 |
Family
ID=14387356
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10468691A Expired - Fee Related JP2939913B2 (ja) | 1991-04-10 | 1991-04-10 | 構造物の長周期動吸振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2939913B2 (ja) |
-
1991
- 1991-04-10 JP JP10468691A patent/JP2939913B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04312685A (ja) | 1992-11-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6694672B2 (ja) | 制振装置及びこれを備えた建物 | |
JP2003278827A (ja) | 塔状構造物制振装置 | |
EP0694660A2 (en) | Vertical vibration control device | |
WO2015098084A1 (ja) | ボイラの支持構造体 | |
JP2005263365A (ja) | エレベータのつり合いおもり装置 | |
JPH1151111A (ja) | 制振装置 | |
JP4302006B2 (ja) | ボイラ設備 | |
JP2939913B2 (ja) | 構造物の長周期動吸振装置 | |
WO2019138667A1 (ja) | ボイラ構造 | |
KR100390542B1 (ko) | 구조물의 진동 제어장치 | |
JP6010361B2 (ja) | 共振振動台 | |
JP3026446B2 (ja) | 免震装置 | |
JP2002302377A (ja) | 免震型クレーン | |
JP3576281B2 (ja) | 免震装置 | |
JP3803940B2 (ja) | 直交2方向の建物周期が異なる超高層建物の制振装置 | |
JP6010362B2 (ja) | 共振振動台 | |
JP2713742B2 (ja) | 免震装置 | |
JPH0748922A (ja) | 免震床装置および免震床 | |
JPH03249443A (ja) | 微振動用マスダンパー | |
JPH0814207B2 (ja) | 建物の制振装置 | |
JPH09144375A (ja) | 免震装置 | |
JP3115586B2 (ja) | 球状ゴム支承を使用した構造物用3次元免震装置 | |
JP2000320183A (ja) | 免震装置の取付構造および免震装置付き建築物 | |
JPH0579220A (ja) | フレーム組込型制振装置 | |
JPH054529B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990511 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |