JP3060201U - ネールハンマー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 釘抜溝内端部分に裂損を発生しにくいネール
ハンマーの提供。 【解決手段】 ハンマーヘッドの釘抜き部の釘抜き溝の
細められた内端或いは内端に隣接する位置に、円形孔を
設けると共に、該円形孔と釘抜き溝を貫通状態に保持
し、釘抜き溝内端の点状の集中形態をなくして釘抜き溝
内端に僅かに大きな空間区域を形成し、これにより打撃
或いは釘抜き作業時の応力集中現象をなくして従来のネ
ールハンマーの釘抜き溝内端部が裂損しやすいという問
題を改善してその使用寿命を延長し、安全性を高めた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種のネールハンマーに関し、釘抜き溝の細められた内端或いは内端 に隣接する位置に、略円形の孔を設けることで、釘抜き溝内端の点状集中状態を 解消して、この部分に応力集中現象が発生するのを防止し、従来の構造の、裂損 を形成しやすい問題を解決すると共に、その使用寿命を延長し安全性を高めたも のに関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般にハンマーは釘打ちが主要な機能とされており、そのため伝統的なハンマ ーは、単純に打撃機能がその設計の重点とされており、構造強度も極めて良好に 維持可能である。しかし、釘打ちの過程で釘が傾く問題は避けられず、またその 他の理由により釘を抜き取る必要が生じるが、伝統的なハンマーは釘抜き機能を 有していなかったため、釘抜きのために別途工具を購入しなければならず、その 費用がかかるほか、携帯上の問題も発生した。

【０００３】 作業中の釘抜きの必要に応じるため、すでに、ハンマーヘッドに釘抜き機能を 一体に設けて、単一本体で異なる使用目的に応じられるようにしたネールハンマ ーが提供されている。従来のネールハンマーの代表的な構造は図１に示されるよ うであり、それはハンマーヘッド１０の一端にロッド状の打撃部１１が形成され 、別端にやや弯曲し外端に向けて徐々に薄くされた釘抜き部１２が形成され、該 釘抜き部１２に外が広く内が狭いＶ形の釘抜き溝１３が形成され、釘抜き溝１３ の内縁面に適当な斜面処理がなされており、このＶ形の釘抜き溝１３で釘を挟持 し、釘抜き部１２の曲がりとハンドル１４への施力を組み合わせることで、釘を 引き抜くことができるようにしてあり、ハンマーの打撃機能のほかに、釘抜き機 能をも一体に有して、それ以前のハンマーに較べてより良好な実用性と利便性を 提供するものであった。

【０００４】 ただし、前述のネールハンマーは、釘抜き溝を付加したがために構造強度面で の問題を発生した。図２に示されるように、釘抜き溝がＶ形を呈し、並びにその 内縁に斜面処理が施されているため、釘抜き溝の内端の点状の集中部分がハンマ ーヘッド全体で最も弱い部分となり、打撃や釘抜き作業を進行する時に応力がそ の部分に集中してハンマーヘッドがこの部分で裂損しやすく、そのためにハンマ ーヘッド構造が破壊されて釘抜き機能を喪失することがあった。もし、裂損が発 生したことに気づかず、打撃作業に使用した場合、砕片が飛び散って怪我をもた らすおそれがあり、使用上の安全性がおびやかされ、また使用寿命が短くなった 。このように、従来のネールハンマーは改善の必要を有していた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、ネールハンマーにおいて、釘抜き溝の細い内端に発生する応力集中 現象をなくして全体強度を高めて使用寿命を延長し、安全性を高めることを課題 としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、ハンドル１４の一端にハンマーヘッド２０が固着され、ハ ンマーヘッド２０の一端にロッド状の打撃部２１が形成され、別端にやや弯曲し 外端ほど薄く削られた釘抜き部２２が形成され、該釘抜き部２２に外が広く内が 狭いＶ形の釘抜き溝２３が形成され、該釘抜き溝２３の内縁面に適当な斜面処理 が施されているネールハンマーにおいて、 ハンマーヘッド２０の釘抜き部２２の釘抜き溝２３の細められた内端或いは内 端に隣接する位置に、貫通する円形孔２４が設けられ、該円形孔２４と釘抜き溝 ２３の内端とが連通する状態を呈し、この円形孔２４により釘抜き溝２３内端の 点状集中連接形態が打ち消されて釘抜き溝２３の内端が面状連接形態を呈するも のとされたことを特徴とする、ネールハンマーとしている。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案のネールハンマーは、釘抜き溝の設計が発生する応力集中現象に対して 改善を行い、該部分の構造強度を高めて使用寿命を延長できるようにしたもので あり、ハンマーヘッドの釘抜き部の釘抜き溝の細められた内端或いは内端に隣接 する位置に、円形孔を設けると共に、該円形孔と釘抜き溝を貫通状態に保持し、 釘抜き溝内端の点状の集中形態をなくして釘抜き溝内端に僅かに大きな空間区域 を形成し、これにより打撃或いは釘抜き作業時の応力集中現象をなくして従来の ネールハンマーの釘抜き溝内端部が裂損しやすいという問題を改善してその使用 寿命を延長し、安全性を高めたものとしてある。

【０００８】

【実施例】

図３、４に示されるように、本考案のハンマーヘッド２０の基本構造は周知の ハンマーヘッドと同じであり、ハンマーヘッド２０の一端にロッド状の打撃部２ １が形成され、別端にやや弯曲し外端ほど薄く削られた釘抜き部２２が形成され 、該釘抜き部２２に外が広く内が狭いＶ形の釘抜き溝２３が形成され、該釘抜き 溝２３の内縁面に適当な斜面処理が施されている。従来の釘抜き溝に発生する応 力集中問題を解決するために、特に本考案では、ハンマーヘッド２０の釘抜き部 ２２の釘抜き溝２３の細められた内端或いは内端に隣接する位置に、貫通する円 形孔２４が設けられ、且つ該円形孔２４と釘抜き溝２３の内端とが連通する状態 を呈している。この円形孔２４により釘抜き溝２３内端の点状集中連接形態が打 ち消されて釘抜き溝２３の内端に僅かに大きな空間区域が形成されたことで、ハ ンマーヘッド２０の打撃或いは釘抜き時の応力の一点集中が避けられ、それによ る釘抜き溝２３内端の裂損の問題が回避され、裂損による砕片による怪我も回避 され、使用寿命が延長され安全性が高められている。

【０００９】 次に図５を参照されたい。釘抜き溝２３の応力集中現象を消去する円形孔２４ の設置については、Ａのように釘抜き溝２３の内端近くに円形孔２４を設けて隙 縫で両者を連通させた形態以外に、Ｂのように直接釘抜き溝２３の内端部分に円 形孔２４を設けた形態、或いは図６のように釘抜き溝２３に隣接する位置に円形 孔２４を設けた形態が可能である。

【００１０】

【考案の効果】

以上の説明から分かるように、本考案はネールハンマーのハンマーヘッドの釘 抜き溝の内端に適当な大きさの円形孔を設けて釘抜き部の釘抜き溝両側壁の点状 連接形態を解消して比較的大きな空間を以て連接するようにしたことで、釘抜き 溝内端の応力集中現象を解消し、その部分に発生しやすい裂損を回避し、ハンマ ーヘッドの使用寿命と安全性を増進するようにしてあり、このような円形孔の設 置は構造上非常に簡単でありながら、その達成する効果は疎かにできるものでは なく、また従来の同類の物品にも見られない構成と効果を提供している。

【図面の簡単な説明】

【図１】周知のネールハンマーのハンマーヘッドの斜視
図である。

【図２】周知のネールハンマーのハンマーヘッドの釘抜
き溝の細い内端部分の構造表示図である。

【図３】本考案のネールハンマーのハンマーヘッドの斜
視図である。

【図４】本考案のネールハンマーのハンマーヘッドの釘
抜き溝の細い内端部分の構造表示図である。

【図５】本考案の望ましい実施例図である。

【図６】本考案の望ましい実施例図である。

【符号の説明】

１０ ハンマーヘッド １１ 打撃部 １２ 釘抜き部 １３ 釘抜き溝 １４ ハンドル ２０ ハンマーヘッド ２１ 打撃部 ２２ 釘抜き部 ２３ 釘抜き溝 ２４ 円形孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハンドル１４の一端にハンマーヘッド２
   ０が固着され、ハンマーヘッド２０の一端にロッド状の
   打撃部２１が形成され、別端にやや弯曲し外端ほど薄く
   削られた釘抜き部２２が形成され、該釘抜き部２２に外
   が広く内が狭いＶ形の釘抜き溝２３が形成され、該釘抜
   き溝２３の内縁面に適当な斜面処理が施されているネー
   ルハンマーにおいて、 ハンマーヘッド２０の釘抜き部２２の釘抜き溝２３の細
   められた内端或いは内端に隣接する位置に、貫通する円
   形孔２４が設けられ、該円形孔２４と釘抜き溝２３の内
   端とが連通する状態を呈し、この円形孔２４により釘抜
   き溝２３内端の点状集中連接形態が打ち消されて釘抜き
   溝２３の内端が面状連接形態を呈するものとされたこと
   を特徴とする、ネールハンマー。