JP3059950U - 昇華プリントタオル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】使用色数の限界を除き、極めて緻密なデザイン
をタオル地に再現できるようにし、商品価値の高いタオ
ルを提供する。 【解決手段】タオル地１の一部２の表面がポリエステル
フィラメントが露出することによりフラットに形成さ
れ、このフラットな表面に昇華プリントが施されてい
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、タオル地の一部にフラットな表面を形成して、このフラットな表面 を昇華プリントにより装飾を施してなる昇華プリントタオルに関するものである 。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、タオルに対する装飾のためにパイル地に染料プリントが施されてな るものが知られている。

【０００３】 しかしながら、この従来の染料プリントが施されてなるタオルは、染料付着に よるプリント技術によるものであるため、色の使用数、発色性において限られた 範囲を超えることができず、装飾に限界があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はこのような課題を解決するもので、使用色数の限界を除き、極めて緻 密なデザインをタオル地に再現できるようにし、商品価値の高いタオルを提供す ることを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この課題を解決するために本考案は、タオル地の一部の表面がポリエステルフ ィラメントが露出することによりフラットに形成され、このフラットな表面に昇 華プリントが施されてなることを要旨とするものである。また本考案は、表面が フラットな部分は表面にポリエステルフィラメントが１００％露出し、裏面に綿 糸が１００％露出するように構成されてなることを要旨とするものである。

【０００６】 この構成により、パイル形成部分にはソフトな肌触りを残したまま、ポリエス テルフィラメントが露出するタオル地の一部のフラットな表面に昇華プリントを 施すことにより、使用色数の限界を除き、極めて緻密なデザインをタオル地に再 現できるようになり、商品価値の高いタオルを提供することができる。また、タ オル地の一部の裏面に綿糸を１００％露出させているので、この綿糸からなる裏 面がプリント台に当接し、転写紙をタオル地の一部のフラットな表面から剥がす ときに、タオル地がプリント台から浮き上がるのを防止することができる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。 図１〜図４において、１はタオル地で、タオル地１の一部２における表裏両面 を除いて他の部分における表裏両面はパイル３が突出するように織成されている 。さらに詳しくは、前記タオル地１の一部２は表面にポリエステルフィラメント が１００％露出することによりフラットになるように、またこのタオル地１の一 部２の裏面に綿糸が１００％露出するように朱子織にて形成されている。また、 このタオル地１の一部２を除く部分は綿糸１００％にて織成されている。

【０００８】 ところで、前記タオル地１の一部２に使用されるポリエステルフィラメントは 糸の段階で約１３０℃の蒸気で４５分間熱処理されており、この熱処理によりポ リエステルフィラメントは予め収縮されており、後工程での熱を用いてのポリエ ステルフィラメントの収縮を最小限に抑えるようになっている。また、前記タオ ル地１の一部２を除く綿糸１００％の部分４は晒し処理が施され、そのときの温 度は約９０℃である。このタオル地１の一部２を除く綿糸１００％の部分４は晒 し処理のまま着色せずにしておいても良く、その場合綿糸１００％の部分４は白 地のままであり、また綿糸１００％の部分４を晒し処理の後で着色するようにし ても良い。このタオル地１の一部２を除く綿糸１００％の部分４を晒し処理した り、さらには着色処理を施すことにより、綿糸１００％の部分４は水分の影響で 収縮して、この部分４の幅は図３に示すように前記タオル地１の一部２の幅に比 べて小さくなる。このように綿糸１００％の部分４を晒し処理したり、さらには 着色処理を施した後で、ポリエステルフィラメントが１００％露出するタオル地 １の一部２のフラットな表面に昇華プリントを施すのである。この昇華プリント は先ず、グラビヤ印刷もしくはオフセット印刷によって転写紙に分散染料を用い て色柄を印刷し、この印刷された転写紙をタオル地１の一部２のフラットな表面 に貼り付け、その後プレスによって約２００℃の熱を３０秒間与え、その後転写 紙をタオル地１の一部２のフラットな表面から剥がすことにより行なわれる。５ は昇華プリントによる転写装飾部である。この昇華プリントの際に、タオル地１ の一部２のフラットな表面を形成するポリエステルフィラメントが収縮して、こ のタオル地１の一部２の幅も収縮し、その結果図４に示すようにタオル地１の一 部２の幅と綿糸１００％の部分４の幅がほぼ等しくなり、全体的に周囲の形状に 歪の少ないタオルを提供することができる。なお、前記タオル地１の一部２の裏 面に綿糸を１００％露出させているので、この綿糸からなる裏面がプリント台に 当接し、前述のように転写紙をタオル地１の一部２のフラットな表面から剥がす ときに、タオル地１がプリント台から浮き上がるのを防止することができる。

【０００９】 ところで、本考案の実施の形態において使用されるタオル地１は、バスタオル 、ウオッシュタオル、フェイスタオル、ハンカチ用タオルなどのタオル地である 。

【００１０】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、パイル形成部分にはソフトな肌触りを残したま ま、ポリエステルフィラメントが露出するタオル地の一部のフラットな表面に昇 華プリントを施すことにより、使用色数の限界を除き、極めて緻密なデザインを タオル地に再現できるようになり、商品価値の高いタオルを提供することができ る。また、タオル地の一部の裏面に綿糸を１００％露出させているので、この綿 糸からなる裏面がプリント台に当接し、転写紙をタオル地の一部のフラットな表 面から剥がすときに、タオル地がプリント台から浮き上がるのを防止することが できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施の形態における昇華プリントタ
オルの平面図である。

【図２】同昇華プリントタオルの裏面図である。

【図３】同タオル地の綿糸１００％の部分に晒し処理し
たり、さらには着色処理を施した後の状態を示す平面図
である。

【図４】同タオル地の一部のフラットな表面に昇華プリ
ントを施した後の状態を示す平面図である。

【符号の説明】

１ タオル地 ２ 一部 ３ パイル ４ 綿糸１００％の部分 ５ 転写装飾部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 タオル地の一部の表面がポリエステルフ
   ィラメントが露出することによりフラットに形成され、
   このフラットな表面に昇華プリントが施されてなること
   を特徴とする昇華プリントタオル。
2. 【請求項２】 表面がフラットな部分は表面にポリエス
   テルフィラメントが１００％露出し、裏面に綿糸が１０
   ０％露出するように構成されてなることを特徴とする請
   求項１記載の昇華プリントタオル。