JP3059823U - 洗濯の容易な前掛け - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多量の前掛けの洗濯、脱水、乾燥、アイロン
掛け等を自動で容易に行うのに適した構造を持った前掛
けの提供。 【構成】 身体や衣服の前面を覆う前垂れと、着用のた
めの紐とからなる前掛け１０について、面状の形状、構
造を有する前垂れ１１と、紐１２とを夫々別部材で構成
し、上記前垂れ１１と紐１２とを着脱の容易な留め具１
３により結合し、一体のものとする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は身体や衣服の前面を覆う前垂れと着用のための紐とからなる洗濯の容 易な前掛けに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

この種の前掛けは前垂れと着用のために腰に回す紐とが縫い付けられ一体にな った構造を有する。そのため多量の前掛けを洗濯したときに、複雑にからまり合 い塊状になる上、１枚１枚ほぐさなければならないという問題があった。また洗 濯済みの前掛けを乾燥後アイロン掛けにより仕上げるに当たり、紐があるため扱 いにくく、紐と前垂れとの重なり部では乾燥が遅くなり、紐と前垂れとを適切に 広げるのが難しいためアイロン掛けにより皺になりやすいという問題があった。 なお、一体構造の前掛けを製造する場合、当然前垂れと紐を縫製する工程が必要 になり、出来不出来の問題も加わってくる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は前記の点に着目してなされたもので、その課題はからみにくく扱いや すい前掛けを提供することにより、洗濯とそれに続く脱水、乾燥、アイロン掛け 等の作業を容易化する点にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するため本考案は、身体や衣服の前面を覆う前垂れと着用のた めの紐とからなる前掛けについて、面状の形状、構造を有する前垂れと、紐とを 夫々別部材で構成し、上記前垂れと紐とを、着脱の容易な留め具により結合し一 体にしたものである。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案に係る洗濯容易な前掛けは、従来のものと同様、前垂れと紐とからなる ものであるが、面状の形状、構造を有する前垂れと紐とを、夫々別部材で構成し たものである。

【０００６】 前垂れは身体、衣服等の前面を覆う大きさを有し、かつ布その他適当な素材に よって形成されたもので面状の形状、構造を有する。また紐は必ずしも面状の形 状、構造を有しなくても良い。

【０００７】 故に本考案に係る前掛けは、最小限、１枚の前垂れと、１本の紐とから構成さ れる。しかし、前垂れや紐自体が複数の部分からなる場合も本考案の範囲に含ま れる。

【０００８】 このような前垂れと紐とを、着脱の容易な留め具により結合し、一体の前掛け とする。留め具は着脱可能であれば良いという訳ではなく、着脱の容易性を持っ たものであることが望ましい。この条件を満たす留め具としては、互いに繋着可 能なフックとループとからなる面ファスナが最も良い。しかし、互いに噛み合い 可能な歯を持つスライド式の線状ファスナ、さらにはボタンやホック等点状ファ スナの類も含まれる。

【０００９】 前垂れと紐とは、夫々の構造にもよるが、任意の形態で結合される。例えば一 つの例は、１枚の前垂れと１本の紐とからなる前掛けであるが、この場合には、 横長に配置した紐のほぼ中央に前垂れを上辺部にて結合するような構造であり、 この割合が大きいと考えられる。その例においても、上辺部よりやや下がった位 置であるとか、前垂れの表側または裏側などに留め具を設ける等の様々な変形が あり得る。

【００１０】 また場合によっては、２本の紐を前垂れの左右に結合する例もあり得ないこと ではない。紐が平面的でないか平面的でも非常に細い場合に面ファスナを留め具 として使うときは、紐の幅よりも幅広に留め具を形成しても良い。

【００１１】

【実施例】

以下実施例により本考案を詳細に説明する。図１、図２は１枚のほぼ長方形状 の布製前垂れ１１と、１本の細長い布製の紐１２とを留め具１３により結合、一 体化する前掛け１０の例である。

【００１２】 留め具１３はフックとループからなる面ファスナを使用し、一方（例えばフッ ク）１４は前垂れ１１に、他方（例えばループ）１５は紐１２に固着される。故 に、前垂れ１１に対して紐１２を引張るだけのワンタッチ操作で容易に外し、ま た留め具１３部分を合わせ押し付けるだけで容易に前垂れ１１と紐１２とを結合 可能となる。この例では前垂れ１１の上辺部に帯状に留め具１３の一方１４を設 けているので、前垂れ１１をその外側から紐１２で締め付けるように使うのが標 準となろう。図２。

【００１３】 図３、図４は、前垂れ１１の上辺部より下がった位置に面ファスナからなる留 め具１３の一方１４を設けた変形例であり、それよりも上方部分１６を紐１２の 上に回して下へ折り返し、かつ紐１２で外側から縛り付けるようにすることがで きる。図４。よってこの例では前垂れ１１が紐１２とより強く結合、一体化する こととなる。

【００１４】 図５、図６は、紐１２が細い点を補うために、紐１２の幅よりも幅広にした面 ファスナからなる留め具１３を使用する例である。この留め具１３は、幅広にし た留め具１３の一方１４を逆Ｕ字形に折り曲げて、前垂れ１１の上辺部に設けた 留め具１３の他方１５を包み込むことが可能なものである。故に、留め具１３は 前垂れ１１の表裏どちらを前にしても良いので表裏両用が可能となる。

【００１５】 このような前掛けは、前垂れ１１と紐１２とを分離した状態で、別々に洗濯す る。このため、従来の前垂れと紐とが一体化した前掛けのようにはからみ合うこ とがなく、多少からんでも分離が容易であるし、乾燥、アイロン掛けも非常に容 易化する。また、汚れる頻度は前垂れ１１の方が圧倒的に高いので、前垂れだけ を交換するという使い方も可能となる。この前垂れ１１、紐１２が選択交換可能 な構成により、例えば紐１２の長さは体型に合わせ、前垂れ１１は定寸として準 備すると大多数の者に対応可能となる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は以上の如く構成されかつ作用するものであるから、洗濯とそれに続く 脱水乾燥、アイロン掛け等の作業が著しく容易化され、洗濯仕上げの品質が向上 し、また製造工程においては前垂れと紐とを縫って一体化する工程が必要なく前 掛けの出来不出来の問題も起こらない等顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る洗濯の容易な前掛けの実施例１を
分解して示す正面図。

【図２】図１のものを一体化した状態の縦断面図。

【図３】図１の例の変形例の同様な正面図。

【図４】図３のものを一体化した状態の縦断面図。

【図５】本考案のものの実施例２を分解して示す正面
図。

【図６】（ａ）図５のものの一体化状態の１例を示す縦
断面図。 （ｂ）図５のものの一体化状態の他例を示す縦断面図。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 身体や衣服の前面を覆う前垂れと着用の
   ための紐とからなる前掛けであって、面状の形状、構造
   を有する前垂れと、紐とを夫々別部材で構成し、上記前
   垂れと紐とを、着脱の容易な留め具により結合し一体に
   したことを特徴とする洗濯の容易な前掛け。
2. 【請求項２】 平面的な１枚の前垂れと、細長い１本の
   紐とがほぼＴ字状に交差配置され、交差部に設けた留め
   具により一体に結合した構成を有し、留め具は、互いに
   繋着可能なフックとループとからなる面ファスナである
   請求項１記載の洗濯の容易な前掛け。
3. 【請求項３】 紐は、細長く形成されたものの幅よりも
   幅広に形成された留め具を有している請求項１記載の洗
   濯の容易な前掛け。