JP3058860B2 - ハンドル式移動棚の自動ロック装置 - Google Patents
ハンドル式移動棚の自動ロック装置Info
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Description
作を伝動機構を介して車輪に伝達し、その回転力で走行
するようにしたハンドル式移動棚の安全装置であって、
特に出納作業中に他の人のハンドル操作や、地震の揺れ
などによって、通路が閉じ作業者が挟まれないようにす
ると共に、通路内に出納作業者がいないときは、常にロ
ックを解除し免震性を維持できるようにしたロック装置
に関するものである。
棚を作業用通路に相当する空間を残して密集して配列
し、物品出納時にはハンドルの回転操作で棚を移動さ
せ、出納作業を行うべき棚相互間に通路を形成する。
作業者の安全を確保するために、該通路が他の人のハン
ドル操作や、地震の揺れなどによって閉じないように、
該通路に面する両側の棚の機械式ロック装置を人為操作
することにより、車輪にロックをかけ、棚が移動しない
ようにしている。そして、出納作業の終了後に、該ロッ
クの解除操作を行うと、棚が移動でき次の通路形成操作
が行えるように構成されている。また、他の方法とし
て、棚相互間の通路内に、人為操作あるいは地震発生を
感知して、突っ支い棒を下ろし、通路が閉じないように
している。
たようなハンドル式移動棚にあっては、棚を移動させて
出納作業を行うたびごとに、通路内に入るときに通路に
面する両側の棚にロックをかける操作を行い、また、出
納作業の終了時には、ロックの解除操作を行わなければ
ならないという煩わしさがあり、作業能率の低下を招く
という課題があった。
な作業状態のときは、ロックの解除操作が即座に行えな
いため、取り出し物品を一旦仮置きしてから解除操作を
行ったり、解除操作を行わないまま放置されたりして、
次の通路形成に支障を来すという課題があった。
るため、地震発生時に棚の免震性が損なわれ、収納物が
落下しやすいという課題があり、また更に、出納作業中
に地震発生を感知して、通路内に突っ支い棒を下ろすと
通路が塞がれて緊急避難の邪魔になるという課題があ
る。またそして、ロック操作を行わないまま通路内に入
ると、他の人のハンドル操作や、万一の地震で挟まれる
という危惧が存在するという課題があった。
されたもので、形成された通路内へ出納作業者が進入し
たとき自動的にロックをかけ、出納作業時の安全性の向
上を図ると共に、該通路内から退出したとき自動的にロ
ックを解除するようにして、出納作業者の操作負担を軽
減し、操作性の向上並びに作業能率の向上を図ることが
でき、ロック時でも棚にある程度の遊動性を持たせて免
震性を維持すると共に、地震発生の緊急時に通路内より
避難すると、自動的にロックが解除されて棚の免震効果
を得ることができ、更に、ロック手段を自動化すること
によって、操作杆の作動機構が不要となり、組立作業が
容易になると共に、棚の正面あるいは側面に突出する操
作部材がなくなり、外観上も優美になるハンドル式移動
棚のロック装置を提供することを目的とする。
は側壁等で区分される区画内に、ハンドルの回転操作で
走行する可動棚を、作業用通路に相当する空間を残して
複数個配列し、且つ前記通路の出入口部に、出納作業者
が前記形成された通路内に進入したか、あるいは該通路
内から退出したかを検出するための適当な間隔を有して
平行、且つ水平、あるいは多少の段差をもって並ぶ複数
の光電センサを備えた進入・退出検出手段と、該進入・
退出の検出数をカウントする手段、及び該進入を検出し
たとき作動するロック手段を備え、出納作業時には前記
ハンドルの回転操作により、前記可動棚を移動させ、物
品を出納すべき前記棚間に作業用の通路を形成し、前記
ロック手段で該通路が閉じないようにしたハンドル式移
動棚において、前記ロック手段は、前記各可動棚ごとに
設けられ、走行車輪に連動する回転軸に一体に付設され
ると共に、その外周面に間隔を大きくとって複数個の係
止用突起を突設した回転係止輪と、該回転係止輪に係合
したとき回転方向に遊びが発生し、且つ前記走行車輪の
自由回転を阻止してロック状態を維持するロック係止部
材と、該ロック係止部材と前記回転係止輪との係合・離
脱を作動させる電動アクチュエータとを具備し、該係合
によるロック時に、前記可動棚にある程度遊動性を持た
せるように構成すると共に、 前記進入・退出検出手段を
成す前記光電センサは、前記通路出入口部の外方に突出
して装置され、且つ、複数の通路を隔てる両端の棚間、
あるいは複数の通路で区分されるそれぞれの両端の棚間
に設けられ、前記進入・退出検出手段からの検出信号に
より進入・退出の検出数をカウントし、該進入を検出し
たとき、前記ロック手段を作動させてロック状態にする
と共に、該進入・退出のカウント数が一致したとき、該
ロック手段を復帰させて非ロック状態にするロック制御
手段を有し、前記出納作業をすべく、前記通路が形成さ
れ、前記出納作業者の該通路内への進入時は、前記ロッ
ク制御手段のロック信号により前記可動棚全体の前記ロ
ック手段を作動させてロック状態を維持し、該通路内か
らの退出終了時には、前記ロック制御手段の非ロック信
号により自動的に、該ロック手段を復帰させて非ロック
状態にするように構成するという手段を採用することに
より、上記課題を解決した。
を備えたハンドル式移動棚の正面図であり、床上に敷設
されたレールRの両端位置に固定棚A・Eが配置される
と共に、該固定棚A・E間において、可動棚B・C・D
が前記レールR上を走行車輪Wを介して左右方向に移動
可能に配置されている。
のうち、固定棚A・Eは必要により配置するが、壁面で
あってもよい。本発明の実施の形態においては説明の都
合上固定棚A・Eとして説明する。
ぞれ相隣る棚間に通路1・2・3・4が形成でき、図1
では前記可動棚B・Cをそれぞれ左側に移動させて密集
すると共に、前記可動棚Dを右側に移動させて、通路3
部分を最大限に広く開けて出納作業用通路とし、出納作
業が円滑に行われるようにしている。
れぞれ棚を走行させるためのハンドルHが取付けられて
いて、該ハンドルHを手動で回転させることにより、そ
れぞれ各可動棚B・C・Dの底部に軸装された走行車輪
Wを回転させてレールR上を走行する。
は、それぞれ各通路1〜4を照らす通路照明灯FL1・
FL2・FL3・FL4が設けられている。前記通路照
明灯FL1・FL2は可動棚Bの天板の上方左・右側面
に設けられていて、通路1が形成されると通路照明灯F
L1が点灯して通路1を照らし、また通路2が形成され
ると、通路照明灯FL2が点灯して通路2を照らす。
々前記可動棚C・Dの天板の上方右側面に設けられてい
て、通路3が形成されると通路照明灯FL3が点灯して
通路3を照らし、また通路4が形成されると通路照明灯
FL4が点灯して通路4を照らす。
電センサRA・LAおよびRB・LBがそれぞれ対面す
るように設けられている。前記光電センサRA・LA、
RB・LBを図3に示す要部の斜視図で説明すると、出
納作業者が通路内に進入したか、あるいは通路内から退
出したかを、光信号BA・BBの遮光あるいは入光の順
序によって検出するための進入・退出検出手段を成す光
電センサRA・LA、RB・LBがそれぞれ通路出入口
部の外方に複数の通路1・2・3・4を隔てる固定棚A
・Eの正面側に突出して適当な間隔を有して、平行、且
つほぼ水平に並び、人身の上半身部分で一つの物体とし
て検知できる高さ位置に設けられている。
RA・LA、RB・LBは、各通路を挟んで一方向側に
投・受光器RA、RB、他方向側の対面する位置に反射
板LA、LBを設け、投・受光器と反射板間の光信号B
A、BBの遮光あるいは入光の順序によって進入・退出
を検出する方式でもよく、また一方向側に受光器RA、
RB、他方向側に投光器LA、LBを設け、受光器と投
光器間の光信号BA、BBの遮光あるいは入光の順序に
よって進入・退出を検出する方式でもよい。なおこの場
合、相互の干渉を防止するため、縦偏光、横偏光等のフ
ィルタを設ければよく、また後者の方式における符号
は、前者の方式における図中のRA、RBを受光器、L
A、LBを投光器とそれぞれ読み換えるものとする。
側に設けられたロック表示ランプで、いずれかの通路が
ロックされたときに点灯し、ロックが解除されたときに
は消灯する。また、PBはロック操作ボタンで人為的に
ロックをかけたり、解除したりするときに使用される。
〜Eに電源を供給するために、互いに両側に位置する棚
A〜E間に掛け渡された配線用のスイングアームであ
り、可動棚B〜Dの移動に伴い開閉する。更に、図2、
図3において、AS1〜AS4は開いている通路と閉じ
ている通路を検出する通路形成検出スイッチより成る形
成通路検出手段であり、棚A〜Dの天板部分にそれぞれ
設けられ、通路が閉じている場合は、その両側に位置す
る棚間に掛け渡されたスイングアームHAは閉じてい
て、図2の通路1、2、4のように各スイングアームH
Aの一方側のアームが形成通路検出手段である通路形成
検出スイッチAS1、AS2、AS4を押圧することに
より、通路1、2、4が閉じられていることを検出す
る。一方、通路が開いている場合は、その両側に位置す
る棚間に掛け渡されたスイングアームHAは開いてい
て、図2の通路3のようにスイングアームHAの一方側
のアームによる通路形成検出スイッチAS3への押圧状
態が解除されて、通路3が開いていることを検出する。
従って、通路3が開き始めるとスイングアームHAの一
方側のアームによる通路形成検出スイッチAS3への押
圧状態が解除されるので、該通路3が完全に開かなくて
も開き始めた中途状態において検出する。
ハンドル式移動棚の平面図であり、出納作業者が正面側
から通路内に出入りするタイプの棚が示してある。背面
側は壁等で通路口が塞がれているものが多く、出納作業
者は正面側から出入を行う。固定棚A・Eの正面側に
は、出納作業者が前記通路1〜4内に進入したか、ある
いは該通路1〜4内から退出したかを検出するための進
入・退出検出手段を成す2個の光電センサRA・LA、
RB・LBがそれぞれ適当な間隔を有して、平行に設け
られている。
ハンドル式移動棚の要部の斜視図であり、固定棚Aには
制御装置CLが設けられ、各棚間はスイングアームHA
に内蔵されたケーブルで接続され制御される。
ハンドル式移動棚における伝動機構を示す棚の正面図で
あり、可動棚B〜Dの正面側に設けられたハンドルHは
ハンドル軸スプロケット12と連結され、且つ該ハンド
ル軸スプロケット12は可動棚B〜Dの下方側に設けら
れた減速スプロケット13と第1のローラチェン14を
介して連結されており、更に各棚B〜Dの少なくとも1
個の走行車輪Wの車輪軸15に固定された車輪軸スプロ
ケット16は前記減速スプロケット13に固定された連
動スプロケット17と第2のローラチェン18を介して
連結されている。
かの棚のハンドルHを左右いずれかへ回転させると、ハ
ンドル軸スプロケット12、第1のローラチェン14、
減速スプロケット13、連動スプロケット17、第2の
ローラチェン18および車輪軸スプロケット16を介し
て、車輪軸15に固定されて走行車輪Wを回転させ棚を
左右いずれかへ移動させることができる。
ハンドル式移動棚におけるロック手段を示す要部の拡大
図であり、ロック手段19は走行車輪Wに連動して回転
する車輪軸15に等間隔で外周面に複数個の係止用突起
20aを突設した回転係止輪20が一体に付設され、前
記回転係止輪20のいずれかの係止用突起20aにロッ
ク係止部材21の先端が係合したとき、走行車輪Wの自
由回転を阻止するように構成されている。そして、前記
回転係止輪20に突設された各係止用突起20aの間隔
は大きく構成されていて、ロック係止部材21との係合
時に回転方向に遊びが発生し、ロック時でも棚にある程
度の遊動性を持たせている。なお、前記回転係止輪20
は穿孔した円板で構成してもよい。
内の横枠23に固定されたロックガイド板24を貫通す
るガイド孔24a内で左右(軸方向)動可能に保持され
ると共に、前記ロック係止部材21と前記回転係止輪2
0との係合・離脱を作動させるためのプッシュ・プルソ
レノイド型電動アクチュエータSが前記ロック係止部材
21の後方に装着されている(図示ではロック係止部材
が後退し、回転係止輪と離脱している)。前記プッシュ
・プルソレノイド型電動アクチュエータSは、前記横枠
23に固定されたチャンネル状金具25の前端縁25a
に取付けられると共に、プランジャ26を元の位置(後
方)に戻すための復帰スプリング27がプランジャ26
の後端と前記チャンネル状金具25の後端縁25b間に
装着される一方、ロック係止部材21はプランジャ26
と連結杆28で連結され、プランジャ26の左右動に連
動するようになっている。
ンサRA・LA,RB・LBが作動して進入を検知し、
後述するロック制御手段の出力によって、プッシュ・プ
ルソレノイド型電動アクチュエータSがONしてプラン
ジャ26を左方向に吸引し、回転係止輪20にロック係
止部材21が係合する。これによって、回転係止輪20
と共に走行車輪Wの自由回転が阻止され、ロック状態を
維持するので作業者は開かれた通路内において安全に出
納作業をすることができる。
すべての作業者が退出すると、その退出を光電センサR
A・LA、RB・LBが検知し、前記ロック制御手段の
出力信号によって、プッシュ・プルソレノイド型電動ア
クチュエータSがOFFして吸引が解かれ、復帰スプリ
ング27の引張り力によってプランジャ26、ロック係
止部材21が後退し、回転係止輪20から離脱する。こ
れによって、該回転係止輪20は自由回転可能となり、
非ロック状態となる。なお、復帰スプリング27の代わ
りに電動アクチュエータを用いて離脱するようにしても
よい。また前記電動アクチュエータはロータリーソレノ
イド、モーターを使用する等の電動アクチュエータであ
ってもよい。
ハンドル式移動棚において、進入・退出検出手段と、進
入・退出の検出数をカウントするカウント記憶手段と、
ロック手段およびロック制御手段等を有する自動ロック
装置の制御部を示すブロック図であり、通路内に出納作
業者が進入または該通路内より退出すると、光信号BA
・BBの遮光あるいは入光の順序によって光電センサR
A・RBが動作あるいは復帰し、進入・退出検出手段の
判別回路により進入か退出かを判別して検出する。そし
て、進入であればカウント記憶手段でカウントアップ、
退出であればカウントダウンさせて記憶させる。前記作
業者の進入により、カウント記憶手段でカウントアップ
すると、ロック制御手段からロック信号が出力されて、
前記ロック手段の電動アクチュエータSがONして、開
いた通路が閉じないようにロック状態にすると共に、ロ
ック制御手段の出力信号により、通路照明回路がON
し、更に形成通路検出手段により開いた通路が検出され
て、該通路の通路照明灯が点灯する。
ンの数が一致したとき、ロック制御手段から非ロック信
号が出力されて、前記ロック手段の電動アクチュエータ
SがOFFし、今まで通路が閉じないようにロックされ
ていた通路のロックが解除されて非ロック状態になると
共に、通路照明回路を介して通路照明灯が消灯する。こ
れによって、次の所望通路の形成があるとき、ハンドル
の回転操作を行うと棚が移動し、所望通路を形成するこ
とができる。なお、カウント記憶手段は、進入・退出の
カウント数をそれぞれカウントアップし、進入・退出数
が一致したとき、ロック手段を作動させるようにコンピ
ュータ制御を行ってもよい。前記通路がロックされると
ロック表示ランプLLが点灯し、ロックが解除されると
該ロック表示ランプLLが消灯する。また、必要に応じ
てロック操作ボタンPBの押圧操作により、人為的に前
記通路のロックをかけたり、解除したりすることも可能
である。
進入・退出検出手段の検出信号を示す図である。光電セ
ンサRA・LAおよびRB・LBは、投・受光器と反射
板あるいは受光器と投光器で構成されるものであるが、
光信号の遮光・入光で出力機能を有するのは投・受光器
あるいは受光器RA・RBであり、図7ではこれを光電
センサRA、RBの符号を用いて説明する。進入・退出
検出信号は外側、内側の2つの光電センサRA、RBの
動作・復帰の出力信号の組合せにより、図示されている
それぞれのエリア内のいずれの動作・復帰点で検出して
もよい。
ハンドル式移動棚ににおける電動アクチュエータの作動
回路図であり、図において電気を機械運動に代える電動
アクチュエータの一例としてソレノイドSが図示されて
いる。図8は可動棚全列の電動アクチュエータを作動さ
せて、可動棚全体をロックする回路図で、出納作業者が
いずれかの通路(図では通路3)内に進入すると、進入
・退出検出手段が進入を検知して、前記カウント記憶手
段がカウントアップし、ロック制御手段の出力信号によ
りロックリレー(図示せず)が動作して、該ロックリレ
ーの接点RLが閉じ、各可動棚のソレノイドSが吸引作
動して各可動棚全体がロックされる。そして、出納作業
者の通路よりの退出終了時において、前記カウント記憶
手段がカウントダウンして進入残0を記憶すると、前記
ロックリレーの接点RLが開き各可動棚のソレノイドS
が復帰し各可動棚全体のロックが解除される。なお、図
中FDはフライホイルダイオードで回路の保護装置であ
る。また図8で示す可動棚全体がロックすることによ
り、すべての可動棚が移動不可となり通路内の安全性が
向上する利点がある。
えたハンドル式移動棚における他の実施の形態を示す電
動アクチュエータの作動回路図であり、図において電動
アクチュエータの一例としてソレノイドSが図示されて
いる。図9は、出納作業をするために開かれた通路の両
側に位置する可動棚のみをロックする回路図で、通路3
が開かれると、形成通路検出手段の通路形成検出スイッ
チAS3が閉じる。そして、出納作業者が通路3内に進
入すると、進入・退出検出手段が進入を検知して、前記
ロック制御手段の出力信号によりロックリレー(図示せ
ず)が動作して、該ロックリレーの接点RLが閉じ、該
可動棚C・Dの各ソレノイドSが吸引作動して前記可動
棚C・Dのみがロックされる。そして、出納作業者の通
路よりの退出終了時において、前記カウント記憶手段が
カウントダウンして進入残0を記憶すると、前記ロック
リレーの接点RLが開くと共に、前記可動棚C・Dの各
ソレノイドSが復帰し、通路3のロックが解除される。
なお、図中Dは逆流防止用ダイオード、FDはフライホ
イルダイオードである。また、図9で示す開かれた通路
の両側の可動棚のみがロックされることにより、可動棚
列数が多い場合など、省電力ですむ利点がある。
が、先ず、図10のフローチャートにより、通路1が開
いている状態から通路3を開き、出納作業を行う場合の
動作について説明する。図10は通路照明灯のない場合
で、図8の回路図のように可動棚全部をロックする場合
のフローチャートである。先ず電源を投入し、通路3を
形成すべく棚CのハンドルHを左方向に回すと(ステッ
プ31)、棚B・Cが左方向に移動し(ステップ3
2)、棚B・Cを左終端に達するまで移動させると(ス
テップ33)、通路3が形成される(ステップ34)。
前記形成された通路3に1人の作業者が進入すると(ス
テップ35)、光信号BA→BBの順序で遮光・入光す
ることにより(ステップ36)、光電センサもRA→R
Bの順序で動作・復帰して(ステップ37)、作業者の
通路3への進入を検出し、カウント記憶手段のカウント
アップにより進入数1を記憶する(ステップ38)と共
に、すべての可動棚B・C・DのソレノイドSが吸引作
動し、前記通路3をロックし(ステップ39)、通路3
内に進入した1人の作業者は該通路3内において出納作
業を行う(ステップ40)。
終了して、該通路3から1人の作業者が退出すると(ス
テップ41)、光信号BB→BAの順序で遮光・入光す
ることにより(ステップ42)、光電センサもRB→R
Aの順序で動作・復帰して(ステップ43)、作業者の
通路3外への退出を検出し、カウント記憶手段のカウン
トダウンにより進入残0を記憶すると(ステップ4
4)、棚B・C・DのソレノイドSが復帰して、前記通
路3のロックが解除され(ステップ45)、一連の動作
が完了し、すべての可動棚が移動可能となる。
より、他の実施の形態で通路1が開いている状態から通
路3を開き出納作業を行う場合の動作について説明す
る。図11、図12は通路照明灯がある場合で、図9の
回路図のように開かれた通路の両側に位置する可動棚の
みをロックする場合のフローチャートである。先ず電源
を投入し、通路1が開いている状態から通路3を開くべ
く、棚CのハンドルHを左方向へ回す(ステップ51)
と、棚BとCが左方向に移動し(ステップ52)、配線
用アームが開いて棚C上に設置された、開いている通路
を検出する形成通路検出手段である通路形成検出スイッ
チAS3がONして(ステップ53)、棚BとCを左終
端に達するまで移動させると(ステップ54)、通路3
が形成される(ステップ55)。なお、前記通路形成検
出スイッチAS3は棚BとCの移動途中において作動し
ONされる。前記形成された通路3に1人の作業者が進
入すると(ステップ56)、光信号BA→BBの順序で
遮光・入光することにより(ステップ57)、光電セン
サもRA→RBの順序で動作・復帰して(ステップ5
8)、作業者の通路3への進入を検出し、カウント記憶
手段のカウントアップにより進入数1を記憶する(ステ
ップ59)と共に、通路照明灯FL3が点灯し(ステッ
プ60)、更に通路3の両側に位置する棚CとDのソレ
ノイドSが吸引作動して、通路3がロックされる(ステ
ップ61)。そして更に、前記通路3にもう1人の作業
者が進入すると(ステップ62)、光信号BA→BBの
順序で遮光・入光することにより(ステップ63)、光
電センサもRA→RBの順序で動作・復帰して(ステッ
プ64)、作業者の通路3への進入を検出し、カウント
記憶手段のカウントアップにより進入数2を記憶し(ス
テップ65)、前記通路3内に進入した2人の作業者は
該通路3内において出納作業を行う(ステップ66)。
して(ステップ67)、通路3から1人の作業者が退出
すると(ステップ68)、光信号BB→BAの順序で遮
光・入光することにより(ステップ69)、光電センサ
もRB→RAの順序で動作・復帰して(ステップ7
0)、カウント記憶手段のカウントダウンにより進入残
1を記憶させる(ステップ71)。そして、通路3から
もう1人の作業者が退出すると(ステップ72)、光信
号BB→BAの順序で遮光・入光することにより(ステ
ップ73)、光電センサもRB→RAの順序で動作・復
帰して(ステップ74)、2人目の作業者の通路3外へ
の退出を検出し、カウント記憶手段のカウントダウンに
より進入残0を記憶すると(ステップ75)、棚CとD
のソレノイドSが復帰して、通路3のロックを解除し
(ステップ76)、今迄点灯していた通路照明灯FL3
が消灯して(ステップ77)、一連の動作が完了し、す
べての可動棚が移動可能となる。
実施の形態を示すもので、進入・退出検出手段の光電セ
ンサを各通路ごとに有する棚の平面図であって、前記棚
は背面側が壁等で塞がれている場合等、出納作業者が正
面側から出入りする棚である。各棚A〜Eの各通路1〜
4の出入口部に面する端縁に、出納作業者が前記通路1
〜4内に進入したか、あるいは該通路1〜4から退出し
たかを検出するための進入・退出検出手段を成す複数の
光電センサRA1・LA1、RB1・LB1〜RA4・
LA4、RB4・LB4がそれぞれ適当な間隔を有し
て、平行に設けられている。なお、図13では形成通路
検出手段AS1〜AS4および配線用のスイングアーム
HAは省略してある。
Aの通路1側の出入り口部に適当な間隔を有して外側に
投・受光器あるいは受光器RA1が、内側に投・受光器
あるいは受光器RB1が取付けられ、また可動棚Bの通
路1側の出入口部に前記RA1、RB1に対面して、反
射板あるいは投光器LA1、LB1が設けられている。
また、可動棚Bの通路2側の出入口部にも前記と同様に
適当な間隔を有して外側に投・受光器あるいは受光器R
A2が、内側に投・受光器あるいは受光器RB2が取付
けられ、また可動棚Cの通路2側の出入口部に前記RA
2、RB2に対面して、反射板あるいは投光器LA2、
LB2が設けられている。なお、通路2は開かれた状態
にあり、光電センサRA2・LA2、RB2・LB2間
のそれぞれは光信号BA2、BB2が入光状態にあり、
該光信号BA2、BB2を外側から順番に遮光あるいは
入光すると進入INを検出し、また内側から順番に遮光
あるいは入光すると退出OUTを検出するように構成さ
れている。
にも、適当な間隔を有して外側に投・受光器あるいは受
光器RA3が、内側に投・受光器あるいは受光器RB3
が取付けられ、また可動棚Dの通路3側の出入口部に前
記RA3、RB3に対面して、反射板あるいは投光器L
A3、LB3が設けられている。
口部に適当な間隔を有して外側に投・受光器あるいは受
光器RA4が、内側に投・受光器あるいは受光器RB4
が取付けられ、また固定棚Eの通路4側の出入口部に前
記RA4、RB4に対面して、反射板あるいは投光器L
A4、LB4が設けられている。
ル式移動棚における他の実施の形態で、進入・退出検出
手段を成す光電センサを、1区画内に2ヶ所設けた棚の
正面図であり、左端部の固定棚Kと右端部の壁Hとで成
す1区画内に5個の可動棚が配設されている。図14の
ように1区画を構成する固定棚Kと壁H間の距離が長い
場合は、該区画内に光電センサを1ヶ所設置しただけで
は作業者の進入・退出を確実に検出することができない
ので、その検出の確実性を期すために、1区画内に進入
・退出検出手段を成す2個の光電センサRA1・LA
1、RB1・LB1およびRA2・LA2、RB2・L
B2が各通路出入口部の外方に突出して、複数の通路で
区分されるそれぞれの両端の棚間に2ヶ所適当な間隔を
有して、平行に設けられている。
ル式移動棚における更に他の実施の形態で、進入・退出
検出手段を成す光電センサを、1区画内に3ヶ所設けた
棚の正面図であり、左端部の固定棚Kと右端部の壁Hと
で成す1区画内に6個の可動棚が配設されている。図1
5のように1区画を構成する固定棚Kと壁H間の距離が
長い場合は、該区画内に光電センサを1ヶ所設置しただ
けでは作業者の進入・退出を確実に検出することができ
ないので、その検出の確実性を期すために、1区画内に
進入・退出検出手段を成す2個の光電センサRA1・L
A1、RB1・LB1〜RA3・LA3、RB3・LB
3が各通路出入口部の外方に突出して、複数の通路で区
分されるそれぞれの両端の棚間に3ヶ所適当な間隔を有
して、平行に設けられている。
作用は前記図1〜図3に示した各光電センサRA・L
A,RB・LBと同一なのでその説明は省略する。
ック装置を構成するロック手段の他の実施の形態を示す
図で、図16はハンドル部の回転軸にロック手段を有す
る要部の拡大図、図17は同縦断図である。ロック手段
80は走行車輪Wに連動するハンドル部の回転軸81が
正面側の側板82を貫通して内面側へ突出され、且つ該
回転軸81の基部側は前記側板82の内側面に一体に添
設されると共に、上下に折曲片83a・83bを突設し
た保持板83の内壁面上部に固定された軸受84によっ
て回転可能に支持され、且つ該軸受84より内側の回転
軸81には等間隔で外周面に複数個の係止用突起85を
突設した回転係止輪86が固定され、更に前記回転軸8
1の内側端にハンドル軸スプロケット87が固定され、
且つ該ハンドル軸スプロケット87にローラチェン88
の上方部が装着されると共に、該ローラチェン88の下
方部は図4に示す減速スプロケット13に装着されてい
る。
83にロックガイド板89が固設され、該ロックガイド
板89のガイド孔89a内でロック係止部材90が上下
動可能に保持されると共に、前記ロック係止部材90と
前記回転係止輪86との係合・離脱を作動させるための
プッシュ・プルソレノイド型電動アクチュエータSが前
記ロック係止部材90の下方に装着されている(図示で
はロック係止部材が降下し、回転係止輪と離脱してい
る)。前記プッシュ・プルソレノイド型電動アクチュエ
ータSは、前記保持板83の折曲片83bに取付けら
れ、プランジャ91とロック係止部材90は連結杆92
で連結され、プランジャ91の上下動に連動するように
なっている。
電センサRA・LA、RB・LBが作動して進入を検知
し、ロック制御手段の出力信号により、プッシュ・プル
ソレノイド型電動アクチュエータSがONしてプランジ
ャ91を上方に吸引し、ロック係止部材90を押し上げ
て回転係止輪86と係合する。これによって回転係止輪
86と共に走行車輪Wの自由回転が阻止され、ロック状
態を維持するので作業者は開かれた通路内において安全
に出納作業をすることができる。
すべての作業者が退出すると、光電センサRA・LA、
RB・LBが検知し、ロック制御手段の出力信号によっ
て、プッシュ・プルソレノイド型電動アクチュエータS
がOFFして吸引が解かれ、ロック係止部材90はプラ
ンジャ91と共に自重によって、ロック係止部材90の
下端90aが電動アクチュエータSの上端Saに当接す
るまで降下し、回転係止輪86から離脱する。これによ
って、該回転係止輪86は自由回転可能となり、非ロッ
ク状態となる。
棚において各可動棚のロック時に、走行車輪に回転方向
の遊びを発生させ、該各可動棚にある程度の遊動性を持
たせるように構成したロック手段を備えると共に、通路
の出入口部で出納作業者が通路内に進入したか、あるい
は退出したかを、複数の通路を隔てる両端の棚間、ある
いは複数の通路で区分されるそれぞれの両端の棚間に、
適当な間隔を有して平行、且つほぼ水平に並ぶ複数の光
電センサを備えた進入・退出検出手段により検出し、該
検出信号により進入・退出の検出数をカウントし、形成
された通路内へ出納作業者が進入したとき、各可動棚全
体に自動的にロックをかけ、すべての可動棚が移動不可
となるため、出納作業時の通路内の安全性が向上する利
点を有すると共に、該通路内から退出して進入・退出の
カウント数が一致したとき自動的にロックを解除するよ
うにして、出納作業者の操作負担を軽減し、操作性の向
上並びに作業能率の向上を図ることができ、また、地震
発生時にロック時でも棚にある程度の遊動性を持たせて
免震性を維持すると共に、通路内より待避するとロック
が解除され、走行車輪の自由回転が可能となるため、棚
の免震効果が確保される。更に、ロック手段を自動化す
ることによって、操作杆の作動機構が不要となり、組立
作業が容易になると共に、棚の正面あるいは側面に突出
する操作部材がなくなり、外観上も優美になるという優
れた効果を奏する。
動棚の正面図である。
る。
の正面図である。
要部の拡大図である。
手段と、進入・退出の検出数をカウントするカウント記
憶手段と、ロック手段およびロック制御手段を有する自
動ロック装置の制御部を示すブロック図である。
段の検出信号を示す図である。
タの作動回路を示す図である。
示す電動アクチュエータの作動回路図である。
出納作業を行う場合のフローチャートである。
で、通路1が開いている状態から通路3を開き、出納作
業を行う場合のフローチャートである。
で、進入・退出検出手段を成す光電センサを各通路ごと
に有する棚の平面図である。
で、進入・退出検出手段を成す光電センサを1区画内に
2ヶ所設けた棚の正面図である。
で、進入・退出検出手段を成す光電センサを1区画内に
3ヶ所設けた棚の正面図である。
で、ハンドル部の回転軸にロック手段を設けた要部拡大
図である。
1〜4 通路、 Hハンドル、 RA1(RA)〜RA
3(RA) 光電センサ受光器または投受光器、 LA
1(LA)〜LA3(LA) 光電センサ投光器または
反射板、 RB1(RB)〜RB3(RB) 光電セン
サ受光器または投受光器、 LB1(LB)〜LB3
(LB) 光電センサ投光器または反射板、 BA1
(BA)〜BA3(BA) 光信号、 BB1(BB)
〜BB3(BB) 光信号、 S電動アクチュエータ、
15 車輪軸、 19、80 ロック手段、 20、
86 回転係止輪、 21、90 ロック係止部材、
81 回転軸。
Claims (1)
- 【請求項1】固定棚あるいは側壁等で区分される区画内
に、ハンドルの回転操作で走行する可動棚を、作業用通
路に相当する空間を残して複数個配列し、且つ前記通路
の出入口部に、出納作業者が前記形成された通路内に進
入したか、あるいは該通路内から退出したかを検出する
ための適当な間隔を有して平行、且つ水平、あるいは多
少の段差をもって並ぶ複数の光電センサを備えた進入・
退出検出手段と、該進入・退出の検出数をカウントする
手段、及び該進入を検出したとき作動するロック手段を
備え、出納作業時には前記ハンドルの回転操作により、
前記可動棚を移動させ、物品を出納すべき前記棚間に作
業用の通路を形成し、前記ロック手段で該通路が閉じな
いようにしたハンドル式移動棚において、前記ロック手段は、 前記各可動棚ごとに設けられ、走行
車輪に連動する回転軸に一体に付設されると共に、その
外周面に間隔を大きくとって複数個の係止用突起を突設
した回転係止輪と、該回転係止輪に係合したとき回転方
向に遊びが発生し、且つ前記走行車輪の自由回転を阻止
してロック状態を維持するロック係止部材と、該ロック
係止部材と前記回転係止輪との係合・離脱を作動させる
電動アクチュエータとを具備し、該係合によるロック時
に、前記可動棚にある程度遊動性を持たせるように構成
すると共に、 前記進入・退出検出手段を成す前記光電センサは、前記
通路出入口部の外方に突出して装置され、且つ、複数の
通路を隔てる両端の棚間、あるいは複数の通路で区分さ
れるそれぞれの両端の棚間に設けられ、 前記進入・退出
検出手段からの検出信号により進入・退出の検出数をカ
ウントし、該進入を検出したとき、前記ロック手段を作
動させてロック状態にすると共に、該進入・退出のカウ
ント数が一致したとき、該ロック手段を復帰させて非ロ
ック状態にするロック制御手段を有し、 前記出納作業をすべく、前記通路が形成され、前記出納
作業者の該通路内への進入時は、前記ロック制御手段の
ロック信号により前記可動棚全体の前記ロック手段を作
動させてロック状態を維持し、該通路内からの退出終了
時には、前記ロック制御手段の非ロック信号により自動
的に、該ロック手段を復帰させて非ロック状態にするよ
うに構成したことを特徴とするハンドル式移動棚の自動
ロック装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10204231A JP3058860B2 (ja) | 1998-07-06 | 1998-07-06 | ハンドル式移動棚の自動ロック装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10204231A JP3058860B2 (ja) | 1998-07-06 | 1998-07-06 | ハンドル式移動棚の自動ロック装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000014458A JP2000014458A (ja) | 2000-01-18 |
JP3058860B2 true JP3058860B2 (ja) | 2000-07-04 |
Family
ID=16487025
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10204231A Expired - Lifetime JP3058860B2 (ja) | 1998-07-06 | 1998-07-06 | ハンドル式移動棚の自動ロック装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3058860B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002272549A (ja) * | 2001-03-16 | 2002-09-24 | Nippon Soda Co Ltd | 引き出し構造 |
KR100614436B1 (ko) * | 2006-05-19 | 2006-08-22 | 피아산업 주식회사 | 전동랙의 자동화 시스템 및 그 제어방법 |
JP5948119B2 (ja) * | 2012-04-17 | 2016-07-06 | 金剛株式会社 | 移動棚装置 |
-
1998
- 1998-07-06 JP JP10204231A patent/JP3058860B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000014458A (ja) | 2000-01-18 |
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