JP3058311U - 吸殻入れ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸殻を入れようと開くときに、先に入ってい
る灰や吸殻のこぼれをなくし、しかも、清掃は容易にす
る。 【解決手段】 第１ピン１でヒンジ結合した、吸殻収納
用の下半体２と上半体３；下半体と上半体に相対的に開
く方向の力を与える第１鋏みばね４；両半体を閉じ係止
する第１係止具５，第１係止ばね６、および、外から第
１係止を解除する第１ボタン７；第２ピン８で上半体に
ヒンジ結合した、上半体の吸殻投入用小開口を閉じる蓋
９；この蓋９を開く第２鋏みばね１０；および、蓋を閉
じ係止する第２ボタン１１，第２係止ばね１２；を備え
る。吸殻投入用の小開口に対向する内壁面に、たばこ摺
り用の多数の突起１４を有する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、携帯用の吸殻入れに関する。

【０００２】

【従来の技術】

底が浅いカップ状の下半体と逆カップ状の上半体を、ヒンジ結合し、ばね力が 加えられたストッパ爪にて閉じ係止した携帯用の吸殻入れが多く出廻わっている 。下半体と上半体をヒンジ結合する継手ピンは、コイル巻き部を有し端部が下半 体と上半体に係合した鋏みばねのコイル巻き部を貫通している。ストッパ爪を、 板ばねの力に抗して押し下げると、下半体と上半体との間の係止が外れ、下半体 と上半体が、鋏みばねの反発力で相対的に開く。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

たばこの灰や吸殻を入れようと、上半体を開くとき、すでに前回の使用で入っ ていた灰や吸殻がこぼれ易い。小型であるほどこの傾向が大きい。大型の場合で も、こまめに収納物（灰や吸殻）の捨てと清掃（例えば水洗い）をしないと、上 半体を開いたときに多量の吸殻がこぼれる。

【０００４】 本考案は、使用しようとして開くときにはすでに入っていた灰や吸殻のこぼれ がなく、しかも、清掃するときには収納物（灰や吸殻）の捨てと清掃が容易な吸 殻入れを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

（１）本考案の携帯用の吸殻入れは、第１継手ピン(1)でヒンジ結合した、両者 でたばこの灰や吸殻を収納する空間を区画する下半体(2)と上半体(3)； 第１継手ピン(1)が貫通するコイル巻き部を有し、その端部が前記下半体と上 半体に係合して、下半体と上半体に相対的に開く方向の力を与える第１鋏みばね (4)； 前記下半体と上半体を閉じた形で係止するための第１係止具(5)，これに係止 位置に行く力を与える第１係止ばね(6)、および、外から第１係止具を係止解除 位置に動かすための第１ボタン(7)； 第２継手ピン(8)で前記上半体(3)にヒンジ結合した、上半体の吸殻投入用の開 口を閉じるための蓋(9)； 第２継手ピン(8)が貫通するコイル巻き部を有し、その端部が前記上半体(3)と 蓋(9)に係合して、上半体と蓋に相対的に開く方向の力を与える第２鋏みばね(10 )；および、 前記上半体と蓋を閉じた形で係止するための第２ボタン(11)およびこれに係止 位置に行く力を与える第２係止ばね(12)； を備える。なお、理解を容易にするためにカッコ内には、図面に示し後述する実 施例の対応要素の符号を、参考までに付記した。

【０００６】

【考案の実施の形態】

（２）下半体(2)の、上記吸殻投入用の開口に対向する内壁面に、たばこ摺り用 の複数の突起(14)を有する。

【０００７】

【実施例】

図１に本考案の一実施例を示す。（ａ）は上半体３の上面を示す平面図、（ｂ ）は正面図、（ｃ）は（ａ）のＣ−Ｃ線断面図である。下半体２と上半体３は、 紙巻きたばこケ−スよりも底を深くしたケ−ス半体であり、第１継手ピン１でヒ ンジ結合され、両者でたばこの灰や吸殻を収納する空間を区画している。第１継 手ピン１が貫通した第１鋏みばね４は、コイルスプリングの両端脚を長くした、 巻回幅（ピン１が延びる方向の巻回長）が比較的に大きいものであり、スプリン グ巻き径を小さくする方向に巻き締めしてから、各脚が下半体２と上半体３に係 止されている。これにより、下半体２と上半体３には、相対的に開く方向の力が 加わっている。

【０００８】 上半体３には第１係止具５が装着され、それと一体の第１ボタン７が上半体３ の壁を貫通して外に突出している。第１係止具５が第１板ばね６で、第１ボタン ７を上半体３の外に押し出す方向に押されており、これにより（ｂ），（ｃ）に 示すように、第１係止具５の下端のフックが、下半体２の壁に設けられた受け穴 （溝）に入り、このフックの係合により、下半体２に対する上半体３の、継手ピ ン１を中心とする時計廻りの開き回動が阻止され、下半体２と上半体３は、ぴっ たりと閉じている。これが図１に示す状態である。ここで、第１ボタン７を指で 、上半体３の内部に押し込むように押すと、第１係止具５が同方向に移動し、こ れにより第１係止具５のフックが下半体２の受け穴から出たときに、第１鋏みば ね４の反発力で上半体３がはね上げられるように、継手ピン１を中心に、（ｂ） ，（ｃ）上では時計方向に上回動して、下半体２／上半体３間が開く。これは略 、ケ−スをその厚み方向で真２つに２つ割りにする形であるので、現われる開口 （掃除用の開口）は広く、内部にある灰や吸殻の除去が容易であり、しかも下半 体２および上半体３の掃除が容易である。

【０００９】 上半体３には、火が付いたたばこを入れて内部で摺り消すあるいは揉み消すこ とができる程度の、灰皿として使用するための開口があり、これは、前述の掃除 用の開口より狭い小開口である。

【００１０】 この小開口を閉じるための蓋９が、上半体３に、第２継手ピン８でヒンジ結合 され、図１上では、蓋９が上判体３の小開口をぴったりと閉じている。第２継手 ピン８が貫通した第２鋏みばね１０は、コイルスプリングの両端脚を長くした、 巻回幅（ピン８が延びる方向の巻回長）が比較的に大きいものであり、スプリン グ巻き径を小さくする方向に巻き締めしてから、各脚が上半体３と蓋９に係止さ れている。これにより、蓋９には、開く方向の力が加わっている。

【００１１】 上半体３には第２ボタン１１が装着され、上半体３の内部の第２係止具１３と 連結されている。第２ボタン１１は図１に示すようにケ−ス外にある。第２係止 具１３が第２板ばね１２で、第２ボタン１１が上半体３の上に座る方向に押され ており、これにより図１に示すように、第２ボタン１１の一部分が蓋９の縁上に あって蓋９の上移動を拘止し、上半体３に対する蓋９の、継手ピン８を中心とす る、（ｂ）又は（ｃ）上で時計廻りの開き回動が阻止され、蓋９が上半体３にぴ ったりと閉じている。これが図１に示す状態である。

【００１２】 ここで、第２ボタン１１を指で、上半体３に沿って第１ボタン７に近付く方向 にずらすと、第２ボタン１１が蓋９の縁の外に移動したときに、第２鋏みばね１ ０の反発力で蓋９が第２継手ピン８を中心にはね上げられるように、（ｂ）又は （ｃ）上で時計方向に上回動して、蓋９が開く。すなわち上半体３の小開口が開 く。このとき、蓋９は上半体３の上面に対して略垂直に立つ位置となる。開くの は小開口であるので、中の灰や吸殻が出にくく、意図しない漏出を生じにくい。 開いた小開口の内方の底面（下半体２の内面）には、多数の突起１４があり、 たばこの火が付いた先端をこの突起付の面に押し付けて摺ることにより、あるい は揉むことにより、該先端が容易に潰れて、火消しが容易である。

【００１３】 蓋９を、小開口を閉じる方向に、第２継手ピン８を中心に押し廻しすると、蓋 ９の先端が第２ボタン１１に当ってから第２ボタン１１が第１ボタン７に近付く 方向に押され、蓋９が小開口を完全に閉じる位置まで移動すると、第２板ばね１ ２の反発力で第２ボタン１１が蓋９の上に座る方向に駆動され、図１に示す状態 となる。

【００１４】 第１ボタン７は、吸殻入れの内部の灰および吸殻を捨てるときに、下半体２と 上半体３の間を開くためのボタンであり、これが不用意に押されると、灰および 吸殻をまき散らすような無残な状況となる。これを極力避けるように、上半体３ に特別な窪みを形成し、この窪み内だけに第１ボタン７を露出させて、不用意に は第１ボタン７に指や物が触れないようにしている。

【００１５】 第２ボタン１１は、吸殻入れを本来の目的通りに使用するための小開口を開く ためのものであり、蓋９を確実堅固に止めるように、比較的に大きいものとし、 かつ移動ストロ−クを大きく設定している。

【図面の簡単な説明】

【図１】 （ａ）は本考案の一実施例の平面図、（ｂ）
は正面図、（ｃ）は、（ａ）のＣ−Ｃ線断面図である。

【符号の説明】

１：第１継手ピン ２：下半体 ３：上半体 ４：第１鋏みばね ５：第１係止具 ６：第１板ばね ７：第１ボタン ８：第２継手ピン ９：蓋 １０：第２鋏みばね １１：第２ボタン １２：第２板ばね １３：第２係止具 １４：突起

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１継手ピンでヒンジ結合した、両者で
   たばこの灰や吸殻を収納する空間を区画する下半体と上
   半体；第１継手ピンが貫通するコイル巻き部を有し、そ
   の端部が前記下半体と上半体に係合して、下半体と上半
   体に相対的に開く方向の力を与える第１鋏みばね；前記
   下半体と上半体を閉じた形で係止するための第１係止
   具，これに係止位置に行く力を与える第１係止ばね、お
   よび、外から第１係止具を係止解除位置に動かすための
   第１ボタン；第２継手ピンで前記上半体にヒンジ結合し
   た、上半体の吸殻投入用の開口を閉じるための蓋；第２
   継手ピンが貫通するコイル巻き部を有し、その端部が前
   記上半体と蓋に係合して、上半体と蓋に相対的に開く方
   向の力を与える第２鋏みばね；および、 前記上半体と蓋を閉じた形で係止するための第２係止
   具，これに係止位置に行く力を与える第２係止ばね、お
   よび、外から第２係止具を係止解除位置に動かすための
   第２ボタン；を備える携帯用の吸殻入れ。
2. 【請求項２】 下半体の、上記吸殻投入用の開口に対向
   する内壁面に、たばこ摺り用の複数の突起を有する、請
   求項１記載の携帯用の吸殻入れ。