JP3057852U - 着脱容易な前掛眼鏡 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 眼鏡への着脱を容易且つ確実に行うことがで
き、しかも見栄えのよい前掛眼鏡を提供する。 【解決手段】 左右の補助レンズ部９，９の上縁部分相
互を、コイルバネ１７の付勢力によって弾性伸縮し得る
弾性伸縮部材１０で連結する。左右の補助レンズ部９，
９には、眼鏡の左右のレンズ部３，３に引っ掛けられる
引掛け片１２を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、眼鏡に着脱可能に掛着される前掛眼鏡に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

前掛眼鏡を眼鏡に装着することによってサングラスを掛けた状態を得る目的で 、或いは着用眼鏡の視力矯正を図る等の目的で、各種タイプの前掛眼鏡が実用に 供されている。

【０００３】 一般に使用されている前掛眼鏡の一例としては、図５〜６に示すように、左右 の前掛レンズ部ａ，ａ相互を連結する連結片ｂに、眼鏡ｃの左右レンズ部ｄ，ｄ の内側上部分ｅ，ｅを前後から弾性的に挾持する一対のクリップ片ｆ，ｆを有し た大型のクリップｇを付設してなり、又、前記クリップ片ｆ，ｆを開閉するため の摘まみ片ｈを前方に向け斜め上方に大きく突出させた構成のものであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら前記前掛眼鏡ｊによるときは、これを眼鏡に装着した状態におい て、眼鏡中央部に配置された大型のクリップｇが非常に目立って見苦しい印象を 与え、ボディーイメージを重視する眼鏡に対して好ましいものではなかった。

【０００５】 又前掛眼鏡ｊは、眼鏡ｃの左右レンズ部ｄ，ｄの上側部分だけで装着されるた めに、装着状態が不安定化しやすい問題もあった。

【０００６】 又、眼鏡に装着した状態において、左右レンズ部ｄ，ｄの内側上部分ｅ，ｅに 配置されたクリップ片ｆ，ｆが目障りとなる問題もあった。

【０００７】 更に、左右のクリップ片ｆ，ｆの位置が固定的であったため、眼鏡の横幅が多 少異なる場合であっても、その左右のレンズ部ｄ，ｄをクリップ片ｆ，ｆで安定 的に挾持できない場合も生じた。そのため、眼鏡の横幅に合わせて幾種類もの前 掛眼鏡を設計製作せざるを得ず、製造コストの上昇を招く問題があった。

【０００８】 本考案は、かかる問題点を解決し得る着脱容易な前掛眼鏡の提供を目的とする ものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するため、本考案は以下の手段を採用する。 即ち本考案に係る着脱容易な前掛眼鏡は、眼鏡に着脱可能に掛着される前掛眼 鏡であって、左右の補助レンズ部の上縁部分相互を弾性伸縮部材で連結してなる 。該弾性伸縮部材は、一方の補助レンズ部の上縁部分に固定されて他方の補助レ ンズ部に向けて延長する支持枠と他方のレンズ部の上縁部分に固定されて前記一 方の補助レンズ部に向けて延長する軸杆とを具え、前記支持枠は、所要間隔をお いて前後に平行して配置された案内杆の先端相互を連結片で連結すると共に、該 連結片には挿通孔が設けられ、又、両端部分に前後の前記案内杆が挿通せしめら れて該案内杆に沿って摺動し得る摺動片が設けられている。又前記軸杆は、前記 連結片の前記挿通孔を挿通して、軸杆先端部分が前記摺動片に固定されており、 該摺動片と前記連結片との間には前記軸杆が挿通するコイルバネが介装せしめら れ、左右の補助レンズ部を離間方向に移動させることによって前記コイルバネが 圧縮状態となるように構成され、又前記左右の補助レンズ部には、前記コイルバ ネの圧縮に伴う付勢力によって眼鏡の左右のレンズ部の外側の縁部に弾性的に引 っ掛けられる引掛け片が設けられていることを特徴とするものである。

【００１０】 前記前掛眼鏡において、前記支持枠と前記軸杆と前記コイルバネとが、正面視 で略重なった状態となるように構成するのがよい。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１〜４において本考案に係る着脱容易な前掛眼鏡（以下前掛眼鏡という）１ は、相互が連結部２によって連結された左右のレンズ部３，３の夫々の外側部位 にテンプル取付部５を設け、該テンプル取付部５にテンプル６を開閉可能に枢着 してなる眼鏡７（図２〜３）に着脱可能に掛着されるものである。

【００１２】 本考案に係る前掛眼鏡１は、より具体的には、前記左右のレンズ部３，３をそ の前面側から覆い得る、例えばサングラスとしての補助レンズ部９，９の上縁部 分相互を弾性伸縮部材１０で連結してなり、該左右の補助レンズ部９，９の外側 部分には、前記テンプル取付部５の上下に位置させて、先側部分が補助レンズ部 ９の内方に向けて屈曲して前記眼鏡７の左右のレンズ部３，３の外側の縁部１１ ，１１に引っ掛けられる引掛け片１２，１２、１２，１２が突設されている。

【００１３】 又前記弾性伸縮部材１０は、特に図１、図４に示すように、一方の補助レンズ 部９ａの上縁部分に基端が固定されて他方の補助レンズ９ｂに向けて突出するア ーム１３の先端に設けられ、該アーム１３の軸線方向に延長する矩形状の支持枠 １５と、該他方の補助レンズ部９ｂの上縁部分に一端が固定されて前記一方の補 助レンズ部９ａに向けて延長する軸杆１６と、両者間に介装されるコイルバネ１ ７とを具えるものである。

【００１４】 前記矩形状の支持枠１５は、比較的小さい間隔をおいて前後に平行して配置さ れた案内杆１９，１９の基端相互及び先端相互が連結片２０，２１で連結されて おり、その基端の連結片２０は、前記アーム１３の先端にロウ付されている。

【００１５】 そして前記先端の連結片２１には、その中央部分に、前記軸杆１６を挿通させ 得る挿通孔２２（図４）が設けられている。又前記前後の案内杆１９，１９に案 内されて摺動し得る摺動片２３が、その両端部分に設けた案内孔２５，２５に前 後の案内杆１９，１９が挿通せしめられた状態で取り付けられている。

【００１６】 そして前記軸杆１６は、前記先端の連結片２１の挿通孔２２を挿通して、軸杆 先端部分２６（図４）が前記摺動片２３の中央部に固定されている。又該摺動片 ２３と前記先端の連結片２１との間には、前記軸杆１６が挿通する比較的長い前 記コイルバネ１７が介装せしめられ、図４に一点鎖線で示すように、軸杆先端２ ７が基端の連結片２０に当接することによって、コイルバネ１７が稍圧縮した状 態で、弾性伸縮部材１０は縮小状態となる。左右の補助レンズ部９，９を、図１ に矢印で示す離間方向に相対移動させると、前記コイルバネ１７が更に圧縮状態 となる。

【００１７】 然して、左右の補助レンズ部９，９を所要の離間状態として前記左右の引掛け 片１２，１２、１２，１２を、眼鏡の左右のレンズ部３，３の外側の縁部１１， １１に引っ掛けて後、左右の補助レンズ部９，９を自由状態にすると、コイルバ ネ１７の圧縮に伴う付勢力によって、図２〜３に示すように、左右の引掛け片１ ２，１２、１２，１２が前記縁部１１，１１に弾性的に引っ掛けられる。

【００１８】 これにより前掛眼鏡１は、上下方向及び左右方向の移動が阻止されて、眼鏡７ に安定的に掛着され、サングラスを装着した状態が得られる。

【００１９】 このように掛着された前掛眼鏡１を眼鏡から取り外すには、左右の補助レンズ 部９，９を、コイルバネ１７の付勢力に逆らって、図２に矢印で示す離間方向に 移動させ、前記引掛け片１２とレンズ部３との掛着状態を解除して行う。

【００２０】

【考案の効果】

本考案は以下の如き優れた効果を奏する。 本考案に係る前掛眼鏡は、左右の補助レンズ部の上縁部分相互を弾性伸縮部 材で連結すると共に、補助レンズ部に設けた引掛け片が眼鏡のレンズ部の外側の 縁部に弾性的に引っ掛けられるように構成しているため、左右の補助レンズ部を 弾性的に離間させることにより、前掛眼鏡を眼鏡に容易に掛着できる。又このよ うに、左右の補助レンズ部を弾性的に離間方向に移動させることができるため、 眼鏡前枠部分の横幅が多少異なる眼鏡に対しても、無理なく且つ確実に掛着でき ることとなる。そして掛着した前掛眼鏡は、かかる弾性的な離間によって容易に 取り外すことができる。

【００２１】 眼鏡への前掛眼鏡の掛着は、左右の引掛け片の弾性的な引っ掛けによって行 われるため、レンズ部の上部分にクリップ片で取り付ける従来の前掛眼鏡が不安 定な取り付け状態になりやすいのとは異なり、安定した確実な掛着状態が得られ る。

【００２２】 本考案に係る前掛眼鏡は、前記した支持枠と軸杆とコイルバネとが正面視で 略重なった状態となる等、前記弾性伸縮部材をコンパクトに構成することが可能 であるため、眼鏡中央部に大型のクリップが配置される従来の前掛眼鏡とは異な り、前掛眼鏡を見栄え良く構成できることとなる。又、クリップ片が目障りにな る等の不都合も解消し得る。

【００２３】 左右の補助レンズ部の上縁部分相互を連結する弾性伸縮部材は、軸杆が、前 後の案内杆に摺動可能に取り付けられた摺動片によって回り止めされた状態で移 動できる構成を採用するため、左右の補助レンズ部の左右方向の移動が安定的に 行われることとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る前掛眼鏡を示す斜視図である。

【図２】その掛着状態を示す斜視図である。

【図３】その掛着状態を示す平面図である。

【図４】その中央部分の拡大図である。

【図５】従来の前掛眼鏡を示す正面図である。

【図６】従来の前掛眼鏡を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 前掛眼鏡 ３ レンズ部 ７ 眼鏡 ９ 補助レンズ部 １０ 弾性伸縮部材 １２ 引掛け片 １５ 支持枠 １６ 軸杆 １７ コイルバネ １９ 案内杆 ２０ 連結片 ２１ 連結片 ２２ 挿通孔 ２３ 摺動片 ２５ 案内孔

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 眼鏡に着脱可能に掛着される前掛眼鏡で
   あって、左右の補助レンズ部の上縁部分相互を弾性伸縮
   部材で連結してなり、該弾性伸縮部材は、一方の補助レ
   ンズ部の上縁部分に固定されて他方の補助レンズ部に向
   けて延長する支持枠と他方のレンズ部の上縁部分に固定
   されて前記一方の補助レンズ部に向けて延長する軸杆と
   を具え、前記支持枠は、所要間隔をおいて前後に平行し
   て配置された案内杆の先端相互を連結片で連結すると共
   に、該連結片には挿通孔が設けられ、又、両端部分に前
   後の前記案内杆が挿通せしめられて該案内杆に沿って摺
   動し得る摺動片が設けられており、又前記軸杆は、前記
   連結片の前記挿通孔を挿通して、軸杆先端部分が前記摺
   動片に固定されており、該摺動片と前記連結片との間に
   は前記軸杆が挿通するコイルバネが介装せしめられ、左
   右の補助レンズ部を離間方向に移動させることによって
   前記コイルバネが圧縮状態となるように構成され、又前
   記左右の補助レンズ部には、前記コイルバネの圧縮に伴
   う付勢力によって眼鏡の左右のレンズ部の外側の縁部に
   弾性的に引っ掛けられる引掛け片が設けられていること
   を特徴とする着脱容易な前掛眼鏡。
2. 【請求項２】 前記支持枠と前記軸杆と前記コイルバネ
   とが、正面視で略重なった状態となるように構成したこ
   とを特徴とする請求項１記載の着脱容易な前掛眼鏡。