JP3057605B2 - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

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JP3057605B2 JP1501169A JP50116989A JP3057605B2 JP 3057605 B2 JP3057605 B2 JP 3057605B2 JP 1501169 A JP1501169 A JP 1501169A JP 50116989 A JP50116989 A JP 50116989A JP 3057605 B2 JP3057605 B2 JP 3057605B2
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忠弘 大見
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は、例えば超高密度集積回路の製造に適した薄
膜形成装置に関する。
[背景技術] LSI技術の進展はめざましく、その集積度は年々増加
している。ダイナミック・ランダムアクセス・メモリ
(DRAM)を例にとると、3年で約4倍のスピートでメモ
リ容量が増大しつづけており、現在では4メガビットDR
AMの製品開発が終り、16メガビット、64メガビットDRAM
が研究開発の対象となり、盛んに技術開発がなされてい
る。
このような集積度の向上とともに単位素子の寸法は微
細化され、その最小寸法は、1μmからサブミクロンの
領域へと益々微細化が進んでいる。集積回路を構成する
各種デバイスの構造は基本的には様々な薄膜の積層構造
となっている。例えばMOSトランジスタは電極材料と、
絶縁物薄膜および半導体基板と三層構造でその主要部分
が構成されており、DRAMのメモリセルに用いられるキャ
パシタは、高誘電体薄膜を上下2つの電極材料ではさん
だ半導体三層構造となっている。
また不揮発性メモリ素子は半導体基板、絶縁薄膜、電
極材料、絶縁薄膜、電極材料の五層構造となっているな
ど、薄膜の積層構造がデバイスの最も重要な特性をこれ
らの薄膜の膜厚は益々薄いものになっていくため、これ
ら薄膜の特性がLSIの特性、歩留り、信頼性を決定する
大きな要因となってくるのである。
従って、今後の超高集積化を実現する鍵を握るのは高
品質な薄膜を形成する技術であり、かつ信頼性の高い薄
膜の積層構造を実現する技術である。さらに、これらの
プロセスは現在の900〜1000℃といった高温を用いるの
ではなく低温化が必要である。例えばAlを下の電極とし
て用いたキャパシタ構造をつくるには、例えばその上に
形成する絶縁膜、電極の形成温度はAlの融点(約630
℃)より低い、例えば500〜550℃以下で行なえるもので
なければならないし、望ましくは400℃以下である。ま
たN型やP型の不純物の分布を正確に制御するために
は、やはりプロセス温度は、700℃以下の低温にするこ
ともどうしても必要である。
それでは従来の薄膜積層構造実現の方法をDRAMメモリ
セルの製造工程を例にとり説明する。
第23図は従来技術により形成したDRAMメモリセルのメ
モリキャパシタ部2301の断面構造を示す模式図である。
この構造は、例えばシリコン基板2302上にフィールド酸
化膜2303を形成した後、メモリキャパシタ形成部分2301
のシリコン基板2302の表面を露出させ、例えば、900℃
の熱酸化により約100Å程度のSiO2膜2304を形成する。
その後、多結晶シリコン薄膜2305でCVD法により堆積
させ、所定の形状にパター二ングすることによりメモリ
キャパシタが実現されるのである。この工程では、シリ
コン基板2302表面を希HF溶液等のエッチングにより露出
させた後、熱酸化炉にウェハを入れて酸化膜を成長させ
る。その後ウェハを炉からとり出し、今度はCVD装置の
中にウェハを入れて多結晶シリコン膜2305を堆積させ、
これを所定のパターンに加工するのが普通である。
すなわち、通常の工程では積層構造を構成する各薄膜
はそれぞれ別個の装置で形成されるため、各薄膜の界面
は必ず大気に触れることになる。このために大気中のガ
スの吸着汚染物質の吸着等により界面が汚染され、薄膜
酸化膜の耐圧や特性は、必ずしも一定せずバラツクこと
が多かった。100Åの酸化膜は、1メガビットDRAMに用
いられる絶縁膜であり、4メガビット、16メガビットと
なると50Å、あるいはそれ以下の薄い膜が必要となり、
この界面汚染の問題は、薄膜酸化膜の絶縁耐圧不良や信
頼性を低下させる大きな要因となり益々深刻な問題とな
っている。
DRAMのキャパシタ絶縁膜2304としてSiの熱酸化膜(Si
O2)よりも誘電率の大きなシリコン窒化膜(Si3N4)薄
膜を用いる場合もあるが、シリコンを直接窒化してSi3N
4膜を形成することが非常に困難であるため、LPCVD法で
堆積させたSi3N4膜を用いている。
通常、堆積により形成した薄膜はシリコンとの界面の
特性が悪く、かつピンホール等の欠陥が多いために、シ
リコン表面を熱酸化した後、Si3N4膜を堆積させること
によりSiとの界面特性を改善し、Si3N4膜堆積後再び熱
酸化を行なうことによりピンホールの穴埋めを行なって
いる。このような工程では、最終的なキャパシタ構造は
Si・SiO2・Si3N4・SiO2・polySi(多結晶シリコン)の
5層の積層構造であり、大気にさらされる界面が4つも
存在することになり汚染の導入を防ぐことは非常に困難
となっっている。また、熱酸化は通常850〜900℃以上の
温度で行なわれるためプロセスの低温化はほとんど不可
能である。
今後の超高集積化を実現するためには、低温でしかも
界面に汚染物導入の全くないきわめて薄い薄膜の積層構
造を実現する技術を確立することが非常な重要となって
くる。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、例えば
超高密度集積回路の製造に適した薄膜形成装置を提供す
るものである。
[発明の開示] 本発明は、複数の減圧室と、これに接続された排気装
置とガス供給装置を有する薄膜形成装置において、ウェ
ハ表面に一切薄膜を堆積させることなく30eV以下の運動
エネルギをもったイオンを照射する手段を有した第1の
減圧室を少なくとも1つ有し、スパッタリングによりウ
ェハ表面に薄膜を形成する第2の減圧室を少なくとも1
つ有し、前記第1の減圧室と第2の減圧室との相互間の
ウェハ搬送を減圧状態を破らずに行なえる機構を有した
ことを特徴とする。
本発明は、複数の減圧室と、これに接続された排気装
置とガス供給装置を有する薄膜形成装置において、ウェ
ハ表面に一切薄膜を堆積させることなくイオンを照射す
る手段を有した第1の減圧室を少なくとも1つ有し、ス
パッタリングによりウェハ表面に薄膜を形成する第2の
減圧室を少なくとも1つ有し、前記第1の減圧室と第2
の減圧室との相互間のウェハ搬送を減圧状態を破らずに
行なえる機構を有し、 前記第1の減圧室および第2の減圧室にそれぞれター
ゲットホルダとウェハホルダを有し、前記ターゲットホ
ルダ並びにウェハホルダに高周波電力を供給する手段を
有し、前記第2の減圧室内に於いてはウェハホルダにタ
ーゲットよりも高い周波数の高周波電力が加えられ、か
つ前記第1の減圧室内のターゲットホルダに加えられる
高周波電力の周波数が、前記第2の減圧室内のウェハホ
ルダに加えられる高周波電力の周波数に等しいかあるい
はそれよりも大となるように構成されたことを特徴とす
る薄膜形成装置に要旨が存在する。
[図面の簡単な説明] 第1図(a)は本発明の一実施例を示す装置のシステ
ム図、第1図(b)は本発明の他の実施例を示す装置の
断面図、第2図は本発明の変形例を示す概念図、第3図
は第2図に示す変形例に係る装置を用いて形成した薄膜
構造を示す概念図、第4図(a)〜第4図(e)はスパ
ッタチャンバの模式図、第5図はスパッタチャンバと真
空排気装置およびガス供給装置との接続関係の一例を示
す概念図、第6図はガス中の水分濃度が表面荒さに与え
る影響を示す顕微鏡写真、第7図(a)は脱ガス特性の
実験装置を示す構成図、第7図(b)はその結果を示す
グラフ、第8図は、実験における配管の昇温タイムチャ
ート第9図は元素分布を示すグラフ、第10図はシール材
の一例を示す正面図および断面図、第11図はターゲット
材の交換を示すための機構図、第12図は周波数に対する
ターゲットの電流電圧特性を示すグラフ、第13図はター
ゲットの保持方法の例を示す概念図、第14図は高速ゲー
トバルブの例を示す概念図、第15図は本発明に係る装置
を用いSiウェハ上に形成されたAl薄膜の顕微鏡写真、第
16図は、電子線回折写真、第17図は本発明に係る装置を
用いて形成したCu薄膜におけるウェハバイアスとX線強
度との関係を示すグラフ、第18図は本発明に係る装置を
用いて形成した薄膜構造の断面概念図、第19図は、第18
図に示す構造におけるショットキー接合の電流、電圧特
性を示すグラフ、第20図は第18図に示す構造におけるウ
ェハバイアスとショットキーバリヤの高さとの関係を示
すグラフ、第21図は、(100)Si、ウェハに形成したSi
薄膜の反射電子線回折像を示す写真、第22図は本発明に
係る装置を用いて形成した配線構造を示す断面概念図、
第23図は従来例を説明するための図であり、DRAMメモリ
セルのメモリキャパシタ部の一面構造図である。第2図
〜第22図は本発明の実施例を説明する詳細な図面、第23
図は従来例を説明する図面である。
[実施例] 本発明の実施例を図面を用いて以下に説明する。
第1図(a)は本発明の第1の実施例を示す薄膜形成
装置のシステム構成図である。図の装置は、4個の減圧
室(プロセスチャンバ)を有しており、それぞれ金属薄
膜用スパッタチャンバ101a、絶縁薄膜用スパッタチャン
バ101b、クリーニングチャンバ101c、酸化チャンバ101d
と4つの異る機能を有している。102はウェハのローデ
ィングチャンバであり、ウェハを装置にセットする際に
用いられる。また103はアンロードチャンバであり、ウ
ェハを装置より取り出す際に用いられるチャンバであ
る。104はトランスポートチャンバと呼ばれ、上記の4
つのプロセスチャンバのそれぞれ所定のチャンバへウェ
ハを搬送するのに用いられるチャンバであり、ウェハ10
6cの搬送には例えば静電吸着型のウェハチャック114を
用いて行なわれる。すなわち、静電チャック114によっ
てウェハを得ること、例えば磁気浮上方式の搬送機構を
用いて所定のチャンバのウェハホルダ107a〜dの上にウ
ェハをセットする。これらのウェハホルダ107a〜dは、
静電チャックによりウェハを吸着保持し、次いで対応す
るプロセスチャンバのゲートバルプ105a〜105d(プロセ
スチャンバ101aのゲートバルプ105aは図示されていな
い)を開いた後、ウェハホルダ全体が上昇してウェハを
所定のプロセスチャンバ内に挿入するとともに、プロセ
スチャンバとトランスポートチャンバ104間の気密シー
ルを行なう構造となっている、第1図(a)では、丁度
金属薄膜用スパッタチャンバ101aにシリコンウェハ106a
およびウェハホルダ107aのセットされた状態が示されて
いる。
108a〜108dはターゲットチャンバと呼ばれ、それぞれ
真空を破ることなくターゲット材料109a〜109dを交換で
きるようになっている。各ターゲットには同調回路110a
〜110dを介してRF電源111a〜111dが接続され、さらにウ
ェハホルダ107a〜107dにも各々同調回路112a〜112dを介
してRF電源113a〜113dが接続されている。また同図には
図示されていないが、各チャンバには、真空排気装置が
接続されている。
第1図(a)ではターゲットとウェハが上下方向に対
向し、ウェハは下に、ターゲットは上に位置する構造を
示したが、もちろんこの配置に限ることはない。例え
ば、重量的に重いターゲットを下に、ウェハを上に持っ
てきてもよい。こうすれば、ターゲットを静電チャック
で保持する場合、静電チャックの電源電圧に一時的な変
動が生じて吸着力が弱った場合にもターゲットが落下す
るという事故は防げる。しかしウェハのカケラやウェハ
に付着したゴミがターゲット上に落下した場合には、タ
ーゲットを汚染し、スパッタ成膜された薄膜の膜質を著
しく劣化させるなどの問題を生じる。従って、例えば第
2図(a)に示したようにターゲット109aとウェハ106a
を左右方向に対向させる構造でとる方が有効である。こ
うすればウェハ、ターゲットともにダスト付着の問題が
ほとんどなくなる。
また、第2図(b)に示したように、ターゲット109a
を少し上方に傾けて配置する方式をとってもよい。こう
すれば、重量の大きなターゲットの保持が楽になるばか
りか、ウェハ表面へのダスト付着はなくなり、またウェ
ハからターゲットへのダストの落下もなくなるなど極め
て有効な配置である。
例えば、この装置で第3図に示したキャパシタ構造を
実現する方法について説明する。第3図のキャパシタ
は、シリコン基板301内に形成されたN+拡散層302上に、
絶縁膜303に設けた開口部を介してAl薄膜304、Al2O3膜3
05,Al薄膜306の三層構造を形成した構造になっており、
本発明の装置を用いて初めて実現されたキャパシタ構造
である。まずシリコンウェハ301上にN+拡散層302を形成
し、その上に絶縁膜303およびN+拡散層上に開口部を形
成したウェハ106eを用意し、これをローディングチャン
バ102内のウェハホルダ107e上に置く。ローディングチ
ャンバを真空引きした後、ゲートバルブ105eを開け、静
電チャック106cによりウェハを保持してトランスポート
チャンバ内へウェハを持ち込み、ゲートバルブ105eを閉
じる。
次いでウェハはクリーニングチャンバ101cへセットさ
れる。ここではN+拡散層302表面に形成されたごく薄い
自然酸化層や吸着分子層、特に水分の吸着分子層を低温
(150℃以下)で、しかも下地のシリコンに全くダメー
ジを与えないでとり除くことができる。
すなわち、RF放電により生じたArイオンをSi結晶にい
っさいダメージを与えないで(例えば数eVから30eV程
度、好ましくは5eV以下、より好ましくは2〜3eVの運動
エネルギで)シリコンウェハ上に照射するのである。こ
のように表面のクリーニングを行なうことは、Al薄膜30
4とN+拡散層302との良好な電気的接触をとる上で極めて
重要である。すなわち、その後いっさいの熱処理工程が
なくても理想的な金属−半導体接触が得られるのであ
る。このチャンバでの処理が終了するとウェハは金属薄
膜用スパッタチャンバ101aへ運ばれる。
この際、ウェハの搬送は真空排気されたトランスポー
トチャンバ104内において行なわれるため、ウェハは一
切大気にふれることがない。従ってクリーニングされた
シリコン表面は清浄な状態を保ったままで金属薄膜がそ
の上に形成されることになる。スパッタチャンバ101a内
ではAlのターゲット109aを用いて、スパッタリング法に
よりAl薄膜304がウェハ上に形成される。次いで、ウェ
ハは、酸化チャンバ101dに運ぼれる。ここではウェハを
300〜500℃の温度に加熱した状態で酸化ガスが供給さ
れ、Al薄膜表面に熱酸化により約50Å程度のAl2O3膜305
が形成される。この後ウェハは再びチャンバ101aに運び
込まれAl薄膜306が形成される。このようにしてAl−Al2
O3−Alの三層構造の形成されたウェハは再びトランスポ
ートチャンバ104内を搬送されてアンロードチャンバ103
内のウェハステージ107f上に戻される。ゲートバルブ10
5fを閉じた後アンロードチャンバ103を大気圧に戻しウ
ェハを装置外に取り出す。
以上が第3図に示した構造を実現するためのシーケン
スの一例であり、大気にさらされた表面のクリーニング
および界面を一切大気にさらすことなく多層薄膜構造を
実現できるのが本装置の大きな特徴である。
以上が本装置の構成と多層薄膜構造形成の概略を述べ
たものであるが、以下に装置各部の詳細、多層薄膜構造
形成の詳細な結果について説明し、本発明の作用・効果
について述べる。
第4図(a),(b)−1は、プロセスチャンバの1
つである、金属薄膜用スパッタチャンバ101aの構造を詳
しく描いた模式図であり、トランスポートチャンバ10
4、ターゲットチャンバ108a、ウェハホルダ107a、ゲー
トバルプ105a、ターゲット109a、ターゲットホルダ401
等も同時に描かれている。
また、第5図は同じく金属薄膜用スパッタチャンバ10
1aを中心に真空排気装置およびガス供給装置との接続関
係の一例を図示したものであり、図中の番号で第1図、
第4図と共通のものは同じ部番を付している。
一方、第5図に示すように、プロセスチャンバ101aに
は真空排気装置として例えば磁気浮上方式のローターを
持ったターボ分子ポンプ501およびそのバックアップと
してロータリーポンプ502が接続されている。503はオイ
ルトラップでありロータリーポンプからのオイルバック
を防いでいる。図に示した構成以外に、例えばターボ分
子ポンプを二段直列につなぐことにより、チャンバの到
達真空度をさらに高くする方式をとってもよい。また、
ガスを流してスパッタリング成膜を行なう時は、ガス負
荷に強いドライポンプ等に切り変える構造にしてもよ
い。
ドライポンプとは大気圧から高真空まで引くことので
きるように設計されたターボ分子ポンプである。高速回
転するロータを支え、かつロータの温度上昇をおさえる
ために、ボールベアリングが用いられ、これにオイルを
高圧でふきつけるまとにより摩擦を軽減するとともに熱
を逃がしている。このオイルが真空系に侵入して汚染を
生じないようにN2ガスを用いてシールしているが、万が
一にもN2ガスが運転中に止ると真空系に多大な被害をお
よぼすことになるので使用する際には充分な注意が必要
である。
トランスポートチャンバにも同様の真空排気系(50
1′〜503′)が接続されている。また図には示していな
いがターゲットチャンバも同様の真空排気系を備えてお
り、各チャンバには各々独立に真空排気ができるように
構成されている。504はガス供給装置であり、Ar,He,H2
等のガスをプロセスャンバ101aに供給できるようになっ
ている。例えばArガスは、常時一定流量(1〜5L(リッ
トル)/分)が流され、パージライン505によって系外
にパージされている。そしてスパッタリングを行なうと
きのみバルブ506を開け、そのガスの一部分がマスフロ
ーコントローラ507によって1〜10cc/分の小流量にコン
トロールされてプロセスチャンバ101aへと導入される。
このような方式ではなく、スパッタリングを行なうと
きにのみ、ガス供給系よりArガスをチャンバ101aに導入
し、それ以外のときにはガスを止めた状態に保持してお
くと、ガス配管内壁に吸着しているごくわずかの水の分
子が滞留しているArガス中に溶け込み、ガスの水分濃度
を高めてしまう結果となる。例えば、水分濃度が数10pp
b以上存在するArガスを用いてAlの薄膜をスパッタ成膜
すると第6図に示したように、水分量に応じて表面に荒
れが生じ、凹凸の激しい薄膜が得られる。このような薄
膜では精度よく微細パターを形成することができないた
め、デバイスの微細化に対応できないばかりが、大量の
電流を流したときのエレクトロマイグレーションに対す
る特性が弱く信頼性のよい配線を得ることができない。
しかるに、水分量が100ppb以下になると表面は平坦と
なり、エレクトロマイグレーション特性も大きなAl薄膜
が得られる。
本発明の装置に用いた、第5図に示すようなArガスの
供給方法を用いるとチャンバには常に水分量1〜2ppb以
下のArガスを供給することが可能となり、微細でかつ信
頼性の高い金属配線の形成が可能となる。ただし、長期
間にわたり装置を停止するような場合には、バルブ50
6′を閉じてArガスパージを止めてもよい。しかし、次
に流し出したときには、必ずパージライン505を介してA
rガスをパージし、充分水分量が低下したことを確かめ
てからバルブ506を開けてガスをチャンバに導入するこ
とが重要である。このためには例えば、パージライン50
5の先端部に水分計(露点計)をとりつけ、露点が−110
℃以下になることを確かめればよい。
スパッタリング成膜される薄膜を高品質化するために
は、成膜プロセス中に水分などの不純物分子の混入を徹
底的に排除することが重要である。そのためには、上で
述べたようなArガスの導入方式の採用が重要であるが、
それ以外にもチャンバ材料やガス配管材料表面からの脱
ガスを徹底的に小さくすることが重要である。第4図
(a)に示した装置のチャンバの壁材402および第5図
に示したガス供給装置504のガス配管は、例えばSUS304L
やSUS316Lより構成されているが、その表面はH2O分子の
吸着を少なくし、かつ脱離を容易にするための処理を施
すことが重要である。この処理には例えば次に述べるよ
うな方法を用いればよい。
最初にステンレス表面の加工変質層を伴なわない鏡面
研磨を行なうが、パイプの内面に対しては例えば電解研
磨を用い、チャンバの内面に対しては電解複合研磨等の
技術を用いて行なう。次いで水分の含有量1ppb程度以下
のArやHeを用いてパージを行ない、さらに400℃程度ま
で昇温してパージを行い、表面に吸着しているH2O分子
をほぼ完全に脱離させた後、やはり水分の含有量が1ppb
程度以下の純酸素を流し、400〜550℃に昇温して内表面
の酸化を行なう。このようにしてステンレス表面を熱酸
化することにより得られる酸化被膜は、従来の硝酸等を
用いて形成した不動態膜にくらべ、HCl,Cl2,BCl3,BF3
の腐食性ガスに対し優れた耐腐食性を有するだけでな
く、プロセスに有害な水分子の表面吸蔵が少なく、かつ
脱離特性がよいなど、数々の優れた特徴を有している。
次にこの不動態動膜の脱ガス特性についての実験結果
を示す。実験は全長2mの3/8インチ径のパイプについて
行なったものである。実験装置の構成を第7図(a)に
示す。すなわち、ガス純化装置601を通したArガスを1.2
L/分の流量で試料のSUSパイプ602を通しガス中に含まれ
る水分量をAPIMS(大気圧イオン化マス分析装置)603に
より測定した。
常温でパージした結果を第7図(b)のグラフに示
す。テストしたパイプの種類はパイプの内面を電界研磨
したもの(A)、電界研磨後硝酸による不動態化処理を
行なったもの(B)、および酸化処理により不動態膜を
形成したもの(C)の3種類であり、第7図(b)では
それぞれA,B,Cの線で示されている。各パイプは相対湿
度50%、温度20℃のクリーンルーム内に約1週間放置し
た後、本実験を行なった。
第7図(b)のA、Bから明らかなように、電解研磨
管(A)硝酸による不動態化処理をした電解研磨管
(B)のいずれも多量の水分が検出されているのが分か
る、約1時間通ガスした後もAでは68ppb、Bで36ppbも
の水分が検出されており、2時間後も水分量はA、Bそ
れぞれ41ppb,27ppbでなかなか水分量が減少しないのが
分かる。これに対し、酸化処理による不動態膜を用いた
Cでは、通ガス後5分後には7ppbに落ち、15分以降はバ
ックグラウンドのレベルが3ppb以下になってしまった。
このようにCは極めて優れた吸着ガスの離脱特性を持っ
ていることが分かった。
次に、テスト用のパイプ602を電源604により通電加熱
し、図8に示す昇温タイムチャートに従ってパイプの温
度を変化させる。温度を室温から120℃、120℃から200
℃、200℃から300℃と変化させたときに出てくる水分量
の平均値をまとめたものを第1表に示す。この結果から
も明らかなように酸化処理を施したステンレス表面は他
にくらべて1ケタ程度水分の放出が少ないことが分る。
このことは水分の吸着量が少なく、また容易に水分を離
脱できることを意味しており、超高純度ガス供給に最適
のものであることが分る。以上はSUSパイプについての
実験結果により説明したが、酸化による不動態化処理の
優れた特性について説明したが、真空チャンバの内面処
理についても同様の優れた特性が得られる。すなわち、
本装置の真空チャンバ(例えば、101a,104,108aなど)
では、ベーキング後は10-11〜10-12Torrの真空度が実現
されており超高真空装置としても非常に優れた特性を持
っていることが分った。
次に、ステンレス表面を酸化して得られる酸化被膜に
ついて説明する。表2は、SUS316L,SUS304Lを超高純度
酸素で酸化した場合、表面に形成される酸化膜の膜厚及
び屈折率を酸化温度と時間の関係として示したものであ
る。注目すべきことは、酸化膜厚は時間には依存せず、
温度だけで決っているということである。これはSUSの
酸化がCabreraとMottのモデルで説明されるプロセスで
進行していることを示唆している。すなわち、温度を制
御し一定とすれば所望の膜厚まで酸化膜が成長するた
め、膜厚が均一で、かつ、ピンホールのない緻密な酸化
膜を形成することができる。
第9図は、SUS316Lを500℃で約1時間酸化した後、表
面の元素分布をESCAでしらべた結果を示すグラフであ
る。表面付近でFeの濃度が高く、深い部分でCrの濃度の
高くなっていることが分る。
このことは表面付近ではFeの酸化物が、酸化膜とSUS
基板との界面近くではCrの酸化物がそれぞれできている
2層構造になっていることを示している。このことは、
ESCAスペクトルのエネルギー分析の結果、表面付近のFe
では酸化物形成によるケミカルシフトがみられ、これが
深い部分ではなくなり、またCrは深い部分でのみ酸化物
形成によるケミカルシフトがみられることからも確認さ
れる。これまでSUSの酸化でこのような2層膜が形成さ
れたという報告はなく、かかる膜が形成された減圧装置
が優れた耐腐食性および吸着ガスの脱離特性を示すメカ
ニズムはまだ明らかではないが、この緻密な2層膜の形
成によるものであると考えられる。なお、ここでは膜厚
として100Å程度のものを用いたが50Å以上であれば同
様の効果が得られる。ただし、50Å以下の膜厚ではピン
ホールが発生し、耐腐食特性が劣化するので膜厚は50Å
以上とすることが好ましい。
また、緻密な酸化膜を形成するには、SUS表面の加工
時に変質した層を除去し、かつ表面を平坦にすることが
重要である。本実施例では表面粗度としてRmaxが0.1〜
0.7μmのものを用いているが、実験の結果、半径5μ
mの円周内での凸部と凹部の高さの差の最大値が1μm
程度までは、十分よい不動態膜が形成されることが分っ
ている。
以上のような不動態化処理を行なうことにより、チャ
ンバを超高真空対応できるだけでなく、腐蝕性ガスに対
しても十分に耐久性をもたせることができた。このこと
により、例えばチャンバ内のクリーニングのために、チ
ャンバの温度を上げた塩素系のガスを流すことによって
壁面に付着した反応生成物の堆積物を除去することも可
能となった。チャンバ内面が平坦で緻密な不動態膜が設
けられているため付着物の付着力がきわめて弱いこと
も、このガスエッチングを容易にしている。このような
クリーニングが不要の場合は、例えば、軽量で、超高真
空に適したアルミ合金製のチャンバを用いることも有効
である。ターゲット材料も、十分不純物を除去して超高
純度にした後、真空溶解により酸素などのガス成分を除
去している。
次に、第4図(a)によりウェハホルダ107aについて
説明する。ホルダ全体はベロー403によってチャンバ外
壁につながっており、上下の移動が可能となっている。
シリコンウェハ404を静電チャック電極405上に吸着した
状態で上下移動しウェハをプロセスチャンバ101aへ出し
入れする。例えば、ウェハをプロセスチャンバに装填す
る場合には、ウェハホルダ107a全体が上昇し、オーリン
グ406をチャンバのフランジ面407に圧着させることによ
りプロセスチャンバ101aとトランスポートチャンバ104
の間の気密シールも同時に行なう構造となっている。
ここではシール材としてオーリングを用いる場合を示
したが、脱ガスの少ない金属のシールを用いる方がより
有効である。この場合、金属のシールは何回もの着脱操
作に対し弾性を保持し、かつ優れたシール性を有するも
のを用いることが好ましく、たとえば第10図(a),
(b)に示したような、弾性を有する樹脂製のオーリン
グ1001を、弾性の範囲内で伸縮する(すなわち、塑性変
形が生じないような)Al,Ni,SUS316L、Niコートのステ
ンレス等の金属製の板バネ状のリング1002で挟んだもの
を用いることが有効である。この場合、シール面は金属
表面(この表面はRmax0.2μm以下の鏡面としておけば
リークをより一層低減を計ることが可能となる)の接触
によって保たれ、シールを保持する圧着力は、ゴム1001
のオーリングによって供給されるため、すぐれた気密保
持が得られるばかりでなく、くり返し使用が可能であ
る。
なお、板バネ状のリング1002の開口部1003は真空度の
低い側に設けることが好ましい。さらに、ゴム1001に
は、内部1004と開口部1003とを連通する切欠を設けてお
けば内部1004へのガスの滞留を防止することができるの
でより好ましい。この切欠はリング1002を加圧したとき
潰れてしまい、内側1004は封止状態となる。板に、内部
1004と連通する孔を設けておいてもよい。
なお、第10図(a),(b)の変形例として第10図
(c),(d)に示すものを用いてもよい。第10図
(c)に示すものは、2枚の板をその端において溶接し
て板バネとし、またフランジ面との当接部を平坦とした
ものである。この当接面はRmax0.2μm以下の鏡面とす
ることが好ましい。さらに、第10図(d)は、板の両端
をともに溶接し、板バネ状のリング1002の内部を密封し
た例である。この例では、ゴム1001からの外部へのガス
放出がまったく無くなるためより好ましい。
ウェハホルダ107aがトランスポートチャンバ内で待機
している状態では、ゲートバルブ105aによって開口部を
シールし、プロセスチャンバとトランスポートチャンバ
間の気密が保たれる。
このシールには、オーリング408を用いてもよいが、
第10図に示したような金属シールを用いればさらに有効
である。またその他のシール方法を用いても十分な気密
が保たれるならば問題はない。
いずれにせよ、伸縮性の材料によって真空シールを行
なう際に重要なことは、例えば第4図(a)において40
7とフランジ面406′フランジ面の相対的な位置関係は、
シール部品406とは無関係に決まるような構造をとるこ
とである。
つまり、406を押しつぶす力によって位置が決まるも
のではなく、第4図(c)に拡大図で示したように、変
形しないストッパ4201を入れ、これにより常に相対位置
一定となるようにするのがよい。こうすることにより、
オーリング406は常に一定の力で圧縮されることにな
り、安定したシール特性が得られる。もちろんオーリン
グの代わりに第10図のようなメタルリングを用いる場合
も同様である。
ここで述べたストッパ4201はフランジ面(407あるい
は、406′)の加工に際し、直接形成してもよいが、あ
るいはリング状のものをあとから取り付けてもよい。ま
た高真空側にデッドゾーンができないように、このスト
ッパは、真空度の低い側に置くのがよい。
さらに、上下運動する406′には、上下運動のガイド
を設け、シール部品を圧縮するに際し、横方向に決して
ずれないようにすることが重要である。
405はウェハ保持用の静電チャック電極であり、例え
ば、ステンレス、MoやTiなどの金属でできており、その
表面には絶縁性の被膜409が形成されている。絶縁性被
膜は、例えばAl2O3,AlNをプラズマ溶射で電極表面に形
成し、その表面を研摩により平坦化してある。厚さは例
えば10〜100μm程度のものを用いている。ウェハ404と
電極405の間に数100Vの電位差を与えることによりウェ
ハは1kg/cm2以上の力でウェハホルダ上に吸着させるこ
とができる。通常、真空中で単にウェハをステージに置
いた場合、ステージとの接触は三点でしか接触しておら
ず、正確なウェハ温度の設定はこれまで不可能であっ
た。
しかるに本装置では、強力な力でウェハがステージに
吸着されるためウェハの温度コントロールが極めて正確
に行なえるようになった。ウェハには金属電極410によ
り電位が与えられ、410はもちろん405からは絶縁され、
系外の電源に接続されている。図では、ウェハの電位は
ウェハ中心部より電極410でとる構成となっているが、
これは周辺部からとる構成にしてもよい。周辺からとる
場合の方が、ウェハの温度コントロールに際し、図のよ
うにウェハホルダの真中に穴の開いている場合にくらべ
て面内の均一性が実現し易いというメリットがある。ま
た電極405全体は、絶縁ガイシ411によりチャンバからは
電位的に絶縁されている。さらに電極405には412によっ
て外部から周波数fWの高周波電力が供給されている。
電極405、ウェハ404と外部電源との接続関係の一例を
第4図(b)に示した。第4図(b)において第4図と
同一の番号を付したものは同じ部分を示している。4101
は静電チャック用の直流電源であり、高周波をカットし
直流電位のみを供給する高周波フィルタ4102を介して静
電チャック電極405とウェハ404の間に直流の電位差VC
与えている。また4103は周波数fWが例えば100MHzのRF電
源であり、整合回路4101、ブロッキングコンデンサ4105
を介して導入電極412によりウェハに高周波電力が供給
されている。この高周波電源4103の出力を例えば数W〜
数10Wの範囲で変化させることによりウェハ404の直流電
位を所定の値に設定できるようになっている。あるいは
整合回路4104の整合条件を変化させることによってもウ
ェハの直流電位を変化させることができる。
ウェハの表面が例えばSiO2のような絶縁膜で覆われて
いてもその表面の直流電位はウェハの電位とほぼ同じと
なる。なぜなら、SiO2膜により形成されるコンデンサ容
量は、ブロッキングコンデンサ4105に比べて非常に大き
いため、高周波による自己バイアスは、ほとんどこのコ
ンデンサ両端に現われるためである。
従って、ウェハの電位を高周波フィルタを介して電圧
計でモニタし、これをRF電源のコントローラ、あるいは
整合回路のコントローラにフィードバックすることによ
りウェハ表面の直流電位を一定の値に正確にコントロー
ルすることができる。このように設定したウェハの電位
により、プラズマからウェハ表面に入射するイオンのエ
ネルギを所望の値に正確にコントロールすることができ
るのである。
一方、ターゲットには異なる周波数fT(例えば13.56M
Hz)の高周波が与えられているためターゲット電極401
とウェハホルダ電極405との容量結合により、ウェハがf
rの周波数でもふられることになる。
4106は周波数fWに対しては充分高いインピーダンスを
保ち、周波数fTの高周波を短絡する回路であり、これに
よってウェハの直流電位は、ウェハホルダに加えられる
周波数fWの高周波のみによってコントロールされるよう
になる。この回路は、例えばLとCの並列共振回路を用
い、 2πfW=1/(LC)1/2 としておくとfWの高周波に対してのみ開放となるが、そ
れ以外の周波数に対してはCを充分大きくとっておくと
短絡となり所望の機能を有することができる。ウェハホ
ルダ405にはある程度の直流電位が生じなければならな
いのであるから、上記LC並列回路には充分大きな容量を
有するコンデンサを直列に接続する。
ウェハ表面に導電性薄膜が形成され、かつその薄膜が
ウェハと電気的につながっている場合には、ウェハの電
位を直接直流電源でコントロールしてもよい。このよう
な場合には、例えばスイッチ4107を入れ直流電源4108に
よってウェハの電位、すなわち、ウェハ表面の電位をコ
ントロールすることができる。
第4図(a)において413はヒータであり、電流を流
すことにより、ウェハホルダの電極405を所定の温度に
加熱するために用いられる。この場合、ウェハ404は電
極405に静電チャックにより強力な力で吸着しているた
め、電極と同じ温度に、均一に加熱することができウェ
ハ温度を正確にコントロールすることができる。また、
414はファイバ温度計であり、黒体輻射の発光を光ファ
イバで引き出して温度を計測するものであり、RF等のノ
イズに全く左右されないで正確に温度測定を行なうこと
ができる。この測定結果をヒータのコントローラにフィ
ードバックすることにより正確な温度制御が行なえる。
ここではヒータを用いる加熱方式についてのみ説明し
たが、例えば多数のプラズマトーチにより放電加熱を行
ない、各々の放電電流をコントロールすることによりさ
らに精密な温度分布の制御を行なってもよい。
本装置の大きな特徴の1つは、プロセスチャンバ内に
は、ウェハの搬送機構をはじめ、ウェハの加熱機構等、
汚染源と考えられるものは一切入れていないことであ
る。これにより、プロセスチャンバを高清浄に保ち、高
品質な薄膜形成が可能となっている。さらに、加熱機構
は、完全に真空系から切り離し、大気中あるいは常圧状
態におかれているため、汚染発生の心配が全くないばか
りか均一な加熱が容易になっている。
次に、第4図(a)に基づきターゲットホルダ401に
ついて説明する。415はホルダ電極であり、ステンレ
ス、TiあるいはMo等の金属からできておりその表面は例
えばAl2O3,AlNやSiO2等の絶縁薄膜で覆われており、静
電チャックとなっている。金属ターゲット109aは、電極
416により裏面より電位が与えられ、ホルダ電極415との
間に生じた電位差により静電吸着し、保持されている。
420は絶縁物でありホルダ電極415をチャンバから電気的
に絶縁している。その他ターゲットホルダの機構は、ウ
ェハホルダ107aとほとんど同じであり詳しい説明は省略
する。
417はマグネトロン放電のための磁石であり、418はタ
ーゲット冷却のための冷媒を流すパイプである。なお、
このグラウンド・シールドはターゲットの径をターゲッ
トホルダの径よりも大きくすれば設けなくともよい。ま
た419はターゲットホルダがスパッタされるのを防ぐた
めのグランド・シールドである。このグランド・シール
ドはウェハホルダ107aの説明の際には述べなかったが、
ウェハホルダに対しても同様に設けてよいことは言うま
でもない。
またこのターゲットホルダ401もウェハホルダ107aと
同様ベローシール420を有しており、これにより上下に
移動することができる。ターゲット交換の際には、ウェ
ハホルダ全体がベローを収縮させながら上昇し、ゲート
バルブ(図示せず)がウェハホルダの場合と同様に開口
部を閉じる構造となっている。そして、ターゲット材は
例えば第11図に示すような機構によって交換される。
第11図(a)は、例えば3つのターゲット材1101,110
2,1103を保持する円板状のターゲットストッカー1105で
あり、一部に切り欠き部1104を有している。同図(b)
はX−X′での断面を示しており、401は第4図(a)
に示した静電チャック方式のターゲットホルダであり、
ベロー420を有し上下に移動する。このターゲットホル
ダ401に、例えば1102のターゲットを装着する場合に
は、ターゲットストッカ1105を回転軸1106のまわりに回
転させ、静電チャック方式のターゲットホルダ電極415
の直下にターゲット1102をもってくる。
ついで、電極を下降させ、ターゲットホルダにターゲ
ット1102を静電吸着させる。この際、ホルダ電極415は
上下方向のみの運動しかしないため、ホルダ電極と415
とターゲット1102の面を正確に一致させるためには、例
えば1107のような板バネをターゲットストッカ1105に配
置し、ターゲットホルダ401がターゲット1102を押しつ
ける力によって面1102がホルダの面と一致するように自
由度をもたせることが好ましい。
しかし、板バネ構造では面の動きにつれてターゲット
表面がバケ材でこすられる結果となり、パーティクルの
発生や、ターゲット表面の汚染が問題となる場合があ
る。従って、ターゲットストッカ1105のターゲット保持
機構に何らかの自由度を持たせた構造とすることが望ま
しい。その一例を同図(d)に示す。
ターゲットを吸着したホルダ電極415は再び上昇し、
切り欠き部1104がホルダ電極の下にくるように、ターゲ
ットストッカを回転させる。ホルダ415はこの切り欠き
部より下に伸び、プロセスチャンバ101aにターゲットを
挿入し、第4図のような配置となる。
このターゲットのロードロック交換機構は、第4図に
示した金属薄膜用スパッタチャンバ以外にも同様に用い
られることは言うものでもない。
ターゲット1103が、例えば絶縁物の場合は、例えば第
11図(c)に示したように、その裏面に金属などの導電
性材料1108を設ければよい。これは金属板を貼り付けて
もよいし、あるいは金属薄膜をスパッタリングなどで形
成してもよい。
また、ターゲットストッカーは、円板状である必要は
なく、直線状にターゲットを配置し、左右、前後等にス
ライドする形式でもよいことはもちろんである。
また、第1図の各プロセスチャンバ(101a〜101d)の
各々に対し別個に設けてもよいし、あるいはターゲット
チャンバ108a〜108dをすべて1つの共通のチャンバと
し、共通のストッカを設けてもよい。またターゲットス
トッカにおけるターゲットの保持は、第11図のように重
力により保持する方法をとってもよいし、あるいは静電
チャックや機械的な保持方法を採用してもよい。特に、
第2図(a)のようなターゲットとウェハの配置をとる
場合には、このような保持方法が適している。
これまでターゲットは、スパッタ中の温度上昇が激し
いため、冷却パイプ(第4図(a)418)を用いてター
ゲットホルダ裏側から強制冷却していたが、ターゲット
からホルダへの熱の伝導をよくするため通常ホルダにネ
ジ等を用いて強力な力で固定することが必要であった。
従って、ターゲット交換は、プロセスチャンバ101aの
真空を破って行なうのが普通であり、ターゲット材が損
耗したときに交換するのみであった。従って1つのチャ
ンバでターゲット真空を破らずに交換できる機構を備え
たスパッタ成膜装置は皆無であった。しかるに本装置で
は静電チャックを用いたターゲットホルダの導入によ
り、容易にターゲット交換ができるようになったため、
1つのチャンバで多種類の材料の成膜が可能となり、装
置の機能を大幅に拡大することができた。されに重要な
ことは、ターゲットをネジ止めしなくてもよくなったこ
とである。
通常ターゲットのネジ止めはターゲット表面から行う
ため、ネジの材料がスパッタされて汚染の原因となって
いた。そのためターゲット材料と同じ材料で止めネジを
つくっていたが、加工が困難になるなどの問題を生じて
いた。特にターゲット材料を6N〜7N以上の純度まで高純
度化すると、1つ1つの結晶粒の大きさが数ミリ以上に
大きくなり、加工の際に結晶粒界にそって割れるため複
数な加工が不可能であった。そのため、ネジのような細
かい加工の必要とされる部品は、3N程度まで純度を下げ
た材料を用いざるを得なかったのが現状である。
しかるに本装置では静電吸着方式のホルダを用いるた
めネジなどは一切不要であり、ターゲットの形状も単純
な円板形状でもよいなど加工が極めて簡単であるので、
いくらでも高純度の材料を用いることができるばかりで
なく、ターゲット製作に際していわゆる削りしろが少な
くてすむなど高価な高純度ターゲット材料を無駄なく使
うことができ、経済効果も非常に大きくなった。
また、従来は、ターゲットとして厚みが大きいものを
使用せざるを得なかったが、厚みが大きいターゲットを
使用すると、その後方に磁石を設けた場合、ターゲット
が磁力が吸収してしまい、成膜空間の磁界が弱まってし
まう。しかるに本装置では薄いターゲットを用いること
ができるため、成膜空間に強い磁界を与えることが可能
となり、ひいては良好な膜質を有する薄膜を高速度で形
成することが可能となる。
第4図(b)において、静電チャックの電極415とタ
ーゲット109aの電位差は、高周波フィルタ4102を介して
接続された直流電源4109により与えられている。ターゲ
ット電位は電極4110で直接供給されており、図では中心
部においてコンタクトをとっているが、これは例えばタ
ーゲットの周辺部からとってもよい。電源4109は、停電
等の際にターゲットの落下を防止するためにバッテリー
をバックアップに用いる等の方法を採用するのがよい。
ターゲットの直流電位はRF電源4113によって発生する
自己バイアスを用いてもよいが、ターゲットが金属材料
の場合は、例えばスイッチ4111を閉じて直流電源4112を
接続し、これにより電位を制御することも有効である。
4116は4106と同様の機能をもつ回路であり、RF電源4113
の周波数fTに対してのみ開放となり、その他の周波数に
対してはほとんど接地となる回路である。ただし直流的
には開放されている。ウェハの電位を制御するための高
周波電源(周波数fW)の電力は通常は小さいから、4116
は必ずしも設けなくてもよい。
通常、4113には例えば13.56MHzのようなウェハに接続
されるRF電源4103のにくらべ周波数の低いものを用いる
のがよい。それは、ウェハにくらべターゲットに大きな
自己バイアスを生じさせ、大きなスパッタ速度を得るた
めである。直流電源4112によりターゲット電位を制御す
る場合はその限りではない。
第12図は、14MHz,40MHz,100MHzの3つの異なる周波数
に対するターゲットの電流電圧特性を示したもので、第
4図(b)で4111のスイッチを閉としVTの関数として直
流電源4112に流れる電流値をプロットした実験データで
ある。図で電流値が0となる点(横軸との交点)が自己
バイアス値、つまりスイッチ4111を開放したときに現わ
れるターゲットの電位に相当している。図から明らかな
ように周波数を大きくすることにより自己バイアス値は
小さくなっているのが分る。
従って、本発明の実施例ではターゲット側に低い周波
数(fT)のRF電源を用いてスパッタ速度を大きくし、ウ
ェハ側には高い周波数(fW)のRFを用いてウェハのバイ
アスを小さくし、ウェハ基板へのダメージを小さくする
とともに成膜する薄膜の性質をコントロールできるよう
にしてあるのである。実際の薄膜の膜質のコントロール
については後で述べる。ここではfT=13.56MHz,fW=100
MHzとしたが、これは一例であり、他の周波数の組合せ
を用いてももちろんかまわない。
また、静電チャック方式のターゲットホルダとして第
4図(b)−2に示すものを用いてもよい。すなわち、
第4図(b)−2では、RF電力は、薄い絶縁膜409を挟
んで容量結合でターゲットホルダ電極415に入力される
一方、直流電源4109は高周波フィルタ4102を介して単独
でターゲットホルダ電極415に入力される。このような
方式とすれば4116等の回路に用いるコンデンサに大きな
直流電圧がかかることを防止することができ信頼性が向
上する。なお、ウェハホルダについても同様の構成をと
ればよい。
以上の説明では、直流電源によりターゲット(あるい
はウェハ)の電位を制御する場合について述べたが、直
流電源によらずに制御を行う場合を第4図(d)に基づ
いて説明する。第4図(d)に示す場合は、 2πfW=1/(L1C11/2 2πfT=1/(L2C21/2 の条件を満たすようにLC回路を設けておくと、ウェハ側
からみた周波数fWに対するインピーダンスを0となりfW
に対しては短絡となり一方、ターゲット側からみたfT
対するインピーダンスは0となり、fTに対しては短絡と
する。従って、たとえば、fTを13.56MHzにとっておく
と、13.56MHzがウェハにのることを防止することがで
き、ウェハをたたくイオンエネルギーを正確に制御する
ことができるようになる。なお、LC回路は第4図(e)
に示すように対称的に設けることが好ましい。
以上、ターゲットの保持方法として静電チャックを用
いる方法について述べたが、これ以上の方法(たとえ
ば、磁力により吸着を行う方法)を用いてもよいことは
言うまでもない。
第13図(a)は静電チャック以外の方法で、かつター
ゲットのロードロック交換可能な保持方法について説明
する図面である。
1301はターゲット材料であり、その裏面には、例えば
鉄、ニッケル、クロム等の薄板1302がはりつけてある。
1303は磁石であり、この磁気力により薄板1302を引きつ
け、これによりターゲットをターゲットホルダ1304に吸
着させる方式である。ターゲット1301と薄板1302は例え
ば薄板の裏面からネジ止めしてもよい。こうすればター
ゲット表面にネジ材のでることがないので汚染の問題が
ない。
またさらに、磁石1303はマグネトロン放電のための磁
石(第4図(a)417)を兼ねてもよい。これは永久磁
石でもよいが、ターゲットの着脱を容易にするため電磁
石とし、励磁電流をオン・オフすることによりターゲッ
トの着脱を行なってもよい。
あるいは、同図(b)に示したように、ターゲット13
01の裏面に薄板1302をとりつけるかわりに、例えば永久
磁石1305を直接とりつけ、これとホルダ1304の裏面にお
かれた磁石1303との間の磁気力により吸着してもよい。
この方法の大きな特徴の1つはターゲットのすぐ後ろ側
に永久磁石1305が配置されているためターゲット表面で
大きな磁界が形成され、低ガス圧下でも効率よく放電が
起こり、イオン密度を高くできてターゲットのスパッタ
速度を大きくできる点である。
以上金属薄膜用スパッタチャンバ(第4図(a))の
詳細な説明は終る。以上の説明ではふれなかったが、ス
パッタチャンバ内には例えば通常よく用いられるターゲ
ットのシャッタ等の機構も設けてもよいが、本発明の装
置では必ずしも必要ではない。すなわち、装置全体が超
高真空対応となっており、かつ、超高純度ガスを用いて
いるため頻繁にターゲット表面のクリーニングを施す必
要がないからである。
必要な場合は、ゲートバルブ105aを閉じた状態で行な
えばよい。また表面の汚染層は、ごくわずかの水分吸着
層であるから、RF電源4113のパワーを充分小さくし、タ
ーゲット材料109aのスパッタリングの閾値以下のバイア
ス値で表面のスパッタをすればよく、こうすればターゲ
ット材料が不必要にチャンバ内表面に堆積することがな
い。
次に、クリーニングチャンバ101cの構成について詳し
く説明する。基本的な構造は、金属薄膜形成用チャンバ
101aと同じであるので第4図(a)、第4図(b)を用
いて説明する。
この場合、たとえばターゲット材109aは、Al2O3,Si
O2,Si3N4,AlNなどスパッタリングの生じる閾値が比較的
大きなものを用いる。またターゲットに加えるRF電源41
13の周波数は金属薄膜用に用いる13.56MHzよりも大きな
値、例えば100MHzを用いてもよい。しかし、自己バイア
ス値を10〜20V程度とし、しかも高密度なプラズマを発
生させるためにはもっと高い周波数、例えば200MHzある
いはそれ以上の周波数を用いるのがよい。
ウェハの電位を精密に制御するためには、ターゲット
側に入る高周波で、ウェハサセプタ電位がふれないよう
にすることが重要である。従って、fTとfWは整数倍の関
係にはないようにすることが重要である。従って、fT
100MHzなら例えばfW=210MHzとする。こうすればターゲ
ット材料109aを一切スパッタリングすることなく高密度
のArイオンを生成することができる。こうして得られた
Arイオンはウェハホルダ405上に置かれたウェハ404表面
に照射される。このArイオンの照射エネルギは、4103の
RF電源によりウェハに発生した自己バイアスで決まる。
クリーニングはシリコンやその他の材料表面に形成され
た、ごく薄い自然酸化膜層や吸着分子層、特に水分の吸
着分子層が主であるので数eVからせいぜい30eV程度の運
動エネルギのAr粒子を照射してやればよい。
従って、ウェハに発生する自己バイアス値を数Vから
30V程度にするようにRF電源4103や整合回路4104を調節
する必要がある。このような比較的小さな自己バイアス
値を制御性よく発生させるには、RF電源4103の周波数は
大きな値、例えば100MHzを用いればよい。もちろん200M
Hzやそれ以上のものを用いてもよいが、ターゲットの周
波数fTとは異なる値を用い、ターゲットとウェハ間に干
渉が生じないようにすることが重要である。つまりター
ゲットとウェハの直流電位がそれぞれ独立に最適の値に
コントロールできるようにするためである。
ターゲット109aとしては、絶縁物を用いる場合につい
てのみ述べたが、これは例えばSi等の導電性を持った材
料であってもセルフバイアスの値がスパッタリングの生
じない充分低い値に設定することができればよい。また
特にターゲット材料109aと頻繁に交換する必要がないの
でターゲットのロードロック交換機構は必ずしも装備し
なくてもよい。
使用するガスはArでもよいが、H2,He等のガスを用い
てもよい。特にArガスをベースとしてH2を添加したガス
を用いてクリーニングを行なうと、Arイオンの照射によ
って水分の吸着分子層を除去するとともに、Si表面に吸
着している炭素原子もHイオンにて有効に除去すること
ができる。ガス中にわずかでもH2OやO2等の不純物分子
が混入していると、逆に表面を汚染させる結果となるの
で超高純度ガス供給系(第5図504)を用いることが重
要である、しかし、もしも用いるガス系が充分配慮され
たものではなく、ごくわずかのH2OやO2等の不純物分子
を含んでいる場合にはArガスに例えば1〜30%のH2を添
加することが有効である。プラズマ雰囲気中で生成した
酸素のラジカルは試料表面と反応する前にHと結合する
からである。
このようにH2ガスを添加するのは、なにもクリーニン
グチャンバ101cに限ったことではなく、当然101a,101b
等の薄膜形成用のチャンバにおいても同様の効果がある
ことはいうまでもない。
以上説明したクリーニングチャンバは試料表面に数eV
から30eV程度の小さな運動エネルギを持ったイオンを照
射できる機能を有しており、多層薄膜構造を作成するに
際し、良好な界面を得るために非常に重要である。しか
もこのように低エネルギイオンを用いるため、下地の基
板にダメージを与えることは一切ない。特にこのクリー
ニングは基板の温度を上げる必要がなく、常温で行なえ
るのが大きな特徴である。従ってヒータ413のヒーター
は装備しなくてもかまわない。
以上の説明については、ウェハサセプタにRF4103を印
加する場合を例として説明したが、Arイオンのエネルギ
をより正確に制御するためには、第4図(d)に示す回
路とすることが好ましい。すなわち、2πfT=1/(LC)
1/2(fTはターゲットに印加するRFの周波数)となるよ
うにL,Cの値を選んでおく。このようにするとLC回路は
並列共振状態となり、ウェハホルダーからアースをみた
場合、そのインピーダンスは∞となり、ウェハの電位は
限りなくプラズマの電位に近づく。すなわち、ウェハを
照射するArイオンのエネルギーは0に近づく。したがっ
て、L,Cの値を上記条件を満たす値よりも少しずらして
やるとArイオンのエネルギーを0〜5eVの範囲でも正確
に制御することができるようになる。
本クリーニングチャンバを用いた効果については後で
実験データを示しながら説明する。
次に、酸化チャンバ101dについて詳しく説明する。酸
化チャンバも基本的な構成は、金属薄膜用チャンバ101a
と同じであるので、やはり第4図(a)第4図(b)及
び第5図を用いて説明する。このチャンバには、ガス供
給系504より超高純度のアルゴンおよび酸素ガスが導入
できるようになっている。例えばAlの酸化を行なう場合
には、ヒータ413を用いてウェハを加熱し、ウェハの温
度を例えば100℃〜450℃の範囲の任意の値に設定するこ
とができる。
表面にAl膜を成膜されたシリコンウェハ404を、高純
度酸素ガス雰囲気で、例えば400℃に約1時間加熱する
ことにより表面に約30ÅのAl2O3薄膜をAlの直接熱酸化
により形成することができる。この膜厚は、酸化時間を
長くしても増加せずほぼ一定の値を示す。Alの直接酸化
は、まずチャンバ内に酸素ガスを導入し大気圧の状態で
ウェハの温度を上昇させてもよいし、あるいは真空中で
まず昇温し、それから酸素ガスを導入してもよい。ま
た、酸素の圧力は大気圧より低い減圧雰囲気で行っても
よいし又逆に高圧で行ってもかまわない。
減圧酸化はO2ガスを流しながら、真空排気装置(第5
図501)により排気を行い、酸素の圧力を調整してもよ
いし、また、例えばArガスで希釈してもよい。さらに酸
素で酸化する前に真空雰囲気あるいはAr雰囲気中で約30
分、400℃でアニールを行うのがよい。これは、スパッ
タ成膜したAl薄膜中には数ppm程度のArガスが含まれて
いるが、これを膜中より放出させる効果があり、この脱
ガスを行ってからAlの熱酸化を行った方が良質の酸化膜
が得られるからである。
この酸化チャンバに設けられているターゲット(第4
図(a)109a)、ターゲットホルダ401、と高周波電源4
113およびウェハホルダにつながれている高周波電源等
(4103,4104)は必ずしもなくてもよい、しかし次のよ
うな場合には必要である。例えば、Al2O3層の膜厚をも
っと大きな値、例えば50Å以上必要な場合には109aとし
てAl2O3のターゲットを用い、4113として13.56MHz、410
3としては100〜200MHzの高周波電源を用いる。
このようにして熱酸化により形成したAl2O3の上にさ
らにスパッタリングによりAl2O3を形成することにより
厚い膜が得られる。また、成膜に際しウェハホルダ(第
4図107a)にも例えば100〜200MHzの高周波電源4103を
用いてバイアスを加えることにより、ち密な特性のよい
Al2O3膜を形成することができる。この場合、Al2O3とAl
薄の界面は、熱酸化により形成された界面となっている
ため、従来のAl2O3をスパッタ成膜した場合だけの界面
にくらべ、特性の安定した界面となっている。
次に、絶縁薄膜用スパッタチャンバ101bについて詳し
く説明する。このチャンバも基本的な構成は101aの金属
薄膜用スパッタチャンバと同じなので、やはり第4図
(a)、第4図(b)および第5図を用いて説明する。
本チャンバ101bと金属薄膜用スパッタチャンバ101aの
大きな違いはターゲット材料109bが絶縁物であるという
ことである。従って、ターゲットの裏面には静電チャッ
クホルダを用いる場合には第11図(c)のようなAl,Mo,
Wといった導電性材料をつける必要がある。また直流電
源(4108,4112)によりバイアスをコントロールするこ
とはできないので、これ等の直流電源は不要である。
しかし、第11図に示したようなターゲット交換機構を
装備し、絶縁物および金属ターゲットを交換できるよう
にしておけば、金属のスパッタ成膜も可能である。この
場合には直流電源(4108,4112)を用いてのバイアス制
御が可能である。いずれにせよ用途に応じてスイッチ
(4107,4111)の開閉して使い分けるのが望ましい。
以上で4つのチャンバの詳細な説明は終るが、本装置
の今一つの大きな特徴は、これらの4つのチャンバの間
で一切真空を破ることなくウェハを出し入れできること
である。
このためのウェハ搬送には、例えば第5図に示したよ
うな搬送機構を用いる。508はウェハホルダであり静電
チャック509によりウェハ表面を周辺部において吸着し
て搬送する。510のアームは必要な位置で静電チャック
を上下させる動きをするとともに、搬送車511に固定さ
れており、搬送車とともにトランスポートチャンバ104
の中を自由に往復する。またウェハを装置から出し入れ
する際にはロードおよびアンロード用のチャンバ102、1
03の中にも入って行く。この搬送車は、例えば軌道512
上を磁気浮上しながら高速で移動するリニアモータカー
を用いるのが望ましい。つまり移動に際し、機械的にこ
すれる部分のない構造をとることが好ましい。もちろん
十分な発塵対策を施してあれば、レール上を車輪で運行
するタイプの搬送車を用いてもよい。
なお、トランスポートチャンバ104を真空ポンプで引
くと同時にArを数10sccm〜数100sccmをトランスポート
チャンバ104に流して10-2〜10-8Torr(好ましくは10-3
〜10-4Torr)程度の減圧状態にトランスポートチャンバ
104をして搬送を行ってもよい。この場合は、Arが、搬
送車に生ずることがある摩擦力を緩和する作用をする。
最後に、このような枚葉処理対応の装置では、1枚の
ウェハに1つの処理を行うのに許される時間か1分以内
という高速処理の要求されることを指摘しておく。すな
わち、一枚のウェハに、例えばAlなどの金属薄膜を形成
する場合、プロセスチャンバ101aへの出し入れの時間も
含め、1分以内にすべてのプロセスを完結することが要
求される。成膜に要する時間を30秒とすると、ゲートバ
ルブ105aの開閉、ウェハの出し入れ、およびプロセス条
件の設定等に使える時間は、せいぜい30秒となる。これ
に対応するためには、0.5秒程度で開閉のできるゲート
バルブが必要である。
また、第1図では、ロード室102、アンロード室103の
詳細な構造は描かれていないが、ここには当然のことな
がら、数10枚のウェハを保管するウェハカセットがあ
り、静電チャック搬送機構114への受け渡し機構等が装
備されている。このような受けわたしに際してもゲート
バルブ105e,105f等は、やはり0.5秒程度で開閉のできる
高速ゲートバルブを用いることが重要である。
このような高速ゲートバルブとしては、例えば第14図
のようなものを用いるのが望ましい。第14図(a)は、
本発明の装置に用いた高速ゲートバルブの断面図で、例
えばプロセスチャンバ101aとトランスポートチャンバ10
4の間のゲートを閉じた状態に対応している。1401は例
えばTiの厚さ、0.2〜0.5mm程度薄板である。これを開閉
するには、例えば同図(b)のような機構を用いればよ
い。同図(b)は、(a)のゲートバルブを下方からみ
た図であり、Tiの薄板1401は2本のアーム1402,1402′
によって2点1403,1403′で支えられている。1404,140
4′はアームをチャンバに枢着するピンであり、ここを
支点としてアームが動く。即ち、アーム1402を動かすこ
とにより、1401が移動する。
ここで重要なことは、1401は、薄板(たとえばTiの薄
板)であり、質量が非常に小さいことである。従って、
同図(b)に示したような簡単な機構によって高速で移
動させることができる。薄板1401の質量をさらに小さく
するために、Tiの厚さを0.1mm以下に薄くし、プラスチ
ック板にはりつけて補強する等の方法をとってもよい。
あるいは、強化プラスチックの表面をTi,Mo,W等の金属
材料をコートしたものを用いると、軽量でかつ耐久性に
すぐれたものが得られるので、この方法が望ましい。か
かる薄板を使用しても、薄板1401が仕切る両チャンバー
内はたかだか数Torrのであるため強度的な問題は生じな
い。
なお、薄板の材料としてはTiに限ることなくジュラル
ミンその他の材料を用いてもよい。また薄板1401乃至シ
ール用の部分1405の表面はたとえばRmax0.1μm以下と
しておくことが好ましい。
第14図(a)で1405は真空シールの部分であるが、こ
の部分の拡大図を第14図(c)に示す、同図において14
06は、絶縁材料でできており、チャンバ壁1407に固定さ
れる。1408は金属電極であり、図示してないが直流電源
の一方の電極につながっている。この直流電源のもう一
方の電極はゲート弁1401につながっている。1409は厚さ
10mm〜数100mmの絶縁性材料であり電極1408と薄板1401
の間に数100V程度の電圧を印加することにより、静電力
によってゲート弁を吸収し、この力によって真空シール
を行う構造となっている。従って、1409としては弾性を
有する材料を用いるのがよい。機械的強度および吸収力
は上記のような構成で実現される。
なお、図面上は気密シール材1411を設けてある。この
シール材としてはたとえば第10図に示すものを使用す
る。しかし、シール材を設けなくとも上記構造により十
分な機密は確保することができるため必ずしも設ける必
要はない。シール材からのガスの放出を防止するという
観点からは設けない方が好ましい。
要するに、第14図に示した高速ゲートバルブは、軽量
のゲート弁1401を用いて高速の開閉動作を実現したこ
と、真空シールに機会的な力を用いるのではなく、静電
チャックの原理を用いる点が従来にない新しい特徴であ
る。これにより開閉に要する時間は0.2〜0.5秒と、従来
の数秒〜数10秒要したゲートバルブにくらべ格段に短く
なったのである。ここで用いたゲートバルブは、ゲート
バルブの両端のチャンバが常に数Torr以下の真空のとき
にのみ用いることができ、例えば片方のチャンバが大気
圧に戻るような場合には、強度的に使用不可能である。
このような場合には、例えば同図(d)に示したよう
に、軽量ゲート弁1401を開とし、その替りに従来の機械
的な力でシール弁1410を用いて閉じればよい。
第1図106a〜106d等のゲート弁は、通常、常に両側の
チャンバともに高真空の状態でしか用いないので1410の
ようなゲート弁を用いるのはメインテナンス等でチャン
バを大気圧に戻すときのみであり、プロセス中は常に高
速ゲートバルブを用いることができる。
また、105e、105fのゲートバルブも、ロード室、アン
ロード室(102,103)と、トランスポートチャンバ104間
のウェハの出し入れに関しては常に高速ゲートバルブを
用いればよい。ただし、ウェハを装置に出し入れする際
には、102,103ともに大気圧にもどす必要があり、この
ときは開閉の速度はおそいが従来のゲートバルブ1410を
用いればよい。これはウェハをバッチで装置に装着ある
いは取り出すときにのみ必要な操作なのでウェハ処理時
間を長くすることはない。
次に、上述した本発明の実施例の作用、効果について
実験結果を示しながら説明する。
先ず、金属薄膜用スパッタチャンバ101aにおいて109a
として純Alのターゲットを用いて示すもの上にAl薄膜を
形成した結果について述べる。
第15図(a)は、このようにして形成したAl薄膜の表
面をノマルスキー微分干渉顕微鏡で観察した写真であ
る。薄膜形成に際してはN型(111)Siウェハーを用い
た。このウェハをまずクリーニングチャンバ101cで処理
した。すなわち、周波数fWを100〜200MHz、圧力10-2〜1
0-3Torrとし、照射Arイオンのエネルギーを2〜5eVとし
てウェハ表面をクリーニングした。
その後、101aにて、ウェハに−20〜−40Vのウェハバ
イアスを印加し、成膜に寄与するAl原子一個当り5〜6
個以上のAr原子をウェハ表面に照射しながら約1μmの
厚さまで成長させた。第15図(a)はこのようにして形
成した薄膜についてのものである。
一方、第15図(c)は、従来のDCマグネトロンスパッ
タ装置により形成おたAl薄膜の表面であり、本発明の装
置により形成したものにくらべ表面に細かな凹凸の現れ
ているのが分る。
同図(b),(d)は、(a),(c)のサンプルを
それぞれ400℃のフォーミングガス雰囲気で30分間熱処
理した後の表面写真である。従来の装置で形成した薄膜
の表面(d)には多くのヒロックが発生し非常に凹凸の
激しい表面となっているが、本発明の装置で形成したAl
薄膜表面(b)には全くヒロックの発生がない。ヒロッ
クの発生は、多層Al配線構造に於いて層間絶縁膜の耐圧
を著るしく劣化させたり、配線の微細加工が困難になる
など様々な問題を生じている。本発明の装置によりはじ
めてヒロックフリーのAl薄膜の形成が可能になった。
さらに、同図(a)のサンプルの反射電子線回折パタ
ンを第16図に示す。図から明らかなようにストリークを
伴ったブラックスポットが見られ、単結晶のAl薄膜が形
成されていることを示している。X線回折等の結果から
も(111)配向の薄膜得られることが分っている。一
方、従来の装置で形成した薄膜は、(111)以外にも多
くの面方位をもった多結晶薄膜となっていることが、反
射電子線回折およびX線回折の結果から明らかになっ
た。
このように本発明により(111)Si上に(111)面をも
ったAlの単結晶薄膜の成長が可能となったのは、まずク
リーニングチャンバ101cによりSiウェハ表面の汚染層が
ダメージフリーで完全に取り除かれたこと、および金属
薄膜用スパッタチャンバ101aにて、40eVという結晶中の
原子の結合エネルギと同程度の比較的低い運動エネルギ
をもったArイオンの照射を行いながらAl薄膜を成長させ
たためである、すなわち、表面の不純物を除去したた
め、Al原子がSi結晶の周期性を反映してSi表面に(11
1)配列し、さらにArイオン照射の効果で単結晶のAl薄
膜が成長したのである。このようにして形成した単結晶
AlとSiの界面は熱的に非常に安定である。すなわち400
〜500℃に熱してもAlおよびSiが合金化して互に混じり
合うことがない。
従来、コンタクトホール部でこの合金化のためにAlが
Si基板中に溶け込み、浅いPN接合をショートさせてしま
う、いわゆるスパイクの問題が生じており、これを解決
するためにAl−Siの合金配線が用いられていた。合金配
線は抵抗が高いばかりでなく、合金中のSiがコンタクト
部に析出して寸法の小さなコンタクトの不良を生じる原
因となっていた。本発明により、はじめて純Alを配線に
用いることができるようになった。その結果配線抵抗を
2.8μΩ・cmと合金配線の抵抗値3.5μΩ・cmより低くす
ることできる。この比抵抗の値は、77゜Kでは、純Alで
は0.35μΩ・cm、合金配線では0.67μΩ・cmとさらに大
きな差となる。さらに、微細コンタクトでのSi析出によ
るコンタクト不良の問題も解決され超高集積化LSIの配
線形成が多層配線も含めて実現できるようになった。
次に、本発明の装置を用いて形成したCu薄膜の性質に
ついて述べる。(100)Siウェハをまずクリーニングチ
ャンバ101cで処理した後、101aのチャンバで109aとして
純度6NのCuターゲットを用い、約1μmの厚さにCu薄膜
を形成した。ウェハ106aに与える直流バイアスは+10V
から−160Vまで変化させた。
これらのサンプルのX線回折パタンからは、(111)
と(200)のピークのみが観察された。第17図は、(11
1)および(200)の回折ピークの高さをウェハバイアス
の関数としてあらわしたものである。ウェハバイアス0V
では(200)のピークのみが現れCu薄膜は(100)配向し
た膜であることが分る。すなわち、下地Siの結晶性を反
映した結晶構造となっている。このサンプルの反射電子
線回折パタンをとったところストリークを伴ったブラッ
クスポットが現れ、Si上に単結晶のCuがエピタキシャル
成長していることが分った。
第17図から明らかなように、ウェハのバイアス値を大
きくして行くと、(200)のピークが小さくなり逆に(1
11)のピークが大きくなっていく。バイアス値の大きさ
50V以上では完全な(111)配向したCu薄膜が得られてい
る。バイアス値−50Vのサンプルの反射電子線回折パタ
ンはやはりストリークを伴ったブラッグスポットであ
り、Si上に(111)Cuがエピタキシャル成長しているこ
と示している。その結晶性は、下地Siの結晶構造で決ま
るのではなく、照射されるArイオンのエネルギーによっ
て支配される。
これまで、Si上に単結晶のCu薄膜の形成されたという
報告はない。本発明によってはじめて可能となったので
ある。その理由は、Alの単結晶成長と同様、本発明のク
リーニングプロセスの効果および低運動エネルギイオン
照射を用いたプロセスの効果である。
Si上と同様のプロセスにより、SiO2上に形成したCu薄
膜について、SiO2との密着性についてしらべてみた。従
来、CuとSiO2は密着性が悪く、これがLSIの配線として
用いる際の1つの大きな問題となっていた。
しかるに本発明の装置を用いて形成したCu薄膜は、ス
コッチテープをはじめ、あらゆる種類のねん着テープを
用いた密着性テストに際してもすべてのウェハバイアス
条件のサンプルについていずれもはがれることは一切な
かった。このことは、クリーニングチャンバにおける表
面クリーニングプロセスにより、水分の吸着分子層が完
全にとり除かれたためであり、本発明の効果の非常に大
きいことを示す結果である。
このようにして形成したCu薄膜の比抵抗は約1.8μΩ
・cmであり純Al配線よりもさらに低い値を持っており高
速LSI配線形成上非常に有利である。
次に、第18図に示した構造を作成し、CuとN型(10
0)Siとの間のショットキー接合の特性について評価し
た。即ち、N型(100)のSi1801上にSiO2層1802を形成
し、コンタクトホール1803の穴開けを行った。その後、
上に述べたプロセスに従って全面にCu1804を形成し、そ
の後フォトリソグラフィ技術を用いてパタン形成を行っ
た。これらのプロセスはすべて130℃以下で行った。
こうして得られたショットキー接合の電流電圧特性を
第19図に示す。同図(a)は常温での結果であり(b)
は−50℃でのデータである。順方向の特性の直線部から
求めたn値はウェハのバイアス条件によらず1.03〜1.05
と1に非常に近い値を示し、理想的なダイオード特性の
得られていることが分る。
第20図は、これらの特性より求めたショットキーバリ
ヤの高さの値を基板バイアスの関数としてプロットした
ものである。バイアス値によらず従来報告されている値
0.58Vとほぼ同じ値が得られている。このサンプルの作
成に際し、Cuの形成は常温で行った。Cu薄膜形成後の熱
工程で最も高い温度は、パタニングの際のレジストのポ
ストベークの130℃である。このように常温に近い低温
プロセスで理想的なショットキー特性の得られたことは
本発明のクリーニングプロセスの有効性を示す事実であ
る。すなわち、本装置を用いれば理想的な金属半導体接
触が、一切の熱処理工程を必要とせずに実現できるので
ある。
第21図は、(100)Siウェハに形成したSi薄膜の反射
電子線回折像である。材料作成は、まず(100)Siを酸
により前洗浄を行った後、装置入れ、クリーニングチャ
ンバ101cでクリーニングを行った後、チャンバ101aにお
いて、ターゲット109aとしてりんの不純物濃度3×1018
cm-3のN型シリコンを用いSi薄膜を約0.5μm形成し
た。このときのウェハの温度は330〜350℃である。
同図(a),(b)は、2つの異なるクリーニング条
件を用いたサンプルの回折像であり(a)は、クリーニ
ングプロセスでウェハ表面を照射するArイオンのエネル
ギを約20Vとした場合の結果であり、(b)は40Vとした
場合の結果である。同図(a)では菊池ラインの入った
回折パタンがみられ、優れた結晶性のエピタキシャルSi
層の形成されていることが分る。しかし同図(b)には
多結晶シリコンの形成を示すリングがみられ、この結果
から明らかなように、クリーニングの際のArの照射エネ
ルギが大きすぎると逆に基板にダメージを与え、結晶性
を劣化させる原因となる。ウェハバイアスをかえたクリ
ーニング条件の検討により、ウェハに照射されるArイオ
ンのエネルギを30eV以下にすれば、基板にダメージを与
えることなく、有効にクリーニングできることが分っ
た。
また、形成されたエピタキシャルSi層中に含まれる活
性化されたりんの濃度を測定した結果、ターゲットの不
純物濃度の約10%程度の値が得られた。
以上の結果から、本発明により、350℃以下の低温で
シリコンのエピ成長ができるばかりか、1018cm-3に近い
不純物原子の活性化も可能なことが見出されたのであ
る。350℃といった低温で、しかも活性な不純物ドープ
が行える単結晶Siが成表できたのは、本装置を用いて初
めて可能となったのである。
次に、本発明の装置を用いて形成したAl−Al2O3−Al
の3層構造のキャパシタの一例を第3図に示したが、こ
のキャパシタについて詳しく説明する。
第一層のAl304はP型Si基板301上に形成されたN+層30
2に接続して形成されており、その上に熱酸化により形
成されたAl2O3膜305、さらにAl薄膜306が形成され、こ
れをエッチング加工することによりキャパシタ構造が実
現されている。
この構造で重要なことは、Al2O3は約30Åと膜厚が薄
く、かつ、比誘電率が9というようにSiO2の誘電率の約
2倍の値となっているため小面積で大きな容量が実現で
きることである。また酸化のメカニズムはCabreraとMot
tのモデルに従い、酸化膜中を電界によってトンネリン
グして行く酸化剤により酸化が進むと考えられるため、
例えば30Åと一定の膜厚が形成されると時間を増加して
もそれ以上酸化が進行しない。
従って、十分長い時間酸化雰囲気にさらすことにより
Al薄膜表面全面に渡って均一な酸化膜を形成することが
できる。さらにスパッタチャンバ101aでイオン照射を行
いながら形成したAl薄膜は第15図に示したように昇温時
ヒロック等の表面の凹凸を全く生じないため、極めて平
坦な、Al表面に酸化膜が形成されることになり、この結
果凸部で生じる局所的も電界集中が広くなり、絶縁膜の
破壊耐圧が向上した。
さらに、製造プロセスの説明から明らかなように、こ
れらの積層構造は界面を一切大気にふれさせることなく
形成されているため大気成分吸着による汚染物の混入が
なく、初期耐圧が良好であるばかりでなく、長期使用に
対する絶縁耐圧の劣化、いわゆるTime dependentbreak
downに対する特性も従来のSi−SiO2−Si構造のキャパ
シタよりも優れた特性を持っているのである。
第3図の構造では、第1層のAl薄膜はコンタクトホー
ル307に於いてN+層302表面と接触しているが、製造プロ
セスはコンタクトホールを開口した後、ウェハを第1図
の装置に導入し、Al(304),Al2O3(305),Al(306)の
3層膜を形成することになる。従ってAl(304)とN+
(302)の表面は大気にさらされることになり、このと
きN+層表面に形成される自然酸化膜等の影響によりコン
タクト特性は不良の生じることがしばしばあり、LSIの
歩留まり、信頼性を低下させる要因の一つとなってい
た。しかるに、本発明の装置ではクリーニングチャンバ
101cで表面のクリーニングをした後、第一層のAl(30
4)を形成しているためこのような問題は一切生じな
い。
以上説明したように、本発明の装置によって形成され
たキャパシタ(第3図)は、十分小さな面積で大きな容
量を実現できるばかりでなく、絶縁膜の歩留り、信頼性
が高く、かつシリコンとの接触不良も生じないなど数々
の優れた特性をもっている。
以上は、LSI配線の主役になっているAlを用いた場合
を説明した。本発明に係る装置は、あらゆる金属に対し
て適用できるものであり、LSI配線に使用され始めてい
るW,Mo,Ti,Ta,Cu,Nbにも適用できるのである。成膜され
た金属表面が極めて平坦であって、しかも熱処理を行っ
てもヒロックを一切生じない金属成膜が行えるところに
本装置の一つの特徴がある。Ta成膜を行った後、400℃
〜600℃で酸化すれば30〜50ÅnmのTa2O5が緻密な膜で得
られる。Ta2O5の誘電率は22でありさらに小面積で容量
の大きなキャパシタを実現することができる。
第22図は、同様のプロセスで形成した配線構造を示し
ている。2201は第一層のAl薄膜であり信号を伝える配線
を形成している。2203はAl2O3膜2202を介して部分的に
設けられたAl電極であり、電源電位あるいは、接地電位
が与えられている。これは配線の一部にキャパシタが接
続された構造であり、例えばシフトレジスタ等のダイナ
ミック回路のブートストラップキャパシタとして用いる
ことができる。従来ブートストラップキャパシタは、ゲ
ート容量と同程度の値が必要とされるが、ダミーのMOS
トランジスタを形成し、そのゲートをキャパシタとして
用いていた。その結果、チップ上の多大な面積を占有す
ることとなり、ダイナミック回路の集積度向上を妨げる
1つの大きな原因となっている。
しかし本装置を用いれば、同図に示すように、配線の
一部がそのまま容量として使えるため余分の面積を必要
とせず、高集積化し極めて有利であることが分る。同図
の構造は、配線2201を形成した後、Al2O3層2202、Al電
極2203を形成してもよいが、逆に、電極2203を所定の位
置に形成した後、Al2O3膜、Al配線を形成してもよい。
この場合、最初はAl薄膜を形成した後、パタニングする
工程が入るため表面が大気にさらされるが、次いでAl2O
3膜を形成する前にクリーニングチャンバ101cで表面の
クリーニングを行うことより、良好なAl−Al2O3界面を
形成することができることは言うまでもない。
また、このような形のキャパシタはリニアLSIで多用
されるキャパシタに用いることができる。こうすること
によりリニアLSIの集積度の向上がはかれる。またスイ
ッチキャパシタの容量として用いることにより、小面積
で抵抗をつくりだすこともできるなど様々な応用が可能
である。
さらに本発明の装置を用いて次の様なデバイスをつく
ることもできる。つまり、101cのクリーニングチャンバ
でSi表面のクリーニングを行った後、配線チャンバ101d
に於いてSi表面にSiO2を約30Å形成し、その後絶縁薄膜
用スパッタチャンバ101bにおいて強誘電体薄膜を形成す
る。そしてその上にSiO2膜を形成した後チャンバ101aに
おいてSiを形成することにより、ポリSi−SiO2−強誘電
体薄膜−SiO2−Siの五層構造が実現できる。これをゲー
トのパタンに形成しソース・ドレインをイオン注入等に
より形成すると高速の不揮発性メモリが実現できる。す
なわち、ゲート電極にかけた電圧により強誘電体の自発
分極の向きを制御しこれによりMOS型デバイスのON−OFF
状態をコントロールするのである。従来のホットエレク
トロン注入型のEPROM素子に比べ高速のデータ書き換え
が可能となる。
また、この装置を用いて、酸化物超電導体薄膜(例え
ばY−Ba−Cu−Oなど)の形成も行える。すなわち、チ
ャンバ101bで所定の組成の薄膜を形成した後、酸化チャ
ンバ101dにて酸素濃度をコントロールするのである。
以上述べたように、本発明によって、超LSIに必要と
されるあらゆる多層薄膜構造を優れた膜質および界面特
性で、しかも低温で形成することができるようになっ
た。特にコレクタ形成後の配線形成は、多層配線構造を
含めてすべて常温でできるという大きな特徴をもってい
る。このことはASIC(Application Specific IC)な
どの応用には大きな自由度が得られ非常に重要である。
またこのように低温プロセスが可能であることは、チャ
ンバ材料をはじめ、真空部品その他の材料の選択にあた
っても、自由度が大きく、装置の設計並びに製作が容易
になるなどのメリットももっている。今後の超々LSIの
製造において本発明の効果の大きさは図り知ることがで
きない。
以上本発明はSiLSIを主体として説明してきたが、そ
の他化合物半導体、石英基板などのいかなる材料に対し
ても同様に応用できることはいうまでもない。
また、4つのチャンバを組合わせた場合を代表例とし
て述べたが、必要に応じて組合せをかえたり、数を増減
してももちろんかまわない。
(他の実施例) 上記実施例では各種減圧室へのウェハの出し入れをウ
ェハサセプタを移動(第1図(a)の場合は上下方向へ
の移動)させることにより行う場合を示したが、本例で
は、ウェハサセプタを固定式とした場合について説明す
る。
本例では、各減圧室101a〜101cのゲートバルブ105a〜
105cに対向する位置に、トランスポートチャンバ104を
横切って減圧室101a〜101c方向に前後動し、先端にウェ
ハを握持するための握持手段を有する可動アームを設け
てある。この可動アームはその先端の握持手段でウェハ
から受け渡しを行なうことができる。
次に本例におけるウェハの搬送手順例を説明する。
まず、これから処理しようとするウェハ106eをロード
室102のウェハホルダ107e上に載置しておく。この載置
されたウェハ106eを可動アーム130e先端の握持手段によ
り保持し、可動アームをトランスポートチャンバ104内
へ前進させる。ゲートバルブ105eを開け、可動アーム13
0eを前進させ、トランスポートチャンバ104に待機する
搬送車512にウェハ106eを受け渡す。受け渡し後、可動
アーム130eは後退し、後退後ゲートバルブ105eは閉じら
れる。
一方、ウェハ106eを受け取った搬送車512は、軌道511
上を、クリーニングチャンバ101cの前まで移動する。ク
リーニングチャンバ101bの前で停止後、ゲートバルブ10
5cを開け、可動アーム130cを前進させ、搬送車上のウェ
ハを握持する。ウェハを握持した状態で可動アーム130e
をさらに前進させ、クリーニングチャンバ101cのウェハ
ホルダ107cにウェハを受け渡す。受け渡し後可動アーム
を後退させ、ゲートバルブ105cを閉じる。
また、各減圧室相互間のウェハの搬送も同様に行えば
よい。
以上のようにして真空状態を破らずにウェハの搬送を
行うことができる。
なお、図面上には示していないが、トランスポートチ
ャンバ104、各減圧室101a〜101c、ロードチャンバ102、
アンロードチャンバ103には排気装置を接続してある。
[発明の効果] 本発明は例えば、超高密度集積回路に用いられる様々
な薄膜の積層構造が信頼性、特性ともに優れたものが得
られ、その結果集積回路の超高集積化、高信頼化が達成
できる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−179786(JP,A) 特開 昭61−149476(JP,A) 特開 昭57−108264(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/31

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の減圧室と、これに接続された排気装
    置とガス供給装置を有する薄膜形成装置において、ウェ
    ハ表面に一切薄膜を堆積させることなく30eV以下の運動
    エネルギをもったイオンを照射する手段を有した第1の
    減圧室を少なくとも1つ有し、スパッタリングによりウ
    ェハ表面に薄膜を形成する第2の減圧室を少なくとも1
    つ有し、前記第1の減圧室と第2の減圧室との相互間の
    ウェハ搬送を減圧状態を破らずに行なえる機構を有した
    ことを特徴とする薄膜形成装置。
  2. 【請求項2】前記第1の減圧室および第2の減圧室内に
    それぞれターゲットホルダとウェハホルダを有し、前記
    ターゲットホルダ並びにウェハホルダに高周波電力を供
    給する手段を有し、前記第2の減圧室内に於てはウェハ
    ホルダにターゲットよりも高い周波数の高周波電力が加
    えられ、かつ前記第1の減圧室内のターゲットホルダに
    加えられる高周波の周波数が、前記第2の減圧室内のウ
    ェハホルダに加えられる高周波の周波数に等しいかある
    いはそれよりも大となるように構成されたことを特徴と
    する請求項1に記載の薄膜形成装置。
  3. 【請求項3】ウェハを加熱する手段と、前記加熱された
    ウェハ表面に酸化性ガスを供給する手段とを有した第3
    の減圧室を有し、かつ前記第1の減圧室と第2の減圧室
    と第3の減圧室相互間のウェハ搬送を真空を破らずに行
    なえる機構を有したことを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の薄膜形成装置。
  4. 【請求項4】少なくとも1つの前記第2の減圧室のター
    ゲットが真空を破ることなく交換できる機構を有したこ
    とを特徴とする請求項2または請求項3に記載の薄膜形
    成装置。
  5. 【請求項5】前記ターゲットを交換できる機構は、静電
    吸着チャックにより前記ターゲットを保持するよう構成
    されたものであることを特徴とする請求項4に記載の薄
    膜形成装置。
  6. 【請求項6】複数の減圧室と、これに接続された排気装
    置とガス供給装置を有する薄膜形成装置において、ウェ
    ハ表面に一切薄膜を堆積させることなくイオンを照射す
    る手段を有した第1の減圧室を少なくとも1つ有し、ス
    パッタリングによりウェハ表面に薄膜を形成する第2の
    減圧室を少なくとも1つ有し、前記第1の減圧室と第2
    の減圧室との相互間のウェハ搬送を減圧状態を破らずに
    行なえる機構を有し、 前記第1の減圧室および第2の減圧室にそれぞれターゲ
    ットホルダとウェハホルダを有し、前記ターゲットホル
    ダ並びにウェハホルダに高周波電力を供給する手段を有
    し、前記第2の減圧室内に於いてはウェハホルダにター
    ゲットよりも高い周波数の高周波電力が加えられ、かつ
    前記第1の減圧室内のターゲットホルダに加えられる高
    周波電力の周波数が、前記第2の減圧室内のウェハホル
    ダに加えられる高周波電力の周波数に等しいかあるいは
    それよりも大となるように構成されたことを特徴とする
    薄膜形成装置。
  7. 【請求項7】ウェハを加熱する手段と、前記加熱された
    ウェハ表面に酸化性ガスを供給する手段とを有した第3
    の減圧室を有し、かつ前記第1の減圧室と第2の減圧室
    と第3の減圧室相互間のウェハ搬送を真空を破らずに行
    なえる機構を有したことを特徴とする請求項6に記載の
    薄膜形成装置。
  8. 【請求項8】少なくとも1つの前記第2の減圧室のター
    ゲットが真空を破ることなく交換できる機構を有したこ
    とを特徴とする請求項6または7に記載の薄膜形成装
    置。
  9. 【請求項9】前記ターゲットを交換できる機構は、静電
    吸着チャックにより前記ターゲットを保持するよう構成
    されたものであることを特徴とする請求項8に記載の薄
    膜形成装置。
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