JP3057078U

JP3057078U - ウェスト等のサイズ調節装置用スライダー

Info

Publication number: JP3057078U
Application number: JP1998006659U
Authority: JP
Inventors: 富久雄大石
Original assignee: Morito Co Ltd
Current assignee: Morito Co Ltd
Priority date: 1998-08-28
Filing date: 1998-08-28
Publication date: 1999-03-26
Anticipated expiration: 2004-08-28

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】耐久性と経済性の向上、確実な操作の達成が
できるスライダーの提供。【解決手段】操作レバー2 の幅をレール通路の幅以下
とし且つ自由端部21にレール幅方向である両側へ指先が
当接できる程度の長さと幅とした操作用舌片を延設する
とともに、該操作レバー2 の自由端部21と枢着中心軸線
E との略中間位置又は自由端寄り位置に、前記ガイドレ
ールの掛止歯T と掛合する掛止爪N を、操作レバー2 の
一部から打ち抜き状態として一体に形成し、枢着部を支
点として操作レバー2 の自由端部21を開く方向の操作力
を前記操作用舌片に加えることにより掛止爪N を掛止歯
T から離脱させるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はズボン、スカート等のウェストサイズ調節に使用するウェスト等のサイズ調節装置用スライダーに関するものである。

【０００１】

【従来の技術】

一般に、この種のズボン等のウェストサイズ調節装置（本願考案の各部の名称と一致させるために同一符号を付し本願添付図面を参考）は、例えば、実開平１ −１７７２２８号公報等にも開示され、片面に掛止歯(T) が所定のピッチで列設された合成樹脂製のガイドレール(R) を、係脱自在となる掛止爪(N) と操作レバーを具備したスライダー(S) に通して、前記操作レバーの自由端部をガイドレール(R) の掛止歯(T) に掛合させるものである。そのスライダー(S) はスライダー基体の側板に支持された軸を支点としてバネ付勢に抗して揺動する断面ベルクランク形の操作レバーを具備し、操作レバーはその一端の先端を掛止爪とし他端部を操作片としたものである。

【０００２】この従来のウェストサイズ調節装置は、本願考案の説明のために図示した図１の使用状態図を参考に説明すると、ズボン(P) 等のウェスト部(W) であって前部の左右又は一方（図示では右側を示している）に装着使用されるものであり、すなわち、前記ウェスト部(W) の前部の左右又は一方に、サイズ変更のための内側帯(W2)と外側帯(W1)とが重なる重合ウェスト部(D) を形成し、その重合ウェスト部(D) の内側帯(W2)の外面に、ウェストサイズに沿う長手方向に沿って所定ピッチで形成した掛止歯(T) を内側（図面上隠れているのでこの図では(T) を表示せず）として形成したガイドレール(R) の両端を、後記スライダー(S) に通した状態で縫着固定し、該ガイドレール(R) が通されたスライダー(S) は、前記重合ウェスト部(D) の外側帯(W1)の内面に縫着固定することにより装着使用される。

【０００３】上記のように構成され装着される、従来のウェストサイズ調節装置によるウェストサイズの調節は、内側帯(W2)とガイドレール(R) の間に横たわるスライダー (S) の操作レバーの操作片の自由端部を、内側帯(W2)と操作片の間へ挿入した親指と外側帯(W1)にあてがった人差し指でバネに抗してスライダー(S) を挟着することによって、先端の掛止爪(N) と掛止歯(T) との掛合を解除し、ガイドレール (R) に沿うスライダー(S) の移動により掛合位置を変更することにより行うのが一般的である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記従来のウェストサイズ調節装置を構成するスライダーは、前記したようにガイドレール(R) と内側帯(W2)との間に操作レバーの操作片が挟まれた状態にあるために、サイズ調節をする場合には、人差し指及び／又は中指をスライダー(S) を固定した外側帯(W1)の表面に当接するとともに、親指を内側帯(W2) と操作片の間へ挿入して挟圧操作し、これによって外側帯(W1)の内面に固定されているスライダー(S) を移動させてウェストサイズを調節する必要があるが、操作レバーが、身体のウェスト部分に密着している内側帯(W2)と、該内側帯(W2)に密着状態にあるガイドレール(R) との狭い間に介在していることから、スライダー(S) の操作のために前記した狭い間へ指の差し込まなければならず、その操作非常に面倒で調節操作を困難とするだけでなく、親指の無理な差し込みによって爪の根元部分に逆むけを起こしやすく、逆むけとなっている場合には疼痛を伴い操作ができないなどの不都合があった。

【０００５】本考案は、耐久性の低下となる部品の削減による耐久性と経済性を良好とするとともに、指先を無理やり差し込むような操作をすることなく、掛止爪と掛止歯との掛合の解除及びスライダーの移動が簡単且つ確実に行うことができてウエストサイズを調節することができる、ウェストサイズ調節装置を構成するスライダーを提供することを課題としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案のウェスト等のサイズ調節装置を構成するスライダーは、上記課題を解決して操作性を向上させるだけでなく、製作性と耐久性を良好とするものであって、図１は使用状態を説明する使用状態図、図２は本考案に係るスライダーにガイドレールを通した状態の斜視図、図３は図２におけるＡ−Ａ線断面図、図４は操作説明のために図示した、図１のＢ−Ｂ線部分において掛止状態と操作状態を略図的に示した断面図、図５は同じく、図１のＣ−Ｃ線部分において掛止状態と操作状態を略図的に示した断面図であり、これらの図に基いて説明すると以下の通りである。

【０００７】まず図１及び図２に基いて説明するとズボン(P) 等のウェスト部(W) であって前部左右又は一方に、サイズ変更のための重合ウェスト部(D) を形成し、その重合ウェスト部(D) の内側帯(W2)の外面に、ウェストに沿う長手方向に沿って所定ピッチで形成した掛止歯(T) を内側として両端が縫着固定されるガイドレール(R ) と、該ガイドレール(R) が通されて前記掛止歯(T) と掛脱自在となる掛止爪(N ) を備え且つ前記重合ウェスト部(D) の外側帯(W1)の内面に固定されるスライダー(S) とからなるウェスト等のサイズ調節装置の前記スライダー(S) の構成に特徴がある。

【０００８】その構成は、図２及び図３に示すように、外側帯(W1)への固定手段を具備した底板(11)の両側に、後記操作レバー(2) の自由端部のストッパー機能を具備させた側板(12)を起立させてレール通路(13)を形成したスライダー基体(1) と、前記側板(12)に枢着して起伏自在に支持される操作レバー(2) とからなり、該操作レバー(2) の幅(b1)をレール通路(13)の幅以下とし且つ自由端部(21)にレール幅方向である両側へ指先が当接できる程度の長さ(L) と幅(b2)とした操作用舌片(22) を延設するとともに、該操作レバー(2) の自由端部(21)と枢着中心軸線(E) との略中間位置又は自由端寄り位置に、前記ガイドレール(R) の掛止歯(T) と掛合する掛止爪(N) を、操作レバー(2) の一部から打ち抜き状態として一体に形成し、図４、図５に示すように、操作レバー(2) の自由端部(21)の両側の操作用舌片(2 2)（図２、図５参照）に、操作レバー(2) を枢着中心軸線(E) を支点として僅かに開く方向（人体の腰部を押す方向）の操作力を加えることにより掛止爪(N) を掛止歯(T) から離脱させるようになっている。

【０００９】上記構成中、スライダー基体(1) の底板(11)の外側帯(W1)の内面への固定手段を、底板(11)にコの字形の切り込みを入れて底外面へ鉤状に隆起させるとともに、自由端部に幅方向に断面山形に膨らませてバネ部(15)とした掛け鉤(14)を形成し、これを外側帯(W1)の内面に固定される門形の受具(G) に挿入掛着する構成とする場合には、外側帯(W1)の内面に、単純形態の門形の受具(G) を固定し、これにガイドレール(R) に通されているスライダー(S) の掛け鉤(14)を引っ掛けることにより装着できるので、装着作業が簡単となりその作業性を良好とすることができる。

【００１０】なお上記説明したスライダーは合成樹脂製としても良いが、金属製（好ましくは、防錆のためステンレス製とする）であることを前提として説明したものである。

【００１１】

【考案の作用】

本考案に係るウェスト等サイズ調節装置を構成するスライダーは、図１のＢ− Ｂ線及びＣ−Ｃ線拡大断面略図である図４、図５に示すように、掛止爪(N) が掛止歯(T) に掛止した状態（図４のｍ１、図５のｍ１の状態）から、掛止歯(T) から掛止爪(N) を離脱（図４のｍ２、図５のｍ２の状態）させてスライドさせるために、ウェスト部(W) の外側から、図５に仮想線で示すように親指と人差し指の二本の指先で、操作レバー(2) の自由端部においてガイドレール(R) から両側へ張り出している操作用舌片(22)を押すとともにスライダー基体(1) を摘むと、操作用舌片(22)と一体の操作レバー(2) が、枢着部を支点に内側帯(W2)の面に接近する方向へ後退し、この後退量に比例して操作レバー(2) と一体の掛止爪(N) も後退して、ガイドレール(R) の掛止歯(T) から離脱する。

【００１２】この状態において二本の指先で摘んだスライダー基体(1) を、ガイドレール(R ) に沿って自由に移動させることができるので、最良のウェストの締まり加減の位置において二本の指をスライダー基体(1) から離すと、操作レバー(2) は腹圧で復帰して、掛止爪(N) がガイドレール(R) の掛止歯(T) と掛合し、ズボン等のウェストサイズの調節操作は完了する。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明した本考案に係るウェスト等サイズ調節装置を構成するスライダーによれば、スライダー基体(1) に対して起伏自在に支持された操作レバー(2) の幅 (b1)をレール通路(13)の幅以下とし且つ自由端部(21)にレール幅方向である両側へ指先が当接できる程度の長さ(L) と幅(b2)とした操作用舌片(22)を延設し、さらに操作レバー(2) の自由端部(21)と枢着中心軸線(E) との略中間位置又は自由端寄り位置に、前記ガイドレール(R) の掛止歯(T) と掛合する掛止爪(N) を形成したから、折損して機能喪失の原因となるバネを使用することなく、枢着部を支点として操作レバー(2) の自由端部(21)が開く方向の操作力を、二本の指先でスライダー基体(1) を摘もうとする時に簡単に操作用舌片(22)に加えることにより作用させ、掛止爪(N) を掛止歯(T) から離脱させることができるようになる。

【００１４】したがってサイズ調節をする場合には、従来のように、人差し指及び／又は中指をスライダー(S) を固定した外側帯(W1)の表面に当接しつつ親指を内側帯(W2) と操作片の間へ挿入して挟圧操作することなく、単に、二本の指先で操作用舌片 (22)を押しつつスライダー基体(1) を摘む簡単な操作で、掛止爪(N) を掛止歯(T ) から離脱させスライドさせることができるので、身体のウェスト部分に密着している内側帯(W2)と、該内側帯(W2)と密着状態にあるガイドレール(R) との間に親指の無理な差し込みによって生じていた爪の根元部分に逆むけを招かず、また逆むけとなっている場合でも、疼痛を伴うことなく簡単に操作できる。

【００１５】そして前記したようにバネを使用しないので部品点数の削減と、使用した場合の折損による耐久性低下に伴う不経済が解消できる。

【００１６】また請求項２に記載したように、スライダー基体(1) の底板(11)の外側帯（Ｗ
１）の内面への固定手段を、底板（１１）にコの字形の切り込みを入れて底外面へ鉤
状に隆起させるとともに、自由端部に幅方向に断面山形に膨らませてバネ部(15)とした掛け鉤(14)を形成し、これを外側帯(W1)の内面に固定される門形の受具(G) に挿入掛着する構成とする場合には、外側帯(W1)の内面に、単純形態の門形の受具 (G) を固定し、これにガイドレール(R) に通されているスライダー(S) の掛け鉤 (14)を引っ掛けることにより装着できるので、装着作業が簡単となりその作業性を良好とすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】使用状態を説明する使用状態図である。

【図２】本考案に係るスライダーにガイドレールを通
した状態の斜視図である。

【図３】図２のＡ−Ａ線における断面図である。

【図４】操作説明のために図示した、図１のＢ−Ｂ線
部分において掛止状態ｍ１と操作後の解除状態ｍ２を略
図的に示した断面図である。

【図５】図４と同様、図１のＣ−Ｃ線部分において掛
止状態ｍ１と操作後の解除状態ｍ２を略図的に示した断
面図である。

【符号の説明】

(1) スライダー基体 (11) 底板 (12) 側板 (13) レール通路 (14) 掛け鉤 (15) バネ部 (G) 門形の受具 (2) 操作レバー (21) 自由端部 (22) 操作舌片 (b2) 幅 (L) 長さ (E) 枢着中心軸線 (P) ズボン (W) ウェスト部 (W1) 外側帯 (W2) 内側帯 (D) 重合ウェスト部 (S) スライダー (R) ガイドレール (b1) 幅 (N) 掛止爪 (T) 掛止歯

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ズボン(P) 等のウェスト部(W) であって
前部左右又は一方に、サイズ変更のための重合ウェスト
部(D) を形成し、その重合ウェスト部(D) の内側帯(W2)
の外面に、ウェストに沿う長手方向に沿って所定ピッチ
で形成した掛止歯(T) を内側として両端が縫着固定され
るガイドレール(R) と、該ガイドレール(R) が通されて
前記掛止歯(T) と掛脱自在となる掛止爪(N) を備え且つ
前記重合ウェスト部(D) の外側帯(W1)の内面に固定され
るスライダー(S) とからなるウェスト等のサイズ調節装
置の前記スライダー(S) の構成に特徴があり、外側帯(W1)への固定手段を具備した底板(11)の両側に、
後記操作レバー(2) の自由端部のストッパー機能を具備
させた側板(12)を起立させてレール通路(13)を形成した
スライダー基体(1) と、前記側板(12)に枢着して起伏自
在に支持される操作レバー(2) とからなる構成とするに
おいて、操作レバー(2) の幅(b1)をレール通路(13)の幅以下とし
且つ自由端部(21)にレール幅方向である両側へ指先が当
接できる程度の長さ(L) と幅(b2)とした操作用舌片(22)
を延設するとともに、該操作レバー(2) の自由端部(21)
と枢着中心軸線(E) との略中間位置又は自由端寄り位置
に、前記ガイドレール(R) の掛止歯(T)と掛合する掛止
爪(N) を、操作レバー(2) の一部から打ち抜き状態とし
て一体に形成し、枢着部を支点として操作レバー(2) の
自由端部(21)を開く方向の操作力を前記操作用舌片(22)
に加えることにより掛止爪(N) を掛止歯(T) から離脱さ
せるようにしたことを特徴とするウェスト等のサイズ調
節装置用スライダー。
【請求項２】スライダー基体(1) の底板(11)の外側帯
(W1)の内面への固定手段が、底板(11)にコの字形の切り
込みを入れて底外面へ鉤状に隆起させるとともに、自由
端部に幅方向に断面山形に膨らませてバネ部(15)とした
掛け鉤(14)を形成し、これを外側帯(W1)の内面に固定さ
れる門形の受具(G) に挿入掛着する構成である請求項１
記載のウェスト等のサイズ調節装置用スライダー。