JP3056730B1 - 二形性真菌であるカンジダ属に対する形態転換制御活性機能剤 - Google Patents

二形性真菌であるカンジダ属に対する形態転換制御活性機能剤

Info

Publication number
JP3056730B1
JP3056730B1 JP11093427A JP9342799A JP3056730B1 JP 3056730 B1 JP3056730 B1 JP 3056730B1 JP 11093427 A JP11093427 A JP 11093427A JP 9342799 A JP9342799 A JP 9342799A JP 3056730 B1 JP3056730 B1 JP 3056730B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cells
yeast
transformation
culture
mycelium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP11093427A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000290176A (ja
Inventor
英明 松岡
基鳳 呉
Original Assignee
株式会社バイオ技研
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社バイオ技研 filed Critical 株式会社バイオ技研
Priority to JP11093427A priority Critical patent/JP3056730B1/ja
Priority to US09/316,087 priority patent/US6271267B1/en
Priority to EP99304201A priority patent/EP1044685A3/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3056730B1 publication Critical patent/JP3056730B1/ja
Publication of JP2000290176A publication Critical patent/JP2000290176A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/02Halogenated hydrocarbons
    • A61K31/035Halogenated hydrocarbons having aliphatic unsaturation
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/045Hydroxy compounds, e.g. alcohols; Salts thereof, e.g. alcoholates
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/185Acids; Anhydrides, halides or salts thereof, e.g. sulfur acids, imidic, hydrazonic or hydroximic acids
    • A61K31/19Carboxylic acids, e.g. valproic acid
    • A61K31/20Carboxylic acids, e.g. valproic acid having a carboxyl group bound to a chain of seven or more carbon atoms, e.g. stearic, palmitic, arachidic acids
    • A61K31/202Carboxylic acids, e.g. valproic acid having a carboxyl group bound to a chain of seven or more carbon atoms, e.g. stearic, palmitic, arachidic acids having three or more double bonds, e.g. linolenic
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/21Esters, e.g. nitroglycerine, selenocyanates
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/10Antimycotics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P33/00Antiparasitic agents

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 酵母形細胞→菌糸形細胞→酵母形細胞と転換
する二形成真菌に対する形態転換制御活性機能剤を提供
する。 【解決手段】 菌糸形細胞→酵母形細胞に転換したとき
の上清みから分離精製し、同定したファルネゾエイトが
二形成真菌に対する形態転換制御活性があることを見出
し、このことに基づいて、化合物の主骨格に少なくとも
一つのゲラニル基を有するテルペンが形態転換制御活性
のあることを確認した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酵母形細胞と菌糸
形細胞の両方の形態で生育できる二形性真菌において、
二形性真菌のうちのカンジダ属に対する酵母形細胞から
菌糸形細胞への形態転換制御活性機能を有する薬剤の技
術分野に属するものである。
【0002】
【従来技術】一般に、多くの真菌では、栄養成長細胞は
全生活環を通して出芽(または分裂)によって球状の単
細胞(酵母状真菌)かまたは先端発育を営むフィラメン
ト状多細胞(糸状菌)の何れかの形態をとるが、一部の
真菌には、酵母形(yeast form、Y形細胞)
細胞と菌糸形(mycelial form、M形細
胞)細胞の双方の細胞を可逆的にとりうる菌種が存在し
ている。そしてこの様な可逆的な転換が、ある特定の栄
養的、物理的、あるいは化学的因子によって起こる現象
を二形性(dimorphism)と称しているが、こ
のような二形性真菌(dimorphic fung
i)は一般に不完全菌類(Subdivision D
euteromycotina)に属し、例えばカンジ
ダ(Candida)属が代表例としてあげられる。そ
してカンジダ属のような二形性真菌は、人の身体や生活
環境に通常的に存在している人間の常在菌種であって、
健康な人には病気を起こさないが、なにかの原因で身体
の免疫が低下したような患者に対しては病原菌として働
くことがあり、このような感染を日和見感染と称してい
る。そしてカンジダ属に属するカンジダ アルビカンス
(Candida albicans)について例をみ
ると、実際、カンジダ症となった感染病巣には、酵母形
細胞とともに多数の菌糸形細胞が混在することが知られ
ており、このことから菌糸形細胞はこの菌の病原因子の
一つと考えられている。その理由としては、菌糸形細胞
は、その菌糸状部が動物の組織に付着しやすいととも
に、組織内部に機械的に侵襲するのに有利に働き、また
食細胞による食菌作用も受けにくいであろうと推測され
ているからである(Arai,T., et al.,
Sabouraudia 15,171−177(19
77).)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが今日、酵母形
細胞と菌糸形細胞との可逆的な転換因子についての具体
的な知見はなく、特に病原因子と考えられる菌糸形細胞
を酵母形細胞に効率良く転換させることができれば、こ
れら二形性真菌による日和見感染について、これを改善
することができる。そしてこのことは、例えば高齢者や
癌患者、あるいは臓器移植を受けたりエイズ感染者など
によくみられる生体防御機能が低下した患者に対し、感
染防御のため様々な抗生物質を投与して細菌感染につい
て防御するようにしているが、菌交代現象としてカビや
酵母等の真菌による感染を防ぐことができないのが現状
で、特に体内に通常的に存在する二形性真菌に対して効
果的で副作用の少ない薬剤の開発は医学的にも重要な問
題であり、ここに本発明の解決すべき課題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作
されたものであって、酵母形細胞と菌糸形細胞とに可逆
的に転換する二形性真菌がカンジダ属である場合に、酵
母形細胞と菌糸形細胞とに転換する二形性真菌がカンジ
ダ属である場合に、ファルネゾール、ファルゾネエイ
ト、ファルネシルアセテイト、ファルネセン、またはネ
ロリドールを成分中に含んでいることを特徴とする二形
成真菌であるカンジダ属に対する形態転換制御活性機能
剤に関するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる化合物
は、さらに具体的には、α,β型のファルネゾール(f
arnesol:3,7,11−トリメチル−2,6,
10−ドデカトリエン−1−オール(化合物1としてβ
形を記載:3,7,11−trimethyl−2,
6,10−dodecatriene−1−ol))、
ファルネゾエイト(farnesoate:3,7,1
1−トリメチル−2,6,10−ドデカトリエン酸(化
合物2:3,7,11−trimethyl−2,6,
10−dodecatrienoic acid))、
ファルネシル アセテイト(farnesyl ace
tate:3,7,11−トリメチル−2,6,10−
ドデカトリエニル アセテイト(化合物3:3,7,1
1−trimethyl−2,6,10−dodeca
trienyl acetato))、α−ファルネセ
ン(α−farnesene:3,7,11−トリメチ
ル−1,3,6,10−ドデカテトラエン(3,7,1
1−trimethyl−1,3,6,10−dode
catetraene))、β−ファルネセン(β−f
arnesene:7,11−ジメチル−3−メチレン
−1,6,10−ドデカトリエン(化合物4:7,11
−dimethyl−3−methylene−1,
6,10−dodecatriene))、ネルリドー
ル(nerolidol:3,7,11−トリメチル−
1ネ6ネ10−ドデカトリエン−3−オール(化合物
5:3,7,11−trimethyl−1,6,10
−dodecatriene−1−ol))である。
【0006】
【化1】
【0007】本発明を完成するにあたり、二形性真菌の
代表例である前述のカンジダ アルビカンスは、酵母形
細胞から菌糸形細胞に転換したものが再度酵母形細胞に
転換する(酵母形→菌糸形→酵母形)ものであることに
着目し、カンジダ アルビカンス自体が形態転換を制御
する因子を分泌しているではないかとの推測のもと、自
己制御因子の存在の可能性について別途実験をしたとこ
ろ、酵母形細胞を破壊した抽出物(抽出液)からは菌糸
形細胞への転換阻害活性を示す物質の存在は認められな
かったのに対し、菌糸形から酵母形細胞に復帰した後の
培養液の上清みを直接用いた場合、菌糸形細胞への転換
を約65%以上阻害した知見を得た。そしてこの上清み
のpHは4.5であった。このpH4.5はカンジダ
アルビカンスとしては酵母形細胞の転換条件(<pH
7.0)であるため、これを菌糸形細胞への転換条件
(≧7.0)であるpH7.0に調製したものについて
さらに検討したところ、略同様の阻害効果があることが
確認された。また、一連の実験で用いたGI(germ
ination−induction)培地(K.−
B.,Oh.,et al.,J.Med.Vet.M
ycol.33,191−195)成分に含まれる各栄
養成分の影響についても検討したところ、何れも菌糸形
細胞阻害活性に変化がなく、このことから、前記菌糸形
細胞阻害活性は、pHおよびGI培地の各栄養成分に影
響されないものであることが確認され、このことから菌
糸形→酵母形細胞への復帰後の上清み中に形態変換に関
与する物質が存在すると考えられ、そこでその物質の分
離、同定を試みたところ、前述した化合物のファルネ
ゾエイト(3,7,11−トリメチル−2,6,10−
ドデカトリエン酸(3,7,11−trimethyl
−2,6,10−dodecatrienoic ac
id))であることが確認された。この分離、同定の手
順についての詳細は省略するが、分離、同定には逆相ク
ロマトグラム、ガスクロマトグラム、マススペクトル分
析器、NMR分析器等の各種機器を用いて行った。そし
て本発明では、このファルゾエイトだけでなく、前述し
た各種の化合物のいくつかを選択して転換阻害活性につ
いて検討したところ、何れのものも転換阻害活性が認め
られ本発明を完成するに至った。
【0008】前記化合物を二形性真菌に対する転換阻害
活性剤として使用する場合、投与経路としては、経口、
皮下注射、静脈注射、局所投与等のいずれでもよい。ま
た、製剤としては、通常、製薬的に許容される担体や賦
形剤、その他添加剤を用いて製造した散剤、錠剤、細粒
剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤等の経口剤、点眼剤、注
射剤、坐剤等の非経口剤が挙げられる。製薬的に許容さ
れる担体や賦形剤、その他添加剤としては、グルコー
ス、ラクトース、ゼラチン、マンニトール、でんぷんペ
ースト、トリケイ酸マグネシウム、コーンスターチ、ケ
ラチン、コロイド状シリカ等があり、さらには、安定
剤、増量剤、着色剤及び芳香剤の様な補助剤を含有して
もよい。これらの製剤は、各々当業者に公知慣用の製造
方法により製造できる。
【0009】また有効な二形性真菌としては、酵母形細
胞と菌糸形細胞とに転換するもので、そのようなものと
しては前述のカンジダ アルビカンスのほかに、カンジ
ダステラトイデア(C. stellatoide
a)、カンジダ トロピカリス(C. tropica
lis)、カンジダ グラブラタ(C. grabra
ta)、カンジダ パラプシロシス(C. parap
silosis)等が例としてあげられるカンジダ属
る。
【0010】次ぎに、本発明の実施例(実験例)につい
て以下に説明する。
【実験例1】<ファルネゾエイトの菌糸形転換阻害活性
の確認実験> 供試菌としてCandida albicans AT
CC10231株を用いた。まず20mlの試験管に5
mlのポテトデキストロースアガー(PDA:pota
to dextrose agar)で傾斜培地を作成
し、ここに酵母形の供試菌を白金耳で植菌し、菌保存用
スラントとした。これを室温で1週間以上培養し、充分
に生育させた酵母型細胞を採取し、実験に用いた。この
供試菌を200mlのYPD(1% yeast ex
tract,2%bacto(登録商標) pepto
,2% glucose)培地に白金耳で植菌し、
25℃で48時間振盪培養(120rpm)し、前培養
を行った。次ぎに、遠心分離(4℃、3000rpm)
で集菌し、滅菌蒸留水で3回洗浄した。その後、滅菌蒸
留水で再懸濁して4℃、3日間、整地し、飢餓状態の酵
母形細胞を調製した。この飢餓状態の酵母形細胞数を血
球計算盤(Toma:萱垣医理化工業(株)製)で計
測し、1.0×10cells/mlとなるようにし
て、プラスチックシャーレ(直径3.5cm)に入れた
2mlのGS培地(1000mlあたりの組成(重量
比):glucose 5,NaHPO・12H
O 0.26,KHPO 0.66,NHCl
0.33,MgSO・7HO0.88,bioti
n 16μ,5N−NaOHでpH7.0に調製した培
地)に植菌した。続いてこの酵母形細胞を菌糸形に転換
させるため、37℃に昇温し、静置培養を行うことによ
り菌糸形誘導を行った。ファルネゾエイト(化合物
は、前記精製、同定したものをここでは用いることにし
た(別実験で市販のものでも同様の効果があることを確
認している)が、該ファルネゾエイトを25μg/ml
になるようジメチルスルフォキシド(DMSO)に溶解
し、培地に加えた。このときのDMSO濃度は0.5%
V/Vとなるよう調製した。このシャーレを37℃に移
した直後を0時間とし、その後、1〜2時間おきに倒立
顕微鏡(OLYMPUS)を用いて経時的に細胞の形態
を観察した。そしてこの観察の際に無造作に細胞数を計
測してその中に含まれる菌糸形細胞の割合を菌糸形転換
率(%)として活性評価の指標とした。菌糸形細胞は、
酵母形細胞を楕円形と見たて、その軸長の長さをaとし
たとき、発芽管の先端から細胞端までの距離が2a以上
となるもの、また、真性菌糸が成長を続け、発芽元の酵
母形細胞が認められない場合には、その先端を菌糸形細
胞とした。菌糸形細胞から復帰したときの酵母形細胞
は、真性菌糸の先端にくびれが生じたものも含むものと
した。比較標準として、培養シャーレに何も添加しない
もの(Control)、DMSOのみを同じ条件で添
加したもの(DMSO)を用意した。その結果をプロッ
トしたものを図1(A)の表図1に示す。また8時間経
過後の前記Controlのものとファルネゾエイト添
加のものの顕微鏡写真を図1(B)に示す。これらの結
果から、ファルネゾエイトは酵母形細胞の菌糸形細胞へ
の転換を許すものの、該転換した菌糸形細胞を酵母形細
胞に再転換させることの促進をしているものと認められ
る。
【0011】
【実験例2】<ファルネゾエイトの菌糸形転換阻害活性
と酵母形細胞の増殖阻害効果の評価実験> 実験例と同じ条件で飢餓状態の酵母形細胞の培地シャー
レを作成し、このものにファルネゾエイトの濃度を0、
0.1、0.2、0.4、0.8、1.6、3.2、
6.25、12.5、25、50、100、200μg
/mlのDMSO溶液に調製したものを実験例1と同様
の条件で培地に加え、37℃に移してからの酵母形細胞
の増殖阻害効果(酵母形細胞増殖率)と菌糸形細胞の転
換阻害効果(菌糸形細胞転換率)とを観測した。酵母形
細胞の増殖阻害効果は培養開始後8時間のものである
が、その結果は図2で示す表図2の通りである。この結
果から、何れのものも、50%の増殖阻害効果に達する
ものは200μg/ml以上の高濃度であることが確認
された。また、菌糸形細胞の培養開始後2時間の転換阻
害効果(菌糸形細胞転換阻害率)の結果を図3である表
図3に示す。この結果から、100μg/mlのもの
は、2時間で50%を越える菌糸形転換阻害濃度がある
ことが確認された。また、5時間後での50%の菌糸形
転換阻害効果(酵母形細胞への転換促進機能)のあるフ
ァルネゾエイトの濃度は3.2μg/mlと僅かでよい
ことが確認された。
【0012】
【実験例3】<ファルネゾール、ファルネシル アセテ
イト、β−ファルネセンの評価実験> 前記実験例2と同様の条件で、ファルネゾール(化合物
)、ファルネシルアセテイト(化合物)、β−ファ
ルネセン(化合物)についてそれぞれ実験(試薬は何
れも市販のものを入手)をし、そして評価をした。各化
合物の培養開始後8時間の酵母形増殖阻害効果の図表
4、6、8を、図4、図6、図8に、各化合物の培養開
始後2時間の菌糸形細胞への転換阻害効果の図表5、
7、9を図5、図7、図9にそれぞれ示す。また、図1
0の図表10に、各試薬の培養開始後8時間の酵母形細
胞の50%増殖阻害濃度と、培養開始後2および5時間
の50%菌糸形転換阻害濃度をさらに示すが、これら何
れの化合物についても、酵母形細胞に対する50%増殖
阻害濃度は200μg/ml以上と高く、このことから
殺菌効果は低いものの、何れのものも50%菌糸形細胞
転換阻害率の濃度数値は低く、このことから高い菌糸形
転換阻害機能(酵母形細胞への転換促進機能)を呈する
ことが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はファルネゾエイトの菌糸形細胞の転換
率をグラフで示す表図1、(B)は培養開始後8時間に
おける培養状態の顕微鏡写真図である。
【図2】ファルネゾエイトの培養開始後8時間における
酵母形細胞の増殖阻害効果をグラフで示す表図2であ
る。
【図3】ファルゾネエイトの培養開始後2時間における
菌糸形細胞の転換阻害効果をグラフで示す表図3であ
る。
【図4】ファルネゾールの培養開始後8時間における酵
母形細胞の増殖阻害効果をグラフで示す表図4である。
【図5】ファルネゾールの培養開始後2時間における菌
糸形細胞の転換阻害効果をグラフで示す表図5である。
【図6】ファルネシル アセテートの培養開始後8時間
における酵母形細胞の増殖阻害効果をグラフで示す表図
6である。
【図7】ファルネシル アセテートの培養開始後2時間
における菌糸形細胞の転換阻害効果をグラフで示す表図
7である。
【図8】β−ファルネセンの培養開始後8時間における
酵母形細胞の増殖阻害効果をグラフで示す表図8であ
る。
【図9】β−ファルネセンの培養開始後2時間における
菌糸形細胞の転換阻害効果をグラフで示す表図9であ
る。
【図10】培養後8時間の酵母形細胞の50%増殖阻害
濃度と培養後2時間および5時間の菌糸形細胞の50%
転換阻害濃度を示す表図10である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−11235(JP,A) 特開 平4−283517(JP,A) 特開 平10−316617(JP,A) 特開 平5−70439(JP,A) 特開 平9−30960(JP,A) 特開 平9−169629(JP,A) 米国特許3595975(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/00 - 31/80 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN) MEDLINE(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酵母形細胞と菌糸形細胞とに可逆的に転
    換する二形性真菌がカンジダ属である場合に、酵母形細
    胞と菌糸形細胞とに転換する二形性真菌がカンジダ属で
    ある場合に、ファルネゾール、ファルゾネエイト、ファ
    ルネシル アセテイト、ファルネセン、またはネロリド
    ールを成分中に含んでいることを特徴とする二形成真菌
    であるカンジダ属に対する形態転換制御活性機能剤。
JP11093427A 1999-03-31 1999-03-31 二形性真菌であるカンジダ属に対する形態転換制御活性機能剤 Expired - Lifetime JP3056730B1 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11093427A JP3056730B1 (ja) 1999-03-31 1999-03-31 二形性真菌であるカンジダ属に対する形態転換制御活性機能剤
US09/316,087 US6271267B1 (en) 1999-03-31 1999-05-21 Compound to regulate the morphological transition of dimorphic candida
EP99304201A EP1044685A3 (en) 1999-03-31 1999-05-28 Farnesol derivatives for morphological transition control over dimorphic fungi

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11093427A JP3056730B1 (ja) 1999-03-31 1999-03-31 二形性真菌であるカンジダ属に対する形態転換制御活性機能剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3056730B1 true JP3056730B1 (ja) 2000-06-26
JP2000290176A JP2000290176A (ja) 2000-10-17

Family

ID=14082017

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11093427A Expired - Lifetime JP3056730B1 (ja) 1999-03-31 1999-03-31 二形性真菌であるカンジダ属に対する形態転換制御活性機能剤

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6271267B1 (ja)
EP (1) EP1044685A3 (ja)
JP (1) JP3056730B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006151893A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Yaizu Suisankagaku Industry Co Ltd 二形性真菌の酵母型生育誘導剤

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2002360988A1 (en) * 2001-12-18 2003-06-30 Henkel Kommanditgesellschaft Auf Aktien Adhesion inhibition of moulds
US20030224034A1 (en) * 2002-05-31 2003-12-04 Koenig David W. Personal care article and method for inhibiting attachment of yeast to skin
DE10259200A1 (de) * 2002-12-16 2004-07-08 Henkel Kgaa Adhäsionshemmung von keratinophilen Pilzen
EP1638398A1 (de) * 2003-06-17 2006-03-29 Henkel Kommanditgesellschaft auf Aktien Hemmung der asexuellen vermehrung von pilzen durch eugenol und/oder dessen derivate
GB2524207B (en) 2012-12-27 2020-07-29 Kimberly Clark Co Water soluble essential oils and their use
WO2014101051A1 (en) 2012-12-27 2014-07-03 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Water soluble farnesol analogs and their use
JP7341631B2 (ja) * 2016-10-03 2023-09-11 三菱ケミカル株式会社 抗菌剤

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3595975A (en) 1969-07-29 1971-07-27 Holliston Lab Inc Disinfecting compositions
DE2728921C3 (de) 1977-06-27 1984-07-05 Dragoco Gerberding & Co Gmbh, 3450 Holzminden Verwendung von Farnesol als Bakteriostatikum in Körperdesodorantien
US5270344A (en) * 1988-06-24 1993-12-14 Stephen Herman Method of treating a systemic disorder using trioxolane and diperoxide compounds
US4966754A (en) * 1988-08-08 1990-10-30 Aveda Corporation Preservation of cosmetic compositions
CA2126757A1 (en) * 1991-12-24 1993-07-08 Stephen Herman Medical uses of trioxolane and diperoxide compounds
DE19540462A1 (de) * 1995-10-30 1997-05-07 Beiersdorf Ag Antimycotische Zubereitungen mit einem wirksamen Gehalt an Fettsäurepartialglyceriden und ein- und/oder mehrfach verzweigten aliphatischen Alkoholen
DE19602110A1 (de) * 1996-01-22 1997-07-24 Beiersdorf Ag Gegen Bakterien, Parasiten, Protozoen, Mycota und Viren wirksame Zusammensetzungen auf der Basis von Squalen und Sphingolipiden
US5932613A (en) * 1996-07-03 1999-08-03 Millennium Pharmaceuticals, Inc. Anticancer agents
AU4424797A (en) * 1996-09-18 1998-04-14 Dragoco Inc. Liposome encapsulated active agent dry powder composition
US6319958B1 (en) * 1998-06-22 2001-11-20 Wisconsin Alumni Research Foundation Method of sensitizing microbial cells to antimicrobial compound

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006151893A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Yaizu Suisankagaku Industry Co Ltd 二形性真菌の酵母型生育誘導剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000290176A (ja) 2000-10-17
US6271267B1 (en) 2001-08-07
EP1044685A2 (en) 2000-10-18
EP1044685A3 (en) 2003-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Duarte et al. Effect of a novel type of propolis and its chemical fractions on glucosyltransferases and on growth and adherence of mutans streptococci
Budtz-Jörgensen Denture stomatitis III. Histopathology of trauma-and Candida-induced inflammatory lesions of the palatal mucosa
Waksman et al. Candicidin and other polyenic antifungal antibiotics: A review
JP3056730B1 (ja) 二形性真菌であるカンジダ属に対する形態転換制御活性機能剤
Drouhet et al. Comparative studies with 18 strains of Histoplasma: Morphology in tissues and virulence of African and American strains
JP4227474B2 (ja) メシマコブの培養法
Alsop et al. Ringworm infection in a cucumber greenhouse
Reardon et al. Differences in strains of Trichomonas vaginalis as revealed by intraperitoneal injections into mice
JP2996838B2 (ja) 抗菌剤
HEINEMAN et al. Chlamydospores and Dimorphism in Candida albicans Endocarditis: observations in a fatal superinfection during treatment of Staphylococcus Endocarditis
Dhinakaran et al. Antimicrobial potential of the marine sponge Sigmadocia pumila from the south eastern region of India
Venditti et al. 4-week treatment of streptococcal native valve endocarditis with high-dose teicoplanin
JP3067869B2 (ja) 抗生物質
US6660263B2 (en) Oocydin and methods of use for protection of plants from Oomyocyte pathogens
Teglia et al. Malassezia furfur infections
US6451356B1 (en) Antibacterial composition comprising oenostacin from oenothera biennis
JP3065589B2 (ja) 腸球菌抗菌剤
Johnson et al. Effect of ketoconazole on the initial stages of germ tube formation by strains of Candida albicans
Holbrook et al. Experimental oral infection of mice with a pathogenic and a non-pathogenic strain of the yeast Candida albicans
KR101866850B1 (ko) 세리포리아 락세라타 균사체 배양액을 유효성분으로 함유하는 항염증용 조성물
Roy et al. Successful Non-surgical Treatment of Disseminated Polymicrobial Fungal Infection in a Patient withPancytopenia and Graft-versus-host Disease
Gorman et al. Inhibition of hyphal development and kill of Candida albicans blastospores by noxythiolin in vitro
CN1436841A (zh) 从虫草体分离培养的细棒束孢sx-1及其分离培养方法和用途
KR20110093442A (ko) 항균 활성을 갖는 신규한 환형 펩타이드계 화합물 및 이의 용도
English Preliminary observations on some Aspergillus species in relation to their role as pathogens of aural cavities

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000329

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090414

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090414

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100414

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100414

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110414

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120414

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130414

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140414

Year of fee payment: 14

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term