JP3056555U - ボタン飾 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存の単純なボタンにボタン飾を取り付け、
または取り替えることにより、特色のある装飾的なボタ
ンを、多くの時間、手間や費用をかけずに、簡単にしつ
らえることができ、従来のものに対して特徴的で、かつ
差別化できる装飾ボタンをつくることを目的とする。 【解決手段】 ボタンのボタン孔位置に対応して配置さ
れ、ボタン表面側からボタン孔内に先端部より挿入、引
き抜き可能な柱状の脚柱と、脚柱の基部に一体的に形成
され、ボタンの表面の少なくとも一部を覆う偏平状の頭
体を備えたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はボタン飾に関し、特に、洋服やドレスの合わせ目や衣服の特定の位置 に縫いつけたボタンの装飾性や付加価値を大幅に向上させるボタン飾に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、ボタンはシャツ、洋服やドレス等の重なる部分の一方に付けて、他方 の孔にはめて、合わせ目を止めたり、洋服やドレスの特定の部分に付けて装飾と して用いたり、衣服の機能性と付加価値を高めるようにしている。 このようにボタンは、洋服やドレス等の重ね合わせ目を整える機能的な部分と 、洋服やドレスの要所要所に付けて、洋服やドレスの生地、柄、模様等とバラン スを取る装飾的な部分を有している。 ボタンは、この装飾的部分をマッチさせるために、洋服やドレスの生地やデザ インに合わせて、ボタン自身の形状、大きさ、色彩等を変えたり、ボタンの表面 に装飾物を直接に張り付けたり、複雑な加工をしたりして、極めて多数の種類を 準備生産しなければならない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

したがって、ボタンは、比較的に簡単なものとなるか、一方、洋服やドレスに マッチした特色のある装飾的なボタンにするため、既存のものの中からある程度 譲歩して選ぶか、全く新たにデザインしなければならず、時間と手間と費用がか かるという問題点がある。 そこで、本考案は、特色のある装飾的なボタンを、多くの時間、手間や費用を かけずに、簡単に、容易に、短時間に取り付け、取り替えでき、従来のものに対 して特徴的で、かつ差別化できる装飾ボタンをつくることを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案者らは、従来のボタンの特徴、形状、装飾ボタンの特徴、使用状態等を 分析するとともに、装飾の種類、特徴、変更の容易性および洋服、ドレスのデザ インとのマッチイング性等種々検討の結果、かかる問題点を解決しうることを見 い出し、本考案を完成するに至った。

【０００５】 すなわち本考案のボタン飾は、ボタンのボタン孔位置に対応して配置され、ボ タン表面側からボタン孔内に先端部より挿入、引き抜き可能な柱状の脚柱と、脚 柱の基部に一体的に形成され、ボタンの表面の少なくとも一部を覆う偏平状の頭 体を備えたことを特徴とするものである。

【０００６】 本考案の脚柱が、その側面の周方向の一部を長手方向に削除した削除面を有す ることを特徴とするものである。

【０００７】 本考案の頭体が、その表部に装飾を有することを特徴とするものである。

【０００８】 本考案の頭体が、その外表面上に装飾物を一体的に有することを特徴とするも のである。

【０００９】

【考案の実施の形態】

本考案の脚柱は、柱状であれば、断面は円形でも正方形でも多角形でもよい 。かつ、脚柱の側面の周方向の一部、例えば、３分の１、または４分の１を脚柱 の長手方向に削除した削除面を有するのが好ましい。削除面は、ボタンを衣服に 着けるためボタン孔には複数回ボタン糸が通され糸束が形成されており、脚柱を ボタン孔内に挿入したとき、この糸束の通る間隙を設けたものである。 また、脚柱は、ボタン孔位置に対応して形成されるので、脚柱の数は、ボタン 孔数とその位置に応じて２〜５およびそれ以上であってもよいし、脚柱がボタン の全てまたは一部のボタン孔内に挿入できればよい。

【００１０】 本考案の削除面は、ボタン孔が４個で、脚柱が４本の場合は、脚柱の削除面が ２本の脚柱の対向する内側に設けるのが好ましい。糸束は、多少の移動が可能で あるので、削除面の周方向の位置と削除量は、厳密でなくてもよい。 ボタンを衣服に取り付ける時、ボタン糸はボタンの対向する２個のボタン孔を 使用して取り付け、表面から見てボタン糸が平行になる場合と、ボタンの交差す る２個のボタン孔を使用して取り付け、ボタン糸が交差する場合とがあり、いず れの場合も糸束が多少は移動して脚柱の挿入は可能である。

【００１１】 本考案のボタン飾は、脚柱がボタン孔内に先端部より挿入されて、脚柱の周面 とボタン孔の内周および糸束により締め付けが生じ、ボタンに固定されるので、 脚柱の外径は、この締め付けと引き抜けを考慮して決められるのが好ましい。 また、引き抜けに対して適度の抵抗を与えるために、脚柱の先端部の外径を極 めて僅かに大きめに設計して、ボタン飾を引き抜く際に僅かに抵抗が発生するよ うにしてもよい。

【００１２】 本考案の頭体は、脚柱の基部と一体的に形成されて偏平状であれば、円形、正 方形、多角形でもよく、どの様な形状であってもよい。偏平状頭体は、表面が平 面でも、球面でもよいし、表面が彫刻的に刻印されたものでもよい。彫刻の内容 は、装飾的でもよいし、ブランド名を強調するものでもよいし、イメージキャラ クター的なものでも装飾性が強いものでもよい。 また、頭体は、色彩的にどの様なものでもよい、金色、銀色、金属色、パール 色、衣服に合わせるように赤、黄、緑、青等各種の色、明暗色、あるいはこれら を組み合わせたものでもよい。また、これらの色彩は、後述の素材より形成して もよいし、頭体表面に塗布、彩色等素材上に付加したものでもよい。 また、頭体の外径は、ボタン飾として使用するボタンの外径より小さくてもよ いし、同じでもよく、大きくてもよい。

【００１３】 本考案のボタン飾の素材は、ＡＢＳ樹脂、ラクトなどの樹脂、金属、パール調 素材、鼈甲、水牛等ボタン飾として加工できれるものであればよい。好ましくは ＡＢＳ樹脂である。

【００１４】 本考案の頭体の外表面上に一体的に形成させた装飾物は、ボタン飾にさらに装 飾性を向上させるものであり、頭体の外表面に接着または係合させて固定するこ とにより、装飾的付加価値を格段に向上させるものである。 装飾物としては、金色のブランドネーム、イニシャル、紋章、花、キャラクタ ー等極めて多くのものが可能である。色も衣服に合わせて配色を考慮できる。

【００１５】

【実施例】

以下、実施例により本考案を具体的に説明するが、本考案はこれらに限定され るものではない。 まず、構成につき説明する。 図１〜６は本考案の実施例１を示す図である。図１、２において、１０はボタ ン飾であり、ボタン飾１０はボタン糸１２によりドレス布１３上に縫いつけられ た表孔ボタン（以下単にボタンという）１５に取り付けられている。 ボタン１５は平皿状で、図３に示すように、その中央部に方形に配置された４ つの貫通したボタン孔１６を有しており、その対向した２つのボタン孔１６にボ タン糸１２を通すことによりドレスに縫いつけられている。 ボタン１５は、黒色のＡＢＳ樹脂からなり、表面側の外周部１５ａが円弧状に 盛り上がった全体的に単純、素朴な感覚の一般的なボタンである。 また、ボタン飾１０は、肌色のＡＢＳ樹脂からなり、射出成形等通常の方法で 多量に極めて安価に作製することができる。

【００１６】 ボタン飾１０は、図４〜６にも示すように、ボタン１５のボタン孔１６の位置 に対応して、方形に配置された断面ほぼ円形の柱状の４つの脚柱１８を有してい る。脚柱１８の基部１８ａには、ボタン１５の表面の一部を覆うように形成され た一部球面の偏平状の頭体２０が一体的に形成されている。 ４つの脚柱１８は、図４、６に示すように、その側面の周方向の一部である対 向する２つの脚柱１８Ａおよび１８Ｂの対向する内側面が脚柱１８の長手方向に 削除した削除面１８ｃを有している。そして、脚柱１８はボタンのボタン孔１６ 位置に対応し設けられているので、脚柱の先端部１８ｂよりボタン孔１６内に挿 入および引き抜き可能である。

【００１７】 頭体２０の上表面には、円形状の平面２０ａを有し、装飾物である黄金色の星 ２２が接着剤により取り付けられている。星２２はこの実施例では、全体として 頭体の上平面２０ａより小さいが、上平面２０ａより大きくてもよいし、さらに 頭体２０より大きくはみ出してもよい。 また、頭体２０は、４本の脚柱１８を一体的にまとめる方形板状または円盤状 の台とし、その上面にボタン１５の大きさに広がる黄金色の花紋や動物紋等の家 紋、ブランドイメージを型どるデザイン、特定の地域を示す黄金色の旗紋、カラ フルに彩られたイメージキャラクタ等の装飾物を接着または張り付けてもよいの は勿論である。

【００１８】 次に、ボタン飾１０のボタン１５への取付につき説明する。 ボタン飾１０の脚柱１８は、ボタン１５のボタン孔１６位置に対応して配置さ れているので、ドレス布１３にボタン糸１２により縫いつけられたボタン１５の ボタン孔１６内に、脚柱１８の削除面１８ｃの位置をボタン糸１２の糸束の位置 に合わせて先端部１８ｂより挿入する。 脚柱の削除面１８ｃは、ボタン糸１２の糸束を圧着し、脚柱１８は、その反発 力によりボタン孔１６内に固定され、ボタン飾１０はボタン１５から脱落するこ とはない。一方、ボタン飾１０は、少し強く引き抜くと、脚柱１８はボタン糸１ ２の糸束の反発力に抗して引き抜かれる。 脚柱の削除面１８ｃの位置がボタン糸１２の束の位置から多少ずれていても、 ボタン糸１２の糸束は分かれ或いはずれて脚柱１８が挿入されるので、脚柱１８ はボタン孔１６内に強固に固定される。

【００１９】 したがって、洋服やドレスの着用の条件により、ボタン飾１０を既存のボタン １５に取り付けまたは引き抜いて取り外したり、洋服やドレスの着用の条件また は雰囲気に合わせて他のボタン飾に取り替えることができ、極めて短時間に、簡 単かつ迅速に、安価に全くイメージの異なるボタンとし、洋服やドレスの印象を 大きく変えることができるという優れた効果を有している。

【００２０】 図７は本考案の実施例２を示す図である。 図７に示すボタン飾２５は、ボタン飾２５の頭体２０の外径をボタン１５の外 径と同じとし、ボタン１５をすべて覆い、かつボタン飾の頭体の表部２０ｂに赤 、黄、青、緑等の装飾である色彩２６を施し、既存のボタン１５のイメージを全 く変えたものである。 この場合も、実施例１と同様な作用効果を得ることができる。

【００２１】 図８は本考案の実施例３を示す図である。 図８に示すボタン飾２８は、ボタン飾の頭体２０の表部２０ｂに彫刻２９を金 型等により施したものであり、この場合も、既存のボタン１５にこの飾りボタン ２８を取り付けまたは取り替えることにより、実施例１と同様な作用効果を得る ことができる。

【００２２】

【考案の効果】

以上、説明したように、本考案によれば、既存の一般的で、単純で素朴なボタ ンにボタン飾を取り付け、または取り替えることにより、特色のある装飾的なボ タンを、多くの時間、手間や費用をかけずに、簡単にしつらえることができ、従 来のボタン自体に装飾を施したものに対して特徴的で、かつ差別化できる装飾ボ タンとすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例１のボタン飾をボタンに取り
付けた状態を示す全体平面図、

【図２】 図１のＡ〜Ａ矢視断面図、

【図３】 ボタンの平面図、

【図４】 ボタン飾の平面図、

【図５】 ボタン飾の側面図、

【図６】 ボタン飾の他の側面図、

【図７】 本考案の実施例２のボタン飾を示す側面図、

【図８】 本考案の実施例３のボタン飾を示す側面図。

【符号の説明】

１０，２５，２８ ボタン飾 １５ ボタン １６ ボタン孔 １８ 脚柱 １８ｃ 削除面 ２０ 頭体 ２２ 星（装飾物） ２６ 色彩（装飾）

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ボタンのボタン孔位置に対応して配置さ
   れ、ボタン表面側からボタン孔内に先端部より挿入、引
   き抜き可能な柱状の脚柱と、 脚柱の基部に一体的に形成され、ボタンの表面の少なく
   とも一部を覆う偏平状の頭体を備えたことを特徴とする
   ボタン飾。
2. 【請求項２】 脚柱が、その側面の周方向の一部を長手
   方向に削除した削除面を有することを特徴とする請求項
   １記載のボタン飾。
3. 【請求項３】 頭体が、その表部に装飾を有することを
   特徴とする請求項１または２記載のボタン飾。
4. 【請求項４】 頭体が、その外表面上に装飾物を一体的
   に有することを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項
   に記載のボタン飾。