JP3055217B2 - 熱可塑性エラストマ−組成物の製造法 - Google Patents

熱可塑性エラストマ−組成物の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性エラストマ−組
成物の製造法に関し、詳しくは成形加工時の流動性を改
良した新規な熱可塑性エラストマ−組成物の製造法に関
する。そして本発明の熱可塑性エラストマ−組成物の製
造法は、樹脂加工分野やゴム加工分野等で使用される。
【0002】
【従来の技術】従来から、ゴムと熱可塑性樹脂を混練し
ながらゴムを動的熱処理により加硫して、ゲル分を含有
するゴムと熱可塑性樹脂から成る熱可塑性エラストマ−
は熱可塑性とゴム弾性を有することから、熱可塑性エラ
ストマ−の持つ熱可塑性を利用して高温下で成型され、
ゴム弾性を有する温度範囲内で使用される。一般に熱可
塑性エラストマ−は、高温下で流動し易く成型が容易で
あり、且つ成型時間が短い利点を持つ。またゴムの成型
加工では加硫工程を必要とするが熱可塑性エラストマ−
の場合はこれを必要としない等、エネルギ−消費或いは
労務費などの面でゴムより優位であることから、近年、
樹脂分野やゴム分野で幅広く使用されるようになって来
た。
【0003】近年、塩素化ポリエチレン又はクロロスル
フオン化ポリエチレンは耐油性、耐オゾン性、耐候性や
明色性等の物理的性質が他のゴムより優れていることか
ら、塩素化ポリエチレン又はクロロスルフオン化ポリエ
チレンと熱可塑性樹脂を混練し動的熱処理により加硫し
て熱可塑性エラストマ−として使用する機運にある。
【0004】しかしながらゲル分を含有させるために、
従来から使用されている脱塩酸捕捉剤とゴム用加硫剤及
び/又はゴム用加硫促進剤の加硫系を使用し動的熱処理
して得た塩素化ポリエチレン又はクロロスルフオン化ポ
リエチレンと熱可塑性樹脂を主成分とする熱可塑性エラ
ストマ−は、100℃以上の高温下で成形加工するに於
いて、極めて流動性が劣る。また特公昭53−2210
4、特公昭55−39250及び特公昭54−1545
8等に開示されている脱塩酸捕捉剤とトリアジン系化合
物を使用した加硫系、或いは特開昭52−90546、
特公昭56−22470及び特公昭64−4536等に
開示されている脱塩酸捕捉剤及びジマレイミド系化合物
と有機過酸化物の組合せによる加硫系を使用して作った
熱可塑性エラストマ−の流動性が極めて劣っている。こ
のことは射出成形機による成形においては成形サイクル
が遅く、且つ複雑な形状の製品は成形出来なく、押出機
による押出成形においては押出速度が遅く、且つ複雑な
形状の製品は成形出来ない等の欠点がある。
【0005】また有機過酸化物を使用した熱可塑性エラ
ストマ−は特開昭52−29845、に開示されている
が、塩素化ポリエチレン又はクロロスルフオン化ポリエ
チレンは分子中に塩素を含有するために有機過酸化物に
よる架橋効率が悪く、必要量のゲル分を得るためには多
量の有機過酸化物が必要となり、またポリプロピレンを
除く熱可塑性樹脂を使用した場合、熱可塑性樹脂がゲル
化されて熱可塑性エラストマ−が得られないか或いは流
動性が劣る等の欠点を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点を解決すべく鋭意研究の結果、成形加工における流
動性の解決された熱可塑性エラストマ−組成物の製造法
を見出した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は塩素化ポリエチ
レン又はクロロスルフオン化ポリエチレンに有機酸の金
属塩、フエノ−ル樹脂、脱塩酸捕捉剤と熱可塑性樹脂を
混練し動的熱処理を行なった後、脱塩酸捕捉剤を添加混
練することを特徴とする製造法にある。以下本発明を詳
細に説明する。
【0008】本発明に使用される塩素化ポリエチレンと
は、ポリエチレン、エチレン−ブテン−1共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸メチル共重合体等の粉末又は粒子を水に
懸濁させるか、或いは四塩化炭素等の不活性有機溶剤に
溶解して塩素ガスを吹込み塩素を導入しゴム状にしたも
のである。塩素化ポリエチレンはゴム状であれば特に塩
素量は限定されないが15〜55重量%の塩素化ポリエ
チレンがゴム状にある。
【0009】本発明に使用されるクロロスルフオン化ポ
リエチレンとは、該記ポリマ−を四塩化炭素等の不活性
有機溶剤に溶解し、塩素ガスを吹込み塩素化して次にク
ロロスルフオニルを添加反応させてクロロスルフオニル
基を導入するか、或いはクロロスルフオニルによって塩
素とクロロスルフオニル基を導入しゴム状にしたもので
ある。クロロスルフオン化ポリエチレンは塩素化ポリエ
チレンと同様にゴム状であれば特に塩素量は限定されな
いが15〜55重量%のクロロスルフオン化ポリエチレ
ンがゴム状にある。以上、塩素化ポリエチレンとクロロ
スルフオン化ポリエチレンの製法を例記したが、本発明
に使用される塩素化ポリエチレン又はクロロスルフオン
化ポリエチレンはこれらの製法になんら限定されるもの
ではない。 本発明の製造法に使用される有機酸の金属
塩とは、カルボン酸型の有機酸の金属塩であって、有機
酸の金属塩を構成するカルボン酸型の有機酸には、炭素
数6以上の飽和脂肪酸並びに不飽和脂肪酸、炭素数6未
満の鎖状有機酸、芳香族有機酸、環状有機酸がある。
【0010】炭素数6以上の飽和脂肪酸として例えば、
カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、セロチン酸、メ
リシン酸等、炭素数6以上の不飽和脂肪酸として例え
ば、ヘキセン酸、オクテン酸、デシレン酸、ドデシレン
酸、オレイン酸、ペトロセリン酸、バクセン酸、リノ−
ル酸、エレオステアリン酸、パリナリン酸、タリリン
酸、アラキドン酸、エルカ酸等の一塩基酸型の脂肪酸及
びこれらの二塩基酸及び三塩基酸型の脂肪酸が挙げられ
る。 炭素数6未満の鎖状有機酸として例えば、蟻酸、
プロピオン酸、バレリアン酸、マロン酸、グルタル酸、
ビニル酢酸、フマ−ル酸、マレイン酸、グリコ−ル酸、
アクリル酸等の一塩基酸型の鎖状有機酸及びこれらの二
塩基酸及び三塩基酸型の脂肪酸が挙げられる。芳香族有
機酸として例えば、安息香酸、ヒドロケイ皮酸、フエニ
ルバレリアン酸、フエニルエナント酸、フエニルペラル
ゴン酸、ベンゾイルアクリル酸、フエニル安息香酸、フ
タ−ル酸、メハリツト酸、サルチル酸、アセチルサルチ
ル酸等、環状有機酸として例えば、シクロプロパンカル
ボン酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘプタンカ
ルボン酸、ノニルシクロペンチル酢酸、ペンチルシクロ
ヘキシル酢酸、ノニルシクロヘキシル酢酸、ウンデシル
シクロヘキシル酢酸、ウンデシルシクロペンチル酪酸、
ヘキサシクロペンチル酪酸、ドデシルシクロヘキシルプ
ロピオン酸、シクロヘキシルプロピオン酸、シクロヘキ
シルカプロン酸、ナフテン酸、マレプロ−ル酸、メチレ
ンオクタデセン酸、ダイマ−酸、樹脂酸等が挙げられ
る。
【0011】有機酸の金属塩を構成する金属とは、複数
の原子価を示す遷移元素の金属の内で、周期律表第4周
期のI 族b亜族の銅、IV族のゲルマニウム、チタン、V
〜VII 族a亜族のバナジウム、クロム、マンガン、VIII
族の鉄、コバルト、ニツケル、第5周期IV族b亜族の
錫、第6周期IV族b亜族の鉛を指す。
【0012】そして本発明で云う有機酸の金属塩とは該
記の有機酸と金属によって構成される化合物を指す。こ
の有機酸の金属塩は単独もしくは混合して使用れる。使
用される量は塩素化ポリエチレン又はクロロスルフオン
化ポリエチレン100重量部当り0.1〜20重量部、
好ましくは0.5〜10重量部、更に好ましくは1〜5
重量部が使用される。0.1重量部未満では動的熱処理
によるゲル分量が少なく機械的性質の劣ったものとな
る。20重量部を越えて使用してもゲル分量には効果を
示さず、有機酸の金属塩の影響で機械的性質が劣ったも
のとなる。
【0013】本発明において使用されるフエノ−ル樹脂
とはフエノ−ル、クレゾ−ル、キシレノ−ル等のフエノ
−ル類とホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フ
ルフラ−ル等のアルデヒド類との付加・縮合反応によっ
て作られる樹脂である。その製造法によって、ノボラッ
ク形とレゾ−ル形がある(村橋、小田、井本;プラスチ
ック ハンドブック、p129、朝倉書店、196
9)。本発明にはノボラック形及び/又はレゾ−ル形を
使用することができる。市販のフエノ−ル樹脂として例
えば、内外化学薬品資料 B 機能性高分子:シ−エム
シ−社刊(1990)に掲載されるフエノ−ル樹脂があ
る。これらは単独或いは混合して使用される。このフエ
ノ−ル樹脂は、上記した有機酸の金属塩と併用して使用
することにより動的熱処理によるゲル分の生成に効果を
発揮する。使用される量は、塩素化ポリエチレン又はク
ロロスルフオン化ポリエチレン100重量部当り1〜3
0重量部、好ましくは5〜15重量部が使用される。1
重量部未満では動的熱処理によるゲル分量が少なく機械
的性質の劣ったものとなる。30重量部を越えて使用し
てもゲル分量には効果を示さず、フエノ−ル樹脂の影響
で得られる熱可塑性エラストマ−はゴム弾性の劣ったも
のとなり好ましくない。
【0014】本発明の脱塩酸捕捉剤とは、動的熱処理に
より塩素化ポリエチレン又はクロロスルフオン化ポリエ
チレンから発生する塩酸を捕捉する金属酸化物と金属水
酸化物を云う。例えば、金属酸化物として酸化亜鉛、酸
化アルミニウム、酸化カドミニウム、酸化カルシウム、
酸化コバルト、酸化錫、酸化鉄、酸化チタン、酸化銅、
酸化ナトリウム、酸化鉛、酸化ニツケル、酸化バリウ
ム、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化リチウム、
酸化ベリリウム等が挙げられる。金属水酸化物として水
酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化カドミニウム、
水酸化クロム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水
酸化コバルト、水酸化錫、水酸化鉄、水酸化銅、水酸化
ナトリウム、水酸化鉛、水酸化バリウム、水酸化マグネ
シウム等が挙げられる。これらは単独又は混合して使用
される。使用される量は動的熱処理前に塩素化ポリエチ
レン又はクロロスルフオン化ポリエチレン100重量部
当り0.1〜10重量部及び動的熱処理した後に0.1
〜30重量部が使用される。
【0015】本発明の製造法に使用される熱可塑性樹脂
とは、100℃以上の高温下で溶融する樹脂であって、
例えばポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、熱可塑性ポ
リウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリカ−ボネ−ト、フエ
ノキシ樹脂、ポリメチルメタアクリレ−ト、メチルメタ
アクリレ−ト・スチレン共重合体、フッソ樹脂、ポリビ
ニルブチラ−ル、ポリビニルホルマ−ル、ポリ塩化ビニ
リデン、塩素化ポリエ−テル、スチレン・アクリロニト
リル共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレ
ン共重合体、ポリアセタ−ル等が挙げられる。これらは
単独または混合して使用することができる。使用される
量は、塩素化ポリエチレン又はクロロスルフオン化ポリ
エチレン100重量部当り熱可塑性樹脂5〜50重量部
が使用される。5重量部未満では得られる熱可塑性エラ
ストマ−組成物の高温下における成形加工時の流動性が
劣る。50重量部を越えると弾性を示さなくなり好まし
くない。
【0016】本発明の熱可塑性エラストマ−組成物の製
造法に使用される装置としては、一般にゴム或いは樹脂
の混練に使用される混練機、例えばロ−ル混練機、バン
バリ−ミキサ−、双腕形ニ−ダ−、スクリュウ式混練
機、ロ−タ−形連続混練機等が使用される。
【0017】本発明で云う動的熱処理とは、該記の混練
機等を使用し、塩素化ポリエチレン又はクロロスルフオ
ン化ポリエチレンを混練機中で流動させながらフエノ−
ル樹脂と有機酸の金属塩で加硫しゲル分を作ることを指
す。ゲル分量としては塩素化ポリエチレン又はクロロス
ルフオン化ポリエチレンの20重量%以上が加硫されゲ
ル化されていることが好ましい。20重量%未満では熱
可塑性エラストマ−組成物の機械的性質が劣り好ましく
ない。この動的熱処理の温度は100〜240℃が好ま
しい。100℃未満では得られる熱可塑性エラストマ−
中の熱可塑性樹脂の分散が不十分で機械的性質が劣り好
ましくない。240℃を越えた温度で動的熱処理した場
合、得られる熱可塑性エラストマ−組成物は機械的性質
が劣るか、或いは黒褐色に変色する場合があり、注意を
要する。動的熱処理を行なうに必要な時間は使用される
フエノ−ル樹脂、有機酸の金属塩の種類、量或いは混練
機の種類等により異なり制限されるものではない。
【0018】本発明の製造法は、該記の混練機を使用し
て予め塩素化ポリエチレン又はクロロスルフオン化ポリ
エチレンに有機酸の金属塩、フエノ−ル樹脂、塩素化ポ
リエチレン又はクロロスルフオン化ポリエチレン100
重量部当り脱塩酸捕捉剤0.1〜10重量部と熱可塑性
樹脂を混練し動的熱処理が行なわれる。そして本発明の
製造法の特徴は、この動的熱処理を行なった後、次に塩
素化ポリエチレン又はクロロスルフオン化ポリエチレン
100重量部当り脱塩酸捕捉剤0.1〜30重量部を添
加混練する。この工程において脱塩酸捕捉剤を添加混練
することにより熱可塑性エラストマ−組成物は極めて優
れた流動性を示す。0.1重量部未満では流動性の改良
効果は小さい。30重量部を越えて添加した場合、流動
性の改良効果は有るものの、顕著な改良効果は期待出来
ない。この工程で脱塩酸捕捉剤を添加混練しない場合は
熱可塑性エラストマ−組成物の流動性は改良されない。
この脱塩酸捕捉剤の添加混練の温度は動的熱処理と同じ
100〜240が好ましい。 本発明の熱可塑性エラス
トマ−組成物の製造過程において、或いは得られた熱可
塑性エラストマ−組成物にはゴム用配合剤或いは樹脂用
配合剤、例えば可塑剤、軟化剤、老化防止剤、紫外線吸
収剤、カ−ホンブラック等の補強剤、白色充填剤、発泡
剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤等を必要に応じて混練す
ることも出来る。
【0019】
【実施例】以下、実施例及び比較例により、本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらになんら制限される
ものではない。
【0020】実施例及び比較例及に使用した塩素化ポリ
エチレンは、以下の方法で製造した。30リッタ−の反
応器に、四塩化炭素17. 5リツタ−とJIS K−6
760に従って、温度190℃、荷重2160gで測定
されたメルトインデックスが5. 2の高密度ポリエチレ
ン2.8Kgを入れ、撹拌しながら100℃に昇温し、
高密度ポリエチレンを四塩化炭素に溶解させた。次に塩
素ガスを2. 8リッタ−/分の割合で反応器下部から吹
込み、塩素含量が35重量%の塩素化ポリエチレンの四
塩化炭素溶液を得た。この溶液からドラムドライヤ−に
より四塩化炭素を取除き、固形の塩素化ポリエチレンを
得た。
【0021】実施例−1〜5及び比較例−1〜4 実施例−1は、表−1の配合において、予め塩素化ポリ
エチレンに塩素化ポリエチレン100重量部当りタッキ
ロ−ル201(フエノ−ル樹脂)5重量部、DOP20
重量部及び酸化マグネシウム2重量部を50℃のロ−ル
混練機で混練し、このゴム混練物にチャンバ−設定温度
160℃のブラベンダ−プラスチコ−ダ−ロ−ラ−ミキ
サ−タイプでポリプロピレン15重量部をゴム混練物の
発熱を利用して溶融分散させ、次にナナテン酸コバルト
2重量部を添加して動的熱処理を行なった後、酸化マグ
ネシウム8重量部とノクラックNS−6 1重量部を添
加混練して熱可塑性エラストマ−組成物を得た。
【0022】熱可塑性エラストマ−組成物中の動的熱処
理によって生成した塩素化ポリエチレンのゲル分量を知
るために、次の方法に従ってゲル分量を測定した。熱可
塑性エラストマ−組成物の0.5gをベンゼン100g
に入れ、23℃で24時間放置し、次にボ−ルミルで1
時間攪拌した後、1時間放置し熱可塑性エラストマ−の
不溶解の部分を沈降させ、ベンゼンに溶解した部分を5
g取り出しベンゼンを蒸発させた後、その重量を測定し
た。生成した塩素化ポリエチレンのゲル分量は次式によ
り計算した。 GL={[0.5−(L+P)]/0.5}×100 但し、GL:ゲル分量(重量%) L:ベンゼン100gに溶解する熱可塑性エラストマ−
組成物の重量 P:試料0.5中のポリプロピレン重量 次に得られた熱可塑性エラストマ−組成物の流動性を知
るために、(株)東洋精機製作所製メルトインデキサ−
を使用してJIS K 7210に従い荷重21.6K
g、温度190℃で流動性の指標となるMFR(メルト
フローレイト)の測定を行なった。
【0023】得られた熱可塑性エラストマ−組成物機械
的性質を知るために、180℃の圧縮成形機で予熱4分
間、加圧成形2分間を行なった後、10℃の圧縮冷却機
で4分間冷却を行ない、厚さ2mmのシ−トを得た。得
られたシ−トから、JISK 6301に従って引張試
験を行なった。
【0024】測定したゲル分量、MFR及び引張試験結
果を表−1に示す。
【0025】実施例−2は、実施例−1のナフテン酸コ
バルト2重量部をナフテン酸鉄1重量部に変えた以外実
施例−1に従った。
【0026】実施例−3は、実施例−1のタッキロ−ル
201(フエノ−ル樹脂)5重量部を10重量部に、ナ
フテン酸コバルト2重量部をナフテン酸鉄2重量部に、
酸化マグネシウム2重量部を水酸化カルシウム4重量部
に、ポリプロピレンをポリエチレンに及び酸化マグネシ
ウム8重量部を水酸化カルシウム16重量部に変えた以
外実施例−1に従った。
【0027】実施例−4は、実施例−1の塩素化ポリエ
チレンをクロロスルフオン化ポリエチレンに、タッキロ
−ル201(フエノ−ル樹脂)5重量部をCKM163
4(フエノ−ル樹脂)10重量部に及びナフテン酸コバ
ルト2重量部をオレイン酸鉛3重量部に変えた以外実施
例−1に従った。
【0028】実施例−5は、実施例−1の塩素化ポリエ
チレンをクロロスルフオン化ポリエチレンに、タッキロ
−ル201(フエノ−ル樹脂)5重量部をCKM163
4(フエノ−ル樹脂)10重量部に及びナフテン酸コバ
ルト2重量部をナフテン酸鉄1重量部に変えた以外実施
例−1に従った。
【0029】比較例−1は、実施例−1の酸化マグネシ
ウム2重量部を除き、酸化マグネシウム8重量部を酸化
マグネシウム10重量部に変えて、熱可塑性エラストマ
−組成物を得たが、得られた熱可塑性エラストマ−組成
物は粉状で、ゲル分量の測定を含めて以下の試験を中止
した。
【0030】比較例−2は、実施例−1の酸化マグネシ
ウム8重量部を除いた以外実施例−1に従った。
【0031】比較例−3は、実施例−1の塩素化ポリエ
チレンをクロロスルフオン化ポリエチレンに、タッキロ
−ル201(フエノ−ル樹脂)5重量部をCKM163
4(フエノ−ル樹脂)10重量部に及びナフテン酸コバ
ルト2重量部をナフテン酸鉄1重量部に変え、酸化マグ
ネシウム2重量部を除き、酸化マグネシウム8重量部を
10重量部に変えて、熱可塑性エラストマ−組成物を得
たが、得られた熱可塑性エラストマ−組成物は粉状で、
ゲル分量の測定を含めて以下の試験を中止した。
【0032】比較例−4は、実施例−1の塩素化ポリエ
チレンをクロロスルフオン化ポリエチレンに、タッキロ
−ル201(フエノ−ル樹脂)5重量部をCKM163
4(フエノ−ル樹脂)10重量部に、ナフテン酸コバル
ト2重量部をオレイン酸鉛3重量部に及びポリプロピレ
ンをポリエチレンに変え、酸化マグネシウム8重量部を
除いた以外実施例−1に従った。
【0033】表−1から、本発明熱可塑性エラストマ−
組成物の製造法によつて得られる実施例−1〜5の熱可
塑性エラストマ−組成物は比較例−2、4と比較し、優
れた流動性を示した。それに反し、比較例−1、2は熱
可塑性エラストマ−組成物が粉状となり、比較例−2、
4は、実施例と同程度の機械的性質を示しているもの
の、流動性が極めて劣った。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】塩素化ポリエチレン又はクロロスルフオ
ン化ポリエチレンに有機酸の金属塩、フエノ−ル樹脂、
脱塩酸捕捉剤と熱可塑性樹脂を混練し動的熱処理を行な
った後、脱塩酸捕捉剤を添加混練することを特徴とする
製造法は、成形加工における流動性の解決された熱可塑
性エラストマ−組成物の製造法であることが分る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI //(C08L 23/28 61:06 101:12) (C08L 23/34 61:06 101:12) (56)参考文献 特開 平4−328145(JP,A) 特開 平4−85351(JP,A) 特開 平4−255741(JP,A) 特開 平3−252438(JP,A) 特開 平3−74450(JP,A) 特開 平2−191649(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/28 C08L 23/34 C08J 3/20 C08K 3/22 C08K 5/098

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩素化ポリエチレン又はクロロスルフォン
    化ポリエチレン100重量部当り有機酸の金属塩0.1
    〜20重量部、フェノール樹脂1〜30重量部、脱塩酸
    捕捉剤0.1〜10重量部と熱可塑性樹脂5〜50重量
    部を、当該塩素化ポリエチレン又はクロロスルフォン化
    ポリエチレンのゲル分量が20重量%以上になるまで1
    00〜240℃にて混練した後、次に塩素化ポリエチレ
    ン又はクロロスルフォン化ポリエチレン100重量部当
    り脱塩酸捕捉剤0.1〜30重量部を添加混練すること
    を特徴とする熱可塑性エラストマー組成物の製造法。
JP3153695A 1991-05-30 1991-05-30 熱可塑性エラストマ−組成物の製造法 Expired - Fee Related JP3055217B2 (ja)

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