JP3054242U - スリーブ保持具および保持構造 - Google Patents

スリーブ保持具および保持構造

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JP3054242U
JP3054242U JP1998003951U JP395198U JP3054242U JP 3054242 U JP3054242 U JP 3054242U JP 1998003951 U JP1998003951 U JP 1998003951U JP 395198 U JP395198 U JP 395198U JP 3054242 U JP3054242 U JP 3054242U
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潔 後藤
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萩原 喜衛
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート壁に開口部を形成する際に、コ
ンクリート壁形成用の一対の型板間に筒状のスリーブを
簡単に保持させる。 【解決手段】 一対の型板19を所定間隔で支持する支
持体20は、棒体21とその両端部が螺着されたコーン
22を有し、そのコーン22の円錐台形状の外周面がそ
れに整合する円錐台形孔12を有するスリーブ保持具1
0の該円錐台形孔12に挿入されると共に、ボルト付ナ
ット25で型板19に連結される。そしてスリーブ保持
具10の周縁部には環状の段差部13が設けられ、その
段差部13にスリーブ27の端部が位置決め当接され
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、コンクリート壁の開口部を形成するために使用される筒状のスリー ブを一対の型板間に保持するための保持具、およびその保持具を使用したスリー ブの保持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば汚水処理用プール等のコンクリート壁には、水補給用または水排出用の 開口部が形成される。このような開口部はコンクリート壁を形成するための一対 の型板を設置し、それら型板の内側に予め筒状のスリーブを配置してからコンク リートを打設し、コンクリート硬化後に型板を除去することにより形成される。 このとき、筒状のスリーブはその両端を一対の保持具により保持されて型板の 内側に配置される。図8は従来のスリーブ保持具を示す正面図、図9はそのC− C断面図である。スリーブ保持具1は、中心部から放射状に延長される6本の連 結アーム3とその先端を相互に連結するリング体4により構成される本体2と、 本体2の外縁部、すなわちリング体4の周縁に沿って形成されたフランジ状の段 差部5とを備えており、さらに各連結アーム3の集合部、すなわち本体2の中心 部および、各連結アーム3の先端部の3箇所に釘孔6が設けられる。
【0003】 上記スリーブ保持具1を使用して型板の内側にスリーブを保持するには、先ず 対向させるべき一対の型板を準備し、それらの内面の所定位置にそれぞれスリー ブ保持具1を釘で固定しておく。次に各型板を内面が対向するように配置し、各 スリーブ保持具1の段差部5にスリーブの両端部を当接し、その状態を維持しな がら型板を並列に配置すると共に、型板をボルト,コーン等からなる複数の支持 体で相互に連結して所定間隔で組み立てる。このような方法により、開口部を形 成すべき位置が型板の端部から距離がある場合でもスリーブを保持させることが できる。そして、コンクリートを型板内に打設し、その硬化後に型板およびスリ ーブ保持具を取り外すことにより、コンクリート壁に貫通孔を形成する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし上記の方法では、型板を支持体で組み立てる以外にスリーブ保持具1を 型板の内面に釘で固定するという余分の作業を必要とする。また一対のスリーブ 保持具1は相互に正確に一致させて固定しなければならず、さらに型板を組み合 わせて設置する際に、スリーブがスリーブ保持具1から外れないように細心の注 意をする必要がある。そのため、作業に熟練を要し手間がかかるといういう問題 がある。 そこで本考案は、これらの問題を解決することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち請求項1に記載の考案は、コンクリート壁に開口部を形成する際に、 コンクリート壁形成用の一対の型板19間に筒状のスリーブ27を保持するため の保持具であって、 一対の型板19を所定間隔で支持する支持体20は、少なくとも両端部にねじ 部を形成した棒体21と、そのねじ部が螺着するように一端部にネジ孔を有し他 端にボルト部が突設すると共に、外周が円錐台形状に形成されたコーン22と、 を具備し、 そのコーン22の外周に整合する円錐台形孔12が中心部に形成され、スリー ブ27の端部に当接する環状の段差部13が外縁部に形成された円板状のスリー ブ保持具である。 また請求項2に記載の考案は、請求項1に記載のスリーブ保持具の好ましい実 施の形態であって、円錐台形孔の周囲にハンドリング用として指を挿入するため の少なくとも1つの挿入孔が設けられることを特徴とするものである。
【0006】 さらに請求項3に記載の考案は、請求項1または請求項2に記載のスリーブ保 持具のより好ましい実施の形態であって、支持体が少なくとも両端部にねじ部を 形成した棒体と、その棒体の両端部に螺着されるコーンを備え、コーンが前記円 錐台形孔に挿入されると共に型板に着脱可能に連結されるようになっていること を特徴とするものである。 さらに請求項4に記載の考案は、コンクリート壁形成用の一対の型板19間に 開口部形成用の筒状のスリーブ27を保持する構造において、 前記一対の型板19が支持体20により所定間隔に支持され、請求項1〜請求 項3のいずれかに記載の一対のスリーブ保持具10が各型板19の内側にそれぞ れ配置されると共に、 そのスリーブ保持具10の円錐台形孔12に前記支持体20の両端部のコーン 22が挿入され、各スリーブ保持具10の段差部13にスリーブ27の端部が当 接されていることを特徴とするスリーブ保持構造である。
【0007】
【考案の実施の形態】
次に、本考案の実施の形態を図面により説明する。 図1は本考案のスリーブ保持具の正面図、図2はその背面図、図3はその平面 図、図4は図1のA−A断面図、図5は図1のB−B断面図である。 本考案のスリーブ保持具10は円板状の本体11を備え、本体11の中心部に 一対の型板を所定間隔で支持する支持体を挿入する円錐台形孔12が形成され、 さらにその本体11の外縁部にスリーブの端部を当接するフランジ状の段差部1 3が形成される。そして円板状に形成された本体11の片面側の中心部にリング 状のリブ14が形成され、該リブ14の外周面から複数本(この例では4本)の 直線状のリブ15が放射状に形成され、さらに各リブ15を相互に連結するリン グ状のリブ16が形成される。 上記各リブは本体11の補強用として設けられると共に、リブ14の内周面が 円錐台形孔12を形成し、リブ16の外周面とそれから外側の本体11部分によ りスリーブの端部を当接するための段差部13を形成する。
【0008】 図4に示すように、円錐台形孔12を形成するリブ14は先端部に向かって直 径が縮小されて軸断面が円錐台形状とされる。これは後述するように、円錐台形 孔12に挿入される支持体部分のコーン22の外周面が円錐台形状に形成されて いるので、それと形状を整合させるためである。 さらにリブ16の外周面には所定間隔で先端の尖った複数の突起17が設けら れている。後述するように、これら突起17は内径寸法の僅かに小なる紙筒から なるスリーブを硬質塩化ビニール製スリーブと同様に保持するものである。即ち 、紙筒製スリーブの端部を段差部13に当接する際に、スリーブの内周面に食い 込ませて、寸法差を吸収するものである。 また、円錐台形孔12の周囲には挿入孔18が複数(この例では4つ)設けら れている。この挿入孔18はハンドリング用として指を挿入するためのもの、お よび樹脂材料の低減のためのものである。
【0009】 図6は図1のスリーブ保持具10を使用してスリーブを型板の内側に保持させ た状態を示す断面図、図7は図6におけるスリーブ保持具と支持体の部分拡大断 面図である。 これらの図において、コンクリート壁形成用の一対の型板19は複数の支持体 20により所定間隔で並行に支持される。支持体20は少なくとも両端部にねじ 部を形成した棒体21と、棒体21の両端部に螺着されるコーン22を備えてい る。コーン22は図7に示すように外周面が円錐台形に形成された筒体23と、 筒体23の内部に一体的に結合された連結部材24を有し、連結部材24の軸方 向片側に設けた内ねじ部に前記棒体21が螺着され、軸方向反対側に設けた外ね じ部にボルト付きナット25が螺着される。そしてそのボルト付きナット25の ボルト部にパイプ保持体30が挿通されると共に、その保持体30に一対のパイ プ31が保持され、ナット29がナット付きボルト25に螺着締結される。そし てそのパイプ31の外周が型板19に当接し、それを支持する。なお、26は座 金である。
【0010】 コンクリート壁の開口部を形成すべき位置の中心部にその中心が一致するよう にして1つの支持体20が設けられる。そして当該支持体20のコーン22、具 体的にはその円錐台形の筒体23をスリーブ保持具10の円錐台形孔12に挿入 することにより、スリーブ保持具10が型板19の内側に支持されると共に、図 6のようにスリーブ保持具10の段差部13にスリーブ27の端部を当接するこ とにより、スリーブ27がそのスリーブ保持具10に保持される。なお28はス リーブ27の外側まで打設されたコンクリートである。
【0011】 次に、図6および図7を参照してコンクリート壁に開口部を形成する方法を説 明する。 先ず、一対の型板19の所定位置にコーン22の連結部材24のボルト側を挿 通する孔を分散して複数設ける。ただし開口部を形成すべき位置については、孔 をその開口部の中心に設ける。一方、棒体21の両端部にコーン22を螺着した 支持体20を必要数用意する。 次に、一対の型板19に設けた各孔にコーン22の連結部材24をそれぞれ挿 入してボルト付きナット25で締結する。そしてそのボルト付きナット25にパ イプ保持体30を挿通し、それに一対のパイプ31を保持させると共に、ナット 29を締結する。それにより一対の型板19が相互に連結されて所定間隔で並行 に設置される。ただし、開口部形成部分における支持体の連結に際しては、スリ ーブ27を予めスリーブ保持具10に保持させたものを支持体20に組み込んで おく。
【0012】 次いで、一対の型板19の空間にコンクリートを打設する。そしてそれが硬化 した後、ボルト付きナット25を外して各型板19を除去する。それと共にコー ン22を回転して棒体21から取り外す。次いで挿入孔18に指を差し込んでス リーブ保持具10を外側に引っ張りだすようにして取り外す。なお、反対側のコ ーン22,棒体21はスリーブ保持具10を引き抜くことによりそれらを同時に 取り外すことができる。この状態で、開口部が形成されたコンクリート壁が完成 する。
【0013】
【考案の効果】
以上のように請求項1に記載のスリーブ保持具は、支持体のコーンに整合する 円錐台形孔が中心部に形成されると共に、スリーブの端部を当接する段差部が外 縁部に形成されているので、一対の型板を所定間隔で支持するための支持体を利 用して容易に型板に装着することができる。そのため従来のように、スリーブ保 持具を型板の内面に釘で固定するという余分な作業を必要としない。 また、型板を連結する支持体にスリーブ保持具を装着するだけで、対向するス リーブ保持具相互の位置合わせが自動的に行われるので、従来のようにスリーブ 保持具の位置合わせに労力をかける必要がない。さらに型板を組み合わせて設置 する際に、スリーブ保持具からスリーブが外れるおそれも少ない。
【0014】 また請求項2に記載のスリーブ保持具は、円錐台形孔の周囲にハンドリング用 として指を挿入するための少なくとも1つの挿入孔が設けられるので、ハンドリ ングが容易になる。 さらに請求項3に記載のスリーブ保持具は、支持体が少なくとも両端部にねじ 部を形成した棒体と、その棒体の両端部に螺着されるコーンを備え、コーンが前 記円錐台形孔に挿入されると共に型板に着脱可能に連結されるように構成されて いるので、スリーブ保持具およびスリーブの組み立ておよび取り外しを容易に行 うことができる。 さらに請求項4に記載のスリーブ保持構造は、一対の型板が支持体により所定 間隔に支持され、上記スリーブ保持具が各型板の内側にそれぞれ配置されると共 にその円錐台形孔に前記支持体のコーンが挿入され、各スリーブ保持具の段差部 にスリーブの端部が当接されるので、スリーブの位置決め作業が容易である。 また、コンクリート打設後に型板とスリーブ保持具を容易に分離することがで きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のスリーブ保持具の正面図。
【図2】図1の背面図。
【図3】図1の平面図。
【図4】図1のA−A断面図。
【図5】図1のB−B断面図。
【図6】図1のスリーブ保持具を使用してスリーブを型
板の内側に保持させた状態を示す断面図。
【図7】図6におけるスリーブ保持具と支持体の部分拡
大断面図。
【図8】従来のスリーブ保持具の正面図。
【図9】図8のC−C断面図。
【符号の説明】
1 スリーブ保持具 2 本体 3 連結アーム 4 リング体 5 段差部 6 釘孔 10 スリーブ保持具 11 本体 12 円錐台形孔 13 段差部 14 リブ 15 リブ 16 リブ 17 突起 18 挿入孔 19 型板 20 支持体 21 棒体 22 コーン 23 筒体 24 連結部材 25 ボルト付きナット 26 座金 27 スリーブ 28 コンクリート 29 ナット 30 パイプ保持体 31 パイプ

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート壁に開口部を形成する際
    に、コンクリート壁形成用の一対の型板19間に筒状の
    スリーブ27を保持するための保持具であって、 一対の型板19を所定間隔で支持する支持体20は、少
    なくとも両端部にねじ部を形成した棒体21と、そのね
    じ部が螺着するように一端部にネジ孔を有し他端にボル
    ト部が突設すると共に、外周が円錐台形状に形成された
    コーン22と、を具備し、 そのコーン22の外周に整合する円錐台形孔12が中心
    部に形成され、スリーブ27の端部に当接する環状の段
    差部13が外縁部に形成された円板状のスリーブ保持
    具。
  2. 【請求項2】 円錐台形孔12の周囲にハンドリング用
    として指を挿入するための少なくとも1つの挿入孔18
    が設けられる請求項1に記載のコンクリート開口部のス
    リーブ保持具。
  3. 【請求項3】 支持体20が少なくとも両端部にねじ部
    を形成した棒体21と、該棒体21の両端部に螺着され
    るコーン22を備え、該コーン22は前記円錐台形孔1
    2に挿入されると共に型板19に着脱可能に連結される
    ものである請求項1または請求項2に記載のコンクリー
    ト開口部のスリーブ保持具。
  4. 【請求項4】 コンクリート壁形成用の一対の型板19
    間に開口部形成用の筒状のスリーブ27を保持する構造
    において、 前記一対の型板19が支持体20により所定間隔に支持
    され、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の一対のス
    リーブ保持具10が各型板19の内側にそれぞれ配置さ
    れると共に、 そのスリーブ保持具10の円錐台形孔12に前記支持体
    20の両端部のコーン22が挿入され、各スリーブ保持
    具10の段差部13にスリーブ27の端部が当接されて
    いることを特徴とするスリーブ保持構造。
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