JP3054038U - マチ付き封筒 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の封緘作業に変更を加えることなく、マ
チ面部の上端をマチ付き封筒１０に固定できて、収納物
の脱落のおそれがないマチ付き封筒を提供する。 【解決手段】 前面部（１１）と後面部（１２）と底面
部（１３）と両マチ面部（１４，１４）と、上記後面部
（１２）の上方に延設した蓋面部（１５）とを有したマ
チ付き封筒（１０）の、上記蓋面部（１５）の内面とそ
れに続く上記後面部（１２）の上部内面とに粘着剤層
（１）を積層し、この粘着剤層（１）の上に剥離可能な
剥離紙（２）を貼着してなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】 本考案は、マチ付き封筒（封筒式の袋全般を含む。）に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

マチ付き封筒は収納容量が大きいため、最近は、商品の包装用、貨物配達包装 用、福袋等に広く利用されている。特に、貨物配達包装用としては、手軽に包装 ・荷造りできることから最近は、トラック貨物輸送の普及に伴い、益々広く利用 されるようになっている。

【０００３】 また、従来、糊付封筒と称して、封筒の蓋に糊（粘着剤）を塗布して剥離紙を 仮接着したものが汎用されており、マチ付き封筒にも、無論、この種糊付のもの が広く利用されている。

【０００４】 そして、従来のマチ付き封筒は、「図５」に示すように、マチ面部１４，１４ を有したマチ付き封筒１０の蓋面部１５の内面に粘着剤層１ｃを積層してなる。 なお、「図５」からは必ずしも舞いかくではないが、この粘着剤層１ｃには剥離 紙２ｃを仮に貼付してある（すなわち、「図５」で同じ場所に符号１ｃ，２ｃを 付してあるが、図手前側が剥離紙２ｃでその奥側に粘着剤層１ｃがあり、さらに その奥側に蓋面部１５が重なっている。）。

【０００５】 そして、上記従来のマチ付き封筒は収納物を入れた後、蓋面部１５をその自由 端が前面部１１に被さるように折り曲げて、剥離紙を除去して該蓋面部１５の自 由端を前面部１１に糊着・固定するようになしてある。

【０００６】 しかし、上記従来のマチ付き封筒は、マチ面部１４，１４は封筒１０の内側に 図示のごとく二つ折して折り込んであるが、このマチ面部１４，１４の上端が何 ら固定されていないので、運搬中に収納物等に押されて、このマチ面部１４，１ ４の上端が「図５」に一点鎖線で示すようにマチ付き封筒１０の外方に飛び出す ことがある。すると、小さな収納物が収納してあると、この飛び出したマチ面部 １４，１４の上端より収納物が脱落することもあり得るという問題点を有してい た。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、本考案は上記問題点を解決すべくなされたもので、従来の封緘作業に 変更を加えることなく、マチ面部の上端をマチ付き封筒１０に固定できて、収納 物の脱落のおそれがないマチ付き封筒を提供することを課題としたものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記課題を達成するため、本考案は、前面部１１と後面部１２と底面部１３と 両マチ面部１４，１４と、上記後面部１２の上方に延設した蓋面部１５とを有し たマチ付き封筒１０の、上記蓋面部１５の内面とそれに続く上記後面部１２の上 部内面とに粘着剤層１を積層し、この粘着剤層１の上に剥離可能な剥離紙２を貼 着してなる技術的手段を講じたものである。

【０００９】 それ故、本考案マチ付き封筒は、剥離紙２を除去して封緘すると、従来と同様 に蓋面部１１の自由端が前面部１１に糊着して固定される作用を呈するのは、無 論、従来と同じである。

【００１０】 そして、本考案マチ付き封筒は、後面部１２の内面上部にも粘着剤層１が積層 してあるので、マチ付き封筒１０の内側に折り込んだマチ面部１４，１４の夫々 の一面は、該粘着剤層１によって後面部１２に糊着・固定される作用を呈するも のである。

【００１１】

【考案の実施の形態】

次に、本考案の実施の形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。図中、１ ０が本考案マチ付き封筒で、このマチ付き封筒１０は、前面部１１と後面部１２ と底面部１３と両マチ面部１４，１４と、上記後面部１２の上方に延設した蓋面 部１５とを有してなるのは従来と同じである。なお、このマチ付き封筒１０は、 紙等を使用して従来法で製袋されるものである。

【００１２】 なお、上記において、蓋面部１５は後面部１２の上方に延設したとしたが、必 ずしも後面部１２の上端部位を一体延設する必要はなく、「図４」に示すように 、一面に粘着剤層１ｄを塗布した別個の蓋片１５ａを取り付けてもよい。すなわ ち、この蓋片１５ａは、マチ付き封筒１０とは別に製造され、一面に粘着剤層１ ｄを塗布し、その下端を後面部１２の上辺部外面その粘着剤層１ｄによって糊着 してなり、該後面部１２より上方に突出する部位には、剥離可能な剥離紙２ｄを 仮接着してなるものである。

【００１３】 そして、本考案は上記蓋面部１５の内面とそれに続く上記後面部１２の上部内 面とに粘着剤層１を積層し、この粘着剤層１の上に剥離可能な剥離紙２を貼着（ 「図３」参照）してなる。

【００１４】 上記粘着剤層１と剥離紙２との積層は従来法で行えばよく、例えば、ローラで 粘着剤層１を塗布して剥離紙２を重ねる方法、自動ラベル貼り付け機構を利用し て剥離紙２に粘着剤層１を積層したものを所定の位置に貼り付ける方法等が利用 できる。また、一般に両面テープと称されている両面が粘着層のテープを剥離紙 ２に仮接着して所定の形状に裁断したものを手作業でまたは機械的に貼付するよ うになしてもよい。なお、機械的に上記両面テープを貼りつける場合は、蓋面部 １５を型抜きする際に両面テープと剥離紙とを共に抜くようになしてもよい。

【００１５】 そして、粘着剤層１を蓋面部１５の内面に積層するのは、無論、封緘のためで 、通常は蓋面部１５の内面全面に積層するが、確実な封緘ができれば必ずしも全 面に積層する必要は無く、蓋面部１５の幅方向（図左右方向）略全幅に渡って積 層すればよく、両端部は多少余白として粘着剤層１が無い場所があっても差し支 えは無く、また、蓋面部１５の自由端側（図上端側）には粘着剤層１の無い余白 を設けて、封緘した蓋面部１５を剥す際のツマミ部となしてもよい。

【００１６】 また、蓋面部１５に続く後面部１２の上部の内面に積層する粘着剤層１は、該 後面部１２に内側に折り込んだマチ面部１４の上端を糊着するためのもので、「 図１」例では、蓋面部１５に積層した粘着剤層１を後面部１２の上部内面に部位 にまで延設するようになしてあるが、後面部１２の図左右中央部は必ずしも粘着 剤層１を積層する必要は無い。しかし、作業性と資材コストを考慮するとこの中 央部に粘着材層１を省略しない方がむしろ経済的で、また、前面部１１の上端を 後面部１２に糊着することでより確実な封緘が可能となるものである。

【００１７】 なお、「図２」では上記後面部１２の上部の内面に積層する粘着剤層１は、蓋 面部１５に積層したもとは分離して別途積層してある。この粘着剤層１を分断し たのは、大型の封筒の場合に、粘着剤層１の必要面積を必要以上に広くしないよ うにするのに効果的であり、また、手作業で作業性よく積層するのに適するもの である。

【００１８】 なお、「図２」中、１ｂは前面部１１と対向するマチ面部１４に積層した粘着 剤層，２ｂはその上に仮接着する剥離紙を示すものである。

【００１９】

【考案の効果】

本考案マチ付き封筒は上記のごときで、内側に折り込んだマチ面部１４，１４ は、後面部１２に糊着・固定され、運搬中に該マチ面部１４、１４が封筒１０の 外方に突出して開口することの無いマチ付き封筒を提供できるものである。

【００２０】 なお、本考案は従来の糊付き封筒と同じ封緘作業で使用でき、特に、新たな封 緘作業を伴わないので、簡易に使用できるマチ付き封筒を提供できるものである 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案マチ付き封筒の一実施形態を示す斜視図
である。

【図２】別の実施形態での斜視図である。

【図３】「図１」の要部断面図である。

【図４】別の実施啓太での要部断面図である。

【図５】従来例マチ付き封筒の斜視図である。

【符号の説明】

１ 粘着剤層 ２ 剥離紙 １０ 封筒 １１ 前面部 １２ 後面部 １３ 底面部 １４ マチ面部 １５ 蓋面部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前面部（１１）と後面部（１２）と底面
   部（１３）と両マチ面部（１４，１４）と、上記後面部
   （１２）の上方に延設した蓋面部（１５）とを有したマ
   チ付き封筒（１０）の、上記蓋面部（１５）の内面とそ
   れに続く上記後面部（１２）の上部内面とに粘着剤層
   （１）を積層し、この粘着剤層（１）の上に剥離可能な
   剥離紙（２）を貼着してなるマチ付き封筒。