JP3054002U - リサイクル用新聞古紙収容箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 １ヶ月分程度の新聞古紙を収容して紙紐によ
り小単位に纏めることができ、使用により寿命が来た
ら、新聞古紙を収容したまま又はそれだけを折畳んだ形
で再生紙原料として原料溶解装置に仕込むことが出来る
リサイクル用の新聞古紙収容箱を提供すること。 【解決手段】 リサイクルが可能で堅牢な段ボ−ル紙等
の紙を裁断して、折畳んだ新聞古紙より大きめの底壁１
の左右両側に対称に左，右側壁２，2aを、同じく前後両
側に対称に前，後壁３，3aをそれぞれ連設し、左，右側
壁２，2aの前後に柱壁４，4aを設けると共にそれらの底
壁１側に組立時に前，後壁３，3aの内側に配する差込壁
５，5aを連設する一方、前，後壁３，3aの外側に組立時
に前記差込壁を前，後壁３，3aとの間に挟み込んで底壁
１に係止する折込壁６，6aを連設し、組み立てることに
より箱体を形成するようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、新聞古紙を収容しておくと、そのリサイクルに有用なリサイクル用 新聞古紙収容箱に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

新聞古紙は単一品種で量が纏まっている上に、脱墨技術の進歩により、リサイ クルし易く、新聞用紙以外の紙にも再生原料として使用されるなど、リサイクル 用古紙として有用されている。

【０００３】 而して、従来、新聞古紙は、読者の許で約１ヶ月分程度溜められ、折り込みチ ラシも含めて、予め、新聞販売店から配布された紙袋に入れるか、或いは折り畳 んで積み重ねたものを、ビニ−ル，ポリエチレン等のプラスチック系の紐で縛っ て、回収ル−トに出されている。

【０００４】 上記のような小単位で回収されたものは、一部にはそのまま製紙会社に送られ るものもあるが、大部分は運搬や取扱いに便利なように、900kg前後の梱（ベ− ル）とするため、紙袋に入れられたものは袋を取り、紐で縛ったものはその紐を 切り、再生用途によってはチラシも抜き取って、バラバラにされた新聞古紙を油 圧で押し固め、針金で縛って梱の形にし、製紙会社に送られて、リサイクルに供 されている。

【０００５】 然し乍ら、このようなリサイクル方式では、 (1) 新聞古紙をまとめて縛っているプラスチック系の紐は、原料化することが出 来ないので、廃棄しなければならない。 (2) 新聞販売店から配布される紙袋には、クラフト紙系のものと、上質紙系のも のがあり、上質紙系のものはチラシと同じと考えればよいが、クラフト紙系の ものは脱墨工程によっては、再生原料の中で茶色の小塵になり易いため、わざ わざ除去される場合が多い。 (3) 梱にするためには、油圧式のベ−ラ−機を用いるが、その使用には少なから ず手間がかかり、再生原料としての古紙をコスト高にしている。 (4) また、梱の針金は、その一部は鉄屑として回収されるが、大部分は産業廃棄 物となる。 などの問題がある。

【０００６】 従って、読者の許で小単位に纏められた新聞古紙を縛っているプラスチック系 の紐を、再生原料化可能な紙紐に替えて、そのままの形で再生紙原料として、原 料溶解装置（通常、パルパ−と呼ばれる）に仕込めるように出来れば、再生効率 が上がるばかりでなく、コストも下がる上に、産業廃棄物の発生もなくなるもの と考えられる。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上述のような従来技術に鑑み、１ヶ月分程度の新聞古紙を収容して 紙紐により小単位に纏めることができ、使用により寿命が来たら、新聞古紙を収 容したままの形又は折り畳んだ形で再生紙原料として原料溶解装置に仕込むこと が出来るリサイクル用の新聞古紙収容箱を提供することを、その課題とするもの である。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決することを目的としてなされた本考案リサイクル用新聞古紙収 容箱の構成は、リサイクルが可能で堅牢な段ボ−ル紙等の紙を裁断して、折畳ん だ新聞古紙より大きめの底壁の左右両側に対称に左，右側壁を、同じく前後両側 に対称に前，後壁をそれぞれ連設し、左，右側壁の前後に柱壁を設けると共にそ れらの底壁側に組立時に前，後壁の内側に配する差込壁を連設する一方、前，後 壁の外側に組立時に前記差込壁を前，後壁との間に挟み込んで底壁に係止する折 込壁を連設したことを特徴とするものである。

【０００９】 左，右側壁の上部及び対角状の柱壁の上部に紙紐挿通用の孔を設けて、対向す る孔に紙紐を弛ませて通しておけば、箱体内に収容された新聞古紙を纏めて縛る のに便利である。

【００１０】 また、底壁の略央部に起伏可能な舌片を設け、紙紐挿通孔を通した紙紐を挟ん だ状態で支持させておけば、紙紐が安定した状態で支持される。

【００１１】

【考案の実施の形態】

次に、本考案の実施の形態例を図により説明する。図１は本考案の一例の展開 図、図２は組立てた状態の斜視図、図３は紙紐を取付けた状態の斜視図である。

【００１２】 図において、１は四折りに折り畳んだ新聞古紙よりやや大きい底壁、２，前記 底壁１の図における左側に連設した左側壁，2aは同じく右側に連設した右側壁、 ３は前記底壁１の前側に連設した前壁、3aは同じく後側に連設した後壁で、左， 右の側壁２，2aの前後に柱壁４，4aを設けると共にそれらの底壁１側に、組立時 に前記前壁３，後壁3aの内側に配する差込壁５，5aを設け、一方、前壁３，後壁 3aの外側に、組立時に前記差込壁５，5aを前壁３，後壁3aとの間に挟み込んで底 壁１に係止する折込壁６，6aを設けてあり、それら折込壁６，6aの外側にはそれ ぞれ２個の係止片７，7aを設け、組立時に底壁１に設けた係止孔８，8aに係止す るようになっている。

【００１３】 また、９，9aは左側壁２，右側壁2aの上部中央に設けた紙紐挿通孔、10，10a は対角状の一組の柱壁４，4aの上部に中央に設けた紙紐挿通孔、11，12は底壁１ の略央部に起伏可能に設けた紙紐押え用舌片、ｆは罫線であって、紙紐押え用舌 片11は紙紐挿通孔９，9aに、同じく紙紐押え用舌片12は紙紐挿通孔10，10aに、 それぞれ対応するものである。

【００１４】 なお、上記の展開された箱体は、段ボ−ル紙のようなリサイクル可能な紙によ り形成することが望ましい。

【００１５】 上記のように構成される本考案リサイクル用新聞古紙収容箱は、これを組み立 てるには、まず、底壁１に対して、左側壁２と右側壁2a、前壁３と後壁3aを直立 させると共に、柱壁４，４，4a，4aを左，右側壁２，2aとの境界に付した罫線ｆ から折曲し、前側の差込壁５，5aを前壁３の内側に、後側の差込壁５，5aを後壁 3aの内側に、それぞれ配した後、折込壁６，6aを、前壁３，後壁3aとの間に前記 差込壁５，5aを挟むように折曲し、それら折込壁６，6aの係止片７，7aを底壁１ の係止孔８，8aに係止すれば、図２に示すような収容箱が形成される。

【００１６】 この収容箱は、組み立てたままの状態でも使用できるが、図３に示すように、 紙紐H1を左側壁２の外側から紙紐挿通孔９に通して垂下させ、底壁１の紙紐押え 用舌片11により押えさせて右側壁2aの内側から紙紐挿通孔9aを通し垂下させた状 態にし、また、紙紐H2を柱壁４の外側から紙紐挿通孔10を通して垂下させ、底壁 １の紙紐押え用舌片12により押えさせて柱壁4aの内側から紙紐挿通孔10aを通し 垂下させた状態にしておくと、使用上便利である。なお、紙紐H1，H2には、クラ フト系のものでなく、新聞用紙と同程度以上の白さの再生原料化可能な材質の紙 紐を使用するものとする。

【００１７】 上記の状態で、新聞古紙を収容して行き、略１ヶ月分程度経って箱体内が一杯 になったら、紙紐H1，H2をそれぞれの紙紐挿通孔９，9a、10，10aから抜取り、 紙紐H1により左右側から、紙紐H2により前後方向から箱内の新聞古紙を縛って持 ち上げれば、箱体から外れて取り出せるので、そのままの状態でリサイクルに供 することができ、再使用する場合は、新たな紙紐H1，H2を再セットする。

【００１８】 本考案リサイクル用新聞古紙収容箱は、展開状態では平板状で折り畳みが可能 であるから、運搬や保管，取扱に便利であり、使用時には組み立てれば、容易に 箱体に形成できて、新聞古紙を簡易に収容できる。そして、箱体に組み立て後、 紙紐H1，H2をセットしておけば、箱体内に収容された新聞古紙を纏めて縛ること が出来る。

【００１９】 また、本考案収容箱は、これを段ボ−ル紙製とすれば、堅牢性が高いので、少 なくとも半年〜１年間は繰返し使用することができ、使用の結果、損傷したり体 裁不良となって、使用不能の状態になったら、新聞古紙を入れたまま、又はそれ だけを折り畳んだ形でリサイクルに供することが出来る。

【００２０】 更に、本考案収容箱は、表面が白い段ボ−ル紙を用い、絵，写真，模様などの 印刷を施せば、体裁が良好になるし、広告用の写真や文を印刷し、広告主から広 告料を受けるようにすれば、新聞販売店が読者に配布する費用をカバ−又は軽減 できる。また、本考案収容箱には、実質的に紙紐の使用が不可欠となるので、新 聞販売店は収容箱を配布するときに、紙紐を１巻同時に配布するようにしても、 前記の広告料により、その費用の負担は軽減される。

【００２１】

【考案の効果】

本考案は上述のとおりであって、リサイクルが可能で堅牢な段ボ−ル紙等の紙 を裁断して、折り畳んだ新聞古紙より大きめの底壁の左右両側に対称に左，右側 壁を、同じく前後両側に対称に前，後壁をそれぞれ連設し、左，右側壁の前後に 柱壁を設けると共にそれらの底壁側に組立時に前，後壁の内側に配する差込壁を 連設する一方、前，後壁の外側に組立時に前記差込壁を前，後壁との間に挟み込 んで底壁に係止する折込壁を連設して構成したから、不使用時は平板状のまま又 は折り畳んでおけば、運搬や保管，取扱いに便利であり、使用時には、これを組 み立てれば、新聞古紙を収容できるばかりでなく、例えば、その１ヶ月分を収容 したら、これを紙紐で縛って箱体から取出すことにより、小単位でリサイクルに 供する形にすることができる。

【００２２】 また、材料に白い段ボ−ル紙を使用し、組立時に外面に表れる部分に広告用の 絵，写真，文等を印刷することにより、広告媒体に使用することも可能であるか ら、従来、新聞販売店が読者に配布している紙袋に変えてこれを用い、広告主か ら広告料を得るようにすれば、その費用は従来の紙袋と同等又はそれより安くす ることも可能となるし、繰返し使用により使用不能となった場合は、そのまま又 はそれだけを折り畳んだ形でリサイクルに供することもでき、産業廃棄物を生じ ないので、新聞古紙のリサイクルに極めて有用である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案リサイクル用新聞古紙収容箱の一例の展
開図。

【図２】図１の収容箱を組み立てた状態の斜視図。

【図３】図２の収容箱に紙紐を取付けた状態の斜視図。

【符号の説明】

１ 底壁 ２ 左側壁 2a 右側壁 ３ 前壁 3a 後壁 ４，4a 柱壁 ５，5a 差込壁 ６，6a 折込壁 ７，7a 係止片 ８，8a 係止孔 ９，9a 紙紐挿通孔 10，10a 紙紐挿通孔 11，12 紙紐押え用舌片 H1，H2 紙紐

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 リサイクルが可能で堅牢な段ボ−ル紙等
   の紙を裁断して、折畳んだ新聞古紙より大きめの底壁の
   左右両側に対称に左，右側壁を、同じく前後両側に対称
   に前，後壁をそれぞれ連設し、左，右側壁の前後に柱壁
   を設けると共にそれらの底壁側に組立時に前，後壁の内
   側に配する差込壁を連設する一方、前，後壁の外側に組
   立時に前記差込壁を前，後壁との間に挟み込んで底壁に
   係止する折込壁を連設したことを特徴とするリサイクル
   用新聞古紙収容箱。
2. 【請求項２】 左右側壁の上部及び対角状の柱壁の上部
   に紐挿通用の孔を設けて対向する孔に紙紐を弛ませて通
   すようにした請求項１に記載のリサイクル用新聞古紙収
   容箱。
3. 【請求項３】 底壁の略央部に起伏可能な舌片を設け、
   紙紐挿通孔を通した紙紐を挟んだ状態で支持するように
   した請求項１又は２に記載のリサイクル用新聞古紙収容
   箱。