JP3053037B2 - 電子写真感光体、それを有する電子写真装置及びファクシミリ - Google Patents

電子写真感光体、それを有する電子写真装置及びファクシミリ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機、レー
ザービームプリンター、ファクシミリ、CRTプリンタ
ー及び電子写真式製版システムなどの電子写真応用分野
に広く用いることができる電子写真感光体に関する。
【0002】更に詳しくは、改良された感光層を有する
電子写真感光体に関するもので、電荷発生層と改良され
た電荷輸送層の積層構造からなる感光層を有する電子写
真感光体に関するものである。
【0003】
【従来の技術】電子写真感光体の光導電材料としてセレ
ン、硫化カドミウム及び酸化亜鉛などの無機光導電材料
が従来より用いられている。一方、ポリビニルカルバゾ
ール、オキサジアゾール及びフタロシアニンなどの有機
光導電材料は無機光導電材料に比べてその無公害性及び
高生産性などの利点があるが、感度が低く、その実用化
は困難であった。
【0004】そのため、いくつかの増感方法が提案され
ているが、その効果的な方法としては電荷発生層と電荷
輸送層を積層した機能分離型の感光体を用いることが知
られている。
【0005】一方、電子写真感光体には当然のことなが
ら適用される電子写真プロセスに応じた所定の感度、電
気特性、さらには光学的特性を備えていることが要求さ
れる。特に繰り返し使用可能な感光体にあっては、その
感光体の表面層にはコロナ帯電、トナー現像、紙への転
写及びクリーニング処理と言った電気的及び機械的外力
が直接加えられるため、それらに対する耐久性が要求さ
れる。
【0006】具体的には、コロナ帯電時に発生するオゾ
ンに依る劣化のために感度低下や電位低下、及び残留電
位増加が起こり、加えて摺擦によって表面が摩耗したり
傷が発生することなど、これらに対する耐久性が要求さ
れている。感光体の表面は樹脂によって被膜化されてい
るため、特に樹脂の性能が重要であり、耐久性の優れた
樹脂が要望されていた。最近になってこれらを満足する
樹脂としてビスフェノールAを骨格として有するポリカ
ーボネート樹脂(以下ビスフェノールA型ポリカーボネ
ートという)が表面層のバインダーとして研究されるよ
うになってきたが、前述した電子写真特性のすべてがビ
スフェノールA型ポリカーボネート樹脂で満足されるわ
けではなく、次のような問題点を有している。
【0007】(1)樹脂の溶解性が悪い。ジクロロメタ
ンや1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化
水素類の一部にしか良好な溶解性を示さない。これらの
ハロゲン化脂肪族炭化水素類は低沸点のため、これらの
溶剤で調液した塗工液を用いて感光体を製造すると塗工
面が白化し易い。また、塗工液の固形分等の工程管理に
も手間がかかる。
【0008】(2)ハロゲン化脂肪族炭化水素類以外の
溶剤に対しては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シ
クロヘキサノン、あるいはそれらの混合溶剤に一部可溶
であるが、その溶液は数日以内でゲル化するなど経時安
定性が悪く、感光体の生産の為には不向きである。
【0009】(3)さらに、上記(1)及び(2)に挙
げた欠点が改善されたとしてもビスフェノールAもしく
はビスフェノールA誘導体のみが主鎖骨格のポリカーボ
ネート樹脂にはソルベントクラックが発生するといった
欠点がある。
【0010】(4)加えて従来のポリカーボネート樹脂
では該樹脂で形成された被膜があまり潤滑性を有さずこ
のため感光体に傷が発生し画像欠陥となったり、クリー
ニングブレードの早期の劣化によるクリーニング不良、
及びクリーニングブレードの反転によるクリーニング不
良や感光体に対する損傷となって感光体の寿命を著しく
低下させる。
【0011】従来、(1)及び(2)に挙げた溶液安定
性についてはポリマーの構造単位として嵩だかいシクロ
ヘキシレン基を有するポリカーボネートZ樹脂を使用す
ることによって解決されてきた。しかしながら(3)に
指摘したように、前述のポリカーボネートZ樹脂は特に
溶液からキャスト法によって被膜を形成するさいに体積
収縮が比較的多く、被膜内部に応力を残す場合がある。
このため応力腐蝕に対して比較的弱いという欠点を有し
ていた。これを解決するため、例えば特開昭第61−6
2040号公報には、ポリカーボネートA樹脂とポリカ
ーボネートZ樹脂を混合することにより応力腐蝕割れが
低減する方法が開示されている。また特開昭第61−6
2039号公報にはビスフェノールAとビスフェノール
Zを共重合することにより応力腐蝕割れを低減する方法
が開示されているがいずれの方法についてもソルベント
クラックについて十分な物ではない。
【0012】これに加えて(4)に示したように通常の
ポリカーボネート樹脂には電子写真プロセスに使用され
るクリーニングブレードに対しての潤滑性が比較的低く
クリーニングブレードが耐久の進行により反転してしま
い、これによってクリーニング不良が発生したり、感光
体ドラムに強い力が加えられるために傷が発生するとい
った欠点が指摘されていた。これを改善するためシリコ
ーンオイルを添加する、あるいは特開昭第61−132
954号公報に開示されているように、ポリジメチルシ
ロキサンブロックをポリカーボネート樹脂に共重合する
といった方法が知られている。しかしながらシリコーン
オイルを添加する方法では、電子写真における電気的特
性、具体的には感度、および残留電位を劣化させ、か
つ、耐久の進行により表面層にあったシリコンオイルが
失われ永続的な潤滑性を得ることができないといった欠
点があった。
【0013】また、前述のポリメチルシロキサンブロッ
クを共重合したものを使用すれば潤滑性については良好
なものとなるが従来のポリジメチルシロキサン共重合体
は溶液としたときに白濁したり、ゲル化するなどの難点
があり、電子写真感光体の表面層として使用しても耐久
性の点で満足のいくものではなかった。
【0014】またさらに、電子写真プロセスにおけるコ
ロナ帯電で発生するオゾンやNOxが感光体の表面のみ
ならず感光層内部から支持体付近にまでも浸透していく
ことが認められ電荷輸送材料に対しては、吸着や錯体形
成を起こし、電荷発生材料にも吸着や分解反応を起こし
電位変動や感度劣化を起こす要因になっている。
【0015】したがって、耐久による感光体の電位変動
や感度劣化を防止するため、オゾンやNOx に対する耐
性の優れた感光体が望まれていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来のポリカ
ーボネート樹脂を表面層として使用した電子写真感光体
が有していた問題点を解決し、潤滑性および耐摩耗性を
向上させ、かつ、良好な特性を損なうことなくオゾンな
NOx などの酸化雰囲気による劣化に対しても優れた耐
性を有する特性を持たせることによって機械特性、耐久
性、安定性に優れ、しかも製造が容易な電子写真感光体
を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、導
電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光
体において、該感光体の表面層が下記一般式〔1〕及び
〔2〕
【0018】
【化2】 (式中、R1 ないしR20は水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基又はアリール基、R21はアルキレン基、Aは炭
素数1〜15のアルキレン基、アリーレン基、アルキル
置換アリーレン基、−O−、−SO−、−SO2 −又は
−CO−、Bは2価の基を示し、Y及びZは共重合比、
n及びmは1以上の整数を示す)で示される重合体を含
有し、かつ該感光層がヒンダードフェノール系酸化防止
剤、芳香族アミン系酸化防止剤、スルフィド系酸化防止
剤または有機リン系酸化防止剤を含有することを特徴と
する電子写真感光体である。
【0019】前記の一般式〔1〕で示される重合体はポ
リカーボネート樹脂に嵩だかい基を導入し、結晶性を低
下させ溶液安定性を付与するものであり、特に前記Aが
シクロヘキシレン環を形成するビスフェノールZから形
成されるポリカーボネート樹脂が好ましい。
【0020】また一般式〔2〕で示される重合体は、適
正な潤滑性を与え、かつ、感光層に添加される低分子量
成分の析出を防止するために導入される。
【0021】また、Y:Zが重量%で99.5:0.5
から50:50の範囲が可能であり、その分子量として
は10,000から100,000の範囲が可能である
かかる重合体は界面重縮合法を用いてホモポリマーの副
生なしに合成される。前述の共重合体を与える各種の単
量体としては具体的には例えば次のジフェノール化合物
が挙げられる。
【0022】
【化3】
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】 上述した2価フェノール誘導体の中でも特に(20),
(21),(26)に挙げた化合物とポリジオルガノシ
ロキサン化合物の共重合体が好ましい。
【0028】本発明の電子写真感光体は、特に優れた耐
ソルベントクラック性、表面潤滑性、保存安定性を有す
るが、この理由としては表面層に耐薬品性を有する重合
体〔2〕を導入することによりソルベントクラックの要
因となる薬品が感光層に浸入する速度を低下させ、被膜
に異常を発生する速度を低下しているものと推定する。
さらにまた、かかる重合体の添加により感光層中に添加
される低分子量成分の析出による層分離が防止されるの
である。この原因としては一般式〔2〕で示される重合
体のポリジメチルシロキサン骨格が電荷輸送材料に対し
て特に相溶化剤としても機能するためと推定している。
【0029】本発明の電子写真感光体に含有される前述
の重合体は電子写真プロセスに応じて要求される耐キズ
性、及び硬度及び製造安定性、保存安定性等を考慮して
決定されなければならない。このとき用いる一般式
〔1〕の重合体と一般式〔2〕の重合体の割合は耐ソル
ベントクラック性、耐久性、及び電気特性に対する環境
安定性、溶液安定性に依存する製造安定性を考慮して厳
密に制御しなければならないが一般式〔2〕の重合体が
一般式〔1〕の重合体に対して重量割合で0.5から9
5重量%の範囲であるのが好ましい。
【0030】また、オゾンやNOx などの酸化雰囲気に
おける劣化防止として用いる酸化防止剤の添加量は、一
般に用いる化合物の種類によって変化するが、電荷輸送
物質に対して0.01〜4重量%、好ましくは0.04
〜2重量%である。
【0031】本発明で用いるヒンダードフェノール系酸
化防止剤としては、例えば以下の構造式のものを挙げる
ことができる。
【0032】
【化9】
【0033】
【化10】
【0034】
【化11】
【0035】
【化12】
【0036】
【化13】
【0037】
【化14】
【0038】
【化15】
【0039】
【化16】 本発明で用いる芳香族アミン系酸化防止剤としては、例
えば下記構造式のものを挙げることができる。
【0040】
【化17】
【0041】
【化18】 本発明で用いるスルフィド系酸化防止剤としては、例え
ば下記構造式のものを挙げることができる。
【0042】
【化19】
【0043】
【化20】 本発明で用いる有機リン系酸化防止剤としては例えば下
記構造式のものを挙げることができる。
【0044】
【化21】
【0045】
【化22】
【0046】
【化23】
【0047】
【化24】 また、必要に応じて、電荷輸送層に接する表面保護層と
して本発明のバインダー組成物を使用することもでき
る。本発明のバインダー組成物を表面保護層として使用
する場合には、適用する電子写真プロセスに応じた電気
特性を付与するために酸化錫、酸化インジウム、IT
O、酸化チタン等といった導電性粉体もしくはそれらの
混合物、あるいは電荷輸送材料を添加することもでき
る。その添加量としては、本発明のバインダー組成物に
対して重量%で言えば1%から50%が好適である。さ
らにこの表面保護層にはテフロン粒子などの潤滑材を添
加してもよい。
【0048】本発明の電子写真感光体を製造する場合、
導電性支持体としてはアルミニウム、ステンレス等の金
属類、紙及びプラスチックなどの円筒状シリンダーまた
はフィルムが用いられる。これらの支持体の上には、バ
リアー機能と接着機能をもつ下引層を設けることができ
る。
【0049】下引層は感光層の接着性改良、塗工性改
良、支持体の保護、支持体上の欠陥の被覆、支持体から
の電荷注入性改良、及び感光層の電気的破壊に対する保
護等のために形成される。下引層の材料としては、ポリ
ビニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポ
リエチレンオキシド、エチルセルロース、エチレン−ア
クリル酸共重合体、カゼイン、ポリアミド、共重合ナイ
ロン、ニカワ及びゼラチン等が知られている。これらは
それぞれに適した溶剤に溶解されて支持体上に塗布され
る。その際の膜厚としては0.1〜2μm程度が好まし
い。
【0050】本発明の電子写真感光体における電荷発生
材料としては、セレン−テルル、ピリリウム、チオピリ
リウム系染料、各種の中心金属及び結晶系、具体的には
例えば、α、β、γ、ε、X型等の結晶型を有する銅フ
タロシアニン化合物、アントアントロン顔料、ジベンズ
ピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、トリスアゾ顔
料、ジスアゾ顔料、アゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリ
ドン顔料、非対称キノシアニン顔料、キノシアニンある
いは特開昭54−143645号公報に記載のアモルフ
ァスシリコン等が挙げられる。機能分離型の場合、電荷
発生層は前記の電荷発生物質を0.3〜4倍量のバイン
ダー樹脂及び溶剤と共にホモジナイザー、超音波分散、
ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライタ
ー、ロールミル等の方法でよく分散し、塗布、乾燥され
て形成される。その膜厚としては0.1〜2μmの範囲
であるのが望ましい。
【0051】また、電荷輸送材料としては、ピレン、N
−エチルカルバゾール、N−イソプロピルカルバゾー
ル、N−メチル−N−フェニルヒドラジノ−3−メチリ
デン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフェニルヒ
ドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾール、
N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−10
−エチルフェノチアジン、N,N−ジフェニルヒドラジ
ノ−3−メチリデン−10−エチルフェノキサジン、p
−ジエチルアミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニ
ルヒドラゾン、p−ジエチルアミノベンズアルデヒド−
N−α−ナフチル−N−フェニルヒドラゾン、p−ピロ
リノジベンズアルデヒドN,N−ジフェニルヒドラゾ
ン、1,3,3−トリメチルインドレニン−ω−アルデ
ヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン、p−ジエチルベ
ンズアルデヒド−3−メチルベンズチアゾリノン−2−
ヒドラゾン等のヒドラゾン類、2,5−ビス(p−ジエ
チルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾー
ル、1−フェニル−3−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリ
ン、1−〔キノリル(2)〕−3−(p−ジエチルアミ
ノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピ
ラゾリン、1−〔ピリジル(2)〕−3−(p−ジエチ
ルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニ
ル)ピラゾリン、1−〔6−メトキシ−ピリジル
(2)〕−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−
(p−ジエチルアミノフェニル〕ピラゾリン、1−〔ピ
リジル(3)〕−3−(p−ジエチルアミノスチリル)
−5−(p−ジエチルアミノフェニル〕ピラゾリン、1
−〔ピリジル(2)〕−3−(p−ジエチルアミノスチ
リル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル〕ピラゾリ
ン、1−〔ピリジル(2)〕−3−(p−ジエチルアミ
ノスチリル〕−4−メチル−5−(p−ジエチルアミノ
フェニル)ピラゾリン、1−〔ピリジル(2)〕−3−
(α−メチル−p−ジエチルアミノスチリル〕−5−
(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−フェ
ニル−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−4−メチ
ル−5−(p−ジエチルアミノフェニル〕ピラゾリン、
1−フェニル−3−(α−ベンジル−p−ジエチルアミ
ノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピ
ラゾリン、スピロピラゾリン等のピラゾリン類、2−
(p−ジエチルアミノスチリル)−6−ジエチルアミノ
ベンズオキサゾール、2−(p−ジエチルアミノフェニ
ル)−4−(p−ジメチルアミノフェニル)−5−(2
−クロロフェニル)オキサゾール等のオキサゾール系化
合物、2−(p−ジエチルアミノスチリル)−6−ジエ
チルアミノベンゾチアゾール等のチアゾール系化合物、
ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)フェ
ニルメタン等のトリアリールメタン系化合物、1,1−
ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−2−メチルフェニ
ル)ヘプタン、1,1,2,2−テトラキス−4−N,
N−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)エタン等の
ポリアリールアルカン類等の他トリアリールアミン誘導
体を挙げることができる。
【0052】電荷輸送層は前記の電荷輸送材料とバイン
ダー樹脂を溶剤に溶解することによって塗布、形成され
る。電荷輸送材料とバインダー樹脂の混合割合は2:1
〜1:2程度であることが好ましく、またその溶剤とし
てはトルエン、キレシン、あるいはモノクロルベンゼン
などの芳香族系溶剤のほか、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、テトラヒドロピラン、等の環状エーテル類も使
用可能である。この溶液を塗布する方法は、例えば浸漬
コーティング法、スプレイコーティング法、カーテンコ
ーティング法及びスピンコーティング法等が知られてい
る。電子写真感光体を効率良く大量生産するには浸漬コ
ーティング法が最良であり、本発明のポリカーボネート
樹脂を用いることにより可能となる。塗布後10℃〜2
00℃、好ましくは20℃〜150℃で5分〜5時間、
好ましくは10分〜2時間の範囲で通風乾燥又は静止乾
燥を行い、5〜30μmの電荷輸送層が得られる。
【0053】本発明で使用する電荷輸送層には、各種の
添加剤を添加することができるが、かかる添加剤として
はジフェニル、塩化ジフェニル、o−ターフェニル、p
−ターフェニル、ジブチルフタレート、ジメチルグリコ
ールフタレート、ジオクチルフタレート、メチルナフタ
リン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィン等を挙げるこ
とができる。
【0054】図1に本発明の電子写真感光体を用いた一
般的な転写式電子写真装置の概略構成例を示した。
【0055】図において、1は像担持体としての本発明
のドラム型感光体であり軸1aを中心に矢印方向に所定
の周速度で回転駆動される。該感光体1はその回転過程
で帯電手段2によりその周面に正または負の所定電位の
均一帯電を受け、次いで露光部3にて不図示の像露光手
段により光像露光L(スリット露光・レーザービーム走
査露光など)を受ける。これにより感光体周面に露光像
に対応した静電潜像が順次形成されていく。
【0056】その静電潜像はついで現像手段4でトナー
現像されそのトナー現像像がが転写手段5により不図示
の給紙部から感光体1と転写手段5との間に感光体1の
回転と同期取り出されて給紙された転写材Pの面に順次
転写されていく。
【0057】像転写を受けた転写材Pは感光体面から分
離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けて複写
物(コピー)として機外へプリントアウトされる。
【0058】像転写後の感光体1の表面はクリーニング
手段6にて転写残りトナーの除去を受けて清浄面化さ
れ、更に前露光手段7により除電処理されて繰り返して
像形成に使用される。
【0059】感光体1の均一帯電手段2としてはコロナ
帯電装置が一般に広く使用されている。また転写装置5
もコロナ転写手段が一般に広く使用されている。電子写
真装置として、上述の感光体や現像手段、クリーニング
手段などの構成要素のうち、複数のものを装置ユニット
として一体に結合して構成し、このユニットを装置本体
に対して着脱自在に構成しても良い。例えば、感光体1
とクリーニング手段6とを一体化してひとつの装置ユニ
ットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着
脱自在の構成にしても良い。このとき、上記の装置ユニ
ットの方に帯電手段および/または現像手段を伴って構
成しても良い。
【0060】光像露光Lは、電子写真装置を複写機やプ
リンターとして使用する場合には、原稿からの反射光や
透過光、あるいは現像を読取り信号化し、この信号によ
りレーザビームの走査、LEDアレイの駆動、または液
晶シャッターアレイの駆動などにより行われる。
【0061】ファクシミリのプリンターとして使用する
場合には、光像露光Lは受信データをプリントするため
の露光になる。図2はこの場合の1例をブロック図で示
したものである。
【0062】コントローラ11は画像読取部10とプリ
ンター19を制御する。コントローラ11の全体はCP
U17により制御されている。画像読取部10からの読
取データは、送信回路13を通して相手局に送信され
る。相手局から受けたデータは受信回路12を通してプ
リンター19に送られる。画像メモリ16には所定の画
像データが記憶される。プリンタコントローラ18はプ
リンター19を制御している。14は電話である。
【0063】回線15から受信された画像情報(回線を
介して接続されたリモート端末からの画像情報)は、受
信回路12で復調された後、CPU17で復号処理が行
われ、順次画像メモリ16に格納される。そして、少な
くとも1ページの画像情報がメモリ16に格納される
と、そのページの画像記録を行なう。CPU17は、メ
モリ16より1ページの画像情報を読み出し、プリンタ
コントローラ18に復号化された1ページの画像情報を
送出する。プリンタコントローラ18は、CPU17か
らの1ページの画像情報を受け取るとそのページの画像
情報記録を行なうべく、プリンター19を制御する。
【0064】尚、CPU17は、プリンター19による
記録中に、次のページの受信を行なっている。
【0065】以上の様にして、画像の受信と記録が行な
われる。
【0066】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機
に利用するのみならず、レーザービームプリンター、C
RTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター、
レーザー製版など電子写真応用分野にも広く用いること
ができる。
【0067】
【実施例】以下、本発明を実施例に従って説明する。
【0068】(実施例1)10%の酸化アンチモンを含
有する酸化スズで被覆した導電性酸化チタン粉体50
部、フェノール樹脂25部、メチルセロソルブ20部、
メタノール5部、及びシリコーンオイル(ポリジメチル
シロキサンポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量
3,000)0.002部をφ1mmガラスビーズを用
いたサンドミル装置で2時間分散して導電層用塗料を得
た。この塗料をアルミニウムシート上にワイヤーバー塗
布し、140℃で30分間乾燥して、膜厚20μmの導
電層を形成した。
【0069】次に、N−メトキシメチル化ナイロン5部
をメタノール95部中に溶解し、中間層用塗料を作成し
た。この塗料を前記の導電層上にワイヤーバーによって
塗布し、100℃で20分間乾燥して0.6μmの中間
層を形成した。
【0070】次いで、下記構造式
【0071】
【化25】 のジスアゾ顔料3部、ポリビニルベンザール(ベンザー
ル化率80%、重量平均分子量11,000)2部及び
シクロヘキサノン35部をφ1mmガラスビーズを用い
たサンドミル装置で12時間分散してその後にメチルエ
チルケトン60部を加えて電荷発生層用分散液を得た。
この分散液を前記の中間層上にワイヤーバーで塗布して
80℃で20分間乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生
層を形成した。
【0072】次いで、下記構造式の化合物10部、
【0073】
【化26】 をジクロロメタン20部、モノクロルベンゼン40部の
混合溶媒中に溶解し、この溶液を前記電荷発生層上にワ
イヤーバーで塗布して120℃で60分間乾燥して膜厚
23μmの電荷輸送層を形成した。
【0074】次いで、この感光体を用いて表面潤滑性、
及び耐ソルベントクラック性、酸化雰囲気下における帯
電能低下の測定を行った。
【0075】表面潤滑性については、複写機用のウレタ
ンゴム製のクリーニングブレードを用い、これを当接角
30°で感光体表面に当接させ、その滑り抵抗をHEI
DON−14型表面性試験機(新東科学(株)製)を用
いて測定した。
【0076】また、ソルベントクラック性については、
この表面層に指脂を付着させ、12時間および24時
間、常温常湿に放置した後、顕微鏡によりソルベントク
ラックの有無を観察した。
【0077】また、酸化雰囲気下における帯電能低下の
測定は、25℃の硝酸飽和蒸気の酸化雰囲気中に前記感
光体を60分放置し、その後、直ちに帯電電位を測定
し、放置前の初期の帯電電位との差をもって帯電能変化
の評価とした。
【0078】これらの結果を表1に記載する。
【0079】(実施例2)次の組成を有する共重合体
9.9部
【0080】
【化27】 (粘度平均分子量2.02×104 )を用いて電荷輸送
層を形成したことを除き、実施例1と同様にして感光体
を作製し、各種の測定を行った。
【0081】得られた結果を表1に記載する。
【0082】(実施例3)次の組成を有する重合体8部
【0083】
【化28】 を用いて電荷輸送層を形成したことを除き、実施例1と
同様にして感光体を作製し、各種の測定を行った。
【0084】得られた結果を表1に記載する。
【0085】(実施例4)次の組成を有する重合体2部
【0086】
【化29】 を用いて電荷輸送層を形成したことを除き、実施例1と
同様にして感光体を作製し、各種の測定を行った。
【0087】得られた結果を表1に記載する。
【0088】(実施例5)次の組成を有する重合体5部
【0089】
【化30】 を用いて電荷輸送層を形成したことを除き、実施例1と
同様にして感光体を作製し、各種の測定を行った。
【0090】得られた結果を表1に記載する。
【0091】(比較例1)ポリカーボネートZ(粘度平
均分子量1.92×104 )を用いて電荷輸送層を形成
し、酸化防止剤を用いずに実施例1と全く同様にして感
光体を作製し、各種の測定を行った。
【0092】得られた結果を表1に記載する。
【0093】(比較例2)実施例1において、酸化防止
剤を用いずに電荷輸送層を形成した他は、実施例1と全
く同様にして感光体を作製し、各種の測定を行った。
【0094】得られた結果を表1に記載する。
【0095】(比較例3)ポリカーボネートZ(粘度平
均分子量1.92×104 )及び、酸化防止剤として下
記構造式の化合物物0.1部
【0096】
【化31】 を用いて電荷輸送層を形成した他は、実施例1と全く同
様にして感光体を作製し、各種の測定を行った。
【0097】得られた結果を表1に記載する。
【0098】
【表1】
【0099】(実施例6)10%の酸化アンチモンを含
有する酸化スズで被覆した導電性酸化チタン粉体50
部、フェノール樹脂25部、メチルセロソルブ20部、
メタノール5部、及びシリコーンオイル(ポリジメチル
シロキサンポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量
3,000)0.002部をφ1mmガラスビーズを用
いたサンドミル装置で2時間分散して導電層用塗料を得
た。この塗料をアルミニウムシート上にワイヤーバー塗
布し、140℃で30分間乾燥して、膜厚20μmの導
電層を形成した。
【0100】次に、N−メトキシメチル化ナイロン5部
をメタノール95部中に溶解し、中間層用塗料を作成し
た。この塗料を前記の導電層上にワイヤーバーによって
塗布し、100℃で20分間乾燥して0.6μmの中間
層を形成した。
【0101】次いで、下記構造式
【0102】
【化32】 のジスアゾ顔料3部、ポリビニルベンザール(ベンザー
ル化率80%、重量平均分子量11,000)2部及び
シクロヘキサノン35部をφ1mmガラスビーズを用い
たサンドミル装置で12時間分散してその後にメチルエ
チルケトン60部を加えて電荷発生層用分散液を得た。
この分散液を前記の中間層上にワイヤーバーで塗布して
80℃で20分間乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生
層を形成した。
【0103】次いで、下記構造式の化合物10部、
【0104】
【化33】 をジクロロメタン20部、モノクロロベンゼン40部の
混合溶媒中に溶解し、この溶液を前記電荷発生層中にワ
イヤーバーで塗布して120℃で60分間乾燥して、膜
厚23μmの電荷輸送層を形成した。
【0105】次いで、この感光体を用いて表面潤滑性、
及び耐ソルベントクラック性、酸化雰囲気下における帯
電能低下の測定を行った。
【0106】表面潤滑性については、複写機用のウレタ
ンゴム製のクリーニングブレードを用い、これを当接角
30°で感光体表面に当接させ、その滑り抵抗をHEI
DON−14型表面性試験機(新東科学(株)製)を用
いて測定した。
【0107】また、ソルベントクラック性については、
この表面層に指脂を付着させ、12時間および24時
間、常温常湿に放置した後、顕微鏡によりソルベントク
ラックの有無を観察した。
【0108】また、酸化雰囲気下における帯電能低下の
測定は、25℃の硝酸飽和蒸気の酸化雰囲気中に前記感
光体を60分放置し、その後、直ちに帯電電位を測定
し、放置前の初期の帯電電位との差をもって帯電能変化
の評価とした。
【0109】これらの結果を表2に記載する。
【0110】(実施例7)次の組成を有する共重合体
9.9部
【0111】
【化34】 (粘度平均分子量2.02×104 )を用いて電荷輸送
層を形成したことを除き、実施例6と同様にして感光体
を作製し、各種の測定を行った。
【0112】得られた結果を表2に記載する。
【0113】(実施例8)次の組成を有する重合体8部
【0114】
【化35】 を用いて電荷輸送層を形成したことを除き、実施例6と
同様にして感光体を作製し、各種の測定を行った。
【0115】得られた結果を表2に記載する。
【0116】(比較例4)ポリカーボネートZ(粘度平
均分子量1.92×104 )を用いて電荷輸送層を形成
し、酸化防止剤を用いずに実施例6と全く同様にして感
光体を作製し、各種の測定を行った。
【0117】得られた結果を表2に記載する。
【0118】(比較例5)実施例6において、酸化防止
剤を用いずに電荷輸送層を形成した他は、実施例6と全
く同様にして感光体を作製し、各種の測定を行った。
【0119】得られた結果を表2に記載する。
【0120】(比較例6)ポリカーボネートZ(粘度平
均分子量1.92×104 )及び、酸化防止剤として下
記構造式の化合物物0.1部
【0121】
【化36】 を用いて電荷輸送層を形成した他は、実施例6と全く同
様にして感光体を作製し、各種の測定を行った。
【0122】得られた結果を表2に記載する。
【0123】
【表2】
【0124】(実施例9)10%の酸化アンチモンを含
有する酸化スズで被覆した導電性酸化チタン粉体50
部、フェノール樹脂25部、メチルセロソルブ20部、
メタノール5部、及びシリコーンオイル(ポリジメチル
シロキサンポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量
3,000)0.002部をφ1mmガラスビーズを用
いたサンドミル装置で2時間分散して導電層用塗料を得
た。この塗料をアルミニウムシート上にワイヤーバー塗
布し、140℃で30分間乾燥して、膜厚20μmの導
電層を形成した。
【0125】次に、N−メトキシメチル化ナイロン5部
をメタノール95部中に溶解し、中間層用塗料を作成し
た。この塗料を前記の導電層上にワイヤーバーによって
塗布し、100℃で20分間乾燥して0.6μmの中間
層を形成した。
【0126】次いで、下記構造式
【0127】
【化37】 のジスアゾ顔料3部、ポリビニルベンザール(ベンザー
ル化率80%、重量平均分子量11,000)2部及び
シクロヘキサノン35部をφ1mmガラスビーズを用い
たサンドミル装置で12時間分散してその後にメチルエ
チルケトン60部を加えて電荷発生層用分散液を得た。
この分散液を前記の中間層上にワイヤーバーで塗布して
80℃で20分間乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生
層を形成した。
【0128】次いで、下記構造式の化合物10部、
【0129】
【化38】 をジクロロメタン20部、モノクロルベンゼン40部の
混合溶媒中に溶解し、この溶液を前記電荷発生層上にワ
イヤーバーで塗布して120℃で60分間乾燥して膜厚
23μmの電荷輸送層を形成した。
【0130】次いで、この感光体を用いて表面潤滑性、
及び耐ソルベントクラック性、酸化雰囲気下における帯
電能低下の測定を行った。
【0131】表面潤滑性については、複写機用のウレタ
ンゴム製のクリーニングブレードを用い、これを当接角
30°で感光体表面に当接させ、その滑り抵抗をHEI
DON−14型表面性試験機(新東科学(株)製)を用
いて測定した。
【0132】また、ソルベントクラック性については、
この表面層に指脂を付着させ、12時間および24時
間、常温常湿に放置した後、顕微鏡によりソルベントク
ラックの有無を観察した。
【0133】また、酸化雰囲気下における帯電能低下の
測定は、25℃の硝酸飽和蒸気の酸化雰囲気中に前記感
光体を60分放置し、その後、直ちに帯電電位を測定
し、放置前の初期の帯電電位との差をもって帯電能変化
の評価とした。
【0134】これらの結果を表3に記載する。
【0135】(実施例10)次の組成を有する共重合体
9.9部
【0136】
【化39】 (粘度平均分子量2.02×104 )を用いて電荷輸送
層を形成したことを除き、実施例9と同様にして感光体
を作製し、各種の測定を行った。
【0137】得られた結果を表3に記載する。
【0138】(実施例11)次の組成を有する重合体8
【0139】
【化40】 を用いて電荷輸送層を形成したことを除き、実施例9と
同様にして感光体を作製し、各種の測定を行った。
【0140】得られた結果を表3に記載する。
【0141】(比較例7)ポリカーボネートZ(粘度平
均分子量1.92×104 )を用いて電荷輸送層を形成
し、酸化防止剤を用いずに実施例9と全く同様にして感
光体を作製し、各種の測定を行った。
【0142】得られた結果を表3に記載する。
【0143】(比較例8)実施例9において、酸化防止
剤を用いずに電荷輸送層を形成した他は、実施例9と全
く同様にして感光体を作製し、各種の測定を行った。
【0144】得られた結果を表3に記載する。
【0145】(比較例9)ポリカーボネートZ(粘度平
均分子量1.92×104 )及び、酸化防止剤として下
記構造式の化合物物0.1部
【0146】
【化41】 を用いて電荷輸送層を形成した他は、実施例9と全く同
様にして感光体を作製し、各種の測定を行った。
【0147】得られた結果を表3に記載する。
【0148】
【表3】
【0149】(実施例12)10%の酸化アンチモンを
含有する酸化スズで被覆した導電性酸化チタン粉体50
部、フェノール樹脂25部、メチルセロソルブ20部、
メタノール5部、及びシリコーンオイル(ポリジメチル
シロキサンポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量
3,000)0.002部をφ1mmガラスビーズを用
いたサンドミル装置で2時間分散して導電層用塗料を得
た。この塗料をアルミニウムシート上にワイヤーバー塗
布し、140℃で30分間乾燥して、膜厚20μmの導
電層を形成した。
【0150】次に、N−メトキシメチル化ナイロン5部
をメタノール95部中に溶解し、中間層用塗料を作成し
た。この塗料を前記の導電層上にワイヤーバーによって
塗布し、100℃で20分間乾燥して0.6μmの中間
層を形成した。
【0151】次いで、下記構造式
【0152】
【化42】 のジスアゾ顔料3部、ポリビニルベンザール(ベンザー
ル化率80%、重量平均分子量11,000)2部及び
シクロヘキサノン35部をφ1mmガラスビーズを用い
たサンドミル装置で12時間分散してその後にメチルエ
チルケトン60部を加えて電荷発生層用分散液を得た。
この分散液を前記の中間層上にワイヤーバーで塗布して
80℃で20分間乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生
層を形成した。
【0153】次いで、下記構造式の化合物10部、
【0154】
【化43】 をジクロロメタン20部、モノクロルベンゼン40部の
混合溶媒中に溶解し、この溶液を前記電荷発生層上にワ
イヤーバーで塗布して120℃で60分間乾燥して膜厚
23μmの電荷輸送層を形成した。
【0155】次いで、この感光体を用いて表面潤滑性、
及び耐ソルベントクラック性、酸化雰囲気下における帯
電能低下の測定を行った。
【0156】表面潤滑性については、複写機用のウレタ
ンゴム製のクリーニングブレードを用い、これを当接角
30°で感光体表面に当接させ、その滑り抵抗をHEI
DON−14型表面性試験機(新東科学(株)製)を用
いて測定した。
【0157】また、ソルベントクラック性については、
この表面層に指脂を付着させ、12時間および24時
間、常温常湿に放置した後、顕微鏡によりソルベントク
ラックの有無を観察した。
【0158】また、酸化雰囲気下における帯電能低下の
測定は、25℃の硝酸飽和蒸気の酸化雰囲気中に前記感
光体を60分放置し、その後、直ちに帯電電位を測定
し、放置前の初期の帯電電位との差をもって帯電能変化
の評価とした。
【0159】これらの結果を表4に記載する。
【0160】(実施例13)次の組成を有する共重合体
9.9部
【0161】
【化44】 (粘度平均分子量2.02×104 )を用いて電荷輸送
層を形成したことを除き、実施例12と同様にして感光
体を作製し、各種の測定を行った。
【0162】得られた結果を表4に記載する。 (実施例14)次の組成を有する重合体8部
【0163】
【化45】 を用いて電荷輸送層を形成したことを除き、実施例12
と同様にして感光体を作製し、各種の測定を行った。
【0164】得られた結果を表4に記載する。
【0165】(実施例15)次の組成を有する重合体2
【0166】
【化46】 を用いて電荷輸送層を形成したことを除き、実施例12
と同様にして感光体を作製し、各種の測定を行った。
【0167】得られた結果を表4に記載する。
【0168】(実施例16)次の組成を有する重合体5
【0169】
【化47】 を用いて電荷輸送層を形成したことを除き、実施例12
と同様にして感光体を作製し、各種の測定を行った。
【0170】得られた結果を表4に記載する。
【0171】(比較例10)ポリカーボネートZ(粘度
平均分子量1.92×104 )を用いて電荷輸送層を形
成し、酸化防止剤を用いずに実施例12と全く同様にし
て感光体を作製し、各種の測定を行った。
【0172】得られた結果を表4に記載する。
【0173】(比較例11)実施例12において、酸化
防止剤を用いずに電荷輸送層を形成した他は、実施例1
2と全く同様にして感光体を作製し、各種の測定を行っ
た。
【0174】得られた結果を表4に記載する。
【0175】(比較例12)ポリカーボネートZ(粘度
平均分子量1.92×104 )及び、酸化防止剤として
下記構造式の化合物物0.1部
【0176】
【化48】 を用いて電荷輸送層を形成した他は、実施例12と全く
同様にして感光体を作製し、各種の測定を行った。
【0177】得られた結果を表4に記載する。
【0178】
【表4】
【0179】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、優れた潤滑
性、耐ソルベントクラック性、および保存安定性を有し
ており工業上極めて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な転写式電子写真装置の概略構成図であ
る。
【図2】電子写真装置をプリンターとして使用したファ
クシミリのブロック図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 帯電手段 3 露光部 4 現像手段 5 転写手段 6 クリーニング手段 7 前露光手段 8 像定着手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉原 淑之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 葉波 信之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 青砥 寛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 間山 進也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 平野 秀敏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−158249(JP,A) 特開 平5−127411(JP,A) 特開 平5−72753(JP,A) 特開 平6−136108(JP,A) 特開 平6−220181(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/05 101 G03G 5/05 103 G03G 5/147 502

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも感光層を有
    する電子写真感光体において、該感光体の表面層が下記
    一般式〔1〕及び〔2〕 【化1】 (式中、R1 ないしR20は水素原子、ハロゲン原子、ア
    ルキル基又はアリール基、R21はアルキレン基、Aは炭
    素数1〜15のアルキレン基、アリーレン基、アルキル
    置換アリーレン基、−O−、−SO−、−SO2 −又は
    −CO−、Bは2価の基を示し、Y及びZは共重合比、
    n及びmは1以上の整数を示す)で示される重合体を含
    有し、かつ該感光層がヒンダードフェノール系酸化防止
    剤、芳香族アミン系酸化防止剤、スルフィド系酸化防止
    剤または有機リン系酸化防止剤を含有することを特徴と
    する電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 ヒンダードフェノール系酸化防止剤が、
    水酸基の他に2つ以上の置換基を有するフェノール系化
    合物である請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 スルフィド系酸化防止剤が、チオプロピ
    オン酸アルキルエステル、チオビスフェノールのアルキ
    ルプロピオン酸エステル、並びにメルカプトベンゾイミ
    ダゾール及びその誘導体から選ばれる1種の化合物であ
    る請求項1記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3記載の電子写真感光体
    を有することを特徴とする電子写真装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3記載の電子写真感光体
    を有し、かつリモート端末からの画像情報を受信する受
    信手段を有することを特徴とするファクシミリ。
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