JP3052822U - 枕 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 快適な弾力性と感触性とが得られ、また就寝
使用者の頸椎深さに対応した枕高さの調整設定を可能に
し、良好な睡眠状態が得られるようにする。 【解決手段】 袋状の表装材１５内の左右両側に側部体
２を配置し、この左右の側部体２相互間に高さが異なる
複数の第１、第２調整ユニット６Ａ，６Ｂを重ねて成る
中央調整体部５を着脱、装入自在に配装する。第１、第
２調整ユニット６Ａ，６Ｂ夫々は、前後部分が肉厚とな
っている頸椎支持部７Ａ，７Ｂ相互間に肉薄となってい
る後頭部収納凹部８Ａ、支持連繋部８Ｂを仕切部９Ａ，
９Ｂを介して区画配設して成る。また表装材１５の上側
部には、第１、第２調整ユニット６Ａ，６Ｂにおけるい
ずれか一方の頸椎支持部７Ａ，７Ｂ位置に対応して左右
方向に沿って長く袋状にして配列形成した粒状硬質材を
封入した指圧部１７を設けてある。さらに表装材１５の
上側部には就寝使用者に対する自然治癒力の増加、細胞
の活性化、自律神経の安定化等を付与する活性化手段２
１を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は弾力性、感触性に富み、また健康増進が図れるばかりでなく、就寝 使用者の頸椎の深さに対応した高さ調整を可能にして優れた寝心地が得られるよ うにした枕に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から寝心地を良好にするために各種の枕が提案されており、その内部に充 填する素材、あるいは外観状の形状、内部構造、硬さその他の夫々に特長がある ものとして種々に提案されている。ただ良好な寝心地を得るには、就寝者が横に なりその頭部を枕によって支持するときの背骨をはじめ身体全体がほぼ真っ直ぐ になるよう、特に頭部、頸椎、背骨等の全体がほぼ直線状になるように枕高さを 設定する必要があるものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが従来から提案されている各種の枕では、枕自体の高さ調整が困難であ るから、複数の枕を重ねたり、枕の下方に台を置いたりする等の面倒な調整の手 間が掛かるものである。しかも就寝中の頸椎をしっかりと支持した状態にしなけ れば非常に寝心地が悪くなり、また頸椎の支持が不安定であるとその損傷更には 血行障害等を招く一因ともなるのである。

【０００４】 そればかりでなく従来の枕の多くは頭部を支持する場合に内部に充填してある 粒状材、軟弾性材その他の充填物自体が有する頭部重量・形状等に対応する自然 の形状変更によって凹凸が生じるものとなるから、例えば寝返り時に伴なう頭部 の傾き、移動に際して柔軟に追随せずに不自然な就寝姿勢とさせてしまうことも あった。

【０００５】 そこでこの考案は叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので、快 適な弾力性、感触性が得られ、また就寝使用者の頸椎深さに対応した枕高さの調 整設定を可能にし、人間工学に基づく就寝時の頭部支持姿勢を維持して良好な寝 心地を実現できる枕を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上述した目的を達成するためこの考案にあっては、袋状の表装材１５内の左右 両側に側部体２を配置し、この左右の側部体２相互間に高さが異なる複数の調整 ユニット（６Ａ，６Ｂ）を重ねて成る中央調整体部５を着脱、装入自在に配装し たものであり、側部体２自体は表装材１５の左右両側で表装材１５を縫合した縫 着線３にて区画された袋状部分内に収納することができる。 中央調整部体５の調整ユニット（６Ａ，６Ｂ）は、前後部分が肉厚となってい る頸椎支持部（７Ａ，７Ｂ）相互間に肉薄となっている後頭部収納凹部（８Ａ， ８Ｂ）を仕切部（９Ａ，９Ｂ）を介して区画配設したものであり、頸椎支持部（ ７Ａ，７Ｂ）の高さ夫々を異なるものとして複数に形成してある。より具体的な 中央調整部体５は、前後部分が肉厚となっている頸椎支持部７Ａ相互間に肉薄と なっている後頭部収納凹部８Ａを仕切部９Ａを介して区画配設すると共に、後頭 部収納凹部８Ａにキルティングライン１１Ａを縫着形成した第１調整ユニット６ Ａと、この第１調整ユニット６Ａにおける頸椎支持部７Ａとほぼ対応して同一位 置で重ねられる前後の頸椎支持部７Ｂ相互間に、同様に後頭部収納凹部８Ａとほ ぼ対応して同一位置で重ねられる支持連繋部８Ｂを仕切部９Ｂを介して区画配設 すると共に、支持連繋部８Ｂにキルティングライン１１Ｂを縫着形成した第２調 整ユニット６Ｂとを選択的に適宜に組み合わせて成るものとすることができる。 表装材１５の上側部には、中央調整部体５の第１、第２調整ユニット６Ａ，６ Ｂにおけるいずれか一方の頸椎支持部７Ａ，７Ｂ位置に対応して左右方向に沿っ て長く袋状にして配列形成した、例えばセラミックボールの粒状硬質材を封入し た指圧部１７を設けることができる。 さらに表装材１５の上側部には活性化手段２１を形成してあり、この活性化手 段２１は、例えば微粉末状のトルマリンをレーヨン糸、キュプラ糸に練り込み形 成した繊維材にて織成した生地製の偏平状の袋体２２内に、同じく微粉末状のト ルマリンをレーヨン糸、キュプラ糸に練り込み形成した繊維材と羽毛材とを混合 して成るダウン綿材２３を詰め込んであるものであったり、また消臭・抗菌性繊 維材と羽毛材とを混合して成るものであったり、粉末状、顆粒状の活性炭から成 るものであったりする。

【０００７】 以上のように構成されたこの考案に係る枕にあって、中央調整部体５における 複数の第１、第２調整ユニット６Ａ，６Ｂの適宜な選択組み合わせ、装入によっ て就寝使用者の頭部を載せる中央部分の高さを頸椎の深さに対応して自在に調整 させて男女、老若を問わずに使用させられ、頸椎支持部７Ａ，７Ｂに比し低くな っている後頭部収納凹部８Ａ、支持連繋部８Ｂ内に後頭部を収納した状態で就寝 時の頭部を安定して維持させる。 中央調整部体５においての第１、第２調整ユニット６Ａ，６Ｂ夫々の仕切部９ Ａ，９Ｂを介して区画された頸椎支持部７Ａ，７Ｂ、後頭部収納凹部８Ａ、支持 連繋部８Ｂは、キルティングライン１１Ａ，１１Ｂと相俟ち内部に充填した充填 物の偏りを阻止して調整設定した枕高さを安定的に保持させる。 いずれか一方の頸椎支持部７Ａ，７Ｂ位置に設けた指圧部１７は、使用方向の 選定によって指圧部１７の使用あるいは不使用を選択させ、指圧部１７を設けた 頸椎支持部７Ａ，７Ｂではこれに載せた頭部に対して指圧効果を与え、またその セラミック製の粒状硬質材から発生される遠赤外線が就寝使用者の間脳の視床を 刺激して自律神経の調整、新陳代謝の強化、血液循環の促進、ストレスの抑制、 緩和等を行なわせる。 表装材１５の上側部の活性化手段２１は、就寝使用者に対して自然治癒力を増 加し、細胞を活性化し、自律神経を安定化させ、またその形成素材であるトルマ リン等は就寝使用者に対して血行を促進し、新陳代謝を高めマイナスイオンを付 与して身体機能の活性化、健全化を図らせ、またその羽毛材は就寝使用者の頭部 を柔軟に支持させる。 また混合セラミック材のものは遠赤外線、マイナスイオンを放出して身体機能 等を活性化させると同時に消臭・抗菌作用を発揮し、消臭・抗菌性繊維材と羽毛 材とを混合したものは同様に消臭・抗菌作用で衛生的雰囲気を醸成させ、粉末状 、顆粒状の活性炭から成るものは消臭・抗菌作用、調湿作用を発揮し、遠赤外線 効果によって身体機能等を活性化させる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照してこの考案の実施の形態を説明するに、図において示され る符号１は枕体であり、この枕体１は左右方向にやや長く形成した袋状の表装材 １５内の左右両側にほぼ円柱状の側部体２を収納配置し、この左右の側部体２相 互間に高さが異なるように組み合わせられる複数にした第１、第２調整ユニット ６Ａ，６Ｂを重ねて成る中央調整部体５を着脱、装入自在に封入状にして配装し たものである。またこの袋状の表装材１５の上側部には後述する活性化手段２１ が形成されており、この１活性化手段２１は活性化手段２１自体の組成構造等に よって表装材１５の内部にあるいは外表面に設けられるものとしてある。

【０００９】 この枕体１自体は例えば全体の左右幅員が約６３ｃｍ、前後幅員が約４３ｃｍ 程度の大きさのものとして、平面で左右に長くしたほぼ長方形状を呈するものと されている。そして左右の側体部２夫々、中央調整部体５等の左右幅員夫々は約 ２１ｃｍ程度のものとされており、就寝使用者の頭部が左右の側体部２によって あたかも左右から挟まれて支持された状態で中央調整部体５上に載せられるよう に中央調整部体５は側部体２に比しやや低く形成されている。もとより全体大き さ、側部体２、中央調整部体５夫々の大きさ等はこれらに限定されるものでない ことは勿論であり、頭部大きさに対応して種々な寸法大きさに変更可能なものと されて構成されるものである。

【００１０】 側部体２は左右夫々が対称的にされて、ないしは同一にされて形成されており 、例えば羽毛材、ソバガラ材、チューブ状に形成した塩化ビニール樹脂材（パイ マー）、セラミックボール材、羊毛材、合成樹脂製または天然製の綿材、麦材、 ヒエ材、アワ材、大豆材、発泡ポリウレタン樹脂材等の各種の充填物を袋内に充 填したものであり、場合によっては後述するトルマリン、遠赤外線放射セラミッ ク材を含有するダウン綿材を充填することもある。また充填物としての一例を挙 げると、ダウン材とスモールフェザー材、ファイバー材とを約３０：７０の配分 のものとして形成し、側部体２内に充填される充填物重量は例えば約３１０〜３ ５０ｇ程度のものとしてある。これらの充填物は、枕体１における左右部分を中 央部分と仕切る仕切り壁、例えば表装材１５自体を仕切る縫い目である縫着線３ によって区画された左右部分内に直接に封入充填されたり、袋材内に充填された ものが装入されたりして枕体１の左右に配されるものであり、それらは任意に選 定される。

【００１１】 中央調整部体５は複数にした第１、第２調整ユニット６Ａ，６Ｂを適宜組み合 わせて重ねることで所定高さになるように形成されているもので、この調整ユニ ット６Ａ，６Ｂ自体は、図示のように高さが異なる複数種類のものとして所定の 充填物を袋材内に封入充填することで夫々形成されているものである。第１調整 ユニット６Ａは、枕体１自体における前後部分が肉厚となっている頸椎支持部７ Ａ相互間に肉薄となっている後頭部収納凹部８Ａを仕切部９Ａを介して区画配設 して成り、後頭部収納凹部８Ａにおいてはリング状を呈するキルティングライン １１Ａを縫着形成して後頭部収納凹部８Ａ内部の充填物が偏りを生じないように 配慮してある。第２調整ユニット６Ｂは、第１調整ユニット６Ａにおける頸椎支 持部７Ａとほぼ対応して同一位置で重ねられる前後の頸椎支持部７Ｂ相互間に、 同様に後頭部収納凹部８Ａとほぼ対応して同一位置で重ねられる支持連繋部８Ｂ を仕切部９Ｂを介して区画配設して成り、支持連繋部８Ｂにおいては一文字状の キルティングライン１１Ｂを縫着形成して支持連繋部８Ｂ内部の充填物が偏りを 生じないように配慮してある。この第２調整ユニット６における頸椎支持部７Ｂ 、支持連繋部８Ｂ等の肉厚は図示のように全体として肉薄状にしてあって、これ を単独あるいは複数にして第１調整ユニット６Ａと組み合わせられることで中央 調整部体５における全体の高さ調整が行なわれるようにしてある。

【００１２】 しかして図示のように例えば、第１調整ユニット６Ａ自体はその頸椎支持部７ Ａにおける高さを約３ｃｍ程度としたものを１個とし、その充填物の充填量は頸 椎支持部７Ａ内へは約７０〜８０ｇ程度とし、後頭部収納凹部８Ａ内へは約４０ ｇ程度とし、頸椎支持部７Ａの幅員は約１３ｃｍ程度とし、後頭部収納凹部８Ａ の幅員は約１７ｃｍ程度としてある。また第２調整ユニット６Ｂ自体はその頸椎 支持部７Ｂにおける高さを約１ｃｍ程度としたものを２個とし、その充填物の充 填量は頸椎支持部７Ｂ内へは約２０ｇ程度とし、支持連繋部８Ｂ内へは夫々の区 画部分に約１０ｇ程度とし、頸椎支持部７Ｂの幅員は約１３ｃｍ程度とし、支持 連繋部８Ｂの幅員は約１７ｃｍ程度としてある。

【００１３】 そしてこれらの第１、第２調整ユニット６Ａ，６Ｂから成る中央調整部体５は 、通常は第１調整ユニット６Ａを１個、第２調整ユニット６Ｂを２個にした計３ 個のものとして構成しておき、就寝使用者における頸椎深さに対応してそれらの うちから不要なものを取り出すことで高さを調整する。すなわち１個の第１調整 ユニット６Ａ及び２個の第２調整ユニット６を組み合わせ装入したままのときに は高さを約５ｃｍとなして硬めの主として男性用の枕を構成できるようにし（図 ３（Ａ）参照）、１個の第２調整ユニット６Ｂを取り除いて１個の第１調整ユニ ット６Ａと１個の第２調整ユニット６Ｂとを組み合わせ装入したときには高さを 約４ｃｍとなしてやや硬めの枕を構成できるようにし、２個の第２調整ユニット ６Ｂを取り除いて１個の第１調整ユニット６Ａのみとして装入したときには高さ を約３ｃｍとなして主として女性用の枕を構成できるようにする（図示省略）等 による調整変更が可能なようにしてある。もとよりこれらの第１、第２調整ユニ ット６Ａ，６Ｂにおける頸椎支持部７Ａ，７Ｂの高さ、幅員長さ、充填物の充填 量等は上記例に限定されるものでないことは勿論であり、種々の高さの組み合わ せが可能となるように設定できるものである。

【００１４】 なお中央調整部体５におけるこれらの第１、第２調整ユニット６Ａ，６Ｂ夫々 においての充填材料、各種充填物の組み合わせとするときの充填割合等も特に限 定されず、例えばダウン材とスモールフェザー材、ファイバー材とを約５０：５ ０の配分にして成るホワイトグース材を充填して形成することもあり、キルティ ングライン１１Ａ，１１Ｂの縫着模様も図示例に限らず、十文字状、複数の平行 ライン状その他の適宜模様にすることも可能である。更には第１、第２調整ユニ ット６Ａ，６Ｂ夫々は図示例のように構造、形状等が異なるものとして形成され る場合に限らず、頸椎支持部７Ａ，７Ｂ、後頭部収納凹部８Ａあるいは支持連繋 部８Ｂ相互において高低差が設定されることでの同一のものとすることも可能で ある（図示せず）。

【００１５】 またこれらの側部体２、中央調整部体５等を封入配装している表装材１５自体 は全体として袋状に形成されていて、左右両側に配した側部体２相互間に配した 中央調整部体５の両側を仕切る２本の前記縫着線３が側部体２、中央調整部体５ 等を区画する位置で例えば表装材１５自体を縫合することで形成されていると共 に、中央調整部体５には調整ユニット６を着脱、装入するための例えばスライド ファスナーによる開閉具を備えた着脱開口１６が枕体１における前後側面のいず れか一方に形成されている。

【００１６】 そして表装材１５の上側部には、中央調整部体５内の調整ユニット６Ａ，６Ｂ におけるいずれか一方の頸椎支持部７Ａ，７Ｂ位置に対応して左右方向に沿って 長く袋状にして配列形成した粒状硬質材を封入した指圧部１７を設けてある。粒 状硬質材は例えば血行促進作用がある抗菌性のセラミックボール材、血行促進作 用があるマグネタイトセラミックボール材、消臭、殺菌作用がある酸化チタンセ ラミックボール材等を単独であるいは適宜に組み合わせて封入してある。この指 圧部１７自体は図４に示すように、就寝使用者の頭部が頸椎支持部７上に載せら れたときの頸椎下方すなわち就寝使用者の間脳の視床近傍に位置するようになっ ており、またセラミックボール材等の充填度合いによって指圧部１７自体の硬軟 程度が設定されて頸椎に対する刺激の強弱を予め調整可能なものとすることがで きる。

【００１７】 さらに枕体１自体の上部である表装材１５の上側部には就寝使用者に対する自 然治癒力の増加、細胞の活性化、自律神経の安定化等を付与したり、消臭、抗菌 、遠赤外線発生作用等が発揮されるものとしたりする層状の活性化手段２１が形 成されている。この活性化手段２１は例えば０．３ミクロン以下の微粉末状のト ルマリン、特殊な遠赤外線セラミック材夫々をレーヨン糸、キュプラ糸に練り込 み形成した繊維材（「ジュエル・ビーム（登録商標）・ファイバー」…繊維）に て織成した織物生地製の偏平状の袋体２２内に、同じく微粉末状のトルマリン、 特殊な遠赤外線セラミックス材夫々をレーヨン糸、キュプラ糸に練り込み形成し た繊維材と、例えば天然の羽毛材とを混合して成るダウン綿材２３（「ジュエル ・ビーム（登録商標）・ダウン」…いわゆる「生毛」と称される）を中綿として 詰め込んだものである。そして図１、図２に示すように、表装材１５内に配装さ れる側部体２、中央調整部体５夫々にほぼ対応した平面大きさとなるように夫々 の区画毎に約１０ｇ程度で充填した３分割された状態で形成され、表装材１５内 部における側部体２、中央調整部体５上に収納して縫着等によって配装固定した り、表装材１５の表面に縫着、接着その他の固定手段によって層状に付設したり して設けられる。なお「生毛」とは、スモールフェザーファイバーとダウンとを 約１０：９０の割合で混合したものである羽毛材と、上記の繊維材とを重量比で 約８５：１５の割合で混合したものである。

【００１８】 このようにして形成した活性化手段２１によれば、生命を育むエネルギーであ る遠赤外線、マイナスイオンを良質、多量に放射し、特にトルマリンは血行を促 進し、新陳代謝を高め、脳中枢の活性化を高め、自然治癒力を向上し、空気中に マイナスイオンを放出し、自然に良い環境をつくるものである。そしてマイナス イオンによって自然治癒力を増加させ、また細胞の新陳代謝を促進して疲労、肩 凝り等を解消するよう細胞を活性化化させ、α波を増大して自律神経を安定化さ せることができ、α波の大量発生、遠赤外線による保温性、電気伝導度の格段の 増加、抹消血流量（ＰＴＧ）の増加による血行促進等を図ることができるもので ある。なおこの活性化手段２１には、これの内部に前記指圧部１７を配装するこ ともでき、あるいは活性化手段２１の上側面に指圧部１７を設けることもでき、 使用態様によって任意に選定できる。

【００１９】 またこの活性化手段２１は、上記したトルマリンを主たる成分として構成され る場合に限らず、その目的等に対応して、遠赤外線発生、マイナスイオン発生、 消臭・抗菌用のための混合セラミック材から成るものであったり、衛生的雰囲気 を形成するよう消臭・抗菌性繊維材と羽毛材とを混合して成るものであったり、 消臭・抗菌作用、調湿作用を発揮し、遠赤外線効果によって身体機能等を活性化 する粉末状、顆粒状の活性炭から成るものであったりしてもよいものである。

【００２０】 次に以上のように構成されたこの考案の実施の形態における使用の一例を説明 すると、就寝使用者夫々の頸椎の深さに対応して中央調整部体５における第１、 第２調整ユニット６Ａ，６Ｂの装入種別、数等を適宜選定して中央調整部体５の 頸椎支持部７Ａ，７Ｂ高さを設定するのであり、その後に頸椎支持部７Ａ，７Ｂ 上に頭部を載せて就寝すればよいものである。このとき頭部への硬い指圧的な刺 激が必要な場合には図４に示すように指圧部１７が形成されている頸椎支持部７ Ａ，７Ｂ側に頭部を載せればよく、逆にその必要がない場合には図５に示すよう に枕体１全体の位置を逆向きに変更して指圧部１７がない頸椎支持部７Ａ，７Ｂ 側に頭部を載せればよいものである。

【００２１】 また中央調整部体５の頸椎支持部７Ａ，７Ｂの上に頭部を載せることで、後頭 部は頸椎支持部７Ａ，７Ｂに比しやや低くなっている後頭部収納凹部８Ａ内に位 置されることになって安定し、就寝使用者が仰向けあるいは俯き状態になってい ても、更には横向き状態になっていても自然な状態で頭部を支持し、安定した睡 眠姿勢を維持するものである。

【００２２】

【考案の効果】

この考案は以上のように構成されており、これがため、快適な弾力性、感触性 が得られ、また就寝使用者の頸椎深さに対応した中央調整部体５における第１、 第２調整ユニット６Ａ，６Ｂの適宜な組み合わせによる高さ調整で枕高さを自在 に調整設定でき、指圧部１７による指圧効果の選択、活性化手段２１による身体 機能の活性化等と相俟って就寝時では人間工学に基づく頭部形状に対応した頭部 支持姿勢を維持して安定した睡眠状態とし、良好な寝心地が得られることを簡単 に実現できるものである。

【００２３】 これはすなわちこの考案において、袋状の表装材１５内の左右両側に側部体２ を配置し、この左右の側部体２相互間に高さが異なる複数の調整ユニット（６Ａ ，６Ｂ）を重ねて成る中央調整部体５を着脱、装入自在に配装したからであり、 これによって、就寝使用者の頸椎の深さに対応した枕高さとなるように個々の調 整設定を図り得るのである。

【００２４】 また中央調整部体５に選択組み合わせられて装入される第１、第２調整ユニッ ト６Ａ，６Ｂは、頸椎支持部７Ａ，７Ｂの高さ夫々を異なるものとして複数に形 成してあるから、就寝使用者夫々の頸椎深さに対応した組み合わせ高さ位置のも のとして極めて簡単に形成でき、その取扱いも容易である。しかも第１、第２調 整ユニット６Ａ，６Ｂは、前後部分が肉厚となっている頸椎支持部７Ａ，７Ｂ相 互間に肉薄となっている後頭部収納凹部８Ａ、支持連繋部８Ｂを仕切部９Ａ，９ Ｂを介して区画配設してあるから、就寝使用者における頸椎から後頭部に至る湾 曲した凹部形状にしっくりと馴染み、首、頸椎等に負担を掛けず、人間工学に基 づいた快適な弾力性と感触性とを得ることができ、睡眠時の姿勢、環境等を極め て良好にするものである。

【００２５】 しかも中央調整部体５においての第１、第２調整ユニット６Ａ，６Ｂ夫々は、 仕切部９Ａ，９Ｂ介して頸椎支持部７Ａ，７Ｂ、後頭部収納凹部８Ａ、支持連繋 部８Ｂに区画形成され、後頭部収納凹部８Ａ、支持連繋部８Ｂにはキルティング ライン１１Ａ，１１Ｂを縫着形成してあるから、内部に充填した充填物の偏りを 阻止することができ、これらを選択的に組み合わせ重ねた状態で高さ調整して使 用しても、その調整設定した枕高さを安定的に保持させることができ、睡眠時等 の頭部等を安定して維持するのに役立つものである。

【００２６】 更に第１、第２調整ユニット６Ａ，６Ｂにおけるいずれか一方の頸椎支持部７ Ａ，７Ｂ位置に対応して左右方向に沿って長く配列形成した指圧部１７を表装材 １５の上側部に設けてあるから、この指圧部１７上に頭部を載せることでその指 圧効果を得ることができ、またこの指圧効果を望まない場合にはこれがない頸椎 支持部７Ａ側に頭部を載せればよく、羽毛型、硬質ボール型のいずれの使用形態 のものでの変更、選択を可能にするものである。

【００２７】 表装材１５の上側部には活性化手段２１を形成してあるから、就寝使用者に対 して自然治癒力を増加させる能力を付与し、細胞を活性化し、自律神経を安定化 させるばかりでなく、その形成素材であるトルマリン等によって就寝使用者に対 して血行を促進し、新陳代謝を高めマイナスイオンを付与して身体機能の活性化 、健全化を図ることができるものである。特にマイナスイオンは血液を浄化し、 自己治癒力を付与し、自律神経を調節し、抵抗力をつけ新陳代謝を活性化して身 体の各機能を著しく増進し、その健全化を図ることができるのである。

【００２８】 更に活性化手段２１における混合セラミック材によれば、遠赤外線、マイナス イオンを放出して身体機能等を活性化させる同時に消臭・抗菌作用を発揮できる のである。また消臭・抗菌性繊維材と羽毛材とを混合したものによれば、同様に 消臭・抗菌作用で衛生的雰囲気を醸成できて、例えば病院等の医療施設における 看者等に使用するのに好適であり、粉末状、顆粒状の活性炭から成るものによれ ば、消臭・抗菌作用、調湿作用を発揮することで、遠赤外線効果によって身体機 能等を活性化でき、身体の健全性の増大に大きく役立つのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施の形態を示す分解斜視図であ
る。

【図２】同じく断面図である。

【図３】同じく中央調整部体の斜視図であり、その
（Ａ）、（Ｂ）夫々は高さが異なるものとなる場合の第
１、第２調整ユニットの組み合わせの例である。

【図４】同じく使用状態の一例における側面図である。

【図５】同じく使用状態の他例における側面図である。

【符号の説明】

１…枕体 ２…側部体 ３…縫着線 ５…中央調整部
体 ６Ａ…第１調整ユニット ６Ｂ…第２調整
ユニット ７Ａ，７Ｂ…頸椎支持部 ８Ａ…後頭部収
納凹部 ８Ｂ…支持連繋部 ９Ａ，９Ｂ…仕
切部 １１Ａ，１１Ｂ…キルティングライン １５…表装材 １６…着脱開口 １７…指圧部 ２１…活性化手段 ２２…袋体 ２３…ダウン綿材

Claims (11)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 袋状の表装材内の左右両側に側部体を配
   置し、この左右の側部体相互間に高さが異なる複数の調
   整ユニットを重ねて成る中央調整部体を着脱、装入自在
   に配装したことを特徴とする枕。
2. 【請求項２】 調整ユニットは、前後部分が肉厚となっ
   ている頸椎支持部相互間に肉薄となっている後頭部収納
   凹部を仕切部を介して区画配設し、また頸椎支持部の高
   さ夫々を異なるものとして複数に形成してある請求項１
   記載の枕。
3. 【請求項３】 中央調整部体は、前後部分が肉厚となっ
   ている頸椎支持部相互間に肉薄となっている後頭部収納
   凹部を仕切部を介して区画配設すると共に、後頭部収納
   凹部にキルティングラインを縫着形成した第１調整ユニ
   ットと、この第１調整ユニットにおける頸椎支持部とほ
   ぼ対応して同一位置で重ねられる前後の頸椎支持部相互
   間に、同様に後頭部収納凹部とほぼ対応して同一位置で
   重ねられる支持連繋部を仕切部を介して区画配設すると
   共に、支持連繋部にキルティングラインを縫着形成した
   第２調整ユニットとを選択的に適宜に組み合わせて成る
   ものとしてある請求項１記載の枕。
4. 【請求項４】 表装材の上側部には、中央調整部体の調
   整ユニットにおけるいずれか一方の頸椎支持部位置に対
   応して左右方向に沿って長くして配列形成した指圧部を
   設けてある請求項１乃至３のいずれか記載の枕。
5. 【請求項５】 指圧部にはセラミックボールの粒状硬質
   材を封入してある請求項４記載の枕。
6. 【請求項６】 表装材の上側部には活性化手段を形成し
   てある請求項１乃至５のいずれか記載の枕。
7. 【請求項７】 活性化手段は、微粉末状のトルマリンを
   レーヨン糸、キュプラ糸に練り込み形成した繊維材にて
   織成した生地製の偏平状の袋体内に、微粉末状のトルマ
   リンをレーヨン糸、キュプラ糸に練り込み形成した繊維
   材と羽毛材とを混合して成るダウン綿材を詰め込んであ
   る請求項６記載の枕。
8. 【請求項８】 活性化手段は、混合セラミック材から成
   るものである請求項６記載の枕。
9. 【請求項９】 活性化手段は、消臭・抗菌性繊維材と羽
   毛材とを混合して成るものである請求項６記載の枕。
10. 【請求項１０】 活性化手段は、粉末状、顆粒状の活性
    炭から成るものである請求項６記載の枕。
11. 【請求項１１】 袋状の表装材内の左右両側に側部体を
    配置し、この左右の側部体相互間に高さが異なる複数の
    調整ユニットを重ねて成る中央調整体部を着脱、装入自
    在に配装して成り、調整ユニットは、前後部分が肉厚と
    なっている頸椎支持部相互間に肉薄となっている後頭部
    収納凹部を仕切部を介して区画配設すると共に、後頭部
    収納凹部にキルティングラインを縫着形成した第１調整
    ユニットと、この第１調整ユニットにおける頸椎支持部
    とほぼ対応して同一位置で重ねられる前後の頸椎支持部
    相互間に、同様に後頭部収納凹部とほぼ対応して同一位
    置で重ねられる支持連繋部を仕切部を介して区画配設す
    ると共に、支持連繋部にキルティングラインを縫着形成
    した第２調整ユニットとを選択的に適宜に組み合わせて
    成るものとし、また表装材の上側部には、中央調整部体
    の調整ユニットにおけるいずれか一方の頸椎支持部位置
    に対応して左右方向に沿って長くしてセラミックボール
    の粒状硬質材を封入して配列形成した指圧部を設けると
    共に、微粉末状のトルマリンをレーヨン糸、キュプラ糸
    に練り込み形成した生地製の偏平状の袋体内に、微粉末
    状のトルマリンをレーヨン糸、キュプラ糸に練り込み形
    成した繊維材と羽毛材とを混合して成るダウン綿材を詰
    め込んだ活性化手段を形成したことを特徴とする枕。