JP3052451B2 - 塩素化ポリエチレン組成物 - Google Patents

塩素化ポリエチレン組成物

Info

Publication number
JP3052451B2
JP3052451B2 JP3183145A JP18314591A JP3052451B2 JP 3052451 B2 JP3052451 B2 JP 3052451B2 JP 3183145 A JP3183145 A JP 3183145A JP 18314591 A JP18314591 A JP 18314591A JP 3052451 B2 JP3052451 B2 JP 3052451B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
chlorinated polyethylene
rubber
clay
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3183145A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH055016A (ja
Inventor
敏 吉良
哲真 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko KK
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP3183145A priority Critical patent/JP3052451B2/ja
Publication of JPH055016A publication Critical patent/JPH055016A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3052451B2 publication Critical patent/JP3052451B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、押出加工性に優れ、引
張強さおよび耐候性が良好であり、かつ着色可能な架橋
ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】塩素化ポリエチレンは、結晶性のエチレ
ン系重合体を塩素化することによって得られるものであ
り、耐候性、耐焔性および耐熱老化性が優れた高充填可
能な高分子物質である。これらの特性を生かして工業部
品、建材用、電線用など広い用途に使用されている。ま
た、架橋ゴムとして使用する場合は、強度を改良する目
的でカーボンブラックやホワイトカーボン(シリカ)な
どが充填されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カーボ
ンブラックを充填した場合は、黒色に限定されるという
欠点がある。また、ホワイトカーボンを充填した場合
は、押出成形による成形品の表面肌荒れおよびコーナー
部が寸法通り成形できないという不都合を生じ、押出加
工性を極端に低下させる。また、特性的にも吸水性が大
きく、その寿命にも問題がある。以上のことから、本願
発明は押出加工性に優れ、引張強さおよび耐候性が良好
であり、かつ着色可能な架橋ゴム組成物を得ることを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者らは、鋭意検討を
重ねた結果、特定のシランカップリング剤で処理したク
レーを充填した塩素化ポリエチレン組成物により上記目
的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本願発明は、(A)塩素化ポリエチレン
100重量部、(B)平均粒径が0.1〜1.0μであ
り、かつメルカプト系シランカップリング剤で処理した
クレー10〜150重量部、(C)有機過酸化物0.5
〜20重量部および(D)多官能性化合物0.1〜10
重量部からなる塩素化ポリエチレン組成物である。 以下、本発明を具体的に説明する。
【0005】(A)塩素化ポリエチレン 本発明において使われる塩素化ポリエチレンは、ポリエ
チレンの粉末または粒子を水性懸濁液中で塩素化する
か、あるいは有機溶媒中に、溶解したポリエチレンを塩
素化することによって得られるものであるが、前者の方
法によって得られるものが望ましい。該塩素化ポリエチ
レンの塩素含有量は、一般に20〜50重量%であり、
特に25〜45重量%が好ましい。塩素含有量が20重
量%未満では残存結晶が多く、柔軟なゴムが得られな
い。また、50重量%を超えるとゴム弾性が乏しくなり
柔軟なゴムは得られない。残存結晶がない非結晶性の塩
素化ポリエチレンの方が柔軟性が良く好ましいが、結晶
性でもかまわない。前記ポリエチレンはエチレンを単独
重合またはエチレンと多くとも10重量%のα−オレフ
ィン(一般には炭素数が多くとも12個)とを共重合す
ることによって得られるものである。その密度は一般に
は、0.910〜0.970g/cm3 である。またその
分子量は5万〜70万である。
【0006】本発明の組成物を製造するにあたり、塩素
化ポリエチレンのみを使用してもよいが、塩素化ポリエ
チレンと相溶性のある他種のゴムをブレンドしてもよ
い。該ゴムとしては、エチレン−プロピレン−ジエン三
元系共重合ゴム(EPDM)、クロロプレン系ゴム、エ
チレン酢酸ビニール、クロロスルホン化ポリエチレンゴ
ムおよびウレタン系ゴムなどがあり、これらの一種また
は二種以上を混合していてもよい。これらのゴムの配合
量としては塩素化ポリエチレン100重量部に対して1
00重量部以下が好ましい。
【0007】(B)クレー また、本発明で使用するクレーは、天然に産出する含水
けい酸アルミニウムを主成分とするカオリン系クレーで
ある。該クレーの平均粒径は0.1〜1.0μである。
平均粒径が0.1μ未満では引張強さの改良効果に乏し
く、また、1.0μを超えると引張強さの改良効果に劣
るほか、押出加工性も低下し好ましくない。また、クレ
ーはメルカプト系シランカップリング剤で表面処理する
必要がある。シランカップリング剤は、ガラス繊維その
他の樹脂用充填材と樹脂との接着性を向上する目的で表
面処理に使用される有機シラン化合物である。この中で
も、メルカプト系が特に優れており、他のカップリング
剤、例えばビニル系、アミノ系などでは引張強さおよび
耐候性に劣る。メルカプト系シランカップリング剤は、
一般式R1 −Si(OR2 3 (R1 はメルカプトアル
キル基を、R2 はアルキル基をそれぞれ表わす)で示さ
れるもので、その例としては例えばγ−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトメチルトリメ
トキシシランおよびγ−メルカプトエチルトリメトキシ
シランなどがあげられる。クレーの表面処理は、通常の
方法により行えばよい。
【0008】(C)有機過酸化物 また、本発明において使われる有機過酸化物は特別の限
定はないが、とりわけ分解温度(半減期が1分間である
温度)が120℃以上のものが望ましく、特に140℃
以上のものが好適である。好適な有機過酸化物の代表例
としては、1,1−ビス−第三級−ブチルパーオキシ−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサンのごときケトン
パーオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ
ハイドロパーオキシドのごときハイドロパーオキシド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ−第三級−ブチルパーオ
キシヘキサンのごときパーオキシエステル、ベンゾイル
パーオキシドのごときジアシルパーオキシドおよびジク
ミルパーオキシドのごときジアルキルパーオキシドがあ
げられる。
【0009】(D)多官能性化合物 さらに、本発明で使用する多官能性化合物は、1分子中
に少なくとも2個の二重結合を有する化合物である。該
化合物の例としては、例えば、通常のゴム分野において
架橋助剤として使用されているトリアリルイソシアヌレ
ートが挙げられる。
【0010】(E)組成割合 塩素化ポリエチレン100重量部に対する他の成分の組
成割合は下記の通りである。クレーの配合割合は10〜
150重量部であり、好ましくは20〜150重量部、
さらに好ましくは30〜130重量部である。クレーの
配合割合が10重量部未満では特性の改良効果に乏し
く、また150重量部を超えると押出加工性が低下する
ばかりでなく、機械的特性も低下し好ましくない。ま
た、有機過酸化物の配合割合は0.5〜20重量部であ
り、1.0〜15重量部が望ましく、とりわけ2.0〜
10重量部が好適である。有機過酸化物の配合割合が
0.5重量部未満では架橋後の特性改良が十分でなく、
また20重量部を超えてもさらに特性が向上することも
ない。さらに、多官能性化合物の配合割合は0.1〜1
0重量部であり、0.5〜8重量部が望ましく、とりわ
け1〜5重量部が好適である。多官能性化合物の配合割
合が0.1重量部未満では架橋後の特性改良が十分でな
く、また10重量部を超えてもさらに特性が向上するこ
ともない。
【0011】以上の物質を均一に配合させることによっ
て、本発明の組成物を得ることができるけれども、さら
にゴム業界および樹脂業界において一般に使われている
充填剤、可塑剤、酸素、オゾン、熱および光(紫外線)
に対する安定剤、滑剤、ならびに着色剤のごとき添加剤
を組成物の使用目的に応じて添加してもよい。
【0012】(F)混合方法 本発明の組成を製造する際、その配合物を混合する方法
は、当該技術分野において、一般に用いられているオー
プンロール、ニーダー、バンバリーミキサーのごとき混
合機を使用して混練すればよい。本発明の組成物は、一
般のゴム業界において通常使用されている押出成形機、
射出成形機、圧縮成形機、およびカレンダー成形機のご
とき成形機を用いて、所望の形状物に成形してもよい。
また、上記塩素化ポリエチレン組成物は、ゴム技術分野
において、一般に架橋(加硫)しながら成形物を製造す
る方法、すなわち加硫と成形とを同時に進行させる方法
を適用して所望の形状物に成形してもよい。
【0013】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳しく
説明する。なお、押出加工性は2インチガーベイダイを
ゴム用押出機の先端に取り付け、シリンダー温度60
℃、ダイ温度70℃、ヘッド温度70℃、スクリュー回
転30RPM に設定して押出成形を行い、得られた成形品
の外観を次の4段階で示す。 ◎ 非常に良い ○ 良い △ やや悪い × 悪い 圧縮永久歪は、JIS K−6301に準じて100℃
に設定されたオーブン中に22時間放置した後測定し
た。引張試験は、JIS K−6301に準じてJIS
No.3号ダンベルを用いてショパー型試験機を使用し
て引張強さ(以下「TB 」という)、伸び(以下
「EB 」という)を測定した。耐候性試験は、JIS
K−6301に準じて温度63℃、降水18分/120
分に設定されたウエザーメーター(サンシャイン)中に
2000時間放置した後、引張試験を行いTB ,EB
変化率を求めた。また、クラックの有無および変退色の
有無を目視で確認した。
【0014】実施例1 塩素含有量が30.5重量%である非晶性塩素化ポリエ
チレン100重量部に、表1に示したγ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシランで表面処理した平均粒径0.
3μのクレー50重量部、有機過酸化物としてケトンパ
ーオキシド2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイ
ドロパーオキシド3重量部、多官能性化合物としてトリ
アリルイソシアヌレート3重量部、安定剤として酸化マ
グネシアおよびステアリン酸バリウム各10重量部、可
塑剤としてアジピン酸ポリエステル20重量部、顔料と
して酸化チタン20重量部を配合した。配合方法は、ま
ず有機過酸化物および多官能性化合物を除いた配合物を
ニーダー混練機に投入し、20分間加圧混練した。次に
混練物をオープンロールに巻き付け、有機過酸化物と多
官能性化合物を混練した後所定のシートにした。シート
を押出成形したときの押出加工性を表2に示す。圧縮永
久歪測定試料は、圧力200kg/cm2 、温度155℃の
条件で70分間架橋を行った。得られた架橋物の圧縮永
久歪を表2に示す。また、引張試験および耐候試験に供
する試料は、厚さ1.5mm、幅20mmのダイスをゴム用
押出機の先端に取り付け、シリンダー温度60℃、ダイ
温度70℃、ヘッド温度70℃、スクリュー回転30RP
M に設定して押出成形を行い、得られた成形品を155
℃の温度で70分間架橋を行った。得られた架橋物の引
張試験および耐候性試験の結果を表2に示す。
【0015】実施例2〜5,比較例1〜7 クレーに替えて、表1に示したクレーまたは炭酸カルシ
ウムおよびその配合量とした以外は実施例1と同様の配
合により、それぞれシートおよび架橋物を得た。それぞ
れの押出加工性、圧縮永久歪、引張試験および耐候性試
験の結果を表2に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【発明の効果】本発明によって得られる塩素化ポリエチ
レン組成物は、下記のごとき特徴を有している。 (1)押出加工性に優れている。 (2)色物配合で引張強度が大きい。 (3)圧縮永久歪が小さく回復性がよい。 (4)耐候性がよく配合物の変退色がない。 などがあげられ、工業部品、自動車部品、電線、建材な
ど種々の方面で使用することができ、その用途の代表例
として建材、例えば高層ビルディングの窓枠およびエス
カレーターの手すりをあげることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 51/06 C08L 51/06 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 289/00 C08K 5/14 C08K 5/3477 C08K 9/04 C08L 23/28 C08L 51/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)塩素化ポリエチレン100重量部、
    (B)平均粒径が0.1〜1.0μであり、かつ一般式
    1 −Si(OR 2 3 (R 1 はメルカプトアルキル基
    を、R 2 はアルキル基をそれぞれ表す)で示されるメル
    カプト系シランカップリング剤で処理したクレー10〜
    150重量部、(C)有機過酸化物0.5〜20重量部
    および(D)多官能性化合物0.1〜10重量部からな
    る塩素化ポリエチレン組成物。
JP3183145A 1991-06-27 1991-06-27 塩素化ポリエチレン組成物 Expired - Fee Related JP3052451B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3183145A JP3052451B2 (ja) 1991-06-27 1991-06-27 塩素化ポリエチレン組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3183145A JP3052451B2 (ja) 1991-06-27 1991-06-27 塩素化ポリエチレン組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH055016A JPH055016A (ja) 1993-01-14
JP3052451B2 true JP3052451B2 (ja) 2000-06-12

Family

ID=16130591

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3183145A Expired - Fee Related JP3052451B2 (ja) 1991-06-27 1991-06-27 塩素化ポリエチレン組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3052451B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6720383B2 (en) * 2000-08-18 2004-04-13 Dupont Dow Elastomers Inc. Curable compositions of chlorinated polyolefin elastomers
US7456231B2 (en) 2005-02-02 2008-11-25 Shawcor Ltd. Radiation-crosslinked polyolefin compositions

Also Published As

Publication number Publication date
JPH055016A (ja) 1993-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4442167A (en) Weather resisting extruded rubbery articles having on the surface thereof a thin layer of a colored rubbery material
US4547554A (en) After-chlorinated ethylene/butene-1 copolymer and process for its production
JP3052451B2 (ja) 塩素化ポリエチレン組成物
KR102608143B1 (ko) Pvc 항균 마스터배치 및 이의 제조방법
JP3261777B2 (ja) クロロスルホン化ポリオレフィン系樹脂組成物
GB2297092A (en) Low compression set thermoplastic elastomers
JP3224015B2 (ja) 電線被覆用架橋性塩化ビニル樹脂組成物及び電線被覆用塩化ビニル樹脂架橋物の製造方法
JP2805681B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JPH0811776B2 (ja) 塩素化ポリエチレン組成物
JPS5925830A (ja) 自動車用シ−ル材
JPH021850B2 (ja)
JP2604774B2 (ja) 塩素化エチレン−プロピレン系共重合体組成物
JPS6310735B2 (ja)
JPS62283143A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JPH0822937B2 (ja) ゴム組成物
KR20220124304A (ko) 열가소성 탄성체 조성물 및 이에 의하여 제조된 열가소성 탄성체
JP2558314B2 (ja) 塩素化エチレン−プロピレン系共重合体組成物
Hajji et al. Wood–PVC composites: formulation optimisation
JP2596969B2 (ja) ゴム組成物
JP2604772B2 (ja) 塩素化エチレン−プロピレン系共重合体組成物
JPH06220271A (ja) 塩素化ポリオレフィン系樹脂組成物
JPH0119818B2 (ja)
JPS5925831A (ja) 自動車用フレキシブルブ−ツ
JPH021851B2 (ja)
JPH0768422B2 (ja) 塩素化エチレン−プロピレン系共重合体組成物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees