JP3052436B2 - イオン処理装置 - Google Patents
イオン処理装置Info
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- JP3052436B2 JP3052436B2 JP3159642A JP15964291A JP3052436B2 JP 3052436 B2 JP3052436 B2 JP 3052436B2 JP 3159642 A JP3159642 A JP 3159642A JP 15964291 A JP15964291 A JP 15964291A JP 3052436 B2 JP3052436 B2 JP 3052436B2
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- Japan
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- wafer
- disk
- circuit
- ion beam
- signal
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばイオン注入装
置のように、真空中でウェーハにイオンビームを照射し
てそれにイオン注入等の処理を施すイオン処理装置に関
し、特に、そのウェーハの帯電を防止する手段の改良に
関する。
置のように、真空中でウェーハにイオンビームを照射し
てそれにイオン注入等の処理を施すイオン処理装置に関
し、特に、そのウェーハの帯電を防止する手段の改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来のイオン処理装置の一例を
部分的に示す図である。
部分的に示す図である。
【0003】この装置は、いわゆるメカニカルスキャン
方式のものであり、基本的には、真空容器(図示省略)
内で例えば矢印Aのように回転および矢印Bのように並
進させられるウェーハディスク4の周縁部に装着された
複数枚のウェーハ6にイオンビーム2を照射してそれに
イオン注入等の処理を施すよう構成されている。8はウ
ェーハディスク4の回転用のモータであり、10および
12はウェーハディスク4の並進用のモータおよび回転
軸である。
方式のものであり、基本的には、真空容器(図示省略)
内で例えば矢印Aのように回転および矢印Bのように並
進させられるウェーハディスク4の周縁部に装着された
複数枚のウェーハ6にイオンビーム2を照射してそれに
イオン注入等の処理を施すよう構成されている。8はウ
ェーハディスク4の回転用のモータであり、10および
12はウェーハディスク4の並進用のモータおよび回転
軸である。
【0004】イオンビーム2の経路上であってウェーハ
ディスク4の上流側および下流側に、ファラデー系を構
成するものとして、イオンビーム2がウェーハディスク
4等に当たった際に放出される二次電子を受けてそれの
アースへの逃げを防止するニュートラルカップ14、お
よび、ウェーハディスク4が外に並進したときにそれの
代わりにイオンビーム2を受けるキャッチプレート16
がそれぞれ設けられている。
ディスク4の上流側および下流側に、ファラデー系を構
成するものとして、イオンビーム2がウェーハディスク
4等に当たった際に放出される二次電子を受けてそれの
アースへの逃げを防止するニュートラルカップ14、お
よび、ウェーハディスク4が外に並進したときにそれの
代わりにイオンビーム2を受けるキャッチプレート16
がそれぞれ設けられている。
【0005】そして、ウェーハディスク4とキャッチプ
レート16を並列接続してディスク電流測定抵抗28を
介して、かつこれにニュートラルカップ14を並列接続
して、例えばカレントインテグレータのようなビーム電
流計測器38に接続しており、それによってイオンビー
ム2のビーム電流IB の計測を正確に行なえるようにし
ている。
レート16を並列接続してディスク電流測定抵抗28を
介して、かつこれにニュートラルカップ14を並列接続
して、例えばカレントインテグレータのようなビーム電
流計測器38に接続しており、それによってイオンビー
ム2のビーム電流IB の計測を正確に行なえるようにし
ている。
【0006】また、イオンビーム2の照射に伴ってウェ
ーハ6の表面が、特に当該表面が絶縁物の場合、正に帯
電して放電等の不具合が発生するのを防止するために、
ニュートラルカップ14の側部に一次電子放出源を構成
するフィラメント18を設け、これから放出させた一次
電子21をニュートラルカップ14の対向面に当ててそ
こから二次電子22を放出させ、即ちこの例ではニュー
トラルカップ14を二次電子放出源とし、そしてこの二
次電子22をウェーハディスク4上のイオンビーム照射
領域におけるウェーハ6に供給してその表面でのイオン
ビーム2による正電荷を中和させるようにしている。2
4はフィラメント18の加熱用のフィラメント電源、2
6は一次電子21の引出し用の引出し電源である。
ーハ6の表面が、特に当該表面が絶縁物の場合、正に帯
電して放電等の不具合が発生するのを防止するために、
ニュートラルカップ14の側部に一次電子放出源を構成
するフィラメント18を設け、これから放出させた一次
電子21をニュートラルカップ14の対向面に当ててそ
こから二次電子22を放出させ、即ちこの例ではニュー
トラルカップ14を二次電子放出源とし、そしてこの二
次電子22をウェーハディスク4上のイオンビーム照射
領域におけるウェーハ6に供給してその表面でのイオン
ビーム2による正電荷を中和させるようにしている。2
4はフィラメント18の加熱用のフィラメント電源、2
6は一次電子21の引出し用の引出し電源である。
【0007】ウェーハ6の処理の際は、ディスク電流測
定抵抗28には、前記ビーム電流IB およびこれと逆向
きの二次電子22による二次電子電流I2 を合成した、
即ち次式で表されるディスク電流ID が流れる。 ID =IB −I2 ・・・(1) これによってディスク電流測定抵抗28の両端にディス
ク電流ID に対応する電圧が発生し、これが絶縁アンプ
30を介して差動増幅回路32に入力される。またディ
スク電流設定回路34からも差動増幅回路32に設定値
が入力される。差動増幅回路32は両入力の差を求めて
それを制御回路36に与える。制御回路36はフィラメ
ント電源24を制御することによってフィラメント電流
の増減を行い、ディスク電流ID が設定値になるように
制御する。これによって、ウェーハディスク4上のウェ
ーハ6に供給する二次電子22の量を所望のものにする
ことができ、それによってウェーハ6の帯電を抑制する
ことができる。
定抵抗28には、前記ビーム電流IB およびこれと逆向
きの二次電子22による二次電子電流I2 を合成した、
即ち次式で表されるディスク電流ID が流れる。 ID =IB −I2 ・・・(1) これによってディスク電流測定抵抗28の両端にディス
ク電流ID に対応する電圧が発生し、これが絶縁アンプ
30を介して差動増幅回路32に入力される。またディ
スク電流設定回路34からも差動増幅回路32に設定値
が入力される。差動増幅回路32は両入力の差を求めて
それを制御回路36に与える。制御回路36はフィラメ
ント電源24を制御することによってフィラメント電流
の増減を行い、ディスク電流ID が設定値になるように
制御する。これによって、ウェーハディスク4上のウェ
ーハ6に供給する二次電子22の量を所望のものにする
ことができ、それによってウェーハ6の帯電を抑制する
ことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記イオン
処理装置においては、ディスク電流ID が設定値によっ
て固定されるので、またディスク電流測定抵抗28に流
れるビーム電流IB はウェーハディスク4の位置によら
ず一定なので(例えばウェーハディスク4が外に並進し
てもキャッチプレート16にビーム電流IB が流れ
る)、二次電子22の量(即ち二次電子電流I2 )は一
定に制御される。ところが、イオンビーム2の密度には
その場所により濃淡があるので(一般的には中心部が濃
く外側が淡い)、例えばウェーハディスク4が並進して
ウェーハ6にイオンビーム2が当たり始める位置では二
次電子22の供給過多となり、ウェーハ6がイオンビー
ム2の中心部に来たときには二次電子22が不足する
等、ウェーハ6に供給する二次電子22の過不足が生
じ、ウェーハ6の帯電を確実に防止することができない
という問題がある。
処理装置においては、ディスク電流ID が設定値によっ
て固定されるので、またディスク電流測定抵抗28に流
れるビーム電流IB はウェーハディスク4の位置によら
ず一定なので(例えばウェーハディスク4が外に並進し
てもキャッチプレート16にビーム電流IB が流れ
る)、二次電子22の量(即ち二次電子電流I2 )は一
定に制御される。ところが、イオンビーム2の密度には
その場所により濃淡があるので(一般的には中心部が濃
く外側が淡い)、例えばウェーハディスク4が並進して
ウェーハ6にイオンビーム2が当たり始める位置では二
次電子22の供給過多となり、ウェーハ6がイオンビー
ム2の中心部に来たときには二次電子22が不足する
等、ウェーハ6に供給する二次電子22の過不足が生
じ、ウェーハ6の帯電を確実に防止することができない
という問題がある。
【0009】そこでこの発明は、ウェーハにイオンビー
ムが当たる位置によって二次電子の量を変えることがで
きるようにし、それによってウェーハの帯電をより確実
に防止することができるようにしたイオン処理装置を提
供することを主たる目的とする。
ムが当たる位置によって二次電子の量を変えることがで
きるようにし、それによってウェーハの帯電をより確実
に防止することができるようにしたイオン処理装置を提
供することを主たる目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明のイオン処理装置は、前記ウェーハディス
クに流れるディスク電流を計測するディスク電流計測回
路と、前記ウェーハディスクの位置を検出してその位置
に応じたパルス信号を発生するディスク位置検出手段
と、ウェーハディスク上のウェーハへのイオンビームの
当たり始めと当たり終りの位置を検出して当たり始めの
位置でセット信号を発生し当たり終りの位置でリセット
信号を発生するセットリセット手段と、前記ディスク位
置検出手段からのパルス信号をカウントするカウンタ回
路であって前記セットリセット手段からのセット信号に
よってセットされリセット信号によってリセットされる
ものと、このカウンタ回路からの出力信号をアナログ信
号に変換するD/A変換器と、このD/A変換器からの
出力信号を用いて、ウェーハディスク上のウェーハへの
イオンビームの当たり始めと当たり終りの位置で大きな
値となり両位置の間でそれよりも小さな値となる出力信
号を発生する演算回路と、この演算回路からの出力信号
と前記ディスク電流計測回路で計測したディスク電流と
の差を求める差動増幅回路と、この差動増幅回路で求め
た差が無くなるように前記一次電子放出源を制御してそ
こから放出する一次電子の量を制御する制御回路とを備
えることを特徴とする。
め、この発明のイオン処理装置は、前記ウェーハディス
クに流れるディスク電流を計測するディスク電流計測回
路と、前記ウェーハディスクの位置を検出してその位置
に応じたパルス信号を発生するディスク位置検出手段
と、ウェーハディスク上のウェーハへのイオンビームの
当たり始めと当たり終りの位置を検出して当たり始めの
位置でセット信号を発生し当たり終りの位置でリセット
信号を発生するセットリセット手段と、前記ディスク位
置検出手段からのパルス信号をカウントするカウンタ回
路であって前記セットリセット手段からのセット信号に
よってセットされリセット信号によってリセットされる
ものと、このカウンタ回路からの出力信号をアナログ信
号に変換するD/A変換器と、このD/A変換器からの
出力信号を用いて、ウェーハディスク上のウェーハへの
イオンビームの当たり始めと当たり終りの位置で大きな
値となり両位置の間でそれよりも小さな値となる出力信
号を発生する演算回路と、この演算回路からの出力信号
と前記ディスク電流計測回路で計測したディスク電流と
の差を求める差動増幅回路と、この差動増幅回路で求め
た差が無くなるように前記一次電子放出源を制御してそ
こから放出する一次電子の量を制御する制御回路とを備
えることを特徴とする。
【0011】
【作用】上記構成によれば、ウェーハディスク上のウェ
ーハへのイオンビームの当たり始めの位置と当たり終り
の位置の間でカウンタ回路が動作し、その間で、差動増
幅回路に与えられるディスク電流の設定値が、イオンビ
ームの濃淡と逆の関係になるように変化させられる。そ
の結果、ウェーハにイオンビームの淡い所が当たってい
るときは二次電子の量が少なくなり、濃い所が当たって
いるときには二次電子の量が多くなるので、ウェーハの
帯電をより確実に防止することができる。
ーハへのイオンビームの当たり始めの位置と当たり終り
の位置の間でカウンタ回路が動作し、その間で、差動増
幅回路に与えられるディスク電流の設定値が、イオンビ
ームの濃淡と逆の関係になるように変化させられる。そ
の結果、ウェーハにイオンビームの淡い所が当たってい
るときは二次電子の量が少なくなり、濃い所が当たって
いるときには二次電子の量が多くなるので、ウェーハの
帯電をより確実に防止することができる。
【0012】
【実施例】図1は、この発明の一実施例に係るイオン処
理装置を部分的に示す図である。図4の従来例と同一ま
たは相当する部分には同一符号を付し、以下においては
当該従来例との相違点を主に説明する。
理装置を部分的に示す図である。図4の従来例と同一ま
たは相当する部分には同一符号を付し、以下においては
当該従来例との相違点を主に説明する。
【0013】この実施例においては、前述した従来のデ
ィスク電流設定回路34を用いる代わりに、次のような
構成によって、差動増幅回路32に対するディスク電流
ID の設定値をウェーハディスク4の並進位置によって
変えるようにしている。
ィスク電流設定回路34を用いる代わりに、次のような
構成によって、差動増幅回路32に対するディスク電流
ID の設定値をウェーハディスク4の並進位置によって
変えるようにしている。
【0014】即ち、前述したウェーハディスク4の並進
用のモータ10の回転軸12の他端部に、図2にも示す
ようにこの例では二つのスリット42を有する円板40
を取り付け、そしてこのスリット42を光センサ44で
読み取ってそれからパルス信号Pを出力するようにし
て、前述したディスク位置検出手段を構成している。こ
の例では、回転軸12即ち円板40が1回転するとウェ
ーハディスク4が1cm並進する構造になっているの
で、0.5cmの並進につき1回の割合で光センサ44
からパルス信号Pが出力される。
用のモータ10の回転軸12の他端部に、図2にも示す
ようにこの例では二つのスリット42を有する円板40
を取り付け、そしてこのスリット42を光センサ44で
読み取ってそれからパルス信号Pを出力するようにし
て、前述したディスク位置検出手段を構成している。こ
の例では、回転軸12即ち円板40が1回転するとウェ
ーハディスク4が1cm並進する構造になっているの
で、0.5cmの並進につき1回の割合で光センサ44
からパルス信号Pが出力される。
【0015】また、ウェーハディスク4と連動して並進
する部分に、例えばモータ8のケースにつながる部分等
に、遮蔽板50を取り付け、かつこの遮蔽板50をウェ
ーハディスク4上のウェーハ6へイオンビーム2が当た
り始める位置と当たり終わる位置とでそれぞれ検出する
二つの光センサ46および48を設け、かつ光センサ4
6で遮蔽板50を検出したときにセット信号Sを出力
し、光センサ48で遮蔽板50を検出したときにリセッ
ト信号Rを出力する、あるいはその逆方向にウェーハデ
ィスク4が並進するときはこれとは逆の関係でセット信
号Sおよびリセット信号Rを出力するセットリセット回
路52を設けて、前述したセットリセット手段を構成し
ている。
する部分に、例えばモータ8のケースにつながる部分等
に、遮蔽板50を取り付け、かつこの遮蔽板50をウェ
ーハディスク4上のウェーハ6へイオンビーム2が当た
り始める位置と当たり終わる位置とでそれぞれ検出する
二つの光センサ46および48を設け、かつ光センサ4
6で遮蔽板50を検出したときにセット信号Sを出力
し、光センサ48で遮蔽板50を検出したときにリセッ
ト信号Rを出力する、あるいはその逆方向にウェーハデ
ィスク4が並進するときはこれとは逆の関係でセット信
号Sおよびリセット信号Rを出力するセットリセット回
路52を設けて、前述したセットリセット手段を構成し
ている。
【0016】上記光センサ44からのパルス信号Pは、
カウンタ回路54に入力されカウントされる。即ち、こ
こでウェーハディスク4の位置がある値(ディジタル
値)に変換される。但しこのカウンタ回路54は、前述
したセットリセット回路52からのセット信号Sでセッ
トされリセット信号Rでリセットされる。即ち、ウェー
ハ6へのイオンビーム2の当たり始めの位置と当たり終
りの位置の間でだけカウント動作する。
カウンタ回路54に入力されカウントされる。即ち、こ
こでウェーハディスク4の位置がある値(ディジタル
値)に変換される。但しこのカウンタ回路54は、前述
したセットリセット回路52からのセット信号Sでセッ
トされリセット信号Rでリセットされる。即ち、ウェー
ハ6へのイオンビーム2の当たり始めの位置と当たり終
りの位置の間でだけカウント動作する。
【0017】カウンタ回路54からの出力信号はD/A
変換器56に入力され、そこでアナログ信号に変換さ
れ、これが演算回路58に入力される。
変換器56に入力され、そこでアナログ信号に変換さ
れ、これが演算回路58に入力される。
【0018】演算回路58は、この例ではa−bsin
θという関数を発生する関数発生器を含んでおり、D/
A変換器56からのウェーハディスク4の位置を表すア
ナログ信号がこのθとして入力される。即ちこのθは、
ウェーハ6へのイオンビーム2の当たり始めの位置が0
°、当たり終りの位置が180°、両位置の中間が90
°となる。a、bは定数である。従ってこの演算回路5
8からの出力信号Eは、例えば図3に示すような波形と
なる。即ち、ウェーハディスク4上のウェーハ6へのイ
オンビーム2の当たり始めと当たり終りの位置でaとな
り、それから両位置の中心に向かってsinカーブで減
少し、最小値はa−bとなる。このa、a−bの値は、
イオンビーム2による正電荷と二次電子22による負電
荷を相殺させるためには理論的にはa=IB 、a−b=
0で良いが、実際上は種々の要因によって必ずしも理論
どおりに行かない場合もあり、上記値に近い値を選ぶ方
が良い場合もある。
θという関数を発生する関数発生器を含んでおり、D/
A変換器56からのウェーハディスク4の位置を表すア
ナログ信号がこのθとして入力される。即ちこのθは、
ウェーハ6へのイオンビーム2の当たり始めの位置が0
°、当たり終りの位置が180°、両位置の中間が90
°となる。a、bは定数である。従ってこの演算回路5
8からの出力信号Eは、例えば図3に示すような波形と
なる。即ち、ウェーハディスク4上のウェーハ6へのイ
オンビーム2の当たり始めと当たり終りの位置でaとな
り、それから両位置の中心に向かってsinカーブで減
少し、最小値はa−bとなる。このa、a−bの値は、
イオンビーム2による正電荷と二次電子22による負電
荷を相殺させるためには理論的にはa=IB 、a−b=
0で良いが、実際上は種々の要因によって必ずしも理論
どおりに行かない場合もあり、上記値に近い値を選ぶ方
が良い場合もある。
【0019】そしてこの演算回路58からの出力信号E
を前述した差動増幅回路32の一方の入力部に入力し
て、ディスク電流ID に対する設定値とするようにして
いる。この差動増幅回路32および制御回路36の動作
は従来例のものと同様である。
を前述した差動増幅回路32の一方の入力部に入力し
て、ディスク電流ID に対する設定値とするようにして
いる。この差動増幅回路32および制御回路36の動作
は従来例のものと同様である。
【0020】上記構成によれば、ディスク電流IB を制
御する設定値(即ち演算回路58から差動増幅回路32
に与えられる出力信号Eの値)が、ウェーハディスク4
の並進位置即ちウェーハ6にイオンビーム2が当たる位
置によって図3に示すようにイオンビーム2の濃淡と逆
の関係になるように変化させられる。即ち、ウェーハ6
にイオンビーム2の淡い部分が当たっている位置ではデ
ィスク電流ID の設定値が大になり、濃い部分が当たっ
ている位置ではこの設定値が小になる。
御する設定値(即ち演算回路58から差動増幅回路32
に与えられる出力信号Eの値)が、ウェーハディスク4
の並進位置即ちウェーハ6にイオンビーム2が当たる位
置によって図3に示すようにイオンビーム2の濃淡と逆
の関係になるように変化させられる。即ち、ウェーハ6
にイオンビーム2の淡い部分が当たっている位置ではデ
ィスク電流ID の設定値が大になり、濃い部分が当たっ
ている位置ではこの設定値が小になる。
【0021】ところが、前述したようにディスク電流測
定抵抗28に流れるビーム電流IB はウェーハディスク
4の位置によらず一定であるから、前述した(1)式か
らも分かるように、ウェーハ6にイオンビーム2の淡い
部分が当たっている位置ではディスク電流測定抵抗28
に流れる二次電子電流I2が小さくなるように、即ち二
次電子22が少なくなるように制御され、逆にウェーハ
6にイオンビーム2の濃い部分が当たっている位置では
二次電子電流I2 が大きくなるように、即ち二次電子2
2が多くなるように制御される。この制御は、具体的に
は前述したように、差動増幅回路32からの出力が0に
なるように、制御回路36によって、フィラメント18
に流す電流を制御してフィラメント18から放出する一
次電子21の量を制御することによって行われる。この
結果、ウェーハ6には二次電子22が過不足なく供給さ
れるので、ウェーハ6の帯電をより確実に防止すること
ができる。
定抵抗28に流れるビーム電流IB はウェーハディスク
4の位置によらず一定であるから、前述した(1)式か
らも分かるように、ウェーハ6にイオンビーム2の淡い
部分が当たっている位置ではディスク電流測定抵抗28
に流れる二次電子電流I2が小さくなるように、即ち二
次電子22が少なくなるように制御され、逆にウェーハ
6にイオンビーム2の濃い部分が当たっている位置では
二次電子電流I2 が大きくなるように、即ち二次電子2
2が多くなるように制御される。この制御は、具体的に
は前述したように、差動増幅回路32からの出力が0に
なるように、制御回路36によって、フィラメント18
に流す電流を制御してフィラメント18から放出する一
次電子21の量を制御することによって行われる。この
結果、ウェーハ6には二次電子22が過不足なく供給さ
れるので、ウェーハ6の帯電をより確実に防止すること
ができる。
【0022】なお、演算回路58で用いる関数は、イオ
ンビーム2の密度分布に比較的近似しているという意味
で前述したa−bsinθが好ましいが、これに限定さ
れるものではなく、要は、演算回路58の出力信号E
が、ウェーハ6へのイオンビーム2の当たり始めと当た
り終りの位置で大きな値となり両位置の間でそれよりも
小さな値となるような関数であれば良い。
ンビーム2の密度分布に比較的近似しているという意味
で前述したa−bsinθが好ましいが、これに限定さ
れるものではなく、要は、演算回路58の出力信号E
が、ウェーハ6へのイオンビーム2の当たり始めと当た
り終りの位置で大きな値となり両位置の間でそれよりも
小さな値となるような関数であれば良い。
【0023】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、ウェー
ハにイオンビームが当たる位置によって二次電子の量を
変えることができるので、即ちウェーハにイオンビーム
の淡い所が当たっているときは二次電子の量を少なく
し、濃い所が当たっているときには二次電子の量を多く
することができるので、ウェーハの帯電をより確実に防
止することができる。
ハにイオンビームが当たる位置によって二次電子の量を
変えることができるので、即ちウェーハにイオンビーム
の淡い所が当たっているときは二次電子の量を少なく
し、濃い所が当たっているときには二次電子の量を多く
することができるので、ウェーハの帯電をより確実に防
止することができる。
【図1】 この発明の一実施例に係るイオン処理装置を
部分的に示す図である。
部分的に示す図である。
【図2】 図1中の円板および光センサの正面図であ
る。
る。
【図3】 図1中の演算回路からの出力信号の波形の一
例を示す図である。
例を示す図である。
【図4】 従来のイオン処理装置の一例を部分的に示す
図である。
図である。
2 イオンビーム 4 ウェーハディスク 6 ウェーハ 18 フィラメント 21 一次電子 22 二次電子 24 フィラメント電源 28 ディスク電流測定抵抗 32 差動増幅回路 36 制御回路 40 円板 44,46,48 光センサ 50 遮蔽板 52 セットリセット回路 54 カウンタ回路 56 D/A変換器 58 演算回路
Claims (1)
- 【請求項1】 真空容器内で回転および並進させられる
ウェーハディスクに装着されたウェーハにイオンビーム
を照射して当該ウェーハを処理する装置であって、一次
電子を放出する一次電子放出源と、この一次電子を受け
て二次電子を放出する二次電子放出源とを備え、この二
次電子をイオンビーム照射領域におけるウェーハに供給
するようにしたものにおいて、前記ウェーハディスクに
流れるディスク電流を計測するディスク電流計測回路
と、前記ウェーハディスクの位置を検出してその位置に
応じたパルス信号を発生するディスク位置検出手段と、
ウェーハディスク上のウェーハへのイオンビームの当た
り始めと当たり終りの位置を検出して当たり始めの位置
でセット信号を発生し当たり終りの位置でリセット信号
を発生するセットリセット手段と、前記ディスク位置検
出手段からのパルス信号をカウントするカウンタ回路で
あって前記セットリセット手段からのセット信号によっ
てセットされリセット信号によってリセットされるもの
と、このカウンタ回路からの出力信号をアナログ信号に
変換するD/A変換器と、このD/A変換器からの出力
信号を用いて、ウェーハディスク上のウェーハへのイオ
ンビームの当たり始めと当たり終りの位置で大きな値と
なり両位置の間でそれよりも小さな値となる出力信号を
発生する演算回路と、この演算回路からの出力信号と前
記ディスク電流計測回路で計測したディスク電流との差
を求める差動増幅回路と、この差動増幅回路で求めた差
が無くなるように前記一次電子放出源を制御してそこか
ら放出する一次電子の量を制御する制御回路とを備える
ことを特徴とするイオン処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3159642A JP3052436B2 (ja) | 1991-06-03 | 1991-06-03 | イオン処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3159642A JP3052436B2 (ja) | 1991-06-03 | 1991-06-03 | イオン処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04357657A JPH04357657A (ja) | 1992-12-10 |
JP3052436B2 true JP3052436B2 (ja) | 2000-06-12 |
Family
ID=15698178
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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