JP3163469B2 - 成膜処理方法及び成膜処理装置 - Google Patents

成膜処理方法及び成膜処理装置

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JP3163469B2
JP3163469B2 JP13941594A JP13941594A JP3163469B2 JP 3163469 B2 JP3163469 B2 JP 3163469B2 JP 13941594 A JP13941594 A JP 13941594A JP 13941594 A JP13941594 A JP 13941594A JP 3163469 B2 JP3163469 B2 JP 3163469B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、指向性をもって進む拡
散性の物質またはエネルギを被処理体に向けて放射して
所定の処理を行う方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば半導体デバイス製造のCVD工
程において成膜速度またはスループットを向上させるた
めには、成膜前駆体(物質)の表面反応確率つまり付着
係数が大きくなるようなプロセス条件を採用することが
肝要である。付着係数を大きくするには、たとえば紫外
線を気相中あるいは被処理体の表面に照射してその部分
の分子を活性化させる方法が有効である。ただし、この
方法を用いると、概して堆積形状(ステップカバレージ
を含む)が悪くなりやすい。この点を解決する技法とし
て、ガスジェット方式が考えられる。この方式は、比較
的高い真空度(たとえば数mTorr)に減圧された処
理容器の中でノズル等のガス吹出口より半導体ウエハ
(被処理体)に向けて成膜ガス(成膜材料)を音速に近
い高速度で吹きつけてウエハ上に成膜を行う方法であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ガスジェット
方式では、半導体ウエハに入射する成膜粒子の指向性を
大きくするほど、堆積形状が向上する反面、膜厚の均一
性が低下するというトレードオフの問題がある。概し
て、膜厚の不均一性は、ウエハ中心部の膜厚が相対的に
ウエハ周縁部の膜厚よりも大きくなる形で現れる。
【0004】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
もので、堆積形状の向上および膜厚均一性の向上を同時
に達成できる成膜処理方法および成膜処理装置を提供す
ることを目的とする。
【0005】本発明の別の目的は、成膜速度の向上、堆
積形状の向上および膜厚均一性の向上を同時に達成でき
る成膜処理方法および装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の成膜処理方法は、処理容器内で放射源よ
りその放射軸の方向に指向性をもって進む拡散性の所定
の成膜材料を前記放射軸と直交する面上に配置された板
状の被処理体に向けて放射せしめ、前記被処理体上に所
定の膜を形成するようにした成膜処理方法であって、前
記被処理体の外に設定された前記放射軸と平行な回転中
心軸の回りで1枚または複数枚の前記被処理体を回転さ
せると同時に、前記回転中心軸が前記放射軸と直交する
直線上で前記放射軸を挟んで第1および第2の位置の間
を移動するように前記被処理体を並進運動させ、前記
転中心軸が前記第1および第2の各位置に在るときは前
記放射軸が前記被処理体の外に外れた位置に在る方法と
した。
【0007】本発明成膜処理装置は、処理容器内で、
一定の方向に指向性をもって進む拡散性の所定の成膜材
料を放射する放射源と1枚または複数枚の板状被処理体
を前記被処理体の外に設定された前記放射源の放射軸と
平行な回転中心軸の回りに載置する回転可能な回転載置
台とを対向させて配置し、前記回転載置台を回転させる
回転駆動手段と、前記回転載置台の回転中心軸が前記放
射源の放射軸と直交する直線上で第1および第2の位置
の間を移動するように前記回転載置台を並進させる駆動
手段とを具備し、前記回転中心軸が前記第1および第2
の各位置に在るときは前記放射軸が前記被処理体の外に
外れた位置に在る構成とした。
【0008】本発明の成膜処理方法においては、被処理
体の被処理面上の各部で成膜前駆体の供給レートひいて
は成膜速度を一定にするために、好ましくは、前記放射
軸が相対的に前記被処理体の回転する領域を通る間は、
前記放射軸が前記回転中心軸に接近するほど前記並進の
速度を増大させ、前記放射軸が前記回転中心軸から遠ざ
かるほど前記並進の速度を減少させるようにしてよい。
【0009】さらに、被処理体の被処理面上の各部にお
ける膜厚の平均値からのゆらぎを均一化するために、好
ましくは、前記放射軸が相対的に前記被処理体の回転す
る領域を通る間は、前記放射軸が前記回転中心軸に接近
するほど前記被処理体の回転角速度を増大させ、前記放
射軸が前記回転中心軸から遠ざかるほど前記被処理体の
回転角速度を減少させるようにしてよい。
【0010】
【0011】
【0012】
【実施例】以下、添付図を参照して本発明の一実施例を
説明する。
【0013】図1は、本発明の一実施例によるCVD装
置の主要な構成を示す。このCVD装置は、たとえばア
ルミニウムからなる真空可能な横長の箱形処理容器10
を有している。容器10の上面中心部には材料ガスを容
器内に導入するためのガス導入口10aが設けられ、こ
のガス導入口10aにガス供給管12が接続されてい
る。容器10の外に設置されているガス供給源(図示せ
ず)より所定の材料ガスがガス供給管12を通って送ら
れてきて、ガス導入口10aより所定の流量で容器内に
導入(供給)されるようになっている。
【0014】ガス導入口10aの下には、円筒形の光学
窓14がガス導入口10aに対してほぼ同軸に配置され
ている。この円筒形光学窓14の下端から円板形の光学
窓16が水平面内で半径方向に広がるように延在し、円
板形光学窓16の外周縁部より円筒形の光学窓18が垂
直下方に延在している。これらの光学窓14,16,1
8は、ガス導入口10aより吐出された材料ガスを容器
10内の下部の被処理体たとえば半導体ウエハWに向け
て案内する壁面を形成している。光学窓14,16,1
8の後方には、たとえば水銀灯からなる複数のランプ2
0がそれぞれ反射板22を背にして配置されている。こ
れらのランプ20より発せられた紫外線の光は、光学窓
14,16,18を通って材料ガスの流路およびウエハ
Wの表面(被処理面)に照射されるようになっている。
なお、図1に示すように、ウエハWの被処理面はガス導
入口10aの軸方向と垂直な面となるように設定(配
置)される。
【0015】容器10の側壁には適当な間隔を置いて複
数の排気口10bが設けられ、各排気口10bに排気管
24が接続されている。容器10の外に設置されている
真空ポンプ(図示せず)により排気管24を通じて容器
10内が所定の真空度に減圧されるようになっている。
【0016】容器10の底部には円板形のウエハ載置台
26が配置されている。このウエハ載置台26は台の中
心部にてたとえばパルスモータからなる回転駆動モータ
28の回転軸30に固着支持されている。回転駆動モー
タ28は、容器10の下に隣接して設けられている機械
室32の中で一定方向(矢印Xの方向)に延びるボール
ネジ34に送り部材29を介して支持され、たとえばパ
ルスモータからなる並進駆動モータ36によって同方向
に往復駆動されるようになっている。モータ回転軸30
は、容器10の底面10cをシール材を介して貫通し、
X方向で直線移動できるようになっている。機械室32
内で回転駆動モータ28および並進駆動モータ36が同
時に作動することによって、容器10内で載置台26が
回転軸30を中心に回転しながらX方向に往復して並進
するようになっている。両駆動モータ28,36の回転
方向および回転速度は、外部のコントローラ(図示せ
ず)によって制御される。
【0017】図2に示すように、載置台26には、たと
えば3枚までの半導体ウエハWが円周方向に並べて載置
される。したがって、各半導体ウエハWは、その外側に
位置するY方向の回転軸30を回転中心軸として載置台
26と一体に回転しながらX方向に往復して並進するよ
うになっている。
【0018】なお、容器10の底面10cで密閉性が失
われても容器内の真空度が維持されるように、機械室3
2は真空室として構成されてよい。この実施例では、機
械室32の側壁に設けられた排気口32aに排気管38
を介して真空ポンプ(図示せず)が接続され、室内が所
定の真空度に減圧されるようになっている。
【0019】次に、図1〜図4につきこの実施例のCV
D装置における作用を説明する。
【0020】容器10においては、排気管24を介して
容器内が所定の真空度に減圧された状態で、ガス供給管
12を介してガス導入口10aより容器内に所定の材料
ガスが導入される。ガス導入口10aより導入された材
料ガスは、図1の点線GSで示すように、ガス導入口1
0aを放射源としてガス導入口10aおよび円筒形光学
窓14の軸方向(Y軸方向)に指向性または異方性をも
って拡散しながら、ウエハ載置台26に吹き付けられ
る。この結果、材料ガスの分解生成物または反応生成物
が各半導体ウエハW上に付着して堆積する。この実施例
では、ランプ20より紫外線光が気相中およびウエハ表
面上に照射されるとともに適当な材料ガスの組合わせが
選択されることにより、成膜前駆体の付着係数Sが比較
的大きな値(たとえばS>0.5)となっている。
【0021】一方、コントローラの制御の下に機械室3
2において回転駆動モータ28および並進駆動モータ3
6がそれぞれ作動することによって、図3に示すよう
に、容器10内で載置台26が回転軸30を中心に回転
しながらX方向に往復して並進し、載置台26上の各半
導体ウエハWも回転軸30を回転中心軸として載置台
と一体に回転しながらX方向に往復して並進する。
【0022】図3の(A)はウエハ載置台26が図1と
対応する位置(右端位置付近)に在る時の状態を示し、
図3の(B)はウエハ載置台26がガス導入口12の真
下を通過する時の状態を示し、図3の(C)はウエハ載
置台26が図1と反対側の位置(左端位置付近)に在る
時の状態を示している。
【0023】図3に示すように、ガス導入口(ガス放射
源)10aに対する載置台26ないし各半導体ウエハW
の相対的位置が時間的に変化する。各半導体ウエハWの
ウエハ表面(被成膜面)上に面内ほぼ均一の膜厚で膜が
形成されるためには、ウエハ表面(被成膜面)上の各部
に対する材料ガスないし成膜前駆体の供給レートひいて
は成膜速度が一定になるようにすればよい。このために
は、載置台26ないし各半導体ウエハWの並進運動で次
のような条件が満たされればよい。
【0024】いま、載置台26ないし各半導体ウエハW
の回転中心点とウエハ導入口10aの中心軸との相対的
な水平距離間隔をr(t) とすると、各半導体ウエハWの
ウエハ表面上の各部で材料ガスないし成膜前駆体の供給
レートが一定となるには、次の式が成立すればよい。 2πr(t) ×Δtdr(t) /dt=K(定数) ………(1)
【0025】ここで、dr(t) /dtは、X方向におけ
る載置台26とガス導入口10aとの間の相対速度つま
りX方向の並進速度v(t) である。上式(1)の微分方
程式を解くと、r(t) は次の式で表される。 r(t) =C{±(t−tn)}1/2 ………(2)
【0026】ここで、C,tn はそれぞれ定数である。
上式(2)の関数は、図4に示すような移動曲線で表さ
れる。
【0027】図4において、rinはガス導入口10aの
中心軸が各半導体ウエハWの回転中心軸30に最も近い
部分(縁部)を通る時のr(t) の値であり、rout はガ
ス導入口10aの中心軸が各半導体ウエハWの回転中心
軸30から最も遠い部分(縁部)を通る時のr(t) の値
である。
【0028】図4において、rin≦r(t) ≦rout の領
域は、ガス導入口10aの中心軸が相対的に各半導体ウ
エハWの頭上を通過(スキャン)する範囲である。この
領域(rin≦r(t) ≦rout )では、r(t) が増大する
とき(ガス導入口10aの中心軸が相対的に回転中心軸
30から遠ざかるとき)にr(t) =C(t−tn)1/2
関数で表される次第に減速する並進運動が行われ、r
(t) が減少するとき(ガス導入口10aの中心軸が相対
的に回転中心軸30に接近するとき)にr(t) =C(t
n −t)1/2 の関数で表される次第に加速する並進運動
が行われるよう、並進駆動モータ36の回転速度をコン
トローラによって可変制御すればよい。
【0029】図4において、r(t) <rinの領域はガス
導入口10aの中心軸が相対的に各半導体ウエハWより
も内側(回転中心軸30寄り)に外れた位置に在るとき
であり、rout <r(t) の領域はガス導入口10aの中
心軸が相対的に各半導体ウエハWよりも外側に外れた位
置に在るときである。これらの領域では、上式(2)の
運動条件に拘束される必要はないので、たとえば一点鎖
線PL,QLで示すような関数の運動としてよい。な
お、QLのような関数の運動を行わせた場合は、上式
(2)の関数にしたがって運動させるときよりも並進速
度が遅くなるので、実際には、曲線C(t0 −t)1/2
と曲線C(t−t1 )1/2 との間隔が拡大する。
【0030】上記のように、この実施例においては、ガ
ス導入口10aの中心軸が相対的に各半導体ウエハWの
頭上を通過(走査)する間は上式(2)の関数で規定さ
れる並進運動を実行すればよく、その走査領域から外れ
た領域、特に内側(回転中心軸30寄り)に外れた領域
(r(t) <rin)では上式(2)の関数に拘束されない
適当な滑らかな関数によって並進運動を行わせること
で、各半導体ウエハWの表面に面内ほぼ均一な膜厚で膜
を形成することができる。
【0031】ここで、各半導体ウエハWから外れた領域
(r(t) <rin)で上式(2)の関数に拘束されないと
いうことは、本発明の方法を実施するうえで非常に重要
な意味をもつ。つまり、上式(2)の関数にしたがえ
ば、r(t) が零付近のところで曲線の傾き(dr(t) /
dt)が無限大に近づき、並進速度を非常に大きくしな
くてはならず、実施するのが困難ないし不可能である。
したがって、仮に回転中心軸が半導体ウエハWの内側に
設定されたならば、ガス導入口10aの中心軸が相対的
に回転中心軸に近づいたときでも上式(2)の関数で規
定される並進運動が行われなければならないところ、こ
の局面では上記のように並進速度を発散的に大きくしな
くてはならず、これは実際には不可能なことであるた
め、結局は膜厚均一性を達成することが困難となる。こ
の実施例では、載置台26の回転中心部の回りに半導体
ウエハWを並べて配置し、回転中心軸30を半導体ウエ
ハWの外側に位置させることで、この問題を解決してい
る。
【0032】上記のように半導体ウエハWの表面に面内
ほぼ均一な膜厚で膜を形成しようとする場合には、載置
台26ないし各半導体ウエハWの並進運動を上記のよう
な条件で可変制御すればよく、載置台26ないし各半導
体ウエハWの回転速度(回転軸30の回転速度)の方は
一定速度としても構わない。
【0033】しかし、さらに一歩進んで、ウエハ表面の
各部における膜厚の平均値からのゆらぎ(凹凸)まで均
一化することも可能である。このためには、次のような
回転運動条件にしたがって載置台26ないし各半導体ウ
エハWの回転速度を可変制御すればよい。
【0034】上記と同様に載置台26ないし各半導体ウ
エハWの回転中心点とガス導入口10aの中心軸との相
対的な水平距離間隔をr(t) とし、各時点のr(t) に対
応する回転軸30の角速度および回転周期をそれぞれω
(t) ,T(t) とすると、次の式(3)が成立する。 ω(t) ×T(t) =2π ………(3)
【0035】次に、ガス導入口10aの中心軸が相対的
に載置台26ないし各半導体ウエハWの頭上を等間隔d
0 で走査するための条件として次の式が成立する。 dr(t) /d(t) ×T(t) =d0 ………(4)
【0036】これらの式(3),(4)と上式(2)と
から角速度ω(t) について次のような解が得られる。 ω(t) =D/{±(t−tm)}1/2 ………(5)
【0037】ここで、D,tm はそれぞれ定数である。
上式(5)の関数は、図5に示すような速度曲線で表さ
れる。
【0038】図5において、ωinはガス導入口10aの
中心軸が各半導体ウエハWの回転中心軸30に最も近い
部分(縁部)を通る時のω(t) の値であり、ωout はガ
ス導入口10aの中心軸が各半導体ウエハWの回転中心
軸30から最も遠い部分(縁部)を通る時のω(t) の値
である。
【0039】図5において、ωout ≦ω(t) ≦ωinの速
度領域はガス導入口10aの中心軸が相対的に各半導体
ウエハWの頭上を通過(スキャン)するとき(rin≦r
(t)≦rout )の角速度である。このスキャン領域(ri
n≦r(t) ≦rout )では、r(t) が増大するとき(ガ
ス導入口10aの中心軸が相対的に回転中心軸30から
遠ざかるとき)にω(t) =D/(t−tm)1/2 の関数で
表される次第に減速する回転運動が行われ、r(t) が減
少するとき(ガス導入口10aの中心軸が相対的に回転
中心軸30に接近するとき)にω(t) =/(tm −
t)1/2 の関数で表される次第に加速する回転運動が行
われるよう、回転駆動モータ28の回転速度をコントロ
ーラによって可変制御すればよい。
【0040】図5において、ω(t) >ωinの領域はガス
導入口10aの中心軸が相対的に各半導体ウエハWより
も内側(回転中心軸30寄り)に外れた位置に在るとき
であり、ωout >ω(t) の領域はガス導入口10aの中
心軸が相対的に各半導体ウエハWよりも外側に外れた位
置に在るときである。これらの領域では、上式(5)の
回転運動条件に拘束される必要はないので、たとえば一
点鎖線RL,SLで示すような関数の運動としてよい。
【0041】この回転運動条件においても、ガス導入口
10aの中心軸が相対的に各半導体ウエハWの頭上を通
過(走査)する間は上式(5)の関数で規定される回転
運動を行わせればよく、その走査領域から外れた領域、
特に内側(回転中心軸30寄り)に外れた領域(r(t)
<rin)では上式(5)の関数に拘束されない任意の回
転運動を行わせることで、各半導体ウエハWの表面各部
における膜厚の平均値からのゆらぎをほぼ均一にするこ
とができる。そして、この場合でも、回転中心軸30が
半導体ウエハWと交差しないように外側に位置している
ために、ガス導入口10aの中心軸が相対的に回転中心
軸に近づいたときでも回転速度を発散的に大きくする必
要がなく、この技法が実施可能なものとなっている。
【0042】上記したように、この実施例では、ランプ
20より紫外線光が気相中およびウエハ表面上に照射さ
れることにより、成膜前駆体の付着係数Sが比較的大き
な値となっている。上記の方法および装置は、たとえば
モノシラン(Si H4 )、ジシラン(Si2H6 )を材料
ガスとして採用した結晶シリコンおよび非晶質シリコン
の成膜プロセスに適用できる。この中でそれぞれの材料
ガスに対して光吸収係数が十分に大きくなるような光源
の波長を選択すると効率的に成膜分子を活性化させるこ
とができ、付着係数Sを十分に大きく保つことができる
ようになる。付着係数Sをさらに大きくするために、加
熱手段(図示せず)によって載置板26ないし各半導体
ウエハWを適当な温度に加熱するようにしてもよい。こ
のように付着係数Sを大きくすることで、成膜速度また
はスループットが向上する。
【0043】また、この実施例では、付着係数Sが大き
くても、ガス導入口10aより材料ガスないし成膜前駆
体が指向性または異方性をもって各半導体ウエハWの表
面に供給されるため、堆積形状(ステップカバレージを
含む)も向上している。
【0044】そして、この実施例では、ガス導入口10
aと各半導体ウエハWとの間に上記のような相対的回転
および並進運動を与えることにより、ウエハ表面上にほ
ぼ均一な膜厚で膜を形成することができる。
【0045】上記した実施例では、載置台26上に3枚
までの半導体ウエハWを並べて載置するようにした。し
たがって、載置台26上に2枚または1枚だけの半導体
ウエハWを載せて上記と同様の回転および並進運動を行
わせても同様の作用効果が得られる。また、4枚以上の
半導体ウエハWを載せられるように載置台26を構成し
てもよく、図6に示すように台の中心部にダミーウエハ
DWを配置し、その回りに被処理体としての半導体ウエ
ハWを並べてもよい。
【0046】上記した実施例では、容器10の底面10
cにシール材を介してモータ回転軸30を貫通せしめる
ことによって容器内部の載置台26と容器外部の駆動機
構とを連結する構造としていた。このような直結構造に
換えて、磁気的連結手段を用いることで、容器10をほ
ぼ完全密閉なチャンバに構成することも可能である。
【0047】上記した実施例では1つのガス放射源(ガ
ス導入口10a)より半導体ウエハWに向けて指向性の
ガス流を供給するようにしたが、図7に示すように載置
台26の半径方向に多数のノズルZ0,Z1,Z2,……Zn
を並べて、各ノズルZi から同時にガス流を供給するよ
うにしてもよい。載置台26の回転速度は一定にしてよ
い。この構成例によれば、各ノズルZi から吹き出され
る材料ガスの流量を独立に制御することで、1本のノズ
ルを相対的に載置台26の半径方向に所定の並進運動条
件にしたがって可変速度で並進(走査)させ、各走査位
置で載置台26ないし各半導体ウエハWの回転速度を所
定の回転運動条件にしたがって可変速度で回転させる場
合と等価な作用効果が得られる。
【0048】上記した実施例のCVD装置では、容器1
0の天井面にガス導入口10aを設けるとともに、この
ガス導入口10aの下に円筒状の光学窓14を設けて、
ガス導入口10aからその軸方向に指向性を有する材料
ガスを半導体ウエハWに向けて放射するようにした。こ
のようなガス放射方式は一例であって、種々の変形が可
能であり、たとえばノズルから材料ガスを放射させるよ
うにしてもよい。その場合、ノズルを並進運動させるこ
とで、被処理体側の方で並進運動を行わずに済ませるこ
とも可能である。
【0049】上記した実施例は半導体ウエハを被処理体
とするCVD方法および装置に係るものであったが、本
発明はターゲットを放射源とするスパッタ方法および装
置にも適用可能である。
【0050】以上説明したように、本発明によれば、成
膜処理において堆積形状の向上および膜厚均一性の向上
を同時に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるCVD装置の主要な構
成を示す略断面図である。
【図2】実施例のCVD装置におけるウエハ載置台上の
ウエハ配置構成例を示す略平面図である。
【図3】実施例のCVD装置における回転および並進運
動の作用を説明するための略平面図である。
【図4】実施例のCVD装置における並進運動の作用を
説明するための移動曲線図である。
【図5】実施例のCVD装置における回転運動の作用を
説明するための回転速度曲線図である。
【図6】変形例によるウエハ載置台上のウエハ配置構成
例を示す略平面図である。
【図7】変形例による要部の構成を模式的に示す斜視図
である。
【符号の説明】
10 処理容器 10a ガス導入口(ガス放射源) 12 ガス供給源 20 ランプ 24 排気管 26 ウエハ載置台 28 回転駆動モータ 30 回転軸 36 並進駆動モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−290448(JP,A) 特開 平5−331646(JP,A) 特開 平5−242156(JP,A) 特開 平3−271195(JP,A) 特開 昭61−290711(JP,A) 特開 昭56−145642(JP,A) 特開 平4−357657(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 C23C 16/44 H01L 21/203

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理容器内で放射源よりその放射軸の方
    向に指向性をもって進む拡散性の所定の成膜材料を前記
    放射軸と直交する面上に配置された板状の被処理体に向
    けて放射せしめ、前記被処理体上に所定の膜を形成する
    ようにした成膜処理方法であって、 前記被処理体の外に設定された前記放射軸と平行な回転
    中心軸の回りで1枚または複数枚の前記被処理体を回転
    させると同時に、前記回転中心軸が前記放射軸と直交す
    る直線上で前記放射軸を挟んで第1および第2の位置の
    間を移動するように前記被処理体を並進運動させ、 前記回転中心軸が前記第1および第2の各位置に在ると
    きは前記放射軸が前記被処理体の外に外れた位置に在る
    ことを特徴とする成膜処理方法。
  2. 【請求項2】 前記放射軸が相対的に前記被処理体の回
    転する領域を通る間は、前記放射軸が前記回転中心軸に
    接近するほど前記並進の速度を増大させ、前記放射軸が
    前記回転中心軸から遠ざかるほど前記並進の速度を減少
    させることを特徴とする請求項1に記載の成膜処理方
    法。
  3. 【請求項3】 前記放射軸が相対的に前記被処理体の回
    転する領域を通る間は、前記放射軸が前記回転中心軸に
    接近するほど前記被処理体の回転角速度を増大させ、前
    記放射軸が前記回転中心軸から遠ざかるほど前記被処理
    体の回転角速度を減少させることを特徴とする請求項1
    または2に記載の成膜処理方法。
  4. 【請求項4】 処理容器内で、一定の方向に指向性をも
    って進む拡散性の所定の成膜材料を放射する放射源と1
    枚または複数枚の板状被処理体を前記被処理体の外に設
    定された前記放射源の放射軸と平行な回転中心軸の回り
    に載置する回転可能な回転載置台とを対向させて配置
    し、前記回転載置台を回転させる回転駆動手段と、前記
    回転載置台の回転中心軸が前記放射源の放射軸と直交す
    る直線上で第1および第2の位置の間を移動するように
    前記回転載置台を並進させる駆動手段とを具備し、前記
    回転中心軸が前記第1および第2の各位置に在るときは
    前記放射軸が前記被処理体の外に外れた位置に在ること
    を特徴とする成膜処理装置。
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