JP3052339U - 装飾部付きストラップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常はストラップを装飾部の中に巻き取って
おき、必要に応じてストラップを引き出すことにより、
携帯電話や小型カメラなどに用いられる装飾部付きスト
ラップの利便性を高めることを目的とする。 【解決手段】 マスコット人形（装飾部）１の中に設け
た巻き取り機構の作動により、ストラップが装飾部の中
に巻き取られる。巻き取り機構は、渦巻きバネ５で駆動
される回転部（４ｃはその端部に形成した溝部）にスト
ラップ２を取り付けた形になっている。ストラップ２は
マスコット人形１の底面孔部１ａ，１ｂおよび匡体部３
の周面孔部３ａ，３ｂを経て回転部４に至る。マスコッ
ト人形１を引っ張たり、マスコット人形１を持って携帯
電話７を自由落下状態にしたりすると、ストラップ２が
渦巻きバネ５の弾性力に抗してマスコット人形１から引
き出される。任意の長さの引き出し状態を保持するスト
ッパを用いてもよい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、携帯電話、ＰＨＳ、トランシーバや小型カメラなどの携帯型機器に 取り付けて使用するストラップに関し、特にマスコット人形などの装飾部を一体 にした装飾部付きストラップに関する。

【０００２】 以下の記載では、説明の便宜上、携帯型機器の一例として携帯電話を用い、ま た装飾部の一例としてマスコット人形を用いる。

【０００３】

【従来の技術】

一般に、携帯電話はストラップを取り付けた状態で用いられており、また、ス トラップとマスコット人形を一体にすることにより携帯電話全体の装飾性を高め ている。

【０００４】 マスコット人形を取り付けたストラップは把持しやすく、利用者にとって、携 帯電話をポケットやバッグなどから取り出したり、持ち運んだりするときに便利 である。

【０００５】 図４は、携帯電話をポケットに収納した状態の説明図であり、１１はストラッ プ、１２は装飾部としてのマスコット人形、１３は携帯型機器としての携帯電話 、１４はポケットを示している。

【０００６】 不使用時の携帯電話１３をポケット１４に収納したときにはストラップ１１が ポケットの外側に飛び出してしまい、携帯電話１３を使用するときにはマスコッ ト人形１２やストラップ１１の部分を握ってポケット１４から取り出すのが一般 的である。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】 このように、従来の装飾部付きストラップを取り付けた携帯電話などの携帯型 機器をポケットに収納した場合、装飾部がポケットからぶらさがった状態となっ て見栄えが悪く、また装飾部を保持して携帯電話などを瞬時にポケットから取り 出そうとしてもうまくいかないことが多いという問題点があった。

【０００８】 また、携帯電話などを鞄などに入れた状態で持ち運んでいると、ストラップが 他の収納物とからまってしまい、着信時などに携帯電話などを急いで取り出すこ とがむずかしいという問題点があった。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案では、通常はストラップを装飾部の中に巻き取っておき、必要に 応じてストラップを装飾部から引き出すようにすることにより、携帯型機器（携 帯電話など）で用いられる装飾部付きストラップの利便性を高めることを目的と する。

【００１０】 さらには、ストラップ巻取り機構を構成する渦巻きバネを取り付けて保持する ための手段として、当該巻取り機構の一部に形成した溝部やスリットを用いるこ とにより、ストラップ巻取り機構の組み立て作業の簡単化を図ることを目的とす る。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

本考案では、携帯型機器用のストラップと一体にした装飾部に巻取り機構を設 け、この巻取り機構の作動により、ストラップが装飾部の中に巻き取られるよう にしている。

【００１２】 そのため、携帯型機器に取り付けたストラップは装飾部の中に巻き取られて装 飾部が帯型通信機器の方へ相対的に移動する。

【００１３】 ストラップが装飾部から露出した従来の状態にするには、 ・装飾部のみを保持して、そのときの携帯型機器の自重でストラップを装飾部の 外に移動させる（図１、図２参照）、 ・帯型通信機器または／および装飾部を両者が離れる方向に移動させる（図３参 照）、 などの操作をすればよい。

【００１４】 また、巻取り機構としては、 ・ストラップを巻き取るための渦巻きバネなど（弾性部材）を設ける、 ・当該弾性部材で駆動される回転部にストラップを取り付ける、 ・当該渦巻きバネの一方の折り曲げ端部を前記回転部に形成した溝部に保持し、 他方の折り曲げ端部を前記回転部の匡体部に形成したスリットに保持する、 ・装飾部の外側へ延びたストラップの一対部分の間隔を、当該一対部分の長手方 向の任意の位置で、装飾部の中とは異ならせることにより、ストラップの露出部 分の長さを選択的に設定するための長さ調整部を備える、 などの構成をとっている。

【００１５】

【考案の実施の形態】

図１乃至図３を参照して本考案の実施の形態を説明する。 図１および図２は、長さ調整部を備えていないタイプのマスコット人形付きス トラップの使用例を示す説明図（図１はストラップを巻き取ってマスコット人形 と携帯電話とを一体化した場合、図２はストラップをマスコット人形から引き出 した場合）、図３は長さ調整部を備えたタイプのマスコット人形付きストラップ の使用例を示す説明図である。

【００１６】 各図において、 １はマスコット人形，１ａおよび１ｂはストラップ２を通すための底面孔部， ２はストラップ，２ａおよび２ｂはストラップ端部，２ｃはマスコット人形１の 外側に延びたストラップの一対部分， ３は筒状の匡体部，３ａおよび３ｂはストラップ２を通すための周面孔部，３ｃ は渦巻きバネ５の折り曲げ端部５ａを保持するためのスリット，３ｄおよび３ｅ は蓋部，３ｆおよび３ｇは蓋部の中心孔部， ４は回転部，４ａおよび４ｂはストラップ２を取り付けるための孔部，４ｃは渦 巻きバネ５の折り曲げ端部５ｂを保持するための溝部，４ｄはストラップ端部２ ａおよび２ｂに続く部分を分離するための仕切板，４ｅはストラップ端部２ｂに 続く部分と渦巻きバネ５とを分離するための仕切板， ５は弾性部材の一例としての渦巻きバネ，５ａおよび５ｂは折り曲げ端部， ６は長さ調整部の一例としてのストッパ， ７は携帯電話，７ａはストラップ取付け部， をそれぞれ示している。

【００１７】 図３に詳述されるように、ストラップ収納機構は、 ・仕切板４ｄ，４ｅと一体成形した回転部４ ・回転部４の孔部４ａおよび４ｂに取り付けたストラップ２ ・回転部４などを収納する匡体部３ ・匡体部３に折り曲げ端部５ａが保持され、回転部４に折り曲げ端部５ｂが保持 される渦巻きバネ５ ・中心孔部３ｆ，３ｇで回転部４を保持する蓋部３ｄ，３ｅ などの構成要素を有し、マスコット人形１の外側で組み立てられる。

【００１８】 ストラップ収納機構の組立手順は、例えば、 （ストッパ６経由の）ストラップ端部２ａ，２ｂをマスコット人形１の底面孔 部１ａ，１ｂからその中に入れ、 これらの端部２ａ，２ｂを筒状匡体部３の周面孔部３ａ，３ｂからその中に入 れ、 これらの端部２ａ，２ｂを回転部４の孔部４ａ，４ｂに取り付け、 この取り付け後の回転部４などを匡体部３に設定し、 匡体部３に蓋部３ｄを嵌めて、その中心孔部３ｆに回転部４の仕切板４ｄ側の 端部をセットし、 回転軸部を回して、ストラップ２が匡体部３の中に所定長だけ巻き取られた状 態にし、 渦巻きバネ５の一方の折り曲げ端部５ａをスリット３ｃに取り付けるともに、 他方の折り曲げ端部５ｂを回転軸４の溝部４ｃに取り付け、 匡体部３に蓋部３ｅを嵌めて、その中心孔部３ｇに回転部４の仕切板４ｅ（溝 部４ｃ）側の端部をセットする、 ようにすればよい。

【００１９】 組立てを終えたストラップ収納機構をマスコット人形１の側面開口部（図示省 略）からその中に入れて取り付け、その後、当該側面開口部をマスコット人形１ の構成要素で塞ぐ。なお、蓋部３ｅがマスコット人形１の一部を構成するように してもよい。

【００２０】 ストラップ端部２ａ，２ｂを回転部４の孔部４ａ，４ｂに取り付ける方法とし ては、 ・ストラップ端部を孔部に通し、当該孔部から出た部分をつぶすなどして太くす る、 ・ストラップ端部を孔部に接着する、 ・ストラップ端部を孔部に巻き付けて固定する、 などの任意の手法をとりえる。

【００２１】 この取り付け作業は、筒状匡体部３の外側空間で回転部４に行なったり、筒状 匡体部３の内部空間に設定した回転軸４に行なったりすることができる。 後者の場合、作業者は、ストラップ２の断面形状よりも大きな周面孔部３ａ， ３ｂから取り付け作業を実行し、前記組立手順のステップの処理を省略するこ とができる。

【００２２】 また、ステップにおいて、渦巻きバネ５をその弾性力に抗した形態にしてか らスリット３ｃと溝部４ｃとの間に取り付け、当該弾性力でストラップ２を巻き 取るようにすればステップの処理は不要となる。

【００２３】 また、ストラップ収納機構の態様を、 ・仕切板４ｄ，４ｅと回転部４とを一体成形せずに、個々に作成した両者を組み 立てたり、 ・ストラップ２の回転部４への取り付け部分をストラップ端部２ａ，２ｂとせず に、回転部４の一方の孔部４ａから出たストラップが他方の孔部４ｂに入ってい く連続形式にしたり、 してもよい。

【００２４】 一般に、携帯電話のストラップは１０ｋｇｆ以上の荷重に耐える強度が要求さ れ、ビニル系の樹脂や布製のものが用いられている。

【００２５】 渦巻きバネ５は、略同一の弾性定数で、 ・例えば布製ストラップ用として全長７５ｃｍ，幅３ｍｍ，厚み０．０８ｍｍの 弱いバネ ・例えばビニル系ストラップ用として全長７５ｃｍ，幅５ｍｍ，厚み０．１ｍｍ の強いバネ を用いている。強いバネを用いるのは、ビニル系ストラップの中、それを巻き取 るときの屈曲作用により抵抗が大きくなるものについても十分に巻き取れるよう にするためである。

【００２６】 弱い渦巻きバネ５を用いるストラップの場合、図１および図２に示すように、 利用者がマスコット人形１の部分だけを持って携帯電話７を放した状態にすると 、その自重により、ストラップ２が渦巻きバネ５の弾性力に抗してマスコット人 形１の外側へと露出していき、後述のストッパ６は不要である。マスコット人形 １を引っ張ることによりストラップ２の露出部分が長くなるのは勿論である。

【００２７】 図２の状態の携帯電話７をポケットなどに収納すると、渦巻きバネ５の作用で ストラップ２がいわば自動的に巻き取られて図１のようになる。

【００２８】 一方、強い渦巻きバネ５を用いるストラップの場合、携帯電話７の自重ではス トラップ２がマスコット人形１の外側へと延びていかないので、図３に示すよう に、利用者がストッパ６を図示の上方向に移動させてその長さ分だけストラップ ２をマスコット人形１から繰り出すことになる。

【００２９】 そして、利用者がストッパ６を離しても、ストッパ６の部分でのストラップ２ の間隔がマスコット人形１の内部のそれよりも狭くなってストラップ２と匡体部 ３の周面孔部３ａ，３ｂとの間やストラップ２の一対部分２ｃとストッパ６との 間には強い摩擦力などが発生しているため、ストラップ２が渦巻きバネ５の作用 で巻き取られることはない。

【００３０】 図３の状態のストラップ２をマスコット人形１に巻き取るには、ストッパ６を 携帯電話７の方に移動させればよい。

【００３１】 なお、ストラップ２の一対部分２ｃの間隔をマスコット人形１の内部のそれよ りも広くするような形態のストッパ６を用いてもよいことは勿論である。

【００３２】 また、ビニル系ストラップの場合にストッパ６を用いることが必須でないこと や、これとは逆に図１および図２のストラップのように弱い渦巻きバネ５を用い る場合にストッパ６を用いてストラップの露出部分の長さを選択的に設定するよ うにしてもよいことは勿論である。

【００３３】

【考案の効果】

このように、本考案では、通常はストラップを装飾部の中に巻き取っておき、 必要に応じてストラップを装飾部から引き出すようにしているので、携帯電話、 ＰＨＳ、トランシーバや小型カメラなどの携帯型機器に取り付けて使用する装飾 部付きストラップの利便性を高めることができる。

【００３４】 また、ストラップ巻取り機構を構成する渦巻きバネを取り付けて保持するため の手段として、当該巻取り機構の一部に形成した溝部やスリットを用いるように しているので、ストラップ巻取り機構の組み立て作業の簡単化を図ることができ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の、長さ調整部を備えていないタイプの
マスコット人形付きストラップの使用例（ストラップを
巻き取ってマスコット人形と携帯電話とを一体化した場
合）を示す説明図である。

【図２】本考案の、長さ調整部を備えていないタイプの
マスコット人形付きストラップの使用例（ストラップを
マスコット人形から引き出した場合）を示す説明図であ
る。

【図３】本考案の、長さ調整部を備えたタイプのマスコ
ット人形付きストラップの使用例を示す説明図である。

【図４】従来の、携帯電話をポケットに収納した状態の
説明図である。

【符号の説明】

１：マスコット人形（装飾部） １ａ，１ｂ：底面孔部 ２：ストラップ ２ａ，２ｂ：ストラップ端部 ２ｃ：マスコット人形の外側に延びたストラップの一対
部分 ３：筒状の匡体部 ３ａ，３ｂ：周面孔部 ３ｃ：スリット ３ｄ，３ｅ：蓋部 ３ｆ，３ｇ：蓋部の中心孔部 ４：回転部 ４ａ，４ｂ：孔部 ４ｃ：溝部 ４ｄ：ストラップ同士を分離するための仕切板 ４ｅ：ストラップと渦巻きバネとを分離するための仕切
板 ５：渦巻きバネ（弾性部材） ５ａ，５ｂ：折り曲げ端部 ６：ストッパ（長さ調整部） ７：携帯電話（携帯型機器） ７ａ：ストラップ取付け部 １１：ストラップ １２：マスコット人形 １３：携帯電話 １４：ポケット

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 携帯型機器用のストラップと、装飾部と
   を一体にした装飾部付きストラップにおいて、 前記装飾部に巻取り機構を設け、 この巻取り機構の作動により、前記ストラップを前記装
   飾部の中に巻き取って前記装飾部が携帯型機器の方へ相
   対的に移動する、ことを特徴とする装飾部付きストラッ
   プ。
2. 【請求項２】 前記巻取機構として、前記ストラップを
   巻き取るための弾性部材を設けたものを用いることを特
   徴とする請求項１記載の装飾部付きストラップ。
3. 【請求項３】 前記弾性部材で駆動される回転部に前記
   ストラップを取り付けたことを特徴とする請求項２記載
   の装飾部付きストラップ。
4. 【請求項４】 前記弾性部材として、渦巻きバネを用い
   ることを特徴とする請求項３記載の装飾部付きストラッ
   プ。
5. 【請求項５】 前記渦巻きバネの一方の折り曲げ端部を
   前記回転部に形成した溝部に保持し、また、他方の折り
   曲げ端部を前記回転部の匡体部に形成したスリットに保
   持したことを特徴とする請求項４記載の装飾部付きスト
   ラップ。
6. 【請求項６】 前記装飾部の外側へ延びた前記ストラッ
   プの一対部分の間隔を、当該一対部分の長手方向の任意
   の位置で、前記装飾部の中とは異ならせることにより、
   前記ストラップの露出部分の長さを選択的に設定するた
   めの長さ調整部を備えたことを特徴とする請求項４記載
   の装飾部付きストラップ。
7. 【請求項７】 前記装飾部の外側へ延びた前記ストラッ
   プの一対部分の間隔を、当該一対部分の長手方向の任意
   の位置で、前記装飾部の中とは異ならせることにより、
   前記ストラップの露出部分の長さを選択的に設定するた
   めの長さ調整部を備えたことを特徴とする請求項５記載
   の装飾部付きストラップ。