JP3052214B2 - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JP3052214B2
JP3052214B2 JP3055842A JP5584291A JP3052214B2 JP 3052214 B2 JP3052214 B2 JP 3052214B2 JP 3055842 A JP3055842 A JP 3055842A JP 5584291 A JP5584291 A JP 5584291A JP 3052214 B2 JP3052214 B2 JP 3052214B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天然石やセラミック砕
片等を使用した化粧シートに関し、特に、これらの天然
石やセラミック砕片等が浮き上がって見え、しかも軽量
な化粧シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、天井材,壁材,床材等の表面材と
して、合成樹脂製の化粧シートが広く使用されている。
【0003】このような化粧シートとして、最近のデザ
インの多様化の要請や天然物指向の高まり等に応えるべ
く、従来から図4〜図5に示すような細石シートが開発
されている。すなわち、図4の細石シートは、熱可塑性
合成樹脂からなる透明又は半透明のシート1の内部に、
天然石を砕いた細石2を埋没させて構成したものであ
り、図5の細石シートは、図4と同様の透明又は半透明
のシート1上に、図4と同様の天然細石2の下部のみを
埋没させて構成したものである。更に、図示は省略する
が、図5の天然細石2上に透明な合成樹脂による被覆層
を設けた構成のものも開発されている(特開平1−15
4941号公報等参照)。
【0004】また、図示は省略するが、多色の合成樹脂
粒子を基材上に載置し、熱プレスして該粒を溶融シート
化し、流れ模様を形成して天然のマーブル等を模した装
飾を施した合成樹脂シート(例えば、特公平1−590
93号,特公昭38−4684号,特開昭51−509
65号,同51−50968号公報等参照)も開発され
ている。
【0005】
【発明が解決するための課題】ところで、上記の天然石
を使用する細石シートにおいて、より自然感に富むシー
トを表現しようとすると、天然細石を大量に使用する必
要がある。しかし、大量の天然細石を使用すると、シー
トの重量増を招き、該シートを床材等として敷設する場
合には、建造物自体をも高強度構造としなければならな
い等の大掛かりな対策を図る必要が生じる。また、天然
細石の使用量が多くなると、材料コストが増加するばか
りでなく、合成樹脂シートに対する天然細石の接着強度
が低下するため、例えば、長尺の細石シートを製造する
場合、巻取りロールに巻取られる製品シートに亀裂を発
生させることがあり、製品歩留りを低下させるか、実質
的に長尺物の製造を不可能とし、生産性を大幅に低下さ
せ、製品コストを高騰させている。加えて、この接着強
度の低下は、細石シートの使用箇所を制限し、例えば、
直角に曲がっている箇所や、曲率半径の小さい箇所等へ
の使用は、実質的に不可能となる。
【0006】また、上記の多色合成樹脂粒を使用する合
成樹脂シートの場合には、デザインの多様化の要請には
応えられるものの、自然感に欠け、最近の天然物指向の
高まりに充分に応えたものとはなっていない。
【0007】本発明は、これらの点を考慮し、天然石を
使用するにも拘らず、軽量で、かつ充分な接着強度を有
し、しかも自然感に富むばかりでなく、天然石を浮き上
がって見えるようにした化粧シートを提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の化粧シートは不透明合成樹脂層と、該不透
明合成樹脂層に一部が埋め込まれた透明合成樹脂層と、
該透明合成樹脂層又は前記不透明合成樹脂層に該透明合
成樹脂層と共に一部が埋め込まれた細石層と、該細石層
が埋没するように設けられた透明合成樹脂層とを有して
なることを特徴とする。
【0009】本発明シートにおける不透明合成樹脂層
は、無着色,着色、また発泡,非発泡の何れであっても
よく、また流れ模様や玉砂利等の天然物に似せた模様を
現出させたものであってもよい。この不透明合成樹脂層
を構成する合成樹脂としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビ
ニルとエチレン,酢酸ビニル,ビニルエーテル,マレイ
ン酸エステル,(メタ)アクリル酸,(メタ)アクリル
酸エステル,アクリロニトリル,ウレタン等との共重合
樹脂等の塩化ビニル系樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル
樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられ、これら
の合成樹脂には、可塑剤、及び必要に応じて充填剤,着
色剤,安定剤,防黴剤,難燃剤等の添加剤が添加され
る。
【0010】この可塑剤としては、例えば、フタル酸ジ
−2−エチルヘキシルエステル(DOP)、フタル酸ジ
イソノニルエステル(DINP)、フタル酸ブチルベン
ジルエステル(BBP)、フタル酸ジイソデシルエステ
ル(DIDP)、フタル酸ジウンデシルエステル(DU
P)等に代表される一般のフタル酸エステル系可塑剤、
アジピン酸ジオクチルエステル(DOA)、セバシン酸
ジオクチルエステル(DOS)、アゼライン酸ジオクチ
ルエステル(DOZ)に代表される一般の脂肪酸エステ
ル系可塑剤、トリメリット酸トリオクチルエステル(T
OTM)に代表されるトリメリット酸エステル系可塑
剤、トリクレジルフォスフェート(TCP)等に代表さ
れるリン酸エステル系可塑剤、ポリプロピレンアジペー
ト等に代表されるポリエステル系可塑剤等の高分子系可
塑剤、エポキシ系可塑剤、塩素化パラフィン等の一般の
可塑剤が使用でき、これらは単独で又は複数を混合して
使用することができる。上記の合成樹脂と可塑剤との混
合割合は、樹脂や可塑剤の種類等に応じて適宜最適な割
合が選定されるが、一般には、合成樹脂100重量部に
対して可塑剤10〜100重量部程度とすることが好ま
しい。
【0011】また、充填剤としては、例えば増量のため
の炭酸カルシウム,クレー,シリカ,シラスバルーン,
ガラスバルーン,木粉,コルク粉等、耐摩耗性や防滑性
を与える目的で珪砂粒,ケイ酸化合物粒,ガラス粉末,
陶磁器粉砕粒,カーボランダム,アランダム等の硬質粉
粒体、寸法安定性を与える目的でガラス繊維,チタン酸
カルシウム短繊維,MOS(カルシウムメタシリケー
ト)短繊維等の無機物短繊維、帯電防止性を与える目的
でカーボンブラック粉末,炭素繊維,金属繊維(チタン
繊維等),ガラス繊維その他の無機繊維や有機繊維の表
面に金属や金属酸化物又は他の導電性物質を被覆したも
の,導電性酸化チタン(酸化チタン表面をSn−Sb系
化合物で処理したもの)粉末,金属(銀,銅,ニッケ
ル,アルミニウム,ステンレス,鉄等)の粉末や箔細片
等の導電性材料が使用できる。これらの充填剤、あるい
は安定剤,着色剤,滑剤,発泡剤,防黴剤,難燃剤等の
他の添加剤は、使用目的に応じて適当量が添加される。
【0012】上記の流れ模様や玉砂利等の天然物に似せ
た模様を現出させたものの場合は、例えば、通常の合成
樹脂シートの表面にこれらの模様を印刷したシートは勿
論、前述の特公平1−59093号公報等で提案されて
いる多色合成樹脂粒を溶融シート化して流れ模様を形成
したマーブル調合成樹脂シート等を使用することができ
る。
【0013】上記の不透明合成樹脂層上に設けられる透
明合成樹脂層は、着色,無着色の透明ないしは半透明の
合成樹脂層であり、上記の不透明合成樹脂層を構成する
合成樹脂と同様の合成樹脂と可塑剤、及び必要に応じて
着色剤,安定剤,防汚剤,防黴剤,難燃剤等が添加され
た樹脂組成物により構成される。
【0014】この透明合成樹脂層は、単層でも、複数層
でもよいが、厚さは、余り薄過ぎると、後述の細石層の
細石が浮き上がって見える効果(以下、“浮き上がり効
果”という)が良好に発現しないため、全体で100μ
m以上とすることが好ましく、また余り厚過ぎても、浮
き上がり効果は飽和して不経済となるため、800μm
程度以下とすることが好ましい。
【0015】また、複数層の場合は、全体を着色層とし
てもよいし、何れか1層を着色層とすることもできる。
【0016】上記の透明合成樹脂層上に設けられる細石
層は、天然石の他、陶磁製のタイル,食器等の砕片,着
色又は無着色の透明,半透明,不透明のガラスの砕片,
その他のセラミックの砕片,硬質プラスチックの砕片,
コンクリートの砕片,貝殻の砕片等の単独又は2種以上
を併用して構成される。また、これらの細石と共に、上
記の不透明合成樹脂層として使用されることのあるマー
ブル調合成樹脂シートの調製時に使用されるような多色
合成樹脂粒を併用することもできる。
【0017】この細石層の細石量は、該細石層から下層
の透明合成樹脂層及び不透明合成樹脂層が透視できる程
度の量とする必要があり、この量は細石の粒径や細石の
種類により異なるが、一般には、粒径0.5〜5mm程
度の天然石において400〜1300g/m2程度を目
安とすることが好ましい。
【0018】なお、この細石層は、上記の透明合成樹脂
層上に設ける場合に限らず、上記の不透明合成樹脂層上
に設けることもできる。
【0019】上記の細石層を埋没させるように設ける透
明合成樹脂層も、上記の不透明合成樹脂層上に設けられ
る透明合成樹脂層と同様に、着色,無着色の透明ないし
は半透明の合成樹脂層であり、上記の不透明合成樹脂層
を構成する合成樹脂と同様の合成樹脂と可塑剤、及び必
要に応じて着色剤,安定剤,防汚剤,防黴剤,難燃剤等
が添加された樹脂組成物により構成される。この透明合
成樹脂層も、単層でもよいし、複数層でもよく、厚さは
上記の細石層を構成する細石の粒径により異なり一概に
は決められないが、余り薄過ぎると細石層の細石がシー
トの表面に露出してしまい、細石層の保護効果やシート
の表面強度の向上効果が発現せず、また余り厚過ぎても
これらの効果は飽和してしまい不経済となるため、上記
の粒径の細石において、全体として200〜800μm
程度を目安とすることが好ましい。また、複数層の場合
は、全体を着色層としてもよいし、何れか1層を着色層
とすることもできる。
【0020】以上のような構成を有する本発明シート
は、例えば、次のようにして製造される。
【0021】先ず、上記した不透明合成樹脂層用の樹脂
組成物のペーストを、例えば、ガラス繊維,有機繊維,
パルプ等の1種以上を使用した不織布,織布,編布、こ
れらに合成樹脂を塗布,含浸したもの、カーボン粉末や
金属粉末を含有する合成樹脂シートをラミネートした導
電性基材、導電性繊維を使用した導電性の不織布,織
布,編布等からなる基材上に、ドクターナイフ法,ロー
ルコート法,グラビアコート法等の一般に使用される塗
工手段により塗工し、加熱ゲル化する。なお、これらの
基材を使用せずに、上記の樹脂組成物を予めシート状に
成形しておき、このシートを不透明合成樹脂層として使
用することもできる。この場合は、本発明シートの補強
や保形のために、該シートからなる不透明合成樹脂層の
下層に上記の基材と同様の材料による基材を設けること
もできる。
【0022】次いで、上記のゲル化した不透明合成樹脂
層(又は予め成形されたシート)上に、透明合成樹脂層
を設ける。この透明合成樹脂層は、上記の樹脂組成物の
ペーストを上記のような塗布方法により1回塗布するこ
とにより又は塗布と加熱ゲル化を複数回繰り返すことに
より設けてもよいが、予めシート状に成形しておいたも
のを1枚又は複数枚積層して設けることが好ましい。何
故なら、ペーストの場合は、この上に設けられる細石が
自重によりペーストを押し退け、不透明合成樹脂層の表
面にまで沈み込み、細石の下面に透明合成樹脂層が形成
されないことがあるからである。この沈み込み現象は、
ペーストを予めゲル化しておいても、後述する最終の加
熱・加圧処理の際に生じることがある。
【0023】また、この細石の沈み込み現象をより効果
的に防止するために、シート状に成形する際に使用する
上記の透明合成樹脂層用の樹脂組成物は、プラスチゾル
のかたちではなく、サスペンジョンポリマーのかたちで
使用することが好ましい。
【0024】この透明合成樹脂層上の細石層は、該透明
合成樹脂層上に、上記のような材料からなる細石を上記
のような量を目安として散布することにより設けられる
が、上記の透明合成樹脂製シートの成形時に、該シート
に細石を埋設し、細石層を有する形でシート状に成形し
たものを使用してもよい。
【0025】細石を散布する場合であって、しかも上記
の透明合成樹脂層が予めシート状のに成形されている場
合は、該シートを加熱して溶融軟化しておくか、該シー
トに接着剤を塗布しておくか、あるいは該シートそのま
まの上に、細石を散布する。また、細石層を有するシー
トを積層する場合は、不透明合成樹脂層に接着剤を塗布
しておくか、あるいは該シートそのままの上に、該細石
層を有するシートを載置する。
【0026】なお、細石層を不透明合成樹脂層上にも設
ける場合は、上記の透明合成樹脂層の塗布又は積層の前
に細石を散布するか、あるいは不透明合成樹脂層を予め
シート化する際に細石を埋設しておくこともできる。
【0027】そして、上記の細石層の上に、上記の透明
合成樹脂層用の樹脂組成物のペーストを上記のような塗
布方法により1回塗布するか又は塗布と加熱ゲル化を複
数回繰り返すか、あるいは該樹脂組成物を予めシート化
したものを1枚又は複数枚積層して、透明合成樹脂層を
形成する。なお、このシートを成形する際に細石を埋設
して細石層を有するシートとしてもよく、このシートを
使用する場合は、上記の不透明合成樹脂層上に設ける透
明合成樹脂層を細石層を有するシートとする必要はな
く、またこの場合は細石層を下側に向けて上記の透明合
成樹脂層上に積層すればよい。
【0028】この後、熱、必要に応じて圧力をも加え
て、これらの層同士の融着、及び細石層の埋設や固着を
行うことにより、本発明シートが製造される。
【0029】
【作用】本発明シートは、1つは大略図1(A)に示す
ように、不透明合成樹脂層3上に透明合成樹脂層1a
が、該透明合成樹脂層1a上に透明合成樹脂層1bが夫
々存在し、該透明合成樹脂層1a,1b間に細石層2が
存在し、該細石層2を構成している個々の細石2は、そ
の下部が透明合成樹脂層1a中に埋没して透明層1a,
1bに囲まれた状態となっている。そして、この細石2
の透明合成樹脂層1a中への埋没に伴い、該透明合成樹
脂層1aが不透明合成樹脂層3側に細石2の下部形状に
沿って湾曲し、不透明合成樹脂層3を押し退けた状態と
なっている。従って、細石2の側面部の透明層1a,1
bの深さd1は、細石2が存在していない部分の透明層
1a,1bの深さd2に比して、該細石2の埋没部分だ
け深くなっている。しかも、深さd1の底面は、細石2
の底面より下方にあり、かつ細石2の底面に沿って横方
向に延長し、細石2の他の側面部の透明層1a,1bに
繋がっている。
【0030】また、他の1つは大略図1(B)に示すよ
うに、透明合成樹脂層1aは一部不透明合成樹脂層3中
に埋没しているが、透明合成樹脂層1a,1b間に存在
する細石層2の個々の細石2の全部又は一部の底面の位
置は、不透明合成樹脂層3の表面の位置まで達しておら
ず、細石2と不透明合成樹脂層3の間には透明合成樹脂
層1aが存在する。この場合も、図1(A)の場合と同
様に、細石2の側面部の透明層1a,1bの深さd1
は、細石2が存在していない部分の透明層1a,1bの
深さd2に比して、該細石2の埋没部分だけ深く、かつ
深さd1の底面は、細石2の底面より下方にあり、かつ
細石2の底面に沿って横方向に延長し、細石2の他の側
面部の透明層1a,1bに繋がっている。
【0031】この結果、図1(A),(B)のいずれの
場合も、本発明シートを、透明合成樹脂層1bを通して
細石層2を目視する際に、その理由は必ずしも明らかで
はないが、上記の深さd1とd2との差や、深さd1の
底面の状態等による光りの屈折作用と推測される理由に
より、あたかも該細石層2が不透明合成樹脂層3の上方
に浮き上がったように錯覚される。
【0032】以上のような透明合成樹脂層1a,1b、
特に透明合成樹脂層1aの個々の細石2の周囲における
形状(状態)と不透明合成樹脂層3との相乗作用によ
り、本発明シートでは、細石を大量に使用することなく
自然感に富むと共に、細石が浮き上がって見えるという
特殊な装飾効果を有する化粧シートとなる。
【0033】このように本発明シートでは、天然の細石
を使用しているにも拘らず、重量増を招くことがなく、
本発明シートを床材等として敷設する建造物の構造を高
強度のものとする等の大掛かりな対策をも必要としな
い。また、接着強度の低下もないため、長尺シートの製
造も容易となり、かつ本発明シートの使用箇所の制限を
緩くし、直角に曲がっている箇所や、曲率半径の小さい
箇所等への使用を可能とする。
【0034】なお、上記の透明合成樹脂層1a,1bの
うち透明合成樹脂層1bは、本発明シートの表面補強層
や保護層として作用し、本発明シートの表面強度,防汚
性,除汚性等をも向上させる作用がある。
【0035】
【実施例】実施例1 図2に示す態様により、本発明シートを調製した。
【0036】すなわち、予め表1に示す配合の樹脂組成
物から調製した厚味2.0mmの不透明合成樹脂シート
3上に、予め表2に示す配合の樹脂組成物から調製した
厚味0.3mmの透明合成樹脂シート1aを積層した。
一方、表2に示す配合の樹脂組成物と、粒径0.5〜
2.5mmの天然の細石とを使用して、該細石が850
g/m2の量で不均一に散布され埋設された状態の細石
層2を有する厚味0.6mmの透明合成樹脂シート1b
を調製した。そして、図2に示すように、該透明合成樹
脂層1bを、細石層2が上記の不透明合成樹脂シート3
と透明合成樹脂シート1aとの積層シートの透明合成樹
脂シート1aと接触するように、該積層シート上に載置
し、150℃、12Kg/cm2で、3分間の加熱加圧
処理を施し、これを3分間冷却し、図3に示す態様の本
発明シートを得た。なお、図3の一部の詳細を示したの
が図1(A)又は(B)である。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】上記のようにして得られた本発明シート
を、透明合成樹脂層1bの上方から目視したところ、該
透明合成樹脂層1bを通して、天然細石層2及び不透明
合成樹層3を認識することができ、しかも該天然細石層
の個々の細石2が不透明合成樹脂層3上に浮き上がって
見えた。また、このシートの接着強度を確認するため
に、1m×1mの寸法に裁断したものを、半径5cmの
ロールに、基材1側を下面にして巻き付けたところ、亀
裂は生じなかった。
【0040】実施例2 不透明合成樹脂シート3として、表3の配合1及び配合
2に示す樹脂組成物からなる粒径1〜10mmの2色の
合成樹脂粒(以下、配合1の樹脂組成物からなる薄茶色
の粒を“粒1”、配合2樹脂組成物からなる白色の粒を
“粒2”という)を、粒1:粒2=1:1(重量部)の
割合で、ガラス繊維の不織布からなる基材上に2950
g/m2となるように均一に散布し、220℃で2分間
加熱した後、約2mmにクリアランスを設定した水冷し
たフラットなエンボスロール間を通し、樹脂粒を圧潰し
てシート化して調製した表面の平滑なマーブル調シート
で、しかも該マーブル調シートに実施例1で使用した天
然細石の若干量(実施例1の透明合成樹脂層1bに埋設
した細石量の1/10程度の量)を埋設しておいたもの
を使用する以外は、実施例1と同様にして本発明シート
を得た。
【0041】
【表3】
【0042】上記のようにして得られた本発明シート
を、透明合成樹脂層1bの上方から目視したところ、該
透明合成樹脂層を通して、天然細石層2及びマーブル調
シートを認識することができ、しかも該天然細石層の個
々の細石がマーブル調シート上に浮き上がって見えると
共に、マーブル調シートに埋設した天然細石がより深い
所に存在するような錯覚があり、実施例1のものより一
層自然感が強く、かつ意匠性に富むものであった。ま
た、このシートを1m×1mの寸法に裁断したものの半
径5cmのロールへの巻き付けテストによる接着強度
は、実施例1とほぼ同程度であった。
【0043】実施例3 実施例1で使用した天然細石の半量を、陶磁製のタイル
砕片,硬質プラスチックの砕片,ガラスの砕片,貝殻の
砕片の等量づつを混合したものに置き換える以外は、実
施例1と同様にして本発明シートを調製した。
【0044】このようにして得られた本発明シートは、
実施例1のものより変化に富み、より自然感に近い外観
を呈した。また、1m×1mの寸法に裁断したものの半
径5cmのロールへの巻き付けテストによる接着強度は
実施例1のものとほぼ同程度であった。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
不透明合成樹脂層上の透明合成樹脂層に周囲を囲まれた
状態で存在する細石層が、該透明合成樹脂層と不透明合
成樹脂層との相乗作用により、該不透明合成樹脂層の上
方に浮き上がって見え、自然感と意匠性に極めて富む化
粧シートを提供することができる。
【0047】また、本発明シートによれば、重量の大き
い細石層と、重量の小さい不透明及び透明合成樹脂層と
により、上記のような外観を呈しさせるため、従来の細
石シートに比して、細石の使用量を減少しても、従来
の細石シートに比して自然感と意匠性が大幅に向上した
化粧シートを提供することができる,シート全体の重
量を減少することができる,細石層の接着強度を大幅
に向上することができる,長尺物を容易に製造するこ
とができるため、製造コストを低減できる,使用箇所
の制限が緩和される,材料コストを低減できる,等の
効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)共に本発明シートの一実施例
の構成の詳細を模式的に示す図である。
【図2】本発明シートの調製態様の一実施例を模式的に
示す図である。
【図3】図2の調製態様により得られる本発明シートの
一実施例を模式的に示す図である。
【図4】従来の細石シートの一例を模式的に示す図であ
る。
【図5】従来の細石シートの他の例を模式的に示す図で
ある。
【符号の説明】
1a 透明合成樹脂層 1b 透明合成樹脂層 2 細石層 3 不透明合成樹脂層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不透明合成樹脂層と、該不透明合成樹脂層
    に一部が埋め込まれた透明合成樹脂層と、該透明合成樹
    脂層に又は前記不透明合成樹脂層に該透明合成樹脂層と
    共に一部が埋め込まれた細石層と、該細石層が埋没する
    ように設けられた透明合成樹脂層とを有してなることを
    特徴とする化粧シート。
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